JP2015090144A - シール装置、および、回転機械 - Google Patents

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Takashi Sato
隆 佐藤
誠司 佐部利
Seiji Saburi
誠司 佐部利
直之 長井
Naoyuki Nagai
直之 長井
伸一郎 得山
Shinichiro Tokuyama
伸一郎 得山
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Abstract

【課題】シールに流入する旋回流を十分に低減させてシール部の動特性の悪化を防ぐことが可能なシール装置、および、回転機械を提供する。
【解決手段】回転体2の外周面2aと、この外周面2aに対向する静止体の内周面との間に形成された隙間gへの流体Gの流入を抑制するシール装置であって、回転体2の外周面2aに対向して配される環状のシール本体11と、シール本体11の上流側端部に配されて回転体2の周方向に流れる旋回流Sを抑制するスワールブレーカー12と、を備え、スワールブレーカー12は、上流側および回転体2側に開口する周方向に複数並べられた凹部13を備え、凹部13と、凹部13に対向する回転体2の外周面2aとの少なくとも一方は、回転体2の外周面2a側から凹部13の上流側に向かって流れる縦渦Tの発生を促進する縦渦促進機構20を備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、シール装置、および、回転機械に関する。
遠心圧縮機などの回転機械は、一般に、回転軸などの回転体と、その周囲のケーシングなどの静止体との間に隙間がある。そのため、回転体と静止体との隙間には、作動流体が流入することを抑制するシール装置が設けられている場合が多い。遠心圧縮機の場合、シール装置は、例えば、インペラの入口の口金部、多段インペラの各段間、および、多段インペラの最終段に設けられたバランスピストン部などに設けられている。しかし、上記回転機械においては、回転体が回転することにより流体に旋回流が生じる。この旋回流がシール装置に流入する事により、シール部の動特性を悪化させてしまう。
特許文献1には、シール装置の上流端の周方向に複数の凹部を並べて形成することが記載されている。この特許文献1に記載の技術によれば、凹部内のPitch-Chord面に渦を発生させることで、回転体の回転方向とは逆向きの流れを形成して、シール装置に流入する旋回流を打ち消すことが可能となっている。
特開2012−140944号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のシール装置においては、回転体の外周面付近を流れる強い旋回流が回転体の軸方向に移動して、回転体と静止体との間の隙間に直接流入してしまう可能性がある。そのため、旋回流による影響を十分に低減できない可能性がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、旋回流を十分に低減させることが可能なシール装置、および、回転機械を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係るシール装置は、回転体の外周面と、この外周面に対向する静止体の内周面との隙間に流体が流入することを抑制するシール装置であって、前記回転体の外周面に対向して配される環状のシール本体と、前記シール本体の上流側端部に配されて前記回転体の周方向に流れる旋回流を抑制するスワールブレーカーと、を備え、前記スワールブレーカーは、上流側および前記回転体側に開口して周方向に複数並べられた凹部を備え、前記凹部と、前記凹部に対向する前記回転体の外周面との少なくとも一方は、前記回転体の外周面側から前記凹部側の上流側に向かって流れる縦渦の発生を促進する縦渦促進機構を備える。
このように構成することで、回転体の近くを回転体の軸方向に移動する旋回流を、縦渦促進機構によって発生が促進された縦渦により回転体の外周面側から凹部側に向かって導くことができる。そのため、回転体の外周面近くを流れる強い旋回流が直接回転体と静止体との隙間に流入することを抑制できる。その結果、旋回流を十分に低減させることが可能となる。
さらに、この発明に係るシール装置は、上記シール装置における前記縦渦促進機構が、前記回転体の外周面に環状に形成された環状凹部を備えていてもよい。
このように構成することで、スワールブレーカーの凹部内で生じる縦渦を、回転体の外周面側から凹部側の上流側に向かって円滑に流れるように導くことができる。その結果、凹部の縦渦を促進して旋回流を低減させることができる。
さらに、この発明に係るシール装置は、上記シール装置における縦渦促進機構が、前記凹部の内部に設けられて流体を外周側から内周側に向けて案内する案内面を備えていてもよい。
このように構成することで、スワールブレーカーの凹部内を上流側からシール本体側に向かって流れる流体を、シール本体側において外周側から内周側に向けて案内することができる。そのため、凹部内を上流側から下流側に流れる流体の向きを円滑に外周側から内周側に向かって流れるように変化させることができる。この外周側から内周側に向かって流れた流体は、回転体の外周面に衝突して向きを変え、回転体の外周面側から凹部側の上流側に向かって流れる。その結果、凹部内の縦渦を促進して旋回流を低減させることができる。
この発明に係る回転機械は、上記シール装置を備えている。
このように構成することで、縦渦を促進してシールに流入する旋回流を低減し、シール部の動特性の悪化を防ぐことができる。
この発明に係るシール装置、および、回転機械によれば、旋回流を十分に低減させてシール部の動特性の悪化を防ぐことができる。
この発明の第一実施形態における回転機械の全体構成を示す断面図である。 この発明の第一実施形態におけるシール部の斜視図である。 上記シール部のスワールブレーカーの拡大斜視図である。 この発明の第一実施形態における縦渦促進機構の断面図である。 この発明の第二実施形態における図4に相当する断面図である。 この発明の第三実施形態における図4に相当する断面図である。 この発明の第二実施形態の第一変形例における図5に相当する断面図である。 この発明の第二実施形態の第二変形例における図5に相当する断面図である。 この発明の第一実施形態の変形例における図4に相当する断面図である。
以下、この発明の第一実施形態に係るシール装置、および、回転機械について説明する。
図1は、この実施形態の回転機械の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように、回転機械1は、いわゆる多段式の遠心圧縮機である。
回転機械1は、回転軸2と、軸受3と、インペラ4と、シール装置5と、ケーシング6と、をそれぞれ備えている。
回転軸2は、軸線P方向に延びる円柱状に形成されている。この回転軸2は、軸線P方向の両端で軸線P回りに回転可能に支持されている。
軸受3は、回転軸2の軸線P方向の両端を回転可能に支持する。これら軸受3は、それぞれケーシング6に取り付けられている。
インペラ4は、回転による遠心力を利用してプロセスガス(流体)Gを圧縮する。インペラ4は、ディスク4aと、ブレード4bと、カバー4cとを備えた、いわゆるクローズ型のインペラである。
ディスク4aは、それぞれ回転軸2における軸線P方向の中央位置Cに向かって、軸線Pの径方向外側に漸次拡径する円盤状に形成されている。
ブレード4bは、ディスク4aから軸線P方向における中央位置Cとは反対側の端部側に突出するように形成されている。ブレード4bは、軸線Pの周方向に所定間隔をあけて複数形成されている。
カバー4cは、軸線P方向における端部側から複数のブレード4bを覆う。カバー4cは、ディスク4aに対向する円盤状に形成されている。
インペラ4は、軸線P方向両側に配された各軸受3の間の回転軸2に複数取り付けられている。これらインペラ4は、軸線P方向においてブレード4bの向きが互いに反対側を向く二組の三段式インペラ群4A、4Bを構成している。これら三段式インペラ群4A、三段式インペラ群4Bにおいては、それぞれ軸線P方向の中央位置C側のプロセスガスGの圧力が最も高くなる。つまり、プロセスガスGは、三段式インペラ群4A、三段式インペラ群4B各々を軸線Pの方向の中央位置Cに向かって段階的に圧縮されながら流れる。
ケーシング6は、軸受3を支持するとともに回転軸2、インペラ4、シール装置5をそれぞれ外周側から覆う。ケーシング6は、筒状に形成されている。
ケーシング6は、軸線P方向の第一端部側(図1中、左側)に、吸込口6bAを備えている。吸込口6bAは、環状に形成された吸込流路6cAに接続されている。吸込流路6cAは、三段式インペラ群4Aの最も第一端部側に配されるインペラ4の流路と接続されている。つまり、吸込口6bAから流入するプロセスガスGは、吸込流路6cAを介して三段式インペラ群4Aへと導入される。
ケーシング6は、各インペラ4のブレード4b間に形成された流路同士を接続するケーシング流路6aA、6aBを備えている。
ケーシング6は、軸線P方向の中央位置C側に、排出口6eAを備えている。この排出口6eAは、環状に形成された排出流路6dAに接続されている。排出流路6dAは、三段式インペラ群4Aの最も第二端部側(図1中、右側)に配されるインペラ4の流路に接続されている。つまり、三段式インペラ群4Aの最も第二端部側に配されるインペラ4で圧縮されたプロセスガスGは、排出流路6dAを介して排出口6eAからケーシング6の外部に排出される。
ケーシング6は、中央位置Cを境にして、軸線P方向の第一端部側と第二端部側とが対称に形成されている。ケーシング6の第二端部側には、ケーシング流路6aB、吸込口6bB、吸込流路6cB、排出流路6dB、排出口6eBが形成されている。このケーシング6の第二端部側に配された三段式インペラ群4Bは、第一端部側の三段式インペラ群4Aで圧縮したプロセスガスGを更に圧縮する。
つまり、ケーシング6の第二端部側においては、排出口6eAから排出されたプロセスガスGが吸込口6bBに送り込まれる。その後、吸込口6bBから流入したプロセスガスGは、吸込流路6cBを介して三段式インペラ群4Bに供給されて段階的に圧縮される。三段式インペラ群4Bによって圧縮されたプロセスガスGは、排出流路6dBを介して排出口6eBからケーシング6の外部に排出される。
上述したように三段式インペラ群4Aにおいて圧縮されたプロセスガスGは、三段式インペラ群4Bに導入されて更なる圧縮が行われて中央位置C付近に到達する。そのため、三段式インペラ群4Aと三段式インペラ群4Bとの間には圧力差が生じている。さらに、中央位置C付近においては、回転軸2の外周面とケーシング6の内周面との間に、隙間が形成されている。そのため、プロセスガスGは、隙間を通じて三段式インペラ群4Bから三段式インペラ群4Aに向かって流れようとしてしまう。
そこで、この実施形態におけるシール装置5は、三段式インペラ群4Bから三段式インペラ群4AへのプロセスガスGの流れを抑制するために、中央位置C付近に設けられている。
図2は、この実施形態におけるシール装置5が備えるシール部10の斜視図である。
図2に示すように、シール部10は、シール本体11と、スワールブレーカー12とを備えている。
シール本体11は、回転軸2の外周面との間に所定の隙間を有して対向配置される環状部材である。このシール本体11は、回転軸2の外周面と対向する内周面11aに複数の穴(図示せず)を備えたホールパターンシール、内周面11aに周方向へ延びる複数のフィン(図示せず)を備えたラビリンスシール、および、これらシールを組み合わせたものなどの非接触型のシール構造になっている。
図3は、スワールブレーカー12の拡大斜視図である。
スワールブレーカー12は、回転軸2の周方向に流れるプロセスガスGの旋回流成分を打ち消す機能を有している。図3に示すように、この実施形態におけるスワールブレーカー12は、シール本体11の上流側(換言すれば、三段式インペラ群4B側)の端部に配されている。スワールブレーカー12は、シール本体11と一体に形成されている。
スワールブレーカー12は、上流側および回転軸2側(換言すれば、径方向内側)に開口する凹部13を備えている。凹部13は、シール本体11の周方向に複数並べられている。これら凹部13は、周方向の仕切壁14の内側面15と、シール本体11の上流側端面16と、底面17とにより形成されている。仕切壁14は、周方向で隣り合う凹部13同士を仕切っている。上流側端面16は、軸線Pに対して垂直に形成されている。底面17はシール部10の周方向に延びて仕切壁14の基部同士を繋いでいる。
この実施形態において、周方向で隣り合う凹部13同士を仕切る仕切壁14は、凹部13の周方向(Pitch)の寸法L1よりも短い厚さ寸法L2とされている。また、この実施形態における凹部13の軸線P方向(Chord)の寸法L3は、上記周方向の寸法L1と同等になっている。さらに、この実施形態における凹部13の径方向(Height)の寸法L4は、上記周方向の寸法L1、および、軸線P方向の寸法L3よりも長くなっている。
上述したプロセスガスGの旋回流S(図3中矢印で示す)は、回転軸2の回転方向と同方向の流れとなる。この旋回流Sは、凹部13に対して上流側の開口13aから斜めに流入する。凹部13内に流入したプロセスガスGの旋回流Sは、まず旋回流Sの進行方向前側に配された仕切壁14の内側面15に衝突する。すると、このプロセスガスGは、凹部13内で方向を変えて上流側端面16に沿ってもう一つの内側面15側に回り込む横渦Y(図3中矢印で示す)となる。その後、横渦YとなったプロセスガスGは、内周面11a側の開口13bから凹部13の外部に押し出される。この内周面11a側の開口13bから凹部13の外部に押し出されたプロセスガスGは、シール部10と回転軸2との隙間gに流入するプロセスガスGと衝突することとなる。ここで、上記横渦Yは、その回転の中心軸が径方向に延びる渦流である。言い換えれば、横渦Yは、周方向および軸線P方向に延びるPitch-Chord面に発生する渦流である。この横渦Yによって、シール部10と回転軸2との隙間gに流入するプロセスガスGの旋回成分の少なくとも一部が打ち消される。
図4は、この実施形態における縦渦促進機構20の断面図である。
図4に示すように、スワールブレーカー12は、縦渦促進機構20を更に備えている。この縦渦促進機構20は、回転軸2の外周面2a側から径方向外側である凹部13側の上流側に向かって流れる縦渦T(図4中、矢印で示す)の発生を促進する。この実施形態における縦渦促進機構20は、凹部13の底面17と、シール本体11の上流側端面16と、環状凹部21を備える回転軸2と、により構成されている。凹部13の底面17とシール本体11の上流側端面16とは、上述した通りであるため詳細説明を省略する。
環状凹部21は、仕切壁14と対向する回転軸2の外周面2a上に配されている。より具体的には、環状凹部21は、その軸線P方向の縁部21aが、軸線P方向において上流側端面16の近傍に配されている。環状凹部21は、回転軸2の外周面2aの全周に渡って円環状に形成されている。
この実施形態における環状凹部21は、断面円弧状に形成されている。この環状凹部21の軸線P方向の寸法L5、および、環状凹部21の深さ寸法L6は、底面17と回転軸2の外周面2aとの距離に応じた大きさに設定されている。言い換えれば、環状凹部21の断面形状は、凹部13内に生じさせるプロセスガスGの縦渦Tの大きさに応じて、その内面22が縦渦Tに沿うように形成されている。ここで、縦渦Tとは、その回転の中心軸が周方向を向く渦流である。この縦渦Tの回転方向は、回転軸2側においてシール本体11側から上流側に流れる回転方向となっている。
次に、縦渦促進機構20による縦渦Tの促進作用について説明する。
まず、上流側から凹部13内にプロセスガスGが流れ込む。ここで、プロセスガスGは、回転軸2に近いほど旋回成分が増加する。つまり、回転軸2の近傍ほど、旋回流Sが強くなる。
凹部13内に流入したプロセスガスGの少なくとも一部は、底面17に沿ってシール本体11側に流れる。すると、このプロセスガスGは、上流側端面16に衝突して、その向きを回転軸2側に変える。つまり、上流側端面16に衝突したプロセスガスGは、上流側端面16に沿って回転軸2側に流れる。
その後、上流側端面16に沿って流れるプロセスガスGは、回転軸2に形成された環状凹部21内に入り込む。この環状凹部21内に入り込んだプロセスガスGは、環状凹部21の内面22に案内されて、内面22に沿って上流側に向かって流れる。そして、プロセスガスGは、環状凹部21から隙間gの上流側に流れ出て、回転軸2の外周面2a側から径方向外側すなわち凹部13側の上流側に向かって流れる。
したがって、上述した第一実施形態におけるシール装置5によれば、回転軸2の近くを回転軸2の軸線P方向に移動する旋回流Sを、縦渦促進機構20により発生促進された縦渦Tによって回転軸2の外周面2a側から凹部13側に向かって導くことができる。そのため、回転軸2の外周面2a近くを流れる強い旋回流Sが直接回転軸2とケーシング6との隙間gに流入することを抑制できる。その結果、旋回流Sを十分に低減させることが可能となる。
さらに、回転軸2の外周面2aに環状に形成された環状凹部21を設けていることで、スワールブレーカー12の凹部13内で生じる縦渦Tを、回転軸2の外周面2a側から径方向外側の上流側に向かって円滑に流れるように導くことができる。そのため、凹部13の縦渦Tの発生を促進して隙間gに直接流れ込む旋回流Sを低減させることができる。
次に、この発明の第二実施形態におけるシール装置を図面に基づき説明する。この第二実施形態のシール装置105は、上述した第一実施形態のシール装置5と、縦渦促進機構の構成が異なるだけである。そのため、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図5は、この実施形態における縦渦促進機構120の断面図である。
図5に示すように、スワールブレーカー12の縦渦促進機構120は、上述した第一実施形態の縦渦促進機構20と同様に、回転軸2の外周面2a側から径方向外側の上流側に向かって流れる縦渦Tの発生を促進する。
この実施形態における縦渦促進機構120は、凹部13の底面17と、シール本体11の上流側端面116と、回転軸2の外周面2aと、により構成されている。
凹部13は、シール本体11の周方向に複数並べられている。これら凹部13は、仕切壁14の内側面15と、シール本体11の上流側端面116と、底面17とにより形成されている。仕切壁14は、周方向で隣り合う凹部13同士を仕切っている。底面17はシール部10の周方向に延びて仕切壁14の基部同士を繋いでいる。
上流側端面116は、底面17側から底面17に対する角度が漸次立ち上がる断面円弧状に形成されている。つまり上流側端面116は、凹部13の内側に向かって凹状の曲面に形成されている。この上流側端面116は、断面視でその内周側の縁部116aにおける接線TLと、接線TLよりも上流側の軸線Pとの角度θが90度以下となるように設定されている。ここで、上記接線TLの角度θを90度よりも大きくした場合、隙間gの下流側にプロセスガスGの流れが向いてしまうため好ましくない。さらに、上記接線TLの角度θは、90度以下とされつつ、接線TLの延長上に回転軸2の外周面2aが配置される角度とされる。このようにすることで、上流側端面116に案内されたプロセスガスGを、回転軸2の外周面2aに径方向内側から衝突させることができる。そのため、外周面2aに衝突したプロセスガスGを、外周面2a側から径方向外側の上流側に向かって流すことができる。
また、上流側端面116が断面円弧状に形成されていることで、底面17に沿って凹部13の内部を軸線P方向に流れるプロセスガスGは、上流側端面116の円弧に案内されて円滑に回転軸2側に向きを変えて流れる。つまり、この上流側端面116が、プロセスガスGを外周側から内周側に向けて案内する案内面となっている。
したがって、上述した第二実施形態におけるシール装置105によれば、凹部13内を上流側からシール本体11側に向かって流れるプロセスガスGを、シール本体11側において外周側から内周側に向けて案内することができる。そのため、底面17に沿って流れるプロセスガスGの向きを、円滑に回転軸2側に向くように変化させることができる。その結果、凹部13の内部に生じる縦渦Tを促進して旋回流Sを低減させることができる。
次に、この発明の第三実施形態におけるシール装置を図面に基づき説明する。この第三実施形態のシール装置205は、上述した第二実施形態のシール装置105の縦渦促進機構の構成が異なるだけである。そのため、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図6は、この実施形態における縦渦促進機構220の断面図である。
図6に示すように、スワールブレーカー12の縦渦促進機構220は、上述した第一実施形態の縦渦促進機構20と同様に、回転軸2の外周面2a側から径方向外側の上流側に向かって流れる縦渦Tの発生を促進する。
この実施形態における縦渦促進機構220は、凹部13の底面17と、シール本体11の上流側端面116と、回転軸2の環状凹部21と、により構成されている。つまり、上述した第一実施形態の環状凹部21と、第二実施形態の上流側端面116とを両方とも備えている。
したがって、上述した第三実施形態のシール装置205によれば、上流側端面116と環状凹部21との相乗効果により、縦渦Tの発生をより一層促進することができる。その結果、旋回流Sを十分に低減させることができる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した第二、第三実施形態においては、上流側端面116の断面形状が円弧状とされる一例を説明した。しかし、案内面として機能する上流側端面116の形状は、断面円弧状に限られない。
図7は、この発明の第二実施形態の第一変形例における図5に相当する断面図である。
図7に示すように、この第一変形例のシール装置305の上流側端面216は、傾斜面216aと、送出面216bとを備えている。
傾斜面216aは、上流側の底面17から、下流側のシール本体11の内周側に向かうように傾斜する面である。この実施形態における傾斜面216aのシール本体11側の端縁216cは、凹部13の深さ方向における中間位置C1に至っている。また、傾斜面216aは、底面17からの立ち上がり角度θ1が40から50度、より好ましくは45度程度となっている。なお、傾斜面216aのシール本体11側の端縁216cの位置、および、傾斜面216aの角度θ1は上述した位置および角度に限られるものではない。
送出面216bは、傾斜面216aの端縁216cから回転軸2側に向かって延びる平面である。軸線Pに対する送出面216bは、上述した第二実施形態の上流側端面116の接線TLと同様に上流側の軸線Pに対して90度以下の角度となるように設定されている。
上記図7に示す第一変形例のシール装置305によれば、上記第二、第三実施形態の上流側端面116と同様に、底面17に沿って凹部13の内部を軸線P方向に流れるプロセスガスGが、上流側端面116の傾斜面216aおよび送出面216bに案内されて円滑に回転軸2側に向きを変えて流れる。その結果、凹部13の内部に生じる縦渦Tを促進して旋回流Sを低減させることができる。
図7においては、回転軸2に環状凹部21が形成されていない場合を例示した。しかし、回転軸2に環状凹部21を形成しても良い。このように上流側端面216と環状凹部21とを両方設けることで、第三実施形態と同様に、相乗効果による更なる縦渦Tの促進を図ることができる。また、図7においては、上流側端面216が傾斜面216aと送出面216bとの2面により形成される場合を一例にして説明した。しかし、上流側端面216を形成する面数は、2面に限られない。例えば、傾斜面216aと底面17とを繋ぐ傾斜平面又は曲面(図示せず)や、傾斜面216aと送出面216bとを繋ぐ傾斜平面又は曲面(図示せず)を設けるなど、3面以上の平面や曲面を組み合わせて上流側端面216を形成しても良い。
また、第二実施形態の第二変形例として図8に示すように、上流側端面216が、送出面216bの回転軸2側に上流側に向かって傾斜する傾斜面216dを備えていても良い。このように構成することで、縦渦Tを隙間gの上流側に向かうように円滑に案内することができる。そのため、図7に示す場合よりも隙間gへ流入する旋回流Sを低減できる。
また、上述した第一実施形態においては、環状凹部21の形状を、断面円弧状に形成する場合について説明した。しかし、環状凹部21の形状は断面円弧状に限られるものではない。例えば、図9に示す第一実施形態の変形例のシール装置405のように、上述した第二実施形態の第一変形例の上流側端面216と同様に、環状凹部21を、複数の面21b〜21eを組み合わせた断面多角形状に形成しても良い。ここで、図8においては、環状凹部21を3つの面21b〜21eにより形成する場合について説明したが、3面以上の平面や曲面を適宜組み合わせてもよい。
さらに、上述した各実施形態においては、シール装置5,105,205,305,405が、三段式インペラ群4Bと三段式インペラ群4Aとの間の回転軸2周りに設けられる場合について説明した。しかし、この発明に係るシール装置の配置は、上述した配置に限られない。例えば、インペラ4の入口の口金部、および、多段式インペラの最終段に設けられたバランスピストン部などに設けてもよい。
また、インペラ4はクローズ型のインペラに限られず、オープン型のインペラであっても良い。
さらに、インペラ群は三段式に限られるものではない。また、上述した各実施形態においては、シール装置を設ける回転機械として遠心圧縮機を一例に説明した。しかし回転機械は遠心圧縮機に限られるものではない。この発明のシール装置は、例えば、軸流圧縮機、半径流タービン、軸流タービン、各種産業用圧縮機、および、ターボ冷凍機などにも適用可能である。
1 回転機械
2 回転軸(回転体)
2a 外周面
3 軸受
4 インペラ
4A 三段式インペラ群
4B 三段式インペラ群
4a ディスク
4b ブレード
4c カバー
5 シール装置
6 ケーシング(静止体)
6aA ケーシング流路
6bA 吸込口
6cA 吸込流路
6dA 排出流路
6eA 排出口
6aB ケーシング流路
6bB 吸込口
6cB 吸込流路
6dB 排出流路
6eB 排出口
10 シール部
11 シール本体
11a 内周面
12 スワールブレーカー
13 凹部
13a 開口
13b 開口
14 仕切壁
15 内側面
16 上流側端面
17 底面
20 縦渦促進機構
21 環状凹部
21a 縁部
21b 面
21c 面
21d 面
22 内面
105 シール装置
116 上流側端面
120 縦渦促進機構
205 シール装置
216 上流側端面
216a 傾斜面
216b 送出面
216c 端縁
220 縦渦促進機構
305 シール装置
405 シール装置
G プロセスガス
S 旋回流
T 縦渦
Y 横渦
g 隙間

Claims (4)

  1. 回転体の外周面と、この外周面に対向する静止体の内周面との隙間に流体が流入することを抑制するシール装置であって、
    前記回転体の外周面に対向して配される環状のシール本体と、
    前記シール本体の上流側端部に配されて前記回転体の周方向に流れる旋回流を抑制するスワールブレーカーと、を備え、
    前記スワールブレーカーは、
    上流側および前記回転体側に開口して周方向に複数並べられた凹部を備え、
    前記凹部と、前記凹部に対向する前記回転体の外周面との少なくとも一方は、前記回転体の外周面側から前記凹部側の上流側に向かって流れる縦渦の発生を促進する縦渦促進機構を備えるシール装置。
  2. 前記縦渦促進機構は、
    前記回転体の外周面に環状に形成された環状凹部を備える請求項1に記載のシール装置。
  3. 縦渦促進機構は、
    前記凹部の内部に設けられて流体を外周側から内周側に向けて案内する案内面を備える請求項1又は2に記載のシール装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のシール装置を備える回転機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7445213B1 (en) * 2006-06-14 2008-11-04 Florida Turbine Technologies, Inc. Stepped labyrinth seal
WO2012001995A1 (ja) * 2010-06-28 2012-01-05 三菱重工業株式会社 シール装置及びこれを備えた流体機械
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