JP2018090520A - Gip上昇抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】医薬品、食品等として有用なGIP上昇抑制剤の提供。【解決手段】レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。【選択図】なし
Description
本発明は、GIP上昇抑制剤に関する。
GIP(ガストリックインヒビトリーポリペプチド又はグルコースディペンデントインスリノトロピックポリペプチド)は、グルカゴン・セクレチンファミリーに属する消化管ホルモンの1つである。GIPは、脂質や糖質の摂食により小腸に存在するK細胞から分泌され、膵β細胞においてインスリン分泌を促進し、また脂肪組織において糖質や脂質の取り込みを亢進する。GIPはまた、胃酸分泌抑制作用や胃運動抑制作用を有することが知られている(非特許文献1〜3)。
そのため、GIPの上昇抑制は、食後の消化促進、胃もたれの改善、肥満の予防又は改善等に有効であると考えられている。
そのため、GIPの上昇抑制は、食後の消化促進、胃もたれの改善、肥満の予防又は改善等に有効であると考えられている。
また、近年、細胞内の脂肪酸結合蛋白質ファミリーとして知られているFABPs(fatty acid−binding proteins)のアイソフォームであるFABP4及び5が、GIPを分泌する腸細胞に局在しており、斯かるFABP5のノックアウトマウスにおいて脂質によるGIPの分泌が低減すること(非特許文献4、特許文献1)、さらにFABP4又は5を阻害する物質がGIP上昇抑制剤となり得ることが報告されている(特許文献1)。
これまでの研究によって、GIPの機能を阻害する物質として、3−ブロモ−5−メチル−2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オール(BMPP)が知られ、食後GIPの分泌を抑制するものとして、グアガム等が知られている(特許文献2、非特許文献5〜10)。また、近年では、GIP受容体アンタゴニストである(Pro3)GIPが知られている。しかし、これらの物質は、安全性や効果の面で十分とはいえない。
一方、レタス(学名:Lactuca sativa)は、別名チシャとも云われ、その葉部は古くから広く食用利用されている。また、レタス抽出物には、養育毛効果(特許文献3)やアロマターゼ活性化作用(特許文献4)があること等が報告されている。しかしながら、レタスの圧搾物や抽出物とGIP分泌やFABPs活性との関係については何ら報告されていない。
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本発明は、医薬品、食品等として有用なGIP上昇抑制剤を提供することに関する。
本発明者らは、GIPの上昇をコントロールできる素材について検討したところ、レタスの圧搾物がGIPの上昇を抑制すること及びFABP5の阻害活性を有することを見出した。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
(1)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。
(2)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害剤。
(3)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制用食品。
(4)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害用食品。
(1)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。
(2)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害剤。
(3)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制用食品。
(4)レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害用食品。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤は、優れたGIP上昇抑制作用又はFABP5阻害作用を有し、かつ安全性も高い医薬品、食品等として有用である。
本明細書において、「レタス」とは、キク科のレタス(Lactuca sativa L.)を指し、別名「チシャ」とも云われる。
本発明において、レタスは全草、結球葉、茎、根等が使用できるが、好ましくは結球葉である。
本発明において、レタスは全草、結球葉、茎、根等が使用できるが、好ましくは結球葉である。
レタスの圧搾物としては、レタスを圧搾することにより得られる圧搾汁(搾汁)が挙げられる。圧搾物の製造は特に限定されないが、例えばレタスの葉を粗切し、スロージューサー等の圧搾機を用いて圧搾することにより行うことができる。
レタスの抽出物としては、レタスの破砕物、粉砕物、若しくは上記の圧搾物から抽出した抽出物が挙げられる。
抽出のための溶媒には、極性溶媒、非極性溶媒のいずれをも使用することができる。溶媒の具体例としては、例えば、水;1価、2価又は多価のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状又は環状のエーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ヘキサン等の飽和又は不飽和の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ピリジン類;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;二酸化炭素、超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他のオイル類;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、水、アルコール類及びその水溶液が挙げられ、アルコール類としてはメタノール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。
抽出のための溶媒には、極性溶媒、非極性溶媒のいずれをも使用することができる。溶媒の具体例としては、例えば、水;1価、2価又は多価のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状又は環状のエーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ヘキサン等の飽和又は不飽和の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ピリジン類;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;二酸化炭素、超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他のオイル類;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、水、アルコール類及びその水溶液が挙げられ、アルコール類としてはメタノール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。
上記アルコール類の水溶液におけるアルコールの濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、且つ好ましくは95容量%以下、より好ましくは90容量%以下、さらに好ましくは85容量%以下である。また、上記アルコール類の水溶液におけるアルコールの濃度は、好ましくは20〜95容量%、より好ましくは20〜90容量%、さらに好ましくは30〜85容量%である。
抽出における溶媒の使用量としては、レタス(乾燥質量換算)1gに対して1〜100mLが好ましい。抽出条件は、十分な抽出が行える条件であれば特に限定されないが、例えば、抽出時間は好ましくは1時間以上、より好ましくは3時間以上がより好ましく、他方、好ましくは2ヶ月以下、より好ましくは5週間以下、より好ましくは2週間以下である。抽出温度は0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましく、他方、溶媒沸点以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。通常、低温なら長時間、高温なら短時間の抽出を行う。
抽出手段は、特に限定されないが、例えば、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、ソックスレー抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の通常の手段を用いることができる。
抽出手段は、特に限定されないが、例えば、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、ソックスレー抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の通常の手段を用いることができる。
本発明のレタスの圧搾物又は抽出物は、例えば食品や医薬品上許容し得る規格に適合し、本発明の効果を発揮するものであれば粗精製物であってもよい。また、必要に応じて、液々分配、固液分配、濾過膜、活性炭、吸着樹脂、イオン交換樹脂、澱出し等の公知の技術によって不活性な夾雑物の除去、脱臭、脱色等の処理を施すことができる。
また、さらに公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。
また、さらに公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。
また、本発明のレタスの圧搾物又は抽出物は、そのまま用いてもよく、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、あるいは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。また、凍結乾燥し、用時に、通常抽出に用いられる溶剤、例えば水、エタノール、水・エタノール混液等の溶剤で希釈して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
後記実施例に示すように、レタスの圧搾物は、GIP上昇を有意に抑制する作用を有する。また、レタスの圧搾物はFABP5活性を阻害する作用を有する。
したがって、レタスの圧搾物又は抽出物は、GIP上昇抑制剤、FABP5阻害剤となり得、またこれらを製造するために使用できる。
また、レタスの圧搾物又は抽出物は、GIP上昇抑制のため、FABP5を阻害するために使用することができる。ここで、当該使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。尚、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
したがって、レタスの圧搾物又は抽出物は、GIP上昇抑制剤、FABP5阻害剤となり得、またこれらを製造するために使用できる。
また、レタスの圧搾物又は抽出物は、GIP上昇抑制のため、FABP5を阻害するために使用することができる。ここで、当該使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。尚、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本発明において「GIP上昇抑制」とは、脂質及び糖質を含む食事、特に脂質を多く含む食事を摂取することにより小腸に存在するK細胞から分泌されたGIPの上昇を抑制することをいう。すなわち、本発明における「GIP上昇抑制」とは、好ましくは、食後に生じるGIP上昇を抑制することをいう。また、本発明における「GIP上昇抑制作用」は、K細胞からのGIP分泌を抑制することでGIP上昇を抑制するGIP分泌抑制作用、及び血中GIP濃度を低下させることによりGIP上昇を抑制するGIP低下作用のいずれをも含む概念である。
本発明において、「GIP上昇抑制作用」は、任意の油脂又は脂肪酸のGIP上昇抑制作用を基準として判断することができる。例えば、被験物質と任意の油脂又は脂肪酸(例えばオレイン酸)を投与又は摂取した試験群における血中GIP分泌量を、任意の油脂又は脂肪酸(例えばオレイン酸)を投与又は摂取した対照群の血中GIP分泌量と比較する。対照群と比べて試験群で血中GIP分泌量の減少が認められた場合、当該被験物質はGIP上昇抑制効果があると評価することができる。評価に際しては、必ずしも統計学的な手法を用いる必要はないが、統計学的に有意差の有無を検定して評価することが好ましい。
GIPの上昇抑制は、胃酸分泌の抑制及び胃運動の抑制を軽減させることから(前記非特許文献1〜3)、レタスの圧搾物又は抽出物は、食後の消化促進や胃もたれ改善、胃酸分泌能の改善のために使用することができる。
本発明において、「FABP5阻害」は、FABP5の発現を阻害すること、FABP5の活性を阻害することを意味し、FABP5の発現にはFABP5遺伝子の発現又はFABP5蛋白質の発現が包含される。またFABP5の活性とは、FABP5蛋白質の活性をいう。
FABP5阻害活性は、例えば、疎水性環境下でFABP5との結合活性を有し、FABP5と結合することで蛍光を発する基質である1−anilinonaphthalene−8−sulfonic acid(1,8−ANS)を利用した方法により測定することが可能である(特許文献1参照)。
FABP5阻害活性は、例えば、疎水性環境下でFABP5との結合活性を有し、FABP5と結合することで蛍光を発する基質である1−anilinonaphthalene−8−sulfonic acid(1,8−ANS)を利用した方法により測定することが可能である(特許文献1参照)。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤は、GIPの上昇抑制や食後の消化促進、胃もたれ、胃酸分泌能の改善等の各効果を発揮する、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、食品となり、また当該医薬品、医薬部外品、食品に配合して使用される素材又は製剤となり得る。
なお、当該食品には、食後の消化促進、胃もたれ、胃酸分泌能の改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性表示食品、特定保健用食品、病者用食品、サプリメントが包含される。
なお、当該食品には、食後の消化促進、胃もたれ、胃酸分泌能の改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性表示食品、特定保健用食品、病者用食品、サプリメントが包含される。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤を医薬品(医薬部外品を含む)として用いる場合、当該医薬品は任意の投与形態で投与され得る。投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられるが、好ましい形態は経口投与である。
このような種々の剤型の医薬製剤は、本発明のレタスの圧搾物又は抽出物を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて調製することができる。
このような種々の剤型の医薬製剤は、本発明のレタスの圧搾物又は抽出物を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて調製することができる。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤を食品として用いる場合、当該食品の形態は、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料等の食品組成物の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品組成物は、本発明のレタスの圧搾物又は抽出物を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて調製することができる。
種々の形態の食品組成物は、本発明のレタスの圧搾物又は抽出物を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて調製することができる。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤におけるレタスの圧搾物又は抽出物の含有量(抽出物の乾燥物換算)は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、且つ好ましくは10質量%以下、より好ましく5質量%以下であり、また好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤の投与量又は摂取量は、対象者の状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、経口投与又は摂取の場合成人1人当たり、レタスの圧搾物又は抽出物(抽出物の乾燥物換算)として、1日あたり好ましくは0.01g以上、より好ましくは0.1g以上であり、且つ好ましくは15g以下、より好ましくは6gである。
また、本発明のGIP上昇抑制剤又はFABP5阻害剤は、摂食・摂餌時或いは摂食・摂餌前に投与又は摂取するのが好ましく、特に摂食・摂餌前5分から30分以内に投与又は摂取するのが好ましい。投与又は摂取対象者としては、空腹時血中GIP値が30pg/mL以上、または胃液分泌機能検査において、基礎分泌量が30mL/時間以下のヒトが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明においてはさらに以下の態様が開示される。
<1>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。
<2>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害剤。
<3>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制用食品。
<4>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害用食品。
<1>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。
<2>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害剤。
<3>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制用食品。
<4>レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害用食品。
<5>GIP上昇抑制剤の製造のためのレタスの圧搾物又は抽出物の使用。
<6>FABP5阻害剤の製造のためのレタスの圧搾物又は抽出物の使用。
<6>FABP5阻害剤の製造のためのレタスの圧搾物又は抽出物の使用。
<7>GIP上昇抑制に使用するための、レタスの圧搾物又は抽出物。
<8>FABP5阻害に使用するための、レタスの圧搾物又は抽出物。
<8>FABP5阻害に使用するための、レタスの圧搾物又は抽出物。
<9>レタスの圧搾物又は抽出物を対象に投与するか又は摂取させることを含む、GIP上昇抑制方法。
<10>レタスの圧搾物又は抽出物を対象に投与するか又は摂取させることを含む、FABP5阻害方法。
<10>レタスの圧搾物又は抽出物を対象に投与するか又は摂取させることを含む、FABP5阻害方法。
<11><1>、<3>、<5>、<7>、<9>において、GIP上昇抑制剤は、油脂や脂肪酸の摂取に起因するGIP上昇の抑制である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
製造例1 レタス圧搾物の調製
キク科のレタス(Lactuca sativa L.)の結球葉(徳島県産、JA板野郡柿島支部、等級秀、階級L)13.5kgをざく切り(10cm角)に切断した後、室温条件下で、スロージューサー(商品名:HuromスロージューサーHU-400)にて圧搾抽出を行った。得られた圧搾物約11Lを凍結乾燥して、圧搾物粉末327gを得た。
製造例1 レタス圧搾物の調製
キク科のレタス(Lactuca sativa L.)の結球葉(徳島県産、JA板野郡柿島支部、等級秀、階級L)13.5kgをざく切り(10cm角)に切断した後、室温条件下で、スロージューサー(商品名:HuromスロージューサーHU-400)にて圧搾抽出を行った。得られた圧搾物約11Lを凍結乾燥して、圧搾物粉末327gを得た。
実施例1 レタス圧搾物のGIP上昇抑制作用
(1)方法
製造例1で得たレタス圧搾物を用いて、下記表1に示す組成の乳剤を調製し、試験サンプルとした。
(1)方法
製造例1で得たレタス圧搾物を用いて、下記表1に示す組成の乳剤を調製し、試験サンプルとした。
8週齢雄性C57BL/6Jマウス(日本クレア)を標準粉末飼料CE−2(日本クレ
ア)において1週間予備飼育した。飼育環境は室温を22±2℃、湿度を55±10%と
し、照明時間を7時から19時とした。17時間絶食した後、1群8匹として体重がほぼ同一になるように群分けした。イソフルラン麻酔下で試験サンプル(レタス圧搾物群、コントロール群)を0.02g/g体重となるよう胃内投与した。投与前、投与30分、60分後にイソフルラン麻酔下で眼窩より採血し(ヘパリン処理ヘマトクリット微量採血管、VITREX製)、血中GIPを測定した。GIPは、ELISA法(Rat/Mouse GIP (total) ELISA(Millipore))により測定を行った。
ア)において1週間予備飼育した。飼育環境は室温を22±2℃、湿度を55±10%と
し、照明時間を7時から19時とした。17時間絶食した後、1群8匹として体重がほぼ同一になるように群分けした。イソフルラン麻酔下で試験サンプル(レタス圧搾物群、コントロール群)を0.02g/g体重となるよう胃内投与した。投与前、投与30分、60分後にイソフルラン麻酔下で眼窩より採血し(ヘパリン処理ヘマトクリット微量採血管、VITREX製)、血中GIPを測定した。GIPは、ELISA法(Rat/Mouse GIP (total) ELISA(Millipore))により測定を行った。
(2)結果
血中GIP濃度の経時変化を図1Aに示す。60分までの相対GIP血中濃度−時間曲線下面積(AUC:area under the curve)を図1Bに示す。
各値は平均±標準偏差で示した。群間の統計学的有意差については、コントロール群に対するStudent’s t−testを行なった(*:p<0.05)。
血中GIP濃度の経時変化を図1Aに示す。60分までの相対GIP血中濃度−時間曲線下面積(AUC:area under the curve)を図1Bに示す。
各値は平均±標準偏差で示した。群間の統計学的有意差については、コントロール群に対するStudent’s t−testを行なった(*:p<0.05)。
コントロール群と比較して、レタス群において、サンプル投与後30分の血中GIP濃度が有意に低値であった(図1A)。サンプル投与後60分までのGIP濃度の曲線下面積はコントロール群と比較して、レタス群において有意に低値であった(図1B)。
実施例2 レタス圧搾物のFABP5阻害作用
組換蛋白質発現用大腸菌株BL21にFlagタグ付きのヒトFABP5遺伝子を挿入したpGEX−6P2ベクターをトランスフォームし、シングルコロニーを得た。コロニーを100μg/mLのアンピシリンを含有するLB液体培地にピックアップし37℃で5時間振盪培養した。その後終濃度が1mMとなるようにIPTGを添加し、37℃で3時間振盪培養し、菌体を回収した。得られた菌体はB−PER bacterial protein extraction regentにより可溶化、可溶性画分を回収した。組換蛋白質を含む大腸菌可溶性画分は、GSTrap HP及びPreScission proteaseを用い、GSTタグの切断及び組換蛋白質の精製を行った。96穴プレートに、精製したFABP5蛋白質(20μg)を含む溶媒(50mM Tris−HCl、150mM NaCl、1mM EDTA、1mM DTT、pH7.5)に製造例1で調製したレタス圧搾物(凍結乾燥物)を終濃度0.01%となるように添加した。その後、1−anilinonaphthalene−8−sulfonic acid(1,8−ANS)を終濃度5μMとなるように添加し、室温にて15分間静置した後、プレートリーダーにて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:480nm)を測定した。
FABP5と1,8−ANSが共存した際に観察される蛍光強度を100とし、サンプルを添加した際の蛍光消失について評価した。結果を表2に示す。
組換蛋白質発現用大腸菌株BL21にFlagタグ付きのヒトFABP5遺伝子を挿入したpGEX−6P2ベクターをトランスフォームし、シングルコロニーを得た。コロニーを100μg/mLのアンピシリンを含有するLB液体培地にピックアップし37℃で5時間振盪培養した。その後終濃度が1mMとなるようにIPTGを添加し、37℃で3時間振盪培養し、菌体を回収した。得られた菌体はB−PER bacterial protein extraction regentにより可溶化、可溶性画分を回収した。組換蛋白質を含む大腸菌可溶性画分は、GSTrap HP及びPreScission proteaseを用い、GSTタグの切断及び組換蛋白質の精製を行った。96穴プレートに、精製したFABP5蛋白質(20μg)を含む溶媒(50mM Tris−HCl、150mM NaCl、1mM EDTA、1mM DTT、pH7.5)に製造例1で調製したレタス圧搾物(凍結乾燥物)を終濃度0.01%となるように添加した。その後、1−anilinonaphthalene−8−sulfonic acid(1,8−ANS)を終濃度5μMとなるように添加し、室温にて15分間静置した後、プレートリーダーにて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:480nm)を測定した。
FABP5と1,8−ANSが共存した際に観察される蛍光強度を100とし、サンプルを添加した際の蛍光消失について評価した。結果を表2に示す。
レタス圧搾物には、強いFABP5阻害活性が認められた。
Claims (4)
- レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制剤。
- レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害剤。
- レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするGIP上昇抑制用食品。
- レタスの圧搾物又は抽出物を有効成分とするFABP5阻害用食品。
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JP2016234300A Pending JP2018090520A (ja) | 2016-12-01 | 2016-12-01 | Gip上昇抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018090520A (ja) |
-
2016
- 2016-12-01 JP JP2016234300A patent/JP2018090520A/ja active Pending
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