JP2018100998A - 表示装置 - Google Patents

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Masahiro Goto
正浩 後藤
龍児 橋本
Tatsuji Hashimoto
龍児 橋本
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Hiroshi Sekiguchi
博 関口
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Abstract

【課題】映像源の画素領域間に存在する非画素領域が視認されることを抑制できる表示装置を提供する。【解決手段】表示装置1において、光学シート20は、少なくとも2層の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面に凸又は凹状の第1の単位形状及び第2の単位形状を有し、第1の単位形状は、光学シート20の厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、これと直交する第2の方向に配列され、第2の単位形状は、光学シート20の厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に交差する第3の方向に延在し、これと直交する第4の方向に配列され、界面において隣接する光学層の屈折率差Δnが0.005≦Δn≦0.1を満たし、光学シート20の厚み方向及び左右方向が水平に配置された場合の鉛直方向と第1の方向とが交差する角度θ1が45度<θ1<90度、鉛直方向と第3の方向とが交差する角度θ2が45度<θ2<90度である。【選択図】図1

Description

本発明は、観察者に映像を表示する表示装置に関する。
従来、LCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ等の映像源による映像を、光学系を介して観察者に観察させる頭部装着型の表示装置、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD)が提案されている(例えば、特許文献1)。このような頭部装着型の表示装置は、レンズ等の光学系によって映像源から投射される映像光を拡大して鮮明な映像を観察者に表示している。
このような表示装置に用いられる映像源には、映像を構成する複数の画素領域と、各画素領域間に設けられ、映像の表示に寄与しない非画素領域とが設けられている。このような映像源から出射された映像光をレンズにより拡大した場合、画素領域により構成される映像だけでなく、非画素領域が起因となる非映像領域も拡大されてしまうこととなる。そのため、映像だけでなく非映像領域も観察者に視認されてしまい、鮮明な映像の表示の妨げとなる場合があった。
特表2011−509417号公報
本発明の課題は、映像源の画素領域間に存在する非画素領域が起因となる非映像領域が視認されてしまうことを抑制できる表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されない。
第1の発明は、映像光を出射する映像源(11)と、前記映像光を拡大して観察者側へ出射するレンズ(12)と、前記映像源と前記レンズとの間、又は、前記レンズの観察者側に配置される光学シート(20)と、を備え、前記光学シートは、少なくとも2層の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面に、凸状又は凹状に形成されている第1の単位形状及び第2の単位形状を有し、前記第1の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向に配列されており、前記第2の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の前記第1の方向に交差する第3の方向に延在し、前記第3の方向に直交する第4の方向に配列されており、前記界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である屈折率差Δnが、0.005≦Δn≦0.1を満たしており、前記光学シートの厚み方向及び左右方向が水平に配置された場合における鉛直方向と前記第1の方向とが交差する角度θ1が45度<θ1<90度となり、前記鉛直方向と前記第3の方向とが交差する角度θ2が45度<θ2<90度となる表示装置(1)である。
第2の発明は、第1の発明の表示装置において、前記光学シート(20)は、3層の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面のうち、第1の界面に凸状又は凹状に形成されている第1の単位形状(21a)と、前記第1の界面とは異なる第2の界面に凸状又は凹状に形成されている第2の単位形状(23a)とを有し、前記第1の界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である第1の屈折率差Δn1が、0.005≦Δn1≦0.1を満たしており、前記第2の界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である第2の屈折率差Δn2が、0.005≦Δn2≦0.1を満たしていることを特徴とする表示装置(1)である。
第3の発明は、第1又は第2の発明の表示装置において、前記第1の単位形状(21a)は、前記光学シート(20)の厚み方向に平行且つ前記第1の方向と直交する断面における断面形状が略円弧状であり、前記第2の単位形状(23a)は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第3の方向と直交する断面における断面形状が略円弧状であること、を特徴とする表示装置(1)である。
第4の発明は、第1又は第2の発明の表示装置において、前記第1の単位形状(21a)は、前記光学シート(20)の厚み方向に平行且つ前記第1の方向と直交する断面における断面形状が略三角形状であり、前記第2の単位形状(23a)は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第3の方向と直交する断面における断面形状が略三角形状であること、を特徴とする表示装置(1)である。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明の表示装置において、前記光学シート(20)及び前記映像源(11)を一体で保持する保持部(31,32)と、前記保持部を前記レンズ(12)に対する位置が調整可能に保持する位置調整部(34)と、を備えること、を特徴とする表示装置(1)である。
第6の発明は、第1から第4までのいずれかの発明の表示装置において、前記映像源(11)を保持する第1の保持部(31)と、前記第1の保持部を前記レンズ(12)に対する位置が調整可能に保持する位置調整部(34)と、前記光学シート(20)及び前記レンズを一体で保持する第2の保持部(32,33)と、を備えること、を特徴とする表示装置(1)である。
本発明によれば、映像源の画素領域間に存在する非画素領域が起因となる非映像領域が視認されてしまうことを抑制することができる。
実施形態の頭部装着型の表示装置1を説明する図である。 実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20を説明する図である。 光学シート20の各部を説明する図である。 実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。 実施形態の表示装置1によって表示された画像の例を示す図である。 比較例の表示装置5を説明する図である。 実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の他の形態を説明する図である。 他の形態の光学シート20における各部を説明する図である。 図7及び図8に示す他の形態の光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。 図7及び図8に示す光学シート20に設けられる単位形状21aの別の形態を示す図である。 図7及び図8に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。 実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の他の形態を説明する図である。 図12に示す他の形態の光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。 図12に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。 図12に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。 図12に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。 実施形態の頭部装着型の表示装置1の他の形態を説明する図である。 実施形態の頭部装着型の表示装置1の他の形態を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、シート面とは、シート状の部材において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものとする。
図1は、本実施形態の頭部装着型の表示装置1を説明する図である。図1は、表示装置1を鉛直方向上側から見た図である。
図2は、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20を説明する図である。図2(a)は、光学シート20の斜視図である。図2(b)は、単位形状21aの延在方向と直交する配列方向と平行な面の断面図である。図2(c)は、単位形状23aの延在方向と直交する配列方向と平行な面の断面図である。
図3は、光学シート20の各部を説明する図である。図3(a)は、図2(b)のc部を説明する図である。図3(b)は、図2(c)のd部を説明する図である。
図4は、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。
図5は、本実施形態の表示装置1によって表示された画像の例を示す図である。
図6は、比較例の表示装置5を説明する図である。図6(a)は、比較例の表示装置5の構成を説明する図であり、図1に対応する図である。図6(a)では、理解を容易にするために、表示装置5として、映像源51とレンズ52のみを示している。図6(b)は、比較例の表示装置5によって表示された画像の例を示す図である。
なお、図1を含め以下に示す図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、観察者がその頭部に表示装置1を装着した状態において、鉛直方向(上下方向)をZ方向とする。鉛直方向は、光学シート20の厚み方向及び左右方向が水平に配置された場合における上下方向である。
また、水平方向をX方向及びY方向とする。水平方向のうち、光学シート20の厚み方向をY方向とし、光学シート20の厚み方向(Y方向)に直交する左右方向をX方向とする。Y方向のうち、−Y側を観察者側とし、+Y側を映像源側(背面側)とする。X方向のうち、−X側を左側とし、+X側を右側とする。
また、x方向、y方向、z方向は、図2に示すように、Z方向において互いに直交する方向である。このうち、y方向は、Y方向と平行である。本実施形態において、x方向は、Z方向から+X方向に60°(度)傾斜した方向である。z方向は、Z方向から−X方向に60°傾斜した方向である。
表示装置1は、観察者がその頭部に装着し、観察者の眼前に映像を表示する、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD)である。図1に示すように、本実施形態の頭部装着型の表示装置1は、筐体30の内側に、映像源11と、レンズ12と、光学シート20とを備えている。観察者は、筐体30が眼前となるように表示装置1を頭部に装着することにより、映像源11に表示された映像を、光学シート20、レンズ12を介して眼Eにより視認することができる。
なお、図1において、表示装置1は、観察者の両眼E1,E2に対して映像を表示する例を挙げて説明するが、これに限定されない。例えば、表示装置1を観察者の片側の眼E1に対して配置し、その眼E1に対して映像を表示する形態としてもよい。
筐体30は、左右方向に横長となる矩形の箱型の筐体である。筐体30は、その内側に、保持部31、保持部32及び保持部33を備えている。筐体30は、例えば、不図示のベルト等により、観察者の頭部に装着可能である。
保持部31は、映像源11を保持する部材である。保持部31は、映像源11の表示面11a側の面であって、観察者の眼E(E1,E2)及びレンズ12(12A,12B)に対応する位置に開口部311(311A,311B)を有する。本実施形態において、映像源11は、保持部31(即ち、表示装置1)に着脱可能に保持される。映像源11から出射した映像光Lは、開口部311(311A,311B)を通ってレンズ12(12A,12B)へ入射する。
保持部32は、光学シート20を保持する部材である。保持部32は、保持部31及び映像源11よりも観察者側(−Y側)に配置されている。保持部32は、開口部311(311A,311B)に対応する位置に開口部321(321A,321B)が設けられている。開口部321(321A,321B)には、光学シート20(20A,20B)が嵌め込まれている。
筐体30の背面側(+Y側)と保持部33(後述)との間には、位置調整部34が設けられている。位置調整部34は、保持部32及び前述の保持部31の厚み方向(Y方向)の位置を、レンズ12(12A,12B)に対して調整可能に保持する部分である。保持部32と前述の保持部31とは、位置調整部34内を一体となってY方向に移動可能であり、Y方向において所望の位置で固定可能である。したがって、表示装置1は、観察者の視力等に応じて、映像源11及び光学シート20とレンズ12との間の距離(レンズ12に対するY方向における位置)を調整可能(ピント調整可能)である。なお、これに限らず、保持部31及び保持部32は、Y方向の位置が固定された形態としてもよい。
保持部33は、保持部32及び光学シート20よりも観察者側(−Y側)に位置し、レンズ12(12A,12B)を保持する部材である。保持部33は、光学シート20(20A,20B)に対応する位置に開口部331(331A,331B)を有する。保持部33は、開口部331(331A,331B)内にレンズ12(12A,12B)が嵌め込まれている。
映像源11は、映像光Lを出射し、表示面11aに映像を表示するマイクロディスプレイであり、例えば、透過型の液晶表示デバイスや、反射型の液晶表示デバイス、有機EL等を使用できる。本実施形態の映像源11は、例えば、対角が5インチの有機ELディスプレイが使用される。
映像源11は、その表示面11aが観察者側(−Y側)となるように、保持部31に保持されている。
なお、本実施形態の表示装置1は、映像源11を1つ備える例を示したが、これに限らず、例えば、後述するレンズ12A,12B及び観察者の眼E1,E2にそれぞれ対応する2台の映像源を備える形態としてもよい。
レンズ12(12A,12B)は、映像源11から出射された映像光Lを拡大して観察者側に出射する凸レンズである。本実施形態では、映像源11及び光学シート20(20A,20B)よりも観察者側(−Y側)に配置されている。レンズ12は、透光性の高いガラス製又は樹脂製である。
光学シート20は、図1に示すように、映像源11とレンズ12との間に配置されている。光学シート20は、映像源11から出射した映像光Lを微少に拡散する拡散機能を有する光透過性のあるシートである。
本実施形態では、観察者の両眼E1,E2に対応して、それぞれ、レンズ12A,12B及び光学シート20A,20Bが設けられている。しかし、これに限らず、例えば、レンズ12A,12Bの領域をカバーできる程度に大きい1枚の光学シート20を、レンズ12よりも映像源側(背面側、−Y側)に配置する形態としてもよい。
従来、主に使用されている頭部装着型の表示装置5(以下、比較例の表示装置5という)を図6に示す。比較例の表示装置5は、図6(a)に示すように、上述の光学シート20を備えていない形態である。比較例の表示装置5は、映像源51から出射された映像光Lをレンズ52により拡大して、その映像を観察者に表示する。
映像源51及び映像源11(図1参照)に用いられる有機EL等のディスプレイは、図6(b)に示すように、その表示部に映像を形成する画素領域G1が複数配列されている。また、各画素領域G1間には、映像の形成に寄与しない非画素領域G2が設けられている。そのため、比較例の表示装置5では、映像源51から出射する映像光Lにより表示される映像は、レンズ52を介して拡大された場合に、図6(b)に示すように、画素領域G1による映像F1だけでなく、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2も拡大されてしまう。そして、非映像領域F2も明瞭に観察者に視認され、鮮明な映像表示の妨げとなってしまう場合があった。
これに対して、本実施形態の表示装置1では、上述の光学シート20が設けられているため、映像源11から出射した映像光が微少に拡散され、図5に示すように、その拡散された映像光によって、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制できる。
本実施形態の光学シート20は、図2に示すように、映像源側(背面側、+Y側)から順に、反射抑制層24、第1光学層21、第2光学層22、第3光学層23が積層されている。光学シート20は、第1光学層21と第2光学層22との界面(第1の界面)、及び第2光学層22と第3光学層23との界面(第2の界面)とに、それぞれ単位形状21a,単位形状23aが複数形成されている。
第1光学層21は、光透過性を有する層であり、光学シート20の厚み方向(Y方向)において、第2光学層22及び第3光学層23よりも映像源側(+Y側)に位置する。第1光学層21の映像源側の面は、略平坦に形成されている。第1光学層21の観察者側(−Y側)の面には、図2(b)に示すように、凸状の単位形状21aが複数形成されている。単位形状21aは、観察者側(−Y側)に凸となっている。
単位形状21aは、図2(b)に示すように、第1光学層21の観察者側の面に沿うようにして、x方向(第1の方向)に延在し、このx方向に直交する方向(第2の方向)に複数配列されている。また、単位形状21aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第2の方向)に平行な断面における断面形状が略円弧状に形成されたレンチキュラーレンズ形状である。ここで、略円弧状とは、真円の円弧だけでなく、楕円や長円等の一部を含む曲線状の形状を含む。
第3光学層23は、光透過性を有する層であり、光学シート20の最も観察者側(−Y側)に位置する。第3光学層23の観察者側の面は、光学シート20を透過した映像光が出射する面であり、略平坦に形成されている。第3光学層23の映像源側(+Y側)の面は、図2(c)に示すように、凸状の単位形状23aが複数形成されている。単位形状23aは、映像源側(+Y側)に凸となっている。
単位形状23aは、第3光学層23の映像源側の面に沿うようにして、x方向に交差するz方向(第3の方向)に延在し、このz方向に直交する方向(第4の方向)に複数配列されている。単位形状23aは、図2(c)に示すように、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第4の方向)に平行な断面における断面形状が略円弧状に形成されたレンチキュラーレンズ形状である。
図2(a)に示すように、第1光学層21の単位形状21aが延在するx方向(第1の方向)は、光学シート20がその厚み方向(シート面の法線方向、Y方向)及び左右方向(X方向)が水平となるように配置された場合における鉛直方向(Z方向)と角度θ1で交差する。また、第3光学層23の単位形状23aが延在するz方向(第3の方向)は、光学シート20がその厚み方向(シート面の法線方向、Y方向)及び左右方向(X方向)が水平となるように配置された場合における鉛直方向(Z方向)と角度θ2で交差する。
本実施形態の光学シート20は、上述した角度θ1が45°<θ1<90°を満たし、角度θ2が45°<θ2<90°を満たすように、第1光学層21と第3光学層23が形成されている。即ち、光学シート20は、第1光学層21の単位形状21aが延在するx方向と第3光学層23の単位形状23aが延在するz方向とが、鉛直方向(Z方向)において鈍角(角度θ1+θ2)で交差するように第1光学層21と第3光学層23が配置されている。なお、本実施形態の各図では、角度θ1,θ2をそれぞれ60°とした例について図示している。
第2光学層22は、第1光学層21及び第3光学層23間に設けられた光透過性を有する層である。第2光学層22の両面は、第1光学層21の単位形状21a側の面と、第3光学層23の単位形状23a側の面とが互いに対向するようにして配置されている。
本実施形態の光学シート20は、映像源側の面から入射角度0°で入射して観察者側に出射した透過光の半値角αが、0.05°≦α≦0.2°を満たし、透過光の最大輝度が1/20となる視野角βが、β≦5×αを満たすようにして形成されている。
ここで、光学シート20の半値角αとは、図4に示すように、光の輝度が最大値となる光学シート20のシート面の観察位置から、単位形状の配列方向及び延在方向において、光の輝度が最大値の半分の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。また、視野角βは、光の輝度が最大値となる光学シート20のシート面の観察位置から、単位形状の配列方向及び延在方向において、光の輝度が最大値の1/20の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。
また、本実施形態の光学シート20は、互いに隣接する光学層の屈折率差、即ち、第1光学層21及び第2光学層22の屈折率差Δn1と、第2光学層22及び第3光学層23の屈折率差Δn2とが、それぞれ0.005≦Δn1≦0.1、0.005≦Δn2≦0.1を満たすようにして形成されている。
このように、光学シート20の半値角α及び視野角βの値の範囲と、単位形状21a,23aが形成された面を界面として互いに隣接する層の屈折率差Δn1,Δn2の範囲とを規定することによって、本実施形態の表示装置1は、映像源11から出射した映像光Lを、単位形状の配列方向及び延在方向に微少に拡散させることができる。これにより、表示装置1は、観察者に鮮明な映像を表示するとともに、映像光Lの微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立ってしまうことを抑制することができる。
上述の効果をより効果的に奏する観点から、光学シート20の視野角βは、半値角αに略等しいか、それに近い値であることがより望ましい。
仮に、半値角αが0.05°未満である場合、光学シート20によって光の拡散される範囲が狭くなりすぎてしまい、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2を目立たなくする効果が弱まり、非映像領域F2が観察者に視認されやすくなるので望ましくない。また、半値角αが0.2°よりも大きい場合、映像光の拡散される範囲が広くなりすぎてしまい、映像の鮮明さが低下してしまうので望ましくない。
また、仮に、視野角βが5×αよりも大きい場合、輝度の低い映像光の拡散される範囲が広くなりすぎてしまい、映像の鮮明さが低下してしまうので望ましくない。
更に、屈折率差Δn1,Δn2が0.005未満である場合、光学層間の屈折率差が小さくなりすぎ、光学層間における映像光の屈折が生じ難くなってしまい、十分な拡散作用が発揮されなくなるため望ましくない。また、屈折率差Δn1,Δn2が0.1よりも大きい場合、光学層間における光の屈折が大きくなりすぎてしまい、光学シートを透過する映像光が不鮮明になってしまうので望ましくない。
第1光学層21及び第3光学層23は、それぞれ、光透過性の高いPC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂等から形成されており、本実施形態では、第1光学層21及び第3光学層23はともに同じ材料で形成され、同じ屈折率を有している。
また、第2光学層22は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂や、エポキシアクリレート樹脂等の紫外線硬化型樹脂等から形成されており、本実施形態では、第1光学層21及び第3光学層23の屈折率よりも低い屈折率で形成されている。
また、単位形状21aの断面形状が円弧状に形成されている場合、図3(a)に示すように、第1光学層21に形成される単位形状21aの配列方向(第2の方向)における配列ピッチをP1とし、単位形状21aの円弧状の断面形状の曲率半径をR1としたときに、単位形状21aは、0.05≦P1/R1≦1.0の範囲で形成されるのが望ましい。
また同様に、単位形状23aの断面形状が円弧状に形成されている場合、図3(b)に示すように、第3光学層23に形成される単位形状23aの配列方向(第4の方向)における配列ピッチをP2とし、単位形状23aの円弧状の断面形状の曲率半径をR2としたときに、単位形状23aは、0.05≦P2/R2≦1.0の範囲で形成されるのが望ましい。
このように単位形状21a及び単位形状23aの配列ピッチP1,P2及び曲率半径R1,R2を上述の範囲で形成することによって、表示装置1は、映像源11から出射された映像光を、効率よく均等に単位形状の配列方向及び延在方向に微少に拡散させることができる。
なお、本実施形態の光学シート20において、単位形状21aと単位形状23aとは、その断面形状が同じ形状であり、P1=P2、R1=R2となるように形成されている。
また、単位形状21aの配列ピッチP1及び単位形状23aの配列ピッチP2は、それぞれ、0.1mm≦P1≦0.5mm、0.1≦P1≦0.5mmを満たすことが好ましい。仮に、配列ピッチP1,P2が0.1mm未満であると、このような寸法の単位形状21a,23aを製造することが困難となり、また、光の回折現象が生じやすくなり、回折光の影響によって映像が不鮮明になるので好ましくない。また、配列ピッチP1,P2が0.5mmよりも大きい場合、隣り合う単位形状間のラインが視認されてしまう場合があり、好ましくない。
更に、本実施形態の光学シート20は、第1光学層21の映像源側(背面側、+Y側)に、反射抑制層24が設けられている。
この反射抑制層24は、例えば、汎用の反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF)、二酸化ケイ素(SiO)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により設けてもよい。また、映像源11が表示装置に固定され、着脱不可能である場合等には、光の波長より小さなピッチで形成された微小な凹凸形状を有するモスアイ構造を光の入射側の面に有することにより反射抑制機能を奏する層を光学シート20の映像源側に一体に積層して設けてもよい。
反射抑制層24を光学シート20の映像源側に設けることにより、光学シート20に入射する光が光学シート20の映像源側の面で反射して映像源11側へ向かうことによる映像の明るさの低下を抑制できる。
また、反射抑制層24を光学シート20の映像源側に設けることにより、光学シート20に入射する光が光学シート20の映像源側の面で反射して映像源11側へ向かい、映像源11の表示面11aで再度反射する等により迷光となることを抑制し、映像のコントラスト向上を図ることができる。
なお、反射抑制層24は、更に、光学シート20の観察者側(−Y側)の面に設けてもよい。この位置に更に反射抑制層24を設けることにより、光学シート20から映像光が出射する際に、光学シート20と空気との界面で反射し、光学シート20内で迷光となることを抑制でき、映像のコントラスト等を向上できる。
また、光学シート20の映像源側(+Y側)の面に、ハードコート機能や、防汚機能等を有する層を設けてもよい。このような層を設けることにより、映像源11が筐体30に着脱可能である場合に、映像源11を筐体30から外したときに、光学シート20が傷ついたり、汚れが付着したりして、映像の視認の妨げになることを抑制できる。
本実施形態の表示装置1は、Y方向における映像源11の表示面11aから光学シート20の映像源側(−Y側)の面までの距離D1が、映像源11の画素領域G1の配列ピッチの寸法d(画素領域G1の2つの配列方向において配列ピッチが異なる場合は、小さい方の配列ピッチとする)の100倍以上である。仮に、距離D1が、寸法dの100倍未満であると、画素領域G1によるモアレが視認されたり、非画素領域G2に起因する非映像領域が目立って観察されたりするため、好ましくない。
一般的に、表示装置1に用いられる映像源11の画素領域G1の配列ピッチdは、400〜500ppi(pixel per inch)である。本実施形態では、例えば、映像源11の画素領域G1の配列ピッチdは、d=0.0508mm(500ppi)であり、映像源11の表示面11aから光学シート20の映像源側(−Y側)の面までのY方向における距離D1は、5.08mmである。
また、本実施形態の表示装置1は、上述のように、レンズ12よりも映像源側(+Y側)に光学シート20が位置するので、映像源11が筐体30に着脱可能である表示装置1において映像源11を筐体30から外した場合等に、筐体内に侵入した埃やゴミ等の異物によってレンズ12が破損したり汚れたりすることがない。また、光学シート20の映像源側が異物等で汚れた場合にも、単位形状を傷つけることなく、ふき取ることが可能である。
また、特に、モスアイ構造を有する反射抑制層に関しては、高い反射抑制効果を有しているが、破損しやすいために観察者の指等が触れない位置に設けることが重要となる。本実施形態の表示装置1では、レンズ12よりも映像源側(+Y側)に光学シート20が位置するので、そのような反射抑制層を光学シート20の観察者側やレンズ12の映像源側等に設けることができ、より高い反射抑制効果が得られ、映像のコントラストや明るさの向上を図ることができる。
次に、映像源11から出射された映像光Lが観察者の眼E(E1,E2)に届くまでの動作について説明する。
図1に示すように、映像源11から出射した映像光Lは、光学シート20(20A,20B)の映像源側(+Y側)の面に入射する。そして、光学シート20に入射した映像光Lは、第1光学層21を透過して、第1光学層21及び第2光学層22との界面の単位形状21aによって、x方向(第1の方向)に直交する第2の方向に微少に拡散して第2光学層22内を透過する。
第2光学層22を透過した映像光Lは、第2光学層22及び第3光学層23との界面に形成された単位形状23aによって、z方向(第3の方向)に直交する第4の方向に微少に拡散し、第3光学層23を透過して光学シート20の観察者側(−Y側)の面から出射する。
光学シート20を透過した映像光Lは、レンズ12(12A,12B)へ入射する。そして、レンズ12により、映像光Lが拡大され、観察者側(−Y側)へ出射する。
映像光Lは、光学シート20により前述した第2の方向及び第4の方向に微少に拡散させられる。そのため、レンズ12により画像が拡大されても、観察者の眼Eによって視認される画像には、図5に示すように、比較例の表示装置5の場合に比して(図6(b)参照)、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立ってしまうことを極力抑制することができ、鮮明な映像を表示することができる。
しかも、上述のように、映像源11と光学シート20との間には、十分な距離D1が設けられているので、映像光を適度に拡散させて非映像領域F2が目立って観察されることを抑制でき、且つ、画素領域G1及び非画素領域G2によるモアレ等の発生も十分抑制できる。
次に、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の製造方法について説明する。
上述したように、光学シート20の第1光学層21及び第3光学層23に設けられた各単位形状21a、単位形状23aは、互いに同じ形状に形成されている。そのため、まず、この凸状の単位形状に対応する凹形状が設けられた金型を使用して、単位形状が形成されたシート状部材を押出成形法や、射出成形法等により形成する。
次に、単位形状が形成されたシート状部材を、所定の寸法に裁断して、第1光学層21及び第3光学層23を得る。
このように、単位形状21a及び単位形状23aが同形状に形成されている場合、1枚のシート状部材から第1光学層21及び第3光学層23を同時に切り出すことができるため、光学シート20の製造効率を向上させることができる。
続いて、第1光学層21の単位形状21a側の面上に、第2光学層22を形成する樹脂を充填し、その樹脂と、第3光学層23の単位形状23a側の面とを貼り合わせて、第1光学層21及び第3光学層23間に所定の距離を設けた状態で樹脂を硬化させる。このとき、第1光学層21及び第3光学層23は、単位形状21aの延在方向と単位形状23aの延在方向とが互いに交差するようにして配置される。
これにより、第1光学層21、第2光学層22、第3光学層23が順次積層された状態となる。更に、第1光学層21の表面(第2光学層22側とは反対側の面)に、反射抑制層24を設けることにより、光学シート20が完成する。
以上より、本実施形態の表示装置1は、映像源11とレンズ12との間に、少なくとも2層以上の光学層を有し、各光学層間の界面に単位形状21a,23aが複数形成された光学シート20を備え、単位形状21a,23aが界面に形成された隣接する光学層の屈折率差Δn1,Δn2が、それぞれ0.005≦Δn1≦0.1、0.005≦Δn2≦0.1を満たす。これにより、表示装置1は、映像源11から出射した映像光Lを微少に拡散することができ、観察者に鮮明な映像を表示するとともに、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態の表示装置1は、上述のように、レンズ12よりも映像源側(+Y側)に光学シート20が位置するので、映像源11が表示装置1(筐体30)から外された状態であったとしても、侵入した埃やごみ等の異物からレンズ12を保護することができる。そのため、異物によってレンズ12が破損したり汚れたりするがなく、光学シート20の映像源側表面が汚れたり曇ったりした場合等も、単位形状を傷つけることなく、拭き取ることが可能である。
また、本実施形態の表示装置1は、映像源11と光学シート20とがY方向において一体となって移動可能であり、Y方向においてピント調整の等のために映像源11を動かした場合にも、映像源11と光学シート20との間の距離D1を一定としたままY方向に移動可能である。したがって、非画素領域G2に起因する非映像領域F2が観察者に視認されることを抑制する光学シート20の拡散効果を維持したままピント調整作業を行うことができる。
また、本実施形態の表示装置1において、光学シート20の単位形状21aは、凸状であって、光学シート20の厚み方向(Y方向)に直交するシート面(XZ面)内のx方向(第1の方向)に延在し、このx方向に直交する方向(第2の方向)に配列されている。また、単位形状21aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第2の方向)に平行な断面おける断面形状が略円弧状に形成されている。
同様に、光学シート20の単位形状23aは、凸状であって、光学シート20の厚み方向(Y方向)に直交するシート面(XZ面)内のz方向(第3の方向)に延在し、このz方向に直交する方向(第4の方向)に配列されている。また、単位形状23aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第4の方向)に平行な断面における断面形状が円弧状に形成されている。これにより、表示装置1は、単位形状21a,23aを通過する映像光を効率よく均等に拡散させることができる。
また、本実施形態の表示装置1は、光学シート20に入射角度0で入射した透過光における半値角αが0.05°≦α≦0.2°を満たし、最大輝度が1/20となる光学シート20の拡散角βが、β≦5×αを満たすようにして形成されている。これにより、映像源11から出射した映像光Lを微少に拡散することができ、観察者に鮮明な映像を表示するとともに、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制する効果を高めることができる。
更に、本実施形態の表示装置1において、光学シート20は、3層以上の光学層を有している。このうち、第1光学層21の単位形状21aが延在するx方向(第1の方向)は、光学シート20の厚み方向及び左右方向が水平となるように配置された場合の鉛直方向(Z方向)と角度θ1(45°<θ1<90°)で交差している。また、第3光学層23の単位形状23aが延在するz方向(第3の方向)は、光学シート20の厚み方向及び左右方向が水平となるように配置された場合の鉛直方向(Z方向)と角度θ2(45°<θ2<90°)で交差している。即ち、光学シート20は、第1光学層21の単位形状21aが延在するx方向と第3光学層23の単位形状23aが延在するz方向とが、鉛直方向(Z方向)を間に挟んで鈍角(角度θ1+θ2)で交差している。角度θ1,θ2としては、例えば、35〜40°の範囲とすることが好ましい。また、角度θ1及びθ2は、45°<θ1,θ2<90°の範囲内であれば、同じ角度であってもよいし、異なる角度であってもよい。例えば、角度θ1を35°、角度θ2を40°としてもよい。
一般に、人間の眼は、左右方向(X方向)に延在するラインが、左右方向に対して傾斜した方向、鉛直方向(Z方向)に延在するライン等よりも視認しやすい傾向がある。そのため、上述のように、光学シート20において、各単位形状の延在する方向を左右方向に対して傾斜させることにより、単位形状が起因となるラインを観察者に対して視認され難くすることができる。そのため、本実施形態の表示装置1では、表示される映像をより鮮明に観察者に視認させることができる。
また、光学シート20において、各単位形状の延在する方向は、鉛直方向(Z方向)を間に挟んで鈍角(角度θ1+θ2)で交差している。そのため、映像光の左右方向(X方向)の拡散を、鉛直方向(Z方向)の拡散よりも少なくすることができる。例えば、3D(3次元)映像では、観察者の左右の両眼E1,E2にそれぞれ視差のある画像を表示することにより、観察者に立体的な映像として認識させている。上述のように、本実施形態の表示装置1においては、左右方向への映像光の拡散を鉛直方向よりも少なくすることができるため、観察者により鮮明な3D映像を視認させることができる。
なお、第1光学層21の単位形状21a及び第3光学層23の単位形状23aの各配列方向、各配列方向及び光学シート20の厚み方向に沿った断面での単位形状21a,23aの断面形状等に関しては、上述の例に限らず、適宜変更してよい。
以下に、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の他の形態について説明する。
図7は、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の他の形態を説明する図である。図7(a)は、上述した実施形態の図2(b)に対応する断面図である。図7(b)は、同じく上述した実施形態の図2(c)に対応する断面図である。図8は、他の形態の光学シート20における各部を説明する図である。図8(a)は、図7(a)のa部を説明する図である。図8(b)は、図7(b)のb部を説明する図である。
図7及び図8に示す他の形態の光学シート20を含め以下に示す光学シート20の他の形態に関して、上述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して、適宜重複する説明を省略する。また、図7及び図8を含め以下に示す光学シート20の他の形態を示す図面については、理解を容易にするために、反射抑制層24を備えない形態を示しているが、適宜、第1光学層21の映像源側(背面側、+Y側)に前述のような反射抑制層24を設けてもよい。
図7(a)に示す他の形態の光学シート20において、単位形状21aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第2の方向)に平行な断面における断面形状が略三角形状、いわゆるプリズム形状に形成されている。同様に、単位形状23aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)及び配列方向(第4の方向)に平行な断面における断面形状が略三角形状、いわゆるプリズム形状に形成されている。
ここで、略三角形状とは、二等辺三角形や、正三角形等を含む三角形状だけでなく、三角形状の頂部が曲面や平面に面取りされた形状や、三角形状の斜面が微小に湾曲された形状等も含むものをいう。
図7及び図8は、単位形状21a,23aのそれぞれが、光学シート20の厚み方向及び配列方向に平行な断面における断面形状が二等辺三角形状に形成されている例を示している。また、単位形状21a,23aは、その二等辺三角形状が各配列方向に連続した状態で形成されている。
図8(a)に示すように、単位形状21aの第2の方向における配列ピッチをP1とし、単位形状21aの頂角をθ3とし、図8(b)に示すように、単位形状23aの第4の方向における配列ピッチをP2とし、単位形状23aの頂角をθ4とする。配列ピッチP1,P2、頂角θ3、θ4は、例えば、P1=P2=0.2mm、θ3=θ4=175°である。
図7及び図8に示す光学シート20において、単位形状21a,23aの配列ピッチP1,P2は、それぞれ0.1mm≦P1≦0.5mm、0.1mm≦P2≦0.5mmを満たすことが望ましい。仮に、配列ピッチP1,P2が0.1mm未満であると、このような寸法の単位形状21a,23aを製造するのが困難となり、また、光の回折現象が生じやすくなり、回折光の影響によって映像が不鮮明になるので好ましくない。また、配列ピッチP1,P2が0.5mmよりも大きい場合、隣り合う単位形状間のラインが視認されてしまう場合があり、好ましくない。
図7及び図8に示す光学シート20において、第1光学層21と第2光学層22との屈折率差Δn1、及び、第2光学層22と第3屈折率層との屈折率差Δn2は、前述の実施形態と同じ範囲であることが好ましい。
図7及び図8に示す光学シート20は、映像源11の画素領域G1の配列ピッチをdとし、映像源11の表示面11aから表示装置1を装着する観察者の眼E(この表示装置1において想定される観察者の眼Eの位置)までの距離をD2としたときに、入射角度0°で映像源側から入射して観察者側から出射した透過光の最大輝度が1/10となる拡散角γが、以下の式(1)を満たすように形成されている。また、入射角度0°で映像源側から入射して観察者側から出射した透過光の半値角αが、以下の式(2)を満たすようにして形成されていることがより好ましい。
式(1) arctan(d/D2)≦γ≦3×arctan(d/D2)
式(2) arctan(d/D2)≦α≦3×arctan(d/D2)
図9は、図7及び図8に示す他の形態の光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。
図7及び図8に示す光学シート20の輝度と拡散角との関係は、図9(a)に示すように、略三角形状に形成された単位形状の斜面に対応して2つのピークを有した波形や、図9(b)に示すように、ピークの幅が広い波形となる。拡散角γとは、図9(a)に示すように、2つのピークの中心となる位置(図9(a)中の輝度の軸線、図9(b)においては幅の広いピークの中心位置(図9(b)中の輝度の軸線)から、単位形状の配列方向及び延在方向において、透過光の輝度が最大値の1/10の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。
また、この光学シート20の半値角αは、2つのピークの中心となる位置(図9(a)中の輝度の軸線、図9(b)においては幅の広いピークの中心位置(図9(b)中の輝度の軸線)から、単位形状の配列方向及び延在方向において、光の輝度が最大値の半分の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。
仮に、拡散角γがarctan(d/D2)未満である場合、光学シート20による光の拡散される範囲が狭くなりすぎてしまい、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立って観察されるので望ましくない。また、拡散角γが3×arctan(d/D2)よりも大きい場合、映像光の拡散される範囲が広くなりすぎて、映像のぼやけが生じることにより、映像の鮮明さが低下するので望ましくない。
また、仮に、半値角αがarctan(d/D2)未満である場合も、拡散角γの場合と同様に、光学シートによる光の拡散される範囲が狭くなりすぎてしまい、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立って視認されやすくなるので望ましくない。また、半値角αが3×arctan(d/D2)よりも大きい場合も、拡散角γの場合と同様に、映像光の拡散される範囲が広くなりすぎて、映像のぼやけが生じることにより、映像の鮮明さが低下するので望ましくない。
また、仮に、第1光学層21と第2光学層22との屈折率差Δn1、及び、第2光学層22と第3光学層23との屈折率差Δn2が0.1よりも大きい場合、上述の式(1)及び式(2)を満たすように、各単位形状を扁平状に形成する必要性が生じてしまい、そのような単位形状を有する光学シートの製造が困難となるので望ましくない。
なお、この図7及び図8に示す他の形態の光学シート20においては、製造をより容易にするとともに、非映像領域F2を目立たなくするのに十分な程度に光を屈折させる観点から、屈折率差Δn1,Δn2は、0.05であることがより望ましい。
また、上述した説明及び図7,図8において、単位形状21a,23aは、光学シート20の厚み方向に平行であって、その単位形状の配列方向に平行な断面における断面形状が二等辺三角形状である例を示したが、これに限らず、単位形状21a,23aについては、以下に示すような形態としてもよい。
図10は、図7及び図8に示す光学シート20に設けられる単位形状21aの別の形態を示す図である。図10の各図は、それぞれ図8(a)に対応する図である。なお、図10は、第1光学層21の単位形状21aの別の形態を図示しているが、第3光学層23の単位形状23aについても同様である。
例えば、図10(a)に示すように、同断面における三角形状の頂部が曲面S1により形成される形態としてもよいし、図10(b)に示すように、三角形状の頂部が平坦面S2により形成される形態としてもよい。
また、図10(c)に示すように、同断面における三角形状の斜面が平坦な面ではなく微少に湾曲した曲面S3、S4により形成されるようにしてもよい。
各単位形状を上述のような形態とした光学シート20は、図2に示す光学シート20と同様の効果を奏することができる。
図11は、図7及び図8に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。図11(a)は、厚み方向(Y方向)に平行であって、第2の方向と平行な断面における断面図である。図11(b)は、厚み方向(Y方向)に平行であって、第4の方向と平行な断面における断面図である。図11(c)は、第1光学層21を観察者側(−Y側)の面から見た斜視図である。なお、図11(a)及び(b)では、単位形状21aの断面(斜面)を模式的に示している。
光学シート20は、図11に示すように、第1光学層21及び第2光学層22の2層から構成される。第1光学層21の観察者側(−Y側)の面には、略四角錐形状の単位形状21aが、x方向に直交する第2の方向及びz方向に直交する第4の方向に複数隙間なく配列されている。ここで、略四角錐形状とは、四角錐が菱形となる形状であり、四角錐の頂部が面曲、平面に面取りされた形状、四角錐の各三角形状の斜面が微小に湾曲された形状等も含む。
図11(a)に示すように、単位形状21aの第1の斜面211aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)に直交するシート面内のx方向(第1の方向)に延在し、このx方向に直交する方向(第2の方向)に配列されている。また、図11(b)に示すように、単位形状21aの第2の斜面212aは、光学シート20の厚み方向(Y方向)に直交するシート面内のz方向(第3の方向)に延在し、このz方向に直交する方向(第4の方向)に配列されている。
そして、図11(c)に示すように、単位形状21aにおいて、第1の斜面211aの配列方向(第2方向)は、鉛直方向(Z方向)と角度θ1で交差する。また、単位形状21aにおいて、第2の斜面212aの配列方向(第4方向)は、鉛直方向(Z方向)と角度θ2で交差する。本形態において、単位形状21aに形成された第2の斜面212aは、図7及び図8に示す光学シート20の単位形状23aに相当する。即ち、本形態において、光学シート20の第1光学層21は、実質的に単位形状21a及び単位形状23aを備えている。
光学シート20を図11に示す形態とした場合においても、映像源11から出射した映像光を、単位形状21aの各斜面の配列方向に微少に拡散させることができる。そのため、図4に示すように、その拡散された映像光によって、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。また、上述の図2に示す光学シート20、図7及び図8に示す光学シート20等に比して層構成を減らすことができる。そのため、本形態によれば、光学シート20を薄型化したり、軽量化したりすることが可能となる。更に、本形態によれば、光学シート20をより容易に安価に製造することも可能となる。
図12は、本実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の他の形態を説明する図である。図12(a)は、上述した実施形態の図2(b)に対応する断面図である。図12(b)は、同じく上述した実施形態の図2(c)に対応する断面図である。図12(c)は、図12(a)のc部を説明する図である。図12(d)は、図12(b)のd部を説明する図である。
図12に示す光学シート20は、第1光学層21及び第2光学層22の界面に凸状の単位形状21aが複数形成され、第2光学層22及び第3光学層23の界面に凸状の単位形状23aが複数形成されている。
第1光学層21の観察者側(−Y側)の面には、図12(a)に示すように、単位形状21aと平坦部21bとが交互に設けられている。この単位形状21a及び平坦部21bは、第1光学層21の映像源側の面に沿うように、x方向(第1の方向)に延在し、このx方向に直交する方向(第2の方向)に配列されている。
また、第3光学層23の映像源側(+Y側)の面は、図12(b)に示すように、単位形状23aと平坦部23bとが交互に複数形成されている。この単位形状23a及び平坦部23bは、第3光学層23の映像源側の面に沿うように、z方向(第3の方向)に延在し、このz方向に直交する方向(第4の方向)に配列されている。
第3光学層23に設けられた単位形状23a及び平坦部23bは、その延在方向(z方向)が、上述の第1光学層21に設けられた単位形状21a及び平坦部21bのx方向(Z方向)と交差している。
図12に示す他の形態の光学シート20において、単位形状21aは、図12(c)に示すように、第1光学層21の観察者側の面(−Y側の面)から凸となり、断面形状が略円弧状に形成されている。ここで、略円弧状とは、真円の円弧だけでなく、楕円や長円等の一部を含む曲線状の形状を含む。
図12に示す光学シート20において、単位形状21aは、円弧状に形成されており、その曲率半径がR1であり、配列方向(第2の方向)における幅寸法はW1である。単位形状21a(平坦部21b)の配列方向における配列ピッチはP1である。
同様に、単位形状23aは、図12(d)に示すように、第3光学層23の映像源側の面(+Y側の面)から凸となり、断面形状が略円弧状に形成されている。図12に示す光学シート20において、単位形状23aは、円弧状に形成されており、その曲率半径がR2であり、配列方向(第4の方向)における幅寸法はW2である。単位形状23a(平坦部23b)の配列方向における配列ピッチは、P2である。
更に、第1光学層21及び第3光学層23に設けられた各単位形状及び各平坦部は、それぞれ同等の寸法に形成されている。例えば、W1=W2=0.1mm、P1=P2=0.24mm、R1=R2=0.5mmである。
図12に示す光学シート20において、単位形状21aの配列ピッチP1及び単位形状23aの配列ピッチP2は、0.1mm≦P1≦0.5mm、0.1mm≦P2≦0.5mmを満たすことが好ましい。
仮に、配列ピッチP1、P2が0.1mm未満である場合、単位形状の配置間隔が細かくなりすぎてしまい、回折光の影響が大きくなり、映像が不鮮明になるので望ましくない。また、単位形状の製造も困難となる。
また、仮に、P1、P2が0.5mmよりも大きい場合、単位形状21a,23aの配置間隔が粗くなりすぎてしまい、観察者に非映像領域F2が視認されやすくなるため望ましくない。
また、図12に示す光学シート20において、第1光学層21と第2光学層22との屈折率差Δn1、第2光学層22と第3光学層23との屈折率差Δn2は、前述の実施形態と同じ範囲であることが好ましい。
図12に示す光学シート20は、映像源11から出射され、光学シート20の映像源側の面から入射した光のうち、平坦部21b、平坦部23bを透過した光を直接観察者側に出射させるとともに、単位形状21aに入射した光を単位形状21aの配列方向(第2の方向)へ拡散させ、また、単位形状23aに入射した光を単位形状23aの配列方向(第4の方向)に拡散させて、レンズ12側へ出射させることができる。
これにより、表示装置1は、観察者に鮮明な映像を表示するとともに、映像光の微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立ってしまうことを抑制することができる。特に、平坦部21b、平坦部23bを透過した光は、ほとんど拡散されないため、観察者に届く映像光をより鮮明に表示することができる。
図13は、図12に示す他の形態の光学シート20の輝度と拡散角との関係を示す図である。
上述の効果を効果的に奏するために、図12に示す光学シート20は、図13(a)に示すように、映像源側から入射角度0°で入射して観察者側から出射した透過光の、単位形状の配列方向及び延在方向における拡散角が−0.1°以上0.1°以下の範囲において、光の輝度が最大輝度に近い状態であるとともに、同拡散角が0.1°以上0.3°以下と、−0.3°以上−0.1°以下との範囲においても所定の輝度を維持するようにして形成される。
具体的には、単位形状の配列方向及び延在方向における拡散角が−0.1°以上0.1°以下の範囲の透過光量が、それぞれ光学シート20を透過する全透過光量の30%以上となり、また、単位形状の配列方向及び延在方向における拡散角が−0.3°以上0.3°以下の範囲の透過光量が、それぞれ光学シート20を透過する全透過光量の95%以上となるように形成されている。
更に、図12に示す光学シート20において、単位形状の配列方向及び延在方向における拡散角が0.1°以上0.3°以下の範囲の透過光量が、光学シート20を透過する全透過光量の20%以上となり、拡散角が−0.3°以上−0.1°以下の範囲の透過光量が、光学シート20を透過する全透過光量の20%以上となるように形成されている。
ここで、光学シート20の拡散角とは、光の輝度が最大値となる光学シート20のシート面の観察位置から、単位形状の配列方向及び延在方向における観察角度をいう。
このように、図12に示す光学シート20の特定の拡散角の範囲における透過光量を規定することによって、本実施形態の表示装置1は、映像源11から出射した映像光のうち、平坦部21b,23bに入射した光をほとんど拡散させることなく透過させるとともに、単位形状21a,23aに入射した光を単位形状の配列方向及び延在方向に微少に拡散させることができる。
これにより、表示装置1は、観察者に鮮明な映像を表示するとともに、映像光の微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立ってしまうことを抑制することができる。特に、平坦部21b,23bを透過した光はほとんど拡散されないため、このような光学シート20を用いることにより、より鮮明な映像を観察者に届けることができ、映像のぼやけが生じてしまうことを極力抑制することができる。
仮に、拡散角が−0.1°以上0.1°以下における透過光量が、図12に示す光学シート20を透過する全透過光量の30%未満となる場合、観察者側に届く光量が少なくなりすぎてしまい、映像の鮮明さが失われ、ぼやけてしまうので望ましくない。
また、拡散角が−0.3°以上0.3°以下における透過光量が、図13に示す光学シート20を透過する全透過光量の95%未満となる場合、観察者側に届く映像の光量が少なくなりすぎてしまい、映像が暗くなってしまうので望ましくない。
更に、拡散角が0.1°以上0.3°以下における透過光量と、拡散角が−0.3°以上−0.1°以下における透過光量とが、それぞれ図12に示す光学シート20を透過する全透過光量の20%未満となる場合、単位形状21a,23aによる映像光の微少な拡散が少なくなりすぎてしまい、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が目立ちやすくなってしまうので望ましくない。
更に、図12に示す他の形態の光学シート20では、光学シート20における単位形状の配列方向及び延在方向における拡散角が−0.1°以上0.1°以下の範囲の透過光量が、光学シート20を透過する全透過光量の30%以上であり、拡散角が0.5×sin−1(d/D2)以上、5×sin−1(d/D2)以下の範囲の透過光量が、全透過光量の20%以上であり、拡散角が−5×sin−1(d/D2)以上、−0.5×sin−1(d/D2)以下の範囲の透過光量が、全透過光量の20%以上である場合においても、上述と同様の効果を奏することができる。
即ち、表示装置1は、映像源11から出射した映像光を、単位形状の配列方向及び延在方向に微少に拡散させることができ、観察者にぼやけの少ない鮮明な映像を表示するとともに、映像源11の非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。また、表示装置1の仕様(画素の配列ピッチdや、観察者の眼Eと表示面11aとの距離D2)に合わせて、適宜、特定の拡散角の範囲を規定することができるので、より効率よく鮮明な映像の表示と、非映像領域F2の視認の抑制とを実現することができる。
図14、図15、図16は、図12に示す光学シート20の別の形態を説明する図である。図14(a)、図15(a)、図16(a)は、それぞれ図12(a)に対応する図である。また、図14(b)、図15(b)、図16(b)は、それぞれ図12(b)に対応する図である。
図12に示す他の形態の光学シート20において、単位形状21aは、例えば、図14に示すように、第1光学層21の観察者側(−Y側)の面から凸となり、断面形状が三角形状となる形態としてもよい。同様に、単位形状23aは、第3光学層23の映像源側(+Y側)の面から凸となり、断面形状が三角形状となる形態としてもよい。単位形状21a,23aは、凸状ではなく、凹状であってもよい。
また、図15に示すように、単位形状21aは、第1光学層21の観察者側(−Y側)の面から窪んだ凹状であり、断面形状が円弧状に形成された2つの凸面が配列方向において互いに対向する形態としてもよい。同様に、単位形状23aは、第3光学層23の映像源側(+Y側)の面から窪んだ凹状であり、断面形状が円弧状に形成された2つの凸面が配列方向において互いに対向する形態としてもよい。
更に、図16に示すように、断面形状が三角形状であって、第1光学層21の観察者側の面(−Y側の面)から窪んだ凹状である単位形状21aと、断面形状が三角形状であって、第3光学層23の映像源側の面(+Y側の面)から窪んだ凹状である単位形状23aを備える形態としてもよい。
上述のような凸状又は凹状の形態としても、表示装置1は、映像源11から出射された光のうち、平坦部21b、平坦部23bを透過した光をほとんど拡散させることなく観察者側に出射させるとともに、単位形状21aに入射した光を単位形状21aの配列方向(第2の方向)へ微少に拡散させ、また、単位形状23aに入射した光を単位形状23aの配列方向(第4の方向)に微少に拡散させて観察者側へ出射させることができる。
これにより、表示装置1は、観察者にぼやけの少ない鮮明な映像を表示するとともに、映像光の微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2に起因する非映像領域F2が目立って観察されることを抑制することができる。
図17は、本実施形態の頭部装着型の表示装置1の他の形態を説明する図である。
表示装置1は、図17に示すように、映像源11を保持する保持部31と、光学シート20を保持する保持部32とを別体とし、保持部32とレンズ12を保持する保持部33とが一体となっている形態としてもよい。本形態において、保持部31は第1の保持部を構成し、保持部32,33は第2の保持部を構成する。
このような形態とした場合にも、表示装置1は、観察者にぼやけの少ない鮮明な映像を表示するとともに、映像光の微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2に起因して非映像領域F2が目立って観察されることを抑制することができる。更に、このような形態とすることにより、映像源11を備える保持部31をY方向に移動させた場合にも、映像源11と光学シート20との間には十分な距離があるので、光学シート20がその調整を妨げることがないという効果が得られる。
図18は、本実施形態の頭部装着型の表示装置1の他の形態を説明する図である。
表示装置1は、図18に示すように、光学シート20(20A,20B)が、レンズ12(12A,12B)を保持する開口部331(331A,331B)内のレンズ12(12A,12B)よりも映像源側(−Y側)に配置される形態としてもよい。
このような形態とした場合にも、表示装置1は、観察者にぼやけの少ない鮮明な映像を表示するとともに、映像光の微少な拡散によって、映像源11の非画素領域G2に起因して非映像領域F2が目立って視認されることを抑制することができる。更に、このような形態とすることにより、映像源11を備える保持部31をY方向に移動させた場合にも、光学シート20はレンズ12とともに保持部33の開口部331内に保持されているので、光学シート20がその調整を妨げることがないという効果が得られる。
(変形形態)
以上説明した実施形態等に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態等において、光学シート20の映像源側(+Y側)の面に反射抑制層24が形成される形態を示したが、レンズ12の観察者側(−Y側)にも反射抑制層が形成される形態としてもよい。なお、特に迷光等が問題とならない場合には、光学シート20及びレンズ12は、反射抑制層24を備えない形態としてもよい。
また、レンズ12は、観察者側に、ハードコート機能、防汚機能、防曇機能等を有する層を設けてもよい。このような層を設けることにより、表示装置1の着脱の際等に、レンズ12が傷ついたり、汚れが付着したり、観察者の熱や湿気等によりレンズ12の表面が曇ったりして、映像の視認の妨げになることを抑制できる。
また、レンズ12よりも観察者側に、透光性を有し、更に、ハードコート機能、防汚機能、防曇機能等を有するシート状の部材等を設けてもよい。このようなシート状の部材を設けることにより、レンズ12が傷ついたり、レンズ12に汚れが付着したり、観察者の熱や湿気等によりレンズ12の表面が曇ったりして、映像の視認の妨げになることを抑制できる。
(2)実施形態等において、光学シート20は、第1光学層21、第2光学層22、第3光学層23の3つの光学層が順次、積層された層構成を有する例を示したが、これに限らず、4層以上の光学層を備える形態としてもよい。
(3)実施形態等において、光学シート20は、保持部32に保持される形態を示したがこれに限定されない。例えば、映像源11を保持する保持部31の開口部311の観察者側等に開口部311を塞ぐように接合される形態等としてもよいし、レンズ12を保持する保持部33の開口部331の映像源側に開口部331を塞ぐように貼り付けられる形態としてもよい。
(4)実施形態等において、光学シート20は、映像源側(+Y側)に第1光学層21が配置され、観察者側(−Y側)に第3光学層23が配置される例を示したが、これに限らず、第1光学層21が観察者側に、第3光学層23が映像源側に配置されるようにしてもよい。
(5)実施形態等において、光学シート20は、第1光学層21及び第3光学層23の屈折率が、第2光学層22の屈折率よりも高い例を説明したが、これに限らず、例えば、第1光学層21及び第3光学層23の屈折率が、第2光学層22の屈折率よりも低くなるようにしてもよい。
(6)実施形態等において、第2光学層22は、紫外線硬化型樹脂により構成される層である例を示したが、これに限らず、例えば、透過性のある粘着剤により構成され、第1光学層21及び第3光学層23を接合するようにしてもよい。この場合、第2光学層22を構成する粘着剤の屈折率は、第1光学層21及び第3光学層23の屈折率に対して、屈折率差が0.005以上、0.1以下の範囲で設定される必要がある。
(7)実施形態等において、映像源11は、表示装置1に予め固定され、着脱不可能である形態としてもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態等によって限定されることはない。
1 表示装置
11 映像源
12(12A,12B) レンズ
20(20A,20B) 光学シート
21 第1光学層
21a,23a 単位形状
22 第2光学層
23 第3光学層
31、32、33 保持部
34 位置調整部

Claims (6)

  1. 映像光を出射する映像源と、
    前記映像光を拡大して観察者側へ出射するレンズと、
    前記映像源と前記レンズとの間、又は、前記レンズの観察者側に配置される光学シートと、
    を備え、
    前記光学シートは、少なくとも2層の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面に、凸状又は凹状に形成されている第1の単位形状及び第2の単位形状を有し、
    前記第1の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向に配列されており、
    前記第2の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の前記第1の方向に交差する第3の方向に延在し、前記第3の方向に直交する第4の方向に配列されており、
    前記界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である屈折率差Δnが、0.005≦Δn≦0.1を満たしており、
    前記光学シートの厚み方向及び左右方向が水平に配置された場合における鉛直方向と前記第1の方向とが交差する角度θ1が45度<θ1<90度であり、前記鉛直方向と前記第3の方向とが交差する角度θ2が45度<θ2<90度である表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置において、
    前記光学シートは、3層の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面のうち、第1の界面に凸状又は凹状に形成されている第1の単位形状と、前記第1の界面とは異なる第2の界面に凸状又は凹状に形成されている第2の単位形状とを有し、
    前記第1の界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である第1の屈折率差Δn1が、0.005≦Δn1≦0.1を満たしており、
    前記第2の界面において隣接する前記光学層の屈折率の差である第2の屈折率差Δn2が、0.005≦Δn2≦0.1を満たしていること、
    を特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
    前記第1の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第1の方向と直交する断面における断面形状が略円弧状であり、
    前記第2の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第3の方向と直交する断面における断面形状が略円弧状であること、
    を特徴とする表示装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
    前記第1の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第1の方向と直交する断面における断面形状が略三角形状であり、
    前記第2の単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行且つ前記第3の方向と直交する断面における断面形状が略三角形状であること、
    を特徴とする表示装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示装置において、
    前記光学シート及び前記映像源を一体で保持する保持部と、
    前記保持部を前記レンズに対する位置が調整可能に保持する位置調整部と、
    を備えること、
    を特徴とする表示装置。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示装置において、
    前記映像源を保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部を前記レンズに対する位置が調整可能に保持する位置調整部と、
    前記光学シート及び前記レンズを一体で保持する第2の保持部と、
    を備えること、
    を特徴とする表示装置。
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