JP2018100046A - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 送りねじを廃止して設置スペースの小型化を図ることが可能な乗物シート用の駆動装置を提供する。【解決手段】 歯先が歯車中心側に向けて突出した内歯歯車26と、内歯歯車26と噛み合って自転するとともに、当該内歯歯車26の歯車中心を公転中心として公転する遊星歯車25と、電動モータからの回転力を受けて、公転中心を中心として遊星歯車25の自転中心を旋回させる旋回部材24と、自転中心にからずれた位置に設けられた出力部28であって、遊星歯車25と一体的に運動する出力部28と、遊星歯車25を覆うとともに、公転中心を中心として当該遊星歯車25と共に公転する可動カバー29とを備える。【選択図】 図6
Description
本願は、乗物用シートに適用される駆動装置であって、電動モータの回転出力を往復運動に変換して出力する駆動装置に関する。
例えば、特許文献1に記載の駆動装置は、電動モータにより回転駆動されるナット部、及び当該ナット部に噛み合う雄ねじ部を有する棒状の送りねじを備えた構成を具備している。そして、当該構成により、電動モータの回転出力が往復運動に変換されて出力される。
しかし、特許文献1に記載の駆動装置では、送りねじが直線方向に往復運動するので、駆動装置本体を設置するためのスペースに加えて、送りねじの可動範囲相当のスペースを別途必要とする。
本願は、上記点に鑑み、送りねじを廃止して設置スペースの小型化を図ることが可能な乗物シート用の駆動装置を提供する。
本願では、歯先が歯車中心側に向けて突出した内歯歯車(26)と、内歯歯車(26)と噛み合って自転する遊星歯車(25)であって、当該内歯歯車(26)の歯車中心(O1)を公転中心(O1)として公転する遊星歯車(25)と、電動モータからの回転力を受けて、公転中心(O1)を中心として遊星歯車(25)の自転中心を旋回させる旋回部材(24)と、自転中心(O2)にからずれた位置に設けられた出力部(28)であって、遊星歯車(25)と一体的に運動する出力部(28)と、遊星歯車(25)を覆うとともに、公転中心(O1)を中心として当該遊星歯車(25)と共に公転する可動カバー(29)とを備える。
これにより、旋回部材(24)が電動モータから回転力を受けて旋回すると、遊星歯車(25)は自転しながら公転する。このとき、遊星歯車(25)の公転の向きと自転の向きとは逆向きである。
つまり、例えば、遊星歯車(25)が左向き(反時計回り)に公転すると、遊星歯車(25)は右回り(時計回り)に自転する。このため、自転中心(O2)にからずれた位置にある出力部(28)は、遊星歯車(25)が公転しても公転中心(O1)を中心として旋回することなく、往復運動する。
したがって、本願では、送りねじを廃止できるので、送りねじの可動範囲相当のスペースを必要とせず、駆動装置の設置スペースで足りる。延いては、駆動装置の設置スペースを小型にすることが可能となる。
因みに、遊星歯車(25)の歯数が内歯歯車(26)の歯数の1/2である場合には、出力部(28)は、直線運動しながら往復運動する。遊星歯車(25)の歯数が内歯歯車(26)の歯数の1/2と異なる場合には、出力部(28)はトロコイド曲線と円弧とを合成した曲線を描くように往復運動する。
さらに、可動カバー(29)は、遊星歯車(25)を覆うとともに、公転中心(O1)を中心として当該遊星歯車(25)と共に旋回(公転)する。したがって、遊星歯車(25)と内歯歯車(26)との噛み合い部分に異物等が噛み込んでしまうことを抑制できる。延いては、異物の噛み込みによる駆動装置の損傷を抑制できるので、当該駆動装置の信頼性を高めることができ得る。
本願は、以下のように構成してもよい。
すなわち、一端側に出力部(28)を有し、他端側が遊星歯車(25)に連結された中継プレート(30)であって、当該出力部(28)を遊星歯車(25)と一体的に運動させる中継プレート(30)と、遊星歯車(25)の自転中心(O2)に設けられたガイド部(25B)であって、自転中心(O2)を通る仮想の自転軸線を中心軸線とする円盤状のガイド部(25B)とを備えてもよい。
すなわち、一端側に出力部(28)を有し、他端側が遊星歯車(25)に連結された中継プレート(30)であって、当該出力部(28)を遊星歯車(25)と一体的に運動させる中継プレート(30)と、遊星歯車(25)の自転中心(O2)に設けられたガイド部(25B)であって、自転中心(O2)を通る仮想の自転軸線を中心軸線とする円盤状のガイド部(25B)とを備えてもよい。
そして、可動カバー(29)には、ガイド部(25B)が貫通した貫通穴(29C)が設けられており、さらに、貫通穴(29C)の内周面には、ガイド部(25B)の外周面と滑り接触可能な円弧状の摺接面(29D)が設けられていることが望ましい。これにより、可動カバー(29)を滑らかに遊星歯車(25)と共に公転させることが可能となる。
可動カバー(29)の外周面に滑り接触可能な環状面(27G)を有するリングガイド部(27E)を備え、貫通穴(29C)は、可動カバー(29)の外周面側から当該可動カバー(29)の中心側に窪んだ略U字状の窪み部により構成されている。
そして、ガイド部(25B)の外周面は、摺接面(29D)及び環状面(27G)により囲まれていることが望ましい。これにより、異物の侵入等を確実に抑制しつつ、可動カバー(29)を滑らかに遊星歯車(25)と共に公転させることが可能となる。
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
以下に説明する「発明の実施形態」は、本願発明の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、各図に付された方向を示す矢印等は、各図相互の関係を理解し易くするために記載したものである。本発明は、各図に付された方向に限定されるものではない。
少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「1つの」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材が2以上設けられていてもよい。
(第1実施形態)
本実施形態は、車両用シートのクッション長可変装置に本発明に係る駆動装置を適用したものである。なお、以下の説明における方向は、本実施形態に係る乗物用シートを車両に組み付けた状態における方向を意味する。
本実施形態は、車両用シートのクッション長可変装置に本発明に係る駆動装置を適用したものである。なお、以下の説明における方向は、本実施形態に係る乗物用シートを車両に組み付けた状態における方向を意味する。
1.乗物用シートの概要
図1に示すように、乗物用シート1は、少なくともシートクッション3及びシートバック5を有する。シートクッション3は着席者の臀部等を支持するための部位である。シートバック5は着席者の背部を支持するための部位である。
図1に示すように、乗物用シート1は、少なくともシートクッション3及びシートバック5を有する。シートクッション3は着席者の臀部等を支持するための部位である。シートバック5は着席者の背部を支持するための部位である。
クッション長可変装置10は、シートクッション3のシート前後方向寸法を変更するための機構である。当該クッション長可変装置10は、シートクッション3のシート前方端側に搭載されている。
本実施形態に係るクッション長可変装置10は、図2に示すように、駆動装置20及び可変機構11等を有して構成されている。駆動装置20は、電動モータの回転出力を往復運動に変換して出力する。なお、駆動装置20の詳細は後述する。
可変機構11は、図3A及び図3Bに示すように、可動ドラム11A、揺動リンク機構11B及び可動バー11C等を有する。
可動ドラム11Aは、シートクッション3の前端部に位置し、揺動しながらシート前後方向に変位する部材である。なお、可動ドラム11Aの曲面Sは、シートクッション3から連続してシート前方側に延びるクッションパッド(図示せず。)及び表皮にて覆われている。
可動ドラム11Aは、シートクッション3の前端部に位置し、揺動しながらシート前後方向に変位する部材である。なお、可動ドラム11Aの曲面Sは、シートクッション3から連続してシート前方側に延びるクッションパッド(図示せず。)及び表皮にて覆われている。
すなわち、クッション長が最小状態にあるとき、可動ドラム11Aは、駆動装置20側に近接した位置において、円筒状の曲面Sが下方側に向いている(図3A参照)。クッション長が最大状態にあるとき、可動ドラム11Aは、駆動装置20から離間した位置において、円筒状の曲面Sが上方側に向いている(図3B参照)。
可動バー11Cは、図2に示すように、シート幅方向に延びる棒状の部材であって、駆動装置20からの往復運動出力を受けてシート前後方向に平行移動する。そして、可動ドラム11Aは、可動バー11Cに回転(揺動)可能に連結されている。
揺動リンク機構11Bは、可動バー11Cの長手方向両側それぞれに設けられている。そして、揺動リンク機構11Bは、可動バー11Cの平行移動に連動して可動ドラム11Aを可動バー11Cに対して揺動変位させる。
すなわち、揺動リンク機構11Bは、図3Bに示すように、第1リンク材11D及び第2リンク材11E等を有している。第1リンク材11Dの一端側と第2リンク材11Eの一端側とは互いに回転可能に連結されている。
第2リンク材11Eの他端側は、図2に示すように、レール保持部11Fに回転可能に連結されている。レール保持部11Fは、レール11Gをスライド可能に保持するとともに、フロントパネル3A(図4参照)を介してシートクッション3側に固定されている。
第1リンク材11Dの他端側は、可動バー11Cに固定されたブラケット11Hに回転可能に連結されている。そして、当該他端側には、図3Aに示すように、可動ドラム11Aに設けられた第1セクタ歯車11Jに噛み合う第2セクタ歯車11Kが設けられている。
このため、可動バー11Cがシート前後方向に平行移動すると、これに応じて、可動ドラム11Aに対する第1リンク材11Dの角度が変化するので、第2セクタ歯車11Kが第1セクタ歯車11Jに対して回転する。つまり、可動ドラム11Aは、揺動しながらシート前後方向に変位する。
2.駆動装置の構造
駆動装置20は、図5に示すように、電動モータ21及び歯車機構22等を有して構成されている。歯車機構22は、図6に示すように、複数の歯車23〜26を有し、電動モータ21の回転出力を往復運動に変換する機構の一部を構成する。
駆動装置20は、図5に示すように、電動モータ21及び歯車機構22等を有して構成されている。歯車機構22は、図6に示すように、複数の歯車23〜26を有し、電動モータ21の回転出力を往復運動に変換する機構の一部を構成する。
歯車23は、電動モータ21の回転中心軸線と平行な軸線を中心に回転するウォーム歯車である。電動モータ21の回転は、ヘリカル歯車23Aを介してウォーム歯車23に伝達される。
歯車24はウォーム歯車23と噛み合うウォームホィール(ヘリカル歯車)である。ウォーム歯車23及びウォームホィール24は、第1ケーシング27A内に収納されている。第1ケーシング27Aの収納空間27Fには、ウォームホィール24を回転可能に支持する支持軸27Dが設けられている。
ウォームホィール24のうち支持軸27D側には、図7に示すように、当該支持軸27Dが嵌り込む軸穴24Aが設けられている。そして、軸穴24Aの内周面と支持軸27Dの外周面とが滑り接触することにより、ウォームホィール24が回転可能に支持される。
歯車26は、歯先が歯車中心側に向けて突出した内歯歯車である。本実施形態に係る内歯歯車26は、第2ケーシング27Bに一体成形された当該第2ケーシング27Bとの一体成形品である。なお、内歯歯車26の中心とウォームホィール24の中心とは、同一の仮想軸線上に位置する。
第2ケーシング27Bは、第1ケーシング27Aと共に収納空間27Fを構成する。つまり、第1ケーシング27A及び第2ケーシング27Bは、複数の歯車23〜26等を収納するケーシング27を構成する。
歯車25は、図8に示すように、内歯歯車26と噛み合って自転するとともに、当該内歯歯車26の歯車中心O1を公転中心として公転する遊星歯車である。すなわち、遊星歯車25は、その中心に設けられた自転軸部24Bに回転可能に支持されている。
自転軸部24Bは、図7に示すように、ウォームホィール24の回転中心、つまり軸穴24Aの中心から径方向(放射方向)にずれた位置において、当該ウォームホィール24に装着されている。
このため、ウォームホィール24が回転すると、自転軸部24Bが当該ウォームホィール24に対して偏心した位置で旋回するので、遊星歯車25の回転中心は、内歯歯車26の歯車中心O1を公転中心として公転(旋回)する。
そして、遊星歯車25と内歯歯車26とが噛み合っているので、遊星歯車25が公転すると、図9に示すように、これに連動して遊星歯車25が自転軸部24Bを中心として自転する。
つまり、ウォームホィール24は、公転中心O1を中心として遊星歯車25の自転中心O2を旋回させる旋回部材として機能する。なお、遊星歯車25の自転中心O2とは、自転軸部24Bの中心軸線と一致する。
図5に示すように、自転中心O2にからずれた位置には出力部28が設けられている。出力部28は、遊星歯車25と一体的に運動する部位である。なお、出力部28には、可動バー11Cに連結されたブラケット11L(図2参照)が連結されている。
「出力部28が遊星歯車25と一体的に運動する」とは、出力部28が、自転中心O2を回転中心として遊星歯車25と同期して回転しながら、公転中心O1を旋回中心として遊星歯車25と同期して旋回することをいう。
出力部28は、中継プレート30をして遊星歯車25に連結されている。中継プレート30は、自転中心O2(自転軸部24B)から径方向外側に延びるとともに、一端側に出力部28を有し、かつ、他端側が遊星歯車25に連結された部材である。
すなわち、出力部28は、圧入、カシメ又は溶接等により中継プレート30の一端側に固定されている。中継プレート30の他端側には、図6に示すように、遊星歯車25の自転中心O2に設けられた多角形状の係止部25Aに係止される被係止部30Aが設けられている。
本実施形態では、係止部25Aは六角ナット状の部位であり、被係止部30Aは、当該係止部25Aと合同形状の穴形状である。そして、六角ナット状の係止部25Aに六角穴状の被係止部30Aが嵌り込んで各角部が引っ掛かることにより、係止部25Aと被係止部30Aとが係止状態となる。
このため、中継プレート30は、遊星歯車25と同期して自転中心O2を回転中心として回転しながら公転中心O1を旋回中心として旋回する。中継プレート30は、ケーシング27の外側に設けられている。
すなわち、図8に示すように、遊星歯車25は可動カバー29に覆われている。可動カバー29は、図7に示すように、第2ケーシング27Bに設けられた貫通穴27Cを閉塞した状態で、公転中心O1を回転中心として遊星歯車25と共に回転する。
そして、中継プレート30は、可動カバー29を挟んで遊星歯車25と反対側、つまりケーシング27の外側に配設されているとともに、係止部25Aに係止された状態でナット30Bにより自転軸部24Bに固定されている。
可動カバー29は、図10Aに示すように、略円盤状に構成された小径部29A及び大径部29Bを有するとともに、その外周側が段付き状に構成されている。小径部29Aの直径寸法φ1は、貫通穴27Cの直径寸法φ2と同一又は直径寸法φ2より僅かに小さい寸法である。
そして、小径部29Aが貫通穴27Cに嵌り込んだ状態で可動カバー29がケーシング27に対して回転する。貫通穴27Cの内周面は、小径部29Aの外周面に滑り接触可能な環状面27Gとして機能する。つまり、第2ケーシング27Bは、可動カバー29の回転を案内するリングガイド部27Eとしての機能も有する。
大径部29Bの直径寸法φ3は、図10Bに示すように、内歯歯車26の歯先円直径寸法φ4より小さい寸法である。大径部29Bのうち収納空間27F側の側面は、ウォームホィール24の側面と接触可能である。つまり、可動カバー29は、第2ケーシング27Bとウォームホィール24とに挟まれた状態で遊星歯車25の公転(旋回)と共に回転する。
遊星歯車25の自転中心O2には、図10Aに示すように、ガイド部25Bが設けられている。ガイド部25Bは、自転中心O2を通る仮想の自転軸線L2を中心軸線とする円盤状の部位である。
本実施形態に係るガイド部25Bは、係止部25Aに対して可動カバー29と反対側に設けられている。なお、係止部25A及びガイド部25Bは、樹脂又は金属に形成された遊星歯車25との一体成形品である。
可動カバー29には、円盤状のガイド部25Bが貫通可能な貫通穴29Cが設けられている(図8参照)。貫通穴29Cは、可動カバー29の外周面側から当該可動カバー29の中心側に窪んだ略U字状の窪み部である。
そして、貫通穴29Cの内周面のうち窪み部の底部には、ガイド部25Bの外周面と滑り接触可能な円弧状の摺接面29Dが設けられている。このため、ガイド部25Bの外周面は、図8に示すように、摺接面29D及び環状面27Gにより囲まれた状態となる。
したがって、自転軸部24Bが公転中心O1を中心として旋回すると、ガイド部25Bの外周面と摺接面29Dとが滑り接触しながら遊星歯車25が自転する。このとき、可動カバー29は、ガイド部25Bの外周面と摺接面29Dとの接触部を介して自転軸部24Bの旋回力を受けて回転する。
3.駆動装置の作動(図9参照)
本実施形態では、遊星歯車25の歯数は内歯歯車26の歯数の1/2である。このため、遊星歯車25の自転角速度は、遊星歯車25の旋回角速度の2倍となる。さらに、状態Aにおいて、公転中心O1と自転中心O2とを通る仮想線Lo上に出力部28の中心が配置されている。
本実施形態では、遊星歯車25の歯数は内歯歯車26の歯数の1/2である。このため、遊星歯車25の自転角速度は、遊星歯車25の旋回角速度の2倍となる。さらに、状態Aにおいて、公転中心O1と自転中心O2とを通る仮想線Lo上に出力部28の中心が配置されている。
したがって、例えば、状態Aの遊星歯車25が90度旋回して状態Bとなると、遊星歯車25が180度自転するので、出力部28は、状態Aに示す位置から状態Bに示す位置に直線的に移動する。
状態Bの遊星歯車25が90度旋回して状態Cとなると、遊星歯車25が180度自転するので、出力部28は、状態Bに示す位置から状態Cに示す位置に直線的に移動する。つまり、遊星歯車25が180度旋回すると、出力部28は、内歯歯車26の直径方向一端側から他端側に直線運動する。
状態Cの遊星歯車25が90度旋回して状態Dとなると、遊星歯車25が180度自転するので、出力部28は、状態Cに示す位置から状態Dに示す位置に直線的に移動する。
そして、状態Dの遊星歯車25が90度旋回して状態Aになると、遊星歯車25が180度自転するので、出力部28は、状態Dに示す位置から状態Aに示す位置に直線的に移動する。
そして、状態Dの遊星歯車25が90度旋回して状態Aになると、遊星歯車25が180度自転するので、出力部28は、状態Dに示す位置から状態Aに示す位置に直線的に移動する。
つまり、遊星歯車25が更に180度旋回すると、出力部28は、内歯歯車26の直径方向他端側から一端側に直線運動する。したがって、遊星歯車25が更に360度旋回すると、出力部28は、内歯歯車26の直径方向に1往復だけ直線運動する。
そこで、本実施形態では、図2に示すように、電動モータ21の回転中心軸線L1がシート幅方向に対して傾いた状態で配設されているとともに、上記の仮想線Loがシート前後方向に略平行となるように設定されている。
4.本実施形態に係るクッション長可変装置(特に、駆動装置)の特徴
本実施形態では、上述したように、ウォームホィール24が電動モータ21から回転力を受けて旋回すると、遊星歯車25は自転しながら公転する。このとき、遊星歯車25の公転の向きと自転の向きとは逆向きである。
本実施形態では、上述したように、ウォームホィール24が電動モータ21から回転力を受けて旋回すると、遊星歯車25は自転しながら公転する。このとき、遊星歯車25の公転の向きと自転の向きとは逆向きである。
つまり、例えば、遊星歯車25が左向き(反時計回り)に公転すると、遊星歯車25は右回り(時計回り)に自転する。このため、自転中心O2にからずれた位置にある出力部28は、遊星歯車25が公転しても公転中心O1を中心として旋回することなく、往復運動する。
したがって、本実施形態では、送りねじを廃止できるので、送りねじの可動範囲相当のスペースを必要とせず、駆動装置の設置スペースで足りる。延いては、駆動装置の設置スペースを小型にすることが可能となる。
そして、本実施形態では、中継プレート30がケーシング27外に設けられている。このため、設計者は、ケーシング27の大きさに拘束されることなく、中継プレート30の大きさ及び遊星歯車25に対する連結角度等を設定可能である。
したがって、駆動装置の設計自由度を向上させることができる。つまり、内歯歯車26、遊星歯車25、ウォームホィール24及びケーシング27を共通としながら、中継プレート30を変更することにより、往復運動の形態を容易に変更することが可能となる。
なお、状態Aにおいて、出力部28の中心位置が上記仮想線Loからずれた位置にあると、出力部28は仮想線Lo上を直線的な往復運動をせず、蛇行しながら往復運動する。因みに、状態Aは、往復運動する出力部28が始点又は終点に位置する状態である。
中継プレート30の他端側には、遊星歯車25の自転中心O2に設けられた多角形状の係止部25Aに係止された被係止部30Aが設けられている。これにより、中継プレート30を変更することなく、中継プレート30の遊星歯車25に対する連結角度を容易に変更できる。
回転中心軸線L1がシート幅方向に対して傾いた状態で電動モータ21が配設されている。これにより、図2に示すように、電動モータ21の回転中心軸線方向寸法が大きい場合であっても、当該電動モータ21を乗物用シートに搭載することが可能となる。
可動カバー29は、遊星歯車25を覆うとともに、公転中心O1を中心として当該遊星歯車25と共に旋回(公転)する。したがって、遊星歯車25と内歯歯車26との噛み合い部分に異物等が噛み込んでしまうことを抑制できる。延いては、異物の噛み込みによる駆動装置20の損傷を抑制できるので、当該駆動装置の信頼性を高めることができ得る。
遊星歯車25の自転中心O2には、当該自転中心O2を通る仮想の自転軸線を中心軸線とする円盤状のガイド部25Bが設けられている。そして、可動カバー29には、ガイド部25Bが貫通した貫通穴29Cが設けられ、当該貫通穴29Cの内周面には、ガイド部25Bの外周面と滑り接触可能な円弧状の摺接面29Dが設けられている。これにより、可動カバー29を滑らかに遊星歯車25と共に公転させることが可能となる。
貫通穴29Cは、可動カバー29の外周面側から当該可動カバー29の中心側に窪んだ略U字状の窪み部により構成されている。ガイド部25Bの外周面は、摺接面29D及び環状面27Gにより囲まれている。これにより、異物の侵入等を確実に抑制しつつ、可動カバー29を滑らかに遊星歯車25と共に公転させることが可能となる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、クッション長可変装置10に本発明に係る駆動装置20を適用した。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、オットマン装置やその他の乗物シート用の可動装置にも本発明に係る駆動装置20を適用できる。
上述の実施形態では、クッション長可変装置10に本発明に係る駆動装置20を適用した。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、オットマン装置やその他の乗物シート用の可動装置にも本発明に係る駆動装置20を適用できる。
上述の実施形態では、ケーシング27の外側に設けられた中継プレート30に出力部28が設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、ケーシング27の内側に設けられた中継プレート30に出力部28が設けられた構成、又は中継プレート30を廃止して遊星歯車25に出力部28を設けた構成等であってもよい。
上述の実施形態では、電動モータ21の回転中心軸線L1がシート幅方向に対して傾いていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、回転中心軸線L1がシート幅方向に対して平行であってもよい。
上述の実施形態では、遊星歯車25と共に公転中心O1を中心として回転する可動カバー29が設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、可動カバー29を備えていない構成であってもよい。
上述の実施形態では、ガイド部25B及び円弧状の摺接面29Dが設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、ガイド部25B及び円弧状の摺接面29Dが設けられていない構成であってもよい。
上述の実施形態では、貫通穴29Cは略U字状の窪み部により構成され、ガイド部25Bの外周面は、摺接面29D及び環状面27Gにより囲まれていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、遊星歯車25の歯数は内歯歯車26の歯数の1/2であり、かつ、状態Aにおいて、公転中心O1と自転中心O2とを通る仮想線Lo上に出力部28の中心が配置されていた。
しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、遊星歯車25の歯数が内歯歯車26の歯数の1/2以外である構成、又は出力部28の中心が仮想線Lo上からずれた位置に配置されていてもよい。なお、当該構成においては、出力部28は、蛇行しながら往復運動する。
さらに、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態を組み合わせてもよい。
1… 乗物用シート 3… シートクッション
5… シートバック 10… クッション長可変装置
11… 可変機構 20… 駆動装置 21… 電動モータ
21A… 回転中心軸線 22… 歯車機構 23… ウォーム歯車
24… ウォームホィール 25… 遊星歯車 26… 内歯歯車
27… ケーシング 29… 可動カバー 30… 中継プレート
5… シートバック 10… クッション長可変装置
11… 可変機構 20… 駆動装置 21… 電動モータ
21A… 回転中心軸線 22… 歯車機構 23… ウォーム歯車
24… ウォームホィール 25… 遊星歯車 26… 内歯歯車
27… ケーシング 29… 可動カバー 30… 中継プレート
Claims (3)
- 乗物用シートに適用される駆動装置であって、電動モータの回転出力を往復運動に変換して出力する駆動装置において、
歯先が歯車中心側に向けて突出した内歯歯車と、
前記内歯歯車と噛み合って自転する遊星歯車であって、当該内歯歯車の歯車中心を公転中心として公転する遊星歯車と、
前記電動モータからの回転力を受けて、前記公転中心を中心として前記遊星歯車の自転中心を旋回させる旋回部材と、
前記自転中心にからずれた位置に設けられた出力部であって、前記遊星歯車と一体的に運動する出力部と、
前記遊星歯車を覆うとともに、前記公転中心を中心として当該遊星歯車と共に公転する可動カバーと
を備える駆動装置。 - 一端側に前記出力部を有し、他端側が前記遊星歯車に連結された中継プレートであって、当該出力部を前記遊星歯車と一体的に運動させる中継プレートと、
前記遊星歯車の前記自転中心に設けられたガイド部であって、前記自転中心を通る仮想の自転軸線を中心軸線とする円盤状のガイド部とを備え、
前記可動カバーには、前記ガイド部が貫通した貫通穴が設けられており、
さらに、前記貫通穴の内周面には、前記ガイド部の外周面と滑り接触可能な円弧状の摺接面が設けられている請求項1に記載の駆動装置。 - 前記可動カバーの外周面に滑り接触可能な環状面を有するリングガイド部を備え、
前記貫通穴は、前記可動カバーの外周面側から当該可動カバーの中心側に窪んだ略U字状の窪み部により構成されており、
さらに、前記ガイド部の外周面は、前記摺接面及び前記環状面により囲まれている請求項2に記載の駆動装置。
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-
2016
- 2016-12-21 JP JP2016248082A patent/JP2018100046A/ja active Pending
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