JP2018093041A - ウエーハの研削方法及び研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハに研削加工を施す場合に、ウエーハのエッジ形状を加工前に確認し、それに応じた加工条件を設定することができるようにする【解決手段】ウエーハWを保持するテーブル30と、研削砥石313aを備えた研削ホイール313を回転可能に支持する研削手段31と、ウエーハWを撮像する手段39と、を備え、保持テーブル30の吸着面300aは回転中心を頂点とする極めて小さな傾斜を備える円錐面である研削装置3によるウエーハWの研削方法であって、撮像手段39でウエーハWのエッジWdの形状を撮像するステップと、撮像されたウエーハWのエッジWdの形状を識別するステップと、識別ステップの結果に基づきウエーハWの加工条件を設定するステップと、加工条件設定ステップで設定された加工条件でウエーハWを研削するステップと、を備えることを特徴とする、ウエーハの研削方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、板状のウエーハの研削方法及びウエーハを砥石で研削する研削装置に関する。
シリコンウエーハ等の板状の被加工物は、研削装置(例えば、特許文献1参照)によってウエーハの裏面が研削されて所定の厚みに薄化された後に、切削装置等により分割されて個々のデバイスチップとなり、各種電子機器等に利用されている。
特開2000−288881号公報
研削装置によって研削される前のシリコンウエーハ、すなわち、例えば、ウエーハメーカーから出荷された状態のシリコンウエーハは、予めウエーハメーカーによってウエーハの外周縁(エッジ)の面取りが施されていることで、エッジは丸みを帯びている、すなわち縦断面形状は略円弧状となっていることが多い。しかし、研削されるウエーハが、例えば光デバイスチップ製造用のSiCウエーハである場合等においては、ウエーハメーカーによるウエーハのエッジの面取りが施されておらず、エッジは角張った状態になっていることが多い。
そして、このようなウエーハのエッジの形状の違いを確認せずに、ウエーハに対して研削加工を施してしまうと、薄化後のウエーハの加工品質が所望の品質に到っていなかったり、例えば砥石に偏磨耗が発生するなど研削砥石の摩耗量に影響が出たりするという問題が生じる。
また、上記特許文献1に記載されているように、通常、ウエーハを保持する保持テーブルの吸着面は、回転中心を頂点とする極めて小さな勾配の傾斜を備える円錐面となっている。これに合わせて、研削装置でウエーハに研削加工を施す際には、回転する研削砥石がウエーハの外周から入り中心に向かって研削していく加工方法(以下、外内研削加工とする。)が採用されている。一方、回転する研削砥石がウエーハの中心から入り外周に向かって当たりながら研削していく加工方法(以下、内外研削加工とする。)もある。研削時に外内研削加工が採用されている理由は、内外研削加工は、研削砥石がウエーハに当たる際の衝撃が小さく中心から外側へ研削していくときに砥石の摩耗が発生するのに対し、外内研削加工は、研削砥石がウエーハ外周からウエーハの被研削面に入る際に、ウエーハ外周部に接触して一定の衝撃が砥石に加わることで定量的な砥石の摩耗が得られ、砥石に含まれる砥粒が常に目立てされている状態となり、結果として、ウエーハの研削加工品質が良くなるからである。
しかし、ウエーハのエッジの形状が角張っている場合に外内研削加工を行うと、研削砥石がウエーハのエッジに当たる際の衝撃によって、ウエーハの外周部にひびが入る可能性が高い。
よって、ウエーハに研削加工を施す場合においては、ウエーハごとにエッジの形状の違いがある場合においても、それぞれのウエーハの加工品質を保ち、ひびが入らないように研削を行い、研削砥石の磨耗量への影響を低減するという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、ウエーハを吸引保持し回転可能な保持テーブルと、ウエーハを研削する研削砥石を備えた研削ホイールを回転可能に支持する研削手段と、ウエーハを撮像する撮像手段と、を少なくとも備え、該保持テーブルの吸着面は回転中心を頂点とする極めて小さな勾配の傾斜を備える円錐面である研削装置によるウエーハの研削方法であって、該撮像手段でウエーハのエッジの形状を撮像する撮像ステップと、撮像されたウエーハのエッジの形状を識別する識別ステップと、該識別ステップの結果に基づいてウエーハの加工条件を設定する加工条件設定ステップと、該加工条件設定ステップで設定された加工条件でウエーハを研削する研削ステップと、を備えることを特徴とする、ウエーハの研削方法である。
前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記研削ホイールのウエーハ厚み方向への加工送り速度を小さくするように加工条件を設定すると好ましい。
前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記研削ホイールの回転速度を小さくするように加工条件を設定すると好ましい。
前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記保持テーブルの回転速度を大きくするように加工条件を設定すると好ましい。
前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、前記研削ホイールがウエーハの中心からウエーハの外周に向かって当たりながら研削するように該研削ホイールの回転方向を設定すると好ましい。
また、上記課題を解決するための本発明は、ウエーハを吸引保持し回転可能な保持テーブルと、ウエーハを研削する研削砥石を備えた研削ホイールを回転可能に支持する研削手段と、を少なくとも備えた研削装置であって、ウエーハのエッジの形状を撮像する撮像手段と、撮像したエッジの形状を識別する識別手段と、を更に備えることを特徴とする研削装置である。
本発明に係るウエーハの研削方法は、撮像手段でウエーハのエッジの形状を撮像する撮像ステップと、撮像されたウエーハのエッジの形状を識別する識別ステップと、識別ステップの結果に基づいてウエーハの加工条件を設定する加工条件設定ステップと、加工条件設定ステップで設定された加工条件でウエーハを研削する研削ステップと、を備えているため、ウエーハのエッジの形状に応じた加工条件でウエーハを研削加工することができるため、研削後のウエーハの加工品質を高品質なものとすることが可能となる。
研削加工において、ウエーハのエッジの形状が丸みを帯びている場合に比べて、ウエーハのエッジの形状が角張っている場合の方が、回転する研削砥石がウエーハのエッジに当接する際に角状のエッジに対して集中的に撃力が加わりやすく、その結果、エッジを起点としたひびが発生しやすくなることを本出願に係る発明の発明者は発見した。そこで、本発明に係るウエーハの研削方法は、識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて研削ホイールのウエーハ厚み方向への加工送り速度を小さくするように加工条件を設定することで、研削時に外内研削加工を採用しつつも、研削ホイールの研削砥石がウエーハのエッジに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジを起点として伸長するウエーハのひびの発生を抑制することができる。
本発明に係るウエーハの研削方法は、識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて研削ホイールの回転速度を小さくするように加工条件を設定することで、研削時に外内研削加工を採用しつつも、研削ホイールの研削砥石がウエーハのエッジに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジを起点として伸長するウエーハのひびの発生を抑制することができる。
識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて保持テーブルの回転速度を大きくするように加工条件を設定することで、単位時間当たりの研削砥石によるウエーハの取り代を少なくすることで、研削時に外内研削加工を採用しつつも、研削ホイールの研削砥石がウエーハのエッジに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジを起点として伸長するウエーハのひびの発生を抑制することができる。
本発明に係るウエーハの研削方法は、識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、研削ホイールがウエーハの中心からウエーハの外周に向かって当たりながら研削するように研削ホイールの回転方向を設定する、すなわち、研削時に内外研削加工を採用することで、研削ホイールの研削砥石がウエーハのエッジに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジを起点として伸長するウエーハのひびの発生を抑制することができる。
本発明に係る研削装置は、ウエーハのエッジの形状を撮像する撮像手段と、撮像したエッジの形状を識別する識別手段と、を備えることで、本発明に係るウエーハの研削方法を実施するのに最適な構成となっており、ウエーハのエッジの形状に応じた加工条件でウエーハを研削加工することができるため、研削後のウエーハの加工品質を高品質なものとすることが可能となる。
研削装置の一例を示す斜視図である。 撮像手段により保持テーブル上のウエーハのエッジを水平方向から撮像している状態を示す斜視図である。 撮像手段により保持テーブル上のウエーハのエッジを鉛直方向から撮像している状態を示す斜視図である。 出力画面上に表示されている二値化処理された撮像画像の一例を示す説明図である。 出力画面上に表示されている二値化処理された撮像画像の一例を示す説明図である。 外内研削加工をウエーハに施している状態を示す断面図である。 内外研削加工をウエーハに施している状態を示す断面図である。
図1に示す研削装置3は、保持テーブル30によって吸引保持されたウエーハWに研削加工を施す装置である。研削加工が施され薄化される図1に示すウエーハWは、例えば、SiC等で構成され直径200mmで厚さが約700μmの円形状の光デバイスウエーハであり、ウエーハWの表面Waには、分割予定ラインによって区画された格子状の領域に多数の光デバイスが形成されている。ウエーハWの裏面Wbは、研削加工が施される被研削面となり、例えば、ウエーハWと略同径の図示しない保護テープが貼着されており、保護テープによって保護されている。
研削装置3のベース3A上の前方(−Y方向側)は、ウエーハWを搬送可能なロボット330によって保持テーブル30に対してウエーハWの着脱が行われる領域である着脱領域となっており、ベース3A上の後方(+Y方向側)は、ウエーハWに対して粗研削を施す粗研削手段31又はウエーハWに対して仕上げ研削を施す仕上げ研削手段32によって保持テーブル30上に保持されたウエーハWの研削が行われる領域である研削領域となっている。
ベース3Aの前方側には、研削前のウエーハWを収容する第一のカセット331及び研削済みのウエーハWを収容する第二のカセット332が配設されている。第一のカセット331及び第二のカセット332の近傍には、第一のカセット331から研削前のウエーハWを搬出すると共に、研削済みのウエーハWを第二のカセット332に搬入する機能を有するロボット330が配設されている。
ロボット330は、屈曲自在なアーム部330aの先端にウエーハWを保持する保持部330bが設けられた構成となっており、保持部330bの可動域には、加工前のウエーハWを所定の位置に位置合わせする位置合わせ手段333及び研削済みのウエーハWを洗浄する洗浄手段334が配設されている。洗浄手段334は、例えば、枚葉式のスピンナー洗浄装置であり、研削済みのウエーハWを吸引保持する保持テーブル334aを備えている。
位置合わせ手段333の近傍には第一の搬送手段335が配設され、洗浄手段334の近傍には第二の搬送手段336が配設されている。第一の搬送手段335は、位置合わせ手段333に載置された研削前のウエーハWを図1に示すいずれかの保持テーブル30に搬送する機能を有し、第二の搬送手段336は、いずれかの保持テーブル30に保持された研削済みのウエーハWを洗浄手段334に搬送する機能を有する。
ベース3A上の第一の搬送手段335の後方側(+Y方向側)には、ターンテーブル34が配設されており、ターンテーブル34の上面には、例えば3つの保持テーブル30が周方向に等間隔を空けて配設されている。ターンテーブル34の中心には、ターンテーブル34を自転させるための図示しない回転軸が配設されており、回転軸を中心としてターンテーブル34をベース3A上で自転させることができる。そして、ターンテーブル34の回転によって、いずれかの保持テーブル30が第一の搬送手段335及び第二の搬送手段336の近傍に位置付けされる構成となっている。
保持テーブル30は、ターンテーブル34によって公転可能に支持されていると共に、保持テーブル30の底面側に配設され回転軸及びモータ等からなる図示しない回転手段により駆動されて、ターンテーブル34上で回転可能となっている。保持テーブル30は、例えば、その外形が円形状のチャックテーブルであり、ポーラス部材等からなりウエーハWを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部300の露出面である吸着面300aに伝達されることで、保持テーブル30は吸着面300a上でウエーハWを吸引保持する。例えば、吸着面300aは、吸着面300aの回転中心を頂点とする極めて小さな勾配の傾斜を備える円錐面になっている。
ベース3A上の後方側(+Y方向側)には、コラム3B及びコラム3Cが並べて立設されており、コラム3Bの−Y方向側の側面には、粗研削手段31を保持テーブル30によって保持されたウエーハWに対して研削送りする第一の研削送り手段35が配設されており、コラム3Cの−Y方向側の側面には、仕上げ研削手段32を保持テーブル30によって保持されたウエーハWに対して研削送りする第二の研削送り手段36が配設されている。
第一の研削送り手段35は、垂直方向の軸心を有するボールネジ350と、ボールネジ350と平行に配設された一対のガイドレール351と、ボールネジ350に連結されボールネジ350を回動させるモータ352と、内部のナットがボールネジ350に螺合すると共に側部がガイドレール351に摺接する昇降部353とから構成され、モータ352がボールネジ350を回転させることに伴い昇降部353がガイドレール351にガイドされて昇降する構成となっている。昇降部353は粗研削手段31を支持しており、昇降部353の昇降によって粗研削手段31も昇降する。
第二の研削送り手段36は、垂直方向の軸心を有するボールネジ360と、ボールネジ360と平行に配設された一対のガイドレール361と、ボールネジ360に連結されボールネジ360を回動させるモータ362と、内部のナットがボールネジ360に螺合すると共に側部がガイドレール361に摺接する図示しない昇降部とから構成され、モータ362がボールネジ360を回転させることに伴い図示しない昇降部がガイドレール361にガイドされて昇降する構成となっている。図示しない昇降部は仕上げ研削手段32を支持しており、昇降部の昇降によって仕上げ研削手段32も昇降する。
粗研削手段31は、軸方向が鉛直方向(Z軸方向)である回転軸310と、回転軸310を回転可能に支持するスピンドルハウジング311と、回転軸310を回転駆動するモータ312と、回転軸310の下端に着脱可能に接続された研削ホイール313とを備える。
例えば、直径が200mmである研削ホイール313の底面には、略直方体形状の複数の粗研削砥石313aが環状に配設されている。粗研削砥石313aは、例えば、ビトリファイドボンド等でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。なお、粗研削砥石313aの形状は、環状に一体に形成されているものでもよい。粗研削砥石313aは、例えば、粗研削に用いられる砥石であり、砥石中に含まれる砥粒が比較的大きな砥石である。
例えば、回転軸310の内部には、研削水供給源に連通し研削水の通り道となる図示しない流路が、回転軸310の軸方向(Z軸方向)に貫通して形成されており、流路は研削ホイール313の底面において粗研削砥石313aに向かって研削水を噴出できるように開口している。
仕上げ研削手段32は、粗研削によって仕上げ厚み程度まで薄化されたウエーハWに対して、ウエーハWの被研削面である裏面Wbの平坦性を高める仕上げ研削を行うことができる。すなわち、仕上げ研削手段32は、仕上げ研削砥石323aを備え回転可能に装着した研削ホイール313で、粗研削手段31が研削したウエーハWの裏面Wbをさらに研削する。仕上げ研削砥石323a中に含まれる砥粒は、粗研削手段31の粗研削砥石313aに含まれる砥粒よりも粒径の小さい砥粒である。仕上げ研削手段32の仕上げ研削砥石323a以外の構成については、粗研削手段31の構成と同様となっている。
加工位置まで降下した状態の粗研削手段31及び仕上げ研削手段32にそれぞれ隣接する位置には、例えば、ウエーハWの厚みを接触式にて測定する一対のハイトゲージ38Aと一対のハイトゲージ38Bとがそれぞれ配設されている。一対のハイトゲージ38Aと一対のハイトゲージ38Bとは、同一の構造を備えているため、以下に、一対のハイトゲージ38Aについてのみ説明する。一対のハイトゲージ38Aは、保持テーブル30の吸着面300aの高さ位置測定用の第1のハイトゲージ381と、ウエーハWの裏面Wbの高さ位置測定用の第2のハイトゲージ382とを備えており、第1のハイトゲージ381及び第2のハイトゲージ382は、その先端に、上下方向に昇降し各測定面に接触するコンタクトを備えている。第1のハイトゲージ381により、基準面となる枠体301の上面の高さ位置が検出され、第2のハイトゲージ382により、研削されるウエーハWの裏面Wbの高さ位置が検出され、両者の検出値の差を算出することで、ウエーハWの厚みを研削中に随時測定することができる。
例えば、ベース3A上のターンテーブル34の外側の位置には、ウエーハWのエッジWdを撮影可能な撮像手段39が配設されている。撮像手段39は、例えば、ウエーハWに光を照射する光照射部39aと、ウエーハWからの反射光を捕らえる光学系および反射光に対応した電気信号を出力する撮像素子(CCD)等で構成されたカメラ39bとを備えており、上下動可能となっている。なお、撮像手段39の配設位置は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、位置合わせ手段333の近傍に撮像手段39を配設し、位置合わせ手段333上に搬送されたウエーハWのエッジWdを撮像手段39が撮像できるようにしてもよい。例えば、光照射部39aの光軸は、水平面に対して平行になっている。
研削装置3は、CPU及びメモリ等の記憶素子で構成され装置全体の制御を行う制御手段9を備えている。制御手段9は、図示しない配線によって、保持テーブル30、第一の研削送り手段35及び粗研削手段31等に接続されており、制御手段9の制御の下で、保持テーブル30の回転速度の設定及び回転方向の設定、第一の研削送り手段35による粗研削手段31の研削送り速度の設定、及び粗研削手段31による研削ホイール313の回転速度の設定及び回転方向の設定等が行われる。
例えば、撮像手段39には、撮像したウエーハWのエッジWdの形状を識別する識別手段8が接続されており、識別手段8には撮像手段39から撮像画像についての情報が送信されてくる。識別手段8は、例えば、撮像手段39により形成された画像に対して適宜の画像処理を施す画像処理部80と、画像処理部80で処理された処理画像からウエーハWの外周縁(エッジWd)の形状を識別するエッジ識別部81とを備えている。
以下に、本発明に係る研削装置3を用いて、ウエーハWを研削する方法について説明する。
(1)撮像ステップ
まず、+Z軸方向から見て反時計回り方向にターンテーブル34を自転させることで、ウエーハが載置されていない状態の保持テーブル30が公転し、保持テーブル30が第一の搬送手段335の近傍まで移動する。ロボット330が第一のカセット331から一枚のウエーハWを引き出し、ウエーハWを位置合わせ手段333に移動させる。次いで、位置合わせ手段333においてウエーハWが所定の位置に位置決めされた後、第一の搬送手段335が、位置合わせ手段333上のウエーハWを保持テーブル30に移動させる。そして、保持テーブル30の中心とウエーハWの中心とが略合致するように、ウエーハWが裏面Wbを上側にして吸着面300a上に載置され、図示しない吸引源が駆動されることで保持テーブル30がウエーハWを吸引保持する。
例えば、+Z軸方向から見て反時計回り方向にターンテーブル34が自転することで、ウエーハWを保持した保持テーブル30が公転し、研削領域内の撮像手段39の近傍まで移動して、撮像手段39の撮像領域内にウエーハWのエッジWdの一部が収まるようにウエーハWが所定の位置付けられる。次いで、図2に示す撮像手段39によりウエーハWのエッジWdの形状を撮像する。例えば、撮像手段39のカメラ39bの撮像素子は、2次元的に配列された複数の画素(例えば、1600×1200)を有しており、保持テーブル30の吸着面300a上に保持されたウエーハWのエッジWdに対して水平面方向から光照射部39aにより光を照射し、ウエーハWのエッジWdからの反射光がカメラ39bの撮像素子に結像することで、撮像手段39によりウエーハWのエッジWdが写った撮像画像が形成される。
なお、撮像ステップは上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、ウエーハWを保持テーブル30上に垂直に立たせた状態で、撮像手段39によってウエーハWのエッジWdを撮像するものとしてもよい。この場合においては、まず、保持テーブル30の吸着面300a上に、図3に示すウエーハ固定用治具Bを載置する。ウエーハ固定用治具Bは、例えば、エンプラ樹脂等を矩形の平板状に形成したものであり、その上面Baには、スリット状のウエーハ固定溝が形成されている。そして、ウエーハWの外周部分の一部をこのウエーハ固定溝に差し込むことで、ウエーハWを保持テーブル30上に垂直に立たせた状態とする。次いで、光照射部39aの光軸が水平面に対して垂直になるように配設された撮像手段39を、ウエーハWのエッジWdの上方に位置付け、鉛直方向から光照射部39aによりウエーハWのエッジWdに光を照射し、カメラ39bにより撮像データを取得する。
(2)識別ステップ
撮像手段39は、ウエーハWのエッジWdの撮像画像データを識別手段8の画像処理部80に対して転送する。画像処理部80は、送られてきた撮像画像に対して、例えば、エッジWdを強調する鮮鋭化フィルタ(例えば、ラプラシアンフィルタ)を用いたフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の処理画像にさらに二値化処理を行う。二値化処理は、例えば、1画素の輝度が0〜255により表示されている撮像画像を、スライスレベルより輝度値の小さい画素を0とし、スライスレベルより輝度値の大きい画素を255として、図4に示す二値化画像G1に変換する。
二値化処理後の二値化画像G1についてのデータは、画像処理部80からエッジ識別部81へと送られ、エッジ識別部81は、図4に示すように、例えば解像度1600×1200の仮想的な出力画面B上に、ウエーハWのエッジWdの形状を示す二値化画像G1を表示する。出力画面B上に表示された二値化画像G1において、ウエーハWは、スライスレベル未満の輝度値を有する画素の集合として黒色で表示される。次いで、エッジ識別部81によって出力画面B上にY軸Z軸直交座標系が表示され、エッジ識別部81が、二値化画像G1中における白い画素と黒い画素との境界の各座標(y,z)を検出していく。そして、エッジ識別部81は各座標(y,z)の変位を計測することで、ウエーハWのエッジWdの形状が角張っているか丸みを帯びているかを識別する。すなわち、図4に示すように二値化画像G1において、ウエーハWの裏面Wb及び表面Waについては、各z座標のZ軸方向における位置が同一であるため、両面共に平面であると識別されるが、ウエーハWのエッジWd部分については、各y座標のY軸方向における位置が変化しておりZ軸方向に向かって直線状に並んでいないので、エッジ識別部81はウエーハWのエッジWdの形状が丸みを帯びていると識別する。
例えば、二値化処理後の二値化画像G2についてのデータが画像処理部80からエッジ識別部81へと送られ、エッジ識別部81が、図5に示すように、解像度1600×1200の仮想的な出力画面B上に、ウエーハWのエッジWdの形状を示す二値化画像G2を表示する場合、エッジ識別部81は、各座標(y,z)の変位を計測することで、ウエーハWのエッジWdの形状が角張っていると識別する。すなわち、図5に示すように二値化画像G2において、裏面Wb及び表面Waについては、各z座標のZ軸方向における位置が同一であるため、両面共に平面であると識別される。また、エッジWd部分については、各y座標のY軸方向における位置が同一でありZ軸方向に向かって直線状に並んでいるため、エッジ識別部81はウエーハWのエッジWdの形状が角張っていると識別する。
上記のように識別ステップが実施された後、例えば、+Z軸方向から見て反時計回り方向にターンテーブル34が自転することで、ウエーハWを保持した保持テーブル30が公転し、研削領域内の粗研削手段31の下まで移動して、粗研削手段31に備える研削ホイール313と保持テーブル30に保持されたウエーハWとの位置合わせがなされる。位置合わせは、例えば、図6に示すように、研削ホイール313の回転中心が保持テーブル30の回転中心に対して所定の距離だけ−X方向にずれ、粗研削砥石313aの回転軌道が保持テーブル30の回転中心を通るように行われる。
図6に示すように、保持テーブル30の底面側とターンテーブル34の上面側との間には、図示しないベアリング等を有し保持テーブル30を回転可能に支持する支持ユニット37が配設されている。例えば、支持ユニット37は、1つの保持テーブル30の底面における周方向に一定の間隔をおいて複数(例えば、周方向に120度間隔で3つ)配設されている。
支持ユニット37は、保持テーブル30の吸着面300aの傾きを調節する機能を備えている。支持ユニット37は、例えば、上部に図示しないベアリングを備え内部に雌ねじが形成されている支持柱370と、鉛直方向(Z軸方向)の軸心を備え支持柱370の雌ねじと螺合する雄ねじを上端側に備える回転軸371と、回転軸371の下端側に連結されたモータ372とを備え、モータ372が回転軸371を回動させることで、これに伴い回転軸371がZ軸方向に所定距離だけ往復移動し、保持テーブル30の吸着面300aの水平面に対する傾きを調節することができる。吸着面300aは、粗研削砥石313aの下面である研削面に対して平行になるように調整される。
また、吸着面300aに吸引保持されるウエーハWは、吸着面300aの形状に沿って緩傾斜の円錐状になっている。
(3−1)加工条件設定ステップの実施形態1
次いで、(2)識別ステップの結果に基づいてウエーハWの加工条件を設定する加工条件設定ステップを実施する。エッジ識別部81によりウエーハWのエッジWdの形状が図5に示すように角張っていると判断され、エッジ識別部81から研削加工を施すべきウエーハWのエッジWdの形状が角張っている旨の情報が制御手段9に対して送信されると、制御手段9が、ウエーハWの加工条件を設定する。本実施形態1においては、例えば、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて、研削ホイール313のウエーハ厚み方向(Z軸方向)への加工送り速度を小さくするように加工条件を設定する。
すなわち、例えば加工条件は以下のように設定される。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって4.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
なお、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハに対する加工条件は以下に示す通りである。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
(4)研削ステップ
加工条件が設定された後、図6に示す回転軸310が回転駆動されるのに伴って研削ホイール313が回転する。また、粗研削手段31が第一の研削送り手段35により−Z方向へと送られ、回転する研削ホイール313の粗研削砥石313aがウエーハWの裏面Wbに当接することで上記加工条件による粗研削加工が行われる。また、粗研削砥石313aが、ウエーハWの外周縁であるエッジWd側から切り込み、ウエーハWの中心部でウエーハWから離脱するように研削を行っていく。粗研削中は、保持テーブル30が回転することに伴って吸着面300a上に保持されたウエーハWも回転するので、粗研削砥石313aがウエーハWの裏面Wbの全面の粗研削加工を行う。また、研削水が回転軸310内部の流路を通して粗研削砥石313aとウエーハWとの接触部位に対して供給されて、粗研削砥石313aとウエーハWの裏面Wbとの接触部位を冷却・洗浄する。
粗研削加工中において、ウエーハWの厚さは図1に示す一対のハイトゲージ38Aにより随時測定されており、ウエーハWが厚さ約700μmから例えば厚さ約100μm付近まで研削されると、一枚のウエーハWの粗研削が完了する。
本発明に係るウエーハの研削方法は、撮像手段39でウエーハWのエッジWdの形状を撮像する撮像ステップと、撮像されたウエーハWのエッジWdの形状を識別する識別ステップと、識別ステップの結果に基づいてウエーハWの加工条件を設定する加工条件設定ステップと、加工条件設定ステップで設定された加工条件でウエーハWを研削する研削ステップと、を備えているため、ウエーハWのエッジWdの形状に応じた加工条件でウエーハWを研削加工することができるため、粗研削後のウエーハWには、ウエーハWのエッジWdを起点として伸長するひび等が発生しておらず、粗研削後のウエーハWの加工品質を高品質なものとすることが可能となる。
また、本実施形態1では、識別ステップでウエーハWのエッジWdの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて研削ホイール313のウエーハ厚み方向への加工送り速度を小さくするように加工条件を設定することで、研削時に外内研削加工を採用し外内研削加工の利点を得つつも、研削ホイール313の研削砥石313aがウエーハWのエッジWdに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジWdを起点として伸長するウエーハWのひびの発生を抑制することができる。
本発明に係る研削装置3は、ウエーハWのエッジWdの形状を撮像する撮像手段39と、撮像したエッジWdの形状を識別する識別手段8と、を備えることで、本発明に係るウエーハの研削方法を実施するのに最適な構成となっており、ウエーハWのエッジWdの形状に応じた加工条件でウエーハWを研削加工することができるため、例えば、粗研削後のウエーハWの加工品質を高品質なものとすることが可能となる。
粗研削により仕上げ厚さの手前まで研削されたウエーハWは、仕上げ研削で仕上げ厚さまで研削される。図1に示すターンテーブル34が+Z方向から見て反時計回り方向に自転することで、粗研削後のウエーハWを保持する保持テーブル30が公転し、保持テーブル30が仕上げ研削手段32の下方まで移動する。仕上げ研削手段32に備える研削ホイール313とウエーハWとの位置合わせが行われた後、仕上げ研削手段32が第二の研削送り手段36により−Z方向へと送られ、回転する研削ホイール313の仕上げ研削砥石323aがウエーハWの裏面Wbに当接することで仕上げ研削加工が行われる。仕上げ研削中は、保持テーブル30が回転することに伴って吸着面300a上に保持されたウエーハWも回転するので、仕上げ研削砥石323aがウエーハWの裏面Wbの全面の仕上げ研削加工を行う。なお、仕上げ研削加工も、ウエーハWの裏面Wbと仕上げ研削砥石323aの研削面とが平行になるように調整された状態で行われる。また、研削水が回転軸310内部の流路を通して仕上げ研削砥石323aとウエーハWとの接触部位に対して供給して、仕上げ研削砥石323aとウエーハWの裏面Wbとの接触部位を冷却・洗浄する。
仕上げ研削加工中において、ウエーハWの厚さは一対のハイトゲージ38Bにより随時測定されており、ウエーハWの裏面Wbの平坦性が高められつつウエーハWが仕上げ厚さまで研削されると、仕上げ研削が完了する。
(3−2)加工条件設定ステップの実施形態2
(2)識別ステップの結果に基づいてウエーハWの加工条件を設定する加工条件設定ステップは、例えば以下のように実施されてもよい。エッジ識別部81から研削加工を施すべきウエーハWのエッジWdの形状が角張っている旨の情報が制御手段9に対して送信されると、制御手段9が、ウエーハWの加工条件を設定する。本実施形態2においては、例えば、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて、研削ホイール313の回転速度を小さくするように加工条件を設定する。
すなわち、例えば加工条件は以下のように設定される。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4000rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
なお、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハに対する加工条件は以下に示す通りである。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
次いで、実施形態1の加工条件設定ステップ後に実施した(4)研削ステップと同様に、本加工条件で研削ステップを実施し、ウエーハWが厚さ約700μmから例えば厚さ約100μm付近まで研削されると、一枚のウエーハWの粗研削が完了する。
本実施形態2では、識別ステップでウエーハWのエッジWdの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて、研削ホイール313の回転速度を小さくするように加工条件を設定することで、研削時に外内研削加工を採用し外内研削加工の利点を得つつも、研削ホイール313の研削砥石313aがウエーハWのエッジWdに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジWdを起点として伸長するウエーハWのひびの発生を抑制することができる。
(3−3)加工条件設定ステップの実施形態3
(2)識別ステップの結果に基づいてウエーハWの加工条件を設定する加工条件設定ステップは、例えば以下のように実施されてもよい。エッジ識別部81から研削加工を施すべきウエーハWのエッジWdの形状が角張っている旨の情報が制御手段9に対して送信されると、制御手段9が、ウエーハWの加工条件を設定する。本実施形態3においては、例えば、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハに対する研削を行う場合に比べて保持テーブル30の回転速度を大きくするように加工条件を設定する。
すなわち、例えば加工条件は以下のように設定される。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に300rpm
加工方法 :外内研削加工
なお、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハに対する加工条件は以下に示す通りである。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
次いで、実施形態1の加工条件設定ステップ後に実施した(4)研削ステップと同様に、本加工条件で研削ステップを実施し、ウエーハWが厚さ約700μmから例えば厚さ約100μm付近まで研削されると、一枚のウエーハWの粗研削が完了する。
本実施形態3においては、識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて保持テーブルの回転速度を大きくするように加工条件を設定することで、単位時間当たりの研削砥石313aによるウエーハWの取り代を少なくすることで、研削時に外内研削加工を採用し外内研削加工の利点を得つつも、研削ホイール313の研削砥石313aがウエーハWのエッジWdに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジWdを起点として伸長するウエーハWのひびの発生を抑制することができる。
(3−4)加工条件設定ステップの実施形態4
(2)識別ステップの結果に基づいてウエーハWの加工条件を設定する加工条件設定ステップは、例えば以下のように実施されてもよい。エッジ識別部81から研削加工を施すべきウエーハWのエッジWdの形状が角張っている旨の情報が制御手段9に対して送信されると、制御手段9が、ウエーハWの加工条件を設定する。本実施形態4においては、研削ホイール313がウエーハWの中心からウエーハWの外周に向かって当たりながら研削するように研削ホイール313の回転方向を設定する。
すなわち、上記研削加工は、例えば以下の加工条件で行われるように設定される。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :内外研削加工
なお、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハに対する加工条件は以下に示す通りである。
研削ホイール回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に4800rpm
研削送り速度 :−Z方向に向かって6.0μm/秒
保持テーブル回転速度 :+Z方向から見て反時計周り方向に200rpm
加工方法 :外内研削加工
次いで、実施形態1の加工条件設定ステップ後に実施した(4)研削ステップと同様に、本加工条件で研削ステップを実施し、図7に示すように、粗研削砥石313aをウエーハWの回転中心からウエーハWに切り込ませ、粗研削砥石313aがエッジWdでウエーハWから離脱するようにウエーハWの外周に向けて研削させていく。そして、ウエーハWが厚さ約700μmから例えば厚さ約100μm付近まで研削されると、一枚のウエーハWの粗研削が完了する。
本実施形態4では、識別ステップでウエーハWのエッジWdの形状が角張っていると判断された場合、加工条件設定ステップにおいて、研削ホイール313aがウエーハWの中心からウエーハWの外周に向かって当たりながら研削するように研削ホイール313の回転方向を設定する、すなわち、研削時に内外研削加工を採用することで、研削ホイール313の粗研削砥石313aがウエーハWのエッジWdに当接する際の衝撃を和らげることができ、エッジWdを起点として伸長するウエーハWのひびの発生を抑制することができる。
なお、本発明に係るウエーハの研削方法は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている研削装置3の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
W:ウエーハ Wa:ウエーハの表面 Wb:ウエーハの裏面
3:研削装置 3A:ベース 3B、3C:コラム
30:保持テーブル 300:吸着部 300a:吸着面 301:枠体
31:粗研削手段 310:回転軸 311:スピンドルハウジング 312:モータ
313:研削ホイール 313a:粗研削砥石
32:仕上げ研削手段 323a:仕上げ研削砥石
330:ロボット 330a:アーム部 330b:保持部
331:第一のカセット 332:第二のカセット 333:位置合わせ手段
334:洗浄手段 334a:洗浄テーブル
335:第一の搬送手段 336:第二の搬送手段 34:ターンテーブル
35:第一の研削送り手段 350:ボールネジ 351:ガイドレール 352:モータ 353:昇降部
36:第二の研削送り手段 360:ボールネジ 361:ガイドレール 362:モータ
37:支持ユニット 370:支持柱 371:回転軸 372:モータ
38A、38B:一対のハイトゲージ 381:第1のハイトゲージ 382:第2のハイトゲージ
39:撮像手段 39a:光照射部 39b:カメラ
8:識別手段 80:画像処理部 81:エッジ識別部
9:制御手段
B:ウエーハ固定用治具 Ba:ウエーハ固定用治具の上面

Claims (6)

  1. ウエーハを吸引保持し回転可能な保持テーブルと、ウエーハを研削する研削砥石を備えた研削ホイールを回転可能に支持する研削手段と、ウエーハを撮像する撮像手段と、を少なくとも備え、該保持テーブルの吸着面は回転中心を頂点とする極めて小さな勾配の傾斜を備える円錐面である研削装置によるウエーハの研削方法であって、
    該撮像手段でウエーハのエッジの形状を撮像する撮像ステップと、
    撮像されたウエーハのエッジの形状を識別する識別ステップと、
    該識別ステップの結果に基づいてウエーハの加工条件を設定する加工条件設定ステップと、
    該加工条件設定ステップで設定された加工条件でウエーハを研削する研削ステップと、を備えることを特徴とする、ウエーハの研削方法。
  2. 前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記研削ホイールのウエーハ厚み方向への加工送り速度を小さくするように加工条件を設定することを特徴とする、請求項1に記載のウエーハの研削方法。
  3. 前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記研削ホイールの回転速度を小さくするように加工条件を設定することを特徴とする、請求項1に記載のウエーハの研削方法。
  4. 前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、エッジの形状が丸みを帯びているウエーハを研削する場合に比べて前記保持テーブルの回転速度を大きくするように加工条件を設定することを特徴とする、請求項1に記載のウエーハの研削方法。
  5. 前記識別ステップでウエーハのエッジの形状が角張っていると判断された場合、前記加工条件設定ステップにおいて、前記研削ホイールがウエーハの中心からウエーハの外周に向かって当たりながら研削するように該研削ホイールの回転方向を設定することを特徴とする、請求項1に記載のウエーハの研削方法。
  6. ウエーハを吸引保持し回転可能な保持テーブルと、ウエーハを研削する研削砥石を備えた研削ホイールを回転可能に支持する研削手段と、を少なくとも備えた研削装置であって、
    ウエーハのエッジの形状を撮像する撮像手段と、
    撮像したエッジの形状を識別する識別手段と、を更に備えることを特徴とする研削装置。
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