JP2018098087A - 車両用灯具の放熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の停止時においても簡単な構成によって所要の放熱性能を確保して光源の温度上昇を抑えることができる車両用灯具の放熱構造を提供すること。【解決手段】半導体発光素子(光源)6と、該半導体発光素子6で発生する熱を放熱するヒートシンク(放熱器)1を備える車両用灯具1の放熱構造であって、一部が上下方向に延びる放熱部(鉛直部)14Bを備えるダクト14の放熱部14Bにヒートシンク11を内設し、ダクト14の吸気口14aから流入して排気口14bから排出される空気によってヒートシンク11の放熱を促進して半導体発光素子6を冷却する車両用灯具1の放熱構造において、ダクト14のヒートシンク11が内設された箇所の通風面積S1と、同ダクト14の吸気口14aの開口面積S2及び排気口14bの開口面積S3を、S2≧(0.4〜1.25)S1≧S3の関係が成立するよう設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、ダクトに内設された放熱器の放熱をダクト内を流れる空気によって促進することによって光源を冷却する車両用灯具の放熱構造に関するものである。
近年、車両の前部左右に配置されるヘッドランプ等の車両用灯具の光源として、発光効率が高くて高輝度、省電力等の利点を有するLED(発光ダイオード)等の半導体発光素子が使用されつつある。この種の半導体発光素子は、前記利点を有する反面、発熱によって高温になり易く、その温度が高くなると発光効率と寿命が低下するという問題を有している。
そこで、光源として半導体発光素子を使用する車両用灯具においては、半導体発光素子を適当な手段によって冷却する必要がある。このため、例えば、特許文献1には、図9に示す放熱構造が提案されている。
即ち、図9は特許文献1において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図であり、図示の放熱構造においては、ヘッドランプ等の車両用灯具101のハウジング102に沿ってダクト103を配置するとともに、光源であるLED104が発生する熱を放熱するためのヒートシンク等の熱交換部105を前記ダクト103内に配置する構成が採用されている。
斯かる放熱構造において、車両用灯具101の点灯時にLED104が発生する熱は、車両の走行によって発生する走行風がダクト103の吸気口103aから流入して排気口103bから排出される過程で、熱交換部105における走行風との熱交換によって放熱されるため、LED104が冷却されてその発光効率と寿命の低下が防がれる。
しかしながら、上記放熱構造にあっては、車両が停止しているためにダクト103内を走行風が流れないときには、熱交換部105が熱交換機能を発揮することができず、エンジンルーム106内の熱風が排気口103bからダクト103内に逆流して熱交換部105を加熱するため、LED104を効果的に冷却することができないという問題がある。
そこで、特許文献2には、図10に示す放熱構造が提案されている。
即ち、図10は特許文献2において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図であり、図示の放熱構造においては、ヘッドランプ等の車両用灯具201のハウジング202に沿ってダクト203が配置されるとともに、光源である上下2つのLED204が発生する熱を放熱するためのヒートシンク205が前記ダクト203内に配置され、各LED204とヒートシンク205とが熱伝導部206によって接続されている。又、ダクト203には吸気口203aと排気口203bの他、強制排気口203cが開口しており、この強制排気口203cの近傍には、排気手段である排気ファン207が配置されている。
更に、前記ダクト203の排気口203bには、該排気口203bを開閉する開閉部208が設けられており、この開閉部208は、シリンダ209のロッド209aに連結されている。そして、シリンダ209と排気ファン207には制御部210が接続されており、この制御部210には、当該車両用灯具201を搭載した車両の速度を検出する車速センサ211が接続されている。
斯かる放熱構造においては、車速センサ211によって検出された車速に基づいて、ダクト203内を流れる空気の流速を算出し、この流速がファン平均流速よりも遅い場合には、制御部210がシリンダ209を駆動して開閉部208を駆動して図示のようにダクト203の排気口203bを閉じるとともに、排気ファン207を駆動してダクト203の吸気口203aから空気を取り込んで強制排気口203cから空気を強制的に排出することによって、ダクト203内に空気の流れを誘起するようにしている。
従って、車速が遅い場合又は車両が停止している場合であっても、ダクト203内に空気の流れが発生するため、ヒートシンク205の放熱が促進され、このヒートシンク205に熱伝導部206を介して接続された各LED204が冷却されてその温度上昇が抑えられる。
特開2008−226843号公報 特開2006−286395号公報
しかしながら、特許文献2において提案された図10に示す車両用灯具の放熱構造においては、エンジンルームの過酷な環境下に設置された排気ファン207には、高い耐熱性、防水性、防塵性、耐振性等が求められる他、車速(ダクト203内の空気の流速)に応じて開閉部208と排気ファン207の駆動を制御するための制御系が複雑化するため、大幅なコストアップを招くという問題がある。
又、排気ファン207が故障した場合には、車両の低速走行時及び停止時の冷却性能が不足し、LED204の温度上昇を招くという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、車両の停止時においても簡単な構成によって所要の放熱性能を確保して光源の温度上昇を抑えることができる車両用灯具の放熱構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光源と、該光源で発生する熱を放熱する放熱器を備える車両用灯具の放熱構造であって、一部が上下方向に延びる鉛直部を備えるダクトの前記鉛直部に前記放熱器を内設し、前記ダクトの一端に開口する吸気口から流入して該ダクトの他端に開口する排気口から排出される空気によって前記放熱器の放熱を促進して前記光源を冷却する車両用灯具の放熱構造において、前記ダクトの前記放熱器が内設された箇所の通風面積S1と、同ダクトの前記吸気口の開口面積S2及び前記排気口の開口面積S3を、
S2≧(0.4〜1.25)S1≧S3
の関係が成立するよう設定したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ダクトの排気口を車両のエンジンルームのフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間に開口させたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車両の停止時においては、温度の高い放熱器によってダクト内の空気が加熱されると、その加熱された空気の密度が下がるためにダクトの鉛直部を上昇する空気の流れが誘起され、この空気の流れに誘発されて温度の低い外気が吸気口からダクト内に吸引されて排気口から排出されるためにダクト内に空気の流れが発生する。そして、ダクトを流れる空気による自然空冷によって放熱器の放熱が促進されるため、光源の温度上昇が抑えられる。このような効果は、ファン等の機器を別途要することなく簡単な構成によって得られるため、大幅なコストアップや構造の複雑化を招くことがない
ところで、ダクトの放熱器が内設された箇所の通風面積S1に対するダクトの排気口の開口面積S3の比率(排気開口率)S3/S1を変化させて放熱性能を測定した結果、S3/S1=1.0(S3=S1)であるときに放熱性能が最も高く、S3/S1=1.0から外れるに従って放熱性能が次第に低下することが確認された。そして、実際にはS3/S1=0.4〜1.25の範囲で実用上問題のない放熱性能が得られることが明らかとなった。
又、ダクトの吸気口の開口面積S2に関しては、S2=S1とS2>S1では、放熱性能は殆ど変化しないことも確認された。従って、S1,S2,S3の間に次の大小関係:
S2≧(0.4〜1.25)S1≧S3
が成立すれば、所期の放熱性能が確保されて光源の温度上昇を効果的に抑えることができる。
請求項2記載の発明によれば、車両の停止時においても温度が比較的低くて車両前方への熱風の回り込みが殆どないエンジンルーム内のフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間にダクトの排気口を開口させたため、熱風がダクトの排気口から流入して該ダクト内を逆流することがない。このため、放熱器の放熱性能が熱風によって阻害されることがなく、放熱器の放熱が自然空冷によって促進されて光源の温度上昇が効果的に抑えられる。
車両の半裁正面図である。 本発明に係る車両用灯具の放熱構造を示す斜視図である。 本発明に係る車両用灯具の放熱構造を示す平断面図である。 本発明に係る車両用灯具の放熱構造を示す正面図である。 本発明に係る車両用灯具の放熱構造におけるダクトの模式的断面図である。 本発明に係る車両用灯具の放熱構造における排気開口率と熱抵抗との関係を示す図である。 本発明の別形態に係る車両用灯具の放熱構造におけるダクトの模式的断面図である。 (a),(b)は長さの異なる2枚の放熱フィンの間における速度境界層と温度境界層の発達状況をそれぞれ示す図である。 特許文献1において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図である。 特許文献2において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は車両の半裁正面図であり、図示の車両20の前部左右には、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1(図1には左側のもののみ図示)が配置されている。そして、この車両用灯具1の前面の中央部には、不図示のエンジンルーム内に外気(走行風)を取り入れるためのルーバー状のフロントグリル21が配置されており、その下方にはフロントバンパ22が車幅方向に水平に配置されている。尚、図1において、23はエンジンルームの上部を覆うボンネット、24はフロントガラス、25は左右の前輪(図1には一方のみ図示)、26は左右のサイドミラーである。
ここで、図示しないが、車両20のエンジンルーム内には、エンジンが搭載されており、このエンジンの前方には、前方からエアコンのコンデンサ、ラジエータ、ラジエータファンが順次配置され、これらの前方に前記フロントグリル21が配置され、左右の前記車両用灯具1が配置されている。
ところで、車両20の停止時において外気温度が例えば40℃である場合には、エンジンルーム内の温度は約70°〜100℃となる。そして、エンジンの発熱やラジエータファンの駆動によって発生する熱風は、エンジンルームから主に車体底部やタイヤハウス付近を通って車外へと排出される。
次に、本発明に係る車両用灯具1の放熱構造を図2〜図5に基づいて以下に説明する。
図2は本発明に係る車両用灯具の放熱構造を示す斜視図、図3は同放熱構造を示す平断面図、図4は同放熱構造を示す正面図、図5は同放熱構造におけるダクトの模式的断面図である。尚、以下においては、一方(左側)の車両用灯具1の放熱構造について図示及び説明するが、他方(右側)の車両用灯具の放熱構造は同じであるため、これについての図示及び説明は省略する。
ヘッドランプとして使用される車両用灯具1は、図3に示すように、ハウジング2とその前面開口部を覆う透明なアウタレンズ3によって画成された灯室4内に、左右方向に並設された3つのランプモジュール5、光源である3つの半導体発光素子6、エクステンション7等を収容して構成されている。ここで、3つの半導体発光素子6は、ハウジング2の車両内側(図3の右側)に車両前後方向(図3の上下方向)に沿って適当な間隔で配置されており、各半導体発光素子6は、伝送ファイバ8を介して各ランプモジュール5にそれぞれ接続されている。又、各ランプモジュール5は、蛍光体9と配光制御用のレンズ10を備えている。尚、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1が白色光を出射する場合には、各半導体素子6には青色LEDが使用され、各蛍光体9には黄色蛍光体がそれぞれ使用される。
ところで、図2〜図4に示すように、ハウジング2の車両内側の側壁には、ハウジング2の外部に配置された放熱器としてのヒートシンク11が組み込まれている。このヒートシンク11は、図3に示すように、ハウジング2の側壁に組み込まれた平板状のベース11aと、該ベース11aから車両内側に向かって垂直に立設された複数枚の放熱フィン11bによって構成されている。ここで、複数枚の放熱フィン11bは、図5に示すように、上下方向に長い薄板状の部材であって、これらは車両前後方向(図3の上下方向に沿って適当な間隔で配置されている。尚、ヒートシンク11は、熱伝導性の高いアルミニウム合金やマグネシウム合金によって構成されている。
ここで、図3に示すように、各半導体発光素子6が実装された計3つの基板12は、熱伝導性の高い平板状の放熱ベース13に取り付けられており、放熱ベース13は、ヒートシンク11のベース11aに密着した状態で取り付けられている。
そして、車両20のエンジンルーム内には、正面視横U字状に屈曲するダクト14が配置されており、このダクト14は、図4に示すように、略水平な吸気部14Aと、ハウジング2の内側壁に沿って垂直に起立する放熱部14Bと、該放熱部14Bから車両内側に向かって斜め上方に延びる排気部14Cとで構成されている。
ここで、ダクト14の吸気部14Aの一端は、図1に示すように、吸気口14aとして車両20の前面(フロントグリル21の一部)に開口しており、排気部14Cの一端(上端)は、排気口14bとして不図示のエンジンルーム内のフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間に開口している。そして、ダクト14の垂直に起立する放熱部14Bに前記ヒートシンク11が内設されている。
而して、本実施の形態では、ヒートシンク11と放熱ベース13及びダクト14によって放熱構造が構成されているが、車両20の夜間走行等において、車両用灯具1の各半導体発光素子4に電流がそれぞれ供給されると、各半導体発光素子6がそれぞれ発光し、その青色光は、各伝送ファイバ8を経て各ランプモジュール5へとそれぞれ伝送され、黄色の蛍光体9を透過することによって白色光に変換される。そして、白色光は、レンズ10を通過して配光が制御された後、透明なアウタレンズ3を通過して車両20の前方へと照射されるため、車両用灯具1がヘッドランプとしての機能を果たす。
そして、上述のように各半導体発光素子6がそれぞれ発光すると、各半導体発光素子6が発熱するが、その熱は、基板12と放熱ベース13を経てヒートシンク11へと伝導し、該ヒートシンク11の複数枚の放熱フィン11bから放熱される。車両20の走行時においては、走行風がダクト14の吸気口14aから該ダクト14内に流入し、又、ラジエータファンの稼動によって発生する負圧に引かれてダクト14内を排気口14bに向かって空気が流れるが、その過程において、空気がダクト14の放熱部14Bに内設されたヒートシンク11との熱交換によってヒートシンク11の放熱を促進するため、各半導体発光素子6が強制的に冷却されてその温度上昇が抑えられ、各半導体発光素子6の発光効率と寿命の低下が防がれる。
又、車両20の停止時においては、ダクト14の放熱部14Bに内設された温度の高いヒートシンク11の周囲の空気が加熱され、その空気の密度が小さくなるためにダクト14の放熱部14Bを上昇する空気の流れが誘起され、この空気の流れに誘発されて温度の低い外気が吸気口14aからダクト14内に吸引されて排気口14bから排出されるため、ダクト14内には車両20の走行時と同様の空気の流れが発生する。そして、ダクト14内を流れる空気による自然空冷によってヒートシンク11の放熱が促進されるため、各半導体発光素子6の温度上昇が抑えられる。
又、車両20の停止時においてラジエータファンが稼動する場合は、ラジエータファンの稼動によって発生する負圧に引かれてダクト14内を排気口14bに向かって空気が流れるが、その過程において、空気がダクト14の放熱部14Bに内設されたヒートシンク11との熱交換によってヒートシンク11の放熱が促進される。
そして、本実施の形態では、車両20の停止時においても温度が比較的低くて車両20の前方への熱風の回り込みが殆どないエンジンルーム内のフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間にダクト14の排気口14bを開口させたため、熱風がダクト14の排気口14bから流入して該ダクト14内を逆流することがない。このため、ヒートシンク11の放熱性能が熱風によって阻害されることがなく、該ヒートシンク11の放熱が自然空冷によって促進されて各半導体発光素子6の温度上昇が効果的に抑えられる。
而して、以上の効果は、ファン等の機器を別途要することなく簡単な構成によって得られるため、放熱構造において大幅なコストアップや構造の複雑化を招くことがない。
ところで、ダクト14の放熱部14Bの通風面積(放熱部14Bの断面積から放熱フィン11bの断面積を差し引いた面積)S1に対するダクト14の排気口14bの開口面積S3の比率(排気開口率)S3/S1を変化させて放熱性能を測定した結果を図6に示す。ここでは、放熱性能を示す指標としては熱抵抗R(℃/W)を用いた。
図6に示すように、放熱性能(熱抵抗R)は、S3/S1=1.0(S3=S1)、つまり、ダクト14の放熱部14Bの通風面積S1と排気口14bの開口面積S3が等しいときに放熱性能が最も高く、S3/S1が1.0から外れるに従って放熱性能が次第に低下することが確認された。S3/S1<1.0では、ダクト14の排気口14bが絞られるためにダクト14内を流れる空気量が減少し、ヒートシンク11の放熱性能が低下する。又、逆にS3/S1>1.0では、ダクト14の排気口14bが広かるために排気口14b付近の空気がダクト14内に逆流し、ヒートシンク11の放熱性能が低下する。
一般的に部品やユニットを車両に搭載するときには、これらの部品やユニットの小型化が求められる。このため、ダクト14の排気口14bのサイズを十分に確保することができず、その開口面積S3が小さくなる傾向にある。従って、ダクト14の放熱部14Bの通風面積S1を基準としたときに排気開口率S3/S1を0.4〜1.0に設定することが望ましい。但し、自然空冷のようにダクト14内での空気の流速が遅い場合であっても、ダクト14の長さや曲げR等による圧力損失によって空気の流速が更に遅くなり、このような場合には外気の逆流現象は発生しないため、排気開口率S3/S1を0.4〜1.25の範囲に設定することができる。
又、ダクト14の吸気口14aの開口面積S2に関しては、S2=S1とS2>S1では、放熱性能は殆ど変化しないことも確認された。従って、S1,S2,S3の間に次の大小関係:
S2≧(0.4〜1.25)S1≧S3
が成立すれば、ヒートシンク11に所期の放熱性能が確保されて各半導体発光素子6の温度上昇を効果的に抑えることができる。
ところで、本実施の形態では、S1,S3はそれぞれ吸気口14aの開口面積、排気口14bの開口面積としているが、抱くと14の吸気部14A及び排気部14Cに吸気口14a及び排気口14bよりも通風面積の小さな箇所がある場合、その最小通風面積をS1,S2とする。又、ダクト14の放熱部14Bの通風面積も部位によって一定でない場合、放熱部14Bの最小通風面積をS2とする。
尚、本実施の形態では、ダクト14の吸気口14aを車両20の前面(フロントグリル21の一部)に開口させたが、吸気口14aの開口位置は任意であって、車両20の前面には開口させず、エンジンルーム内の前端下部に前方又は下方に向かって開口させるようにしても良い。
ところで、車両によっては車両用灯具のサイズに制限を受けるが、このような車両用灯具の放熱構造においては、図7に示すように、ダクト14’の放熱部14B’に内設されるヒートシンク11’の横幅を大きく取ることができず、ヒートシンク1’を縦長に構成する場合がある。
ここで、図5に示すヒートシンク11の放熱フィン11bの上下方向の長さを図8(a)に示すようにh1とすると、図7に示すヒートシンク11’の放熱フィン11b’の上下方向の長さh2(図8(b)参照)はh1よりも長くなっている(h2>h1)。図8(a)に示す長さの短い2枚の放熱フィン11bの間と図8(b)に示す長さの長い2枚の放熱フィン11b’の間を流れる空気によって各放熱フィン11b,11b’の先端(下端)からは速度境界層と温度境界層が空気の流れ方向(上方)に沿って発達する。
図8(a)に示す長さの短い2枚の放熱フィン11bの間では、熱伝達率の低い温度境界層が十分発達しないために放熱フィン11bの放熱性能が大きく低下することはないが、図8(b)に示す長さの長い2枚の放熱フィン11b’の間では、温度境界層が発達して互いにオーバーラップする領域が存在するため、放熱フィン11b’の放熱性能が大きく低下する。このため、図8(b)に示す長さの長い2枚の放熱フィン11b’の間の間隔を図8(a)に示す長さの短い2枚の放熱フィン11bの間の間隔よりも大きく設定し、長さの長い2枚の放熱フィン11b’の間の通路において温度境界層がオーバーラップしないようにする必要がある。因みに、図5に示す横長のヒートシンク11には9枚の放熱フィン11bが設けられており、図7に示す縦長のヒートシンク11’には5枚の放熱フィン11b’が設けられている。
尚、以上の本実施の形態では、ヒートシンクとして、フィン形状がプレートタイプのものを使用したが、プレートタイプ以外のピンタイプや剣山状、蛇腹状等の任意のフィン形状を有するものを使用することができる。
又、以上の実施の形態では、熱源である半導体発光素子とランプモジュールとが伝送ファイバを介して接続されたものを使用したが、半導体発光素子とランプモジュールとが一体化してヒートパイプ等の熱輸送手段を用いてヒートシンクベースと熱的に接続する構成のものも使用することができる。そして、エーミング調整機構のため、ヒートシンクが一定範囲内を移動できるように該ヒートシンクをゴム製のガスケット等を介してハウジングに接続する構成としても良い。
更に、以上は本発明をヘッドランプとして使用される車両用灯具の放熱構造に対して適用した形態について説明したが、本発明は、車両駆動エネルギとしてエンジンを搭載したガソリン車のみに適用が限定されず、電気や水素燃料等を用いた車両に対しても適用可能であり、又、ヘッドランプ以外の任意の車両用灯具の放熱構造に対しても同様に適用可能であることは勿論である。又、本実施の形態では、半導体発光素子として、青色LEDを使用したが、青色LED以外のLEDやレーザー等の他の半導体発光素子を光源として使用することができる。
1 車両用灯具
2 ハウジング
3 アウタレンズ
4 灯室
5 ランプモジュール
6 半導体発光素子(光源)
7 エクステンション
8 伝送ファイバ
9 蛍光体
10 レンズ
11 ヒートシンク(放熱器)
11a ヒートシンクのベース
11b ヒートシンクの放熱フィン
12 基板
13 放熱ベース
14 ダクト
14A ダクトの吸気部
14B ダクトの放熱部(鉛直部)
14C ダクトの排気部
14a ダクトの吸気口
14b ダクトの排気口
20 車両
21 フロントグリル
22 フロントバンパ
23 ボンネット
24 フロントガラス
25 前輪
26 サイドミラー
S1 ダクトの放熱部の通風面積
S2 ダクトの吸気口の開口面積
S3 ダクトの排気口の開口面積

Claims (2)

  1. 光源と、該光源で発生する熱を放熱する放熱器を備える車両用灯具の放熱構造であって、一部が上下方向に延びる鉛直部を備えるダクトの前記鉛直部に前記放熱器を内設し、前記ダクトの一端に開口する吸気口から流入して該ダクトの他端に開口する排気口から排出される空気によって前記放熱器の放熱を促進して前記光源を冷却する車両用灯具の放熱構造において、
    前記ダクトの前記放熱器が内設された箇所の通風面積S1と、同ダクトの前記吸気口の開口面積S2及び前記排気口の開口面積S3を、
    S2≧(0.4〜1.25)S1≧S3
    の関係が成立するよう設定したことを特徴とする車両用灯具の放熱構造。
  2. 前記ダクトの排気口を車両のエンジンルームのフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間に開口させたことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具の放熱構造。
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