JP2018088796A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの効率を低下させることなく、溶接時に絶縁部材が溶けてしまうことを適切に防止することができる技術を提供すること。
【解決手段】圧縮機は、シャフトと、シャフトに固定されるロータと、ロータを囲むステータとを有するモータと、シャフトが回転することにより冷媒を圧縮する圧縮部と、シャフト、モータ及び圧縮部を内部に収容するシェルとを備える。ステータは、シェルに溶接される外周面と、外周面とは反対側の内周面とを含む環状のバックヨーク部と、内周面から突出する複数のティース部と、互いに隣り合うティース部の間に形成されるスロットとを有するステータコアと、複数のティース部に巻回されるコイルと、スロットに配置され、ステータコアと前記コイルとの間に介在されてステータコアとコイルとを絶縁する絶縁部材と、バックヨーク部の内周面から突出し、内周面と絶縁部材との間に間隙を形成する少なくとも1以上の凸部とを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧縮部を駆動する駆動源としてのモータが、溶接によりシェルに対して固定される圧縮機に関する。
従来から、空気調和器や冷凍機などに用いられる圧縮機が広く知られている。この種の圧縮機は、一般的に、圧縮部と、圧縮部を駆動するモータと、圧縮部及びモータを内部に収容しつつ密閉空間を形成するシェルとを有している。
モータは、一般的にラジアルギャップ型のモータが用いられる。モータのステータは、バックヨーク部及びティース部を含むステータコアと、ティース部に巻回されるコイルとを有している。ステータにおいて、互いに隣り合うティース部の間には、スロットが形成され、このスロットには、ステータコアとコイルとを絶縁する絶縁部材としての絶縁フィルムが設けられる。
この種の圧縮機では、モータをシェル内部に固定する必要があり、この場合、ステータコアのバックヨーク部がスポット溶接などによりシェルに固定される。しかしながら、このとき、溶接時の熱がバックヨーク部を介して絶縁フィルムに伝わってしまい、絶縁フィルムが溶けてしまうといった問題がある。
このような問題を解決する技術として、下記特許文献1が開示されている。引用文献1に記載の技術では、バックヨーク部のスロットに面する部分に凹部を設けることによってバックヨーク部及び絶縁フィルム(スロットセル)の間に間隙を形成し、これにより、溶接時の熱によってスロットセルが溶けてしまうことを防止している。
特許第4670984号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、バックヨーク部に凹部を形成してしまうと、磁路が狭くかつ長くなって磁気抵抗が大きくなってしまい、モータの効率が低下してしまうとった問題がある。特に、特許文献1に記載の技術では、バックヨーク部のスロットに面する部分、つまり、バックヨーク部の内周側で磁束密度が高い部分において、磁路が狭まってしまっているため、特に問題である。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、モータの効率を低下させることなく、溶接時に絶縁部材が溶けてしまうことを適切に防止することができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る圧縮機は、シャフトと、モータと、圧縮部と、シェルとを備える。
前記モータは、前記シャフトに固定されるロータと、前記ロータを囲むステータとを有する。
前記圧縮部は、前記シャフトが回転することにより冷媒を圧縮する。
前記シェルは、前記シャフト、前記モータ及び前記圧縮部を内部に収容する。
前記ステータは、ステータコアと、コイルと、絶縁部材と、少なくとも1以上の凸部とを有する。
前記ステータコアは、前記シェルに溶接される外周面と、前記外周面とは反対側の内周面とを含む環状のバックヨーク部と、前記内周面から突出する複数のティース部と、互いに隣り合うティース部の間に形成されるスロットとを有する。
前記コイルは、前記複数のティース部に巻回される。
前記絶縁部材は、前記スロットに配置され、前記ステータコアと前記コイルとの間に介在されて前記ステータコアと前記コイルとを絶縁する。
前記凸部は、前記バックヨーク部の前記内周面から突出し、前記内周面と前記絶縁部材との間に間隙を形成する。
この圧縮機では、凸部によって、バックヨーク部の内周面と、絶縁部材との間に間隙が形成される。これにより、バックヨーク部の内周面と、絶縁部材とが密着してしまうことを防止することができ、溶接時において絶縁部材が溶けてしまうことを防止することができる。また、この圧縮機では、バックヨーク部の内周面には(凹部ではなく)凸部が形成されているため、磁路が狭くかつ長くなることがないので、モータの効率低下を防止することができる。
上記圧縮機において、前記バックヨーク部の前記内周面は、前記シェルと前記ステータコアの外周面との溶接個所の大きさに対応する大きさの対応領域を有していてもよい。この場合、前記凸部は、前記対応領域を外れた位置に設けられていてもよい。
この圧縮機のように、溶接箇所に対応する対応領域を外れた位置に凸部を設けることによって、溶接時における熱が凸部に伝達しにくくなるので、絶縁部材が溶けてしまうことを防止する効果を高めることができる。
上記圧縮機において、前記凸部は、周方向で前記対応領域を挟むように配置された第1の凸部と第2の凸部とを有していてもよい。
この圧縮機では、2つの凸部によって、溶接箇所に対して適切な位置に間隙を形成することができる。
上記圧縮機において、前記凸部は、軸方向で前記対応領域を挟むように配置された第1の凸部と第2の凸部とを有していてもよい。
この圧縮機では、2つの凸部によって、溶接箇所に対して適切な位置に間隙を形成することができる。
上記圧縮機において、前記凸部は、前記絶縁部材に接する先端側を細くしてもよい。
この圧縮機では、凸部の先端側が細いため、絶縁部材との接触面積を小さくして、溶接時における熱を絶縁部材に伝わりにくくすることができる。
本発明によれば、モータの効率を低下させることなく、溶接時に絶縁部材が溶けてしまうことを適切に防止することができる。
圧縮機を側方から見た部分断面図である。 図1に示すA方向からメインシェルを見た側面図である。 メインシェルからトップシェルを取り外し、モータを上方から見た図である。 図1に示すB―B'間の断面図であり、ステータを上方から見た図である。 モータの一部を構成するステータコアを示す上面図である。 第1実施形態に係るステータを上方から見た部分拡大図である。 第1実施形態に係る第1の凸部及び第2の凸部を径方向の内側から見た図である。 第2実施形態に係るステータを上方から見た部分拡大図である。 第2実施形態に係る第1の凸部及び第2の凸部を径方向の内側から見た図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
[圧縮機100の全体構成及び各部の構成]
図1は、圧縮機100を側方から見た部分断面図である。図1では、シェル10及び圧縮部50の一部が部分的に断面として表示されている。
図1に示すように、圧縮機100は、回転軸70(シャフト)と、モータ20と、モータ20により回転軸70を介して駆動される圧縮部50と、回転軸70、モータ20及び圧縮部50を内部に収容しつつ密閉空間を形成するシェル10とを備えている。なお、図示は省略しているが、圧縮機100は、シェル10の側方に配置されるアキュムレータを備えている。このアキュムレータは、圧縮機100の冷媒吸入側に配置されている。アキュムレータは、冷媒(例えば、R32)を内部に収容して気体の冷媒と液体の冷媒とを分離しており、気体の冷媒を圧縮部50へと供給する。
[シェル10]
シェル10は、上部及び下部が開放された、上下方向(回転軸70に沿う方向(Z軸方向):本明細書中において軸方向ともいう)に長い円筒状のメインシェル1を有している。また、シェル10は、メインシェル1の上部を封止するトップシェル2と、メインシェル1の下部を封止するボトムシェル3とを有している。
トップシェル2には、圧縮部50で圧縮された冷媒をシェル10の外部(例えば、空気調和器や冷凍機等)に吐出するための吐出管4が取り付けられている。また、トップシェル2には、モータ20に電力を供給するための端子5を保持する端子台6が取り付けられている。
本実施形態では、メインシェル1の内部において、中央よりも上側の位置にモータ20が配置されており、中央よりも下側の位置に圧縮部50が配置されている。なお、メインシェル1の内部におけるモータ20と圧縮部50との配置位置はこれに限られず、適宜変更可能である。
図2は、図1に示すA方向からメインシェル1を見た側面図である。図2に示すように、圧縮機100は、モータ20が配置される位置(上側)に、モータ20を溶接(アーク溶接、レーザー溶接等)により固定するための複数の溶接個所を有している。本実施形態では、溶接個所の一例として、メインシェル1に複数の溶接孔7が設けられている。この溶接孔7は、メインシェル1を径方向(回転軸70に直交する方向)に貫通しており、本実施形態では、その形状が、径方向から見て円形とされている。
溶接孔7は、上下方向で上の段及び下の段の2段に分けてそれぞれ3つずつ形成されており、合計でその数が6つとされている。同じ段に位置する3つの溶接孔7は、周方向(θ方向:回転軸70を中心とした回転方向)で120°の間隔(つまり等間隔)で設けられている(後述の図4も参照)。
なお、上の段に位置する3つの溶接孔7と、下の段に位置する3つの溶接孔7は、周方向で40°ずれた位置に形成されている。このように2段に分けて溶接孔7を配置し、かつ、段ごとに周方向での位置をずらすことによって、モータ20をシェル10内部に強固に固定することができる。なお、溶接孔7が設けられる段数は、2段に限られず、1段、3段、4段・・などであってもよい。さらに、同じ段数に位置する溶接孔7の数は、3つに限られず、1つ、2つ、4つ・・とすることも可能である。
同様に、メインシェル1は、圧縮部50が配置される位置(下側)に、圧縮部50を溶接により固定するための3つの溶接孔8を有している。この溶接孔8は、同じ高さ位置に120度の間隔で設けられている。
さらに、メインシェル1は、圧縮部50が配置される位置(下側)に、上下方向で並ぶように配置された2つの開口9を有している。この開口9には継手管11が挿入され、この継手管11には、アキュムレータからの冷媒を圧縮部50に供給するための吸入管12が接続される(図1参照)。
[圧縮部50]
図1を参照して、圧縮部50は、上下方向に並ぶようにして配置されたシリンダ51a、51bと、シリンダ51a、51bの内部に配置された環状ピストン52a、52bと、環状ピストン52a、52bの内部に配置された偏心クランク53a、53bとを有している。また、圧縮部50は、環状ピストン52a、52bに当接するベーン54a、54bと、ベーン54a、54bを環状ピストン52側(径方向の内側)に向けて付勢するバネ部材55a、55bとを有している。
また、圧縮部50は、2つのシリンダ51の間に介在された仕切り板56と、上側のシリンダ51aの上部に配置された上板部材57と、下側のシリンダ51bの下側に配置された下板部材58とを有している。また、圧縮部50は、上板部材57の上側に配置された上マフラーカバー59と、下板部材58の下側に配置された下マフラーカバー60とを有している。
偏心クランク53a、53bは、モータ20のロータコア22(詳細は後述)に固定された回転軸70の下端部に固定されており、ロータコア22の回転に応じて回転可能とされている。なお、上側の偏心クランク53a及び下側の偏心クランク53bは、偏心の位相が180°ずれた状態で回転軸70に固定されている。
シリンダ51a、51bは、回転軸70と同心の内周面を有しており、この内周面に囲まれた空間に環状ピストン52a、52bが配置されている。シリンダ51a、51bの内周面及び環状ピストン52a、52bの外周面に挟まれた空間によりシリンダ室66a、66bが形成される。シリンダ51a、51bには、吸入管12と嵌合する吸入口61a、61bが設けられており、この吸入口61a、61bを介して、冷媒が吸入される。さらに、シリンダ51a、51bには、シリンダ室66a、66bの中心から放射状に外方へ延びるベーン溝が設けられており、このベーン溝に沿ってベーン54a、54bが径方向に摺動可能とされている。
環状ピストン52a、52bは、偏心クランク53a、53bに回転自在に嵌合されている。この環状ピストン52a、52bは、偏心クランク53a、53bの回転に応じて、外周面の一部がシリンダ51a、51bの内周面に接触しながら偏心運動することが可能とされている。
ベーン54a、54bは、周方向に薄い板状の部材であり、バネ部材55a、55bの付勢力によって環状ピストン52a、52b側に向けて付勢されている。ベーン54a、54bは、環状ピストン52a、52b側に向けて付勢されているので、環状ピストン52a、52bが偏心運動したとしても、その先端(径方向内側)は、環状ピストン52a、52bの外周面に常に当接した状態とされる。すなわち、このベーン54a、54bは、環状ピストン52a、52bが偏心運動すると、この偏心運動に追従してベーン溝内を往復運動することが可能とされている。
シリンダ室66a、66bが、このベーン54a、54bによって仕切られ、シリンダ室66a、66bが吸入室と圧縮室の2つの部屋に分離される。環状ピストン52a、52bがシリンダ51a、51b内を偏心運動すると、2つの部屋の体積が連続的に変化する(一方の部屋の体積が増えると他方の体積が減る)ため、この動作により、圧縮部50は冷媒を吸入したり、圧縮したりすることが可能とされている。
上板部材57は、上側のシリンダ51aを、仕切り板56とともに閉塞する部材である。上板部材57は、その中心においてモータ20の回転軸70を回転自在に軸支している。また、上板部材57の外周面は、上述の3つの溶接孔8を介してメインシェル1と溶接される。なお、圧縮部50を構成する各部材(上マフラーカバー59、上板部材57、上側のシリンダ51a、仕切り板56、下側のシリンダ51b、下板部材58、下マフラーカバー60)は、ボルト62によって一体的に連結されている。従って、上板部材57の外周面がメインシェル1に固定されることによって、圧縮部50は一体的にシェル10の内部に固定される。
上マフラーカバー59は、上板部材57との間に上マフラー室63を形成するための部材である。この上マフラー室63には、上側の圧縮室によって圧縮された冷媒が導かれる。
下板部材58は、下側のシリンダ51を、仕切り板56とともに閉塞する部材である。下板部材58は、その中心においてモータ20の回転軸70を回転自在に軸支している。
下マフラーカバー60は、下板部材58との間に下マフラー室64を形成するための部材である。下マフラー室64には、下側の圧縮室によって圧縮された冷媒が導かれる。なお、下マフラー室64に導かれた冷媒は、下板部材58、下側のシリンダ51b、仕切り板56、上側のシリンダ51a、及び上板部材57を貫通する冷媒通路(図示せず)を介して、上マフラー室63に導かれる。上マフラー室63に導かれた冷媒は、シェル10内部の空間へと放出される。
なお、メインシェル1内には、およそ上側のシリンダ51aの高さまで潤滑油が封入されている。この潤滑油は、回転軸70の下部に挿入された羽根ポンプ(図示せず)により、回転軸70の下端部に取付けられた給油パイプ65から吸上げられ、圧縮部50を循環する。これにより、潤滑油は、圧縮部50における各部の動きを潤滑にしつつ、圧縮部50の微小隙間をシールしている。
[モータ20]
図3は、メインシェル1からトップシェル2を取り外し、モータ20を上方から見た図である。図4は、図1に示すB―B'間の断面図であり、ステータ30を上方から見た図である。図5は、モータ20の一部を構成するステータコア31を示す上面図である。
図1、3〜5を参照して、本実施形態に係るモータ20は、例えばラジアルギャップ型のモータ20であり、回転可能なロータ21と、ロータ21を囲むステータ30とを有している。ロータ21は、ロータコア22と、複数の永久磁石23とを有している。また、ステータ30は、ステータコア31と、複数のコイル40と、複数の絶縁フィルム39と、上側の絶縁端板41と、下側の絶縁端板42とを有している。
ロータコア22は、軸方向に薄い、金属材料からなる薄板が軸方向に積層されて構成されている。ロータコア22は、その中心に、軸方向に沿って貫通口24が設けられた円柱状の部材である。ロータコア22の貫通口24には回転軸70の上部が挿通されて固定されている。複数の永久磁石23は、ロータコア22内部において、周方向に沿って等間隔で配置されている。
ステータコア31は、ロータコア22と同様に、軸方向に薄い、金属材料からなる薄板が軸方向に積層されて構成されている。ステータコア31は、環状のバックヨーク部32と、バックヨーク部32の内周面から径方向の内側に向かって突出する複数のティース部35とを有している。複数のティース部35の径方向の内側の位置(つまり、ステータコア31の中心)には、径方向のギャップを介してロータ21が配置されている。
複数のティース部35は、周方向に沿って等間隔(40°)で配置されており、本実施形態では、ティース部35の数は9本とされている。コイル40は、複数のティース部35に対してそれぞれ巻回されている。
バックヨーク部32は、回転軸70と同心で形成された環状の部材であり、外周面と、内周面とを有している。バックヨーク部32の外周面には、軸方向に沿って外周面がカットされたカット部33が形成されている。このカット部33は、ティース部35が設けられた位置に対応する位置(径方向の外側の位置)に形成されており、本実施形態では、カット部33は、周方向に等間隔(40°)で、9個形成されている。このカット部33と、メインシェル1との間には、間隙71が形成される。この間隙71は、軸方向でモータ20を貫通している。この間隙71は、冷媒とともに圧縮部50からメインシェル1内の上方へ吐出された潤滑油をメインシェル内の下方へ戻す通路として使用される。
なお、バックヨーク部32の外周面において、カット部33が形成されていない部分であり、メインシェル1と接触する部分を接触部34と呼ぶ。本実施形態では、接触部34は、周方向に等間隔(40°)で9個形成されている。
上述のメインシェル1の6つの溶接孔7の位置は、接触部34の位置を考慮して設定されている。すなわち、メインシェル1において6つの溶接孔7のうち、120°間隔で配置された上段の3つの溶接孔7は、120°間隔の3つの接触部34に対応する位置(径方向の外側の位置)に配置され、この3つの接触部34において溶接が行われる(図5の○印参照)。同様に、6つの溶接孔7のうち、120°間隔で配置された下段の3つの溶接孔7は、120°間隔の3つの接触部34に対応する位置(径方向の外側の位置)に配置され、この3つの接触部34において溶接が行われる(図5の×印参照)。
上述のように、上段の3つの溶接孔7と、下段の3つの溶接孔7とは、周方向にそれぞれ40°ずらして形成されている。従って、上段の3つ溶接孔7と溶接される3つの接触部34(○印参照)と、下段の3つの溶接孔7と溶接される3つの接触部34(×印参照)とは、その角度が40°ずれる。なお、図4においては、6つの溶接孔7のうち上段の3つの溶接孔7が表示されている。
複数のティース部35のうち、互いに隣り合う2つのティース部35の間には、スロット38が形成されている(本実施形態では9個)。このスロット38には、樹脂材料で形成された絶縁フィルム39が配置されている。
絶縁フィルム39、上側の絶縁端板41及び下側の絶縁端板42は、ステータコア31(ティース部35及びバックヨーク部32)と、コイル40とを絶縁するための絶縁部材である。絶縁フィルム39は、互いに隣り合う2つのティース部35における互いに対向する一対の側面と、バックヨーク部32の内周面とを覆うようにスロット38内部に設けられている。また、この絶縁フィルム39は、互いに隣り合う2つのティース部35における、互いに対向する一対の側面と、コイル40との間、並びに、バックヨーク部32の内周面と、コイル40との間に介在される。
上側の絶縁端板41は、ティース部35の上面を覆う、軸方向に短い環状の部材である。上側の絶縁端板41は、ティース部35の上面及びコイル40との間に介在されて、ティース部35及びコイル40を絶縁する。同様に、下側の絶縁端板42は、ティース部35の下面を覆う、軸方向に短い環状の部材である。下側の絶縁端板42は、ティース部35の下面及びコイル40との間に介在されて、ティース部35及びコイル40を絶縁する。
なお、本実施形態では絶縁部材は絶縁フィルム39と絶縁端板41、42とで構成されているが、本発明はこれに限られない。すなわち、絶縁部材は、ステータコア31とコイル40とを絶縁することができる構造であればよく、例えば、絶縁フィルム39だけで構成されていてもよいし、絶縁フィルム39と絶縁端板41および/または絶縁端板42が一体に形成されていてもよい。
「第1の凸部36a及び第2の凸部36b」
次に、第1の凸部36a及び第2の凸部36bについて説明する。上述のように、本実施形態では、モータ20をメインシェル1に固定するために6つの溶接孔7が設けられている。これに対応して、本実施形態では、溶接孔7に対応する6つのスロット38の位置に第1の凸部36a及び第2の凸部36bが設けられている(図4、図5参照)。これらの第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、各箇所で同様の構成であるため、それらのうちの1箇所に設けられた第1の凸部36a及び第2の凸部36bを代表的に説明する。
図6は、図1に示すB−B'間の断面図であり、ステータ30を上方から見た部分拡大図である。図7は、第1の凸部36a及び第2の凸部36bを径方向の内側から見た図である。図6及び図7に示すように、第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、バックヨーク部32の内周面(スロット38に面する部分)から径方向の内側に向かって突出している。この第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、絶縁フィルム39においてバックヨーク部32の内周面を覆う部分を、径方向の内側に向けて突き出すことによって、バックヨーク部32の内周面及び絶縁フィルム39の間に間隙72を形成する。
第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、軸方向に長く形成されている。また、第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、絶縁フィルム39に接する先端側が細くなっている。具体的には、第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、絶縁フィルム39に接する先端側が丸みを有するように形成されており、本実施形態では、図6に示すように、上方から見ると半円状に形成されている。
第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、軸方向に長く、かつ先端側が細く丸みを持って形成されているため、軸方向で長い線状(ある程度の幅はある)に絶縁フィルム39に接触している。
ここで、本明細書中において、溶接孔7の径方向の内側に位置し、かつ、バックヨーク部32の内周面上に位置する領域を対応領域45と呼ぶ(図7の破線参照)。この対応領域45は、溶接孔7の大きさに対応する大きさの領域とされる。すなわち、対応領域45は、溶接孔7を径方向の内側に向けて投影させたときの、バックヨーク部32の内周面上の領域である。
第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、対応領域45を挟んで周方向で対称に形成されており、対応領域45を外れた位置に設けられている。具体的には、第1の凸部36aは、周方向で対応領域45を外れた位置に配置されており、第2の凸部36bは、周方向で対応領域45を挟んで第1の凸部36aとは反対側に配置されている。
周方向において、対応領域45の中心Oから、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの対応領域45側の端部までの距離Dは、対応領域45の半径r(溶接孔7の半径r)に所定の距離αを足した値とされる(D=r+α)。すなわち、対応領域45の周囲には、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが設けられない余白領域が設定されており、距離αは、この余白領域の大きさを決める値である。
ここで、所定の距離αが小さすぎる場合、第1の凸部36a及び第2の凸部36bを介して絶縁フィルム39に熱が伝わってしまう可能性がある。一方、所定の距離αが大きすぎる場合、絶縁フィルム39がバックヨーク部32の内周面から適切に離れない可能性がある。また、所定の距離αが大きすぎる場合、第1の凸部36a及び第2の凸部36bがティース部35に近づきすぎてしまう可能性がある。この場合、コイル40の密度が高い位置に第1の凸部36a及び第2の凸部36bが配置されてしまい、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが、ティース部35にコイル40を巻回する際の邪魔になってしまう可能性がある。
これらのことを考慮して、所定の距離αは設定される。例えば、所定の距離αは、対応領域45の半径rの0.2倍〜1.5倍程度とされる(D=1.2r〜2.5r)。
第1の凸部36a及び第2の凸部36bの軸方向の長さは、その長さがLに設定されている。この長さLは、短すぎると、間隙72の軸方向の長さが短くなってしまい、バックヨーク部32から絶縁フィルム39を適切に離すことができない。一方、長さLは、長すぎても問題はないが、溶接時の熱が伝わりにくい部分にまで不必要に間隙72を形成する必要はない。
これらのことを考慮して、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの軸方向の長さLは設定される。例えば、この長さLは、溶接孔7の直径aの8倍〜16倍程度の長さとされる(8a≦L≦16a)。
また、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが径方向で突出する高さは、低すぎると、絶縁フィルム39がバックヨーク部32の内周面から適切に離れず、高すぎるとコイル40の邪魔になってしまう。従って、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが径方向で突出する高さは、これらの点を考慮して適宜設定される。例えば、この高さは、2mm〜5mm程度とされる。
なお、第1の凸部36a及び第2の凸部36bは、ステータコア31と一体的に形成されている。ここで、上述のようにステータコア31は、軸方向に薄い、金属材料の複数の薄板が軸方向に積層されて構成されている。ステータコア31を製造する場合には、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが形成された第1の薄板と、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが形成されていない第2の薄板の2種類が用意される。そして、軸方向で第1の凸部36a及び第2の凸部36bを形成する必要がある部分については、第1の薄板が積層され、それ以外の部分については、第2の薄板が積層される。
[作用等]
本実施形態では、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが、絶縁フィルム39を径方向の内側に向けて突き出すことによって、バックヨーク部32の内周面と絶縁フィルム39との間に間隙72を形成している。この間隙72によって、バックヨーク部32の内周面と、絶縁フィルム39とが密着してしまうことを防止することができるので、溶接時の熱で絶縁フィルム39が溶けてしまうことを防止することができる。また、本実施形態では、バックヨーク部32の内周面には、凹部ではなく凸部36が形成されているため、磁路が狭くかつ長くなって磁気抵抗が増加してしまい、モータ20の効率が低下してしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、バックヨーク部32の内周面において溶接孔7に対応する対応領域45を外れた位置に第1の凸部36a及び第2の凸部36bが設けられている。従って、溶接時における熱が第1の凸部36a及び第2の凸部36bに伝達しにくくなるので、絶縁フィルム39が溶けてしまうことをさらに適切に防止することができる。
また、本実施形態では、バックヨーク部32の内周面において、対応領域45の周囲に、第1の凸部36a及び第2の凸部36bが設けられない余白領域(距離α)が設定されている。これにより、溶接時における熱が第1の凸部36a及び第2の凸部36bにさらに伝達しにくくなり、絶縁フィルム39が溶けてしまうことをさらに適切に防止することができる。
また、本実施形態では、第1の凸部36aが、周方向で対応領域45を外れた位置に配置されており、また、第2の凸部36bが、周方向で対応領域45を挟んで第1の凸部36aとは反対側に配置されている。これにより溶接孔7に対して適切な位置に間隙72を形成することができるので、絶縁フィルム39が溶けてしまうことをさらに適切に防止することができる。
また、本実施形態では、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの先端が細くなっているため、絶縁フィルム39との接触面積を小さくすることができる。これにより、絶縁フィルム39への熱の影響をより小さくすることができる。また、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの先端が丸みを有しているため、凸部により絶縁部材が破損することを防ぐことができる。
また、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの長さ(軸方向)が適切に設定されているため、絶縁フィルム39が溶けてしまうことをさらに適切に防止することができる。また、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの高さ(径方向)を適切に設定することによって、絶縁フィルム39をバックヨーク部32の内周面から適切に離しつつ、コイル40の邪魔になってしまうことを防止することができる。なお、第1の凸部36a及び第2の凸部36bの高さ(径方向)は、低くても十分効果がある。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態以降の説明では、第1実施形態と同様の構成及び機能を有する部材については同一符号を付し、説明を簡略又は省略する。
第2実施形態では、第1の凸部36c及び第2の凸部36dの構成が上述の第1実施形態と異なっている。従って、その点を中心に説明する。
図8は、第2実施形態に係るステータ30を上方から見た部分拡大図である。図9は、第2実施形態に係る第1の凸部36c及び第2の凸部36dを径方向の内側から見た図である。
これらの図に示すにように、第2実施形態に係る第1の凸部36c及び第2の凸部36dは、第1実施形態と同様に、軸方向に長い形状を有しており、また、図8に示すように、上方から見ると半円状の形状を有している。
ここで、上述の第1実施形態では、対応領域45を挟んで周方向で対称に形成されていたが、第2実施形態に係る第1の凸部36c及び第2の凸部36dは、対応領域45を挟んで軸方向で対称に形成されている。なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様に、第1の凸部36c及び第2の凸部36dは、対応領域45を外れた位置に設けられている。
具体的には、第1の凸部36cは、軸方向で対応領域45を外れた位置に配置されており、第2の凸部36dは、軸方向で対応領域45を挟んで第1の凸部36cとは反対側に配置されている。なお、この第1の凸部36c及び第2の凸部36dは、軸方向に伸びた1本の凸部36が対応領域45近傍において切り欠かれるようにして形成されており、軸方向で直線状に配置されている。
軸方向において、対応領域45の中心Oから、第1の凸部36c及び第2の凸部36dの対応領域45側の端部までの距離Dは、対応領域45の半径r(溶接孔7の半径r)に所定の距離βを足した値とされる(D=r+β)。すなわち、対応領域45の周囲には、第1の凸部36c及び第2の凸部36dが設けられない余白領域が設定されており、距離βは、この余白領域の大きさを決める値である。
距離βの考え方については、上述の距離αと基本的に同じである。但し、距離αは、大きすぎると第1の凸部36a及び第2の凸部36bがティース部35に近づきすぎてコイル40の邪魔になってしまう可能性があったが、距離βを大きくしても第1の凸部36c及び第2の凸部36dがティース部35には近づかないのでこの点については考慮されない。
例えば、所定の距離βは、所定の距離αと同様に、対応領域45の半径rの0.2倍〜1.5倍程度とされる(D=1.2r〜2.5r)。
ここで、ステータコア31は、軸方向に薄い薄板が軸方向に積層されて構成されているので、溶接時の熱は、周方向よりも軸方向の方が伝わりにくいと考えられる。従って、所定の距離βは、所定の距離αよりも小さくてもよい。この場合、例えば、所定の距離βは、対応領域45の半径rの0.1倍〜1倍程度とされる(D=1.1r〜2.0r)。
なお、距離βが距離αと同じ場合には、対応領域の周囲の余白領域は、円形であるが、距離βが距離αよりも小さい場合には、その余白領域は、軸方向に短い楕円形である。
第1の凸部36c及び第2の凸部36dの長さL(軸方向)についての考え方は、第1実施形態と基本的に同様である。なお、第2実施形態に係る第1の凸部36c及び第2の凸部36dの長さLは、例えば、2つの凸部36の合計の長さに2つの凸部の間隔(2×D)を加えた値が、第1実施形態に係る第1の凸部36a及び第2の凸部36bの長さLに等しい程度とされる。この場合、この長さLは、溶接孔7の直径aの3倍〜7倍の長さとされる(3a≦L≦7a)。
第1の凸部36c及び第2の凸部36dの高さ(径方向)についての考え方も基本的に第1実施形態と同じである。但し、2実施形態における第1の凸部36c及び第2の凸部36dは、互いに隣り合う2つのコイル40の中間の位置、つまり、コイル40の密度が疎である位置に設けられている。従って、第2実施形態では、例えば、第1実施形態よりも凸部36c、36dの高さを高くすることができ、これにより、絶縁フィルム39が溶けてしまうことをさらに適切に防止することができる。例えば、第2実施形態に係る第1の凸部36c及び第2の凸部36dの高さは、2mm〜10mm程度とされる。
ここで、凸部36は、軸方向で対応領域45(あるいは、対応領域+距離β)において一部が切りかかれるように形成される。
この第2実施形態についても上述の第1実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、第2実施形態では、第1の凸部36c及び第2の凸部36dがコイル40の邪魔になりにくいというメリットがある。
<各種変形例>
以上の説明では、凸部36の数が2つである場合について説明した。一方、凸部36の数は、1つであってもよい。例えば、第1実施形態に係る第2の凸部36bを省略してもよい。この場合、第1実施形態に係る第1の凸部36aの高さを高くすれば、バックヨーク部32の内周面と絶縁フィルム39との間に適切に間隙72を形成することができる。
また、凸部36の数は、3以上であっても構わない。例えば、第1実施形態において、対応領域45の右側及び左側にそれぞれ2つずつ、合計で4つの凸部が設けられていてもよい。あるいは、第2実施形態において、対応領域45の上側及び下側にそれぞれ2つずつ、合計で4つの凸部が設けられていてもよい。あるいは、第1実施形態の2つの凸部36及び第2実施形態の2つの凸部36の合計で4つの凸部36が設けられていてもよい。
以上の説明では、凸部36の先端側が丸みをもって形成されている場合について説明した。しかしながら、凸部36の先端は必ずしも丸みをもって形成されていなくてもよい。例えば、凸部36は、例えば、図6、8のように上方から見たときに矩形とされていてもよい。
以上の説明では、凸部36が軸方向に長い形状である場合について説明した。一方、凸部36は、周方向に長い形状であってもよい。あるいは、凸部36は、径方向から見て対応領域45を囲むように環状に形成されていれていてもよい。あるいは、凸部36は、点在するような形状であってもよい。
典型的には、凸部36は、少なくとも対応領域45の近傍において、バックヨーク部32の内周面と絶縁フィルム39との間に適切に間隙72を形成することができる形状であればよい。
以上の説明では、所定の距離α、β、長さL、L、凸部36の高さが所定範囲に設定されている場合について説明した。一方で、溶接時の熱は対応領域45の中心Oから離れるほど絶縁フィルム39への影響は低くなると考えられる。従って、凸部36が対応領域45の領域内に設けられていてもよく、少なくとも絶縁フィルム39が対応領域45の中心Oで接触していない状態であればよい。
以上の説明では、溶接孔7が円形である場合について説明したが、溶接孔7の形状は、正多角形や星形などであってもよく、形状については特に限定されない。以上の説明では、溶接個所の一例として溶接孔7を例に挙げて説明した。一方、溶接個所は、必ずしも孔が設けられている必要はない(例えば、レーザー溶接の場合)。また、溶接個所の形状は、円形や正多角形などである必要はなく、一方向に長い形状であっても構わない(例えば、レーザー溶接の場合)。
7…溶接孔
10…シェル
20…モータ
21…ロータ
30…ステータ
31…ステータコア
32…バックヨーク部
35…ティース部
36a、36b、36c、36d、36…凸部
38…スロット
39…絶縁フィルム
40…コイル
45…対応領域
70…回転軸
100…圧縮機

Claims (5)

  1. シャフトと、
    前記シャフトに固定されるロータと、前記ロータを囲むステータとを有するモータと、
    前記シャフトが回転することにより冷媒を圧縮する圧縮部と、
    前記シャフト、前記モータ及び前記圧縮部を内部に収容するシェルとを備え、
    前記ステータは、
    前記シェルに溶接される外周面と、前記外周面とは反対側の内周面とを含む環状のバックヨーク部と、前記内周面から突出する複数のティース部と、互いに隣り合うティース部の間に形成されるスロットとを有するステータコアと、
    前記複数のティース部に巻回されるコイルと、
    前記スロットに配置され、前記ステータコアと前記コイルとの間に介在されて前記ステータコアと前記コイルとを絶縁する絶縁部材と、
    前記バックヨーク部の前記内周面から突出し、前記内周面と前記絶縁部材との間に間隙を形成する少なくとも1以上の凸部とを有する
    圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機であって、
    前記バックヨーク部の前記内周面は、前記シェルと前記ステータコアの外周面との溶接個所の大きさに対応する大きさの対応領域を有し、
    前記凸部は、前記対応領域を外れた位置に設けられる
    圧縮機。
  3. 請求項2に記載の圧縮機であって、
    前記凸部は、周方向で前記対応領域を挟むように配置された第1の凸部と第2の凸部とを有する
    圧縮機。
  4. 請求項2に記載の圧縮機であって、
    前記凸部は、軸方向で前記対応領域を挟むように配置された第1の凸部と第2の凸部とを有する
    圧縮機。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の圧縮機であって、
    前記凸部は、前記絶縁部材に接する先端側が細い
    圧縮機。
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