JP2018096439A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングの内周側に嵌合される金属環を備える密封装置において、密封装置をハウジングから容易に取り外すことができるようにする。【解決手段】ハウジングの内周側に嵌合される金属環21と、金属環に保持されたシール部31とを有し、金属環に円周上一部の切り欠き部24を設け、切り欠き部に充填部材41を溶融可能または取り外し可能に装着したことを特徴とする。充填部材は、溶融可能なハンダ材よりなり、または金属環と同等の剛性を備える取り外し可能なスペーサよりなる。密封装置11は、機外の異物が機内へ侵入するのを抑制するダストシールとして用いられる。【選択図】図1
Description
本発明は、シール技術に係る密封装置に関する。本発明の密封装置は例えば、油圧シリンダ用ダストシールとして用いられ、またはピンシール、スイベル用ダストシール、オイルシール等の油圧機器用金属環付きシール等として用いられる。
従来から図4に示すように、バッファリング52、ロッドシール53およびダストシール54を備える油圧シリンダ用のロッドシーリングシステム51が知られている。
このうち、ダストシール54は、シリンダ外部Oの異物がシリンダ内部Iへ侵入するのを抑制する機能を持ち、システム51の最も外側(図では左側)に配置されている。
ダストシール54の仕様の1つとして、図示したような環付きダストシール54Aが知られており、この環付きダストシール54Aは、相手取付部材であるハウジング61の内周側に嵌合される金属環55と、この金属環55に保持されたゴム・ウレタン等のゴム状弾性体よりなるシール部56とを有している。
標準的な環付きダストシール54Aは、金属環55にハウジング61に対する張り代(嵌合代)が設定され、挿入後はこの張り代によってダストシール54Aの離脱を防ぐとともにダストシール54Aの外周側(ダストシール54Aおよびハウジング61の間)から外部異物が侵入するのを抑制する。
しかしながら上記従来技術によると、金属環55が張り代によって常時ハウジング61の内周面に密着しているため(嵌合状態)、メンテナンス等に際しダストシール54Aを取り外すときに図5に示すように、ドライバー等の治具71で裏側から突いて取り外すと云う作業が必要になり、簡単には取り外すことができない。
また、取り外し作業中、治具71がハウジング61に強く当たることにより(当接箇所を符号Tにて示す)、ハウジング61に傷を付けてしまうことがあり、この場合、ハウジング再利用の妨げとなる可能性がある。特にハウジング61が小さなものや、ハウジング61の端面61aからダストシール54Aまでの距離が長いものについては、無傷で取り外すことは非常に困難であり、使い捨てになる場合が多い。
本発明は以上の点に鑑みて、ハウジングの内周側に嵌合される金属環を備える密封装置において、当該密封装置をハウジングから容易に取り外すことができるように工夫を凝らした密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の密封装置は、ハウジングの内周側に嵌合される金属環と、前記金属環に保持されたシール部とを有し、前記金属環に円周上一部の切り欠き部を設け、前記切り欠き部に充填部材を溶融可能または取り外し可能に装着したことを特徴とする。
上記構成を備える本発明では、金属環に円周上一部の切り欠き部が設けられ、この切り欠き部に充填部材が溶融可能または取り外し可能に装着されているため、この充填部材を溶融しまたは取り外すことにより、金属環の円周方向長さ(周長)を短くすることができる。したがってメンテナンス等に際し密封装置をハウジングから取り外すときに、充填部材を溶融しまたは取り外し、金属環の円周方向長さ(周長)を短くすることにより、金属環のハウジングに対する張り代(嵌合代)が低減されるため、密封装置をハウジングから容易に取り外すことが可能とされる。
充填部材としては例えば、溶融可能なハンダ材が好適であり、また、金属環と同等の剛性を備える取り外し可能なスペーサが好適である。
密封装置は例えば、機外の異物が機内へ侵入するのを抑制するダストシールとして用いられる。
本発明においては、上記構成により、密封装置をハウジングから容易に取り外すことができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)ダストシールの金属環部に切り欠きを設ける。切り欠き部にハンダ(低融点金属)を充填・固定させ、充填後にゴム・ウレタン部(パッキン部位)を成形する。
(2)ハンダでは嵌合力が不足する場合は、切り欠きに金属環と同等の剛性のあるスペーサを挟み、金属環とスペーサをハンダで固定する方法でも良い。
(3)ハウジングへの装着は従来通りで組み付け可能である。ダストシールを取り外す際は、ハンダを充填した箇所を熱し、ハンダを溶かすことで金属環を取り外せるようになる。スペーサ挿入時は、固定用ハンダ溶解後にスペーサを抜いた後、金属環を取り外す。
(1)ダストシールの金属環部に切り欠きを設ける。切り欠き部にハンダ(低融点金属)を充填・固定させ、充填後にゴム・ウレタン部(パッキン部位)を成形する。
(2)ハンダでは嵌合力が不足する場合は、切り欠きに金属環と同等の剛性のあるスペーサを挟み、金属環とスペーサをハンダで固定する方法でも良い。
(3)ハウジングへの装着は従来通りで組み付け可能である。ダストシールを取り外す際は、ハンダを充填した箇所を熱し、ハンダを溶かすことで金属環を取り外せるようになる。スペーサ挿入時は、固定用ハンダ溶解後にスペーサを抜いた後、金属環を取り外す。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
実施例に係る密封装置11は、油圧シリンダ用のロッドシーリングシステムにダストシールとして用いられるものであって、以下のように構成されている。
すなわち図1(A)(B)に示すように、密封装置11は、相手取付部材であるハウジング(図示せず)の軸孔内周に嵌合される金属環21を有し、この金属環21に、ゴム・ウレタン等のゴム状弾性体よりなるシール部31が接着等の手段により被着され、金属環21によって保持されている。
金属環21は、ハウジングの軸孔内周面に所定の張り代(嵌合代)をもって嵌合される筒状部22を有し、この筒状部22の軸方向一方(シリンダ外部側)の端部から径方向内方へ向けて内向きのフランジ部23が一体に設けられている。
シール部31は、金属環21の内周側に被着された環状の被着部32を有し、この被着部32の内周側に、ロッド(図示せず)の外周面に摺動可能に密接する第1シールリップ部33および第2シールリップ部34が一体に設けられている。
また、図1(A)に示すように、金属環21の円周上一箇所に、当該金属環21を円周方向に分断する切り欠き部24が設けられ、この切り欠き部24に、充填部材として所定の温度で溶融可能なハンダ材41が充填されている。切り欠き部24は所定の幅(円周方向幅)wを備えているので、ハンダ材41も同等の幅wを備え、切り欠き部24の内面(円周方向端面)にそれぞれ接合(溶着)されている。
また、上記したように金属環21が筒状部22およびフランジ部23を一体に有して断面L字形ないし略L字形とされているので、切り欠き部24は筒状部22からフランジ部23へかけて断面L字形ないし略L字形に一連に形成され、これに伴ってハンダ材41も図1(C)に示すように、筒状部22に挟まれる部分42と、フランジ部23に挟まれる部分43とを一体に有して断面L字形ないし略L字形とされている。
上記構成の密封装置11は、図示したように切り欠き部24に充填部材としてのハンダ材41を充填した状態で完成品とされ、所定の張り代をもってハウジングの軸孔内周面に嵌合され、シール機能を発揮する。
次いで、メンテナンス等に際し密封装置11を取り外すときには、加熱装置(図示せず)を用いてハンダ材41を溶融する。
そして、このようにハンダ材41を溶融すると、ハンダ材41の幅wの分だけ金属環21の円周方向長さ(周長)が短くなって金属環21のハウジングに対する張り代が低減されるため、密封装置11をハウジングの軸孔内周から容易に取り外すことができる。
また、金属環21が筒状部22およびフランジ部23を一体に有して断面L字形ないし略L字形とされているのに伴って、金属環21の切り欠き部24に充填されたハンダ材41が、筒状部22に挟まれる部分42と、フランジ部23に挟まれる部分43とを一体に有して同じく断面L字形ないし略L字形とされているため、このような断面形状のハンダ材41は単なる断面直線形(断面I字形)の場合と比較して、金属環21に対する接合強度が高いものである。したがって金属環21に円周上一部の切り欠き部24を設けることにしても、金属環21の環状体としての強度を十分に確保することができる。
尚、充填部材の強度を一層高め、ハウジングへの嵌合力を一層高める必要がある場合には、充填部材としてハンダ材41に代えて、金属環21と同等の剛性を備える取り外し可能なスペーサを用いるのが好適であり、以下にこの場合の実施例を説明する。
すなわち図2に示す実施例では、金属環21の円周上一箇所に、金属環21を円周方向に分断する切り欠き部24が設けられ、この切り欠き部24に、充填部材として金属環21と同等の剛性を備える取り外し可能なスペーサ44が装着されている。切り欠き部24は所定の幅(円周方向幅)wを備えているので、スペーサ44も同等の幅wを備え、切り欠き部24の内面(円周方向端面)にそれぞれ、接合用ハンダ材(図示せず)を用いて接合されている。
また、金属環21が筒状部22およびフランジ部23を一体に有して断面L字形ないし略L字形とされているので、切り欠き部24は筒状部22からフランジ部23へかけて断面L字形ないし略L字形に一連に形成され、これに伴ってスペーサ44も図2(C)に示すように、筒状部22に挟まれる部分45と、フランジ部23に挟まれる部分46とを一体に有して断面L字形ないし略L字形とされている。
上記構成の密封装置11は、図示したように切り欠き部24に充填部材としてのスペーサ44を装着した状態で完成品とされ、所定の張り代をもってハウジングの軸孔内周面に嵌合され、シール機能を発揮する。
次いで、メンテナンス等に際し密封装置11を取り外すときには、加熱装置(図示せず)を用いて接合用ハンダ材を溶融し、金属環21からスペーサ44を取り外す。
そして、このようにスペーサ44を取り外すと、スペーサ44の幅wの分だけ金属環21の円周方向長さ(周長)が短くなり、金属環21のハウジングに対する張り代が低減されるため、密封装置11をハウジングの軸孔内周から容易に取り外すことができる。
また、金属環21が筒状部22およびフランジ部23を一体に有して断面L字形ないし略L字形とされているのに伴って、金属環21の切り欠き部24に装着されたスペーサ44が、筒状部22に挟まれる部分45と、フランジ部23に挟まれる部分46とを一体に有して同じく断面L字形ないし略L字形とされているため、このような断面形状のスペーサ44は単なる断面直線形(断面I字形)の場合と比較して金属環21に対する接合強度が高いものである。したがって金属環21に円周上一部の切り欠き部24を設けることにしても、金属環21の環状体としての強度を十分に確保することができる。
スペーサ44の形状としては、図3に示すように、筒状部22に挟まれる部分45の先端部外周面にテーパ状の面取り部47が設けられているものであっても良い。
11 密封装置
21 金属環
22 筒状部
23 フランジ部
31 シール部
32 被着部
33,34 シールリップ部
41 ハンダ材
42,45 筒状部に挟まれる部分
43,46 フランジ部に挟まれる部分
44 スペーサ
47 面取り部
21 金属環
22 筒状部
23 フランジ部
31 シール部
32 被着部
33,34 シールリップ部
41 ハンダ材
42,45 筒状部に挟まれる部分
43,46 フランジ部に挟まれる部分
44 スペーサ
47 面取り部
Claims (4)
- ハウジングの内周側に嵌合される金属環と、前記金属環に保持されたシール部とを有し、前記金属環に円周上一部の切り欠き部を設け、前記切り欠き部に充填部材を溶融可能または取り外し可能に装着したことを特徴とする密封装置。
- 請求項1記載の密封装置において、
前記充填部材は、溶融可能なハンダ材よりなることを特徴とする密封装置。 - 請求項1記載の密封装置において、
前記充填部材は、前記金属環と同等の剛性を備える取り外し可能なスペーサよりなることを特徴とする密封装置。 - 請求項1、2または3記載の密封装置において、
当該密封装置は、機外の異物が機内へ侵入するのを抑制するダストシールであることを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016241015A JP2018096439A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016241015A JP2018096439A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018096439A true JP2018096439A (ja) | 2018-06-21 |
Family
ID=62633899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016241015A Pending JP2018096439A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018096439A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021044563A1 (ja) | 2019-09-04 | 2021-03-11 | ローランド株式会社 | 自動演奏装置および自動演奏プログラム |
-
2016
- 2016-12-13 JP JP2016241015A patent/JP2018096439A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021044563A1 (ja) | 2019-09-04 | 2021-03-11 | ローランド株式会社 | 自動演奏装置および自動演奏プログラム |
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