JP2018093001A - 電子装置及び電子装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレクトロマイグレーションや発熱に対して信頼性の高い接合部を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、第1の接合対象体と、前記第1の接合対象体の上に積層された第2の接合対象体と、前記第1の接合対象体と前記第2の接合対象体を電気的に接続する接合部と、を有し、前記接合部は、前記第1の接合対象体の第1接続端子と前記第2の接合対象体の第2接続端子の間に位置する金属間化合物層を有し、前記金属間化合物層はこの金属間化合物層の体積の50%〜70%を占めるNiSn合金層を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子装置と電子装置の製造方法に関する。
近年の携帯端末の普及とデータ通信量の増大により、電子装置の微細化と高密度化がいっそう求められている。メモリセルや配線幅の微細化には限界があり、3次元実装等の高集積技術の開発が進められている。3次元実装では、シリコンチップあるいはシリコンインターポーザ基板に貫通ビア(TSV:Through Silicon Via)を形成してシリコンチップの表裏面の回路を導通させる。また、チップ間をマイクロバンプ等の接合電極で接続することで、積層による高集積化を実現する。
プリント回路基板と、チップまたはインターポーザ基板の間は、比較的ピッチの大きいはんだバンプを用いてC4フリップチップ接合されている。これに対して、チップ間、あるいはチップとインターポーザ基板の間は、より小さなピッチのピラー状のマイクロバンプで接合される。マイクロバンプのピッチが小さいため、隣接するマイクロバンプ間で短絡が発生しないように、バンプ径は小さく設計されているが、これによってマイクロバンプを流れる電流密度が大きくなる。接合部に低融点のはんだ材料が用いられていると、接合部での電流密度の増大により、エレクトロマイグレーションやジュール熱の発生による障害が発生する。
接合部材を銅-スズ(CuSn)の金属間化合物(IMC:Inter-Metal Compound)で形成して、接合部分における抵抗値の上昇を抑制する半導体装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、金属間化合物とはんだバンプの界面を所定の凹凸形状とすることでエレクトロマイグレーション現象の発生を抑制する無鉛はんだバンプ接合構造が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2015−72996号公報 特開2014−27122号公報
チップ間の接合部を金属間化合物で形成して高融点化することでエレクトロマイグレーション特性は向上する。しかし、チップ積層前のプロセスで過剰な熱が加わった場合、銅(Cu)製の端子とはんだバンプの間で合金化が進行し、リフロー時の接合不良の原因となる。積層前のCuSn合金の生成を防ぐため、Cu端子とはんだ材料の間にバリア金属層が挿入されることがあるが、バリア金属層の存在により、チップの積層後に低融点のはんだ成分が残留し、エレクトロマイグレーションや配線部の発熱に対する信頼性が低下する。
本発明は、エレクトロマイグレーションや発熱に対して信頼性の高い接合部を有する半導体装置を提供することを目的とする。
一つの態様では、電子装置は、
第1の接合対象体と、
前記第1の接合対象体の上に積層された第2の接合対象体と、
前記第1の接合対象体と前記第2の接合対象体を電気的に接続する接合部と、を有し、
前記接合部は、前記第1の接合対象体の第1接続端子と前記第2の接合対象体の第2接続端子の間に位置する金属間化合物層を有し、前記金属間化合物層は、この金属間化合物層の体積の50%〜70%を占めるNiSn合金層を有する。
1つの側面として、エレクトロマイグレーションや発熱に対して信頼性の高い接合部を有する電子装置が提供される。
実施形態の電子装置の一例を示す概略図である。 電子装置の接合部の構成を示す図である。 各種材料の0.1%故障率と電流密度の相関を示す図である。 実施形態の接合部の作製工程を示す図である。 接合前のNi3Sn4合金層の成長を示す顕微鏡画像(断面)である。 比較例1の接合状態を示す図である。 比較例2の接合状態を示す図である。 比較例2の顕微鏡画像(断面)である。
図1は、実施形態の接合構造を有する電子装置1の一例を示す。電子装置1は、接合対象体(たとえば半導体チップ)を積層することで、配線長の短縮と素子の高密度実装を実現する3次元実装構造を有する。
プリント回路基板、パッケージ基板などの回路基板2の上にインターポーザ3が配置され、インターポーザ3の上に半導体チップ4が配置されている。図1では、簡略化のためインターポーザ3の上に一つの半導体チップ4が描かれているが、インターポーザ3の上に複数の半導体チップを並列に配置してもよいし、半導体チップ4の上にさらに別の半導体チップを配置してもよい。インターポーザ3と半導体チップ4は、実施形態の接合構造を用いた接合対象体の一例である。
インターポーザ3は、回路基板2と半導体チップ4の間を中継またはピッチ変換する配線チップであり、積層構造に含まれる接合対象体のひとつである。回路基板2とインターポーザ3の間、及びインターポーザ3と半導体チップ4の間にアンダーフィル材が充填されてパッケージ化されていてもよい。
インターポーザ3は、はんだバンプ5により回路基板2にC4フリップチップ接合されている。半導体チップ4は、はんだバンプ5よりも径とピッチが小さい接合部10でインターポーザ3の上面側に接合されている。インターポーザ3の表面と裏面に形成された電極または配線回路は、シリコン基板を貫通するシリコン貫通ビア(TSV)7で直接接続されている。この構成により配線が短縮され、高密度実装となっている。
図2は、実施形態の接合部10の構成を示す図である。接合部10は、半導体チップ4に形成された銅(Cu)ピラー14と、インターポーザ3に形成された銅(Cu)ピラー13の間に、金属間化合物層18を有する。Cuピラー14は、半導体チップ3の接合面に形成された接続端子である。同様に、Cuピラー13はインターポーザ3の接合面に形成された接続端子である。金属間化合物層18の体積の50%以上が突起状のNiSn合金層15で占められ、NiSn合金層15はCuSn合金層19で被覆されている。CuSn合金層19は、Cu3Sn合金層16とCu6Sn5合金層17を含む。Cu3Sn合金層16は、Cuピラー13との界面に位置してNiSn合金層15の半球型の突起の頂点と接している。Cu6Sn5合金層17は、NiSn合金層15の突起の側面の一部を覆っている。
Ni3Sn4の融点は796℃、Cu3Snの融点は676℃、Cu6Sn5の融点は415℃であり、低融点のはんだ成分はすべて高融点の合金になっている。金属間化合物層18を高融点の合金とすることで、接合部10は、エレクトロマイグレーションやジュール熱の発生による障害に対して耐性を有する。
Ni3Sn4は、好ましくは金属間化合物層18の体積の50%〜70%を占める。50%未満だと十分に高い融点を実現するのが困難になる。70%を超えるとCuSn合金層19が少なくなり、表面張力でCuSnが接合部の中心側に集まって空気層が介在し、抵抗が高くなるおそれがある。金属間化合物層18の体積の50%〜70%をNi3Sn4合金とすることで、高融点で低抵抗の接合部10が得られる。
図3は、接合部の3種類の材料について、0.1%故障の累積分布関数(CDF:Cumulative Distribution Function)と電流密度(A/cm2)の関係を示す。縦軸は0.1%故障率、すなわち1000個中の1個が故障するのにかかる時間を表わす。図中、黒丸のプロットは、低融点はんだ材料であるスズ−銀接合(図中、「SnAg joint」と表記)の特性である。白丸のプロットは、高融点の金属間化合物であるCuSn接合の特性である。グレーのプロットは、実施形態のNiSn接合の特性である。NiSnはCuSnよりも融点が高い。これら3種類の接合部のサンプルを後述する手順で作製し、エレクトロマイグレーション試験を行って図3の相関を得た。
より詳細には、3種類のサンプルのそれぞれについて、試験温度150℃の恒温槽で、負荷電流値を3レベル設定して、エレクトロマイグレーション試験を行った。累積故障確率が対数正規分布をしていると仮定し、正規分布を仮定した累積故障分布の逆関数をy軸に、故障時間をx軸にプロットしたもの直線近似し、傾きと切片から、Blackの経験式
MTF=AJ-n exp(Ea/kT)
を用いて寿命を推定した。ここでMTFはメジアン故障時間、Aは定数、Jは電流密度、nは電流密度依存性係数(たとえばn=2)、Eaは寿命の活性化エネルギー、kはボルツマン係数、Tは温度である。
試験の結果、3種類の材料のうち、10年目に0.1%故障に至る許容電流密度が最も低いのが、低融点はんだ材料のSnAgである。低融点のはんだ材料を高融点の金属間化合物に変化させて接合部を形成することで、小径のマイクロバンプであっても許容される電流密度が向上する。NiSnはCuSnと比較して融点が高く、CuSnよりも許容電流密度を大きくすることができ、エレクトロマイグレーション耐性が向上する。
図4は、実施例の接合部10の作製工程を示す図である。図4(A)で、半導体チップ4の表面の図示しない電極パッド上に、電解めっき法により直径20μmのCuピラー14を形成する。Cuピラー14はたとえば円柱形の突起であり、「Cuピラー」と呼ばれてもよい。電解めっき用のシード層の形成やレジスト層のパターニングについては、本発明と直接関係がないので省略する。Cuピラー14上に、電解めっき法により厚さ3μmのニッケル(Ni)層21と、厚さ7μmのSnAg層を形成し、240℃でリフロー処理を行ってSnAg層の形状を整える。その後室温で冷却して、半球状に突起するSnAgはんだバンプ22を有する突起電極25を形成する。
次に、図4(B)に示すように、250℃の加熱処理を30分〜120分行う。突起電極25を大気雰囲気中で250℃で一定時間加熱(アニール)した後に、還元雰囲気にて250℃で加熱する。還元雰囲気中での加熱処理は、SnAgはんだバンプ22のほぼすべてのSnがNi層21のNiとNiSn合金を形成するまで行われる。大気雰囲気中と還元雰囲気中のトータルの加熱時間は30〜120分である。これにより、SnAgはんだバンプ22のほぼ全体が、NiSn合金層15に変化する。前半の大気雰囲気中での加熱工程で、成長しつつあるNiSn合金層15の表面が酸化されるため、一定程度反応が進んだ後に、水素、ギ酸等の還元雰囲気中で表面の酸化膜を除去しつつNiSn合金層15の生成を進める。これにより、Cuピラー14上に半球状のNiSn合金層15の突起電極が形成される。
次に、図4(C)に示すように、半導体チップ4の突起電極、すなわちNiSn合金層15を、インターポーザ(あるいはシリコンチップ)3上のSnAgはんだバンプ12に接合する。インターポーザ3側では、あらかじめ電解めっき法で直径20μmのCuピラー13が形成されており、Cuピラー13上にリフローによりSnAgはんだバンプ12が形成されている。フリップチップボンダ等により、半導体チップ4のNiSn合金層15とインターポーザ3のSnAgはんだバンプ12を位置合わせし、還元雰囲気で240℃でリフローを行って接合する。リフロー温度でSnAgはんだバンプ12が熔融し、Cuピラー13とCuピラー14の間を電気的に接続する。SnAgはんだはリフロー温度で容易に変形して、インターポーザ3と半導体チップ4の接合面の高さばらつきや、変形を吸収する。
図4(D)は、接合された状態を示す。半導体チップ4のCuピラー14と、インターポーザ3のCuピラー13の間に金属間化合物層18が形成されている。半球状のNiSn合金層15は金属間化合物層18の50%以上の体積を占め、NiSn合金層15を被覆する形でCuSn合金層19が形成されている。NiSn合金層15は、Cuピラー13との界面に位置するCu3Sn合金層16と接続されている。接合のためのリフロー温度(240℃)において、SnAgはんだバンプ12は溶融するが、NiSn合金層15は溶融せず、半球型の形状が維持される。NiSn合金層15の側面は、安定な構造のCu6Sn5合金層17で被覆され、NiSn合金層15の頂部は融点の高いCu3Sn合金層16と接続されている。
従来の接合構造では、CuピラーとSnAgはんだ層の間にNiバリア層を挿入した状態でリフローにより電極同士が接合される構成例もある。リフローによる接合工程で電極の一部にNi3Sn4は形成され得るが、Ni3Sn4は反応性が低いため金属間化合物の主要な構成要素とはならず、むしろはんだの合金化が阻害されて低融点はんだ材料が残る。これに対して、実施形態ではリフローによる接合前に、半導体チップ4の突起電極25に加熱処理を行ってあらかじめ半球状のNiSn合金層15を形成し、その後、リフローにより対向電極と接合している。この製造工程により、高融点でエレクトロマイグレーション耐性の高い接合構造が得られる。図4(D)の構成のサンプルで0.1%故障時間と電流密度の相関をプロットしたのが図3の「NiSn IMC」のプロットである。
図5(A)と図5(B)は、図4(B)の工程で、Ni3Sn4が成長する様子を示す顕微鏡画像である。図5(A)で、250℃での加熱処理の開始から数十分が経過した時点で、Ni層21が徐々に薄くなり、Ni層21とSnAgはんだバンプ22の界面からNi3Sn4が成長していく様子がわかる。図5(B)は、250℃でトータル120分のアニールを行った後の画像である。ほぼすべてのSnAgがNi3Sn4に変化している。
図5(C)は、図4(C)で半導体チップ4と対向するインターポーザ3のCuピラー13とSnAgはんだバンプ12を示す顕微鏡画像である。図5(B)でほぼすべてのSnAgがNi3Sn4に変わったならば、NiSn合金層が図5(C)のSnAgはんだバンプに位置合わせされ、リフローにより接合される。
<比較例1>
図6は、比較例1として、Niバリア層を挿入した突起電極25を、事前の加熱処理なしにリフローで接合した接合構成を示す。図6(A)で、半導体チップ4は、実施例1と同様の方法で形成された突起電極25を有する。すなわち、電解めっき法により形成された直径20μmのCuピラー14上に、厚さ3μmのNi層21が形成され、厚さ7μmに成長したSnAgはんだをリフロー処理して半球状のSnAgはんだバンプ22を形成する。この端子構成全体を突起電極25とする。
一方、対向するチップ100にも、半導体チップ4と同様にして、Cu端子103を形成し、Cu端子103とSnAgはんだバンプ102の間に、Ni層104を配置する。この状態で位置合わせしてリフローを行うと、図6(B)の接合構成となる。SnAgはんだの接合温度でのNiSnの反応は遅いため、Cuピラー14とCu端子103の上にNi層21とNi層104がそれぞれ残り、一部にNiSn層211とNiSn層112が形成される。SnAgはんだバンプ22とSnAgはんだバンプ102は溶融して一体化するが、NiSn層211とNiSn層112の間に、SnAg層115として残存する。
図6(C)は、図6(B)の顕微鏡画像(断面)である。SnAg層とNi層の界面に厚さ1μm以下のNiSn層が形成されているが、大部分のはんだは合金化されず、接合部の中央付近にSnAgはんだが残存している。リフロー後の冷却でSnAgは固化するが、電流密度が大きくなると発熱により軟化し、接合の信頼性が低下する。このサンプルを用いてエレクトロマイグレーション試験を行い0.1%故障率と電流密度の相関をプロットしたのが、図3の「SnAg接合」のマークである。
図3において、同じ電流密度で比較した場合、SnAg接合で0.1%故障に至る時間は、実施例1のNiSn接合と比較して、非常に短い。
<比較例2>
図7は、比較例2として、半導体チップ4のCuピラー14上にNi層21を配置し、インターポーザ3のCuピラー13にはNi層を配置せずに、リフロー接合した構成を示す。図7(A)において、半導体チップ4の突起電極25で、Cuピラー14とSnAgはんだバンプ22の間にNi層21が挿入されている。実施例1及び比較例1と同様に、電解めっき法で形成された直径20μmのCuピラー13上に、厚さ3μmのNi層21と、厚さ7μmのSnAg層を形成し、リフローによるSnAgはんだバンプ22を形成する。インターポーザ3側では、Cuピラー13上にSnAgはんだバンプ12が形成されており、SnAgはんだバンプ22とSnAgはんだバンプ12が位置合わせされてリフローで接合される。
図7(B)で、リフローによりCuピラー13との界面で、CuSn合金層19が生成される。CuSn合金層19は、Cuピラー13の界面に位置するCu3Sn合金層16と安定な構成のCu6Sn5合金層17を含む。
半導体チップ4側のCuピラー14上では、Ni層21とSnAgはんだバンプ22の界面に薄いNiSn合金層211が生成されるが、NiSnの反応速度はCuSnの反応速度に比べて遅い。その結果、接合部ではCuSnが優勢になり、CuSnの占有率が高くなる。
図8は、図7の接合部の状態を示す顕微鏡画像(断面)である。図8(A)で、半導体チップ4側で円柱状のCuとバンプ状のSnAgの間にNi層が配置されている。インターポーザ3側では、円柱状のCu上にバンプ状のSnAgが形成されている。バンプ状のSnAg同士を対向させ、位置合わせしてリフローで接合すると、図8(B)のように、ほとんどがCuSn合金に変化する。半導体チップ4側のCu端子の表面にNi層が残存し、Ni層とCuSn合金の界面に、厚さ1μm以下のNiSn層が生成されている。このサンプルを用いてエレクトロマイグレーション試験を行い0.1%故障率と電流密度の相関をプロットしたのが、図3の「CuSn IMC」のマークである。
図3の比較からわかるように、実施例1の構成では、金属間化合物層18の50%以上を占めるNiSn合金層15による高融点化により、エレクトロマイグレーション特性が向上している。リフロー接合前に加熱処理により形成された半球状のNiSn合金層15は、リフロー工程で対向するSnAgはんだバンプ12と接合されると、SnAgの溶融により半球形の突起の頂上部がCuピラー13との界面近くまで到達する。その結果、NiSn合金層15は、Cu6Sn5から相変化してより高融点になったCu3Snと直接連結され、間にCu6Sn5が介在する場合よりも接合部が高融点となる。許容される電流密度が増大し、エレクトロマイグレーション耐性が向上する。
このような構造の接合部10を有する半導体装置は、接合部での電流密度耐性とエレクトロマイグレーション耐性にすぐれており、接続の信頼性が向上する。
実施例では、低温はんだ材料としてSnAg系のはんだ材料を用い、リフロー後の高融点の金属間化合物としてNiSnを例にとって説明したが、実施形態の接合部の構成と作成方法は、SnZn系、SnIn系、SnBi系など、鉛(Pb)を含まない低融点のはんだ材料を用いる場合にも適用できる。また、高融点の金属間化合物としてPtSn合金またはCoSn合金が50%以上を占める接合部を形成してもよい。すなわち、化学量論的にSnと合金を生成し、かつ生成される合金の融点がCu6Sn5よりも高い、さらに望ましくは融点がCu3Snよりも高い合金を用いてチップ間を接合してもよい。
実施形態では、積層構造の上側の半導体チップ4のCuピラー14上にNiSn合金バンプを形成したが、下側のインタポーザのCuピラー13上にNiSn合金バンプを形成してもよい。その場合は、リフロー接合時に半導体チップ4の側にCuSn合金層を生成してNiSn合金バンプと接続させる。リフロー処理時には積層の上下を逆にしてリフロー炉に搬送してもよい。
実施形態の半導体装置は、インターポーザ3上に1つの半導体チップ4が積層された構成に限定されず、回路基板の垂直方向に3以上の半導体チップが積層された3次元実装構造にも適用される。その場合は、各半導体チップにおいて、あらかじめはんだバンプ形成のためのリフロー温度よりも高い加熱温度で、Cuピラー上に半球状のNiSn合金層を形成しておく。接合時は、半球状のNiSn合金層を下層の半導体チップのはんだバンプに仮搭載し、リフローにより接合する。仮搭載で3層以上に積層された半導体チップを、一回のリフロー処理で接合してもよい。各層の接合部の下層側で、はんだとCuピラーが反応してCuSn層が生成され、NiSn合金層がCuSn層で被覆されて高融点の接合部が形成される。このような処理により、接合信頼性の高い高集積の半導体装置が実現する。
上記では、接合対象体として半導体チップを例に説明したが、半導体チップに限らず、半導体チップを搭載したインターポーザや半導体チップを搭載した基板においても、適用可能である。
以上の説明に対し、以下の付記を呈示する。
(付記1)
第1の接合対象体と、
前記第1の接合対象体の上に積層された第2の接合対象体と、
前記第1の接合対象体と前記第2の接合対象体を電気的に接続する接合部と、
を有し、
前記接合部は、前記第1の接合対象体に接続される第1接続端子と前記第2の接合対象体に接続される第2接続端子の間に位置する金属間化合物層を有し、
前記金属間化合物層は、当該金属間化合物層の体積の50%〜70%を占めるNiSn合金層を有する、
ことを特徴とする電子装置。
(付記2)
前記第1の接合対象体及び前記第2の接合対象体の少なくとも1方は、半導体チップであることを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記3)
前記NiSn合金層は半球またはバンプ型の形状を有することを特徴とする付記1または2に記載の電子装置。
(付記4)
前記金属間化合物層は、前記NiSn合金層を被覆して前記第1接続端子と接続されるCuSn合金層を有することを特徴とする付記3に記載の電子装置。
(付記5)
前記CuSn合金層は、前記第1接続端子との界面に位置するCu3Sn合金層と、前記Cu3Sn層と前記NiSn合金層の間に位置するCu6Sn5合金層を含むことを特徴とする付記4に記載の電子装置。
(付記6)
前記NiSn合金層の頂上部は前記Cu3Sn合金層と接していることを特徴とする付記5に記載の電子装置。
(付記7)
前記金属間化合物層は、前記NiSn合金層を被覆して前記第1接続端子と接続されるCuSn合金層を有することを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記8)
前記NiSn合金層は、前記第2接続端子と物理的に連結していることを特徴とする付記1〜7のいずれかに記載の電子装置。
(付記9)
第1の接合対象体と第2の接合対象体がそれぞれの主面に対して垂直方向に積層された電子装置の製造方法において、
一方の接合対象体の接続端子上にNi層を形成し、
前記Ni層の上に所定のリフロー温度ではんだバンプを形成し、
前記はんだバンプの形成後に、前記Ni層と前記はんだバンプを前記リフロー温度より高い温度で加熱処理して前記はんだバンプのほぼ全体をNiSn合金層に変化させ、
前記NiSn合金層を、他方の接合対象体に形成されているはんだバンプに対向させてリフローにより接合する、
ことを特徴とする電子装置の製造方法。
(付記10)
前記接合の工程で、前記第1の接合対象体の第1接続端子と前記第2の接合対象体の第2接続端子の間に金属間化合物層が生成され、前記金属間化合物層の体積の50%〜70%を前記NiSn合金層が占めることを特徴とする付記9に記載の電子装置の製造方法。
(付記11)
前記加熱処理は、大気中での第1加熱処理と、還元雰囲気中での第2加熱処理を含むことを特徴とする付記9または10に記載の電子装置の製造方法。
(付記12)
前記リフローにより接合する工程は、前記加熱処理の温度よりも低い温度で行われることを特徴とする付記9〜11のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
1 半導体装置(電子装置)
2 回路基板
3 インターポーザ(第1の接合対象体)
4 半導体チップ(第2の接合対象体)
10 接合部
13、14 Cuピラー(端子)
15 NiSn合金層
16 Cu3Sn合金層
17 Cu6Sn5合金層
18 金属間化合物層
19 CuSn合金層
25 突起電極

Claims (8)

  1. 第1の接合対象体と、
    前記第1の接合対象体の上に積層された第2の接合対象体と、
    前記第1の接合対象体と前記第2の接合対象体を電気的に接続する接合部と、
    を有し、
    前記接合部は、前記第1の接合対象体の第1接続端子と前記第2の接合対象体の第2接続端子の間に位置する金属間化合物層を有し、
    前記金属間化合物層は、当該金属間化合物層の体積の50%〜70%を占めるNiSn合金層を有する、
    ことを特徴とする電子装置。
  2. 前記第1の接合対象体及び前記第2の接合対象体の少なくとも1方は、半導体チップであることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記NiSn合金層は半球またはバンプ型の形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記金属間化合物層は、前記NiSn合金層を被覆して前記第1接続端子に接続されるCuSn合金層を有することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記CuSn合金層は、前記第1接続端子との界面に位置するCu3Sn合金層と、前記Cu3Sn層と前記NiSn合金層の間に位置するCu6Sn5合金層を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
  6. 前記NiSn合金層の頂上部は前記Cu3Sn合金層と接していることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
  7. 第1の接合対象体と第2の接合対象体がそれぞれの主面に対して垂直方向に積層された電子装置の製造方法において、
    一方の接合対象体の接続端子上にNi層を形成し、
    前記Ni層の上に所定のリフロー温度ではんだバンプを形成し、
    前記はんだバンプの形成後に、前記Ni層と前記はんだバンプを前記リフロー温度より高い温度で加熱処理して前記はんだバンプのほぼ全体をNiSn合金層に変化させ、
    前記NiSn合金層を、他方の半導体チップに形成されているはんだバンプに対向させてリフローにより接合する、
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  8. 前記接合の工程で、前記第1の接合対象体の第1接続端子と前記第2の接合対象体の第2接続端子の間に金属間化合物層が生成され、前記金属間化合物層の体積の50%〜70%を前記NiSn合金層が占めることを特徴とする請求項7に記載の電子装置の製造方法。
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