JP2018096694A - 動態計測装置及び動態計測方法 - Google Patents

動態計測装置及び動態計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動する作業員の位置を高精度で特定する。
【解決手段】本発明の動態計測装置は、移動する受信機が固定された複数の発信機から受信した電波の強度を、受信機から複数の時系列の受信強度として受け付け、受け付けた複数の時系列の受信強度を周波数軸のデータに変換し、変換したデータから所定の基準を満たす程度に周波数が大きい高周波数成分を除去した後、変換したデータを複数の時系列の受信強度に戻し、所定の時間に受信機が移動する距離の観点から見て不自然な部分を、高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去し、ある時点におけるある発信機からの受信強度と他の発信機からの受信強度の差分の観点から見て不自然な部分を、高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去し、部分を除去した複数の時系列の受信強度及び複数の発信機の位置に基づいて受信機の位置を時系列で特定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、動態計測装置及び動態計測方法に関する。
近時、建設現場等における作業員の高齢化を背景に、作業員の動態(時系列の動線)を管理・分析し、その結果に基づいて、作業の効率化、コストの削減、安全度の向上等のための施策を講ずる試みが多くなされている。このような管理・分析を行う手法として、例えば、作業員が携帯する受信機が、建物内の所定の位置に配置された複数の発信機から電波を受信し、その受信強度に基づいて受信機の位置を決定する例が知られている。
特許文献1においては、展示会場の各所の天井に複数の電波発信機が配置されている。展示物を閲覧する顧客は、携帯端末機を携帯しながら、展示会場を自由に見学する。その間、携帯端末機は、複数の電波発信機から時々刻々と電波を受信することにより電波発信機の識別情報及び受信強度を取得する。管理サーバは、携帯端末機が取得したこれらの情報に基づいて、各電波発信機と携帯端末機との間の距離を算出し、三角測量の手法を用いて携帯端末機の位置を決定し、最終的に顧客の移動軌跡を描画する。
特許文献2においては、病院、倉庫等の各所に複数の固定局が配置されている。フロアを移動する移動局は複数の移動局から時々刻々と電波を受信する。位置推定システムは、ラジオマップを予め記憶している。ラジオマップは、各固定局からの受信強度とその受信強度の出現確率との関係をフロアの位置ごとにグラフ化したものである。移動局がある位置において3つの固定局から電波を受信した場合、位置推定システムは、その3つの受信強度が発生する確率の積(“尤度”)を、フロアの各位置について算出する。そして、位置推定システムは、算出した尤度が最大となるようなフロアの位置を、移動局が実際に位置するはずの位置として決定する。
特開2015−152483号公報 特開2015−10838号公報
仮に施工現場において特許文献1の手法を使用しても、高い精度で作業員の移動軌跡を描画することはできない。なぜならば、施工現場には、金属製の機械及び資材が多く設置又は保管されており、また、作業員及び資材の出入りも多い。すると、電波の反射、吸収、回折、遮断等が頻繁に発生し、作業員が携帯する受信強度は、多くのノイズを含むことになる。しかしながら、特許文献1は、ノイズを除去することについて言及していない。
特許文献2においては、ラジオマップを予め作成しておく必要があり、このことは相当な手間を要する。一旦作成したラジオマップが長期に亘って使用可能である場合は、その手間を無視できるかも知れない。しかしながら、施工現場においては、機械、資材等のレイアウトが頻繁に変わり、その都度ラジオマップを作成し直すことは現実的ではない。
そこで、本発明は、移動する作業員の位置を高精度で特定することを目的とする。
本発明の動態計測装置は、移動する受信機が固定された複数の発信機から受信した電波の強度を、受信機から複数の時系列の受信強度として受け付ける受信強度受付部と、受け付けた複数の時系列の受信強度を周波数軸のデータに変換し、変換したデータから所定の基準を満たす程度に周波数が大きい高周波数成分を除去した後、変換したデータを複数の時系列の受信強度に戻すノイズフィルタリング部と、所定の時間に受信機が移動する距離の観点から見て不自然な部分を、高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去する距離フィルタリング部と、ある時点におけるある発信機からの受信強度と他の発信機からの受信強度の差分の観点から見て不自然な部分を、高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去する受信強度フィルタリング部と、部分を除去した複数の時系列の受信強度及び複数の発信機の位置に基づいて受信機の位置を時系列で特定する移動軌跡生成部と、を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、移動する作業員の位置を高精度で特定することができる。
本実施形態の環境を説明する図である。 動態計測装置の構成を説明する図である。 受信強度を説明する図である。 (a)、(b)及び(c)は、時間軸の受信強度の変化を説明する図である。 (a)及び(b)は、受信機の位置の特定方法を説明する図である。 受信強度情報の一例を示す図である。 発信機位置情報の一例を示す図である。 移動軌跡情報の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、高速フーリエ変換の時間窓を説明する図である。 (a)は、受信強度の補間を説明する図である。(b)は、高周波数成分の除去を説明する図である。 (a)及び(b)は、発信機の選択の考え方を説明する図である。 処理手順のフローチャートである。 (a)及び(b)は、画面表示の一例である。
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”と言う)を、図等を参照しながら詳細に説明する。具体的には、施工現場において受信機を携帯しつつ作業を行う作業員の移動軌跡を表示する例を説明する。なお、本発明は、施工現場に限らず一般に人間が受信機を携帯しつつある空間を移動する場合に適用できる。さらに、本発明は、人間が受信機を携帯する場合だけではなく、人間以外の生物(例えば、家畜等)が受信機を携帯する場合、及び、生物以外の設備(例えば、クレーン、フォークリフト等)が受信機を搭載して移動する場合にも適用できる。しかしながら、金属製の多くの機器、資材等が不規則的に配置され、しかもその配置が日常的に変わり、かつ、人間の出入りも頻繁な施工現場において、本発明は特に使用価値が高い。
(本実施形態の環境)
図1に沿って、本実施形態の環境を説明する。ある構造物(産業プラント等)51が素屋根等の仮囲い52に囲まれた状態で建設されつつある。仮囲い52の内側には、建設(荷役)機器53a、53b、53c及び53dが仮置きされている。さらに、鋼管等の資材54a及び54bも仮置きされている。作業員55は、受信機2を携帯したうえで、仮囲い52の内部を移動する。
仮囲い52の天井面には、発信機3a〜3eが設置されている。構造物51のある箇所及び仮置きされた建設機器及び資材のある箇所にもまた発信機3f〜3iが設置されている。詳細は後記するが、これらの発信機3a〜3iは、受信機2に対して電波を送信する。なお、発信機が設置される位置は、基本的には固定されている。例えば、発信機3a〜3eは、工事期間中天井面の各位置に固定されたままである。一方、発信機3f〜3iは、工事の進捗に応じて、より見通しのよい場所に移設されることもある。この場合、発信機3f〜3iは、柱、可動柵、工具棚、手摺等に設置(袋に収容したうえでぶら下げる)されることも多い。
受信機2は、すべての発信機3(発信機3a〜3iを代表してこのように呼ぶ)から電波を受信することができる。当然のことながら、発信機3からの距離が大きくなるほど、その発信機3からの受信強度は小さくなる。仮囲い52の内部は、多くの金属製の建設機器、資材が存在する。すると、発信機3から送信された電波は、受信機2によって受信されるまでの間に、反射、吸収、回折等を複雑に繰り返すことになる。
すると、たとえ発信機3の位置に変化がない場合であってもその発信機3からの受信強度は変化する。本実施形態においては、受信強度のうち、その値が受信機2と各発信機3との間の真の距離を反映していない受信強度を“ノイズ”という。ノイズが多いと、複数の発信機3から受信機2が電波を受信する受信強度に基づいて、受信機の位置を正確に決定することが困難になる。
(動態計測装置の構成)
図2に沿って、動態計測装置1の構成を説明する。動態計測装置1は、一般的なコンピュータである。動態計測装置1は、中央制御装置11、入力装置12、出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を備える。補助記憶装置15は、受信強度情報31、発信機位置情報32及び移動軌跡情報33(詳細後記)を格納する。主記憶装置14における、受信強度受付部21、ノイズフィルタリング部22、距離フィルタリング部23、受信強度フィルタリング部24及び移動軌跡生成部25は、プログラムである。以降の説明において、“○○部は”と動作主体を記した場合、それは、中央制御装置11が補助記憶装置15から○○部を読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで○○部の機能(詳細後記)を実現することを意味する。
動態計測装置1の通信装置16は、ネットワーク4を介して受信機2と接続可能である。受信機2は、複数の発信機3から同時に電波を受信する。受信機2の数は特に限定されないが、作業員55(図1)の人数に等しいことが好ましい(各作業員55にその作業員専用の受信機2を持たせる)。発信機3の数もまた特に限定されないが、大規模な施工現場では、その数が数百個になる場合もある。
(受信強度)
図3に沿って、受信強度を説明する。図3の中央の“●”は、発信機3である。発信機3は、一般的に“ビーコン”とも呼ばれ、全方位に対して同じ強度の電波を発信する。図3は、例えば仮囲い52の天井面に設置された発信機3を天井裏から床面に向かって平面視した図面である。本実施形態においては、複数の発信機3は、同じ周波数の同じ強度の電波を発信するものとする。本実施形態における受信強度(Received Signal Strength Indication)は、“dBm値”である。周知のように、dBm値は、受信強度の真値(単位:mW)の常用対数に対して“10”を乗算した値である。説明のわかりやすさのために、本実施形態においては、すべての発信機が1.0mWの電波を発信する、すなわち、発信機3の位置における受信強度が10×log10(1.0mW)=0dBmであるものとする。
いま、受信機2が、発信機3から距離dだけ離れた位置にあり、その位置で受信機2が受信した受信強度が“−40dBm”であったとする。受信機2が発信機3から遠ざかり、発信機3との距離がd(d<d)になると、受信強度は、例えば“−50dBm”に下がる。受信機2が発信機3からさらに遠ざかり、発信機3との距離がd(d<d<d)になると、受信強度は、例えば“−60dBm”に下がる。このように、発信機3からの距離が大きくなるほど受信強度は小さくなるので、受信強度が所与であれば、発信機3と受信機2との間の距離を決定することができる。因みに、図3における受信強度の円(等強度線)は、受信強度が大きいほど太い。
(時間軸の受信強度の変化)
図4に沿って、時間軸の受信強度の変化を説明する。まず図4(a)に注目する。いま仮囲い52の天井面に発信機〈1〉、発信機〈2〉及び発信機〈3〉が設置されているとする。なお、説明の単純化のため、高さ方向の距離は捨象する。受信機2を携帯した作業員55が、床面56を左から右に向かって歩行している。時点tにおいて、受信機2は、発信機〈1〉の最も近傍を通過する。その後、時点tにおいて、受信機2は、発信機〈2〉の最も近傍を通過する。時点tにおいて、受信機2は、発信機〈3〉の最も近傍を通過する。なお、t<t<tが成立している。
図4(a)のグラフ57は、横軸に時間を採り、縦軸に各発信機からの受信強度を採る。すると、発信機〈1〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなる。同様に、発信機〈2〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなり、発信機〈3〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなる。因みに、各発信機からの受信強度のピーク値は、何れもほぼ同じである。
次に、図4(b)に注目する。図4(b)においては、受信機2を携帯した作業員55が、床面56を右から左に向かって歩行している。時点tにおいて、受信機2は、発信機〈3〉の最も近傍を通過する。その後、時点tにおいて、受信機2は、発信機〈2〉の最も近傍を通過する。時点tにおいて、受信機2は、発信機〈1〉の最も近傍を通過する。すると、発信機〈1〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなる。同様に、発信機〈2〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなり、発信機〈3〉からの受信強度は、時点tにおいて最も大きくなる。因みに、各発信機からの受信強度のピーク値は、何れもほぼ同じである。
その次に、図4(c)に注目する。図4(c)においても、受信機2を携帯した作業員55が、床面56を右から左に向かって歩行している。しかしながら、図4(b)の例に比して、作業員55は、発信機〈2〉のより近傍(床面56の下辺に近い位置)を歩行している。この場合、どの発信機からの受信強度がどの時点において最も大きくなるかは、図4(b)と同じになる。しかしながら、発信機〈2〉からの受信強度のピーク値は、発信機〈1〉及び発信機〈3〉からの受信強度のピーク値よりも大きい。そして、発信機〈1〉からの受信強度のピーク値は、発信機〈3〉からの受信強度のピーク値とほぼ同じである。
(受信機の位置の特定方法)
図5に沿って、受信機の位置の特定方法を説明する。まず、図5(a)に注目する。いま、ある時点tにおいて、受信機2は、発信機〈1〉から電波を受信強度“−50dBm”で受信し、発信機〈2〉から電波を受信強度“−50dBm”で受信し、発信機〈3〉から電波を受信強度“−50dBm”で受信したとする(グラフ62参照)。動態計測装置1は、発信機〈1〉の位置を中心として受信強度“−50dBm”に相当する半径で円を描画する。同様に、動態計測装置1は、発信機〈2〉の位置を中心として受信強度“−50dBm”に相当する半径で円を描画し、発信機〈3〉の位置を中心として受信強度“−50dBm”に相当する半径で円を描画する。3つの円の交点が時点tにおける受信機2の位置である。
次に、図5(b)に注目する。いま、ある時点tにおいて、受信機2は、発信機〈1〉から電波を受信強度“−40dBm”で受信し、発信機〈2〉から電波を受信強度“−40dBm”で受信し、発信機〈3〉から電波を受信強度“−70dBm”で受信したとする(グラフ62参照)。動態計測装置1は、発信機〈1〉の位置を中心として受信強度“−40dBm”に相当する半径で円を描画する。同様に、動態計測装置1は、発信機〈2〉の位置を中心として受信強度“−40dBm”に相当する半径で円を描画し、発信機〈3〉の位置を中心として受信強度“−70dBm”に相当する半径で円を描画する。3つの円の交点が時点tにおける受信機2の位置である。
前記で明らかなように、ある時点における3つの発信機3からの受信強度、及び、その3つの発信機3の位置が所与であれば、動態計測装置1は、その時点における受信機2の位置を特定することができる。前記は、三角測量の例であるが、受信機2の位置を特定する方法はこれに限定されない。他の方法として、例えば、n個の発信機3からの電波強度の値を成分とするn次元ベクトルを、サンプルベクトルとしてその電波強度が観測された既知の位置に関連付けて記憶しておく。そして、ある未知の位置において観測された電波強度から生成されたn次元ベクトルとの類似度が最も近いサンプルベクトルを特定する。未知の位置は、そのサンプルベクトルに関連付けられている既知の位置に他ならない。
(受信強度情報)
図6に沿って、受信強度情報31を説明する。受信強度情報31においては、受信機ID欄101に記憶された受信機IDに関連付けて、発信機ID欄102には発信機IDが、時点欄103には時点が、受信強度欄104には受信強度が記憶されている。
受信機ID欄101の受信機IDは、受信機2を一意に特定する識別子である。
発信機ID欄102の発信機IDは、発信機3を一意に特定する識別子である。本実施形態においては、発信機3が発信する電波に発信機IDが含まれており、受信機2は、電波を受信すると、その電波がどの発信機3からのものであるかを特定できる。なお、図4、図5及び図11に記載されている“〈1〉”等の数字は、発信機ID“T01”等と同義である。
時点欄103の時点は、受信機2が発信機3からの電波を受信した時点の年月日時分秒である。
受信強度欄104の受信強度は、前記した受信強度である。なお、“#”は、様々に変化する受信強度のdBm値を省略的に表している。
受信強度情報31を見ると以下のことがわかる。
・この例では、受信機は1台(R01)存在し、発信機は4台(T01、T02、T03及びT04)存在する。
・2016年10月30日10時00分から10時01分にかけて、受信機R01は、10秒ごとに、4台の発信機からの受信強度を同時に測定した。
(発信機位置情報)
図7に沿って、発信機位置情報32を説明する。発信機位置情報32においては、発信機ID欄111に記憶された発信機IDに関連付けて、発信機位置欄112には発信機位置が、最新更新日欄113には最新更新日が記憶されている。
発信機ID欄111の発信機IDは、図6の発信機IDと同じである。
発信機位置欄112の発信機位置は、発信機3が設置されている位置の平面座標値である。
最新更新日欄113の最新更新日は、発信機位置が更新された(発信機3が移設された)直近の過去の時点の年月日である。
なお、図7には記載がないが、発信機位置情報32は、発信機IDに関連付けて、発信機所在フロア(何階に発信機があるか)、発信機位置の属性(作業場、休憩所等)等を記憶していてもよい。
(移動軌跡情報)
図8に沿って、移動軌跡情報33を説明する。移動軌跡情報33においては、受信機ID欄121に記憶された受信機IDに関連付けて、時点欄122には時点が、受信機位置欄123には受信機位置が記憶されている。
受信機ID欄121の受信機IDは、図6の受信機IDと同じである。
時点欄122の時点は、図6の時点と同じである。
受信機位置欄123の受信機位置は、その時点における受信機2の位置の平面座標値である。なお、“#”は、様々に変化する平面座標値を省略的に表している。
(ノイズ除去)
瞬間的なノイズの値は、前後の時点の受信強度に比して短時間で急速に変化している。換言すれば、ノイズの時系列波形は、受信強度の傾向的な時系列波形に比して、有意に周波数が高い。周知のように、時系列(時間軸)の任意の物理量に対して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行うことによって、周波数軸の波形(スペクトル強度のデータ)を取得することができる。さらに、周波数軸の波形に対して高速逆フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を行うと、時系列のもとの物理量が得られる。そこで、高速フーリエ変換を行った後の周波数軸の波形から高周波数成分を除去し、残りの周波数軸の波形に対して高速逆フーリエ変換を行うと、得られた時系列のもとの物理量は、ノイズが除去されたものになる。
(高速フーリエ変換の時間窓)
図9に沿って、高速フーリエ変換の時間窓63を説明する。ある1つの発信機3からの時系列の受信強度に対して高速フーリエ変換を行う例を想定する。本実施形態の動態計測装置1は、時系列の受信強度の一部を、ある時間幅を有する時間窓63で切り出す。そして、動態計測装置1は、切り出した一部を単位として、高速フーリエ変換→高周波数成分の除去→高速逆フーリエ変換という一連の処理を実行し、その後、処理結果を繋ぎ合わせる。このとき、動態計測装置1は、時間窓の一部が前後の時間窓と重なるようにしてもよいし(図9(a))、重ならないようにしてもよい(図9(b))。
(受信強度の補間)
高速(逆)フーリエ変換のアルゴリズムについては、実績のあるアプリケーションが多く市販されている。しかしながら、これらのアプリケーションの中には、時間窓に含まれるデータの個数を指定するものが多い。そして、多くの場合、その指定数は、2のべき乗の数(例えば、2=256、2=512)である。一方、受信強度の取得の仕方には特に限定はなく、結果として、時間窓に対する受信強度の数が、指定数に満たない場合が生じる。そこで、一般的なアプリケーションをそのまま使用するためには、不足分の受信強度を補間することが必要になる。
図10(a)に沿って、受信強度の補間を説明する。説明を単純にするために、いま、時間窓63は、2=16個の連続した受信強度を必要とするのに対し、測定された受信強度は、2=8個しかないものとする。このとき、動態計測装置1は、以下の処理を行う。
・動態計測装置1は、実際に観測された既存の受信強度に対して“100dBm”を加算する。この加算は、通常負値を採る受信強度を正値化し、計算を容易にするためのものである。もちろん、他の数値が加算されてもよい。
・動態計測装置1は、既存の8個の受信強度に続く9番目〜16番目の受信強度として、“0”を割り当てる。もちろん“0”以外の数値が割り当てられてもよい。但し、ここで割り当てられる値は、もともと実際の受信強度として観測されていない値であるので、高速逆フーリエ変換後の観測結果に影響しない値でなければならない。
図10(b)に沿って、高周波数成分の除去を説明する。動態計測装置1は、図10(a)において不足分が補間された、2=16個の受信強度に対して以下の処理を行う。
・動態計測装置1は、補間後の受信強度に対して高速フーリエ変換を行う。その結果、周波数軸の波形が取得される。
・動態計測装置1は、周波数軸の波形のうち、その周波数が所定の閾値より大きい高周波数成分を除去し、その周波数が当該閾値以下の低周波数成分を残す。
・動態計測装置1は、残された周波数軸の波形に対して高速逆フーリエ変換を行う。
高速逆フーリエ変換後の受信強度を図示したものが図10(b)である。ノイズ64は取り除かれ、その代わりに代替値としての受信強度65が生成されている。なお、動態計測装置1は、前後の受信強度66及び67を線形補間することによって、代替値65を生成する。当該処理は、時間窓内の受信強度の数を2=16個に維持するためのものである(除去したまま放置しない)。なお、高速(逆)フーリエ変換は、あくまでも一例にすぎない。動態計測装置1は、それ以外の任意の周波数解析の手法を使用してもよい。
(発信機の選択)
図5の説明において、受信機2の位置を特定する方法を前記した。受信機2は、多くの発信機3から電波を受信する。そして、動態計測装置1は、そのうちの所与の数(例えば3)の発信機3からの電波強度を使用して、受信機2の位置を特定する。特定された受信機2の位置(平面座標値)が実際の位置に一致する精度は、そこからの電波強度を利用する対象として、どの発信機3を選択するかに左右される。
一般的な考え方として、その時点の受信強度が大きい順に3つの発信機3を特定し、特定した発信機3からの受信強度及びその発信機3の位置に基づき、受信機2の位置を特定することが望ましい。なぜなら、受信強度が大きい(発信機3との距離が小さい)ほど、距離と受信強度との関係が線形に近くなることが経験的にわかっているからである。なお、動態計測装置1は、敢えて微弱な受信強度(受信機2との距離が大きい発信機3からの受信強度)を使用して受信機2の位置を特定することも理論的には可能である(精度は落ちる)。
しかしながら、その発信機3からの電波が金属による反射、吸収、遮断、回折等の影響を継続的に受けている場合がある。例えば、ある障害物(建設機器等)が受信機2と発信機3との間にあり、両者間の直線的な光路を塞いでいる。そして、その光路からやや外れた位置に鏡面状の物体が存在する。すると、受信機2は、発信機3からの電波を鏡面状の物体経由で受信してしまう。このような場合、光路長は本来の長さより大きくなり、受信強度は小さめに現れる。このようなノイズは、障害物等の位置を変更しない限り解消できない。したがって、このような場合、単純に受信強度が大きい順に発信機3を選択することには意味がない。そして、このようなノイズは瞬間的な変化ではないので、前記した高周波数成分の除去の方法では除去することが困難である。
図11に沿って、発信機3の選択の考え方を説明する。図11(a)は、発信機3の配置を示している。発信機3は全部で10個存在し、度重なる建設機器等のレイアウト変更を反映し、それらの位置は、仮囲い52の床面71上において殆ど不規則的に分散している。なお、図11(a)においても、説明の単純化のために発信機3の高さは捨象されている。いま、図示はしないが、受信機2を携帯する作業員55が床面71を、右から左へ横断して行くとする。すると、受信機2は、時々刻々とその受信強度が変化する電波を、10個の発信機〈1〉〜〈10〉のそれぞれから受信することになる。
動態計測装置1は、ある時点tにおける発信機からの受信強度が大きい順に、その発信機IDを並べる。動態計測装置1は、時点tの後の時点t、t、・・・においても同様の処理を繰り返す。この処理の結果を表したものが図11(b)の受信強度順位情報72である。
図11(b)の受信強度順位情報72においては、時点に関連付けて、発信機IDが、その発信機からの受信強度が大きい順に左から記憶されている。例えば、時点tについてのレコード(行)73aには、発信機IDとして、左から〈9〉、〈7〉、〈1〉、・・・、〈10〉が記憶されている。発信機〈9〉からの受信強度が最も大きく、発信機〈7〉からの受信強度がその次に大きい。時点tについてのレコード73bには、発信機IDとして、左から〈7〉、〈9〉、〈1〉、・・・、〈10〉が記憶されている。発信機〈7〉からの受信強度が最も大きく、発信機〈9〉からの受信強度がその次に大きい。
いま、受信強度順位情報72内に散見される“/”を無視して、レコード73aの発信機IDの並びをレコード73bの発信機IDの並びと比較する。すると、受信強度が“1番目”である発信機ID及び受信強度が“2番目”である発信機IDが入れ替わっており、その他は同じであることがわかる。この変化は、時点tから時点tまでの間に、受信機2が、発信機〈9〉及び発信機〈7〉の近傍を、発信機〈7〉に向かって僅かに移動したことを示している。時点tについてのレコード73c以降については、一部の発信機IDを除き、個々の発信機IDを〈#〉で省略的に示す。しかしながら、レコード73c以降においても、発信機IDの順序の入れ替えが生じているはずである。
このように各時点について並べられた発信機IDに対して、動態計測装置1は、以下の第1の絞り込み処理、及び、第2の絞り込み処理を行う。
(第1の絞り込み処理)
・動態計測装置1は、“1番目”の列74に注目し、ある時点の“1番目”の発信機と直前時点の“1番目”の発信機との間の距離を算出し、算出した距離が所定の閾値THよりも大きい場合、当該時点の“1番目”の発信機IDに“/”を引く。ここで“/”を引くということは、当該時点における当該発信機からの受信強度を除去する、又は、不採用とすることを意味する。
・このとき、動態計測装置1は、2つの発信機IDの組合せを検索キーとして、発信機位置情報32(図7)を検索することによって、2つの発信機間の距離を算出する。
・閾値THは、例えば、“各時点間に人間が歩ける距離の3倍”である。
図11(b)の例では、レコード73fの“〈5〉”に“/”が引かれている。なぜならば、作業員55は、発信機〈5〉と発信機〈4〉との間の距離を、時点tから時点tまでの間に歩くことは通常できないからである。つまり、“時点tにおいて、受信機に最も近い発信機は〈5〉である”という情報は信用できない。
なお、前記した第1の絞り込み処理は、あくまでも一例である。動態計測装置1は、より一般的には、所定の時間に受信機2が移動する距離の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、複数の時系列の受信強度から除去する処理を実行する。
(第2の絞り込み処理)
・動態計測装置1は、時点tについてのレコード73aに注目し、n−1番目の発信機からの受信強度とn番目の発信機からの受信強度との差分を算出する。さらに、動態計測装置1は、n−1番目の発信機とn番目の発信機との間の距離を算出する。
・そして、動態計測装置1は、以下の条件1及び条件2が同時に満たされる場合、n番目の発信機IDに“/”を引く。ここでも“/”を引くということは、当該時点における当該発信機からの受信強度を除去する、又は、不採用とすることを意味する。
(条件1)受信強度の差分が所定の閾値THよりも大きい又は小さい。
(条件2)距離が所定の閾値THよりも小さい又は大きい。
条件1において“小さい”が適用される場合、条件2において“大きい”が適用され、条件1において“大きい”が適用される場合、条件2において“小さい”が適用される。
・動態計測装置1は、第2の絞り込み処理を、あるレコードについて、“n”の値を2、3、・・・、10と変化させたうえで繰り返し(内側ループ)、さらに、内側ループの処理が終了すると、時点t、t、t、・・・について第2の絞り込み処理を繰り返す。
前記のように、2つの受信強度の差分が大きいことは、それらの受信強度の電波を発信した発信機間の距離が大きいことに起因している。しかしながら、受信強度の差分が大きいにもかかわらず発信機間の距離が小さい場合、又は、受信強度の差分が小さいにもかかわらず発信機間の距離が大きい場合、何らかの例外的な事象が発生していると考えられる。このような事象とは、例えば、電波が障害物を迂回している、電波が何らかの物体に吸収されて弱まっている、複数の発信機からの電波が合流している、発信機以外の建設機器等が発する電波を受信機2が拾っている等である。
なお、前記した第2の絞り込み処理は、あくまでも一例である。動態計測装置1は、より一般的には、ある時点におけるある発信機からの受信強度と他の発信機からの受信強度の差分の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、複数の時系列の受信強度から除去する処理を実行する。
動態計測装置1は、受信強度順位情報72の各レコードについて、“/”が引かれた発信機ID以外の発信機IDを左から順に、所定の数だけ(図11(b)では“3”)選択する。このように選択された発信機からの受信強度及び当該発信機の位置情報に基づき、動態計測装置1は、その時点における受信機の位置を特定することになる。
(処理手順)
図12に沿って、処理手順を説明する。
ステップS201において、動態計測装置1の受信強度受付部21は、受信強度を受け付ける。具体的には、第1に、受信強度受付部21は、受信機2から電波強度を受信する。ここで受信する電波強度は、例えば以下のようなデータ型式を有している。
(時点,発信機ID,受信機ID,受信強度)=(t,R01,T01,−50dBm),(t,R01,T02,−60dBm),(t,R01,T03,−70dBm),(t,R01,T04,−75dBm),・・・,(t,R01,T01,−51dBm),(t,R01,T02,−59dBm),(t,R01,T03,−69dBm),(t,R01,T04,−74dBm),・・・
受信強度受付部21は、ある受信機2から、複数の時点についての電波強度をまとめて受信してもよいし(バッチ処理)、ある時点の受信強度が取得される都度その時点の受信強度を受信してもよい(リアルタイム受信)。受信強度受付部21は、受信機2が複数存在する場合、ステップS201の“第1”の処理をすべての受信機2について行う。
第2に、受信強度受付部21は、受信したデータに基づいて、受信強度情報31(図6)を作成し、補助記憶装置15に記憶する。
ステップS202において、動態計測装置1のノイズフィルタリング部22は、受信強度を補間する。具体的には、第1に、ノイズフィルタリング部22は、所定の時間幅を有する時間窓で、ステップS201の“第1”において受信した時系列の受信強度の一部を切り出す。
第2に、ノイズフィルタリング部22は、時間窓内の受信強度に所定の値を加算し、高速フーリエ変換の対象となる受信強度の波形を生成する。本実施形態では、この値を“100”に設定することによって、多くの電波強度を正値とする。
第3に、ノイズフィルタリング部22は、図10(a)の例で説明したように、不足している受信強度の値を“0”で補間する。
ステップS203において、ノイズフィルタリング部22は、高速フーリエ変換を行う。具体的には、ノイズフィルタリング部22は、ステップS202の“第2”において生成された後ステップS202の“第3”において補間された受信強度の波形に対して高速フーリエ変換を行う。すると、時系列の受信強度の波形は、周波数軸の波形に変換される。
ステップS204において、ノイズフィルタリング部22は、高周波数成分を除去する。具体的には、ノイズフィルタリング部22は、ステップS203において変換された周波数軸の波形から、所定の閾値より大きい周波数を有する高周波数成分を除去する。
ステップS205において、ノイズフィルタリング部22は、高速逆フーリエ変換を行う。具体的には、ノイズフィルタリング部22は、ステップS204において高周波数成分が除去された周波数軸の波形に対して高速逆フーリエ変換を行う。すると、周波数軸の波形は、時系列の受信強度の波形に戻る。なお、ここで、ノイズフィルタリング部22は、時系列の電波強度の各値に対しステップS202の“第2”における所定の値を減算してもよいし(元の値に戻す)、しなくてもよい。
ノイズフィルタリング部22は、ステップS203〜S205の処理をすべての時間窓について繰り返す。当該繰り返し処理が終了した段階で、各時点において各受信機2が各発信機3から受信した受信強度が、瞬間的なノイズが除去された状態で主記憶装置14に一時的に記憶されることになる。
ステップS206において、動態計測装置1の距離フィルタリング部23は、受信強度順位情報72(図11(b))を作成する。具体的には、距離フィルタリング部23は、瞬間的なノイズが除去された後の時系列の受信強度に基づいて、受信強度順位情報72を作成する。受信強度順位情報72は、受信機2ごと(つまり、作業員55ごと)に作成されることになる。
ステップS207において、距離フィルタリング部23は、距離フィルタリングを行う。具体的には、距離フィルタリング部23は、ステップS206において作成された受信強度順位情報72に対して、前記した第1の絞り込み処理を行う。
ステップS208において、動態計測装置1の受信強度フィルタリング部24は、受信強度フィルタリングを行う。具体的には、受信強度フィルタリング部24は、ステップS206において作成された受信強度順位情報72に対して、前記した第2の絞り込み処理を行う。この段階で、受信強度順位情報72に記憶されている発信機IDのうちのいくつかは、“/”を引かれている(除去されている)ことになる。
ステップS209において、受信強度フィルタリング部24は、発信機及び受信強度を特定する。具体的には、受信強度フィルタリング部24は、受信強度順位情報72の各レコードの“/”が引かれていない発信機IDのうち、所定の数(例えば“3”)の発信機IDを受信強度が大きい順に特定する。
ステップS207〜S209の処理は、受信機2ごと(作業員55ごと)に繰り返される。所定の数が“3”である場合、当該繰り返し処理が終了した段階で、各受信機2について以下のようなデータ(発信機選択データ)が主記憶装置14に一時的に記憶されることになる。
(時点,受信機ID,[1番目に受信強度が大きい発信機ID,その受信強度],[2番目に受信強度が大きい発信機ID,その受信強度],[3番目に受信強度が大きい発信機ID,その受信強度])=(t,R01,[T01,−60dBm],[T02,−70dBm],[T04,−80dBm]),(t,R01,[T02,−61dBm],[T03,−72dBm],[T01,−78dBm]),・・・
ステップS210において、動態計測装置1の移動軌跡生成部25は、受信機の位置を特定する。具体的には、移動軌跡生成部25は、発信機選択データに基づいて、前記した方法(三角測量ほか)で、各時点における受信機2の位置を特定する。この段階で、各受信機2について以下のようなデータが生成されることになる。移動軌跡生成部25は、このデータを使用して移動軌跡情報33(図8)を作成し、補助記憶装置15に記憶する。
(時点,受信機ID,平面座標値)=(t,R01,[Xt1,Yt1]),(t,R01,[Xt2,Yt2]),・・・
ステップS211において、移動軌跡生成部25は、受信機2の軌跡を表示する。具体的には、移動軌跡生成部25は、移動軌跡情報33に基づいて作業員55の移動軌跡を座標平面上に描画したものを出力装置13に表示する。移動軌跡生成部25は、受信機2の位置の高さ情報を使用することができる場合、高さ情報を含む3次元の移動軌跡を座標空間上に描画したものを出力装置13に表示してもよい。例えば、受信機2が気圧センサを有している場合、そのセンサ値と床面の気圧との差分に基づき、移動軌跡生成部25は、受信機2の床面からの高さを取得することができる。以降では、移動軌跡生成部25が受信機2の高さ情報を取得しているものとして説明を続ける。
図13(a)は、ステップS211において移動軌跡生成部25が表示した画面例である。図13(a)を見ると、作業員55が、例えば、半円筒状の物体(作業対象の回転機械等である)を床面から点検し、その後やや高い位置から点検し、さらにその後カメラを工具箱から取り出してより高い位置から物体を撮像したことがわかる。
ステップS212において、移動軌跡生成部25は、領域分析を行う。具体的には、第1に、移動軌跡生成部25は、仮囲い52の内部の空間をp×q×r個の領域に区分する。ここで、p、q及びrは、縦方向、横方向及び高さ方向に空間をいくつに区分するかを示している。そして、このようにして区分された各領域は、互いに重複しない複数の直方体となる。
第2に、移動軌跡生成部25は、領域内に受信機2が留まっていた時間を領域ごとに算出し、その時間、又は、その時間が全体の作業時間に占める比率をグラフ化して出力装置13に表示する。また、移動軌跡生成部25は、所定の期間内に領域内に留まっていた受信機2の数(混雑度を意味する)を領域ごとかつ時間帯ごとにグラフ化して出力装置13に表示してもよい。
図13(b)は、ステップS212において移動軌跡生成部25が表示した画面例である。円グラフ81の各扇形(円内の各区分)は、領域を平面上の位置(エリア)ごとにソートしたものである。円グラフ83の各扇形は、領域を高さごとにソートしたものである。円グラフ82の各扇形は、領域を属性(作業場、会議場、倉庫、通路、休憩所等)ごとにソートしたものである。なお、図13(b)には記載されていないが、移動軌跡生成部25は、円グラフ81〜83の各扇形に関連付けて、すべての作業員についての合計時間を示す数字、及び、その比率を表示してもよい。その後、処理手順を終了する。
(実験結果)
発明者は、本実施形態の動態計測装置1が特定する発信機2の位置が、実際に観察される発信機2の位置と一致する(所定の誤差範囲を許容する)比率を調査した。それによれば、ステップS202〜S208の処理が行われた場合の一致比率(%)は、そうでない場合の一致比率よりも、およそ20ポイント高くなることが確認された。
(本実施形態の効果)
本実施形態の動態計測装置の効果は以下の通りである。
(1)動態計測装置は、瞬間的に混入したノイズ、及び、継続的に発生しているノイズを除去したうえで、受信機の位置を特定できる。
(2)動態計測装置は、受信機が経由する位置の発信機間の距離について、及び、受信強度の大きさの順位が近接している発信機からの受信強度の差分について、不自然なデータを除去する。よって、継続的に発生しているノイズを確実に除去できる。
(3)動態計測装置は、時間幅内において不足する受信強度を補間する。よって、例えば、既存のアプリケーションによって高速(逆)フーリエ変換を容易に行える。
(4)動態計測装置は、ユーザが作業員の移動軌跡を容易に視認することを可能にする。
(5)動態計測装置は、ユーザが作業員の動態特性を容易に視認することを可能にする。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 動態計測装置
2 受信機
3 発信機
4 ネットワーク
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置
15 補助記憶装置
16 通信装置
21 受信強度受付部
22 ノイズフィルタリング部
23 距離フィルタリング部
24 受信強度フィルタリング部
25 移動軌跡生成部
31 受信強度情報
32 発信機位置情報
33 移動軌跡情報

Claims (6)

  1. 移動する受信機が固定された複数の発信機から受信した電波の強度を、前記受信機から複数の時系列の受信強度として受け付ける受信強度受付部と、
    前記受け付けた複数の時系列の受信強度を周波数軸のデータに変換し、前記変換したデータから所定の基準を満たす程度に周波数が大きい高周波数成分を除去した後、前記変換したデータを前記複数の時系列の受信強度に戻すノイズフィルタリング部と、
    所定の時間に前記受信機が移動する距離の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、前記高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去する距離フィルタリング部と、
    ある時点におけるある発信機からの受信強度と他の発信機からの受信強度の差分の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、前記高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去する受信強度フィルタリング部と、
    前記部分を除去した複数の時系列の受信強度及び前記複数の発信機の位置に基づいて前記受信機の位置を時系列で特定する移動軌跡生成部と、
    を備えることを特徴とする動態計測装置。
  2. 前記距離フィルタリング部は、
    ある時点の最も受信強度が大きい発信機と、直前の時点の最も受信強度が大きい発信機との間の距離が所定の基準を満たす程度に大きい場合、当該ある時点の最も受信強度が大きい発信機の受信強度を除去し、
    前記受信強度フィルタリング部は、
    ある時点のn番目に受信強度が大きい発信機からの受信強度と、当該ある時点のn−1番目に受信強度が大きい発信機からの受信強度との差分が所定の基準を満たす程度に大きい又は小さいにもかかわらず、両発信機間の距離が所定の基準を満たす程度に小さい又は大きい場合、当該ある時点のn番目に受信強度が大きい発信機の受信強度を除去すること、
    を特徴とする請求項1に記載の動態計測装置。
  3. 前記ノイズフィルタリング部は、
    所定の時間幅を有する時間窓で前記受け付けた複数の時系列の受信強度の一部を切り出し、
    前記時間窓内の受信強度の数が所定の数に対して不足する場合、所定の値で不足分の受信強度を補間すること、
    を特徴とする請求項2に記載の動態計測装置。
  4. 前記移動軌跡生成部は、
    前記特定した受信機の位置を、時系列で平面上に表示し、
    前記受信機の時系列の高さ情報を使用できる場合、前記高さ情報を含む受信機の位置を、時系列で空間内に表示すること、
    を特徴とする請求項3に記載の動態計測装置。
  5. 前記移動軌跡生成部は、
    前記受信機が移動する平面又は空間を、異なる複数の領域に区分し、
    前記受信機が留まる時間を前記領域ごとに表示し、
    前記受信機が複数存在する場合、前記領域に留まる受信機の数を、前記領域ごとかつ時間帯ごとに表示すること、
    を特徴とする請求項4に記載の動態計測装置。
  6. 動態計測装置の受信強度受付部は、
    移動する受信機が固定された複数の発信機から受信した電波の強度を、前記受信機から複数の時系列の受信強度として受け付け、
    前記動態計測装置のノイズフィルタリング部は、
    前記受け付けた複数の時系列の受信強度を周波数軸のデータに変換し、前記変換したデータから所定の基準を満たす程度に周波数が大きい高周波数成分を除去した後、前記変換したデータを前記複数の時系列の受信強度に戻し、
    前記動態計測装置の距離フィルタリング部は、
    所定の時間に前記受信機が移動する距離の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、前記高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去し、
    前記動態計測装置の受信強度フィルタリング部は、
    ある時点におけるある発信機からの受信強度と他の発信機からの受信強度の差分の観点から見て所定の基準を満たす程度に不自然な部分を、前記高周波数成分を除去した後の複数の時系列の受信強度から除去し、
    前記動態計測装置の移動軌跡生成部は、
    前記部分を除去した複数の時系列の受信強度及び前記複数の発信機の位置に基づいて前記受信機の位置を時系列で特定すること、
    を特徴とする動態計測装置の動態計測方法。
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