JP2018090022A - 車両用カウル構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】防水処理のような追加工程を不要としつつ、カウルとダッシュパネルとの接合部分の電着塗装による防錆性能を向上させる。【解決手段】車両用カウル構造Sは、車体客室の前壁となるダッシュパネル10と、車幅方向に延び、ダッシュパネル10の車両上側に接合され、ダッシュパネル10との接合部分26の車両前方側の底部が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜したカウル12と、底部29の車幅方向中央部29Cからカウル12の車両前方端30に延び、車両前方に向かって車両上方側に傾斜する傾斜部14と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用カウル構造に関する。
車両のカウルトップとダッシュパネル(車体客室前壁)との接合部分における電着塗装による防錆を効率化するため、カウルトップとダッシュパネルとが車両上下方向に重なる部分に、防錆処理の際にエアを抜くための貫通穴を設けた構造が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記した従来例では、エア抜きに使用する貫通穴が、車室の内外に貫通しているため、防錆処理の後、該貫通穴をペイントシールにより塞ぐ防水処理が必要とされる。
本発明は、防水処理のような追加工程を不要としつつ、カウルとダッシュパネルとの接合部分の電着塗装による防錆性能を向上させることを目的とする。
本発明に係る車両用カウル構造は、車体客室の前壁となるダッシュパネルと、車幅方向に延び、前記ダッシュパネルの車両上側に接合され、前記ダッシュパネルとの接合部分の車両前方側の底部が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜したカウルと、前記底部の車幅方向中央部から前記カウルの車両前方端に延び、車両前方に向かって車両上方側に傾斜する傾斜部と、を有している。
互いに接合されたダッシュパネル及びカウルは、車体の電着塗装の際に電着塗料中に浸漬される。このとき、ダッシュパネルとカウルとの接合部分の車両前方側の底部にエアが残ることがある。本発明では、該底部が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜しているので、車体が水平になったときに、エアが車幅方向中央部へ移動する。
また、上記底部の車幅方向中央部からカウルの車両前方端に、車両前方に向かって車両上方側に傾斜する傾斜部が延びているので、上記底部の車幅方向中央部に集まったエアは、傾斜部に沿ってカウルの車両前方端に移動し抜けて行く。したがって、エア溜りに起因する電着液の付着不足が解消される。
上記接合部分は、車室の内外に貫通していないので、防水処理のような追加工程は不要である。
本発明に係る車両用カウル構造によれば、防水処理のような追加工程を不要としつつ、カウルとダッシュパネルとの接合部分の電着塗装による防錆性能を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図面において、矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方向を示し、矢印LHは車両左方向を示している。
図1、図2において、本実施形態に係る車両用カウル構造Sは、ダッシュパネル10と、カウル12と、傾斜部14とを有している。
図2から図5において、ダッシュパネル10は、車体客室16の前壁となる部材である。ダッシュパネル10の上端10Aは、車幅方向に沿って車両後方側に折り曲げられており、カウル12の底壁部28に接合されている。ダッシュパネル10の車幅方向中央部の下部には、アーチ状の切欠き10Bが設けられている。この切欠き10Bは、車体フロアのトンネル部の前端(図示せず)が結合される部位である。
カウル12は、車幅方向に延び、ダッシュパネル10の上端10Aの車両上側に接合されている。カウル12とダッシュパネル10との接合は、例えば溶接により行われる。このカウル12は、車両のフロントウインドシールド(図示せず)の下端に沿って設けられ、左右のフロントピラー同士(図示せず)を繋ぐ骨格部材である。また、カウル12は、フロントウインドシールドを伝わって車両下方へ流れた水18を受け止めて、該水がエンジンコンパートメント内(図示せず)に入らないように排水するための凹部20を有している(図4、図5)。カウル12は、水18と接触する部位であるため、防錆鋼板により構成されている。
図2から図5に示されるように、カウル12は、車両上方側が開口しており、車両側面視で略U字状に形成されている。具体的には、車両前方側に位置する前壁部22と、車両後方側に位置する後壁部24との下端同士が、底壁部28により結合されている。前壁部22の上端22Aは、車両前方側に折り曲げられている。後壁部24の上端24Aは、車両後方側に折り曲げられている。
カウル12のうち、該カウル12とダッシュパネル10との接合部分26の車両前方側の底部29は、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜している。底部29をこのように傾斜させるために、カウル12に接合されるダッシュパネル10の上端10Aも、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜している。傾斜角度は、例えば左右均等である。
図1から図3において、底部29の車幅方向中央部29Cからカウル12の車両前方端30までの範囲には、傾斜部14が延びている。図3に示されるように、傾斜部14は、水平方向に対して、車両前方に向かって車両上方側に傾斜している。傾斜部14は、カウル12の底壁部28の一部である。
図4、図5に示されるように、カウル12の凹部20は排水部であり、接合部分26から車両前方に離れた位置で、かつ接合部分26よりも車両下方の位置に設けられている。凹部20は、ダッシュパネル10からも離れている。図示の例では、凹部20の深さが、例えば車幅方向中央側から車幅方向外側に向かって漸増しているが、逆に車幅方向中央側から車幅方向外側に向かって漸減していてもよい。また、凹部20の深さが略一定であってもよい。凹部20から車幅方向外側に排水がなされる構成であればよい。
図1に示されるように、凹部20は、傾斜部14の車幅方向両側に設けられており、傾斜部14が位置する車幅方向中央側から車幅方向外側に向かって、車両下方側に傾斜している。両側の凹部20の底面は、傾斜部14を経由して円弧状に連なっている。これにより、傾斜部14はビード状に形成されている。図示の例では、傾斜部14の位置に凹部20が存在していない。換言すれば、凹部20の深さが、傾斜部14が位置する車幅方向中央において0となっている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。互いに接合されたダッシュパネル10及びカウル12は、車体の電着塗装の際に電着塗料中に浸漬される(図示せず)。このとき、ダッシュパネル10とカウル12との接合部分26の車両前方側の底部29にエア32が残ることがある。図1に示されるように、本実施形態では、カウル12のうち、接合部分26の車両前方側の底部29が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜しているので、車体が水平になったときに、エア32が底部29の車幅方向中央部29Cへ矢印IN方向に移動する。
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。互いに接合されたダッシュパネル10及びカウル12は、車体の電着塗装の際に電着塗料中に浸漬される(図示せず)。このとき、ダッシュパネル10とカウル12との接合部分26の車両前方側の底部29にエア32が残ることがある。図1に示されるように、本実施形態では、カウル12のうち、接合部分26の車両前方側の底部29が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜しているので、車体が水平になったときに、エア32が底部29の車幅方向中央部29Cへ矢印IN方向に移動する。
また、図2、図3に示されるように、底部29の車幅方向中央部29Cからカウル12の車両前方端30に、車両前方に向かって車両上方側に傾斜する傾斜部14が延びているので、底部29の車幅方向中央部29Cに集まったエア32は、傾斜部14に沿ってカウル12の車両前方端30に移動し抜けて行く(矢印A方向)。したがって、エア溜りに起因する接合部分26の近傍の電着液付着不足が解消され、隅々まで電着塗装が行われる。なお、上記接合部分26は、車室の内外に貫通していないので、防水処理のような追加工程は不要である。
このように、本実施形態によれば、防水処理のような追加工程を不要としつつ、カウル12とダッシュパネル10との接合部分26の電着塗装による防錆性能を向上させることができる。
また、図4、図5に示されるように、フロントウインドシールド(図示せず)を伝わってカウル12に流入した水18は、凹部20を流れて車幅方向外側へ排出される。この凹部20は、カウル12とダッシュパネル10との接合部分26から離れて、該接合部分26よりも車幅方向下方に設けられているので、接合部分26への水18の接触が抑制される。このため、接合部分26の錆びを抑制できる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 ダッシュパネル
12 カウル
14 傾斜部
16 車体客室
26 接合部分
29 底部
29C 車幅方向中央部
30 車両前方端
S 車両用カウル構造
12 カウル
14 傾斜部
16 車体客室
26 接合部分
29 底部
29C 車幅方向中央部
30 車両前方端
S 車両用カウル構造
Claims (1)
- 車体客室の前壁となるダッシュパネルと、
車幅方向に延び、前記ダッシュパネルの車両上側に接合され、前記ダッシュパネルとの接合部分の車両前方側の底部が、車幅方向両外側から車幅方向中央部に向かってそれぞれ車両上方側に傾斜したカウルと、
前記底部の車幅方向中央部から前記カウルの車両前方端に延び、車両前方に向かって車両上方側に傾斜する傾斜部と、
を有する車両用カウル構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016233126A JP2018090022A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | 車両用カウル構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016233126A JP2018090022A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | 車両用カウル構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018090022A true JP2018090022A (ja) | 2018-06-14 |
Family
ID=62563506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016233126A Pending JP2018090022A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | 車両用カウル構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018090022A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09295589A (ja) * | 1996-04-30 | 1997-11-18 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車の車体前上部の水切り構造 |
JP2016000561A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | トヨタ車体株式会社 | 車両のボディ構造 |
JP2016084010A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | トヨタ自動車株式会社 | パネル部材の接合構造 |
-
2016
- 2016-11-30 JP JP2016233126A patent/JP2018090022A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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