JP2018100953A - マーキング方法および分析試料の作製方法 - Google Patents

マーキング方法および分析試料の作製方法 Download PDF

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【課題】試料表面を走査電子顕微鏡で観察する際に任意の領域にマーキングを施す簡便な方法を提供する。【解決手段】走査電子顕微鏡を用いて、試料10の表面に電子線を照射し、異常箇所特定工程にて異常箇所11を特定したら、雰囲気中に存在する炭化水素成分に由来する物質を試料の表面に堆積させることにより、マークとなる堆積薄膜12を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、マーキング方法および分析試料の作製方法に関する。
電子材料等では、異常箇所の発生によりデバイス特性等が低下するおそれがあるため、異常箇所の分析が重要となっている。この分析では、電子顕微鏡を用いて試料(電子材料等)の表面観察を行うだけでなく、例えば試料内部を分析する目的で断面観察が行われる。
断面観察を行うため、分析対象となる試料はミクロトームや収束イオンビーム装置(FIB)などを用いて断面加工されて分析試料に加工される。断面加工を行う前には、予め試料表面を観察して異常箇所を特定し、断面加工箇所を決定しておく必要があり、その際には断面加工箇所を正確に特定できるように試料表面にマーキングを施す。例えば、試料表面を光学顕微鏡で観察したときに手作業で試料表面にインクを塗布し、マーキングを施す。
一方、異常箇所が光学顕微鏡で特定できないようなサイズとなると、走査電子顕微鏡(SEM)により表面観察を行う必要がある。この場合、試料をSEMにおける真空チャンバ内に載置することから、手作業で簡便にマーキングを施すことが困難となる。
そこで、例えば特許文献1では、試料をSEMに載置する前に、試料表面に予めマークを施す方法が提案されている。具体的には、試料表面に格子状の加工痕(溝)を予め形成して試料表面を区分けする。この方法では、SEMでの表面観察の際に、格子状の加工痕を目印にして、どの領域に異常箇所が存在するのかを正確かつ迅速に特定し、その後、断面加工により分析試料を容易に作製することができる。
特開2015−4514号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、表面観察の前に予め、マークとなる加工痕を試料表面に形成し、表面観察とマーキングとを別工程で行う必要があるので、工程が複雑となる。そのため、SEMで表面観察する際にマーキングを施すことができる簡便な方法が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、試料表面を走査電子顕微鏡で観察する際にマーキングを施す技術を提供することを目的とする。
本発明者は、SEMで試料表面を観察する際にマーキングを施す方法について検討し、SEMで表面観察するときに発生するハイドロカーボンに着目した。ハイドロカーボンとは、SEMの真空チャンバ内(真空雰囲気中)に存在する炭化水素成分、例えばSEMの装置に由来するオイル成分、または試料や試料ホルダによる持ち込み成分等が、電子線照射によって反応した反応物である。このハイドロカーボンは、試料表面において電子線を照射した領域に堆積してコンタミネーションを引き起こし、SEMが本来有する性能を損ねるおそれがあるので、一般的には良くないと考えられていた。
しかし、本発明者の検討によると、ハイドロカーボンは、電子線の照射条件を調整することにより任意の領域に堆積させて任意の形状および大きさの堆積薄膜として形成することができ、しかも、この堆積薄膜は試料表面との間で所定のコントラストを得られることから、マークとして利用できることが見出された。すなわち、電子線照射により堆積薄膜を形成することにより、SEMで試料表面を観察する際に視認性の高いマークを形成することができる。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の第1の態様は、
走査電子顕微鏡を用いて試料の表面に電子線を照射し、雰囲気中に存在する炭化水素成分に由来する物質を前記電子線の照射領域に堆積させることにより、マークとなる堆積薄膜を形成する、マーキング方法が提供される。
本発明の第2の態様は、第1の態様のマーキング方法において、
前記電子線の加速電圧を1kV以上とする。
本発明の第3の態様は、
走査電子顕微鏡を用いて試料の表面に電子線を照射し、得られる二次電子像又は反射電子像により前記試料の表面を観察して異常箇所を特定する異常箇所特定工程と、
前記試料の表面に異常箇所を特定したら、前記異常箇所から所定の距離離れた領域に電子線を照射することにより、雰囲気中に存在する炭化水素成分に由来する物質を前記電子線の照射領域に堆積させてマークとなる堆積薄膜を形成するマーキング工程と、
前記堆積薄膜の位置に基づいて前記試料を加工する加工工程と、を有する、分析試料の作製方法が提供される。
本発明の第4の態様は、第3の態様の分析試料の作製方法において、
前記マーキング工程では、前記異常箇所特定工程よりも大きな加速電圧で前記電子線を照射する。
本発明の第5の態様は、第3又は第4の態様の分析試料の作製方法において、
前記マーキング工程では、前記電子線の加速電圧を1kV以上とする。
本発明の第6の態様は、第3〜第5の態様のいずれかの分析試料の作製方法において、
前記異常箇所特定工程および前記マーキング工程では、電界放出型の走査電子顕微鏡を用いる。
本発明の第7の態様は、第3〜第6の態様のいずれかの分析試料の作製方法において、
前記異常箇所の大きさが30nm以上である。
本発明の第8の態様は、第3〜第7の態様のいずれかの分析試料の作製方法において、
前記堆積薄膜の大きさが0.5μm以上である。
本発明の第9の態様は、第3〜第8の態様のいずれかの分析試料の作製方法において、
前記加工工程では、走査電子顕微鏡および収束イオンビーム装置を有するデュアルビーム装置を用いて前記試料を加工する。
本発明の第10の態様は、第3〜第9の態様のいずれかの分析試料の作製方法において、
前記マーキング工程では、少なくとも、前記異常箇所から所定方向に離れた領域と、前記異常箇所から前記所定方向と直交する方向に離れた領域のそれぞれに前記堆積薄膜を形成する。
本発明によれば、試料表面を走査電子顕微鏡で観察する際に任意の領域にマーキングを施すことができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるマーキング工程を説明する概略斜視図である。 図2は、実施例1において試料表面を電界放出型走査電子顕微鏡で平面視したときの観察像である。 図3は、実施例1においてマーキングを施した試料表面を電界放出型走査電子顕微鏡で平面視したときの観察像である。 図4は、比較例1において試料表面を実体顕微鏡で平面視したときの観察像である。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態にかかる分析試料の作製方法について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるマーキング工程を説明する概略斜視図である。本実施形態の分析試料の作製方法は、準備工程、異常箇所特定工程、マーキング工程および加工工程を有する。以下、各工程について詳述する。
(準備工程)
まず、分析対象となる試料10を準備する。この試料10としては、特に限定されないが、例えば、電子材料などを用いることができる。なお、試料10は、非導電体から構成されるとSEMで観察できなくなるので、必要に応じて試料表面10aにカーボン等の導電性物質を蒸着させるとよい。
(異常箇所特定工程)
続いて、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、試料表面10aに電子線を照射し走査することにより、二次電子像又は反射電子像を得て、これにより表面観察を行う。
異常箇所特定工程での電子線の照射条件は、試料表面10a(以下、単に表面10aともいう)を観察できれば特に限定されない。表面10aの凹凸形状や表面にある異常箇所11などを観察する観点からは電子線の加速電圧を低くすることが好ましく、例えば1kV〜5kVとするとよい。
異常箇所特定工程では、より微小な異常箇所11を特定するために電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いることが好ましい。一般的なSEMは、大きさが10μm程度の異常箇所11を特定できるような分解能を有するが、FE−SEMは、さらに高い分解能を有しており、大きさがサブマイクロメートル以下の異常箇所11であっても特定することができる。具体的には、異常箇所11として、大きさが30nm〜50nm程度のより微小なサイズのものでも特定することができる。
(マーキング工程)
異常箇所特定工程にて異常箇所11を特定したら、後の加工工程で異常箇所11を識別できるように異常箇所11の近傍にマークを形成する。本実施形態では、図1に示すように、真空チャンバ内にある試料10の表面10aにマーキングを施すため、異常箇所11から所定の距離離れた領域に電子線を照射し走査する。電子線を照射した領域では、真空チャンバの雰囲気中に存在する炭化水素成分が電子線により重合し、その反応物(ハイドロカーボン)が堆積することになる。これにより、電子線を照射した領域にマークとなる堆積薄膜12を形成する。
堆積薄膜12を形成する位置や数は、特に限定されないが、異常箇所11の位置を特定しやすくする観点からは、少なくとも、異常箇所11から所定方向に離れた領域と、所定方向と直交する方向に離れた領域のそれぞれに、堆積薄膜12を形成することが好ましい。すなわち、堆積薄膜12を、堆積薄膜12を通る線の交点が異常箇所11に位置するように、異常箇所12から所定距離離れた少なくとも2つの領域に形成することが好ましい。例えば図1に示すように、異常箇所11の付近の上側と右側の各領域を電子線で照射し走査することで、各領域に堆積薄膜12を形成するとよい。これにより、後の加工工程にて、異常箇所11の位置を特定しやすくなり、加工工程を容易にすることができる。なお、堆積薄膜12を異常箇所11から離間させる距離は、特に限定されず、例えば10μm〜15μmとするとよい。
堆積薄膜12は、炭素成分を含むため、後述の加工工程において電子線により低輝度で観察される。一方、表面10aは、例えば金属で構成される場合、電子線により比較的高輝度で観察されることになる。そのため、堆積薄膜12は、表面10aとの間で所定のコントラストが得られ、電子線により観察したときの視認性に優れている。
マーキング工程での電子線の照射条件は、表面10aにハイドロカーボンを堆積できるような条件であれば特に限定されない。マーキング工程では、電子線の加速電圧を異常箇所特定工程と同じに設定してもよいが、異常箇所特定工程よりも大きく設定することが好ましい。電子線の加速電圧を大きくするほど、ハイドロカーボンの生成が促進され、堆積薄膜12を形成しやすくできるためである。
具体的には、マーキング工程での電子線の加速電圧は、堆積薄膜12を形成するのであれば1kV以上でよいが、堆積薄膜12をより形成しやすくする観点からは5kV以上であることが好ましい。一方、位置を確認しながら堆積薄膜12を形成する観点からは加速電圧は低くするとよく、15kV以下とすることが好ましい。すなわち、加速電圧は1kV〜15kVが好ましく、5kV〜15kVがより好ましい。このような加速電圧とすることにより、位置を確認しながら堆積薄膜12を形成することができる。
マーキング工程での電子線の走査速度は、異常箇所特定工程での走査速度よりも小さくして、照射時間を長くすることで、堆積被膜12を形成しやすくするとよい。
堆積薄膜12の大きさは、視認性の観点からは異常箇所11よりも大きくするとよい。例えば、後述の加工工程にて、SEMおよびFIBを備えるデュアルビーム装置を用いて試料10を加工する場合、SEMで表面10aを観察して堆積薄膜12の位置を特定し、これにより異常箇所11の位置を把握する必要があるので、堆積薄膜12の大きさは、SEMで観察できる限界以上であるとよく、0.5μm以上であることが好ましい。
なお、図1では、電子線を矩形状に走査することにより、ハイドロカーボンを矩形状に堆積させて矩形状の堆積薄膜12を形成しているが、堆積薄膜12の形状は、後の加工工程で異常箇所11を識別できれば、特に限定されない。また、堆積薄膜12は異常箇所11の上側と右側の2か所に形成しているが、その数や形成位置もこれに限定されない。
(加工工程)
続いて、マーキングを施した試料10を分析に適した形状に加工し、分析試料を作製する。本実施形態では、マーキング工程で形成した堆積薄膜12の位置から異常箇所11の位置を特定し、加工を行う。例えば、異常箇所11の断面観察を行う場合であれば、FIBを用いて異常箇所11を分断するように断面加工を行い、その断面に異常箇所11が露出するような分析試料を作製する。また例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)用の分析試料を作製する場合であれば、FIBを用いて異常箇所11を含むように試料10を剥片化して分析試料を作製する。なお、試料10の加工方法はFIBに限定されない。
加工工程では、SEMおよびFIBを備えるデュアルビーム装置を用いることが好ましい。デュアルビーム装置によれば、SEMにより堆積薄膜12を確認して異常箇所11を特定しつつ、そのままFIBにより断面加工を行うことができる。
以上により、分析に供する分析試料が得られる。この分析試料は、その断面に露出する異常箇所11をSEM等で観察され分析される。
<本実施形態に係る効果>
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
本実施形態では、SEMにおいて真空チャンバ内に載置した試料10に電子線を照射して表面観察を行い、異常箇所11を特定したら、異常箇所11の付近に電子線を照射して炭化水素成分に由来する物質(ハイドロカーボン)を堆積させることにより堆積薄膜12を形成する。この堆積薄膜12は、試料10との間で所定のコントラストが得られ、マークとして利用することができる。すなわち、本実施形態によれば、SEMを用いて試料10の表面観察を行いつつ、異常箇所11を特定したら、その付近に電子線を照射することでマークとなる堆積薄膜12を形成することができる。これにより、SEMにおいて異常箇所11の特定とマーキングとを同時かつ簡便に行うことができる。
また、本実施形態では、マーキング時の電子線の加速電圧を表面観察時よりも大きくすることが好ましい。表面観察時では表面10aの形状を確認するために加速電圧を低くするが、マーキング時では加速電圧を大きくすることによりハイドロカーボンの生成を促し堆積薄膜12を形成しやすくできる。
また本実施形態では、電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて異常箇所特定工程およびマーキング工程を行い、その後の加工工程を、SEMおよびFIBを備えるデュアルビーム装置で行うことが好ましい。
デュアルビーム装置のみを用いて分析試料を作製する場合、SEMで試料10の表面観察を行い、異常箇所11を特定したら、FIBで試料10を加工できるので、マーキングを施すことなく、分析試料を作製することができる。この場合、異常箇所11としては、SEMで観察できるサイズのものを特定することができる。
一方、FE−SEMおよびデュアルビーム装置を併用して分析試料を作製する場合、サブマイクロメートル以下の異常箇所11であっても精度よく特定し、分析試料として作製することができる。具体的には、SEMよりも高分解能なFE−SEMで表面観察を行い、微小サイズの異常箇所11を特定するとともにマーキングを施す。続いて、マーキングを施した試料10をデュアルビーム装置に導入し、まず、SEMで表面観察を行い、マークである堆積薄膜12を特定する。その後、堆積薄膜12の位置から異常箇所11の位置を把握し、FIBを用いて異常箇所11を加工する。これにより、微小サイズの異常箇所11を含む分析試料が得られる。
このように、FE−SEMおよびデュアルビーム装置を併用することにより、例えば30nm〜50nmの微小サイズの異常箇所11を特定し分析することができる。
マーキング工程では、堆積薄膜12の大きさを0.5μm以上とすることが好ましい。このような大きさで形成することにより、加工工程でSEMを用いて堆積薄膜12を特定しやすくできる。
マーキング工程では、少なくとも、異常箇所11から所定方向に離れた領域と、所定方向と直交する方向に離れた領域のそれぞれに、堆積薄膜12を形成することが好ましい。このように堆積薄膜12を形成することで、2つの堆積薄膜12を通る線分の交点から異常箇所11の位置を確認しやすくすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
(実施例1)
まず、試料として樹脂層の表面が金属薄膜で覆われた基板を準備した。この試料にカーボン蒸着を施して導電処理を行った。続いて、電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM、株式会社日立製作所製「S−4700」)を用いて、試料表面の金属薄膜を観察した。このときの電子線の加速電圧は5kVに設定した。表面観察により、図2に示すように、試料における金属薄膜の表面10aに大きさ30nm〜50nm程度の異常箇所11を特定した。そこで、異常箇所11の上側と右側の2か所に、加速電圧15kVで電子線を照射し、矩形状に15分間走査した。これにより、図3に示すように、電子線の照射した領域にハイドロカーボンを含む堆積薄膜12を形成し、マーキングを施した。ここでは、堆積薄膜12を異常箇所11から10μm〜15μm離間させて形成し、各堆積薄膜12の大きさを5μm×7μmとした。続いて、マーキングを施した試料10をFE−SEMから取り出し、デュアルビーム装置(日本エフイーアイ株式会社製「Quanta200 3D」)に導入した。デュアルビーム装置にて、SEM機能により堆積薄膜12を特定し、異常箇所11の位置を把握することができた。
本実施例では、図3に示すように、FE−SEMで表面観察する際にマーキングを施すことにより、デュアルビーム装置のみでは特定できないような微小サイズの異常箇所11の位置を把握できることが確認された。また、FIB機能により堆積薄膜12に基づいて断面加工を行うことにより、試料10を断面観察できることが確認された。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同じ試料を実体顕微鏡(ライカマイクロシステムズ株式会社製「ライカMZ16A」)を用いて表面観察を行った。しかし、図4に示すように、実体顕微鏡では微小サイズの異常箇所は特定できないことが確認された。
以上説明したように、SEMを用いて試料の表面に所定の加速電圧で電子線を照射し、ハイドロカーボンを堆積させて堆積薄膜を形成することができ、この堆積薄膜をマークとして利用することにより、表面観察をしつつマーキングを施すことができる。また、FE−SEMを用いることにより、より微小なサイズの異常箇所を特定し分析することができる。
10 試料
10a 試料表面
11 異常箇所
12 堆積薄膜

Claims (10)

  1. 走査電子顕微鏡を用いて試料の表面に電子線を照射し、雰囲気中に存在する炭化水素成分に由来する物質を前記電子線の照射領域に堆積させることにより、マークとなる堆積薄膜を形成する、マーキング方法。
  2. 前記電子線の加速電圧を1kV以上とする、請求項1に記載のマーキング方法。
  3. 走査電子顕微鏡を用いて試料の表面に電子線を照射し、得られる二次電子像又は反射電子像により前記試料の表面を観察して異常箇所を特定する異常箇所特定工程と、
    前記試料の表面に異常箇所を特定したら、前記異常箇所から所定の距離離れた領域に電子線を照射することにより、雰囲気中に存在する炭化水素成分に由来する物質を前記電子線の照射領域に堆積させてマークとなる堆積薄膜を形成するマーキング工程と、
    前記堆積薄膜の位置に基づいて前記試料を加工する加工工程と、を有する、分析試料の作製方法。
  4. 前記マーキング工程では、前記異常箇所特定工程よりも大きな加速電圧で前記電子線を照射する、請求項3に記載の分析試料の作製方法。
  5. 前記マーキング工程では、前記電子線の加速電圧を1kV以上とする、請求項3又は4に記載の分析試料の作製方法。
  6. 前記異常箇所特定工程および前記マーキング工程では、電界放出型の走査電子顕微鏡を用いる、請求項3〜5のいずれか1項に記載の分析試料の作製方法。
  7. 前記異常箇所の大きさが30nm以上である、請求項3〜6のいずれか1項に記載の分析試料の作製方法。
  8. 前記堆積薄膜の大きさが0.5μm以上である、請求項3〜7のいずれか1項に記載の分析試料の作製方法。
  9. 前記加工工程では、走査電子顕微鏡および収束イオンビーム装置を有するデュアルビーム装置を用いて前記試料を加工する、請求項3〜8のいずれか1項に記載の分析試料の作製方法。
  10. 前記マーキング工程では、少なくとも、前記異常箇所から所定方向に離れた領域と、前記異常箇所から前記所定方向と直交する方向に離れた領域のそれぞれに前記堆積薄膜を形成する、請求項3〜9のいずれか1項に記載の分析試料の作製方法。
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