JP2018094571A - 熱間鍛造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温下で実施される自由鍛造での被鍛造素材の失熱を抑制することで失熱割れを防止するとともに、鍛造加工に要する加工時間の短縮化を図ることが可能な熱間鍛造装置を提供する。【解決手段】熱間鍛造装置10は、ワークWを収納する収納空間32を内部に備えた保温用のチャンバ12と、チャンバ12内に位置するワークWを押圧する一対の金敷44,46と、収納空間32の雰囲気を加熱する電気ヒータ34と、収納空間32の雰囲気温度を制御する温度制御部38と、ワークWの端部を保持して、チャンバ12内に位置するワークWを進退又は回転移動させるマニピュレータ16と、を備えている。【選択図】 図1

Description

この発明は、高温雰囲気下の保温用チャンバ内に収納された被鍛造素材に対して自由鍛造を行なう熱間鍛造装置に関する。
自由鍛造においては、被鍛造素材(以下、ワークと称する場合がある)を予め鍛造加工可能な温度(例えば800〜1200℃間の何れかの温度)にまで加熱したのち、上下一対の金敷によりワークを複数回に亘って押圧(圧下)して鍛造成形が行われるが、加工中にワークが失熱してワークの温度が加工可能範囲から外れた場合には加工割れが生じてしまう。特に、高温での引張強度が大きい高強度のNi基合金等は、熱間加工の際の変形抵抗が大きく加工し難い難加工材であり、加工可能な温度範囲が限られている。
このためワークの温度が低下するたびに、ワークを加熱炉に挿入して、鍛造加工可能な温度にまで再加熱しなければならず、作業効率が著しく低下してしまう。
自由鍛造時における失熱を防止する方法として、下記特許文献1には、ワークと下金敷との間に、加熱した保温部材を介在させ、ワークが下金敷と接触することによる失熱を抑えて、失熱割れを防止する点が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載のものは失熱防止の効果が限定的であり、難加工材の自由鍛造に適用しても十分な効果は得られない。
一方、下記特許文献2では、1組の金型と加熱装置を恒温鍛造用チャンバの内部に収容し、金型温度をワーク温度と同等若しくはその近傍に維持しながら鍛造を行うプレス成形用のチャンバ装置が開示されている。しかしながら、この引用文献2に記載ものは、ワークをハンドリングするための機構を備えていない。
特開2000−51987号公報 実開平2−42733号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、高温下で実施される自由鍛造での被鍛造素材の失熱を抑制することで失熱割れを防止するとともに、鍛造加工に要する加工時間の短縮化を図ることが可能な熱間鍛造装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は、被鍛造素材を収納する収納空間を内部に備えた保温用のチャンバと、該チャンバの周壁を内外に貫通して配置され、該チャンバ内に位置する前記被鍛造素材を押圧する一対の金敷と、前記収納空間の雰囲気を加熱する加熱手段と、前記収納空間の雰囲気温度を制御する温度制御手段と、前記被鍛造素材の端部又は該端部に連結された連結部材を保持して、前記チャンバ内に位置する前記被鍛造素材を進退又は回転移動させるマニピュレータと、を備えていることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記収納空間と連通する開口を覆う熱遮蔽部材を備え、前記熱遮蔽部材は、上端部を片持ち状態に支持された、可撓性を有する短冊板状の断熱シートを、左右方向に複数並設して、前記開口を覆うように構成されていることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項2において、前記熱遮蔽部材は、前記断熱シートの板厚方向の前記開口とは反対側に配設され、前記断熱シートに対し前記開口方向の力を作用させるシート抑えを、備えていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1において、前記被鍛造素材の先端部を鍛伸方向と略平行な方向から撮像可能な第1の撮像手段と、前記被鍛造素材を鍛伸方向と略直交する方向から撮像可能な第2の撮像手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項1において、前記金敷と、該金敷が取り付けられる取付部材との間に、前記金敷よりも熱伝導率が小さい断熱板が配設され、更に、該断熱板と前記取付部材との間に、内部に冷却水を流通させる水冷孔を備えた冷却板が配設されていることを特徴とする。
以上のように本発明の熱間鍛造装置は、被鍛造素材を収納する収納空間を内部に備えた保温用のチャンバと、チャンバ内に位置する被鍛造素材を押圧する一対の金敷と、収納空間の雰囲気を加熱する加熱手段と、収納空間の雰囲気温度を制御する温度制御手段と、被鍛造素材の端部を保持して、チャンバ内に位置する被鍛造素材を進退又は回転移動させるマニピュレータと、を備えていることを特徴としたものである。
本発明によれば、所定の雰囲気温度にまで加熱された状態の収納空間に、被鍛造素材を収納した状態で、金敷を用いた押圧(圧下)、及び、被鍛造素材の位置移動といった自由鍛造の一連の動作を行うことができる。このとき被鍛造素材が接する雰囲気や金敷は、加熱手段及び温度制御手段により高温状態に維持されるので、被鍛造素材の失熱を抑制することができる。
このため本発明によれば、被鍛造素材の失熱による割れを抑制することができるとともに、被鍛造素材の温度低下に伴なう再加熱を不要とし得て鍛造加工に要する加工時間の短縮化を図ることができる。また、長時間の連続鍛造が可能となるため、従来よりも被鍛造素材の大型化を図ることが可能となる。
尚、マニピュレータは、被鍛造素材の端部を直接保持するだけでなく、被鍛造素材の端部に連結された連結部材を介して間接的に被鍛造素材の端部を保持することも可能である。
本発明では、チャンバの収納空間と連通する開口を熱遮蔽部材にて覆うことができる。この場合、熱遮蔽部材として、上端部を片持ち状態に支持された、可撓性を有する短冊板状の断熱シートを用い、かかる断熱シートを左右方向に複数並設して、開口を覆うように構成することができる。

このようにすれば、開口を内外に貫通する被鍛造素材が存在する場合でも、被鍛造素材の大きさに応じて、被鍛造素材と接する、可撓性を有する断熱シートが変形若しくは移動して被鍛造素材周りの隙間が調整されるので、隙間を通じて生じる熱漏れを簡便な構造で抑制することができる。
ここで、断熱シートの板厚方向の開口とは反対側に、断熱シートに対し開口方向の力を作用させるシート抑えを設けておけば、開口と断熱シートとの間に隙間が生じるのを抑制することができる。シート抑えとしては、例えば、上端部を片持ち状態に支持された金属チェーン等を用いることができる。
本発明では、被鍛造素材の先端部を鍛伸方向と略平行な方向から撮像可能な第1の撮像手段と、被鍛造素材を鍛伸方向と略直交する方向から撮像可能な第2の撮像手段と、を設けておくことができる。このようにすることで、チャンバ内で連続的に鍛造加工される被鍛造素材の加工形状を、撮像手段を通じて得られた画像に基づいて確認することができる。
本発明では、金敷と、金敷が取り付けられる取付部材との間に、金敷よりも熱伝導率が小さい断熱板を配設することで、金敷の温度低下を防止することができる。
更に、断熱板と取付部材との間に、内部に冷却水を流通させる水冷孔を備えた冷却板を配設することで、鍛造プレス等の取付部材側の温度上昇を防止することができる。
以上のような本発明によれば、高温下で実施される自由鍛造での被鍛造素材の失熱を抑制することで失熱割れを防止するとともに、鍛造加工に要する加工時間の短縮化を図ることが可能な熱間鍛造装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の熱間鍛造装置の全体構成を示した図である。 同実施形態の熱間鍛造装置の横断面図である。 図1のチャンバの後壁部に取り付けられた熱遮蔽部材を示した図である。 図3の熱遮蔽部材を拡大して示した縦断面図である。 図1の上金敷及びその周辺部を拡大して示した図である。 上金敷を下降させた状態の熱間鍛造装置を示した図である。 同実施形態の熱間鍛造装置を用いた自由鍛造工程の説明図である。 図7に続く自由鍛造工程の説明図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は、本実施形態の熱間鍛造装置10の全体構成を示した図である。図1において、Wは被鍛造素材としてのワーク、12はワークWを内部に収納する保温用のチャンバ、16はワークWを保持し移動させるマニピュレータである。
チャンバ12は、前壁部21、後壁部22、上壁部23、底壁部24、右壁部25、左壁部26で構成された周壁20を有し、全体が略直方体形状を成している。周壁20は、鉄製の炉殻28と、その内側に内張りされた耐火レンガ,セラミックファイバー等の耐火材で構成された断熱材30とを備えている。周壁20の内部には、ワークWを収納する収納空間32が、ワークWの鍛伸方向に(図中の左右方向に)長く形成されている。
右壁部25及び左壁部26の内壁面には、収納空間32の雰囲気を加熱する加熱手段としての電気ヒータ34が、ワークWの鍛伸方向に延設されている。この電気ヒータ34は図示を省略する電源供給部と接続されており、電源供給部から電力供給される。
36は、収納空間32の雰囲気温度を測定するための温度検出手段としての熱電対で、温度制御部38と接続されている。温度制御部38は、熱電対36で検出された雰囲気温度が所定の設定温度と一致するように、電源供給部から電気ヒータ34への電力供給を制御する。
チャンバ12の上壁部23には、上金敷44を挿通させる開口40が形成されており、開口40の周囲には上向きに突出する筒状部42が設けられている。一方、底壁部24には、上金敷44を挿通させる開口40と対向する位置に、下金敷46を挿通させる開口41が形成されている。
上下一対の金敷44,46は、それぞれ駆動手段としての鍛造プレス48に取り付けられている。
下金敷46は、ワークWと接する、平面視で横長の略4角形状をなした先端部46aを有しており、上金敷44と協働してワークWを押圧する。この下金敷46は、基端部46bが鍛造プレス48のフレームと一体をなす固定側の下金敷取付部材50に取り付けられ、チャンバ12の下方から上向きに開口41を貫通して、先端部46aを収納空間32内に配置させている。そして下金敷46は、先端部46aがワークWの直下に位置するようにその高さが規定されている。
下金敷46と下金敷取付部材50との間には、断熱板52が配設されている。断熱板52は、下金敷46よりも熱伝導率が小さいアルミナ等のセラミックから成り、下金敷46の温度が低下するのを防止している。更に、断熱板52と下金敷取付部材50との間には、冷却板54が配設されている。冷却板54は、内部に冷却水を流通させる水冷孔55が形成されており、この水冷孔55に冷却水を流通させることで、下金敷取付部材50側、即ち鍛造プレス48側の温度上昇を防いでいる。
一方、上金敷44は、ワークWと接する、平面視で横長の略4角形状をなした先端部44aを有しており、下金敷46と協働してワークWを押圧する。上金敷44は、先端部44aが収納空間32を臨むように、チャンバ12の上方に配設され、上金敷44の基端部44bは、鍛造プレス48のラム(図示省略)と一体に移動する上金敷取付部材57に固定されている。上金敷44においても、上述の下金敷46の場合と同様に、上金敷44と上金敷取付部材57との間に、上金敷44よりも熱伝導率が小さい断熱板59が配設され、更に、断熱板59と上金敷取付部材57との間に、内部に冷却水を流通させる水冷孔62を備えた冷却板61が配設されており、上金敷44の温度低下の防止と鍛造プレス48側部材の温度上昇の防止が図られている
以上のように構成された上金敷44は、鍛造プレス48のラムが上下動するのに伴って共に上下動し、下降するときに下金敷46と協働してワークWを押圧する。
チャンバ12の前壁部21には開口64が形成され、そこに耐熱ガラス65が嵌め込まれており、開口64の外側に撮像手段としての第1カメラ66が配置されている。この第1カメラ66はワークWの先端部を鍛伸方向と略平行な方向から撮像するもので、第1カメラ66と接続されたモニタ(図示省略)によりワークW先端の正面視の形状を確認することができる。
また、図2に示すようにチャンバ12の左壁部26には開口67が形成され、そこに耐熱ガラス68が嵌め込まれており、開口67の外側には撮像手段としての第2カメラ69が配置されている。この第2カメラ69は、鍛伸方向と略直交する方向からワークWを撮像するもので、第2カメラ69と接続されたモニタ(図示省略)により、鍛造加工が施されたワークWの側面形状を確認することができる。
マニピュレータ16と対向する後壁部22には、ワークWをチャンバ12内に挿入し、またワークWをチャンバ12内から取り出すための開口70が形成されている。
マニピュレータ16は、図1に示すようにアーム75の先端にヘッド71を有し、ヘッド71の軸ピン71a周りに回動する一対のホルダ72を備えている。ホルダ72は内向きの保持面73を備えており、一対のホルダ72を互いに近接する閉方向に回動させることにより、ワークWが保持面73にて挟圧保持される。ヘッド71は、上下、左右、及び前後方向に、即ち3次元方向に移動可能とされ、且つヘッド71の基端側であるアーム75の軸中心周りに所定の角度回転可能に構成されている。
従ってマニピュレータ16は、保持したワークWの先端側を、チャンバ12の開口70を通じて、収納空間32に収納することができる。また収納された状態でワークWを軸中心周りに回転させることが可能である。
図1,図3に示すようにチャンバ12の後壁部22には開口70を覆うように熱遮蔽部材77が設けられている。
熱遮蔽部材77は、開口70の周縁部と内面78aで接して開口70を直接遮蔽する断熱シート78と、断熱シート78の外面78b側に配設され断熱シート78に対し開口70方向の力を作用させるシート抑えとしての金属チェーン79と、を有している。
断熱シート78は、図4に示すようにファイバーブランケット80とその周囲を被覆する袋状のファイバークロス81とで構成され、全体として短冊板状をなしている。
ファイバーブランケット80は、例えばアルミナ・シリケート繊維などからなるフェルト状の断熱部材で構成され、ファイバークロス81はアルミナ、アルミナ・シリケート等の耐火繊維で構成されている。
それぞれの断熱シート78は、開口70の上側の開口縁と下側の開口縁とに達する長さで形成されて、その上端部がブラケット82を介してチャンバ12の後壁部22に取付固定されている。換言すれば、断熱シート78は上端部を片持ち状態に支持されている。そして複数の断熱シート78を左右方向(チャンバ12の幅方向)に並べて配置することで、開口70全体が断熱シート78で遮蔽されている。
金属チェーン79は、ステンレス製(SUS304)で、上記断熱シート78と同様、その長さが開口70の上側の開口縁と下側の開口縁とに達する長さで形成され、その上端がブラケット82を介してチャンバ12の後壁部22に固定されて、片持ち状態に支持されている。図4に示すように金属チェーン79は、断熱シート78の外面78bと接するように配置されており、断熱シート78を開口70側に押し付けるように作用するので断熱シート78と開口70の周縁部との間で隙間が生じるのを防止又は隙間を小さくして、開口70からの熱漏れを抑制する。
尚、図3では金属チェーン79の一部のみ記載しているが、金属チェーン79は、断熱シート78と同様、開口70全体を覆うように左右方向に複数並べて配置されている。
本例によれば、断熱シート78が可撓性を有しているため、図3(B)に示すように、開口70を貫通するワークWが存在する場合でも、ワークWの大きさに応じて、ワークWと接する断熱シート78が変形若しくは移動して(左右方向に押し広げられ)ワークW周りの隙間が調整される。一方、ワークWから離れている領域では、断熱シート78により遮蔽状態が維持されるので、開口70からの熱漏れを抑制することができる。
本例では、上壁部23に形成された開口40上方の、上金敷44周りの空間についても、熱遮蔽部材89を配置して、開口40からの放熱を抑制するように構成されている。
図5に示すように、上金敷44の基端部44b近傍には、上金敷44の側面から軸直角方向外側に突出する鍔部88が環状に設けられている。鍔部88は、その外周端面88aの位置が、上壁部23側の筒状部42の外側面42aの位置と平面視で略同じとなるようにその大きさが規定されている。そして鍔部88と筒状部42との間に形成された開口86を覆うように熱遮蔽部材89が設けられている。
熱遮蔽部材89は、開口86の周縁部と内面92aで接して開口86を直接遮蔽する断熱シート92と、断熱シート92の外面92b側に配設された金属チェーン94と、を有している。
断熱シート92は、前述の断熱シート78と同様、ファイバーブランケットとその周囲を被覆する袋状のファイバークロスとで構成され、全体形状が短冊板状をなしている。
それぞれの断熱シート92は、開口86の上側の開口縁と下側の開口縁とに達する長さで形成されて、その上端部がブラケット93を介して鍔部88の外周端面88aに取付固定され、片持ち状態に支持されている。そして複数の断熱シート92を鍔部88の左右方向(周方向)に並べて配置することで、開口86全体が断熱シート92で遮蔽されている。
一方、金属チェーン94も上記断熱シート92と同様、その上端部がブラケット93を介して鍔部88の外周端面88aに固定されている。そして複数の金属チェーン94が鍔部88の左右方向(周方向)に並べて配置されている。
金属チェーン94は、断熱シート92の外面92bと接するように配置されている。このため金属チェーン94は断熱シート92を開口86側に押し付けるように作用するので断熱シート92と開口86の周縁部との間で隙間が生じるのを抑制し、チャンバ12内部の熱が開口40及び開口86を通じて外部に漏れるのを抑制することができる。
断熱シート92は可撓性を有しているため、図6に示すように、上金敷44が下降した場合、断熱シート92の下端側が上壁部23に沿って撓み変形する。このとき断熱シート92の下端は、金属チェーン94により下向きに押し付けられるため、断熱シート92と上壁部23との間で隙間が生じるのを抑制し、チャンバ12内部の熱が開口40及び開口86を通じて外部に漏れるのを抑制することができる。
次に本実施形態の熱間鍛造装置10を用いた自由鍛造工程について説明する。
本例では、予めチャンバ12内の収納空間32の雰囲気温度が所望の温度(例えば800〜1200℃の何れかの温度)となるように温度制御されている。そして、丸棒形状のワークWが図示を省略した加熱炉にて所定の温度(例えば800〜1200℃の何れかの温度)にまで加熱された後、図7(I)に示すようにワークWの一端部(後端部)をマニピュレータ16で保持し、チャンバ12の開口70からチャンバ12内部にワークWを挿入し、ワークWの加工開始箇所Pが下金敷46の先端部46aの直上となる位置で、ワークWを保持する。
そして図7(II)に示すように上金敷44を下降させ、下金敷46と協働してワークWを押圧(圧下)する。押圧終了後、上金敷44を上昇させ、上金敷44と下金敷46とを離間させた後、マニピュレータ16でワークWを軸方向後方(図中右方向)に送り(図7(III)参照)、図7(IV)に示すように上記と同様の動作を行い、ワークWの先端部に続く部分の押圧を行う。以降同様の動作を繰り返して最終的に図8(V)に示す状態に至り、ここにおいて第1工程が完了する。
以上のようにして第1工程を終了したら、次に同図(VI)に示すようにマニピュレータ16によってワークWを90°回転させる。その後、マニピュレータ16によってワークWを軸方向前方に送り、同図(VII)に示すように加工開始箇所Pから第2工程における押圧動作を開示する。そして第1の工程と同様にワークWへの押圧動作をワークWの先端側に向かって繰り返し行い、同図(VIII)に示す最終の状態に至って、ここに第2工程が終了する。尚、第1工程終了後のワークWの断面形状は、同図(V)に示すように略横長の長円をなし、また第2工程終了後において、同図(VIII)に示すようにワークWの断面形状は4角形状をなしている。
その後も、一対の金敷44,46を用いた2方向からの押圧、及び、同一軸方向へのワークWの送り動作を、ワークWの断面形状の縦横それぞれの2面幅が所定の寸法になるまで交互に繰り返す。この間、本例では加熱炉によるワークWの再加熱を行なうことなく、連続的に鍛造加工を継続することが可能である。
ワークWの断面形状の縦横それぞれの2面幅が所定の寸法になったか否かは、第1カメラ66及び第2カメラ69からの画像により確認することができる。所定の寸法にまで加工できた後は、マニピュレータ16によりワークWをチャンバ12内から取出して鍛造作業が終了する。
尚、上記の説明はワークWの断面形状が4角形となるように加工するものであったが、マニピュレータ16の回転角度を変更することにより4角形以外の多角形に加工することも可能である。
以上のように本実施形態によれば、所定の雰囲気温度にまで加熱された状態の収納空間32に、ワークWを収納した状態で、金敷44,46を用いた押圧及びワークWの位置移動といった自由鍛造の一連の動作を行うことができる。このときワークWが接する雰囲気や金敷44,46は、電気ヒータ34及び温度制御部38により高温状態に維持されるので、ワークWの失熱を抑制することができる。
このため本実施形態によれば、ワークWの失熱による割れを抑制することができるとともに、ワークWの温度低下に伴なう再加熱を不要とし得て鍛造加工に要する加工時間の短縮化を図ることができる。また、長時間の連続鍛造が可能となるため、従来よりも被鍛造素材(ワークW)の大型化を図ることが可能となる。
本実施形態では、チャンバ12の収納空間32と連通する開口70を覆う熱遮蔽部材77として、上端部を片持ち状態に支持された、可撓性を有する短冊板状の断熱シート78を用い、かかる断熱シート78を左右方向に複数並設して、開口70を覆うように構成している。このため本実施形態では、開口70を貫通するワークWが存在する場合でも、ワークWの大きさに応じて、ワークWと接する断熱シート78が変形若しくは移動してワークW周りの隙間が調整されるので、開口70からの熱漏れを抑制することができる。
更に本実施形態では、断熱シート78の板厚方向の開口70とは反対側に、断熱シート78に対し開口70方向の力を作用させるシート抑えとしての金属チェーン79を備えており、開口70の周縁部と断熱シート78との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
本実施形態では、ワークWの先端部を鍛伸方向と略平行な方向から撮像可能な第1カメラ66と、ワークWを鍛伸方向と略直交する方向から撮像可能な第2カメラ69と、が設けられており、チャンバ12内で連続的に鍛造加工されるワークWの加工形状を、第1カメラ66及び第1カメラ66を通じて得られた画像に基づいて確認することができる。
また本実施形態では、上金敷44と、上金敷44が取り付けられる上金敷取付部材57との間に、上金敷44よりも熱伝導率が小さい断熱板59が配設されており、上金敷44の温度低下を防止することができる。更に、断熱板59と上金敷取付部材57との間には、内部に冷却水を流通させる水冷孔62を備えた冷却板61が配設されており、鍛造プレス48の温度上昇を防止することができる。本実施形態では下金敷46と下金敷取付部材50との間にも同様に断熱板と冷却板が配設されている。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば、マニピュレータ16は、ワークWの端部を直接保持するだけでなく、ワークWの端部に連結された連結部材を介して間接的にワークWの端部を保持することも可能である。また収納空間の雰囲気を加熱する加熱手段としてはガス加熱等、電気ヒータ以外の手段を採用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
10 熱間鍛造装置
12 チャンバ
16 マニピュレータ
20 周壁
32 収納空間
34 電気ヒータ(加熱手段)
38 温度制御部(温度制御手段)
44 上金敷
46 下金敷
52,59 断熱板
54,61 冷却板
55,62 水冷孔
66 第1カメラ(第1の撮像手段)
69 第2カメラ(第2の撮像手段)
70,86 開口
77,89 熱遮断部材
78,92 断熱シート
79,94 金属チェーン(シート抑え)
W ワーク(被鍛造素材)

Claims (5)

  1. 被鍛造素材を収納する収納空間を内部に備えた保温用のチャンバと、
    該チャンバの周壁を内外に貫通して配置され、該チャンバ内に位置する前記被鍛造素材を押圧する一対の金敷と、
    前記収納空間の雰囲気を加熱する加熱手段と、
    前記収納空間の雰囲気温度を制御する温度制御手段と、
    前記被鍛造素材の端部又は該端部に連結された連結部材を保持して、前記チャンバ内に位置する前記被鍛造素材を進退又は回転移動させるマニピュレータと、を備えていることを特徴とする熱間鍛造装置。
  2. 前記収納空間と連通する開口を覆う熱遮蔽部材を備え、
    前記熱遮蔽部材は、上端部を片持ち状態に支持された、可撓性を有する短冊板状の断熱シートを、左右方向に複数並設して、前記開口を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造装置。
  3. 前記熱遮蔽部材は、前記断熱シートの板厚方向の前記開口とは反対側に配設され、前記断熱シートに対し前記開口方向の力を作用させるシート抑えを備えていることを特徴とする請求項2に記載の熱間鍛造装置。
  4. 前記被鍛造素材の先端部を鍛伸方向と略平行な方向から撮像可能な第1の撮像手段と、前記被鍛造素材を鍛伸方向と略直交する方向から撮像可能な第2の撮像手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造装置。
  5. 前記金敷と、該金敷が取り付けられる取付部材との間に、前記金敷よりも熱伝導率が小さい断熱板が配設され、
    更に、該断熱板と前記取付部材との間に、内部に冷却水を流通させる水冷孔を備えた冷却板が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造装置。
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