JP2018094174A - 瞬時心拍評価装置、方法およびプログラム - Google Patents

瞬時心拍評価装置、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】心電図の計測系の異常に起因する波形と、起因しない波形とを区別し、計測系の異常判別を実現する。【解決手段】実施形態における瞬時心拍評価装置は、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態を評価する評価手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、瞬時心拍評価装置、方法およびプログラムに関する。
自律神経には、交感神経と迷走神経の2つがある。交感神経および迷走神経は各臓器などに広く分布し、循環や代謝をはじめとする不随意な身体機能を制御する。多くの場合、交感神経と迷走神経が1つの臓器を拮抗的に支配すると言われている。
自律神経活動の1つである交感神経活動は、暗算負荷などのストレス刺激によって亢進することが知られている。
一方、もう1つの自律神経活動である迷走神経活動は、当該迷走神経が各臓器において主に副交換性の神経活動を担うことから、副交感神経活動と同等に理解されることも多い。なお、迷走神経とは、厳密には脳神経の1つである第X神経の名称であり、脳から各臓器などに至る当該神経すべてを指す。このため、例えば心臓迷走神経のように、支配対象となっている臓器の名称を付記することで、対象臓器における副交感神経活動を示す場合がある。
自律神経が支配する臓器の1つに心臓がある。心臓は交感神経および迷走神経によって拮抗的に支配されており、交感神経活動と迷走神経活動の静的なバランスを反映すると言われている(例えば非特許文献2参照)。
図4は、瞬時心拍(RRI)の一例を示す図である。特に、図4に示すような、時系列で隣接する(以下、単に隣接すると称することがある)2つのR波の間隔である瞬時心拍(RRI:R-R interval)のゆらぎは交感神経活動と迷走神経活動の両方によって変化することが知られている。なお、R波とは、心電図計測によって得られる心電波形の1つであり、心臓の脱分極活動を反映している(例えば非特許文献3参照)。
心電図は常に正常な状態で計測できるとは限らない。心電図で生じる異常は、(1)計測対象(被験者)の異常と(2)計測系(計測機器)の異常とに大別される。計測対象の異常は、被験者の不整脈をはじめとする病変状態などを指す。また、計測系の異常は、電極やリード線など計測に用いる機器において異常が生じている状態を指す。
計測対象の異常の代表的なものとしては不整脈が挙げられる。不整脈は、(1)瞬時心拍の間隔が平常状態よりも短縮する頻脈と、(2)瞬時心拍の間隔が平常状態よりも延長する徐脈とに大別される。
心電図を計測する手段の1つとして、ホルター(Holter)心電計などのウェアラブルなデバイスがある。これらのデバイスを用いて取得する心電図は、電極の変形やズレをはじめとする電極異常、あるいは、体動、発汗、静電気など様々な要因によって計測異常が生じる(例えば非特許文献4参照)。図5は、心電図における計測異常の一例を示す図である。この計測異常は、心電図では図5に示すようなノイズ(W1)やアーチファクト(W2)(異常計測状態)という形で確認できる。
計測異常のうち、アーチファクトとして観測される波形はR波と類似しており、1つ以上連続して観測される。このため、心電図を解析してR波を抽出するアルゴリズムが、アーチファクトをR波と誤判断して不必要に抽出してしまう場合がある(以降では、このような波形を計測異常R波と表記する)。計測異常R波は、その発生機序から心臓の脱分極活動を一切反映しない。このため、瞬時心拍を構成するR波のうち、少なくとも1つが計測異常R波である場合、当該瞬時心拍は誤りであると言える。
心電図の異常を検出する代表的なシステムとして、心電図モニタ(従来手法)が挙げられる(例えば非特許文献1参照)。心電図モニタは、計測対象の徐脈・頻脈などの不整脈を検出することを目的として用いられており、一定時間内における瞬時心拍数が下限値または上限値を超えた場合、心電図の異常と判断してアラームなどを発報する。
佐藤大樹,心電図モニターリコールチェックは重要?絶対に必要?,重症集中ケアVol.14,No.1,pp.3-9,2015 井上博,循環器疾患と自律神経機能 第2版,医学書院,2001 奥出潤,これならわかる!かんたんポイント心電図 第2版,医学書院,2011 日本光電,雑音混入のメカニズムと対策:きれいな心電図を記録するポイント 〜ホルター心電図編〜,(2016年10月6日確認),http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/point/holter/mechanism.html 渡辺重行ら,心電図の読み方パーフェクトマニュアル,羊土社,2006
上記の心電図モニタを用いた従来手法は、病院などの医療環境下や、あるいは医療機器を用いて心電図を計測することを前提としているため、計測系の異常は基本的に考慮されていない(計測系の異常については、医療従事者が手動で回避している)。従来手法をウェアラブルデバイスに実装しても、心電図モニタは、計測異常R波を含む瞬時心拍と、病理的に異常な瞬時心拍とを区別できないため、病理的に異常な瞬時心拍に対する適切なアラーム発報を行うことが難しい。
例えば、心電図モニタは、計測異常R波が連続する場合の心電図を頻脈と誤判断してアラーム発報したり、電極が外れている場合を徐脈と誤判断してアラーム発報したりする恐れがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、心電図の計測系の異常に起因する波形と起因しない波形とを区別し、計測系の異常判別を実現できる瞬時心拍評価装置、瞬時心拍評価方法およびプログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の実施形態における瞬時心拍評価装置の第1の態様は、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態を評価する評価手段とを有する装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍評価装置の第2の態様は、第1の態様において、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍評価装置の第3の態様は、第2の態様において、前記瞬時心拍の計測状態は、第1の状態区分および第2の状態区分を含み、前記第1の状態区分は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記第2の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍評価装置の第4の態様は、第1の態様において、前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍評価装置の第5の態様は、第4の態様において、前記瞬時心拍の計測状態は、第1の状態区分、第2の状態区分、および第3の状態区分を含み、前記第1の状態区分は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、前記第2の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記ノイズであること、または、(2)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであること、を示し、前記第3の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であること、または、(2)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズであって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であること、または、(3)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であること、を示す装置を提供する。
上記構成の瞬時心拍評価装置の第6の態様は、第1の態様において、一定時間内に前記心電計測手段から出力される信号に応じて前記評価手段により評価した前記瞬時心拍の計測状態が、正常でない計測状態を発報する条件を満たす場合に、前記条件を満たしたことを発報する発報手段をさらに有する装置を提供する。
本発明の実施形態における瞬時心拍評価方法の態様は、装置に適用される方法であって、被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態を評価する方法を提供する。
本発明の実施形態における瞬時心拍評価処理プログラムの態様は、第1の態様における瞬時心拍評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記抽出手段、前記算出手段、および前記評価手段として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、心電図の計測系の異常に起因する波形と起因しない波形とを区別し、計測系の異常判別を実現することが可能になる。
本発明の実施形態における瞬時心拍評価装置の構成例を示す図。 本発明の実施形態における瞬時心拍評価装置による処理手順の一例を示すフローチャート。 QRS群の電位振幅の絶対値と、R波の電位の関係の一例を示す図。 瞬時心拍(RRI)の一例を示す図。 心電図における計測異常の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、この発明に係わる実施形態を説明する。
一実施形態では、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて当該瞬時心拍の計測状況を評価することで、異常判別を行う。なお、瞬時心拍の評価においては、電位情報に加えて、従来の時間情報を考慮してもよい。
(構成)
図1は、本発明の実施形態における瞬時心拍評価装置の構成例を示す図である。図1に示す瞬時心拍評価装置10は、心電図計測部11および瞬時心拍評価部12を備える。一例として、瞬時心拍評価装置10は、心電図計測部11を被験者(ユーザ)に装着可能なウェアラブルデバイスとし、瞬時心拍評価部12をスマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ(PC)などのコンピュータデバイスとしたシステムにより実現される。例えば、コンピュータデバイスは、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、プロセッサに接続されるメモリと、心電図計測部11と(例えば無線で)通信するための通信インタフェースと、を備える。なお、瞬時心拍評価装置10の実現形態は、この例に限定されるものではない。例えば、瞬時心拍評価装置10は1つのデバイスとして実現されてもよい。また、心電図計測部11は瞬時心拍評価装置10の外部に設けられてもよい。言い換えると、瞬時心拍評価装置10は、心電図計測部11に相当する外部の心電計測装置から被験者の心電を計測した結果を取得してもよい。
実施形態と従来技術との相違点は、瞬時心拍の時間情報ではなく、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて当該瞬時心拍の計測状態を評価することが挙げられる。
心電図計測部11は、被験者の心電図を計測し、計測結果を瞬時心拍評価部12に送る。心電は、循環器系の生体信号であり、例えば、心室の収縮と同期した周期的な信号を含む。心電図計測部11は、少なくとも2極の電極によって心電の計測を行う。計測結果は、心電図におけるR波相当の心電を抽出可能なデータを含む。例えば、計測結果は心電図のデータを含む。心電図計測部11は、R波相当の心電波形を計測することができればよく、その実現形態は問わない。例えば、心電図計測部11はホルター心電計からなる。
瞬時心拍評価部12は、心電図計測部11から計測結果を受け取り、受け取った計測結果に基づいて被験者の瞬時心拍を評価する。例えば、瞬時心拍評価部12は、R波抽出部121、R波関連情報記録部122、瞬時心拍算出部123、瞬時心拍記録部124、計測状態評価部125、計測状態フィードバック部(発報部)126、フィードバック条件記録部127を備える。
R波抽出部121、R波関連情報記録部122、瞬時心拍算出部123、瞬時心拍記録部124、計測状態評価部125、計測状態フィードバック部126、フィードバック条件記録部127の機能は、例えば、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、これらの機能の一部または全部は、特定用途向け集積回路(ASIC)などの回路によって実現されてもよい。
R波抽出部121は、心電図計測部11で取得した心電図を解析し、R波を抽出する。また、R波抽出部121は、抽出したR波の情報を、R波関連情報記録部122に記録する。
R波関連情報記録部122は、不揮発性メモリなどの記憶媒体を含み、この記憶媒体に対し、R波抽出部121で抽出したR波の情報を記録する。本実施形態は、R波の計測状態として、正常計測状態とアーチファクトとの少なくとも2種類の計測状態が区別可能な情報をR波関連情報記録部122への記録対象とするが、それ以外の情報については特に指定しない。例えば、正常計測状態とアーチファクトとに加え、ノイズを記録対象としても良いし、抽出したR波が出現した時間の情報をR波関連情報記録部122への記録対象としても良い。また、具体的な記録形式については特に指定しない。
瞬時心拍算出部123は、R波抽出部121で抽出したR波に基づき、隣接する二つのR波間の間隔である瞬時心拍を算出する。瞬時心拍算出部123は、算出した瞬時心拍の情報を瞬時心拍記録部124に記録する。
瞬時心拍記録部124は、不揮発性メモリなどの記憶媒体を含み、この記憶媒体に対し、瞬時心拍算出部123で算出した瞬時心拍の情報を記録する。瞬時心拍記録部124への具体的な記録形式については特に指定しないが、例えば、(1)瞬時心拍の行列や、(2)瞬時心拍を構成する1つ目のR波の時刻情報と瞬時心拍との2つから構成されるデータ行列、が挙げられる。
なお、瞬時心拍記録部124の機能は本実施形態において必須の機能ではない。この機能は、R波の電位情報に加え、瞬時心拍の時間情報も考慮して心電図の計測状態を評価する場合のみに必要となる。
計測状態評価部125は、R波関連情報記録部122に記録される情報を基に、瞬時心拍の計測状態を評価する。具体的な評価手法については、後述する動作例で述べる。
計測状態フィードバック部126は、計測状態評価部125で瞬時心拍の計測状態が正常でないと評価した場合に、アラーム発報等を用いてユーザへのフィードバックを行なう。計測状態フィードバック部126による処理は、ユーザへのフィードバックを行なう際は必須である一方で、計測状態の評価のみを行い、ユーザへのフィードバックを行なわない場合は必ずしも具備しなくても良い。なお、フィードバックの実現方法については特に限られない。
フィードバック条件記録部127は、不揮発性メモリなどの記憶媒体を含み、この記録媒体に対し、計測状態フィードバック部126によるフィードバック(アラーム発報)を行なうための条件(フィードバック条件(アラーム条件))を記録する。例えば、フィードバック条件記録部127では、フィードバック対象となる計測状態や、当該計測状態の継続時間などが記録対象となる。フィードバックを行なう条件としては、計測状態フィードバック部126によるフィードバックを行なう1つ以上の条件であれば良い。本実施形態では、フィードバック条件記録部127に記録すべき情報の詳細は特に限られない。
(動作例)
次に、実施形態の動作例について説明する。本実施形態では、R波の計測状態の例として、アーチファクト、ノイズ、正常計測状態の3種類を考慮する場合を仮定し、R波の電位情報を記録する場合について説明する。また、ノイズを考慮せず、アーチファクト、正常計測状態の2種類を考慮してもよい。以降では、電位情報のみを使用して瞬時心拍を評価する場合について述べる。
具体的な処理手順を以下に示す。図2は、本発明の実施形態における瞬時心拍評価装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
心電図計測部11は、最低でも2極の電極によって心電図の計測を行う(S1)。
R波抽出部121は、心電図計測部11で計測した心電図からR波を抽出する。R波抽出部121は、抽出した各R波の電位情報をR波関連情報記録部122に記録する。
瞬時心拍算出部123は、R波抽出部121で抽出したR波に基づき、隣接する2つのR波から瞬時心拍を算出する(S2)。瞬時心拍の時間情報も考慮に入れて瞬時心拍の計測状態の評価を行なう場合のみ、瞬時心拍算出部123は、算出した瞬時心拍の情報を瞬時心拍記録部124に記録する。
計測状態評価部125は、R波関連情報記録部122に記録した、R波の電位情報に基づいて、瞬時心拍の計測状態を評価する。なお、同等の評価が行えるのであれば、計測状態評価部125は、R波の電位情報に代えて別の基準を用いて瞬時心拍の計測状態を評価しても良い。例えば、計測状態評価部125は、心電図の統計情報に基づいて計測状態の異常判別を行い、当該異常判別の結果と、計測したR波の情報とを組み合わせた情報に基づいて瞬時心拍の計測状態を評価しても良い。
瞬時心拍の計測状態の評価の一例を説明する。本実施形態では、計測状態評価部125は、瞬時心拍を構成する2つのR波の電位情報に基づいて、正常計測状態、ノイズ、アーチファクトの3種類の計測状態をR波の計測状態として判別する。
本実施形態では、計測状態評価部125の図示しない内部メモリは、以下の表1に記載される、R波の計測状態の評価基準を記憶しており、計測状態評価部125は、この評価基準に基づき、当該R波の計測状態がアーチファクトであるかどうかを判別する(S3)。
計測状態評価部125は、S3でアーチファクトではないと判別されたR波の計測状態について、ノイズ(正常計測状態と比較して電位の基線が一定以上変動している波形)であるかどうかの判別を行なう(S4)。この判別についても、基線変動を検出できる手法であれば実現手段は問わない。
本実施形態では、計測状態評価部125は、判別対象のR波の電位(図3中の矢印の先端部)と、判別対象のR波を含むQRS群(心電)の電位振幅の絶対値(図3参照)が閾値を超えた場合に当該R波をノイズと判別する。本実施形態では、この閾値を0.5mVと仮定する。図3は、QRS群の電位振幅の絶対値と、R波の電位の関係の一例を示す図である。
計測状態評価部125は、S3、S4でアーチファクトやノイズであると判別されなかったR波の計測状態が正常計測状態であると判別する(S5)。
計測状態評価部125は、各R波について判別された計測状態に基づき、隣接する2つのR波から構成される瞬時心拍の計測状態を評価する(S6)。正常計測状態、ノイズ、アーチファクトの3種を考慮する場合、瞬時心拍を構成するR波の計測状態の判別結果の組み合わせは、以下の表2に示す通し番号#1〜#9で示されるパタンのいずれかとなる。なお、通し番号の形式は上記に限られない。
表2における判別結果の「R」は正常計測状態を示し、「N」はノイズを示し、「A」はアーチファクトを示す。つまり、表2における通し番号#1に対応する判別結果の「R、R」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともに正常計測状態であることを示す。表2における通し番号#2に対応する判別結果の「R、N」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態で、2つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズであることを示す。表2における通し番号#3に対応する判別結果の「N、R」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズで、2つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態であることを示す。表2における通し番号#4に対応する判別結果の「N、N」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともにノイズであることを示す。
表2における通し番号#5に対応する判別結果の「R、A」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態で、2つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトであることを示す。表2における通し番号#6に対応する判別結果の「A、R」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトで、2つ目のR波の計測状態の判別結果が正常状態であることを示す。表2における通し番号#7に対応する判別結果の「N、A」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズで、2つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトであることを示す。表2における通し番号#8に対応する判別結果の「A、N」は、隣接する1つ目のR波の計測状態の判別結果がアーチファクトで、2つ目のR波の計測状態の判別結果がノイズであることを示す。表2における通し番号#9に対応する判別結果の「A、A」は、隣接する1つ目および2つ目のR波の計測状態の判別結果がともにアーチファクトであることを示す。
表2における「状態の詳細」は、表2における同じ行の判別結果に基づく、隣接する2つのR波の計測状態の詳細を示す。
「状態の詳細」の表現では、瞬時心拍を構成する2つのR波の計測状態の判別結果の組み合わせのみを区別し、時系列の前後を区別しない。つまり、表2に示した例では、計測状態の判別結果の組み合わせは通し番号#1〜#9に対応する9通りであるが、#2、#3に対応する「状態の詳細」は同じ「片方は正常計測状態、他方はノイズ」で、#5、#6に対応する「状態の詳細」は同じ「片方は正常計測状態、他方はアーチファクト」で、#7、#8に対応する「状態の詳細」は同じ「片方はノイズ、他方はアーチファクト」となる。このため、表2における「状態の詳細」は6通りである。
計測状態評価部125は、「状態の詳細」が後述するフィードバックの要否の判断において容易に区別できるよう、各状態に別個の評価情報を少なくとも1種類割り当てる。評価情報の一例として、表2に示す「状態名」と「状態区分」の2種類の評価情報を用いる場合の例を説明する。
次に、表2における「状態名」について説明する。この「状態名」は、表2における同じ行の「状態の詳細」で示される状態である、瞬時心拍を構成する2つのR波のそれぞれの計測状態を、アルファベット2文字で表現したものである。R波の判別状態と同様に、表2において、あるR波の計測状態が正常計測状態を示すときは「R」が用いられ、ノイズを示すときは「N」が用いられ、アーチファクトを示すときは「A」が用いられる。
例えば、表2に示すように、通し番号#1における「状態の詳細」が「2つとも正常計測状態」のとき、この通し番号#1における「状態名」は、「RR」となる。
また、「状態の詳細」の表現と同じく、「状態名」の表現では、瞬時心拍を構成する2つのR波の計測状態の判別結果の組み合わせのみを区別し、時系列の前後を区別しない。つまり、表2に示すように、通し番号#2における「判別結果」が「R、N」で、通し番号#3における「判別結果」が、時系列の前後が入れ替わった「N、R」であるのに対し、これら通し番号#2、#3における「状態の詳細」は、共通した「片方は正常計測状態、他方はノイズ」であり、これら通し番号#2、#3における「状態名」は、共通した「RN」である。
また、通し番号#4における「状態の詳細」は、「2つともノイズ」であって、この通し番号#4における「状態名」は「NN」である。
通し番号#5、#6における「状態の詳細」は、共通した「片方は正常計測状態、他方はアーチファクト」であり、これら通し番号#5、#6における「状態名」は、共通した「RA」である。
通し番号#7、#8における「状態の詳細」は、共通した「片方はノイズ、他方はアーチファクト」であり、これら通し番号#7、#9における「状態名」は、共通した「NA」である。
通し番号#9における「状態の詳細」は、「2つともアーチファクト」であり、この通し番号#9における「状態名」は「AA」である。
次に、表2における「状態区分」について説明する。この「状態区分」は、表2における同じ行の「状態名」の種別に応じて、瞬時心拍の計測状態を「正常」、「準正常」、「異常」で区分して表現したものである。
ここでは、「状態名」で示される2文字のアルファベットがともに「R」である場合のみ、「状態区分」として「正常」が用いられる。また、「状態名」で示されるアルファベットが「RN」または「NN」である、つまり2文字のアルファベットの少なくとも一方が「N」を含むが、2文字のアルファベットがともに「A」を含まない場合は、「状態区分」として「準正常」が用いられる。また、「状態名」で示される2文字のアルファベットが「RA」、「NA」または「AA」である、つまり2文字アルファベットの少なくとも一方が「A」である場合は、「状態区分」として「異常」が用いられる。
例えば、表2に示すように、通し番号#1における「状態名」が「RR」のとき、この通し番号#1における「状態区分」は、「正常」となる。
また、通し番号#2、#3における「状態名」が「RN」で、通し番号#4における「状態名」が、「NN」であるのに対し、通し番号#2、#3、#4における「状態区分」は、共通した「準正常」となる。
また、通し番号#5、#6における「状態名」が「RA」で、通し番号#7、#8における「状態名」が「NA」で、通し番号#9における「状態名」が、「AA」であるのに対し、通し番号#5、#6、#7、#8、#9、における「状態区分」は、共通した「異常」となる。
なお、上記の評価情報の種別はあくまでも一例であり、評価情報の決め方は特に限られない。例えば、「状態の詳細」に対し、隣接する2つのR波の前後の関係を示す情報がユーザにとって簡潔に判別可能な評価情報を定めても良いし、「状態の詳細」に対し、3種類以上の評価情報を設定しても良い。
計測状態評価部125は、表2に示すように、R波で構成される瞬時心拍の計測状態の「状態の詳細」、「状態名」、「状態区分」を区別できる情報を生成する。本実施形態では、計測状態評価部125は、上記の「状態の詳細」、「状態名」、「状態区分」を通し番号(#1、#2、…)を用いて関連付けた情報を生成して内部メモリに記憶しておく。
そして、計測状態評価部125は、表2に示す情報と、R波関連情報記録部122に記録した情報で示されるR波のうち、瞬時心拍算出部123で算出した瞬時心拍を構成する2つのR波の計測状態の判別結果とを照合して、該当する「状態の詳細」と、「状態名」と、「状態区分」とを表2に示す情報から特定し、この特定した結果を、瞬時心拍算出部123により算出した瞬時心拍の計測状態の評価結果として求める(S6)。
計測状態フィードバック部126は、計測状態評価部125による評価の結果と、フィードバック条件記録部127に記録された情報とを照合し、この照合の結果に基づいて、瞬時心拍の計測状態のフィードバックを行なう(S7)。
フィードバック条件の一例として、以下に示す(1)第1のアラーム条件、(2)第2のアラーム条件がフィードバック条件記録部127に記録されていると仮定し、計測状態フィードバック部126が、一定時間ごとに、この一定時間内に計測された心電図に基づいた瞬時心拍について評価された各計測状態(「状態名」または「状態区分」)の割合を算出してフィードバックの要否の判別の例について述べる。この例で規定する、アラーム対象の状態や、30秒間に計測した心電図に対して評価した所定の種別の瞬時心拍の割合は一例であり、本発明ではその詳細を規定しない。
(1)第1のアラーム条件
第1のアラーム条件は以下の(1−1)〜(1−4)でなる。
(1−1)フィードバック対象である状態区分(状態名):「異常」(状態名「RA」、「NA」、「AA」のいずれか)
(1−2)検出条件:30秒間に計測した心電図に対して評価した瞬時心拍の15%以上の状態区分が、(1−1)に該当すること
(1−3)フィードバック手段:(1−2)を満たす場合に音声アラームを発報する
(1−4)優先度:高(第2のアラーム条件より高い)
(2)第2のアラーム条件
第2のアラーム条件は以下の(2−1)〜(2−4)でなる。
(2−1)フィードバック対象である状態名:「NN」
(2−2)検出条件:30秒間に計測した心電図に対して評価した瞬時心拍の15%の状態名が、(2−1)に該当すること
(2−3)フィードバック手段:(2−2)を満たす場合に音声アラームを発報する
(2−4)優先度:中(第1のアラーム条件より低い)
計測状態フィードバック部126は、30秒毎に、この30秒間に計測した心電図に対して評価した瞬時心拍の各状態名または各状態区分の割合、つまり、(a)30秒間における、評価した瞬時心拍の全体に対する、状態名「RR」、「RN」、「NN」、「RA」、「NA」、「AA」のそれぞれに該当する瞬時心拍の割合、または、(b)30秒間における、評価した瞬時心拍の全体に対する、状態区分「正常」、「準正常」、「異常」のそれぞれに該当する瞬時心拍の割合を算出する。
計測状態フィードバック部126は、各アラーム条件で定められ優先度に従い、まず、優先度が高い第1アラーム条件を用いた判別を行う。具体的には、計測状態フィードバック部126は、30秒間における、評価した瞬時心拍の15%以上の状態区分が「異常」である、つまり、30秒間における評価した瞬時心拍の数を100%としたときに対し、この30秒間における、状態名が「RA」と評価された瞬時心拍、状態名が「NA」と評価された瞬時心拍、状態名が「AA」と評価された瞬時心拍の合計割合が15%以上である場合に、音声でアラームを発報する。
第1のアラーム条件を満足しない場合は、計測状態フィードバック部126は、第2のアラーム条件を用いた判別に移行する。具体的には、計測状態フィードバック部126は、30秒間における評価した瞬時心拍の数を100%としたときに対し、この30秒間における、評価した瞬時心拍の15%以上の状態名が「NN」である場合は、音声でアラームを発報する。
また、各R波の計測状態として、ノイズを考慮せずに、アーチファクト、正常計測状態の2種類を考慮するときは、表2における各R波の計測状態の判別結果を「R、R」、「R、A」、「A、R」、「A、A」の4通りとして、「状態の詳細」を、(1)判別結果「R、R」に対応する「2つとも正常計測状態」および、(2)判別結果「R、A」、「A、R」、「A、A」に対応する「少なくとも一方がアーチファクト」の2通りとしてもよい。
この場合、「状態の詳細」の「2つとも正常計測状態」に対応する状態名を「RR」とし、「状態の詳細」の「少なくとも一方がアーチファクト」に対応する状態名を「RA」とすることができる。
また、状態名「RR」に対応する状態区分を「正常」とし、状態名「RA」に対応する状態区分を「異常」とすることができる。
次に、本発明によって生じる効果について説明する。
本発明では、R波の電位情報に基づいて瞬時心拍の計測状態を評価することで、計測対象(被験者)の異常と計測系(計測機器)の異常とを判別することが可能となる。
通常、計測対象の心電に異常な心電が含まれる場合であっても、この計測対象について計測されるR波の電位は正常のままである。一方、計測系(計測機器)に異常が発生した場合、計測されるR波の電位は正常とはならない。このことから、本実施形態で示された技術と従来技術とを組み合わせることで、計測対象の異常と計測系の異常とを別個に判別し、フィードバックの要否を判別することが可能となる。
また、本発明では、実施形態で示したように、瞬時心拍の複数種類の計測状態と複数種類のフィードバック条件とを設定することで、計測状態の異常の段階を評価することも可能となる。よって、フィードバックの要否を高い精度で判別できる。
特に、ウェアラブルデバイスにおいては、ノイズと判別された波形の計測後に、アーチファクトの計測に移行することが多い。このことから、例えば一定割合の瞬時心拍を構成するR波の計測状態がノイズであることをフィードバックすることで、瞬時心拍を構成するR波の計測状態がアーチファクトに陥ることを未然に防ぐことも可能になる。
また、本発明では、計測状態フィードバック部126がアラームを一度発報した後も、継続的に計測異常の判別を行うことができるため、アラームの発報後に、管理者により実施した対応策が有効であったかを確認できる。例えば、先の30秒間における瞬時心拍の評価結果とアラーム条件とに応じたアラーム発報後に、管理者により計測機器の電極をずらすなどの対応を施した後に、計測状態フィードバック部126が、任意の30秒間における瞬時心拍の評価結果とアラーム条件と再度照合することにより、当該対処が正しかったかを確認できる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、各実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
10…瞬時心拍評価装置、11…心電図計測部、12…瞬時心拍評価部、121…R波抽出部、122…R波関連情報記録部、123…瞬時心拍算出部、124…瞬時心拍記録部、125…計測状態評価部、126…計測状態フィードバック部、127…フィードバック条件記録部。

Claims (8)

  1. 被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出する算出手段と、
    前記抽出手段により抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出手段により算出した瞬時心拍の計測状態を評価する評価手段と
    を備える瞬時心拍評価装置。
  2. 前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、および前記R波の第2の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、および前記瞬時心拍の第2の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1および第2のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示す
    請求項1に記載の瞬時心拍評価装置。
  3. 前記瞬時心拍の計測状態は、第1の状態区分および第2の状態区分を含み、
    前記第1の状態区分は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記第2の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する第1のR波の計測状態および前記瞬時心拍を構成する第2のR波の計測状態の少なくとも一方が前記異常計測状態であることを示し、
    請求項2に記載の瞬時心拍評価装置。
  4. 前記R波の計測状態は、前記R波の第1の計測状態、前記R波の第2の計測状態および前記R波の第3の計測状態を含み、
    前記R波の第1の計測状態は、当該R波の電位が条件を満たす大きさとなる異常計測状態であり、
    前記R波の第2の計測状態は、当該R波の電位が前記条件を満たす大きさとならない一方で、前記R波の電位の基線の変動が条件を満たす大きさとなるノイズであり、
    前記R波の第3の計測状態は、前記異常計測状態および前記ノイズに該当しない正常計測状態であり、
    前記瞬時心拍の計測状態は、前記瞬時心拍の第1の計測状態、前記瞬時心拍の第2の計測状態、前記瞬時心拍の第3の計測状態、前記瞬時心拍の第4の計測状態、前記瞬時心拍の第5の計測状態、および前記瞬時心拍の第6の計測状態を含み、
    前記瞬時心拍の前記第1の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第2の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第3の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第4の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態で、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第5の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズで、他方の計測状態が前記異常計測状態であることを示し、
    前記瞬時心拍の前記第6の計測状態は、当該瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であることを示す
    請求項1に記載の瞬時心拍評価装置。
  5. 前記瞬時心拍の計測状態は、第1の状態区分、第2の状態区分、および第3の状態区分を含み、
    前記第1の状態区分は、前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記正常計測状態であることを示し、
    前記第2の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記ノイズであること、または、(2)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記ノイズであること、を示し、
    前記第3の状態区分は、(1)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記正常計測状態であって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であること、(2)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方のR波の計測状態が前記ノイズであって、他方のR波の計測状態が前記異常計測状態であること、または、(3)前記算出手段により算出された瞬時心拍を構成する一方および他方のR波の計測状態がいずれも前記異常計測状態であること、を示す
    請求項4に記載の瞬時心拍評価装置。
  6. 一定時間内に前記心電計測手段から出力される信号に応じて前記評価手段により評価した前記瞬時心拍の計測状態が、正常でない計測状態を発報する条件を満たす場合に、前記条件を満たしたことを発報する発報手段をさらに備えた
    請求項1に記載の瞬時心拍評価装置。
  7. 装置に適用される方法であって、
    被験者の心電を計測する心電計測手段から出力される信号に基づいて心電のR波を抽出し、
    前記抽出した、時系列で隣接する2つのR波の間隔である瞬時心拍を算出し、
    前記抽出した、前記隣接する2つのR波のそれぞれの計測状態の種別に応じて、当該R波の間隔である、前記算出した瞬時心拍の計測状態を評価する
    瞬時心拍評価方法。
  8. 請求項1に記載の瞬時心拍評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記抽出手段、前記算出手段、および前記評価手段
    として機能させるための瞬時心拍評価処理プログラム。
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