JP2018087531A - 蒸気タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気タービンの排気室内の構造物又は排気室の壁面と旋回流との衝突に起因した流体損失を低減可能な蒸気タービンを提供する。
【解決手段】蒸気タービンは、排気室と、前記排気室の上流側に設けられる動翼と、前記排気室の上流側に設けられる静翼と、を備え、前記排気室は、ケーシングと、前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、前記ベアリングコーンの外表面又は前記フローガイドの内表面の少なくとも一方から突出するように設けられ、前記ディフューザ通路に流入する蒸気流れの旋回成分を低減するための旋回阻止部と、を含む。
【選択図】 図2

Description

本開示は、蒸気タービンの排気室、蒸気タービン排気室用のベアリングコーン及びフローガイド、並びに蒸気タービンに関する。
蒸気タービンのタービン車室からの蒸気は、通常、排気室を介して蒸気タービンから排出される。タービン車室から排気室に流入する蒸気流れは、タービン車室においてロータとともに回転する動翼列を通過する際に該動翼列の回転力を受けるため、旋回成分を持った旋回流となる場合がある。
そこで、排気室に流入する蒸気流れが旋回成分を持つ場合を想定した種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、排気室に設置した上半側リブに起因する圧力損失を低減するために、排気室正面側からみて第1象限に上半側リブを配置した蒸気タービンの排気室が記載されている。さらに、特許文献1では、排気室における静圧回復を促進するため、ディフューザ内に渦巻状のフローガイドを配置することが記載されている。
また、特許文献2には、排気室下部における旋回流を低減して静圧回復を得るため、排気室の下部に、蒸気の旋回流を鉛直方向に偏向させて蒸気流れを減速するためのフローガイドが設けられた蒸気タービンが記載されている。
また、特許文献3には、最終段の動翼列を通過していない蒸気のチップフローと、最終段の動翼列を通過した蒸気主流との排気室内における混合の際の損失を低減するため、チップフローに蒸気主流と同じ方向の旋回成分を持たせるための偏向部材を排気室内のフローガイドに設けた蒸気タービンが記載されている。
特開2004−211586号公報 特開2002−54404号公報 特開2011−220125号公報
排気室に流入する蒸気流れが旋回成分を持つ場合、排気室内の構造物又は排気室の壁面に旋回流が衝突して損失が発生し、排気室の性能が低下する可能性がある。
この点、特許文献1〜3には、蒸気タービンの排気室内の構造物又は排気室の壁面と旋回流との衝突に起因した流体損失を十分に低減し得る具体的方策が開示されていない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、蒸気タービンの排気室内の構造物又は排気室の壁面と旋回流との衝突に起因した流体損失を低減可能な蒸気タービンの排気室、蒸気タービン排気室用のベアリングコーン及びフローガイド、並びに蒸気タービンを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンの排気室は、
ケーシングと、
前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、
前記ベアリングコーンの外表面又は前記フローガイドの内表面の少なくとも一方から突出するように設けられ、前記ディフューザ通路に流入する蒸気流れの旋回成分を低減するための旋回阻止部と、
を備える。
上記(1)の構成によれば、ベアリングコーン又はフローガイドの少なくとも一方に旋回阻止部を設けたので、ディフューザ通路内において蒸気流れの旋回成分を弱めることができる。このため、ディフューザ通路を通過後の蒸気流れが排気室ケーシングの壁面や排気室内の構造物等と干渉することに起因した損失を低減することができる。このようにして、排気室内における蒸気の旋回成分に起因した流体損失を低減することにより、蒸気タービン全体としての効率を向上させることができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記旋回阻止部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面に立設された板部を含む。
上記(2)の構成によれば、ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って設けられた板部により、蒸気流れの旋回成分をディフューザ通路内において効果的に低減することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記板部は、前記軸方向に沿った断面内において、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面に沿って湾曲している。
典型的な蒸気タービンの排気室では、ベアリングコーンの軸方向に沿った断面内において、ベアリングコーンの外表面及びフローガイドの内表面はそれぞれ湾曲しており、両者によって形成されるディフューザ通路は湾曲形状を有する。このため、上記(3)の構成のように、ベアリングコーンの外表面又はフローガイドの内表面に沿って湾曲した板部を旋回阻止部として用いることで、ディフューザ通路内においてベアリングコーンの外表面及びフローガイドの内表面に沿って流れる蒸気の旋回成分を効果的に低減することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記旋回阻止部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面の少なくとも一方に立設された複数の板部を含む。
上記(4)の構成によれば、ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って設けられた複数の板部により、蒸気流れの旋回成分をディフューザ通路内において効果的に低減することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記複数の板部は、
前記ベアリングコーンの前記外表面上にて互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第1板部と、
前記フローガイドの前記内表面上にて互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第2板部と、
を含む。
上記(5)の構成によれば、互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第1板部と、互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第2板部とを含む旋回阻止部によって、蒸気流れの旋回成分をディフューザ通路内において効果的に低減することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記複数の第1板部は、前記ベアリングコーンの中心軸を通る鉛直線に関して線対称に配置され、
前記複数の第2板部は、前記鉛直線に関して線対称に配置される。
上記(6)の構成によれば、複数の第1板部および複数の第2板部が、それぞれ、ベアリングコーンの中心軸を通る鉛直線に関して線対称に配置されるので、排気室の左右両側における流れの偏りを抑制できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(5)又は(6)の構成において、
複数の前記第1板部と複数の前記第2板部とが、前記ベアリングコーンの径方向において互いに対向するように配置される。
上記(7)の構成によれば、複数の第1板部と複数の第2板部とが、ベアリングコーンの径方向において互いに対向するように配置されるので、ディフューザ通路に流入する蒸気流れの旋回成分を効果的に抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(5)又は(6)の構成において、
複数の前記第1板部と複数の前記第2板部とが、前記ベアリングコーンの周方向において互い違いに配置される。
上記(8)の構成によれば、複数の第1板部と複数の第2板部とが、ベアリングコーンの周方向において互い違いに配置されるので、第1板部及び第2板部の設置に起因したディフューザ通路内の圧力損失の増大を抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、
前記排気室の上部において、前記ケーシングの内壁面と前記フローガイドの外表面との間に設けられる第3板部をさらに備える。
上記(9)の構成によれば、旋回阻止部に加え、排気室の上部に設けられた第3板部によって、ケーシングとフローガイドとの間において蒸気流れの旋回成分を弱めることができる。これにより、排気室内において蒸気流れが排気室ケーシングの壁面や排気室内の構造物等と干渉することに起因した損失をより効果的に低減することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、
前記第3板部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って延在する。
上記(10)の構成によれば、ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って設けられた第3板部により、ケーシングとフローガイドとの間において蒸気流れの旋回成分を効果的に低減することができる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンは、
前記(1)乃至(10)の何れかに記載の排気室と、
前記排気室の上流側に設けられる動翼と、
前記排気室の上流側に設けられる静翼と、
を備える。
上記(11)の構成によれば、ベアリングコーン又はフローガイドの少なくとも一方に旋回阻止部を設けたので、ディフューザ通路内において蒸気流れの旋回成分を弱めることができる。このため、ディフューザ通路を通過後の蒸気流れが排気室ケーシングの壁面や排気室内の構造物等と干渉することに起因した損失を低減することができる。このようにして、排気室内における蒸気の旋回成分に起因した流体損失を低減することにより、蒸気タービン全体としての効率を向上させることができる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービン排気室用のベアリングコーンは、
蒸気タービンの排気室のためのベアリングコーンであって、
前記ベアリングコーンの軸方向に沿って外径が増大する外表面を有するベアリングコーン本体と、
前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記ベアリングコーン本体の前記外表面から径方向外側に突出するように設けられた複数の第1板部と、
を備える。
上記(12)の構成によれば、ベアリングコーンに旋回阻止部としての複数の第1板部を設けたので、該ベアリングコーンを蒸気タービンの排気室に適用した際に、ディフューザ通路内において蒸気流れの旋回成分を弱めることができる。このため、ディフューザ通路を通過後の蒸気流れが排気室ケーシングの壁面や排気室内の構造物等と干渉することに起因した損失を低減することができる。このようにして、排気室内における蒸気の旋回成分に起因した流体損失を低減することにより、蒸気タービン全体としての効率を向上させることができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービン排気室用のフローガイドは、
蒸気タービンの排気室のためのフローガイドであって、
前記フローガイドの軸方向に沿って内径が増大する内表面を有するフローガイド本体と、
前記フローガイドの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記フローガイド本体の前記内表面から径方向内側に突出するように設けられた複数の第2板部と、
を備える。
上記(13)の構成によれば、フローガイドに旋回阻止部としての複数の第2板部を設けたので、該フローガイドを蒸気タービンの排気室に適用した際に、ディフューザ通路内において蒸気流れの旋回成分を弱めることができる。このため、ディフューザ通路を通過後の蒸気流れが排気室ケーシングの壁面や排気室内の構造物等と干渉することに起因した損失を低減することができる。このようにして、排気室内における蒸気の旋回成分に起因した流体損失を低減することにより、蒸気タービン全体としての効率を向上させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、蒸気タービンの排気室内の構造物又は排気室の壁面と旋回流との衝突に起因した流体損失を低減可能な蒸気タービンの排気室、蒸気タービン排気室用のベアリングコーン及びフローガイド、並びに蒸気タービンが提供される。
一実施形態に係る蒸気タービンの軸方向に沿った概略断面図である。 一実施形態に係る排気室のベアリングコーン軸方向に沿った概略断面図である。 図2におけるA−A線に沿った断面図である。 他の一実施形態に係る排気室の断面図(図2に相当する断面図)である。 一実施形態に係る排気室のベアリングコーン軸方向に沿った概略断面図である。 図5におけるB−B線に沿った断面図である。 典型的な排気室の構成の一例を示す図である。 典型的な排気室内部における蒸気流れの速度分布の計算結果の一例を示す図である。 一実施形態に係る排気室内部における蒸気流れの速度分布の計算結果の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず、幾つかの実施形態に係る蒸気タービンの全体構成について説明する。
図1は、一実施形態に係る蒸気タービンの軸方向に沿った概略断面図である。図1に示すように、蒸気タービン1は、軸受部6によって回転自在に支持されるロータ2と、ロータ2に取付けられた複数段の動翼8と、ロータ2及び動翼8を収容する内側ケーシング10と、動翼8に対向するように内側ケーシング10に取付けられた複数段の静翼9と、を備える。また、内側ケーシング10の外側には、外側ケーシング12が設けられている。
このような蒸気タービン1において、蒸気入口3から内側ケーシング10に蒸気が導入されると、蒸気が静翼9を通過する際に膨張して増速され、動翼8に対して仕事をしてロータ2を回転させるようになっている。
また、蒸気タービン1は排気室14を備える。内側ケーシング10内にて動翼8及び静翼9を通過した蒸気は、排気室14の内部を通って、排気室出口13から蒸気タービン1の外部に排出されるようになっている。
なお、排気室14の下方には、復水器(不図示)が設けられていてもよい。蒸気タービン1で動翼8に対して仕事をし終えた蒸気は、排気室14から排気室出口13を介して復水器に流入するようになっていてもよい。
次に、幾つかの実施形態に係る排気室14の構成について、より具体的に説明する。
図2及び図5は、それぞれ、一実施形態に係る排気室のベアリングコーン軸方向に沿った概略断面図であり、図3は図2におけるA−A線に沿った断面図であり、図4は、他の一実施形態に係る排気室の断面図(図2に相当する断面図)であり、図6は図5におけるB−B線に沿った断面図である。
図1及び図2〜図6に示すように、幾つかの実施形態に係る排気室14は、ケーシング15と、ケーシング15内において、軸受部6を覆うように設けられるベアリングコーン(ベアリングコーン本体)16と、ケーシング15内においてベアリングコーン16の外周側に設けられるフローガイド(フローガイド本体)20と、を備える。ケーシング15の内部には、ベアリングコーン16とフローガイド20とによって、環状のディフューザ通路18が形成されている。なお、排気室14のケーシング15は、図1に示す、蒸気タービン1の外側ケーシング12の少なくとも一部を形成していてもよい。
ディフューザ通路18は断面積が徐々に大きくなる形状を有し、蒸気タービン1の最終段の動翼8Aを通過した高速の蒸気流れSが該ディフューザ通路18に流入すると、蒸気流れが減速されて、その運動エネルギーが圧力へと変換(静圧回復)されるようになっている。
排気室14は、さらに、ディフューザ通路18に流入する蒸気流れSの旋回を低減するための旋回阻止部22を備える。
幾つかの実施形態では、旋回阻止部22は、ベアリングコーン16の軸方向及び半径方向を含む平面に沿って、ベアリングコーン16の外表面16a又はフローガイド20の内表面20aに立設された板部を含んでいてもよい。また、旋回阻止部22は、ベアリングコーン16の外表面16a又はフローガイド20の内表面20aの少なくとも一方に立設された複数の板部を含んでいてもよい。
図2〜図6に示す例示的な実施形態では、旋回阻止部22は、ベアリングコーン16の外表面16aに立設された複数の第1板部23Aと、フローガイド20の内表面20a上に立設された複数の第2板部23Bと、を含む。
ここで、ベアリングコーン16の外表面16aは、ベアリングコーン16の表面のうち外周側を向いてフローガイド20に対向する表面である。また、フローガイド20の内表面は、フローガイド20の表面のうち内周側を向いてベアリングコーン16に対向する表面である。
なお、図2〜図6に示す実施形態では、ベアリングコーン16の中心軸Oは、ロータ2の回転軸と重なっている。
ここで、図7は、典型的な排気室の構成の一例を示す図である。図7に示す排気室14は、図1〜図6に示される排気室と異なり、ディフューザ通路18に旋回阻止部22(第1板部23Aや第2板部)が設けられていない。
ロータ2とともに回転する動翼8を通過して排気室14に流入する蒸気流れSは、例えば図7に示すように、ロータ2の回転方向に応じた旋回成分を有する。このように、排気室14に流入する蒸気流れSが旋回成分を持つ場合、排気室14内の構造物(不図示)又は排気室14の壁面(ケーシング15)に旋回流が衝突して損失が発生し、排気室14の性能が低下する可能性がある。
この点、上述した実施形態では、ベアリングコーン16又はフローガイド20の少なくとも一方に設けられた旋回阻止部22(第1板部23A又は第2板部23B)により、ディフューザ通路18内において蒸気流れSの旋回成分を弱めることができる。このため、ディフューザ通路18を通過後の蒸気流れSが排気室14のケーシング15の壁面や排気室14内の構造物等と干渉することに起因した損失を低減することができる。このようにして、排気室14内における蒸気の旋回成分に起因した流体損失を低減することにより、蒸気タービン1全体としての効率を向上させることができる。
また、図2〜図6に示す実施形態のように、旋回阻止部22として板部(23A,23B)を用いることで、簡素な構成で、蒸気流れSの旋回成分をディフューザ通路18内において効果的に低減することができる。
また、図2〜図6に示す実施形態のように、旋回阻止部22として複数の板部(23A,23B)を用いることで、蒸気流れSの旋回成分をディフューザ通路18内においてより効果的に低減することができる。
ベアリングコーン16の中心軸Oに直交する断面において、板部の径方向に沿った長さhと、ベアリングコーン16とフローガイド20との間の距離(径方向における距離)Lと、の比(h/L)は、1/10以上1/2以下であってもよい。
図2〜図6に示す実施形態の場合、第1板部23Aの径方向に沿った長さh又は第2板部23Bの径方向に沿った長さhと、ベアリングコーン16とフローガイド20との間の距離(径方向における距離)Lと、の比(h/L又はh/L)は、1/10以上1/2以下であってもよい。
この場合、h/L(あるいは、図2〜図6に示す実施形態におけるh/L又はh/L)が1/10以上であるので、蒸気流れSの旋回成分をディフューザ通路18内において十分低減可能である。また、h/L(あるいは、上述のh/L又はh/L)が1/2以下であるので、ディフューザ通路18に板部(23A,23B)を設置することによるディフューザ通路18内の圧力損失の増大を抑制することができる。
図2及び図5に示す排気室14において、ベアリングコーン16の外表面16a及びフローガイド20の内表面20aは、それぞれ、ベアリングコーン16の軸方向に沿った断面内において、ベアリングコーン16の中心軸Oに沿ってディフューザ通路18の入口側から出口側に向かって徐々に拡径するように、湾曲した形状を有している。よって、ベアリングコーン16の外表面16a及びフローガイド20の内表面20aによって形成されるディフューザ通路18は湾曲形状を有する。
そして、図2及び図5に示す実施形態では、複数の第1板部23Aの各々は、ベアリングコーン16の軸方向に沿った断面内において、ベアリングコーン16の外表面16aに沿って湾曲している。また、複数の第2板部23Bの各々は、ベアリングコーン16の軸方向に沿った断面内において、フローガイド20の内表面20aに沿って湾曲している。
このように、ベアリングコーン16の外表面16a又はフローガイド20の内表面20aに沿って湾曲した板部(23A,23B)を旋回阻止部22として用いることで、ディフューザ通路18内においてベアリングコーン16の外表面16a及びフローガイド20の内表面20aに沿って流れる蒸気の旋回成分を効果的に低減することができる。
図3、図4及び図6に示す実施形態では、旋回阻止部22を構成する複数の第1板部23A及び複数の第2板部23Bは、それぞれ、互いに異なる周方向位置に設けられている。
この場合、互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第1板部23A及び複数の第2板部23Bとを含む旋回阻止部22によって、蒸気流れSの旋回成分をディフューザ通路18内において効果的に低減することができる。
また、図3、図4及び図6に示す実施形態では、複数の第1板部23A及び複数の第2板部23Bは、それぞれ、ベアリングコーン16の中心軸Oを通る鉛直線Lvに関して線対称に配置されている。
この場合、ベアリングコーン16の中心軸Oを通る鉛直線Lvに関して線対称に配置された複数の第1板部23A及び複数の第2板部23Bとを含む旋回阻止部22によって、排気室14の左右両側における流れの偏りを抑制できる。
図3及び図6に示す実施形態では、複数の第1板部23Aと複数の第2板部23Bとが、ベアリングコーン16の径方向において互いに対向するように配置される。
この場合、ベアリングコーン16の径方向において互いに対向するように配置された複数の第1板部23Aと複数の第2板部23Bとを含む旋回阻止部22によって、ディフューザ通路18に流入する蒸気流れSの旋回成分を効果的に抑制することができる。
図4に示す実施形態では、複数の第1板部23Aと複数の第2板部23Bとが、ベアリングコーン16の周方向において互い違いに配置される。
この場合、ベアリングコーン16の周方向において互い違いに配置される複数の第1板部23Aと複数の第2板部23Bとを含む旋回阻止部22によって、第1板部23A及び第2板部23Bの設置に起因したディフューザ通路18内の圧力損失の増大を抑制することができる。
図5〜図6に示す実施形態では、排気室14の上部において、ケーシング15の内壁面15aとフローガイド20の外表面20bとの間に、第3板部24が設けられている。また、図5〜図6に示す実施形態では、第3板部24は、ベアリングコーン16の軸方向および半径方向を含む平面に沿って延在している。
このように、旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)に加え、排気室14の上部に設けられた第3板部24によって、ケーシング15とフローガイド20との間において蒸気流れSの旋回成分を弱めることができる。また、第1板部23A及び第2板部23Bを含む旋回阻止部22によって、排気室14内における蒸気流れSの旋回成分が低減されるため、さらに第3板部24を設けても、第3板部24が圧力損失の要因とはなりにくい。よって、排気室14内において蒸気流れSが排気室14のケーシング15の壁面や排気室14内の構造物等と干渉することに起因した損失をより効果的に低減することができる。
次に、幾つかの実施形態に係る旋回阻止部22を設置することによる排気室14における圧力損失低減の効果を、計算により示す。
図8は、旋回阻止部22が設けられていない典型的な排気室14内部における蒸気流れの速度分布をCFD解析により計算した結果の一例を示す図である。また、図9は、図2〜図3に示す排気室14、すなわち、複数の第1板部23A及び複数の第2板部23Bが旋回阻止部22として設けられた排気室14における蒸気流れの速度分布をCFD解析により計算した結果の一例を示す図である。
なお、図8及び図9には、排気室14を構成する要素について、ディフューザ通路18を形成するベアリングコーン16及びフローガイド20や、ケーシング15等、旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)以外は同一の構成を有するものであることを前提として蒸気流れの速度分布を計算した結果を示す。
この計算では、排気室14の内部に支持構造物等の構造物30(図8及び図9参照)が設けられていることを前提としている。
また、この計算は、板部の径方向に沿った長さhと、ベアリングコーン16とフローガイド20との間の距離(径方向における距離)Lと、の比(上述したh/L及びh/L;図3参照)は1/5であるとの仮定の下で行っている。
図8に示すように、旋回阻止部22が設けられていない排気室14の場合、排気室14内に設置された構造物30近傍(図8におけるS1〜S3で示す部分の近傍)の蒸気流れの流速Vは160[m/s]程度であるとの計算結果が得られた。ここで、圧力損失ΔPは、圧損係数ζを用いてΔP=0.5ρVζの式で表すことができる。
よって、排気室14内の構造物30の圧損係数(合計)ζをζ=5と仮定し、蒸気密度ρ=0.04[kg/m]を用いれば、構造物30により生じる圧力損失ΔP1は、
ΔP1=0.5×0.04×160×5=2560[Pa]
と算出できる。
次に、図9に示すように、旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)が設けられた実施形態に係る排気室14の場合、排気室14内に設置された構造物30近傍(図9におけるS4〜S6で示す部分の近傍)の蒸気流れの流速V’は80[m/s]程度であるとの計算結果が得られた。これは、ディフューザ通路18内に旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)を設けたため、図8に示す場合に比べて、蒸気流れの旋回成分が低減されて、これにより蒸気流れの流速が低減されたものと考えられる。
この場合の構造物30により生じる圧力損失ΔP2は、上述と同じ構造物30の圧損係数(合計)ζ及び蒸気密度ρの値を用いて、
ΔP2=0.5ρV’ζ=0.5×0.04×80×5=640[Pa]
と算出できる。このように算出されたΔP2は、上述のΔP1に比べ、約1/4に低減された値である。
ただし、排気室14に旋回阻止部22を設置する場合、旋回阻止部22自身による圧力損失ΔP3が新たに生じる。ここで、図8から読み取れるように、ディフューザ通路18における蒸気流れの旋回速度Vt=200[m/s]程度であるので、旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)の圧損係数をζ=1と仮定すると、旋回阻止部22自身による圧力損失ΔP3は、
ΔP3=0.5ρVtζ=0.5×0.04×200×1=800[Pa]
と算出できる。よって、排気室14に旋回阻止部22を設置した場合の合計の圧力損失ΔPtotalは、
ΔPtotal=ΔP2+ΔP3=1440[Pa]
と算出できる。
したがって、排気室14に旋回阻止部22を設けない場合の圧力損失ΔP1と、排気室14に旋回阻止部22を設けた場合の圧力損失ΔPtotal(=ΔP2+ΔP3)との関係は、ΔP1>ΔPtotalとなる。以上より、旋回阻止部22(第1板部23A及び第2板部23B)を設置することにより、排気室14における圧力損失が低減され得ることが、計算によって示された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 蒸気タービン
2 ロータ
3 蒸気入口
6 軸受部
8 動翼
8A 最終段動翼
9 静翼
10 内側ケーシング
12 外側ケーシング
13 排気室出口
14 排気室
15 ケーシング
15a ケーシング内壁面
16 ベアリングコーン
16a ベアリングコーン外表面
18 ディフューザ通路
20 フローガイド
20a フローガイド内表面
20b フローガイド外表面
22 旋回阻止部
23A 第1板部
23B 第2板部
24 第3板部
30 構造物
Lv 鉛直線
O 中心軸
S 蒸気流れ

Claims (10)

  1. 排気室と、前記排気室の上流側に設けられる動翼と、前記排気室の上流側に設けられる静翼と、を備える蒸気タービンであって、
    前記排気室は、
    ケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
    前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、
    前記ベアリングコーンの外表面又は前記フローガイドの内表面の少なくとも一方から突出するように設けられ、前記ディフューザ通路に流入する蒸気流れの旋回成分を低減するための旋回阻止部と、
    を含むことを特徴とする蒸気タービン。
  2. 前記旋回阻止部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面に立設された板部を含むことを特徴とする請求項1に記載の蒸気タービン。
  3. 前記板部は、前記軸方向に沿った断面内において、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面に沿って湾曲していることを特徴とする請求項2に記載の蒸気タービン。
  4. 前記旋回阻止部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って、前記ベアリングコーンの前記外表面又は前記フローガイドの前記内表面の少なくとも一方に立設された複数の板部を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の蒸気タービン。
  5. 前記複数の板部は、
    前記ベアリングコーンの前記外表面上にて互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第1板部と、
    前記フローガイドの前記内表面上にて互いに異なる周方向位置に設けられた複数の第2板部と、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の蒸気タービン。
  6. 前記複数の第1板部は、前記ベアリングコーンの中心軸を通る鉛直線に関して線対称に配置され、
    前記複数の第2板部は、前記鉛直線に関して線対称に配置されることを特徴とする請求項5に記載の蒸気タービン。
  7. 複数の前記第1板部と複数の前記第2板部とが、前記ベアリングコーンの径方向において互いに対向するように配置されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の蒸気タービン。
  8. 複数の前記第1板部と複数の前記第2板部とが、前記ベアリングコーンの周方向において互い違いに配置されることを特徴とする請求項5又は6に記載の蒸気タービン。
  9. 前記排気室の上部において、前記ケーシングの内壁面と前記フローガイドの外表面との間に設けられる第3板部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の蒸気タービン。
  10. 前記第3板部は、前記ベアリングコーンの軸方向および半径方向を含む平面に沿って延在することを特徴とする請求項9に記載の蒸気タービン。
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JP7160580B2 (ja) 2018-06-28 2022-10-25 三菱航空機株式会社 航空機および航空機の整備方法

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