JP2018095104A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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修平 内田
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喜正 浅野
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Moritaka Sato
盛貴 佐藤
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Kenji Hori
健二 堀
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Abstract

【課題】エンジンの冷却状態を調整しやすく且つ車両重量の抑制にも効果を有する車両用冷却装置を提供する。
【解決手段】車両用冷却装置20は、ラジエター4を収容するエンジンルーム2の下部を覆うとともに、ラジエター4の後方に設定される第1開口部11a及びラジエター4の前方に設定される第2開口部12aとを有するアンダーカバー3と、第1開口部11aを開閉する可動カバー22と、第2開口部12aを開閉する可動スポイラ21と、これら可動カバー22及び可動スポイラ21を連動させる駆動機構としてのリンク機構24とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用冷却装置に関する。
従来、外気を取り込むことによりエンジンを冷却する車両用冷却装置が周知である。
特許文献1の車両用冷却装置は、エンジンルーム下部を覆うアンダーカバーに開閉部を備える。当該開閉部は、エンジンとラジエターとの間に位置している。この車両用冷却装置では、開閉部を開状態とすることによりエンジン本体に走行風が当たることによる過冷却を抑制する。
特開2003−72394号公報
特許文献1では、ラジエターを通過する空気の量を調整できない。このため、エンジンの冷却度合いを調整することが難しい。一方で、エンジンルームへ取り込まれる空気の量を調整するための機構を別途設けた場合、車両全体の重量が増す。
本発明は、エンジンの冷却状態を調整しやすく且つ車両重量の抑制にも効果を有する車両用冷却装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、車両用冷却装置は、熱交換機を収容するエンジンルームの下部を覆うとともに、前記熱交換機の後方に設定される第1開口部及び前記熱交換機の前方に設定される第2開口部とを有するアンダーカバーと、前記第1開口部から空気の排出を規制する閉位置と、前記第1開口部から空気の排出を許容する開位置との間で変位する可動カバーと、前記アンダーカバーの前部に設けられる格納部に格納されて前記第2開口部への空気の流れ込みを抑制する格納位置と、前記格納部から離脱して前記第2開口部への空気の流れ込みを許容する展開位置との間で変位する可動スポイラと、前記可動カバー及び可動スポイラを連動させる駆動機構とを備えることを要旨とする。
この構成によれば、可動カバー及び可動スポイラの可動を通じてエンジンルームへ取り込む空気量及びエンジンルームから排出される空気の量を調整しやすい。より正確には、熱交換機に供給される空気量と熱交換機から排出される空気の量を調整しやすい。したがって、エンジンの冷却状態を調整しやすい。
また、この構成によれば、可動カバー及び可動スポイラは一つの駆動機構により連動させられる構成とされている。すなわち、可動カバー及び可動スポイラに別々の駆動機構を採用する構成と比較して、駆動機構の数が少ないので、軽量である。したがって、車両重量の抑制にも効果がある。
上記構成において、前記可動カバー及び前記可動スポイラは、それぞれ車両に対して回転支持されるものであって、前記駆動機構は、駆動部の駆動に基づき回転する駆動リンクと、前記駆動リンクの一方の端部と、前記可動カバーとを連結するカバー側リンクと、前記駆動リンクの他方の端部と、前記可動スポイラとを連結するスポイラ側リンクとを有して構成されるリンク機構であることが好ましい。
この構成によれば、リンク機構という簡易な構成により、回転変位する可動カバー及び可動スポイラを連動させることができる。
上記構成において、エンジンを走行用駆動源とする車両に採用され、前記駆動機構は、前記エンジンを冷却する冷却水の水温があらかじめ設定される第1基準温度を超える場合、前記可動カバーが前記開位置に、前記可動スポイラが前記展開位置にそれぞれ位置するように駆動することが好ましい。
この構成によれば、エンジンの水温が規定値より高温となるエンジン可能性が高まる状態にあるとき、可動カバーが開位置に、可動スポイラが展開位置に、それぞれ位置する。これにより、第2開口部を介してエンジンルームに空気が取り込まれるとともに、第1開口部を介してエンジンルームから空気が排出される。すなわち、エンジンルームを通過する空気量が増えるため、冷却水の熱が奪われやすく、エンジンが過熱状態となることの抑制に効果がある。
上記構成において、前記駆動機構は、車速があらかじめ設定される基準速度を超える場合、前記可動スポイラが前記展開位置に、車速が前記基準速度を超えない場合、前記可動スポイラが前記格納位置に、それぞれ位置するように駆動することが好ましい。
この構成によれば、車両を駐車しようとするときなど車速が低い場合、可動スポイラは格納位置にあるため、縁石や車止めなどの路上障害物と接触するおそれが少ない。一方、車両がある程度の速度で走行している場合、可動スポイラが展開位置にあるため、スポイラの機能、すなわち、整流機能が発揮され、車体が安定する。
上記実施形態において、エンジンを走行用駆動源とする車両に採用され、前記駆動機構は、前記エンジンの負荷があらかじめ設定される基準負荷を超える場合、前記可動カバーが前記開位置に、また前記可動スポイラが展開位置に、それぞれ位置するように、前記エンジンの負荷が前記基準負荷を超えない場合、前記可動カバーが前記閉位置に、前記可動スポイラが前記格納位置に、それぞれ位置するように駆動することが好ましい。
この構成によれば、エンジンにかかる負荷が大きいときに、エンジンルームに供給される空気量が増えるため、エンジンが過熱状態となることの抑制に効果がある。
本発明の車両用冷却装置は、エンジンの冷却状態を調整しやすく且つ車両重量の抑制にも効果を有する。
車両前部の斜視図。 車両用冷却装置の斜視図。 可動スポイラが格納位置に、可動カバーが閉位置に、それぞれ位置しているときのエンジンルーム及びその周辺の概略図。 可動スポイラが中間位置に、可動カバーが閉位置に、それぞれ位置しているときのエンジンルーム及びその周辺の概略図。 可動スポイラが展開位置に、可動カバーが開位置に、それぞれ位置しているときのエンジンルーム及びその周辺の概略図。 車両用冷却装置の変位態様を示す概略図。 車両用冷却装置の制御システムを示すブロック図。 アクチュエータ制御部の処理手順を示すフローチャート。 別例におけるアクチュエータ制御部の処理手順を示すフローチャート。 図3に示す状態に対応する車両の正面図。 図4に示す状態に対応する車両の正面図。 図5に示す状態に対応する車両の正面図。
以下、車両用冷却装置の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、車両1は、エンジンルーム2の下部を覆うアンダーカバー3を備える。また、図3に示すように、車両1は、エンジンルーム2に収容されるラジエター4、ファン5、及びエンジン6の各構成を備える。これらラジエター4、ファン5、及びエンジン6の各構成は、この順番で、車両1の前端部に設けられるグリル7の後方に連続するように設けられている。
このように構成されていることにより、車両1が走行することにより、空気がグリル7を介してエンジンルーム2に流れ込む。これにより、ラジエター4において熱交換が行われエンジン6が冷却される。また、車両1が停車している場合でも、ファン5が駆動することにより、空気は、グリル7を介してエンジンルーム2に流れ込む。したがって、このような場合でも、ラジエター4において熱交換が行われエンジン6が冷却される。以上、ラジエター4、ファン5、グリル7は、エンジン6を冷却する周知の車両用冷却装置を構成する。なお、ラジエター4は、熱交換機に相当する。
さて、図1、図3、図4,及び図5の各図に示すように、アンダーカバー3は、フロントタイヤTの前方から車両前方に向かうにつれて徐々に上昇するように傾斜する第1板状部11を有する。なお、第1板状部11の車両前後方向中央部には、車幅方向に拡がり、エンジンルーム2とその下方の外部空間とを連通する第1開口部11aが設けられている。なお、第1開口部11aは、ラジエター4の後方に位置している。
また、アンダーカバー3は、第1板状部11の前縁部からより当該第1板状部11の傾斜よりきつく車両前方に向かうにつれて徐々に上昇するように傾斜する第2板状部12と、第2板状部12の上縁部から前方に向かって延びる第3板状部13とを有する。
さらに、アンダーカバー3は、第3板状部13の前縁部から下方に向かうに連れて徐々に前方に向かうように延びる前傾壁14と、前傾壁14の下縁部から下方に向かうに連れて徐々に後方に向かうように延びる後傾壁15とを有する。なお、後傾壁15の下縁部の位置は、おおよそ第1板状部11を前方に延ばした位置と等しい。これら前傾壁14及び後傾壁15は、固定スポイラ8を構成する。固定スポイラ8は、車両前方から車両下部への空気の流れを整える。
なお、第2板状部12、第3板状部13、前傾壁14、及び後傾壁15により囲まれ、下方に開口する部位を格納部9と規定する。格納部9は、固定スポイラ8の後方に位置し、車両幅方向に延びている。すなわち、格納部9は、車両前面視において、固定スポイラ8とオーバーラップする位置関係のため、当該固定スポイラ8に隠れて視認できない(図10,11,12の各図参照)。
また、第2板状部12には、車幅方向に延びる第2開口部12aが、設けられている。ここで、第2開口部12aは、車両前面視において、固定スポイラ8とオーバーラップする位置関係のため、当該固定スポイラ8に隠れて視認できない(図10,11,12の各図参照)。なお、第2開口部12aは、ラジエター4の前方に位置している。
さて、図1、図2、図3、図4,及び図5の各図に示すように、車両1は、車両用冷却装置20の構成として、可動スポイラ21と、可動カバー22と、駆動部23とを備える。
可動スポイラ21は、駆動部23を介して車両の図示しないフレームに支持されるものであって、車両幅方向に延びるスポイラ本体部31と、当該スポイラ本体部31の車両幅方向両端部のそれぞれから上方に向かって延びる一対の支持部材32とを備える。
より詳述すると、スポイラ本体部31は、側方視において、前方下側に向かうにつれて徐々に先鋭となる頂部31aを有する略矩形状の中実体である。
また、一対の支持部材32は、側方視において、スポイラ本体部31の後方上側の角部から上方に向かって延びている。
可動スポイラ21は、駆動部23により、格納位置、中間位置、及び展開位置の3つの位置の間で変位するとともに、車両1に対して支持されている。
格納位置に位置する可動スポイラ21は、格納部9に格納されている。すなわち、格納位置に位置する可動スポイラ21は、車両前面視において、固定スポイラ8とオーバーラップする位置関係のため、当該固定スポイラ8に隠れて視認できない(図3,10参照)。
中間位置に位置する可動スポイラ21は、格納位置よりも下方に位置し、頂部31aを含むスポイラ本体部31の下半分が格納部9から露出するとともに、スポイラ本体部31の上半分が格納部9に格納されている。したがって、中間位置に位置する可動スポイラ21は、車両前面視において、スポイラ本体部31の下半分を視認できる(図4,11参照)。
展開位置に位置する可動スポイラ21は、中間位置よりも下方に位置し、スポイラ本体部31の全体が格納部9から露出している。したがって、展開位置に位置する可動スポイラ21は、車両前面視において、スポイラ本体部31の全体を視認できる。(図5,12参照)。なお、可動スポイラ21の詳細な動きについては、後に詳細に説明する。
可動カバー22は、駆動部23を介して車両の図示しないフレームに支持されるとともに、車幅方向に延びる板状部材であって、第1開口部11aの内形よりも若干小さい外形を有する。
可動カバー22の車幅方向両端部において、前方側上面には前方側支持片22aが、後方側上面には後方側支持片22bが、それぞれ突設されている。
可動カバー22は、駆動部23により閉位置、及び開位置の2つの位置の間で変位する。
閉位置に位置する可動カバー22は、その下面が第1板状部11の下面と連続する態様で、第1開口部11aを閉塞している。
開位置に位置する可動カバー22は、その後方側縁部が第1開口部11aの下方に位置する態様で、第1開口部11aを開放している。なお、開位置に位置する可動カバー22は、その前方側縁部から後方側縁部に向かうにつれて徐々に下降するように傾斜している。可動カバー22の詳細な動きについては、後に詳細に説明する。
図7に示すように、駆動部23は、可動スポイラ21及び可動カバー22を、これら各構成が取りうる各位置間を変位させる構成であって、リンク機構24と、アクチュエータ25と、アクチュエータ制御部26とを備える。
なお、以降駆動部23の構成は、可動スポイラ21が格納位置に、可動カバー22が閉じ位置に、それぞれ位置する場合を例にとり説明する。
リンク機構24は、アクチュエータ25の駆動により回転する回転軸27と可動スポイラ21を構成する支持部材32の上端部との間を接続するスポイラ側第1リンク41と、図示しないフレームと可動スポイラ21を構成する支持部材32の下端部との間の接続するスポイラ側第2リンク42とを備える。
スポイラ側第1リンク41は、前側に向かうにつれて徐々に上昇するように延びるリンク部材であって、その中央部において回転軸27に固定されている。また、スポイラ側第1リンク41は、その前端部において支持部材32の上端部に対して相対回転可能に軸支されている。さらに、スポイラ側第1リンク41は、その後端部において後述の連結リンク45の前端部に対して相対回転可能に軸支されている。
なお、スポイラ側第1リンク41は、回転軸27の回転により、図3及び図6に実線で示される第1回転位置、図4及び図6に長破線で示される第2回転位置、並びに図5及び図6に短破線で湿される第3回転位置の間で回転変位する。当該スポイラ側第1リンク41は駆動リンクに相当する。
スポイラ側第2リンク42は、前側に向かうにつれて徐々に上昇するように延びるリンク部材であって、その前端部において支持部材32の下端部に対して、またその後端部において図示しないフレームに対して、それぞれ相対回転可能に軸支されている。なお、スポイラ側第2リンク42は、スポイラ側第1リンク41よりも下側に、且つ当該スポイラ側第1リンク41に対して平行となるように、設けられている。また、スポイラ側第2リンク42における前端部と後端部との間の長さは、スポイラ側第1リンク41における中央部(回転軸27が固定される部分)と前端部との間の長さと等しく設定されている。
また、リンク機構24は、図示しないフレームと可動カバー22との間を接続するカバー側第1リンク43及びカバー側第2リンク44とを備える。
カバー側第1リンク43は、上下方向に延びるリンク部材であって、その上端部において図示しないフレームに対して、その下端部において可動カバー22の前方側支持片22aに対して、それぞれ回転可能に軸支されている。
カバー側第2リンク44は、後方側に向かうにつれて徐々に下降するように延びるリンク部材であって、その前端部において図示しないフレームに対して、その後端部において可動カバー22の後方側支持片22bに対して、それぞれ回転可能に軸支されている。
さらに、リンク機構24は、スポイラ側リンクとカバー側リンクとを連結する連結リンク45を備える。
すなわち、連結リンク45は、前後方向に延びるリンク部材であって、その前端部においてスポイラ側第1リンク41の後端部に対して相対回転可能に軸支されている。なお、連結リンク45の前端部には、当該連結リンク45の軸方向に延びる長孔45aが形成されている。このため、スポイラ側第1リンク41の後端部に設けられて長孔45aに挿入される回転軸41aは、当該長孔45aの寸法分だけ当該長孔45aに対して相対変位可能とされている。
アクチュエータ25は、アクチュエータ制御部26によりその駆動が制御されるものであって、その駆動により回転軸27を回転させる。
アクチュエータ制御部26は、車速センサ71、水温センサ72、及びエンジン負荷センサ73の各センサと接続されており、これら各センサから得られる情報に基づき、アクチュエータ25の駆動を制御する。
次に、リンク機構24が動作した場合における可動スポイラ21及び可動カバー22の変位態様について図6を使用して説明する。なお、同図6中の実線が図3の状態と、図6中の長破線が図4の状態と、図6中の短破線が図5の状態と、それぞれ対応する。また、説明の前提として、スポイラ側第1リンク41が第1回転位置にあるものとして説明する。
図6に実線で示す状態から、アクチュエータ25の駆動によって回転軸27が反時計方向に回転すると、これに連動するスポイラ側第1リンク41が反時計方向に回転し、図6に長破線で示す状態に至る。すなわち、スポイラ側第1リンク41が第2回転位置に至る。
ここで、支持部材32は剛体であるから、スポイラ側第1リンク41の反時計方向への回転は、支持部材32を介してスポイラ側第2リンク42に伝わり、当該スポイラ側第2リンク42も反時計方向へ回転する。支持部材32は、スポイラ側第1リンク41の前端部に対して相対回転可能に支持されているため、スポイラ側第1リンク41の反時計方向への回転に合わせて下降する。これにより、スポイラ本体部31は、格納部9に格納された位置から、その下半分が格納部9から露出する位置まで下降する。すなわち、可動スポイラ21は中間位置に至る。
一方、スポイラ側第1リンク41の反時計方向への回転に伴い、スポイラ側第1リンク41の後端部は上昇する。正確には、第1回転位置から当該第1回転位置と第2回転位置との中間位置まで回転変位するとき、スポイラ側第1リンク41の後端部は後方に変位しながら上昇し、第1回転位置と第2回転位置との中間位置から第2回転位置まで回転変位するとき、スポイラ側第1リンク41の後端部は前方に変位しながら上昇する。
ここで、スポイラ側第1リンク41の後端部に設けられる回転軸41aは、連結リンク45の前端部に設けられる長孔45aに挿入されている。したがって、スポイラ側第1リンク41が反時計方向へ回転し、第1回転位置から第2回転位置へ変位するとき、回転軸41aは、長孔45aの中で、前後にスライド変位しながら上昇する。このため、連結リンク45は、その前端部が上昇するものの、全体としての前後方向位置は変わらない。したがって、連結リンク45の後端部に取り付けられている可動カバー22も変位しない。すなわち、可動カバー22は、閉位置に維持される。
次に、図6に長破線で示す状態から、アクチュエータ25の駆動によって回転軸27が反時計方向に回転すると、これに連動するスポイラ側第1リンク41が反時計方向に回転し、図6に短破線で示す状態に至る。すなわち、スポイラ側第1リンク41は第3回転位置に至る。
ここで、先述の通り、支持部材32は剛体であるから、スポイラ側第1リンク41の反時計方向への回転に合わせて下降する。これにより、スポイラ本体部31は、その下半分が格納部9から露出する位置から、全体が格納部9から露出する位置まで下降する。すなわち、可動スポイラ21は、展開位置に至る。
一方、スポイラ側第1リンク41の反時計方向への回転に伴い、スポイラ側第1リンク41の後端部は上昇する。正確には、第2回転位置から第3回転位置まで回転変位するとき、スポイラ側第1リンク41の後端部は前方に変位しながら上昇する。
ここで、スポイラ側第1リンク41の後端部に設けられる回転軸41aは、連結リンク45の前端部に設けられる長孔45aに挿入されている。したがって、スポイラ側第1リンク41が反時計方向へ回転し、第2回転位置から第3回転位置へ変位するとき、連結リンク45の前端部は、スポイラ側第1リンク41の後端部に連れ動きして前方に変位しながら上昇する。
ここで、スポイラ側第1リンク41の後端部は、前方側支持片22aに取り付けられている。また、前方側支持片22aは、カバー側第1リンク43に相対回転可能に支持されており、当該カバー側第1リンク43は、図示しないフレームに対し相対回転可能に支持されている。
したがって、可動カバー22は、スポイラ側第1リンク41の前方への変位に連れ動きするように、カバー側第1リンク43の上端部を中心に時計方向に回転する。
これにより、可動カバー22は、その前方側縁部が上昇し、その後方側縁部が下降する。こうして、可動カバー22は開位置に至る。このとき、可動カバー22と第1開口部11aとの間に空間ができる。この状態を第1開口部11aの開放状態という。
次に、アクチュエータ制御部26における処理手順について図8に示すフローチャートを参照して説明する。また、フローチャートの処理を実行したことによる効果も合わせて記載する。なお、アクチュエータ制御部26は、当該処理をあらかじめ定められた周期において定期的に実行する。
処理がスタートすると、アクチュエータ制御部26は、車速があらかじめ設定された基準速度V1を超えるか否かを判断する(ステップS81)。
ステップS81においてYES、すなわち、車速が基準速度V1を超える場合、アクチュエータ制御部26は、ラジエター4を循環する冷却水の水温があらかじめ設定された第1基準温度T1を超えるか否かを判断する(ステップS82)。
ステップS82においてYES、すなわち、水温が第1基準温度T1を超える場合、アクチュエータ制御部26は、水温が第1基準温度よりも高い温度にあらかじめ設定された第2基準温度T2を超えるか否かを判断する(ステップS83)。
ステップS83においてYES、すなわち、水温が第2基準温度T2を超える場合、アクチュエータ制御部26は、スポイラ側第1リンク41が第3回転位置に位置するようにアクチュエータ25を駆動させて(ステップS84)、一連の処理を終了する。
この場合、図5に示すように、可動スポイラ21は展開位置に、可動カバー22は開位置に、それぞれ位置する。したがって、第1開口部11a及び第2開口部12aともに開放状態となる。これにより、同図5に白抜き矢印で示すように、第2開口部12aを介してエンジンルーム2内に空気が取り込まれるとともに、第1開口部11aを介してエンジンルーム2内の空気が排出される。
第1開口部11aはラジエター4の後方に、第2開口部12aはラジエター4の前方に、それぞれ位置しているため、これら第1開口部11a及び第2開口部12aを介してエンジンルーム2内に取り込まれそして排出される空気は、主にラジエター4に使用される。したがって、ラジエター4は、高い効率で熱交換を行うことができる。これにより、エンジン6は冷却されて、エンジン6が過熱状態となりにくい。
なお、ステップS83においてNO、すなわち、水温が第2基準温度T2を超えない場合、アクチュエータ制御部26は、エンジン6の負荷があらかじめ設定された基準負荷R1を超えるか否かを判断する(ステップS85)。
ステップS85においてYES、すなわち、エンジン6の負荷があらかじめ設定された基準負荷R1を超える場合、アクチュエータ制御部26は、その処理を前述のステップS84に移行し、一連の処理を終了する。
このように、エンジン6に高い負荷がかかり、エンジン6から多量の熱が発生する場合にも、ラジエター4は、高い効率で熱交換を行う。これにより、エンジン6が過熱状態となりにくい。
なお、ステップS82においてNO、すなわち、水温が第1基準温度T1を超えない場合、また、ステップS85においてNO、すなわち、エンジン6の負荷があらかじめ設定された基準負荷R1を超えない場合、アクチュエータ制御部26は、スポイラ側第1リンク41が第2回転位置に位置するようにアクチュエータ25を駆動させて(ステップS86)、一連の処理を終了する。
この場合、図4に示すように、可動スポイラ21は中間位置に、可動カバー22は閉位置に、それぞれ位置する。したがって、車両1は、固定スポイラ8の整流効果に加え、可動スポイラ21により整流効果も得られるので、車体が安定する。
さらに、ステップS81においてNO、すなわち、車速が基準速度V1を超えない場合、アクチュエータ制御部26は、スポイラ側第1リンク41が第1回転位置に位置するようにアクチュエータ25を駆動させて(ステップS87)、一連の処理を終了する。
この場合、図3に示すように、可動スポイラ21は格納位置に、可動カバー22は閉位置に、それぞれ位置する。可動スポイラ21は格納部9に格納されていることから、縁石や車止めなどの路上障害物と接触するおそれが少ない。
以上、説明したように、車両用冷却装置20によれば、可動カバー22及び可動スポイラ21の可動を通じてエンジンルーム2へ取り込む空気量及びエンジンルーム2から排出される空気の量を調整しやすい。より正確には、ラジエター4に供給される空気量とラジエター4から排出される空気の量を調整しやすい。したがって、エンジン6の冷却状態を調整しやすい。
また、可動カバー22及び可動スポイラ21は、一つのリンク機構24により連動させられる構成とされている。すなわち、可動カバー22及び可動スポイラ21に別々の駆動機構を採用する構成と比較して、駆動機構の数が少ないので、軽量である。したがって、車両1の重量の抑制にも効果がある。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、可動スポイラ21は、格納位置、中間位置、展開位置の3つの位置の間を変位したが、このうち、中間位置を省略してもよい。すなわち、可動スポイラ21は、格納位置、展開位置の2つの位置の間を変位する構成としてもよい。この様に構成する場合、アクチュエータ制御部26は、図8に示す処理手順からステップS86の処理を省略した図9に示す処理手順を実施することが好ましい。
すなわち、図9に示すように、アクチュエータ制御部26は、ステップS81,S82,S85の各処理でNOの場合、ステップS87の処理に移行する。このように構成した場合でも、上記実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。また、アクチュエータ制御部26における処理が簡素となることから、上記実施形態よりも処理能力の低い制御機器をアクチュエータ制御部26に採用することができる。
・上記別例において、ステップS83,S85の処理は省略してもよい。このようにこうせいした場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、基準速度V1、第1基準温度T1、第2基準温度T2、基準負荷R1は、適宜変更可能である。ただし、第2基準温度T2は、第1基準温度T1よりも高く設定される必要がある。
・上記実施形態において、駆動機構の一例としてリンク機構24を採用したが、例えばカム機構など適宜変更可能である。
・上記実施形態において、格納位置の可動スポイラ21は、格納部9に完全に格納され、スポイラとしての機能を発揮しない状態であったが、完全にスポイラとしての機能を発揮しない状態でなくてもよい。ただし、格納位置の可動スポイラ21は、展開位置の可動スポイラ21よりも上方に位置し、縁石や車止めなどの路上障害物より離れていることが好ましい。
・上記実施形態において、可動スポイラ21の形状は適宜変更可能である。
1…車両、2…エンジンルーム、3…アンダーカバー、4…ラジエター(熱交換機)、5…ファン、6…エンジン、7…グリル、8…固定スポイラ、9…格納部、11…第1板状部、11a…第1開口部、12…第2板状部、12a…第2開口部、13…第3板状部、14…前傾壁、15…後傾壁、20…車両用冷却装置、21…可動スポイラ、22…可動カバー、31…スポイラ本体部、32…支持部材、41…スポイラ側第1リンク(駆動リンク)、42…スポイラ側第2リンク、43…カバー側第1リンク、44…カバー側第2リンク、45…連結リンク、71…車速センサ、72…水温センサ、73…エンジン負荷センサ。

Claims (5)

  1. 熱交換機を収容するエンジンルームの下部を覆うとともに、前記熱交換機の後方に設定される第1開口部及び前記熱交換機の前方に設定される第2開口部とを有するアンダーカバーと、
    前記第1開口部から空気の排出を規制する閉位置と、前記第1開口部から空気の排出を許容する開位置との間で変位する可動カバーと、
    前記アンダーカバーの前部に設けられる格納部に格納されて前記第2開口部への空気の流れ込みを抑制する格納位置と、前記格納部から離脱して前記第2開口部への空気の流れ込みを許容する展開位置との間で変位する可動スポイラと、
    前記可動カバー及び可動スポイラを連動させる駆動機構とを備える車両用冷却装置。
  2. 請求項1に記載の車両用冷却装置において、
    前記可動カバー及び前記可動スポイラは、それぞれ車両に対して回転支持されるものであって、
    前記駆動機構は、駆動部の駆動に基づき回転する駆動リンクと、前記駆動リンクの一方の端部と、前記可動カバーとを連結するカバー側リンクと、前記駆動リンクの他方の端部と、前記可動スポイラとを連結するスポイラ側リンクとを有して構成されるリンク機構である車両用冷却装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用冷却装置において、
    エンジンを走行用駆動源とする車両に採用され、
    前記駆動機構は、前記エンジンを冷却する冷却水の水温があらかじめ設定される第1基準温度を超える場合、前記可動カバーが前記開位置に、前記可動スポイラが前記展開位置にそれぞれ位置するように駆動する車両用冷却装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の車両用冷却装置において、
    前記駆動機構は、車速があらかじめ設定される基準速度を超える場合、前記可動スポイラが前記展開位置に、車速が前記基準速度を超えない場合、前記可動スポイラが前記格納位置に、それぞれ位置するように駆動する車両用冷却装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の車両用冷却装置において、
    エンジンを走行用駆動源とする車両に採用され、
    前記駆動機構は、前記エンジンの負荷があらかじめ設定される基準負荷を超える場合、前記可動カバーが前記開位置に、また前記可動スポイラが展開位置に、それぞれ位置するように、前記エンジンの負荷が前記基準負荷を超えない場合、前記可動カバーが前記閉位置に、前記可動スポイラが前記格納位置に、それぞれ位置するように駆動する車両用冷却装置。
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