JP2018100224A - 燃焼型害虫防除剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】害虫防除成分の有効範囲と香料成分の芳香範囲とが連動し、使用者に香りを感じさせることによって、害虫防除効果の範囲を認識させることができる燃焼型害虫防除剤を提供する。【解決手段】本発明に係る燃焼型害虫防除剤は、0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分と、γ−ウンデカラクトン、α−イソメチルイオノン、メチルジヒドロジャスモン酸、ガラクソリド、β−イオノン、ゲラニオール、ウンデカナール、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリンおよびシス−3−ヘキセノールからなる群より選択される少なくとも1種の香料成分と、燃焼基材とを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、燃焼型害虫防除剤に関する。
従来、燃焼型害虫防除剤として蚊取り線香などが使用されている。蚊取り線香は、植物粉末などの燃焼基材、害虫防除成分、香料などに水を添加して練合した後、成形および乾燥して得られる。近年、蚊などの害虫の防除に加えて、香りを楽しむことができる蚊取り線香も種々開発されている。ところで、蚊取り線香の製造において乾燥工程が包含されるため、蚊取り線香の製造時に香料成分が揮散する。そのため、香りのバリエーションを増やすことに注力されており、低沸点の香料成分をシクロデキストリンで包接することによって、香料成分を蚊取り線香に保持させることか記載されている(特許文献1)。
しかし、蚊取り線香のなどの燃焼型害虫防除剤は燃焼基材由来の刺激臭を含むため、香料成分を配合したとしても、必ずしも刺激臭をマスキングできるとは限らない。さらに、害虫防除成分の空間への拡散範囲と香りの拡散範囲とが一致するとは限らない。そのため、使用者が香りを感じることによって、害虫防除効果が発揮されている範囲を認識することができる燃焼型害虫防除剤が求められている。
特開2014−193831号公報
本発明の課題は、害虫防除成分の有効範囲と香料成分の芳香範囲とが連動し、使用者に香りを感じさせることによって、害虫防除効果の範囲を認識させることができる燃焼型害虫防除剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分と、γ−ウンデカラクトン、α−イソメチルイオノン、メチルジヒドロジャスモン酸、ガラクソリド、β−イオノン、ゲラニオール、ウンデカナール、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリンおよびシス−3−ヘキセノールからなる群より選択される少なくとも1種の香料成分と、燃焼基材とを含有することを特徴とする燃焼型害虫防除剤。
(2)香料成分が、害虫防除成分1質量部に対して0.005〜40質量部の割合で含まれる上記(1)に記載の燃焼型害虫防除剤。
(3)屋外用である上記(1)または(2)に記載の燃焼型害虫防除剤。
本発明の燃焼型害虫防除剤によれば、害虫防除成分の有効範囲と香料成分の芳香範囲とが連動し、使用者に香りを感じさせることによって、害虫防除効果の範囲を認識させることができる。
参考例1〜18で行った煙臭マスキング効果および芳香効果の検証方法を説明するための説明図である。 参考例19〜26で行った忌避効果の検証方法、実施例1〜5および比較例1〜2で行った連動性の評価方法を説明するための説明図である。
本発明の燃焼型害虫防除剤は、0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分(特定の害虫防除成分)と、燃焼基材と、γ−ウンデカラクトン、α−イソメチルイオノン、メチルジヒドロジャスモン酸、ガラクソリド、β−イオノン、ゲラニオール、ウンデカナール、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリンおよびシス−3−ヘキセノールからなる群より選択される少なくとも1種の香料成分(特定の香料成分)とを含有する。
本発明の燃焼型害虫防除剤に含まれる害虫防除成分としては、25℃において0.5〜20mPaの蒸気圧を有する害虫防除成分であれば限定されない。このような蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分を使用すると、燃焼時に後述の香料成分が有する芳香効果と良好に連動する。このような特定の害虫防除成分としては、25℃において0.5〜20mPaの蒸気圧を有するピレスロイド系化合物、精油成分などが挙げられる。
ピレスロイド系化合物としては、例えば、メトフルトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリンなどが挙げられる。これら特定の害虫防除成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。必要に応じて、ディートなどの害虫忌避成分を用いてもよい。特定の害虫防除成分の中でも、メトフルトリンまたはトランスフルトリンが好ましい。メトフルトリンまたはトランスフルトリンを使用すると、比較的広範囲に害虫防除効果が発揮され、本発明の燃焼型害虫防除剤を、例えば屋外で使用するのに好適である。燃焼型害虫防除剤中における害虫防除成分の配合量は特に限定されず、好ましくは0.005〜3質量%である。
本発明の燃焼型害虫防除剤に含まれる特定の香料成分は、上記のように、γ−ウンデカラクトン、α−イソメチルイオノン、メチルジヒドロジャスモン酸、ガラクソリド、β−イオノン、ゲラニオール、ウンデカナール、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリンおよびシス−3−ヘキセノールからなる群より選択される少なくとも1種である。これらの特定の香料成分は、天然物由来であってもよく、化学合成由来であってもよい。これら特定の香料成分を使用することで、例えば、アップル系香料、カモミール系香料、ビャクダン系香料、バラ系香料、ラベンダー系香料、ウッディー系香料などに調製できる。燃焼型害虫防除剤中における特定の香料成分の配合量は特に限定されず、好ましくは0.05〜5質量%である。
本発明の燃焼型害虫防除剤に含まれる燃焼基材としては、支燃剤、結合剤、紙やパルプなどの繊維材料などが挙げられる。支燃剤としては、植物由来の粉末が挙げられ、例えば、ビャクシン粉末、ビャクダン粉末、クスノキ粉末、モミノキ粉末、スギ粉末、ツガ粉末、マツ粉末、ヤナギ粉末、ハリギリ粉末、ホオノキ粉末、シナノキ粉末、トウヒ粉末、イエローポプラ粉末、カツラ粉末、アカシア粉末、ヤマナラシ粉末、オオバボダイジュ粉末、オオバヤナギ粉末、サワグルミ粉末、ネズコ粉末、キリ粉末、シオジ粉末、バルサ粉末、ラワン粉末、シラカバ粉末、柑橘類木粉末などの木粉;キク科植物粉末、アカネ科植物粉末、スイカズラ科植物粉末、センダン科植物粉末、ジンチョウゲ科植物粉末、シソ科植物粉末、フトモモ科植物粉末、セリ科植物粉末、イネ科植物粉末、クワ科植物粉末、モクセイ科植物粉末、除虫菊抽出粉末、ココナッツ粉などの植物乾燥粉末などが挙げられる。支燃剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
結合剤としては、例えば、ジョス粉(タブ粉)、シャム粉、トビ粉、澱粉、トランガム、アラビアガム、グァーガム、ガンビル抽出粉末、カゼインなどの天然高分子;ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、加工澱粉(例えば、カルボキシメチル澱粉、ジアルデヒド澱粉およびカチオン澱粉)などの合成高分子などが挙げられる。結合剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
燃焼基材には、必要に応じて増量剤、燃焼調節剤、共力剤などが含まれていてもよい。なお、増量剤には燃焼調節剤として作用するものも存在する。増量剤または燃焼調節剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、パーライト、ケイソウ土のような無機粉体などが挙げられる。共力剤としては、例えば、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、サイネピリン222(商品名)、サイネピリン500(商品名)、リーセン384(商品名)、オクタクロロジプロピルエーテル、チオシアノ酢酸イソボルニル、シネトリンなどが挙げられる。燃焼型害虫防除剤中における燃焼基材の配合量は特に限定されず、好ましくは92〜99質量%である。
本発明の燃焼型害虫防除剤の剤形については特に限定されず、線香形態であってもよく、紙やパルプなどの繊維材料に特定の害虫防除成分および特定の香料成分が保持された形態であってもよい。具体的には、特定の害虫防除成分および特定の香料成分が、紙やパルプなどの繊維材料に含浸された形態、塗布された形態、練り込まれた形態などが挙げられる。さらに、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの防腐剤、染料や顔料などの色素を任意で添加してもよい。
特定の香料成分は、特定の害虫防除成分1質量部に対して、好ましくは0.005〜40質量部の割合で含まれる。このような割合で含まれることによって、特定の害虫防除成分が有する害虫防除効果と特定の香料成分が有する芳香効果との連動性をより向上させ、燃焼型害虫防除剤の使用者に害虫防除効果の範囲をより効率よく認識させることができる。特定の香料成分は、特定の害虫防除成分1質量部に対して、より好ましくは0.01〜20質量部の割合で含まれる。
本発明の燃焼型害虫防除剤を線香形態で使用する場合の製造方法を説明する。まず、燃焼基材、特定の害虫防除成分および特定の香料成分を混合して混合物を得る。得られた混合物に水(お湯)を加えて十分に練合し、所望の形状に成形する。形状としては、例えば、円形渦巻状、多角形渦巻状、棒状、円筒形状、管状、平板状、塊状などが挙げられる。成形には、押出成形機などを用いてもよい。成形後、水分を除去するため十分に乾燥して、線香形態の燃焼型害虫防除剤が得られる。
燃焼型害虫防除剤の使用時間を調整するために、連結部を備えていてもよい。さらに、着火しやすくするために、着火部に燃焼助剤(例えば、パラフィンワックス、硝酸エステル、硝酸塩、過塩素酸塩など)を塗布したり、燃焼性を高めるために流動パラフィンなどを混合したりしてもよい。燃焼型害虫防除剤の使用時間は、燃焼型害虫防除剤の形態によっても調整可能である。例えば、渦巻状の線香形態では1〜14時間程度、コーンなど小塊状の線香形態では1〜60分程度使用できる。
あるいは、燃焼基材、特定の害虫防除成分および特定の香料成分を混合して得られる混合物を、例えば紙で巻いて紙巻の形態で使用してもよい。
このようにして得られた本発明の燃焼型害虫防除剤は、屋内および屋外のいずれでも使用することができる。本発明の燃焼型害虫防除剤は、使用者に香りを感じさせることによって、害虫防除効果の範囲を認識させることを目的としていることから、特に、行動範囲が広くなる屋外での使用に適している。
本発明の燃焼型害虫防除剤は、蚊、ブユなどの刺咬性害虫に適用されるだけではない。例えば、害虫防除成分の種類や使用量に応じて、ゴキブリ、ハエ、ノミ、シミ、ダニ、ナンキンムシなどの各種害虫にも適用可能である。さらに、本明細書において「害虫防除」とは、害虫の忌避だけでなく、殺虫やノックダウンも意味する。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(煙臭マスキング効果および芳香効果の検証)
各種香料成分について、煙臭マスキング効果および芳香効果を検証した。
(参考例1)
下記に示す原料を混合して30gの混合粉を得た。得られた混合粉に65℃±5℃程度のお湯を30mL加えて十分に練合した。練合後、押出成形機を用いて円形渦巻状に成形した。成形後、乾燥機に入れて65℃で10時間乾燥させ、渦巻状成形体を得た。渦巻状成形体の表面に、γ−ウンデカラクトンをエタノールで希釈し、γ−ウンデカラクトンが渦巻状成形体中に0.1質量%の割合となるように希釈物を滴下して検体を得た。
<原料>
木粉 :49質量%
ココナッツ粉 :21質量%
ジョス粉(タブ粉) :15質量%
α−スターチ :10質量%
炭酸カルシウム : 5質量%
次いで、得られた検体を用いて、煙臭マスキング効果および芳香効果を屋外で検証した。図1に示すように、得られた検体11を置き、検体11から0.7m離れた場所に送風機12を設置した。検体11に火を点けて、風速が約1m/秒となるように送風機12を運転した。送風機12の運転から3分後に、検体11から9.0m離れた場所(送風機12から9.7m離れた場所)にパネラー13が立ち、煙臭および香料成分の芳香を確認した。確認後、パネラー13は検体11から9m以上離れ、3分後に再度検体11から9.0m離れた場所に立ち、煙臭および香料成分の芳香を確認した。2回の結果を総合的に判断して、煙臭および香料成分の芳香について下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
<煙臭の評価>
A:煙臭を感じなかった場合。
B:煙臭を僅かに感じた場合。
C:煙臭を感じた場合。
<芳香の評価>
+:香料成分の芳香を強く感じた場合。
A:香料成分の芳香を感じた場合。
B:香料成分の芳香を僅かに感じた場合。
C:香料成分の芳香を感じなかった場合。
(参考例2〜18)
γ−ウンデカラクトンの代わりに表1に示す香料成分を用いた以外は、参考例1と同様の手順で検体を得た。得られた各検体を用いて、参考例1と同様の手順で煙臭および香料成分の芳香について評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018100224
表1に示すように、γ−ウンデカラクトンなどの特定の香料成分(参考例1〜9)は、優れた煙臭マスキング効果を有しており、検体11から9m離れた位置のパネラーが芳香を感じていることがわかる。
(忌避効果の検証)
蚊成虫の忌避成分(メトフルトリン、トランスフルトリン、プラレトリン(dl−d・T80プラレトリン)、およびアレスリン)について、屋外で使用した際の忌避効果を検証した。これらの忌避成分の25℃における蒸気圧は下記のとおりである。
メトフルトリン:1.9mPa
トランスフルトリン:1.1mPa
プラレトリン:0.013mPa
アレスリン:0.17mPa
(参考例19)
参考例1で得られた渦巻状成形体の表面に、渦巻状成形体中に0.01質量%の割合となるようにメトフルトリンを滴下して検体を得た。この検体を用いて、忌避効果を屋外で検証した。蚊の生息が確認された屋外にて、図2に示すように、検体21を置いた。検体21から3.0mおよび9.0m離れた場所にパネラー23が立ち、周囲に飛来してきた蚊をスウィーピングにより8分間捕獲して、捕獲した蚊を計測した(無処理時飛来数)。次いで、検体21に火を点けて、30分間燃焼させた。30分間燃焼後、パネラー23は、周囲に飛来してきた蚊をスウィーピングにより8分間捕獲し、捕獲した蚊を計測した(処理時飛来数)。無処理時飛来数および処理時飛来数を用いて、下記の式(I)から忌避率を算出した。同様にして、3回試験を行った。試験は10分以上の間隔を空けて行った。3回の結果から忌避率の平均を求め、下記の基準で評価した。結果を表2に示す。
忌避率(%)=(1−(処理区飛来数/無処理区飛来数))×100 (I)
<忌避効果の評価>
A:忌避率の平均が90%以上の場合。
B:忌避率の平均が80%以上および90%未満の場合。
C:忌避率の平均が80%未満の場合。
(参考例20〜26)
0.01質量%のメトフルトリンの代わりに、表2に示す忌避成分を表2に示す割合で滴下した検体を用いた以外は、参考例19と同様の手順で忌避率を算出した。参考例19と同様、3回試験を行い忌避率の平均を求め、参考例19に記載の基準で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2018100224
表2に示すように、0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有するメトフルトリンおよびトランスフルトリンは、屋外であっても検体21から9m離れた場所で90%以上の十分な忌避効果を発揮していることがわかる。
(芳香効果および忌避効果の連動性の評価)
香料成分としてカモミール系香料(ウンデカナールおよびβ−イオノン、シス−3−ヘキセノールを主として含有する)を用い、蚊成虫の忌避成分として上記のメトフルトリン、トランスフルトリン、プラレトリンおよびアレスリンを用いて、芳香効果および忌避効果の連動性を検証した。
(実施例1)
まず、下記に示す原料を下記に示す割合で混合して、蚊取り線香基材(混合粉)を得た。
<原料>
木粉 :49質量%
ココナッツ粉 :21質量%
ジョス粉(タブ粉) :15質量%
α−スターチ :10質量%
炭酸カルシウム : 5質量%
得られた混合粉を98.99質量%、メトフルトリンを0.01質量%、および香料成分を1質量%の割合で混合し、30gの混合物を得た。得られた混合物に65℃±5℃程度のお湯を30mL加えて十分に練合した。練合後、押出成形機を用いて円形渦巻状に成形した。成形後、乾燥機に入れて65℃で10時間乾燥させ、蚊取り線香を得た。
得られた蚊取り線香を検体として用いた以外は、参考例17と同様の手順で忌避率を算出した。さらに、試験開始から2分毎に香料成分の芳香を確認した。参考例17と同様、3回試験を行った。忌避率については、3回の平均を求め、参考例17に記載の基準で評価した。芳香効果については、3回の試験を総合的に考慮して、参考例1に記載の基準で評価した。これらの忌避効果および芳香効果の結果から、連動性を下記の基準で評価した。結果を表3に示す。
<連動性の評価>
A:連動性あり(忌避効果および芳香効果の両方が「A+」または「A」の場合)。
B:連動性不十分(忌避効果および芳香効果の少なくとも一方が「B」の場合)。
C:連動性なし(忌避効果および芳香効果の少なくとも一方が「C」の場合)。
(実施例2〜5および比較例1〜2)
表3に示す忌避成分および香料成分を表3に示す割合で用いた以外は、実施例1と同様の手順で蚊取り線香を得た。得られた蚊取り線香それぞれについて、実施例1と同様の手順で、忌避効果および芳香効果を検証し、芳香効果および忌避効果の連動性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2018100224
表3に示すように、0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分と特定の香料成分とを含む実施例1〜5で得られた蚊取り線香(燃焼型害虫防除剤)は、蚊取り線香から9.0m離れた位置でも、優れた忌避効果および芳香効果を発揮していることがわかる。したがって、本発明の燃焼型害虫防除剤は、忌避効果を発揮する範囲と芳香を感じさせる範囲とが連動しており、使用者は芳香を感じることによって害虫防除効果の範囲を認識させることができる。
一方、忌避成分として0.17mPaの蒸気圧(25℃)を有するアレスリンを用いた比較例2で得られた蚊取り線香は、検体からある程度の距離を離れると、芳香効果を発揮していても忌避効果が乏しい。したがって、使用者が芳香を感じた場所でも、忌避効果が発揮されていない場合がある。比較例2のような蚊取り線香は、例えば屋外での使用に適さない。
11、21 検体
12 送風機
13、23 パネラー

Claims (3)

  1. 0.5〜20mPaの蒸気圧(25℃)を有する害虫防除成分と、
    γ−ウンデカラクトン、α−イソメチルイオノン、メチルジヒドロジャスモン酸、ガラクソリド、β−イオノン、ゲラニオール、ウンデカナール、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリンおよびシス−3−ヘキセノールからなる群より選択される少なくとも1種の香料成分と、
    燃焼基材と、
    を含有することを特徴とする燃焼型害虫防除剤。
  2. 前記香料成分が、前記害虫防除成分1質量部に対して0.005〜40質量部の割合で含まれる請求項1に記載の燃焼型害虫防除剤。
  3. 屋外用である請求項1または2に記載の燃焼型害虫防除剤。
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