JP2018098040A - 燃料電池自動車用排出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気液分離ユニットを収容する収容室に該気液分離ユニットの排出したオフガスが入り込むことを抑えた燃料電池自動車用排出装置を提供する。【解決手段】燃料電池自動車用排出装置20は、気液分離ユニット22とアンダーカバー23とを備える。気液分離ユニット22は、パワートレインを収容する収容室に収容されており、燃料電池からのオフガスに含まれる水蒸気を液化することによりオフガスから水蒸気を分離させて車両10の下方に臨む排気口65からオフガスを排出する。アンダーカバー23は、気液分離ユニット22と連結されて、収容室の下側開口部16における気液分離ユニット22の周囲を車両10の下方から覆っている。【選択図】図7
Description
本発明は燃料電池のオフガスを大気中に排出する燃料電池自動車用排出装置に関する。
近年、例えば特許文献1のような水素と空気中の酸素とを化学反応させることにより発電する燃料電池を動力源とする燃料電池自動車が実用化されている。こうした燃料電池からは、水素と酸素との化学反応にともなう生成物である水(以下、生成水という。)を水蒸気の状態で含んだオフガスが排出される。
ところで、上述したオフガスがそのまま大気中に排出されると、オフガスに含まれる水蒸気が冷却されることで車両の後方周辺に白霧が形成される。そのため、燃料電池自動車には、パワートレイン等を収容する収容室にオフガスに含まれている水蒸気を液化することによりオフガスから水蒸気を分離する気液分離ユニットが配設された燃料電池自動車用排出装置が搭載される。
一方、気液分離ユニットから排出されるオフガスには、多少なりとも水蒸気が残存してしまう。そのため、大気中に排出されたオフガスが再び収容室に入り込んでしまうとなれば、その水蒸気が収容室で結露してしまう。そのため、燃料電池自動車には、一旦排出されたオフガスが収容室に入り込むことを抑えることが求められている。
本発明は、気液分離ユニットを収容する収容室に該気液分離ユニットの排出したオフガスが入り込むことを抑えた燃料電池自動車用排出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する燃料電池自動車用排出装置は、パワートレインを収容する収容室に収容され、燃料電池からのオフガスに含まれる水蒸気を液化することにより前記オフガスから前記水蒸気を分離させて車両の下方に臨む排気口から前記オフガスを排出する気液分離ユニットと、前記気液分離ユニットと連結されて、前記収容室における前記気液分離ユニットの周囲を車両の下方から覆うアンダーカバーとを備える。
上記構成によれば、車両の下方に臨む収容室の開口部がアンダーカバーによって覆われることから、気液分離ユニットから排出されたオフガスが収容室に入り込むことを抑えることができる。
上記燃料電池自動車用排出装置において、前記収容室は、車両の最後部に位置しており、前記アンダーカバーは、車両の外方からの側面視において車両のデパーチャアングルを示す仮想線に沿うように配設されることが好ましい。
上記構成によれば、気液分離ユニットは、車両の最後部における最も低い領域に配設されている。そのため、気液分離ユニットから排出されたオフガスが車両の後方空間へと流れやすくなることから、車両とオフガスとを早期に隔離することができる。その結果、オフガスが収容室に入り込むことをより抑えることができる。
上記燃料電池自動車用排出装置において、前記アンダーカバーは、前記収容室を車両の下方から覆うアンダーパネルと、前記アンダーパネルに連結されて前記収容室を車両の後方から覆うバックパネルと、前記アンダーパネルに連結されて前記収容室を車両の外方から覆うサイドパネルとを有することが好ましい。
上記構成によれば、車両の後方および車両の外方から収容室にオフガスが入り込むことが抑えられる。
上記構成によれば、車両の後方および車両の外方から収容室にオフガスが入り込むことが抑えられる。
上記燃料電池自動車用排出装置において、前記アンダーパネルは、前記気液分離ユニットの排出する前記オフガスが通る開口部を前記バックパネル寄りの位置に有していることが好ましい。
上記構成によれば、気液分離ユニットから排出されたオフガスが車両の後方空間へとさらに流されやすくなる。これにより、オフガスが収容室に入り込むことをさらに抑えることができる。
上記燃料電池自動車用排出装置において、前記アンダーカバーがアルミニウムで構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、金属のなかでも熱伝導率の高い部類に属するアルミニウムによってアンダーカバーが構成されている。これにより、例えば走行風などによるアンダーカバーの冷却が効果的に行われることから、アンダーカバーの冷却効率、ひいてはアンダーカバーと連結されている気液分離ユニットの冷却効率を高めることができる。これにより、気液分離ユニットにおける水蒸気の液化量を増やすことができる。
上記構成によれば、金属のなかでも熱伝導率の高い部類に属するアルミニウムによってアンダーカバーが構成されている。これにより、例えば走行風などによるアンダーカバーの冷却が効果的に行われることから、アンダーカバーの冷却効率、ひいてはアンダーカバーと連結されている気液分離ユニットの冷却効率を高めることができる。これにより、気液分離ユニットにおける水蒸気の液化量を増やすことができる。
図1〜図10を参照して、燃料電池自動車用排出装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の一例である乗合自動車の車両10は、水素タンクに貯留された水素と空気中の酸素とを化学反応させることによって発電する燃料電池11を車両の後方上部に搭載している。燃料電池11においては、水素と酸素との化学反応によって生成された生成水を水蒸気の状態で含むオフガスが排出される。オフガスは、車両10の後輪13よりも後方に位置する左右一対の燃料電池自動車用排出装置20(以下、単に排出装置20という。)を通じて大気中へと排出される。
図1に示すように、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の一例である乗合自動車の車両10は、水素タンクに貯留された水素と空気中の酸素とを化学反応させることによって発電する燃料電池11を車両の後方上部に搭載している。燃料電池11においては、水素と酸素との化学反応によって生成された生成水を水蒸気の状態で含むオフガスが排出される。オフガスは、車両10の後輪13よりも後方に位置する左右一対の燃料電池自動車用排出装置20(以下、単に排出装置20という。)を通じて大気中へと排出される。
以下、排出装置20について説明するが、各排出装置20は、車両に対する取付け位置が異なるだけで基本的な構造は同じである。そのため、右側に位置する排出装置20について詳細に説明し、左側に位置する排出装置20についての詳細な説明は省略する。また、車両10の幅方向における車両10の外側方向を外方、内側方向を内方という。
(排出装置20の概要)
排出装置20は、ダクト21、気液分離ユニット22、アンダーカバー23、および、ガード部材24を備えている。ダクト21は、金属製のパイプや可撓性を有する樹脂製のホース等によって構成されている。ダクト21は、燃料電池11から下方へ延びており、燃料電池11と気液分離ユニット22とを接続している。気液分離ユニット22は、オフガスに含まれる水蒸気を液化することによりオフガスから水蒸気を分離させ、その液化した液状の生成水(以下、液水という。)とオフガスとを大気中に排出する。気液分離ユニット22は、バッテリーやモーター等を有するパワートレイン14を収容する空間であって車両10の最後方下部に位置する収容室15に配設されている。
排出装置20は、ダクト21、気液分離ユニット22、アンダーカバー23、および、ガード部材24を備えている。ダクト21は、金属製のパイプや可撓性を有する樹脂製のホース等によって構成されている。ダクト21は、燃料電池11から下方へ延びており、燃料電池11と気液分離ユニット22とを接続している。気液分離ユニット22は、オフガスに含まれる水蒸気を液化することによりオフガスから水蒸気を分離させ、その液化した液状の生成水(以下、液水という。)とオフガスとを大気中に排出する。気液分離ユニット22は、バッテリーやモーター等を有するパワートレイン14を収容する空間であって車両10の最後方下部に位置する収容室15に配設されている。
アンダーカバー23は、気液分離ユニット22を車両10に取り付ける取付具としての機能を有している。アンダーカバー23は、車両10の前方寄りの部位ほど下方に位置するように傾斜しており、気液分離ユニット22の周辺における収容室15の開口部分を覆っている。アンダーカバー23の傾斜角度は、車両10のデパーチャアングルの角度と略等しい角度に設定される。
ガード部材24は、可撓性を有する弾性材で構成されている。ガード部材24は、アンダーカバー23から垂れ下がっており、気液分離ユニット22から排出される液水が車両10の後方へ飛散することを抑える。
(気液分離ユニットの概要)
図2〜図4を参照して気液分離ユニット22の概要について説明する。
図2〜図4に示すように、気液分離ユニット22は、水蒸気の液化が効率的に行われるように金属のなかでも熱伝導率の高く、また、耐水性に優れているアルミニウムによって構成されている。気液分離ユニット22は、上段ハウジング30と下段ハウジング50とを有している。上段ハウジング30は、前壁31、上壁32、後壁33、ならびに、一対の側壁を構成する内側壁34および外側壁35を有しており、車両10の前後方向および上下方向に拡がる偏平の箱体形状に形成されている。上段ハウジング30の後壁33には、ダクト21が接続されるとともに上段ハウジング30内にオフガスを吐出する吐出部37が取り付けられている。下段ハウジング50は、前壁51、上壁52、後壁53、一対の側壁を構成する内側壁54および外側壁55、ならびに、下壁56を有しており、車両10の前後方向および幅方向に拡がる偏平の箱体形状に形成されている。
図2〜図4を参照して気液分離ユニット22の概要について説明する。
図2〜図4に示すように、気液分離ユニット22は、水蒸気の液化が効率的に行われるように金属のなかでも熱伝導率の高く、また、耐水性に優れているアルミニウムによって構成されている。気液分離ユニット22は、上段ハウジング30と下段ハウジング50とを有している。上段ハウジング30は、前壁31、上壁32、後壁33、ならびに、一対の側壁を構成する内側壁34および外側壁35を有しており、車両10の前後方向および上下方向に拡がる偏平の箱体形状に形成されている。上段ハウジング30の後壁33には、ダクト21が接続されるとともに上段ハウジング30内にオフガスを吐出する吐出部37が取り付けられている。下段ハウジング50は、前壁51、上壁52、後壁53、一対の側壁を構成する内側壁54および外側壁55、ならびに、下壁56を有しており、車両10の前後方向および幅方向に拡がる偏平の箱体形状に形成されている。
上段ハウジング30は、前壁31、後壁33、内側壁34、および、外側壁35の各々の下端部が下段ハウジング50の上壁52に取り付けられている。上段ハウジング30は、前壁31、上壁32、後壁33、内側壁34、外側壁35、および、下段ハウジング50の上壁52の一部によって囲まれた空間である上段室38を有する。この下段ハウジング50の上壁52の一部は、上段ハウジング30の下壁として機能するとともに上段室38の下面36sを構成する。下面36sは、車両10の前方寄りの部位ほど車両10の下方に位置するように傾斜している。吐出部37は、筒状の形状を有しており、後壁33に形成された支持孔39を貫通する状態で該後壁33に支持されている。吐出部37は、後壁33の法線方向に沿うように後述する第1連通口60に向かって斜め下方に延びており、上段室38の外部に導入口40を有し、上段室38の内部に吐出口41を有している。吐出部37は、吐出口41の形成部分における軸線方向が吐出方向に設定される。
上段ハウジング30は、上段室38内に、吐出部37から吐出されたオフガスを上方に案内する第1案内板71、第1案内板71で案内されたオフガスを車両10の後方へ案内する第2案内板72を有している。また、上段ハウジング30は、第1連通口60と第2連通口61との間に位置して上段室38の下面36s寄りの空間を車両10の前後方向に並ぶ第1空間38Aと第2空間38Bとに仕切る上段仕切板74を有している。
下段ハウジング50は、前壁51、上壁52、後壁53、内側壁54、外側壁55、および、下壁56の一部によって囲まれた空間である下段室58を有する。下段室58の下面56sは、車両10の前方寄りの部位ほど車両10の下方に位置するように傾斜している。下段ハウジング50の上壁52には、上段室38と下段室58とを連通する連通口として、前端部に第1連通口60が形成され、後壁53寄りの位置であって吐出部37の下方に第2連通口61が形成されている。また、下段ハウジング50は、下段室58内に、第1連通口60を通じて上段室38に連通する第1下段室58Aと第2連通口61を通じて上段室38に連通する第2下段室58Bとに下段室58を仕切る下段仕切板91を有している。
下段ハウジング50の前壁51には、外側壁55側の端部に排水管63が取り付けられている。排水管63は、車両10の前方へ延びたのちに車両10の下方へ屈曲するエルボー管である。排水管63は、下段室58と気液分離ユニット22の外部空間とを連通する排水口64を有しており、排水口64から排出された液水が走行風の影響を受けにくくなるように後輪13の後方に位置している。下段ハウジング50の下壁56には、後端部に下段室58と気液分離ユニット22の外部空間とを連通する排気口65が形成されている。排気口65は、第2連通口61よりも車両10の後方に位置している。また、下壁56は、内側壁54から車両の内方に向かって突き出た内側鍔部56aと外側壁55から車両の外方に向かって突き出た外側鍔部56bを有している。内側鍔部56aおよび外側鍔部56bの各々には、気液分離ユニット22をアンダーカバー23に取り付けるための取付部66が形成されている。気液分離ユニット22は、アンダーカバー23を介して車両10に支持されることにより、下段ハウジング50の上壁52および下壁56が車両10の前方寄りの部位ほど下方に位置するように傾斜する状態で車両に搭載される。なお、下段ハウジング50の下壁56は、アンダーカバー23の一部であってもよい。この場合、部品点数の削減が図られるとともに、内側鍔部56aは内側壁54、外側鍔部56bは外側壁55に形成される。
気液分離ユニット22が車両10に搭載されると、吐出部37にダクト21が接続される。吐出部37とダクト21とは、吐出部37がダクト21の内側に位置する状態で吐出部37とダクト21との重畳部分が締結具によって締結されることにより接続される。気液分離ユニット22には、水蒸気を含むオフガスのほか、例えばダクト21を通過している際に液化した生成水が液水として流入する。気液分離ユニット22は、主に上段室38で水蒸気の液化を行い、下段室58で液水およびオフガスの各々を排水口64および排気口65へと各別に案内する。そして気液分離ユニット22は、排水口64から車両10の下方に向かって液水を排出し、排気口65から車両10の後方に向けて斜め下方にオフガスを排出する。
(アンダーカバー23)
図5に示すように、気液分離ユニット22は、内側鍔部56aおよび外側鍔部56bの各々に形成された取付部66を介してアンダーカバー23に取り付けられる。アンダーカバー23は、金属のなかでも熱伝導率の高く、また、耐水性に優れているアルミニウムによって構成されている。アンダーカバー23は、アンダーパネル95と、バックパネル96Bと、サイドパネル96Sとを有している。アンダーパネル95は、気液分離ユニット22が取り付けられて該気液分離ユニット22の周囲を下方から覆っている。バックパネル96Bは、アンダーパネル95の後端縁に一体的に連結されて気液分離ユニット22を後方から覆っている。サイドパネル96Sは、アンダーパネル95の外側縁に一体的に連結されて気液分離ユニット22を外方から覆っている。
図5に示すように、気液分離ユニット22は、内側鍔部56aおよび外側鍔部56bの各々に形成された取付部66を介してアンダーカバー23に取り付けられる。アンダーカバー23は、金属のなかでも熱伝導率の高く、また、耐水性に優れているアルミニウムによって構成されている。アンダーカバー23は、アンダーパネル95と、バックパネル96Bと、サイドパネル96Sとを有している。アンダーパネル95は、気液分離ユニット22が取り付けられて該気液分離ユニット22の周囲を下方から覆っている。バックパネル96Bは、アンダーパネル95の後端縁に一体的に連結されて気液分離ユニット22を後方から覆っている。サイドパネル96Sは、アンダーパネル95の外側縁に一体的に連結されて気液分離ユニット22を外方から覆っている。
図6に示されるように、アンダーカバー23は、車両10の外方からの平面視において、アンダーパネル95が車両10のデパーチャアングルを示す仮想線VLdの傾斜角θd(水平走行面100に対して仮想線VLdがなす角度)だけ車両10の前方寄りの部位ほど車両10の下方に位置するように傾斜した状態で車両10に取り付けられる。また、アンダーカバー23は、アンダーパネル95が上記仮想線VLdに沿うように車両10に取り付けられる。
図7に示すように、アンダーパネル95は、気液分離ユニット22の周辺における収容室15の下側開口部16を覆っている。アンダーパネル95は、気液分離ユニット22の排気口65を取り囲むように配設される排気開口部97を有している。この排気開口部97は、バックパネル96B寄りの位置に位置している。また、アンダーパネル95には、車両10の前方寄りの部位に、ガード部材24を支持するブラケット98(図8参照)が取り付けられる。なお、アンダーパネル95の一部が下段ハウジング50の下壁56を構成する場合、アンダーパネル95に排気口65が形成される。
ここで、収容室15内に配設される各種の機器は、例えば雨水といった車両10の上方からの水分に対する対策は施されているものの、オフガスに含まれる水蒸気のように車両10の下方からの水分に対する対策が十分でない場合がある。そのため、車両10の停車時に排気口65から水蒸気を含んだオフガスが排出されたときに、その水蒸気を含むオフガスが収容室15内に入り込んでしまうとその水蒸気が各種の機器において結露してしまうおそれがある。この点、排出装置20は、気液分離ユニット22の周辺における収容室15の下側開口部16を覆うアンダーカバー23を有している。こうしたアンダーカバー23が配設されることにより、車両10の停車時等に排気口65から排出された水蒸気を含むオフガスが収容室15に入り込むことを抑えることができる。
(ガード部材24)
図8に示すように、ガード部材24は、例えばEVA(Ethylene Vinyl Acetate:エチレン酢酸ビニルコポリマー)樹脂といった可撓性を有する弾性材によって構成されている。ガード部材24は、ブラケット98と取付具99とに挟持された状態でブラケット98に対して取付具99が締結されることによりアンダーカバー23に取り付けられる。ガード部材24は、矩形状の形状を有しており、車両10の上下方向で排水管63に重なる位置であって排水管63の排水口64の中心から距離Lだけ車両10の後方へ離れた位置している。ガード部材24の上端部は、排水口64よりも上方に位置しており、ガード部材24の下端部24aは、車両10の外方からの平面視において車両10のデパーチャアングルを示す仮想線VLdよりも下方の位置であって、高さHだけ水平走行面100から離れた位置に位置している。距離Lおよび高さHは、実車における液水の飛散を調査する実験等に基づいて設定されることが好ましく、距離Lの一例は40mmであり、高さHの一例は80mmである。
図8に示すように、ガード部材24は、例えばEVA(Ethylene Vinyl Acetate:エチレン酢酸ビニルコポリマー)樹脂といった可撓性を有する弾性材によって構成されている。ガード部材24は、ブラケット98と取付具99とに挟持された状態でブラケット98に対して取付具99が締結されることによりアンダーカバー23に取り付けられる。ガード部材24は、矩形状の形状を有しており、車両10の上下方向で排水管63に重なる位置であって排水管63の排水口64の中心から距離Lだけ車両10の後方へ離れた位置している。ガード部材24の上端部は、排水口64よりも上方に位置しており、ガード部材24の下端部24aは、車両10の外方からの平面視において車両10のデパーチャアングルを示す仮想線VLdよりも下方の位置であって、高さHだけ水平走行面100から離れた位置に位置している。距離Lおよび高さHは、実車における液水の飛散を調査する実験等に基づいて設定されることが好ましく、距離Lの一例は40mmであり、高さHの一例は80mmである。
図9に示すように、車両10の後方からの平面視において、後輪13は、車両10の幅方向に占める領域として、後輪13の中央寄りの領域である中央領域13A、中央領域13Aに対する後輪13の外方側の領域である外方領域13B、中央領域13Aに対する後輪13の内方側の領域である内方領域13Cを有している。気液分離ユニット22の排水口64は、中央領域13Aに位置するように配設されている。ガード部材24は、後輪13の幅と略等しい幅を有しており、車両10の幅方向で後輪13からはみ出すことなく外方領域13B、中央領域13A、および、内方領域13Cのほぼ全領域を覆っている。
図10に示すように、車両10の走行中、気液分離ユニット22の排水管63から排出された液水Wは、走行にともなう慣性や走行風101などによって車両10の後方へ相対移動することによってガード部材24に受け止められる。ガード部材24に受け止められた液水Wは、ガード部材24を伝って車両10の下方へ向かって流れたのち、やがてガード部材24の下端部24aから落下して地面102に到達する。
上記実施形態の燃料電池自動車用排出装置20によれば、以下の効果が得られる。
(1)収容室15の下側開口部16がアンダーカバー23で覆われているから、排気口65から排出されたオフガスが収容室15に入り込むことを抑えることができる。
(1)収容室15の下側開口部16がアンダーカバー23で覆われているから、排気口65から排出されたオフガスが収容室15に入り込むことを抑えることができる。
(2)アンダーカバー23は、アンダーパネル95がデパーチャアングルを示す仮想線VLdに沿うように配設されている。すなわち、気液分離ユニット22は、車両10の最後部における最も低い領域に配設されている。そのため、排気口65から排出されたオフガスが車両10の後方空間へと流れやすくなることから、車両10とオフガスとを早期に隔離することができる。その結果、オフガスが収容室15に入り込むことをより抑えることができる。
(3)また、アンダーパネル95の下面に付着している液水が走行風によって気化しやすくなることから、その液水が蒸発する際の気化熱によってアンダーパネル95が冷却されやすくなる。これにより、アンダーカバー23の冷却効率、ひいてはアンダーカバー23と連結されている気液分離ユニット22の冷却効率を高めることができる。これにより、気液分離ユニット22による水蒸気の液化量が増えることから、排気口65から排出されるオフガスに残存する水蒸気を低減することができる。
(4)アンダーカバー23は、アンダーパネル95が車両10の前方に向けて傾斜していることから、例えば車両10の停車時といった車速が遅い状況下であっても、排気口65から排出されたオフガスをアンダーパネル95に沿うように車両10の後方へと導くことができる。これにより、アンダーパネル95の下方にオフガスが滞留しにくくなることから、収容室15にオフガスが入り込むことをさらに抑えることができる。
(5)アンダーカバー23は、車両10の後方から気液分離ユニット22を覆うバックパネル96B、外方から覆うサイドパネル96Sを有している。そのため、排気口65から排出されたオフガスが車両10の後方および外方から収容室15に入り込むことを抑えることができる。
(6)アンダーカバー23は、気液分離ユニット22が排出したオフガスが通る排気開口部97をバックパネル96B寄りの位置に有している。そのため、気液分離ユニット22から排出されたオフガスが車両10の後方空間へと流れやすくなる。これにより、オフガスが収容室15に入り込むことをさらに抑えることができる。
(7)アンダーカバー23がアルミニウムで構成されているため、例えば走行風などによるアンダーカバー23の冷却を効果的に行うことができる。そのため、アンダーカバー23の冷却効率、ひいてはアンダーカバー23と連結されている気液分離ユニット22の冷却効率を高めることができる。これにより、気液分離ユニット22による水蒸気の液化量が増えることから、オフガスに残存する水蒸気を低減することができる。しかも、外気温が低いときほど、すなわち水蒸気によって車両10の後方に白霧が形成されやすいときほど、水蒸気の液化を効果的に行うことができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・アンダーカバー23は、アルミニウムではなく、例えば鉄やステンレスといった他の金属で構成されてもよいし、樹脂で構成されていてもよい。
・アンダーカバー23は、アルミニウムではなく、例えば鉄やステンレスといった他の金属で構成されてもよいし、樹脂で構成されていてもよい。
・アンダーカバー23は、アンダーパネル95を有していればよく、アンダーパネル95とバックパネル96Bで構成されていてもよいし、アンダーパネル95とサイドパネル96Sで構成されていてもよい。また、アンダーカバー23は、アンダーパネル95のみで構成されていてもよい。
・アンダーカバー23のアンダーパネル95は、車両10のデパーチャアングルを示す仮想線VLdに沿うように配設されている構成に限られない。アンダーパネル95は、例えば、車両10の後方寄りの部位ほど車両10の下方に位置するように傾斜していてもよいし、車両10の内方寄りの部位ほど車両10の下方に位置するように傾斜していてもよい。
・燃料電池自動車用排出装置20は、例えば、パワートレイン14を収容する収容室15が車両の前方に位置する燃料電池自動車にも適用可能である。
10…車両、11…燃料電池、13…後輪、13A…中央領域、13B…外方領域、13C…内方領域、14…パワートレイン、15…収容室、16…下側開口部、20…燃料電池自動車用排出装置、21…ダクト、22…気液分離ユニット、23…アンダーカバー、24…ガード部材、24a…下端部、30…上段ハウジング、31…前壁、32…上壁、33…後壁、34…内側壁、35…外側壁、36s…下面、37…吐出部、38…上段室、38A…第1空間、38B…第2空間、39…支持孔、40…導入口、41…吐出口、50…下段ハウジング、51…前壁、52…上壁、53…後壁、54…内側壁、55…外側壁、56…下壁、56a…内側鍔部、56b…外側鍔部、56s…下面、58…下段室、58A…第1下段室、58B…第2下段室、60…第1連通口、61…第2連通口、63…排水管、64…排水口、65…排気口、66…取付部、71…第1案内板、72…第2案内板、74…上段仕切板、91…下段仕切板、95…アンダーパネル、96B…バックパネル、96S…サイドパネル、97…排気開口部、98…ブラケット、99…取付具、100…水平走行面、101…走行風、102…地面。
Claims (5)
- パワートレインを収容する収容室に収容され、燃料電池からのオフガスに含まれる水蒸気を液化することにより前記オフガスから前記水蒸気を分離させて車両の下方に臨む排気口から前記オフガスを排出する気液分離ユニットと、
前記気液分離ユニットと連結されて、前記収容室における前記気液分離ユニットの周囲を車両の下方から覆うアンダーカバーとを備える
燃料電池自動車用排出装置。 - 前記収容室は、車両の最後部に位置しており、
前記アンダーカバーは、車両の外方からの側面視において車両のデパーチャアングルを示す仮想線に沿うように配設される
請求項1に記載の燃料電池自動車用排出装置。 - 前記アンダーカバーは、前記収容室を車両の下方から覆うアンダーパネルと、前記アンダーパネルに連結されて前記収容室を車両の後方から覆うバックパネルと、前記アンダーパネルに連結されて前記収容室を車両の外方から覆うサイドパネルとを有する
請求項2に記載の燃料電池自動車用排出装置。 - 前記アンダーパネルは、前記気液分離ユニットの排出する前記オフガスが通る開口部を前記バックパネル寄りの位置に有する
請求項3に記載の燃料電池自動車用排出装置。 - 前記アンダーカバーがアルミニウムで構成されている
請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料電池自動車用排出装置。
Priority Applications (1)
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JP2016241431A JP2018098040A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 燃料電池自動車用排出装置 |
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JP2016241431A JP2018098040A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 燃料電池自動車用排出装置 |
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JP2011057147A (ja) * | 2009-09-11 | 2011-03-24 | Toyota Motor Corp | 車両下部構造 |
JP2015210897A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | 本田技研工業株式会社 | 希釈器 |
-
2016
- 2016-12-13 JP JP2016241431A patent/JP2018098040A/ja active Pending
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