JP2018093380A - 超音波デバイスの製造方法、超音波プローブの製造方法、電子機器の製造方法及び超音波画像装置の製造方法 - Google Patents

超音波デバイスの製造方法、超音波プローブの製造方法、電子機器の製造方法及び超音波画像装置の製造方法 Download PDF

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Kenji Otsuka
賢治 大塚
友亮 中村
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友亮 中村
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Abstract

【課題】音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成される画像の分解能を向上させることが可能な超音波デバイスの製造方法、超音波プローブの製造方法、電子機器の製造方法及び超音波画像装置の製造方法を提供する。【解決手段】基板11の振動板50上に第1電極14、圧電体層15及び第2電極16を含む圧電素子17を形成し、基板11の圧電素子17と対向する位置に開口部18を形成し、基板11の圧電体層15を設けた面及び開口部18を設けた面の何れかの面側に、圧電素子17の駆動によって発生する超音波を伝播させる音響整合層30及び超音波を屈折させるレンズ部材31を設けて超音波デバイスとする超音波デバイスの製造方法であって、基板11の何れかの面側の周囲に壁部を設けて壁部内に流動材を注入し、流動材を硬化して表面が平坦の音響整合層30とし、音響整合層30とレンズ部材31とを接合する。【選択図】図7

Description

本発明は、超音波デバイスの製造方法、超音波プローブの製造方法、電子機器の製造方
法及び超音波画像装置の製造方法に関する。
従来、プローブ等の超音波デバイスの先端から対象物に向かって超音波を出射し、その
対象物から反射された超音波を検出する電子機器が知られており、この電子機器は、例え
ば、患者の体内を映像化して診断に用いる超音波画像装置等として用いられる。この超音
波画像装置に搭載され、超音波を出射する超音波素子としては、例えば、圧電素子が用い
られる。
例えば、特許文献1に記載の超音波センサーを具備するプローブでは、圧電素子は、こ
れを含む素子アレイが組み込まれた凹部に流動性のある樹脂を流し込むことで形成される
音響整合層により保護されている。そして、形成された音響整合層とレンズとを接合して
超音波センサーとしている。
特開2013−258624号公報
しかしながら、音響整合層に流動性がある状態でレンズを取り付けると、音響整合層の
厚みにばらつきが生じやすい。そして、音響整合層の厚さのばらつきが大きくなると、超
音波に基づいて生成される画像の分解能が低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されるものであり、音響整合層の厚さのばらつ
きを低減して、超音波に基づいて生成される画像の分解能を向上させることが可能な超音
波デバイスの製造方法、超音波プローブの製造方法、電子機器の製造方法及び超音波画像
装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、基板を準備し、前記基板上に振動板を形成し、前
記振動板上に第1電極、圧電体層及び第2電極を含む圧電素子を形成し、前記基板の前記
圧電素子と対向する位置に開口部を形成し、前記基板の前記圧電体層を設けた面及び前記
開口部を設けた面の何れかの面側に、前記圧電素子の駆動によって発生する超音波を伝播
させる音響整合層及び前記超音波を屈折させる屈折部材を設けて超音波デバイスとする超
音波デバイスの製造方法であって、前記基板の前記何れかの面側の周囲に壁部を設けて前
記壁部内に流動材を注入し、前記流動材を硬化して表面が平坦の前記音響整合層とし、前
記音響整合層と前記屈折部材とを接合することを特徴とする超音波デバイスの製造方法に
ある。
かかる態様によれば、音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成
される画像の分解能を向上させることが可能な超音波デバイスを提供することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記音響整合層の接合面及び前記屈折
部材の接合面の少なくとも一方に活性化処理を施して、前記音響整合層と前記屈折部材と
を接合することが好ましい。
これによれば、音響整合層と屈折部材との接合界面に接着剤等を介在させる必要がない
ため、接着剤等による音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成さ
れる画像の分解能を向上させることが可能な超音波デバイスを提供することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記活性化処理は、プラズマ処理又は
紫外線照射処理の何れかであることが好ましい。
これによれば、音響整合層の接合面と屈折部材の接合面のみを確実に活性化することが
できるので、上述の効果を享受できると共に、活性化処理に伴う超音波デバイスの構成部
材の劣化を最小限に抑えることができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記音響整合層と前記屈折部材とを接
合した後に、アニール処理を施してもよい。
これによれば、音響整合層と屈折部材との接合界面における活性化接合を促進すること
ができるので、処理時間を短縮して製造コストを低減することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記音響整合層の接合面及び前記屈折
部材の接合面の少なくとも一方に接着剤を塗布して、前記音響整合層と前記屈折部材とを
接着してもよい。
これによれば、大掛かりな装置を必要とすることなく簡易な方法で音響整合層と屈折部
材とを接着することができるので、処理時間を短縮して製造コストを低減することができ
る。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記接着剤を転写用フィルム上に塗布
し、前記音響整合層の接合面及び前記屈折部材の接合面の少なくとも一方に、前記転写用
フィルム上に塗布した前記接着剤を転写して、前記音響整合層と前記屈折部材とを接着し
てもよい。
これによれば、簡易な方法で音響整合層と屈折部材とを接着することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、第1の粘度である前記接着剤を転写用
フィルム上に塗布した後に、前記第1の粘度である前記接着剤の粘度を、前記第1の粘度
より高い第2の粘度に調整して調整接着剤とし、前記音響整合層の接合面及び前記屈折部
材の接合面の少なくとも一方に、前記転写用フィルム上の前記調整接着剤を転写して、前
記音響整合層と前記屈折部材とを接着してもよい。
これによれば、粘度の低い第1の粘度である接着剤を用いることで転写フィルム上に均
一に塗布したものを、第1の粘度より高い第2の粘度に調整した上で転写する。このため
、接着剤の厚みの変動を抑制して転写することができるので、音響整合層の厚さのばらつ
きを更に低減して、超音波に基づいて生成される画像の分解能を向上させることが可能な
超音波デバイスを提供することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記音響整合層は、シリコーン系材料
からなることが好ましい。
これによれば、適度な流動性を維持した状態で硬化させることができるので、超音波の
伝播効率の低下を防止することができる。
また、前記超音波デバイスの製造方法において、前記屈折部材は、シリコーン系材料か
らなることが好ましい。
これによれば、音響整合層と同様の材料を用いることができるので、音響整合層と屈折
部材との接合を容易に行うことができる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、上記の何れかの超音波デバイスの製造方法を
含むことを特徴とする超音波プローブの製造方法にある。
これによれば、音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成される
画像の分解能を向上させることが可能な超音波プローブを提供することができる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、上記の何れかの超音波デバイスの製造方法を
含むことを特徴とする電子機器の製造方法にある。
これによれば、音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成される
画像の分解能を向上させることが可能な電子機器を提供することができる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、上記の何れかの超音波デバイスの製造方法を
含むことを特徴とする超音波画像装置の製造方法にある。
これによれば、音響整合層の厚さのばらつきを低減して、超音波に基づいて生成される
画像の分解能を向上させることが可能な超音波画像装置を提供することができる。
実施形態1の超音波デバイスの構成例を示す断面図。 実施形態1の超音波センサーの構成例を示す分解斜視図。 実施形態1の超音波センサーの構成例を示す平面図。 図3のA−A′線断面図。 図3のB−B′線断面図。 実施形態2の超音波デバイスの構成例を示す断面図。 実施形態2の超音波センサーの製造例を示すB−B′線断面図。 実施形態2の超音波センサーの製造例を示すB−B′線断面図。 超音波画像装置の一例を示す斜視図。 超音波デバイスの一例を示す正面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明は、本発明の一態様を
示すものであって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更可能である。なお、各
図面において同じ符号を付したものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されてい
る。また、X,Y及びZは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、
これらの軸に沿った方向を、それぞれ第1の方向X(X方向)、第2の方向Y(Y方向)
及び第3の方向Z(Z方向)とし、各図の矢印の向かう方向を正(+)方向、矢印の反対
方向を負(−)方向として説明する。X方向及びY方向は、板、層及び膜の面内方向を表
し、Z方向は、板、層及び膜の厚み方向又は積層方向を表す。
また、各図面において示す構成要素、即ち、各部の形状や大きさ、層の厚さ、相対的な
位置関係、繰り返し単位等は、本発明を説明する上で誇張して示されている場合がある。
更に、本明細書の「上」という用語は、構成要素の位置関係が「直上」であることを限定
するものではない。例えば、「基板上の第1電極」や「第1電極上の圧電体層」という表
現は、基板と第1電極との間や、第1電極と圧電体層との間に、他の構成要素を含むもの
を除外しない。
(実施形態1)
(超音波デバイス)
図1は、本発明の実施形態1にかかる超音波センサーを搭載した超音波デバイスの構成
例を示す断面図である。本実施形態では、超音波デバイスとして超音波プローブ(プロー
ブ)を例示して説明する。図示するように、超音波プローブ(プローブI)は、CAV面
型の超音波センサー1と、超音波センサー1に接続されたフレキシブルプリント基板(F
PC基板2)と、図示しない装置端末から引き出されたケーブル3と、FPC基板2及び
ケーブル3を中継ぎする中継基板4と、超音波センサー1、FPC基板2及び中継基板4
を保護する筐体5と、筐体5及び超音波センサー1の間に充填された耐水性樹脂6とを具
備して構成されている。また、詳細は後述するが、超音波センサー1は、超音波素子10
、圧電素子17の駆動によって発生する超音波を伝播させる音響整合層30、超音波を屈
折させる屈折部材であるレンズ部材31及び包囲板40を含んで構成されている。なお、
プローブIは、上記の構成に限定されず、必要に応じて他の要素を含んで構成されてもよ
い。
プローブIに搭載された超音波センサー1は、送受信一体型に構成されている。この超
音波センサー1では、超音波センサー1の繰り返し発信周期に応じ、送信超音波が、音響
整合層30及びレンズ部材31を通じて送信される。送信超音波が所定の間隔で送信され
るなかで、測定対象物から反射された反射超音波が、音響整合層30及びレンズ部材31
を通って受信される。これらの送信超音波や反射超音波の波形信号に基づき、プローブI
の装置端末において、測定対象物に関する情報(位置や形状等)が検出される。
このような超音波センサー1によれば、後述のように、送受信感度のばらつきを抑制し
、受信感度の向上化を図ることができる。従って、プローブIに超音波センサー1を搭載
することで、検出感度に優れた超音波デバイスとなる。超音波センサー1は、送受信一体
型に限定されず、送信専用型や受信専用型等にも適用できる。超音波センサー1を搭載可
能な超音波デバイスは、プローブIに限定されない。
また、超音波センサー1は、詳細は後述するが、振動板50の圧電素子17とは反対側
が超音波の通過領域となる型(CAV面型)に限定されず、振動板50の圧電素子17側
が超音波の通過領域となる型(ACT面型)にも適用できる。CAV面型の超音波センサ
ー1は、ACT面側の超音波センサーと比べて、測定対象物に対して超音波素子10を構
成する圧電素子17が離れた位置にある。従って、外部からの水分が圧電素子17に極め
て到達し難い構成となり、使用時の電気的安全性に優れる超音波センサー1となる。しか
も、圧電素子17が薄膜である場合、製造時のハンドリング性も向上させることができる
ので、超音波センサー1の取り扱いが容易となる。なお、ACT面型の超音波センサー1
B(図6参照)の詳細については後述する。
(超音波センサー)
図2は、超音波センサーの分解斜視図である。図1及び図2に示すように、超音波セン
サー1は、超音波素子10、音響整合層30、レンズ部材31及び包囲板40を含んで構
成されている。図2において、包囲板40と支持部材41とは別体に示されているが、実
際には、図1に示すように、両者は一体的に構成されている。なお、超音波センサー1は
、上記の構成に限定されず、他の要素を含んで構成されてもよい。
超音波センサー1がCAV面型に構成されていることから、音響整合層30は、空間2
0内に設けられている。音響整合能を有する樹脂等が基板11の空間20内等に充填され
て音響整合層30を構成することで、超音波素子10及び測定対象物の間で音響インピー
ダンスが急激に変化することを防止でき、その結果、超音波の伝播効率の低下を防止する
ことができる。そのような音響整合層30に適用可能な材料としては、例えば、シリコー
ンオイル、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコーン系材料等の流動性を有する材
料(流動材)が挙げられる。ただし、音響整合層30に適用可能な材料は、前記の例に限
定されず、超音波センサー1の用途等に応じた材料を適宜選択して用いることができる。
なお、基板11及び空間20の詳細については、後述する。
レンズ部材31は、基板11上の振動板50とは反対側に設けられている。レンズ部材
31は、超音波を収束させる役割を有している。超音波を電子フォーカス法で収束させる
場合等には、レンズ部材31は省略可能である。また、レンズ部材31は、超音波の収束
機能を有しない保護板等に代替させることも可能である。本実施形態では、上記の音響整
合層30が、レンズ部材31と基板11との接合機能又は接着機能も有している。レンズ
部材31と基板11との間に音響整合層30を介在させ、超音波センサー1が構成されて
いる。レンズ部材31は、上述した音響整合層30のシリコーン系材料等と同様のものか
ら構成できる。ただし、レンズ部材31に適用可能な材料は、前記の例に限定されず、超
音波センサー1の用途等に応じた材料を適宜選択して用いることができる。音響整合層3
0と同様の材料を用いることにより、音響整合層30とレンズ部材31との接合又は接着
を容易に行うことができる。なお、振動板50の詳細については、後述する。
包囲板40は、振動板50の第2の面50b側に設けられている。包囲板40の中央に
は凹部(圧電素子保持部32)が形成され、この圧電素子保持部32の周囲は、包囲板4
0の縁部40a及び面40bで囲われている。圧電素子保持部32によって、超音波素子
10の周囲の領域(超音波素子10の上面及び側面を含む領域)が覆われる。従って、超
音波素子10の上面は包囲板40の面40bで覆われ、側面は縁部40aで覆われること
になる。
圧電素子保持部32のZ方向の長さは80μmであるが、前記の値に限定されない。圧
電素子保持部32の長さは、超音波素子10の駆動を阻害しない程度のスペースが確保さ
れる値であればよい。また、圧電素子保持部32は、空気で満たされていてもよく、樹脂
で満たされていてもよい。
包囲板40は、縁部40a及び後述する支持部材41を介して、振動板50と接着又は
接合されている。包囲板40の接着又は接合には、接着剤等を用いることができるが、前
記の例に限定されない。包囲板40の厚さは400μmであるが、前記の値に限定されな
い。
超音波センサー1には、包囲板40の面40bと振動板50の第2の面50bとの間、
且つ、超音波素子10と重ならない位置に、支持部材41が設けられており、この支持部
材41により振動板50を支持できる。このため、例えば、レンズ部材31を超音波素子
10に実装する際や、超音波素子10とレンズ部材31の密着性を確保する際に、レンズ
部材31を音響整合層30側に押圧することがある。レンズ部材31を具備していない場
合や、レンズ部材31の代わりに他の部材を設けた場合にも、各部材の密着性を確保する
ため、音響整合層30側から振動板50に押圧力を付すこともある。超音波センサー1で
は、支持部材41を具備して構成されているため、上記の通り、所定の外圧が振動板50
に加わったとしても、構造歪みが生じることを抑制でき、高い信頼性を確保できる。
また、支持部材41が超音波素子10と重ならない位置に設けられているため、圧電素
子17が支持部材41によって過度に拘束されることが回避される。よって、支持部材4
1を設けていない場合と比べて、超音波の送信効率や受信効率が過度に低下することも防
止される。
ここで、超音波素子10と重ならない位置とは、超音波素子10をZ方向から見たとき
、後述する能動部(超音波素子10を構成する第1電極14と第2電極16とで挟まれた
部分(図5等参照))に重ならない位置である。特に、超音波センサー1では、後述する
隔壁19よりも狭い幅を有している支持部材41が、X方向に沿って整列する超音波素子
10間に設けられている。つまり、超音波センサー1では、超音波素子10をZ方向から
見たとき、支持部材41が、後述する可動部(振動板50の第2の面50b側のうち空間
20に対応する部分)にすら重なっていない。このため、支持部材41を設けていない場
合と比べ、超音波送信効率や受信効率が過度に低下することが確実に防止される。支持部
材41は、接着剤等により超音波素子10側に接着又は接合されているが、この手法は前
の例に限定されない。
支持部材41は、Y方向に沿って延びる梁形状を有している。これによれば、Y方向に
亘る広い範囲で振動板50を支持できる。梁形状の支持部材41は、Y方向ではなく、X
方向に沿って延在していてもよい。梁形状の支持部材41は、延在する片方の端部が包囲
板40の縁部40aから離れていてもよい。延在方向の少なくとも片方の端部が包囲板4
0の縁部40aに接していれば、本発明の梁形状の支持部材41に含まれる。
勿論、支持部材41は、梁形状を有していなくてもよい。支持部材41は、延在方向に
直線状でなくてもよい。支持部材41の作製手法によっては、支持部材41のXY平面の
断面積がZ方向に応じて異なる態様となる場合があるものの、かかる態様も、振動板50
を支持できる限り、本発明の支持部材41に含まれる。
圧電素子保持部32の中心部分は、包囲板40の縁部40aから比較的離れている。従
って、振動板50において、圧電素子保持部32の中心部分に対応する中心箇所Cでは、
支持部材41がない場合に剛性が低くなりやすい。そこで、支持部材41は、そのような
振動板50の中心箇所Cを支持するように、圧電素子保持部32の中心部分に設けられて
いる。これにより、より高い信頼性を確保できる。
超音波センサー1において、支持部材41の数、配置、形状等は種々に選択が可能であ
る。例えば、支持部材41は複数であってもよい。その場合、支持部材41は、圧電素子
保持部32内に、等間隔に設けられることが好ましい。これによれば、振動板50を万遍
なく支持できる。従って、振動板50の数は、3つ以上の奇数であることが好ましい。こ
れは、圧電素子保持部32内に支持部材41を等間隔に設けたとき、その真ん中の支持部
材41が、振動板50の中心箇所Cの近傍に位置し得るためである。例えば、支持部材4
1の数は、3つ程度であるとバランスがよい。勿論、支持部材41は、振動板50の中心
箇所Cからずれた部分のみに設けられてもよい。
梁形状の支持部材41は、包囲板40をウェットエッチングすることで作製されたもの
である。このように、支持部材41は、包囲板40の構成材料を活かして作製されており
、包囲板40と同一の構成を有している。ウェットエッチングは、例えばドライエッチン
グに比べ、加工精度は劣るものの、短時間で多くの領域を削ることができるため、梁形状
の支持部材41を作製するのには好適な手法である。
超音波素子10は、基板11、振動板50及び圧電素子17を含んで構成されている。
なお、超音波素子10は、上記の構成に限定されず、他の要素を含んで構成されてもよい
基板11には、複数の隔壁19が形成されている。この複数の隔壁19により、X方向
及びY方向に沿って、複数の空間20(キャビティ)が区画されている。空間20は、Z
方向に基板11を貫通するように形成されている。つまり、基板11には、その振動板5
0側に開口した開口部18が形成されている。開口部18(空間20)は、二次元状、即
ち、X方向に複数且つY方向に複数形成されている。開口部18(空間20)の配列や形
状は、種々に変形が可能である。例えば、開口部18(空間20)は、一次元状、即ち、
X方向及びY方向の何れか一方の方向に沿って複数形成されてもよい。また、開口部18
(空間20)は、超音波素子10をZ方向から見たときに、正方形状(X方向とY方向と
の長さの比が1:1)に形成されてもよいし、長方形状(X方向とY方向との長さの比が
1:1以外)に形成されてもよい。
基板11は、例えばシリコン(Si)単結晶基板を用いることができるが、これに限定
されるものではない。例えば、SOI基板やガラス基板等を用いてもよい。
振動板50は、開口部18(空間20)を塞ぐように基板11上に設けられており、基
板11上に形成された弾性膜12と、弾性膜12上に形成された絶縁体膜13とによって
構成されている。以降、振動板50の基板11側の面を第1の面50aと称し、第1の面
50aに対向する面を第2の面50bと称する。振動板50は、この場合、弾性膜12に
よって第1の面50aが構成され、絶縁体膜13によって第2の面50bが構成される。
本実施形態では、二酸化シリコン(SiO)等からなる弾性膜12と、酸化ジルコニ
ウム(ZrO)等からなる絶縁体膜13とで振動板50を構成したが、これに限定され
るものではない。例えば、弾性膜12又は絶縁体膜13の何れか一方でもよく、又は他の
膜としてもよい。或いは、振動板50を設けずに、後述する第1電極14のみが振動板と
して機能するようにしてもよい。基板11上に第1電極14を直接設ける場合には、第1
電極14を絶縁性の保護膜等で保護することが好ましい。また、弾性膜12は、基板11
と別部材でなくてもよい。基板11の一部を薄く加工し、これを弾性膜12として使用し
てもよい。
ここで、振動板50の第2の面50b側のうち、空間20に対応する部分を可動部と称
する。可動部は、圧電素子17の変位によって振動が生じる部分である。例えば、圧電素
子17に電圧を印加したとき、可動部に振動が生じる。この振動によって空間20内の媒
質である音響整合層30に圧力変動が生じ、この圧力変動に応じて超音波センサー1から
送信超音波が送信され、或いは、受信超音波が受信される。
振動板50は、空間20に対応する領域(可動部)が、圧電素子17に電圧を印加して
いない状態で、空間20とは反対側に凸(即ち上凸)となる撓みを有している。かかる撓
みを有する振動板50となるように、圧電素子17が構成されている。本明細書において
、空間20とは反対側(+Z方向側)に凸であることは「上凸」で表される。また、空間
20側(−Z方向側)に凸であることは「下凸」で表される。超音波センサー1の型によ
って圧電素子17近傍の構成が異なるが、振動板50の空間20に対向する側に圧電素子
17が設けられている超音波センサー1であれば、何れの型でも、上記のように「上凸」
及び「下凸」と解釈される。
図3は、超音波センサーの構成例を示す平面図であり、図4は、図3のA−A′線断面
図であり、図5は、B−B′線断面図である。なお、これらの各図においては、開口部1
8(空間20)がZ方向から見たときに長方形状(X方向とY方向との長さの比が1:2
)に形成された超音波センサー1を例示した。また、以降に示す図6及び図7についても
同様の形状の超音波センサー1とする。
図示するように、圧電素子17は、弾性膜12及び絶縁体膜13からなる振動板50上
に設けられており、振動板50の開口部18(空間20)に対向する位置に設けられてい
る。圧電素子17は、第1電極14、圧電体層15及び第2電極16を含んで構成されて
いる。この圧電素子17に対応する領域には開口部18(空間20)が形成され、これは
隔壁19により区切られている。圧電素子17のうち、第1電極14と第2電極16とが
Z方向で重なった部分を能動部と称する。能動部は、選択された第1電極14と第2電極
16による電圧の印加により駆動される領域であり、上述した可動部内に存在する。
圧電素子17は、第1電極14と圧電体層15と第2電極16とを含む部分であり、圧
電素子17をZ方向から見たとき、開口部18の内側の領域にある。即ち、圧電素子17
のX方向及びY方向は、何れも開口部18より短い。ただし、圧電素子17のX方向が開
口部18より長い場合や、圧電素子17のY方向が開口部18より長い場合も、本発明に
含まれる。
図示しないものの、圧電素子17と振動板50との間に、他の層が設けられてもよい。
例えば、圧電素子17と振動板50との間に、密着性を向上させるための密着層が設けら
れてもよい。このような密着層は、例えば、酸化チタン(TiO)層、チタン(Ti)
層、窒化シリコン(SiN)層等から構成できる。
ここで、本実施形態では、圧電素子17と、弾性膜12及び絶縁体膜13からなる振動
板50とを合わせてアクチュエーター装置と称する。このアクチュエーター装置では、圧
電素子17を構成する第1電極14及び第2電極16が、図示しない駆動回路に電気的に
接続されており、この駆動回路から第1電極14及び第2電極16に電気信号(駆動信号
)が入力されることで、圧電素子17に電圧が印加され、圧電体層15に分極が生じて圧
電素子17及び振動板50が変位する。また、圧電素子17が変位すると、圧電体層15
に分極が生じて表面電荷が発生する。表面電荷は、駆動回路にて電圧として検出される。
超音波センサー1は、送受信一体型に構成されているが、圧電素子17は、送信専用型
、受信専用型、送受信一体型等の何れの型にも適用でき、CAV型、ACT型、送信専用
型、受信専用型、送受信一体型等に応じて、高い検出感度を有するように設計することが
可能である。
圧電素子17を構成する圧電体層15は、空間20(開口部18)毎にパターニングし
て構成されている。この圧電体層15は、電気機械変換能力を有しており、厚さが3μm
以下、好ましくは0.3μm以上1.5μm以下の薄膜である。ただし、この膜厚に限定
されない。なお、第1電極14と圧電体層15との間に、他の層が設けられてもよい。例
えば、第1電極14と圧電体層15との間に、圧電体層15を所定の配向に制御するため
の配向制御層(シード層)が設けられてもよい。このような配向制御層は、例えば、後述
する圧電体層15と同様の材料を適宜選定することができる。
圧電体層15は、電気機械変換能力を有していればよく、必要に応じて構成材料を適宜
選定することができる。圧電体層15は、代表的にはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系
のペロブスカイト構造を有する複合酸化物(ペロブスカイト型複合酸化物)を用いること
ができる。これによれば、圧電素子17の変位量を確保しやすくなる。また、この他に、
鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、ニオブ(Nb)及びTiを含むPMN−PT系やP
MN−PZT系の多成分系の複合酸化物等も適用できる。
また、圧電体層15は、鉛を含まない非鉛系材料、例えば、ビスマス(Bi)及び鉄(
Fe)を含むBFO系の複合酸化物、Bi、バリウム(Ba)、Fe及びTiを含むBF
−BT系の複合酸化物、Bi、Fe(鉄)、マンガン(Mn)、Ba及びTiを含むBF
M−BT系の複合酸化物、カリウム(K)、ナトリウム(Na)及びNbを含むKNN系
の複合酸化物等のペロブスカイト型複合酸化物を用いることもできる。これによれば、環
境への負荷が少ない非鉛系材料を用いて超音波素子10を実現できる。
なお、圧電体層15は、前記の例に制限されず、他の元素(添加元素)を含んで構成し
てもよく、例えば、Mn、リチウム(Li)、Ba、カルシウム(Ca)、ストロンチウ
ム(Sr)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アンチモン(
Sb)、Fe、コバルト(Co)、銀(Ag)、Mg、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ラン
タン(La)、サマリウム(Sm)、セシウム(Ce)、アルミニウム(Al)等を含ん
でもよい。これらの添加元素の中では、Mnを更に含むことが好ましい。これによれば、
リーク電流を抑制しやすくなり、例えば、非鉛系材料として信頼性の高い超音波素子10
を実現できる。このような添加元素を含む圧電体層15である場合も、複合酸化物がペロ
ブスカイト構造を有するように構成されることが好ましい。
ペロブスカイト型複合酸化物は、例えば、一般式ABOで示される。この場合、Aサ
イトは酸素(O)原子が12配位しており、BサイトはO原子が6配位して8面体(オク
タヘドロン)をつくっている。なお、ペロブスカイト型複合酸化物がペロブスカイト構造
を取り得る限りにおいて、格子不整合、酸素欠損・過剰等による不可避な化学量論の組成
のずれは勿論のこと、元素の一部置換等も許容され、これらは本実施形態のペロブスカイ
ト型複合酸化物に含まれる。
例えば、BF−BT系の複合酸化物は、その組成式は(Bi、Ba)(Fe、Ti)O
として表され、AサイトにBi及びBaが、BサイトにFe及びTiが位置している。
代表的な組成としては、鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムとの混晶として表される。かか
る混晶は、X線回折パターンで、鉄酸ビスマスやチタン酸バリウムが単独では検出できな
いものをいう。ただし、特に断りが無い限り、BF−BT系の複合酸化物は、混晶の組成
から外れる組成も含むものである。
また、BF−BT系の複合酸化物は、そのAサイトのBiをLi、Sm、Ce等の添加
元素で置換するようにしてもよく、BサイトのFeをAl、Co等の添加元素で置換する
ようにしてもよい。これによれば、各種特性を向上させて構成や機能の多様化を図りやす
くなる。
通常、超音波センサーでは、超音波素子をX方向及びこれに直交するY方向に、二次元
的に並設しており、X方向をスキャン方向、Y方向をスライス方向とする。本実施形態の
構成例では、スライス方向であるY方向に、16個の超音波素子10が並設され、スキャ
ン方向であるX方向に、64個の超音波素子10が並設されているが、図3及び図4には
、それぞれその一部のみを示している。このような超音波センサー1では、スキャン方向
(X方向)にスキャンしながら、スライス方向(Y方向)に延びる列毎に駆動、即ち、超
音波の送信及び受信を行うことにより、スライス方向のセンシング情報を、スキャン方向
に連続して取得することができる。
また、通常、圧電素子を駆動する場合、何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極
を個別電極とする。例えば、Y方向を一列とし、X方向に複数列ずつ配置された超音波素
子10毎にグループ化され、当該グループ毎に駆動して、X方向にスキャンすることが行
われる場合には、何れか一方が共通電極で他方が個別電極という区別は現実的ではない。
何れにしても、超音波素子を二次元的に並列させた態様とする場合には、圧電素子を構成
する第1電極を一方向に亘るように設け、第2電極を前記一方向に直交する方向に亘るよ
うに設け、共通化された共通電極と信号電極との間に電圧を印加することにより、グルー
プ毎に圧電素子を駆動することが一般的に行われる。
本実施形態では、超音波センサー1の各電極の配置は特に限定されない。例えば、第1
電極14について、Y方向に延びた列を複数列毎に束ねて共通化してもよく、これを仮に
1チャンネルとし、このチャンネルをX方向に亘って複数設けてもよい。この場合、第1
電極14は、複数列毎に共通化され、複数列1チャンネル毎に駆動可能となる。一般に、
共通化された電極は、共通電極(コモン電極(COM)とも呼ばれる)と呼ばれ、グルー
プ毎に共通化された電極は、信号電極(シグナル電極(SIG)とも呼ばれる)と呼ばれ
る。
例えば、第2電極16は、X方向に沿って一列に連続して設けられ、Y方向に沿って複
数列設けられてもよい。このような構成においては、第2電極16を1列毎に共通化して
、1チャンネル内の全ての圧電素子17を同時に駆動し、順次各チャンネルを駆動すると
、X方向に沿った1次元のデータが取得できる。また、第2電極16を1列毎又は複数列
毎に共通化し、1チャンネル内の圧電素子17をグループ毎に順次駆動し、順次各チャン
ネルを駆動すると、XY方向の二次元データが取得できる。
なお、超音波センサー1では、X方向又はY方向の一方端又は両端に、図示しない外部
接続端子を具備することになる。また、本実施形態では、第1電極14を信号電極とし、
第2電極16を共通電極とする構成としたが、第2電極16が信号電極、第1電極14が
共通電極となるように、それぞれ配置して超音波センサー1を構成しても構わない。
圧電素子17を構成する第1電極14や第2電極16の材料は、圧電素子17を形成す
る際に酸化せず、導電性を維持できる電極材料であればよい。そのような材料としては、
例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、金(Au)、Al、Cu、Ti、Ag、ス
テンレス鋼等の金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FT
O)等の酸化スズ系導電材料、酸化亜鉛系導電材料、ルテニウム酸ストロンチウム(Sr
RuO)、ニッケル酸ランタン(LaNiO)、元素ドープチタン酸ストロンチウム
等の酸化物導電材料、導電性ポリマー等を用いることができる。ただし、前記の材料に制
限されない。電極材料として、上記材料の何れかを単独で用いてもよく、複数の材料を積
層させた積層体を用いてもよい。第1電極14の材料と第2電極16の材料は、同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。
(実施形態2)
(超音波デバイス)
図6は、本発明の実施形態2にかかる超音波センサーを搭載した超音波デバイスの構成
例を示す断面図である。本実施形態では、超音波デバイスとして超音波プローブ(プロー
ブ)を例示して説明する。図示するように、ACT面型の超音波センサー1Bを具備して
、プローブIBが構成されていること以外は実施形態1の超音波センサー1と同様の構成
である。従って、超音波センサー1と同様の構成要素については、説明を適宜省略する。
ACT面型の超音波センサー1Bでは、音響整合層30は圧電素子17の周囲に設けら
れている。これによれば、圧電素子17は音響整合層30により保護される。また、音響
整合層30を構成する、上述したシリコーン系材料等の音響整合能を有する樹脂等(以下
、単に「樹脂」という)は、軟性材料であるため、超音波センサー1Bの振動特性の低下
を抑制することができる。そして、振動板50は、空間20に対応する領域が、圧電素子
17に電圧を印加していない状態で音響整合層30側に上凸となる撓みを有している。A
CT面型の超音波センサー1Bでは、空間20内は空気層とされている。
圧電素子17に電圧を印加して圧電素子17及び振動板50を変位させることで、空間
20内の媒質(空気層)に圧力変動が生じ、これにより送信超音波が送信される。また、
反射超音波を受けて空間内の媒質に圧力変動が生じると、圧電素子17及び振動板50が
変位し、これにより圧電素子17から電圧が得られる。
(超音波デバイスの製造方法)
次に、超音波センサー1Bの製造方法について、図4〜図7を用いて説明する。図6及
び図7は、超音波センサーの製造方法の一例を示すB−B′線断面図である。
まず、図4及び図5に示すように、基板11としてシリコン基板を準備する。次に、基
板11を熱酸化することによって、その表面に二酸化シリコン(SiO)からなる弾性
膜12を形成する。更に、弾性膜12上にスパッタリング法や蒸着法等でジルコニウム膜
を形成し、これを熱酸化することによって、酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁
体膜13を得る。このようにして、基板11上に、弾性膜12と絶縁体膜13とからなる
振動板50を形成する。
次に、振動板50の絶縁体膜13上に第1電極14を形成する。第1電極14は、例え
ばスパッタリング法、真空蒸着法(PVD法)、レーザーアブレーション法等の気相法、
スピンコート法等の液相法等により形成することができる。次に、第1電極14をパター
ニングする。第1電極14のパターニングは、例えば、反応性イオンエッチング(RIE
:Reactive Ion Etching)、イオンミリング等のドライエッチング
や、エッチング液を用いたウェットエッチングにより行うことができる。なお、第1電極
14のパターニングにおける形状は、特に限定されない。
次に圧電体層15を形成する。圧電体層15の形成方法は限定されない。例えば、金属
錯体を含む溶液(前駆体溶液)を塗布乾燥し、更に高温で焼成することで金属酸化物を得
るMOD(Metal−Organic Decomposition)法や、ゾル−ゲ
ル法等の化学溶液法(湿式法)を用いることができる。その他、レーザーアブレーション
法、スパッタリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD(Ch
emical Vapor Deposition)法、エアロゾル・デポジション法等
、気相法、液相法、又は固相法により圧電体層15を製造することができる。
例えば、湿式法によって形成された圧電体層15は、詳細は後述するが、前駆体溶液を
塗布して前駆体膜を形成する工程(塗布工程)、前駆体膜を乾燥する工程(乾燥工程)、
乾燥した前駆体膜を加熱して脱脂する工程(脱脂工程)、及び、脱脂した前駆体膜を焼成
する工程(焼成工程)までの一連の工程によって形成された圧電体膜(不図示)を複数有
する。即ち、圧電体層15は、塗布工程から焼成工程までの一連の工程を複数回繰り返す
ことによって形成される。なお、上述した一連の工程において、塗布工程から脱脂工程ま
でを複数回繰り返した後に、焼成工程を実施してもよい。
湿式法によって形成された層や膜は、界面を有する。湿式法によって形成された層や膜
には、塗布又は焼成の形跡が残り、このような形跡は、その断面を観察したり、層内(又
は膜内)における元素の濃度分布を解析したりすることによって確認可能な「界面」とな
る。「界面」とは、厳密には層間又は膜間の境界を意味するが、ここでは、層又は膜の境
界付近を意味するものとする。湿式法によって形成された層や膜の断面を観察した場合、
このような界面は、隣の層や膜との境界付近に、他よりも色が濃い部分、又は他よりも色
が薄い部分として確認される。また、元素の濃度分布を解析した場合、このような界面は
、隣の層や膜との境界付近に、他よりも元素の濃度が高い部分、又は他よりも元素の濃度
が低い部分として確認される。圧電体層15は、塗布工程から焼成工程までの一連の工程
を複数繰り返して、或いは、塗布工程から脱脂工程までを複数回繰り返した後に焼成工程
を実施して形成される(複数の圧電体膜によって構成される)ため、各圧電体膜に対応し
て、複数の界面を有することとなる。
圧電体層15を湿式法で形成する場合の具体的な手順の例は、次の通りである。まず、
金属錯体を含むMOD溶液やゾルからなり、圧電体層15を形成するための前駆体溶液を
調整する(調整工程)。そして、この前駆体溶液を、パターニングした第1電極14上に
、スピンコート法等を用いて塗布して前駆体膜を形成する(塗布工程)。次に、この前駆
体膜を所定温度、例えば130℃〜250℃程度に加熱して一定時間乾燥させ(乾燥工程
)、更に乾燥した前駆体膜を所定温度、例えば300℃〜450℃程度に加熱して一定時
間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。更に、脱脂した前駆体膜をより高い温度
、例えば650℃〜800℃程度に加熱し、この温度で一定時間保持することによって結
晶化させ、圧電体膜を形成する(焼成工程)。そして、上記の塗布工程、乾燥工程、脱脂
工程及び焼成工程を複数回繰り返すことにより、複数層の圧電体膜からなる圧電体層15
を形成する。
なお、上述の前駆体溶液は、焼成により、上述したペロブスカイト型複合酸化物を形成
し得る金属錯体を、それぞれ有機溶媒に溶解又は分散させたものである。つまり、前駆体
溶液は、金属錯体の中心金属として、上述したペロブスカイト型複合酸化物を形成し得る
各元素を含むものである。このとき、前駆体溶液中に、上記元素以外の元素を含む金属錯
体、例えば、Mn、Li、Ba、Ca、Sr、Zr、Ti、Ta、Sb、Fe、Co、A
g、Mg、Zn、Cu、La、Sm、Ce、Al等の添加物を含む金属錯体を更に混合し
てもよい。
上記各元素を含む金属錯体としては、例えば、アルコキシド、有機酸塩、β−ジケトン
錯体等を用いることができる。前駆体溶液において、これらの金属錯体の混合割合は、ペ
ロブスカイト型複合酸化物に含まれる各金属元素が所望のモル比となるように混合すれば
よい。
前駆体溶液の作製に用いられる有機溶媒としては、例えば、プロパノール、ブタノール
、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、オクタン、デカン、シクロヘキサン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン、
酢酸、オクチル酸、2−n−ブトキシエタノール、n−オクタン等、又はこれらの混合溶
媒等が挙げられる。なお、前駆体溶液は、各金属錯体の分散を安定化する添加剤を含んで
もよい。このような添加剤としては、2−エチルヘキサン酸等が挙げられる。
乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ラン
プの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装
置、ホットプレート等が挙げられる。
次いで、複数の圧電体膜からなる圧電体層15をパターニングする。パターニングは、
いわゆる、反応性イオンエッチングやイオンミリング等のドライエッチングや、エッチン
グ液を用いたウェットエッチングによって行うことができる。なお、圧電体層15のパタ
ーニングにおける形状は、特に限定されない。
次に、パターニングした圧電体層15上に第2電極16を形成する。第2電極16は、
第1電極14と同様の方法により形成することができる。なお、第2電極16のパターニ
ングにおける形状は、特に限定されない。本実施形態では、圧電体層15上に第2電極1
6を形成する前後で、必要に応じて600℃〜800℃程度の温度域で再加熱処理(ポス
トアニール)を行ってもよい。このように、ポストアニールを行うことで、圧電体層15
と第1電極14や第2電極16との良好な界面を形成することができ、且つ圧電体層15
の結晶性を改善することができる。
以上の工程によって、第1電極14と圧電体層15と第2電極16とを備えた圧電素子
17が完成する。
次に、図7に示すように、基板11の圧電素子17とは反対側の面に、図示しないマス
ク膜を形成し、これを所定形状にパターニングする。そして、このマスク膜を介して、基
板11に対してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング
)を実施して、基板11を複数の隔壁19によって区画して、空間20を形成する。この
空間20内は空気層とされている。
次に、基板11の圧電素子17形成面側の周囲に、壁部を設けて当該壁部内に後述する
流動材を注入し、当該流動材を硬化して、厚さが80μm〜100μmであって表面が平
坦の音響整合層30を形成し、これに準備したレンズ部材31を取り付ける。レンズ部材
31の厚さは200μmであるが、超音波ビームを形成するため、圧電素子17に対応す
る部分(レンズ部分)が曲面状に形成されており、最大肉厚部の厚みは600μmとなっ
ている。ただし、これらの厚さに限定されない。なお、実施形態1のCAV面型の超音波
センサー1では、基板11の開口部18(空間20)形成面側の周囲に、壁部を設けて当
該壁部内に流動材を注入すること以外は、超音波センサー1Bと同様にして音響整合層3
0を形成し、これにレンズ部材31を取り付ける。
以下、音響整合層30にレンズ部材31を取り付ける方法について説明する。取り付け
方法としては、例えば、音響整合層30の接合面(+Z方向側の面)と、レンズ部材31
の接合面(−Z方向側の面)とを直接接合する方法が挙げられる。この直接接合は、音響
整合層30とレンズ部材31との両接合面が平坦面(平滑面)である場合、特に、音響整
合層30及びレンズ部材31が同一の材料で構成されている場合に行うことができる。好
ましい材料としては、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコー
ン系材料等の流動材が挙げられる。
ここで、好ましい取り付け方法としては、音響整合層30の接合面(+Z方向側の面)
と、レンズ部材31の接合面(−Z方向側の面)とを活性化(表面改質)し、これらを直
接接合する方法が挙げられる。これによれば、音響整合層30とレンズ部材31との接合
界面に接着剤等を介在させる必要がないため、接着剤等による音響整合層30の厚さのば
らつきを低減して、超音波に基づいて生成される画像の分解能を向上させることができる
。また、これらの接合界面に接着剤等の他の部材を介在させないことで、超音波センサー
1B全体の設計上の誤差を低減することができる。なお、音響整合層30及びレンズ部材
31の両接合面のうち、何れか一方の接合面に活性化処理を施して両者を接合してもよい
音響整合層30とレンズ部材31との両接合面を活性化する際には、例えば、プラズマ
(plasma)処理、紫外線(UV:ultraviolet)照射処理を行うことが
好ましい。ただし、各接合面を活性化することができ、両者を直接接合することができれ
ば、これらに限定されない。また、音響整合層30とレンズ部材31の両接合面のみを確
実に活性化することができるので、活性化処理に伴う超音波デバイスの構成部材の劣化を
最小限に抑えることができる。さらに、硬化収縮、塗布ばらつき、接着ばらつき等による
音響整合層30の層厚変化の影響を低減することができ、製造コストの低減化を図ること
ができる。
また、音響整合層30とレンズ部材31の直接接合の後に、所定温度でアニール処理を
施してもよい。アニール処理の温度は、これらの接合界面における活性化接合を促進する
ことができれば特に限定されないが、超音波デバイスの構成部材への影響を考慮して、8
0℃〜150℃で行うことが好ましい。これによれば、これらの接合界面における活性化
接合を更に促進することができ、処理時間を短縮して製造コストを低減することができる
また、音響整合層30とレンズ部材31の各接合面を活性化した後に接着剤を塗布し、
両者を直接接着してもよい。接着剤を用いることで、音響整合層30とレンズ部材31と
の接着を更に強固にすることができる。この方法の場合、塗布ばらつき、接着ばらつき等
による音響整合層30の層厚変化の影響を低減するために、接着剤を1μm〜2μmの膜
厚になるように塗布することが好ましい。接着剤は、音響への影響を考慮して、音響整合
層30を構成するシリコーン系材料等と同様の材料からなるものを用いることが好ましい
取り付け方法の他の例としては、音響整合層30の接合面(+Z方向側の面)及びレン
ズ部材31の接合面(−Z方向側の面)の何れか一方の面、或いは両接合面に接着剤を塗
布し、これらを接着する方法が挙げられる。好ましい接着剤の膜厚は上述した通りである
が、両接合面に塗布する場合には、それぞれ0.5μm〜1μmの膜厚になるように塗布
することが好ましい。
また、転写用フィルムの表面に塗布した接着剤を転写するフィルム転写により、音響整
合層30の接合面(+Z方向側の面)及びレンズ部材31の接合面(−Z方向側の面)の
何れか一方の面、又は両接合面に、接着剤を塗布してもよい。転写用フィルムは、転写用
フィルムの表面の接着剤を音響整合層30上及び/又はレンズ部材31上に転写すること
ができれば特に限定されない。
フィルム転写では、粘度の低い(第1の粘度である)接着剤(低粘性接着剤)を転写用
フィルムの表面に塗布する。そして、転写用フィルムの表面の接着剤の粘度を調整する粘
度調整工程により、接着剤の粘度を高い状態(β状態)に調整し、粘度を上昇させた(第
2の粘度である)接着剤(調整接着剤)を音響整合層30上及び/又はレンズ部材31上
に転写してもよい。これによれば、転写用フィルム上に塗布した低粘性接着剤の厚みを低
粘性により均一にした後に粘度を上げることで、均一な厚みを保持した調整接着剤を音響
整合層30及び/又はレンズ部材31上に転写することができる。その結果、音響整合層
30の厚さのばらつきを更に低減して、超音波に基づいて生成される画像の分解能を向上
させることができる。粘度調整工程においては、転写用フィルムの表面に塗布した低粘性
接着剤を半硬化させることで、粘度の高い状態(β状態)の調整接着剤に調整することが
できる。調整接着剤は、自重等により流動しない粘度に調整されているため、厚みの変動
を抑制することができる。
次に、図8に示すように、不要部分をダイシング等により切断・除去し、常法により、
複数の隔壁19によって区画された基板11上に包囲板40等を設け、超音波センサー1
Bとする。なお、実施形態1のCAV面型の超音波センサー1では、包囲板40と振動板
50とを、縁部40a及び支持部材41を介して常法により接着又は接合し、超音波セン
サー1とする。
(他の実施形態)
以上説明した各実施形態では省略したが、例えば、振動板の圧電素子とは反対側が、測
定対象物に向けて発信される超音波や測定対象物から反射した超音波(エコー信号)の通
過領域となる構成とすることができる。これによれば、振動板の圧電素子とは反対側の構
成を簡素化させ、超音波等の良好な通過領域を確保できる。また、電極や配線等の電気的
領域や各部材の接着固定領域を測定対象物から遠ざけて、これらと測定対象物との間での
汚染や漏れ電流を防止しやすくなる。従って、汚染や漏れ電流を特に嫌う医療用の機器、
例えば超音波診断装置(超音波画像装置)、血圧計及び眼圧計にも好適に適用できる。
また、圧電素子を含む領域を封止する封止板を基板に接合するのが好ましい。これによ
れば、圧電素子を物理的に保護でき、また超音波センサーの強度も増加するため、構造安
定性を高めることができる。更に、圧電素子が薄膜として構成される場合には、その圧電
素子を含む超音波センサーのハンドリング性も向上させることができる。
また、上述した各実施形態では、開口部は、圧電素子毎に形成した例を示したが、これ
に限定されず、複数の圧電素子に対応して開口部を形成してもよい。例えば、スキャン方
向(X方向)に亘って並設される圧電素子の列に共通する開口部を設けてもよく、又は全
体に1つの開口部としてもよい。なお、このような複数の圧電素子に対して共通する開口
部を設けた場合には、圧電素子の振動状態が異なるようになるが、振動板の基板とは反対
側から、各圧電素子の間を押さえ込む部材等を設けて、独立した開口部を設けた場合と同
様な振動を行うようにしてもよい。
本発明の超音波センサーは、種々の圧力センサーとして用いることができる。例えば、
プリンター等の液体噴射装置において、インクの圧力を検知するセンサーとしても適用で
きる。また、本発明の超音波センサーの構成は、超音波モーター、圧電トランス、振動式
ダスト除去装置、圧力電気変換機、超音波発信機及び加速度センサー等に好適に応用でき
る。この種の超音波センサーの構成を利用して得られた完成体、例えば、上記の超音波セ
ンサーを搭載したロボット等も、超音波デバイスに含まれる。
ここで、上述した超音波センサーを用いた電子機器の一例について説明する。図9は超
音波画像装置の一例の概略構成を示す斜視図、図10は超音波デバイスを示す平面図であ
る。本実施形態では、電子機器として超音波画像装置を例示して説明し、超音波デバイス
として超音波プローブ(プローブ)を例示して説明する。
図9に示すように、超音波画像装置101は、装置端末102と超音波プローブ(プロ
ーブ103)とを備える。装置端末102とプローブ103とはケーブル104で接続さ
れる。装置端末102とプローブ103とはケーブル104を通じて電気信号をやり取り
する。装置端末102には表示装置(ディスプレイパネル105)が組み込まれる。ディ
スプレイパネル105の画面は、装置端末102の表面に露出する。装置端末102では
、プローブ103の超音波センサー1(図10参照)から送信され、検出された超音波に
基づき画像が生成される。画像化された検出結果は、ディスプレイパネル105の画面に
表示される。
図10に示すように、プローブ103は、筐体106を有する。筐体106内には、複
数の超音波素子10(図2等参照)がX方向及びY方向の二次元に配列された超音波セン
サー1が収納される。超音波センサー1は、その表面が筐体106の表面に露出するよう
に設けられる。超音波センサー1は、表面から超音波を出力すると共に、超音波の反射波
を受信する。また、プローブ103は、プローブ本体103aに着脱自在となるプローブ
ヘッド103bを備えることができる。このとき、超音波センサー1は、プローブヘッド
103bの筐体106内に組み込むことができる。
I,IB,103…プローブ、1,1B…超音波センサー、2…FPC基板、3,10
4…ケーブル、4…中継基板、5,106…筐体、6…耐水性樹脂、10…超音波素子、
11…基板、12…弾性膜、13…絶縁体膜、14…第1電極、15…圧電体層、16…
第2電極、17…圧電素子、18…開口部、19…隔壁、20…空間、30…音響整合層
、31…レンズ部材、32…圧電素子保持部、40…包囲板、40a…縁部、40b…面
、41…支持部材、50…振動板、50a…第1の面、50b…第2の面、101…超音
波画像装置、102…装置端末、103a…プローブ本体、103b…プローブヘッド、
105…ディスプレイパネル

Claims (12)

  1. 基板を準備し、
    前記基板上に振動板を形成し、
    前記振動板上に第1電極、圧電体層及び第2電極を含む圧電素子を形成し、
    前記基板の前記圧電素子と対向する位置に開口部を形成し、
    前記基板の前記圧電体層を設けた面及び前記開口部を設けた面の何れかの面側に、前記
    圧電素子の駆動によって発生する超音波を伝播させる音響整合層及び前記超音波を屈折さ
    せる屈折部材を設けて超音波デバイスとする超音波デバイスの製造方法であって、
    前記基板の前記何れかの面側の周囲に壁部を設けて前記壁部内に流動材を注入し、前記
    流動材を硬化して表面が平坦の前記音響整合層とし、
    前記音響整合層と前記屈折部材とを接合することを特徴とする超音波デバイスの製造方
    法。
  2. 前記音響整合層の接合面及び前記屈折部材の接合面の少なくとも一方に活性化処理を施
    して、前記音響整合層と前記屈折部材とを接合することを特徴とする請求項1に記載の超
    音波デバイスの製造方法。
  3. 前記活性化処理は、プラズマ処理又は紫外線照射処理の何れかであることを特徴とする
    請求項2に記載の超音波デバイスの製造方法。
  4. 前記音響整合層と前記屈折部材とを接合した後に、アニール処理を施すことを特徴とす
    る請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法。
  5. 前記音響整合層の接合面及び前記屈折部材の接合面の少なくとも一方に接着剤を塗布し
    て、前記音響整合層と前記屈折部材とを接着することを特徴とする請求項1に記載の超音
    波デバイスの製造方法。
  6. 前記接着剤を転写用フィルム上に塗布し、前記音響整合層の接合面及び前記屈折部材の
    接合面の少なくとも一方に、前記転写用フィルム上に塗布した前記接着剤を転写して、前
    記音響整合層と前記屈折部材とを接着することを特徴とする請求項5に記載の超音波デバ
    イスの製造方法。
  7. 第1の粘度である前記接着剤を転写用フィルム上に塗布した後に、前記第1の粘度であ
    る前記接着剤の粘度を、前記第1の粘度より高い第2の粘度に調整して調整接着剤とし、
    前記音響整合層の接合面及び前記屈折部材の接合面の少なくとも一方に、前記転写用フィ
    ルム上の前記調整接着剤を転写して、前記音響整合層と前記屈折部材とを接着することを
    特徴とする請求項5に記載の超音波デバイスの製造方法。
  8. 前記音響整合層は、シリコーン系材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項7の
    何れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法。
  9. 前記屈折部材は、シリコーン系材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項8の何
    れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法を含むことを特徴
    とする超音波プローブの製造方法。
  11. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法を含むことを特徴
    とする電子機器の製造方法。
  12. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の超音波デバイスの製造方法を含むことを特徴
    とする超音波画像装置の製造方法。
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