JP2018099180A - 超音波信号処理装置、および、それを用いた超音波送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】せん断波の速度を精度よく計測する。【解決手段】検査対象を伝搬するせん断波を複数の計測点について超音波により計測する。その計測結果に基づいて、せん断波の周波数分布を求め、周波数ごとに、所定の強度以上の波成分を選択する。選択した波成分の速度を求める。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波信号処理装置、および、それを用いた超音波送受信装置に係り、被検体内においてせん断波を発生させ、その伝搬速度を計測することにより、生体組織の性状を評価する技術に関する。
超音波やMRI(Magnetic Resonance Imaging)、X線CT(Computed Tomography)に代表される医療用の画像表示装置は、目視できない生体内の情報を数値または画像の形態で提示する装置として広く利用されている。中でも超音波を利用して画像を表示する超音波撮像装置は、他の装置と比較して高い時間分解能を備えており、例えば拍動下の心臓を滲みなく画像化できる性能を持つ。
被検体である生体内を伝搬する波は、主に縦波と横波に区別される。超音波撮像装置の製品に搭載されている組織形状を映像化する技術や、血流速度を計測する技術は、主に縦波(音速約1540m/s)の情報を利用している。
近年、生体内を伝搬する横波(以降、せん断波)を利用して組織の弾性率を評価する技術が注目されており、慢性肝疾患や癌に対する臨床利用が進められている。この技術では、計測対象となる組織内部にせん断波を発生させ、その伝搬速度から弾性率等の弾性を表す評価指標を算出する。せん断波を発生させる手法は、機械方式と放射圧方式に大別される。機械方式は、バイブレータ等を利用して体表面に1kHz程度の振動を与えてせん断波を発生させる方式で、振動源となる駆動装置が必要である。一方、放射圧方式は、超音波を組織内の局所に集中させる集束超音波を利用して生体内に音響放射圧を加え、瞬時的に発生する組織変位を利用してせん断波を発生させる。いずれの方式も、発生したせん断波による組織変位を超音波により計測することにより、伝搬速度を算出する。せん断波の伝搬速度から、組織性状を表す弾性率等の特性値を計算によって求める。
非特許文献1には、検査対象を伝搬するせん断波の波面振幅の分布の計測データを、フーリエ変換した後、せん断波の伝搬する方向により、いくつかのデータに分割し、速度マップを生成する方法が開示されている。具体的には、非特許文献1の技術では、伝搬するせん断波の波面振幅の2次元空間(x−z面)における分布を、フーリエ変換により2次元の空間周波数(kx−kz面)における強度分布に変換する。この2次元空間周波数(kx−kz面)の強度分布に、2次元空間周波数(kx−kz面)の中心から所定の角度範囲を取り出すフィルタを適用することにより、8つに等分した角度範囲ごとの空間周波数(kx−kz面)の強度分布に分割する。分割した角度範囲ごとの空間周波数(kx−kz面)の強度分布を、それぞれ実空間(x−z面)の波面振幅の分布に再変換する。そして、各角度範囲の振幅の分布についてせん断波の速度の分布を算出し、最後に、角度範囲ごとのせん断波の速度分布を加算することにより全体の速度分布の画像を生成する。
特許文献1には、検査対象の機械的特性を計測する目的でせん断波を励起し、多方向に伝搬する波面を検出し、最低波速度を判定し、判定結果に基づいて媒体の波速度や材料特性を算出する方法が開示されている。また、異なる方向に伝搬する波成分を算出し、各伝搬方向についての波速度マップを生成する方法が開示されている。特許文献1の技術では、せん断波の2次元空間(x−z面)における分布を、2つの空間周波数(kx、kz)と時間周波数(f)の空間(k−f空間)の分布に変換し、波の速度cをc=f/kにより算出している。
特表2015−524740号公報
H. Zhao, et al., IEEE Trans. Med. Imaging, 33, 11, (2014) pp.2140
せん断波を利用して組織の弾性を評価する方法は、弾性を定量的に計測できるため、腫瘍診断において極めて重要であり、臨床価値が高い。せん断波を利用して組織の弾性を精度よく求めるためには、伝搬速度を正確に計測する必要がある。例えば、予め伝搬方向を仮定して2以上の計測点を設け、両計測点の通過に要する時間を正確に計測することが望まれる。しかし、せん断波の伝搬経路に検査対象以外の構造物が存在する場合、または背景組織が線維や脂肪などの複雑な組織構造を持つ場合には、せん断波は、反射、屈折、回折などの影響により伝搬方向が変化する。伝搬方向の変化は、伝搬速度の計測の主たる誤差要因となっている。
非特許文献1に記載の技術では、角度範囲ごとのせん断波の速度分布を最終的には加算するため、すべての方向のせん断波および反射波が含まれた画像が生成される。このため、反射波の影響を低減することはできるが、屈折波や回折波の影響は生成した画像に含まれている。一方、特許文献1に記載の技術は、最低波速度を求めたり、異なる2以上の伝搬方向についての波速度マップを生成することはできるが、伝搬方向が変化した屈折波や回折波の影響を低減して速度を計測することはできない。
本発明の目的は、せん断波の速度を精度よく計測することのできる超音波信号処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、検査対象に超音波を送受信して得られた超音波信号を受け取って、検査対象を伝搬するせん断波による検査対象の複数の計測点の変位を時系列に計測する計測部と、計測部の計測結果に基づいて、変位の周波数分布を求め、周波数ごとに、所定の強度以上の波成分を選択する選択部と、選択部が選択した波成分の速度を求める速度算出部とを有する超音波信号処理装置が提供される。
本発明によれば、せん断波の速度を精度よく計測することができる。
本発明の実施形態の超音波送受信装置の一構成例のブロック図である。 実施形態の超音波送受信装置の動作を示すフローチャートである。 (a),(b)は、実施形態の超音波の送受信の方法をそれぞれ示す説明図である。 (a)実施形態のせん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)とを2軸とする空間(平面)における変位の分布を示す説明図、(b)時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)を示す説明図、(c)時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間(平面)の波成分の強度(振幅)分布を示す説明図、(d)時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間に設定されたフィルタを示す説明図である。 (a)実施形態のせん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)とを2軸とする空間(平面)における変位の分布を示す説明図、(b)時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)を示す説明図、(c)時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間(平面)の波成分の強度(振幅)分布を示す説明図、(d)波方向の伝搬方向を選択する方向性フィルタ、(e)時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間に設定されたフィルタの範囲を示す説明図、(f)フィルタ適用後の周波数パワー分布を示す説明図、(g)深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)と時間方向(t方向)について、主成分の変位(振幅)を示す説明図である。 実施形態のせん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)とを2軸とする空間(平面)における変位の分布を示す説明図である。 実施形態の図2のステップ104における選択部の動作を示すフローチャートである。 図4(c)の波成分の強度の最大値をプロットしたグラフである。 実施形態の図2のステップ105における速度算出部の動作を示すフローチャートである。 実施形態の図2のステップ106における画像生成部の動作を示すフローチャートである。 実施形態の表示部の弾性率画像を示した画面例である。 (a)、(b)実施形態の弾性率画像と他の画像を重畳表示した画面例である。 実施形態の勾配画像の生成処理を示すフローチャートである。 実施形態の波成分の位相速度を時間周波数ごとにプロットしたグラフである。 実施形態の勾配画像と粘性画像の生成処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
図1に実施形態の超音波送受信装置(超音波撮像装置)の一構成例のブロック図を示す。本実施形態の超音波送受信装置は、図1のように、超音波信号処理装置(制御部30)として、計測部31と選択部32と速度算出部33とを備えている。計測部31は、超音波信号を用いて、検査対象100を伝搬するせん断波による検査対象の複数の計測点の変位を時系列に計測する。選択部32は、計測部31の計測結果に基づいて、上記変位の周波数分布を求め、さらに、周波数ごとに、所定の強度(振幅)以上の波成分を選択する。速度算出部33は、選択部32が選択した波成分の速度を求める。
なお、ここでいう波成分は、複数の計測点の変位の時間変化で表される波(すなわちせん断波)を構成する波成分であって、時間周波数と空間周波数とその強度(振幅)の組み合わせによって定義される。
このように、本実施形態では、強度(振幅)が所定値以上の波成分を選択部32が選択することにより、せん断波が検査対象の組織によって屈折や回折して生じた波成分を除去し、本来のせん断波である主成分を選択することができる。よって、選択した波成分の速度を速度算出部33により求めることにより、屈折波や回折波の影響を低減し、せん断波の速度を精度よく求めることができる。せん断波の速度を用いて、弾性等の組織性状を表す特性値を求めることができる。
選択部32は、周波数ごとに所定の強度(振幅)以上の波成分を選択するために、例えば次のような処理を行う。まず、計測部31が計測した複数の計測点の変位の時間変化を、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の波成分の強度分布に変換する。例えば、選択部32は、時間と複数の計測点の配置方向の距離とを2軸とする空間(平面)における変位の振幅分布を、2次元フーリエ変換することにより、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間(平面)における波成分の強度分布に変換する。つぎに、選択部32は、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間における波成分の強度分布から、時間周波数ごとまたは空間周波数ごとに所定の強度以上の波成分を選択する。これにより、強度が比較的小さい屈折波や回折波を除去し、強度が大きい波成分、すなわち主成分のせん断波の波成分を選択することができる。
波成分の選択方法としては、どのような方法を用いてもよいが、例えば、選択部32は、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の所定の範囲を選択するフィルタを生成し、生成したフィルタを時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の波成分の強度分布に適用することにより、所定の強度以上の波成分を選択する構成とする。フィルタの選択する範囲は、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の波成分の強度分布における、最大強度の波成分を含む範囲を選択するように設定することが望ましい。これにより、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間にフィルタを適用して所定の範囲を選択することで、所定の強度以上の波成分を選択できる。
なお、フィルタの選択範囲を、操作者から受け付ける入力部13をさらに備える構成としてもよい。これにより、操作者の所望する速度以上の波成分を選択することができる。
なお、選択部32は、波成分の伝搬方向が所定の方向範囲の波成分を選択する機能を備えていることが望ましい。これにより、反射波を除去することができる。
一方、速度算出部33は、選択部32が選択した波成分の速度を求めるために、例えば以下のような処理を行う。すなわち、速度算出部33は、選択部32が選択した波成分の、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間における強度分布を、複数の計測点の変位の時間変化に再変換する。具体的には例えば、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間(平面)における、選択した波成分の強度分布を、2次元逆フーリエ変換することにより、時間と距離とを2軸とする空間(平面)における複数の計測点の変位の振幅分布に再変換することができる。速度算出部33は、再変換より得た、時間と距離とを2軸とする空間(平面)における複数の計測点の変位の振幅分布に、例えば任意の2点を設定し、波成分が2点を通過するのに要する時間と、2点の距離とに基づいて、その2点間の波の速度を求めることができる。
また、本実施形態の超音波送受信装置は、検査対象100の複数の点について、速度算出部33が求めた速度の分布を示す速度分布画像を生成する画像生成部34をさらに有する構成であることが望ましい。
なお、本実施形態では、検査対象100内でせん断波を発生させ、伝搬させる方法としては、検査対象100に振動を与える方法であればどのようなものでもよく、音響放射圧や加振装置などの機械的な加振方法の他、心拍動など検査対象自身による加振も含む。
以下、本実施形態の超音波送受信装置の構成についてさらに詳しく説明する。以下の説明では、集束超音波を検査対象100に照射して、音響放射圧によりせん断波を発生させる場合を例に説明する。
図1に示したように、本実施形態の超音波送受信装置1には、送受信制御部20と、制御部30が配置されている。超音波送受信装置1には、探触子10と、入力部3と、表示部15が接続されている。送受信制御部20は、探触子10を構成する各振動子に受け渡す送信信号を生成する送信ビームフォーマ21と、探触子10の各振動子の出力から、検査対象100内の所定の点についての受信信号を生成する受信ビームフォーマ22とを備えている。
制御部30は、上述した計測部31、選択部32、速度算出部33および画像生成部34を含む。制御部30には、メモリ16が接続されている。
制御部30の計測部31、選択部32、速度算出部33および画像生成部34の機能は、ソフトウエアによって実現することも可能であるし、その一部または全部をハードウエアによって実現することも可能である。ソフトウエアによって実現する場合、制御部30を、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサにより構成し、メモリ16に予め格納されたプログラムを読み込んで実行することにより、計測部31、選択部32、速度算出部33および画像生成部34の機能を実現する。また、ハードウエアによって実現する場合には、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のようなカスタムICや、FPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなプログラマブルICを用い、計測部31、選択部32、速度算出部33および画像生成部34の動作を少なくとも実現するように回路設計を行えばよい。
以下、各部の動作を図2、図3を用いて具体的に説明する。ここでは、制御部30は、ソフトウエアにより実現する場合を例に説明する。図2は、装置全体の動作を示すフローチャートであり、図3(a)、(b)は、探触子10において送受信される超音波を示す説明図である。
まず、制御部30は、図3(a)、(b)のように、送受信制御部20に検査対象100のROI(Region of Interest)300の位置を指示し、第1超音波23を探触子10から送信させて、検査対象100内で音響放射圧を生成することにより、検査対象100のROI300に局所的に圧力を加える(図2のステップ101)。これにより、検査対象100にせん断波が発生する。具体的には、送受信制御部20は、音響放射圧を生じさせる第1超音波23をROI300内の所定の位置に照射するための送信信号を送信ビームフォーマ21に生成させる。送信ビームフォーマ21が生成した送信信号は、探触子10を構成する振動子にそれぞれ受け渡され、探触子10は、所定の音響強度を有し、所定の深さの焦点に収束する第1超音波23を所定の送信方向に送信する(図2のステップ101)。
第1超音波23が照射された対象物100には、第1超音波23による音響放射圧が加わり、第1超音波23の照射を停止すると、圧力負荷が排除されて復元力が働き、せん断波が伝搬する。せん断波は、第1超音波23が照射された位置を起点に放射状に伝搬する。図3(a)、(b)の図面では、右方向に伝搬する波面を計測する場合を例示している。
制御部30は、送受信制御部20に、第2超音波24を送信するように指示して、第2超音波24を探触子10から送信させ(ステップ102)、検査対象100のROI300内のせん断波が伝搬する方向(例えばx方向)に等間隔に設定した複数の計測点301の組織の変位を計測する(ステップ103)。具体的には、制御部30の制御下で送受信制御部20は、送信ビームフォーマ21に送信信号を生成させ、図3(a),(b)のように、探触子10から複数の計測点301に所定のタイミングで1以上の第2超音波24を照射させる(ステップ102)。第2超音波24を照射された計測点301から反射等した超音波は、探触子10の振動子によって受信される。送受信制御部20は、第2超音波24の複数の計測点301をそれぞれ通って深さ方向(z方向)に延びる複数の受信走査線を設定し、受信ビームフォーマ22を動作させて、受信走査線上の複数の点について振動子の出力信号を整相加算させて受信信号(RF(Radio Frequency)信号)を生成させる。したがって、RF信号は、計測点301の受信走査線上の異なる深さzの点における受信信号が、受信走査線方向に連結された信号である。送受信制御部20は、第2超音波24の送信および反射等した超音波の受信を、時間経過とともに、所定の時間間隔で繰り返し、時間経過ごとのRF信号を複数の計測点301についてそれぞれ生成する。(ステップ103)。
なお、図3(a)の例は、複数の計測点301ごとに第2超音波24を照射し、その都度、送信した計測点301に受信走査線を設定してRF信号を得る構成を示している。一方、図3(b)の例は、複数の計測点301にわたって1つの第2超音波24を照射し、複数の計測点301にそれぞれ受信走査線を設定してRF信号を得る構成を示している。図3(a)の送受信パターンは、感度に優れるが、何回も第2超音波24を送信する必要があるため時間分解能はあまり高くできない。一方、図3(b)の送受信パターンは、1回の第2超音波24で複数本の受信走査線について受信信号を得ることができるため、時間分解能が高いが、第2超音波24の照射範囲が広いため、感度はあまり高くできない。検査対象100の部位や、必要な時間分解能に応じて、図3(a),(b)のいずれかの送受信パターンを用いればよい。
つぎに、制御部30は、計測部31に指示して、複数の計測点301およびその深さ方向(z方向)の各点について変位を計測させる(ステップ103)。図4(a)、図5(a)、図6は、計測部31が求めたせん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)とを2軸とする空間(平面)における変位の分布を示す説明図である。計測部31は、受信ビームフォーマ22からRF信号を受け取り、同一の計測点301について時系列に得たRF信号同士の相互相関演算により、複数の計測点301およびその深さ方向(z方向)の各点について組織変位を求める。これにより、図4(a)、図5(a)、図6に示すように、せん断波の伝搬方向(x方向、距離方向)に設定した複数の計測点301およびその深さ方向(z方向)の各点(図4(a)の画素)についての変位(せん断波の振幅)の時間変化が得られる。図4(a)、図5(a)、図6に示した例では、せん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)とを2軸とする空間(平面)における変位を示している。図4(a)においては変位の大きさは、画素の輝度で表され、図5(a)、図6においては、変位の大きい領域がハッチングで示されている。また、図5(a)では、時系列の組織変位の分布を求めた結果が、時系列方向(t方向)についても示されている。
図6に示すように、発生したせん断波は、着目方向に伝搬する主成分(透過波)61の他に、検査対象100の生体組織の線維や脂肪などの構造物で反射され着目方向とは逆方向に伝搬する反射波62や、構造物で屈折、回折、散乱等した屈折波・回折波・散乱波63を含んでいる。そのため、せん断波全体の速度を計測した場合、反射波62や屈折波・回折波・散乱波63が主成分61の速度を過小評価させる原因となる。そこで、本実施形態では、この後述べる選択部32が、主成分61を抽出する処理を行うことにより、反射波62や屈折波・回折波・散乱波63の影響を低減し、主成分61の速度を精度よく計測する。
すなわち、制御部30は、選択部32に指示して、変位の周波数分布を求め、さらに、周波数ごとに、所定の強度(振幅)以上の波成分を選択する(ステップ104)。これにより、選択部32は、主成分61である透過波を中心とする速度成分を反射波62や屈折波・回折波・散乱波63から分離して抽出する。
図7は、図2のステップ104における選択部32の動作を示すフローチャートである。選択部32は、ステップ103において計測部31が算出した、せん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)を2軸とする空間(平面)の各点についての変位の時間変化(すなわち、この平面を伝搬するせん断波の振幅の時間変化)を計測部31から受け取り、特定の深度z=zの時空間データを抽出する(ステップ701)。抽出されたデータの例を図4(b)、図5(b)に示す。図4(b)、図5(b)は、選択部32が算出した時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)を示す説明図である。図4(b)および図5(b)のように、深度z=zの時空間データは、時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)として表される。なお、図4(b)は、着目方向の逆方向に伝搬する波がなく、主成分61と屈折波・回折波・散乱波63のみが伝搬している例であり、図5(b)は、主成分61と屈折波・回折波・散乱波63が着目方向に伝搬する他に、反射波62とその回折波や散乱波63が着目方向の逆方向に伝搬している例を示している。
つぎに、選択部32は、2D−FFT(2次元フーリエ変換)を実行し、時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)を、時間周波数fと空間周波数kxと強度(振幅)で表される波成分に分離する。図4(c)、図5(c)は、時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間(平面)の波成分の強度(振幅)分布(以下周波数パワー分布とも呼ぶ)である。選択部32は、図4(c)、図5(c)のように、周波数パワー分布を得る(ステップ702)。
つぎに、選択部32は、周波数パワー分布(時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間における波成分の強度分布)から、時間周波数fごとまたは空間周波数kxごとに所定の強度以上の波成分を選択する。図4(d)、図5(e)は、時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間に設定されたフィルタを示す説明図である。図4(d)、図5(e)のように、選択部32は、時間周波数fまたは空間周波数kxごとに波成分の強度(振幅)が最も大きい点を含むように範囲801を設定し、この範囲801のみを選択するフィルタを生成する。そのため、ここでは、選択部32は、まず時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間の、波成分の強度(振幅)の最大値の点を、時間周波数fまたは空間周波数kxごとにプロットする(ステップ703)。図8は、図4(c)の波成分の強度の最大値をプロットしたグラフである。プロットされた点を含む所定の範囲を設定してもよいが、図8の例では、プロットした点に直線をフィッティングすることにより、その傾きによって表される、強度が最大の波成分の位相速度(V=f/k)、すなわち実態としては群速度に相当する平均速度V0を求める(ステップ704)。つぎに、強度が最大の波成分の平均速度V0を含み、周波数空間(時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間)上で平均速度V0から所定の速度だけ小さい速度V1から平均速度V0から速度だけ大きい速度V2の範囲の波成分を抽出するための範囲801を周波数空間上に設定し、フィルタを作成する(ステップ705)。具体的には、図4(d)、図5(e)、図8のように、平均速度V0を示す直線から角度α1、α2の範囲801を設定し、フィルタを生成する。
次に、選択部32は、ステップ705で生成したフィルタ(図4(d)、図5(e))を、周波数パワー分布(図4(c)、図5(c))に適用し、範囲801の周波数パワー分布のみを抽出する(ステップ706)。これにより、選択部32は、主成分61である透過波を中心とする速度の波成分を反射波62や屈折波・回折波・散乱波63から分離して抽出することができる。図5(f)は、フィルタ適用後の周波数パワー分布を示す。
つぎに、選択部32は、フィルタで抽出した主成分61を中心とする速度の波成分に、2D−IFFT(2次元逆フーリエ変換)を施し、再び時間tと伝搬方向(x方向)を2軸とする平面の変位(振幅)データに戻す(ステップ707)。
つぎに、選択部32は、ステップ701に戻り、ステップ深さzをγだけ変えて、ステップ701〜707の処理を繰り返す(ステップ708、709)。これを全ての深度について実行する。図5(g)は、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)と時間方向(t方向)について、主成分61の変位(振幅)を示す説明図である。ステップ701〜707の処理を繰り返すことにより、図5(g)のように、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)と時間方向(t方向)について、主成分61の変位(振幅)を示す波面データが生成される。
なお、図5(c)に示したように、反射波62の強度が大きい場合、周波数パワー分布には、反射波62の波成分の強度も大きく表れる。そのため、選択部32は、波成分の伝搬方向が、主成分61方向の波成分を選択する処理をステップ702の後で行うことが望ましい。図5(d)は、波方向の伝搬方向を選択する方向性フィルタである。例えば、図5(d)のような方向性フィルタを用いて、時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間において、反射波62の波成分が現れる領域(空間の第1象限と第3象限)のデータを除去し、主成分61の波成分が現れる領域(第2象限と第4象限)のデータのみを選択する方向性フィルタを、図5(c)の時間周波数fと空間周波数kxを2軸とする空間の変位の分布に積分する。これにより、反射波を除去した周波数パワー分布が得られる。この反射波を除去した周波数パワー分布を用いて、ステップ703〜705においてフィルタを生成することができる。なお、方向性フィルタ501を、ステップ706の処理の後で積分してもよい。
速度算出部33は、選択部32が生成した深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)と時間方向(t方向)について主成分61の変位(振幅)を示す波面データに基づいて、速度を算出する(ステップ105)。
図9は、図2のステップ105における速度算出部33の処理を示すフローチャートである。まず、速度算出部33は、図5(g)のように、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)を2軸とする空間上に、一定間隔(d)離れた2つの計測点501、502を設定する(ステップ901)。つぎに、速度算出部33は、各計測点501,502における変位データの時間変化を選択部32が生成したデータから抽出する。そして、計測点501,502ごとに、変位データの時間変化から波面特徴量(例えば、最大振幅値、最小振幅値、ゼロクロス点など)が現れる時間tを求め、計測点間の時間tの差Δtを求めることにより、せん断波の主成分の到達時間差Δt(距離dを伝搬するのに要する時間(Δt):Time of flight)を算出する(ステップ902)。この時間差Δtで距離dを除することにより、せん断波の主成分の速度Vを求める(V=d/Δt)(ステップ903)。以上の処理を、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)を2軸とする空間全体で実行することにより、速度分布データを生成する(ステップ904)。
画像生成部34は、速度算出部33が生成した深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)を2軸とする空間の速度分布を用いて弾性率画像を生成し、表示部15に表示させる(ステップ106)。図10は、図2のステップ106における画像生成部34の処理を詳しく示すフローチャートである。画像生成部34は、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)を2軸とする空間の各点の速度データを速度算出部33から受け取り(ステップ1001)、予め定めた式(1)により、各点の弾性率Eを算出する(ステップ1002)。
E=3ρV ・・・(1)
ただし、Vは速度であり、ρは予め定めて定めておいた密度である。ここで速度Vは、周波数依存性の有無により位相速度と群速度に対応する。
画像生成部34は、求めた弾性率Eの分布を、深さ方向(z方向)と伝搬方向(x方向)を2軸とする空間において示す弾性率画像を生成し(ステップ1003)、表示部15に表示させる(ステップ1004)。図11は、表示部15の表示画面の領域111に、弾性率画像を示した画面例である。操作者は、主成分61から得た弾性率画像から、組織の弾性を正確に把握することができる。
また、画像生成部34は、受信ビームフォーマ22の出力するRF信号を受け取って、RF信号の振幅を輝度情報に変換し、検査対象100の生体組織の形状を示す画像(Bモード像)を生成する。画像生成部34は、生成したBモード像を、図11の領域112に表示する。これにより、操作者は、並べて表示された領域112のBモード像と領域111の弾性率画像を見比べることができ、組織の形状と、弾性率との関係を把握することができる。また、画像生成部34は、Bモード像と弾性率画像の一方を半透明化して重畳表示させてもよい。
また、表示部15の表示画面の領域113には、図11のように、選択部32がステップ702で生成した周波数パワー分布の画像に、平均速度V0を示す直線と、フィルタの範囲801を示す下限速度V1と上限速度V2を示す直線を示してもよい。これにより、操作者は、表示されている弾性率画像がどのようなフィルタによって選択された波成分から得た速度に基づく弾性率かを把握することができる。
さらに、画像生成部34は、領域113の周波数パワー分布の近傍に、フィルタの範囲801の下限速度V1と上限速度V2が矢印で示された表示バー114を表示させ、入力部13を介して、操作者が表示バー114上で、下限速度V1と上限速度V2を変更できるように構成してもよい。入力部13を介して、操作者が下限速度V1と上限速度V2を変更した場合、選択部32は、変更された下限速度V1と上限速度V2によりフィルタを生成して、図7のステップ701〜708を再度実行し、主成分61の変位分布を再計算する。速度算出部33および画像生成部34は、再計算された変位分布を用いて、弾性率を求め、弾性率画像を生成し、領域111に再表示させる。これにより、操作者は、変更後の下限速度V1と上限速度V2で抽出された主成分61で求めた弾性率を把握することができる。
なお、ここでは弾性率を算出し、弾性率画像を表示する例について説明したが、表示する特性値は、弾性率に限られるものではなく、速度を用いて算出できる生体組織の特性値であればどのような値であってもよい。
また、表示画面の領域111には、弾性率画像に重畳させて、操作者が所望する画像を表示させる構成としてもよい。図12(a)、(b)は、操作が重畳表示させる画像を選択するボタン122を表示画面に表示させた画面例である。図12(a)、(b)では、Bモード像、速度画像、弾性率画像、粘性率画像、勾配画像、減衰画像、血管画像のボタンが表示されている。操作者が、入力部13を介して、これらボタンのうち2以上を選択することにより、画像生成部34は、それらの画像の重畳画像を生成して領域111に表示させる。図12(a)では、Bモード像と弾性率画像が領域111に重畳表示され、図12(b)では、Bモード像と弾性率画像と血管画像が領域111に重畳表示されている。速度画像は、速度算出部33が求めた速度の分布を画像にしたものである。粘性率画像は、粘性率の分布を示す画像であり、勾配画像は、位相速度の勾配を示す画像である。また、減衰画像は、超音波の減衰率を示す画像であり、血管画像は、ドプラー撮像や造影剤を注入して得た血流速度や血管分布等の血管情報を示す画像である。粘性率、勾配、減衰、血管の各画像は、いずれも公知の方法によって生成可能であるため、生成方法についての詳細な説明は省略するが、勾配画像と粘性率画像と減衰画像の生成方法についてのみ、以下簡単に説明する。
図13は、勾配画像の生成処理を示すフローチャートである。図13において、図7のフローと同様の処理を行うステップには、図7と同じ符号を付している。制御部30は、計測部31が算出した、せん断波の伝搬方向(x方向)と深さ方向(z方向)の空間(平面)の各点についての変位の時間変化から、特定の深度z=zの時空間データを抽出し(ステップ701)、さらに、特定の方位方向の範囲(x方向)のデータを抽出する(ステップ131)。制御部30は、抽出したデータに対して、2次元フーリエ変換を施した後、変位が最大値を取る点をプロットする(ステップ702,703)。プロットした点ごとに、位相速度Vを、V=f/k(f:時間周波数、k:空間周波数)にVより算出し、図14のように、時間周波数fと位相速度Vの空間にプロットする。制御部30は、プロットした点に直線または曲線をフィッティングし、その速度勾配を求める(ステップ132)。これを、全方位方向(x方向)および全深さ方向(z方向)について行うことにより、方位方向(x方向)と深さ方向(z方向)を2軸とする空間における速度勾配分布が得られる(ステップ133、708)。画像生成部34は、得られた速度勾配分布から勾配画像を生成する(ステップ709)。
一方、図15は、粘性画像および減衰率画像の生成処理を示すフローチャートである。図15において、図13のフローと同様の処理を行うステップには、図13と同じ符号を付している。制御部30は、ステップ701、ステップ131、ステップ702および703までは、勾配画像を生成する処理と同様であり、図14のように、変位が最大値を取る点の位相速度Vを時間周波数fにごとにプロットする。このプロットした点に対して、公知のVoigtモデルやMaxwellモデルによる機械モデルフィッティングを行って、粘性値および減衰率を推定する(ステップ141)。これを、全方位方向(x方向)および全深さ方向(z方向)について行うことにより、方位方向(x方向)と深さ方向(z方向)を2軸とする空間における粘性分布および減衰率分布が得られる。画像生成部34は、得られた粘性分布および減衰率分布からそれぞれ粘性画像および減衰率画像を生成する(ステップ142)。
上述してきた実施形態では、波成分の強度分布から所定の強度以上の波成分をフィルタを用いて選択部32が選択する構成であったが、選択部32が、所定の速度範囲の波成分を選択する構成とすることも可能である。
上述してきたように、本実施形態によれば、せん断波の屈折波・回折波・散乱波63等を除去して主成分61の速度を精度よく測定できるため、弾性率等の組織の特性を精度よく算出できる。よって、超音波を用いて腫瘍を診断する場合、組織形状を映像化した画像(例えばBモード像)の輝度情報を利用して腫瘍の位置、サイズおよび形状の評価を行うだけでなく、せん断波の速度に基づいて得られる腫瘍の弾性率等の特性値を画像に基づいて、腫瘍の性状の評価を行うことができる。また、得られる血管分布や、粘性率等の他の情報も同時に参照することもできる。このように、形状と性状の両情報を活用することで、より確定診断に近い超音波診断が実現し、CTやMRIなどの追加検査が回避できる。その結果、被ばくなどの患者への身体的負担だけでなく、医療費に関する経済的負担の軽減効果が期待できる。
1…超音波送受信装置、3…入力部、10…探触子、13…入力部、15…表示部、16…メモリ、20…送受信制御部、21…送信ビームフォーマ、22…受信ビームフォーマ、30…制御部、31…計測部、32…選択部、33…速度算出部、34…画像生成部、100…検査対象

Claims (11)

  1. 検査対象に超音波を送受信して得られた超音波信号を受け取って、前記検査対象を伝搬するせん断波による前記検査対象の複数の計測点の変位を時系列に計測する計測部と、
    前記計測部の計測結果に基づいて、前記変位の周波数分布を求め、周波数ごとに、所定の強度以上の波成分を選択する選択部と、
    前記選択部が選択した前記波成分の速度を求める速度算出部とを有することを特徴とする超音波信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の超音波信号処理装置であって、
    前記選択部は、前記計測部が計測した前記複数の計測点の変位の時間変化を、時間周波数と空間周波数を2軸とする空間における前記波成分の強度分布に変換し、前記時間周波数と空間周波数の空間の前記波成分の強度分布から、前記時間周波数ごとに前記所定の強度以上の波成分を選択することを特徴とする超音波信号処理装置。
  3. 請求項2に記載の超音波信号処理装置であって、前記速度算出部は、前記選択部が選択した波成分の前記時間周波数と空間周波数の空間の強度分布を、前記複数の計測点の変位の時間変化に再変換し、再変換後の前記複数の計測点の変位の時間変化から前記波成分の速度を求めることを特徴とする超音波信号処理装置。
  4. 請求項2に記載の超音波信号処理装置であって、前記選択部は、前記時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の所定の範囲を選択するフィルタを生成し、前記フィルタを前記時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の前記波成分の強度分布に適用することにより、前記所定の強度以上の波成分を選択することを特徴とする超音波信号処理装置。
  5. 請求項4に記載の超音波信号処理装置であって、前記フィルタの選択する前記所定の範囲は、前記時間周波数と空間周波数を2軸とする空間の前記波成分の強度分布における、最大強度の波成分を含む範囲を選択するように設定されることを特徴とする超音波信号処理装置。
  6. 請求項4に記載の超音波信号処理装置であって、前記フィルタの選択する範囲の設定を、操作者から受け付ける入力部をさらに有し、
    前記選択部は、前記入力部を介して前記操作者から受け付けた範囲に前記フィルタの範囲を設定することを特徴とする超音波信号処理装置。
  7. 請求項1に記載の超音波信号処理装置であって、前記波成分は、前記複数の計測点の変位の時間変化で表される前記せん断波を構成する波成分であって、時間周波数と空間周波数と強度の組み合わせで表されることを特徴とする超音波信号処理装置。
  8. 請求項1に記載の超音波信号処理装置であって、前記選択部は、伝搬方向が所定の方向範囲の波成分を選択する機能をさらに有することを特徴とする超音波信号処理装置。
  9. 請求項4に記載の超音波信号処理装置であって、前記速度算出部が求めた速度または、前記速度から求めた前記検査対象の特性値の、前記複数の計測点の空間における分布を示す速度分布画像を生成する画像生成部をさらに有することを特徴とする超音波信号処理装置。
  10. 検査対象に超音波を送受信して得られた超音波信号を受け取って、前記検査対象を伝搬するせん断波による前記検査対象の複数の計測点の変位を時系列に計測する計測部と、
    前記計測部の計測結果に基づいて、前記変位の時間変化の波を構成する波成分のうち、所定の速度範囲の波成分を選択する選択部と、
    前記選択部が選択した前記波成分の速度を求める速度算出部とを有することを特徴とする超音波信号処理装置。
  11. 検査対象に超音波を送受信する送受信制御部と、前記送受信制御部が受信した超音波信号を処理する超音波信号処理装置とを有し、
    前記超音波信号処理装置は、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の超音波信号処理装置であることを特徴とする超音波送受信装置。

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