JP6994976B2 - タービンの排気室及びタービン - Google Patents

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本開示は、タービンの排気室及びタービンに関する。
蒸気タービン等のタービンの排気室内には、通常、流体の静圧を回復させるためのディフューザ通路が設けられる。ディフューザ通路は、下流側に向かうにつれて流路断面積が拡大する形状を有しており、このため、ディフューザ通路を通過する流れが減速されるとともに静圧が回復し、これにより、タービン部での圧力比が増加して、タービン効率が向上するとの効果を有する。
流路断面積が徐々に拡大するディフューザ部では、流れが減速されるため、タービンの運転条件によっては流れの剥離が生じやすい。このような剥離が生じると、剥離が生じた位置において流路断面積が実質的に減少するため、ディフューザ通路による静圧増大効果が低下することから、ディフューザ部における剥離を抑制することが望まれる。そこで、ディフューザ通路において生じ得る剥離を抑制するための構成が提案されている。
例えば、特許文献1には、排出フードのシェル(ベアリングコーン)と、該シェルの外周側に設けられる蒸気ガイド(フローガイド)とによってディフューザ通路が形成されたタービン排気室が開示されている。この排気室において、ディフューザ通路内には、該ディフューザ通路を、排出フードシェル側の通路と、上記ガイド側の通路とに分割するように構造部材(スプリッタ)が設けられており、該構造部材によって、ディフューザ通路における流体の剥離を抑制するようになっている。
特開2010-242759号公報
ところで、特に、体積流量が小さい運転条件下では、特許文献1に記載される構造部材(スプリッタ)等によりディフューザ通路を分割する構造が採用されていたとしても、タービンの最終段動翼を通過後の流体に強い旋回が残るため、ディフューザ通路内において、径方向外側(チップ側)に偏流し、径方向内側(ハブ側)のディフューザ通路壁面で剥離が生じて、ディフューザ通路の下流側部分に循環流が生じる場合がある。この場合、循環流によってディフューザ通路における実効的な流路断面積(実効排気面積)が減少して、ディフューザ通路の出口で流れが加速されるため、排気損失が増加してしまい、ひいてはタービン性能の低下につながる場合がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、タービンの運転条件が変化してもタービン性能の低下を抑制可能な排気室及びこれを備えたタービンを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るタービンの排気室は、
ケーシングと、
前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、を備え、
前記フローガイドは、
前記ベアリングコーンの周方向の少なくとも一部の範囲に設けられる上流側フローガイドと、
前記周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流側フローガイドに対して前記ベアリングコーンの軸方向に隙間を空けて配置される下流側フローガイドと、を含み、
前記隙間を介して、前記ケーシング内部において前記フローガイドの外周側に位置する外周側空間と、前記ディフューザ通路とが連通され、
前記下流側フローガイドの下流端は、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置する
ことを特徴とする。
上記(1)の構成では、ディフューザ通路の少なくとも一部を形成する上流側フローガイドと下流側フローガイドとを軸方向において隙間を空けて配置したので、ディフューザ通路下流側に循環領域が形成されるような、低体積流量の運転条件下であっても、チップ側の流れが隙間を介してフローガイドの後側の空間(外周側空間)に流出することができ、実効的な流路断面積の縮小が抑制される。これにより、ディフューザ通路の出口における流れの速度上昇を抑制して、排気損失を低減することができる。よって、排気室性能の低下を抑制し、タービン効率を向上させることができる。
また、上記(1)の構成では、体積流量が比較的大きい運転条件下では、タービンの最終段動翼を通過してディフューザ通路に流入する流れの軸方向成分が比較的大きいため、ハブ側における剥離は生じ難くなるとともに、上流側フローガイドと下流側フローガイドとの間の隙間を介した流れは減少する。このため、ディフューザ通路において実効的な流路断面積の縮小が起きにくく、所期の排気性能が得られやすい。
よって、上記(1)の構成によれば、タービンの運転条件が変化しても、排気室の排気性能の低下を抑制し、タービン性能の低下を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記上流側フローガイドの前記下流端と、前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向における距離をL0としたとき、前記ベアリングコーンの径方向において、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線と、前記下流側フローガイドの前記上流端との距離がL0以下である。
上記(2)の構成によれば、上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線と、下流側フローガイドの上流端との距離がL0以下となるようにしたので、下流側フローガイドの上流端が、上流側フローガイドのほぼ延長線上に位置することとなる。したがって、例えば、体積流量が比較的大きい運転条件において流体流れの下流側フローガイドへの衝突が抑制される等、流体の流れがフローガイドによって阻害されにくい。よって、排気室における排気損失を低減して、排気室の排気性能の低下を効果的に抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドは、前記周方向の全範囲のうち、
前記ベアリングコーンの軸中心を挟んで排気室出口と反対側の周方向範囲に少なくとも部分的に設けられる。
排気室内には圧力分布が存在し、通常、復水器につながる排気室出口から遠いほうの領域(反排気側領域)における圧力が、排気室出口に近いほうの領域(排気側領域)における圧力に比べて高い傾向となる。したがって、反排気側領域では、排気側領域に比べてより低体積流量の状態になりやすく、このため、ディフューザ通路内において上述した循環領域が生じやすい。
この点、上記(3)の構成によれば、軸方向に隙間を空けて設けられる上流側フローガイド及び下流側フローガイドを、排気室出口と反対側の周方向範囲(すなわち反排気側領域)に少なくとも部分的に設けたので、少なくとも反排気側領域において、ディフューザ通路における実効的な流路断面積の縮小を抑制して、排気室の排気性能の低下を抑制することができる。よって、タービン性能の低下を効果的に抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドは、前記周方向の全範囲に亘って設けられる。
上述したように、排気室内には圧力分布が存在し、低体積流量条件下で循環領域が生じやすい周方向範囲が存在するが、このような循環領域は、周方向の全範囲において生じ得る。
この点、上記(4)の構成によれば、軸方向に隙間を空けて設けられる上流側フローガイド及び下流側フローガイドを、周方向の全範囲に亘って設けたので、周方向の全範囲にわたって、ディフューザ通路における実効的な流路断面積の縮小を抑制して、排気室の排気性能の低下を抑制することができる。よって、タービン性能の低下を効果的に抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか一項の構成において、
前記周方向における第1位置での、前記上流側フローガイドの前記下流端と前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向の距離L1は、前記周方向において前記第1位置よりも排気室出口寄りの第2位置での前記上流側フローガイドの前記下流端と前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向の距離L2よりも大きい。
上記(5)の構成では、循環領域の生じやすさに応じて周方向において隙間の幅が変化するように設定される。すなわち、周方向において、体積流量が比較的小さくなりやすく、上述の循環領域がより生じやすい周方向位置(排気室出口と反対側の位置)に近づくにつれて上流側フローガイドと下流側フローガイドの間の軸方向における距離(軸方向における隙間の幅)が大きくなるようにしたので、循環流がより生じやすい周方向位置において、隙間を介してディフューザ通路から外周側空間に流出する流体の流量がより大きくなり、その分、実効的な流路断面積を増やすことができる。
よって、ディフューザ通路における実効的な流路断面積の縮小を、周方向位置に応じて適切に抑制して、排気室の排気性能の低下を効果的に抑制することができ、タービン性能の低下を効果的に抑制することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記周方向における第3位置での前記隙間の軸方向位置は、前記周方向において前記第3位置よりも排気室出口寄りの第4位置での前記隙間の軸方向位置よりも前記軸方向において上流側である。
上記(6)の構成によれば、生成し得る循環領域の大きさに応じて、周方向において隙間の軸方向位置が変化するように設定される。すなわち、周方向において、上述の循環領域がより大きくなりやすく、より上流側まで張り出してくる周方向位置(排気室出口と反対側の位置)に近づくにつれて、隙間が軸方向において上流側に位置するようにしたので、各周方向位置において、循環領域が形成される軸方向位置に応じて適切に流路断面積を増加させることができる。
よって、ディフューザ通路における実効的な流路断面積の縮小を、周方向位置に応じて適切に抑制して、排気室の排気性能の低下を効果的に抑制することができ、タービン性能の低下を効果的に抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記下流側フローガイドを前記上流側フローガイドに支持するための支持部をさらに備える。
上記(7)の構成によれば、下流側フローガイドを、ケーシングに固定される上流側フローガイドに支持部を介して安定的に支持することができる。
また、上記(7)の構成では、下流側フローガイドは、軸方向において隙間を隔てて設けられた上流側フローガイドを介してケーシングに支持されるので、下流側フローガイドがケーシングに直接支持される場合に比べて支持構造を簡素化できる。このため、排気室内において流体流れが阻害されにくくなり、排気室性能の低下をより効果的に抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、
前記支持部は、前記隙間を横断して前記上流側フローガイドと前記下流側フローガイドとを接続するように、かつ、前記上流側フローガイドの外周面及び前記下流側フローガイドの外周面から径方向外側に向かって突出するように設けられたリブを含む。
上記(8)の構成によれば、フローガイドの外周面に設けられたリブを、下流側フローガイドを支持するための支持部として利用するようにしたので、フローガイドの強度を向上させながら、下流側フローガイドを上流側フローガイドに適切に支持することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、
前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドを含む前記フローガイドは、一体的な部材であるとともに、前記周方向に沿って延在するスリットが設けられており、
前記スリットによって前記隙間が形成される。
上記(9)の構成によれば、一体的な部材としてのフローガイドに、周方向に沿って延在するスリットを形成するだけの簡素な構成で、スリット(隙間)を挟んで軸方向の両側にそれぞれ位置する上流側フローガイド及び下流側フローガイドを含む上記(1)の構成を実現することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの構成において、
前記下流側フローガイドは、前記軸方向の断面が翼型形状を有する。
ディフューザ通路から上述の隙間を通過して外周側空間に流入しようとする流れは、下流側フローガイドの外周側空間側の表面において剥離することがあり、これにより、排気損失が生じて排気室性能の低下につながる場合がある。
この点、上記(10)の構成によれば、下流側フローガイドの軸方向の断面を翼型形状にしたので、隙間を通過した流れが翼型の湾曲形状に沿って流れやすい。よって、下流側フローガイドの表面における剥離を抑制して、排気損失をより低減することができる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係るタービンは、
上記(1)乃至(10)の何れかに記載の排気室と、
前記排気室の上流側に設けられる静翼及び動翼と、
を備える。
上記(11)の構成では、ディフューザ通路の少なくとも一部を形成する上流側フローガイドと下流側フローガイドとを軸方向において隙間を空けて配置したので、ディフューザ通路下流側に循環領域が形成されるような、低体積流量の運転条件下であっても、チップ側の流れが隙間を介してフローガイドの後側の空間(外周側空間)に流出することができ、実効的な流路断面積の縮小が抑制される。これにより、ディフューザ通路の出口における流れの速度上昇を抑制して、排気損失を低減することができる。よって、排気室性能の低下を抑制し、タービン効率を向上させることができる。
また、上記(11)の構成では、体積流量が比較的大きい運転条件下では、タービンの最終段動翼を通過してディフューザ通路に流入する流れの軸方向成分が比較的大きいため、ハブ側における剥離は生じ難くなるとともに、上流側フローガイドと下流側フローガイドとの間の隙間を介した流れは減少する。このため、ディフューザ通路において実効的な流路断面積の縮小が起きにくく、所期の排気性能が得られやすい。
よって、上記(11)の構成によれば、タービンの運転条件が変化しても、排気室の排気性能の低下を抑制し、タービン性能の低下を抑制することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、タービンの運転条件が変化してもタービン性能の低下を抑制可能な排気室及びこれを備えたタービンが提供される。
一実施形態に係る蒸気タービンの軸方向に沿った概略断面図である。 一実施形態に係る排気室の概略断面図である。 図2に示す排気室のA-A断面図である。 一実施形態に係るフローガイドの径方向に沿った断面を示す模式図である。 一実施形態に係るフローガイドの径方向に沿った断面を示す模式図である。 一実施形態に係るフローガイドの径方向に沿った断面を示す模式図である。 一実施形態に係るフローガイドの側面図である。 図7に示すフローガイドの斜視図である。 一実施形態に係るフローガイドの側面図である。 一実施形態に係るフローガイドの側面図である。 一実施形態に係るフローガイドの側面図である。 典型的な排気室の概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず、幾つかの実施形態に係るタービンの一例としての蒸気タービンの全体構成について説明する。なお、本発明におけるタービンは、蒸気タービンに限定されず、例えばガスタービンであってもよい。
図1は、一実施形態に係る蒸気タービンの軸方向に沿った概略断面図である。図1に示すように、蒸気タービン1は、軸受部6によって回転自在に支持されるロータ2と、複数段の動翼8及び静翼9と、内側ケーシング10及び外側ケーシング12を備える。
複数の動翼8及び複数の静翼9は、それぞれ、周方向に配列されて列を形成しており、軸方向において動翼8の列と静翼9の列とが交互に配列されている。
複数段の動翼8は、ロータ2に取付けられており、ロータ2及び動翼8は、内側ケーシング10に収容されている。静翼9は、動翼8に対向するように内側ケーシング10に取付けられている。
このような蒸気タービン1において、蒸気入口3から内側ケーシング10に蒸気が導入されると、蒸気が静翼9を通過する際に膨張して増速され、動翼8に対して仕事をしてロータ2を回転させるようになっている。
また、蒸気タービン1は排気室14を備える。排気室14は、動翼8及び静翼9の下流側に位置する。すなわち、動翼8及び静翼9は、排気室14の上流側に設けられる。内側ケーシング10内にて動翼8及び静翼9を通過した蒸気(蒸気流れS)は、最終段動翼8Aを通過した後排気室14に流入し、排気室14の内部を通って、排気室14の下方側に設けられた排気室出口13から蒸気タービン1の外部に排出されるようになっている。
排気室14の下方には、復水器(不図示)が設けられている。蒸気タービン1で動翼8に対して仕事をし終えた蒸気は、排気室14から排気室出口13を介して排出され、復水器に流入するようになっている。
なお、図示する実施形態では、排気室出口13は排気室14の下方側に設けられているが、他の実施形態では、排気室出口13は排気室14の側方に設けられていてもよい。この場合、復水器は排気室14の側方に設けられていてもよい。
以下、幾つかの実施形態に係る排気室について説明する。
図2は、一実施形態に係る排気室の概略断面図であり、図3は、図2に示す排気室のA-A断面図である。図4~図6は、それぞれ、一実施形態に係るフローガイドの径方向に沿った断面を示す模式図である。
図1~図3に示すように、幾つかの実施形態に係る排気室14は、ケーシング15と、ケーシング15内において、軸受部6を覆うように設けられるベアリングコーン16と、ケーシング15内においてベアリングコーン16の外周側に設けられるフローガイド20と、を備える。すなわち、ベアリングコーン16は、ケーシング15内において、フローガイド20の内周側に設けられている。図2に示すように、ベアリングコーン16の下流端16aは、ケーシング15の内壁面15aに接続されている。また、フローガイド20の上流端は、内側ケーシング10に接続されていてもよい。
なお、排気室14のケーシング15は、図1に示すように、蒸気タービン1の外側ケーシング12の少なくとも一部を形成していてもよい。
ケーシング15の内部には、ベアリングコーン16とフローガイド20とによって、環状のディフューザ通路18(蒸気流路)が形成されている。また、排気室14の内部において、フローガイド20を挟んでディフューザ通路18の反対側には、外周側空間30が形成されている。外周側空間30は、フローガイド20の外周側に位置している。
ディフューザ通路18は、蒸気(流体)の流路断面積が徐々に大きくなる形状を有し、蒸気タービン1の最終段の動翼8Aを通過した高速の蒸気流れSが該ディフューザ通路18に流入すると、蒸気流れSが減速されて、その運動エネルギーが圧力へと変換(静圧回復)されるようになっている。
図2~図3に示すように、フローガイド20は、上流側フローガイド22と、上流側フローガイド22に対してベアリングコーン16の軸方向に隙間26を空けて配置される下流側フローガイド24と、を含む。上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24は、ベアリングコーン16の周方向の少なくとも一部の範囲に設けられる。
なお、ベアリングコーン16の軸方向とは、ベアリングコーン16の軸中心Oの方向であり、蒸気タービン1のロータ2の軸方向(回転軸の方向)と略同一である。
また、ベアリングコーン16の周方向とは、ベアリングコーン16の軸中心O周りの方向であり、蒸気タービン1のロータ2の周方向と略同一である。
フローガイド20の外周側に位置する外周側空間30と、フローガイド20とベアリングコーン16とによって形成されるディフューザ通路18とは、上流側フローガイド22と下流側フローガイド24との間の隙間26を介して連通されている。
また、図4~図6に示すように、下流側フローガイド24の下流端24Bは、上流側フローガイド22の下流端22Bにおける該上流側フローガイド22の内壁面22aの接線Toよりもベアリングコーン16の径方向外側に位置する。言い換えると、下流側フローガイド24の下流端22Bの軸方向位置において、ベアリングコーン16の中心線から下流側フローガイド24の下流端22Bまでの距離Rdは、該中心線から上述の接線Toまでの距離Rtよりも長い。
ここで、図12は、典型的な排気室114の概略断面図である。図12に示す排気室114は、基本的には図2に示す排気室14と同様の構成を有するが、該排気室114のフローガイド20は、上流端から下流端にかけて連続的に連なる断面を有する点において、図2に示す排気室14と異なる。すなわち、排気室114のフローガイド20は、上流側フローガイド及び下流側フローガイドを有さず、上流側フローガイドと下流側フローガイドとの間の軸方向隙間も形成されていない。
図2に示す排気室14、図12に示す排気室114の双方において、特に体積流量が小さい運転条件下(例えば、復水器の真空度が低い条件又は流体の流量が少ない条件等)では、蒸気タービン1の最終段動翼8Aを通過後の流体に強い旋回が残るため、ディフューザ通路18内において、径方向外側(チップ側)に偏流し、径方向内側(ハブ側)のディフューザ通路18壁面で剥離が生じて、ディフューザ通路18の下流側部分に循環流が生じる場合がある(図2及び図12の循環領域Z参照)。
ここで、図12に示す排気室114では、循環流によってディフューザ通路18における実効的な流路断面積(実効排気面積)が減少する。すなわち、排気室114では、最終段動翼8A通過直後における上半側及び下半側の流路断面積は、それぞれSU0及びSL0である。これに対し、ディフューザ通路18の出口近傍では、ディフューザ通路18内に循環領域Zが形成されるため、該出口近傍における上半側及び下半側の実効的な流路断面積は、それぞれSU2(ただしSU2<SU0)及びSL2(ただしSL2<SL0)に減少している。
このように、ディフューザ通路18における実効的な流路断面積が減少すると、ディフューザ通路18の出口で流れが加速されるため、排気損失が増加してしまい、ひいてはタービン性能の低下につながる場合がある。
一方、図2(及び図3~図6)に示す排気室14では、ディフューザ通路18の少なくとも一部を形成する上流側フローガイド22と下流側フローガイド24とを軸方向において隙間26を空けて配置したので、ディフューザ通路18下流側に循環領域Zが形成されるような、低体積流量の運転条件下であっても、チップ側の流れが隙間26を介してフローガイド20の後側の空間(外周側空間30)に流出することができ、実効的な流路断面積の縮小が抑制される。
すなわち、排気室14では、最終段動翼8A通過直後における上半側及び下半側の流路断面積は、それぞれSU0及びSL0である。これに対し、ディフューザ通路18の出口近傍では、ディフューザ通路18内に循環領域Zが形成されるが、チップ側の流れが隙間26を介して外周側空間30に流出できるため、該出口近傍における上半側及び下半側の実効的な流路断面積は、それぞれSU1(ただしSU1≒SU0)及びSL1(ただしSL1≒SL0)であり、ディフューザ通路18の入口近傍と出口近傍とで実効的な流路断面積がそれほど減少しない。
よって、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を含む排気室14によれば、ディフューザ通路18の出口における流れの速度上昇を抑制して、排気損失を低減することができる。よって、排気室性能の低下を抑制し、タービン効率を向上させることができる。
また、上述の排気室14では、体積流量が比較的大きい運転条件下では、蒸気タービン1の最終段動翼8Aを通過してディフューザ通路18に流入する流れの軸方向成分が比較的大きいため、ハブ側における剥離は生じ難くなるとともに、上流側フローガイド22と下流側フローガイド24との間の隙間26を介した流れは減少する。このため、ディフューザ通路18において実効的な流路断面積の縮小が起きにくく、所期の排気性能が得られやすい。
従って、上述の排気室14によれば、蒸気タービン1の運転条件が変化しても、排気室14の排気性能の低下を抑制し、タービン性能の低下を抑制することができる。
なお、特許文献1に記載される排気室では、ディフューザ通路の内部、すなわち、タービン翼を通過した流体の主流路の内部に構造部材(スプリッタ)を設けることによりディフューザ通路を分割して、ディフューザ通路の流路断面積の拡大率を縮小することにより、ディフューザ通路壁面での剥離を抑制するものである。
これに対し、上述の実施形態では、ディフューザ通路18の内部(蒸気の主流路の内部)に構造部材を設けるのではなく、上流側フローガイド22の下流端22Bにおける接線Toよりも径方向外側に(すなわち、上流側フローガイド22、下流側フローガイド24及び隙間26が設けられない場合の本来の主流路(図12参照)よりも径方向外側に)少なくとも一部が配置される下流側フローガイド24を設けることで、ディフューザ通路18において剥離及び循環領域Zが生じた場合であっても、上述したように、排気室性能の低下を抑制する効果が得られるものである。
幾つかの実施形態では、例えば図4~図6に示すように、上流側フローガイド22の下流端22Bと、下流側フローガイド24の上流端24Aとの間の軸方向における距離をLとしたとき、ベアリングコーン16の径方向において、上流側フローガイド22の下流端22Bにおける上流側フローガイド22の内壁面22aの接線Toと、下流側フローガイド24の上流端24Aとの距離LがL以下である。
ここで、下流側フローガイド24に厚みがある場合、上述の「接線Toと、下流側フローガイド24の上流端24Aとの距離L」は、接線Toと、下流側フローガイド24の上流端24Aの厚みの中央位置との距離であってもよい。
上述の実施形態では、上流側フローガイド22の下流端22Bにおける上流側フローガイド22の接線Toと、下流側フローガイド24の上流端24Aとの距離LがL以下となるようにしたので、下流側フローガイド24の上流端24Aが、上流側フローガイド22のほぼ延長線上に位置することとなる。したがって、例えば、体積流量が比較的大きい運転条件において流体流れの下流側フローガイド24への衝突が抑制される等、流体の流れがフローガイド20(上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24)によって阻害されにくい。よって、排気室14における排気損失を低減して、排気室14の排気性能の低下を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図6に示すように、下流側フローガイド24は、軸方向の断面が翼型形状27を有する。
ディフューザ通路18から上述の隙間26を通過して外周側空間30に流入しようとする流れは、下流側フローガイド24の外周側空間30側の表面(即ちディフューザ通路18と反対側の表面)において剥離することがあり、これにより、排気損失が生じて排気室性能の低下につながる場合がある。
この点、上述の実施形態では、下流側フローガイド24の軸方向の断面を翼型形状27にしたので、隙間26を通過した流れが翼型の湾曲形状に沿って流れやすい。よって、下流側フローガイド24の表面24aにおける剥離を抑制して、排気損失をより低減することができる。
図7及び図9~図11は、それぞれ、一実施形態に係るフローガイド20の側面図である。図8は、図7に示すフローガイド20の斜視図である。
幾つかの実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24は、周方向の全範囲のうち、ベアリングコーン16の軸中心Oを挟んで排気室出口13と反対側の周方向範囲(反排気側の領域)に少なくとも部分的に設けられる。
また、幾つかの実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24は、周方向の全範囲に亘って設けられる。
ここで、図3に示すように、ベアリングコーン16の軸中心Oに直交する断面内において、軸中心Oを中心として、排気室出口13の中心位置13aの角度位置を0度と定義する。
この定義のもとで、ベアリングコーン16の軸中心Oを挟んで排気室出口13と反対側の周方向範囲とは、軸中心Oを挟んで排気室出口13の中心位置13aと反対側の位置(180度の位置)から±90度の範囲、すなわち、90度以上270度以下の周方向範囲のことを指す。以下、この周方向範囲(90度以上270度以下の周方向範囲)を反排気側領域ともいう。
また、排気室出口13の中心位置13aから±90度の範囲、すなわち、0度以上90度以下及び270度以上360度以下の周方向範囲を、排気側領域ともいう。
図7~図8に示す例示的な実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24は、周方向の全範囲のうち、反排気側領域のみに設けられている。すなわち、この実施形態では、上流側フローガイド22と下流側フローガイド24の間の隙間26も、反排気側領域のみに設けられている。
また、図2~図3、及び、図9~11に示す例示的な実施形態では、上流側フローガイド22及び前記下流側フローガイド24は、周方向の全範囲に亘って設けられる。すなわち、これらの実施形態では、上流側フローガイド22と下流側フローガイド24の間の隙間26も、周方向の全範囲に亘って設けられている。
排気室14内には圧力分布が存在し、通常、復水器につながる排気室出口13から遠いほうの領域(反排気側領域)における圧力が、排気室出口に近いほうの領域(排気側領域)における圧力に比べて高い傾向となる。したがって、反排気側領域では、排気側領域に比べてより低体積流量の状態になりやすく、このため、ディフューザ通路18内において上述した循環領域Z(図2参照)が生じやすい。
この点、図2~3及び図7~11に示す実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を排気室出口13と反対側の周方向範囲(反排気側領域)に少なくとも部分的に設けたので、少なくとも反排気側領域において、ディフューザ通路18における実効的な流路断面積の縮小を抑制して、排気室14の排気性能の低下を抑制することができる。
また、上述したように、排気室14内には圧力分布が存在し、低体積流量条件下で循環領域Zが生じやすい周方向範囲が存在するが、このような循環領域Zは、周方向の全範囲において生じ得る。
この点、図2~図3、及び、図9~11に示す実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を、周方向の全範囲に亘って設けたので、周方向の全範囲にわたって、ディフューザ通路18における実効的な流路断面積の縮小を抑制して、排気室14の排気性能の低下を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図9に示すように、周方向における第1位置C1での、上流側フローガイド22の下流端22Bと下流側フローガイド24の上流端24Aとの間の軸方向の距離L1(第1位置C1での隙間26の幅)は、周方向において第1位置C1よりも排気室出口13寄りの第2位置C2での上流側フローガイド22の下流端22Bと下流側フローガイド24の上流端24Aとの間の軸方向の距離L2(第2位置C2での隙間26の幅)よりも大きい。
上述の実施形態では、循環領域Z(図2参照)の生じやすさに応じて周方向において隙間26の幅が変化するように設定される。すなわち、周方向において、体積流量が比較的小さくなりやすく、循環領域Zがより生じやすい周方向位置(排気室出口13と反対側の位置(図2に示す180度の位置))に近づくにつれて上流側フローガイド22と下流側フローガイド24の間の軸方向における距離(軸方向における隙間26の幅)が大きくなる。これにより、循環領域Zがより生じやすい周方向位置において、隙間26を介してディフューザ通路18から外周側空間30に流出する流体の流量がより大きくなり、その分、実効的な流路断面積を増やすことができる。よって、ディフューザ通路18における実効的な流路断面積の縮小を、周方向位置に応じて適切に抑制して、排気室14の排気性能の低下を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図10に示すように、周方向における第3位置C3での隙間26の軸方向位置P3は、周方向において第3位置C3よりも排気室出口13寄りの第4位置C4での隙間26の軸方向位置P4よりも軸方向において上流側である。
なお、隙間26の軸方向位置とは軸方向における隙間26の中心位置であってもよい。
上述の実施形態では、生成し得る循環領域Zの大きさに応じて、周方向において隙間26の軸方向位置が変化するように設定される。すなわち、周方向において、上述の循環領域Zがより大きくなりやすく、より上流側まで張り出してくる周方向位置(排気室出口13と反対側の位置(図2に示す180度の位置))に近づくにつれて、隙間26が軸方向において上流側に位置するようにしたので、各周方向位置において、循環領域Zが形成される軸方向位置に応じて適切に流路断面積を増加させることができる。
よって、ディフューザ通路18における実効的な流路断面積の縮小を、周方向位置に応じて適切に抑制して、排気室14の排気性能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、上述の実施形態において、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24の形状は、軸中心Oに関して対称であってもよく、非対称であってもよい。
幾つかの実施形態では、例えば図3及び図11に示すように、下流側フローガイド24を上流側フローガイド22に支持するための支持部34をさらに備えていてもよい。
この場合、下流側フローガイド24を、ケーシング15に固定される上流側フローガイド22に支持部34を介して安定的に支持することができる。
また、下流側フローガイド24は、軸方向において隙間26を隔てて設けられた上流側フローガイド22を介してケーシング15に支持されるので、下流側フローガイド24がケーシング15に直接支持される場合に比べて支持構造を簡素化できる。このため、排気室14内において流体流れが阻害されにくくなり、排気室性能の低下をより効果的に抑制することができる。
図3に示す例示的な実施形態では、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を含むフローガイド20は、一体的な部材で構成されており、周方向に沿って延在するスリットによって隙間26が形成されている。そして、ベアリングコーン16の軸中心Oを挟んで対向する一対の周方向位置において上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を接続する接続部31により、支持部34が構成される。
このように、支持部34は、フローガイド20の一部として、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24とともに一体的に設けられていてもよい。
また、図11に示す実施形態では、支持部34は、隙間26を横断して上流側フローガイド22と下流側フローガイド24とを接続するように、かつ、上流側フローガイド22の外周面23及び下流側フローガイド24の外周面25から径方向外側に向かって突出するように設けられたリブ32を含む。
この場合、フローガイド20(上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24)の外周面23,25に設けられたリブ32を、下流側フローガイド24を支持するための支持部34として利用するようにしたので、フローガイド20の強度を向上させながら、下流側フローガイド24を上流側フローガイド22に適切に支持することができる。
なお、図9及び図10に示すフローガイド20では支持部34を図示していないが、上流側フローガイド22とは周方向において全周に亘って隙間26によって隔てられた下流側フローガイド24を適切に支持するため、支持部34が設けられる。
幾つかの実施形態では、例えば、図3及び図7~図8に示すように、上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を含むフローガイド20は、一体的な部材であるとともに、周方向に沿って延在するスリットが設けられており、該スリットによって隙間26が形成される。
上述の実施形態によれば、一体的な部材としてのフローガイド20に、周方向に沿って延在するスリットを形成するだけの簡素な構成で、スリット(隙間26)を挟んで軸方向の両側にそれぞれ位置する上流側フローガイド22及び下流側フローガイド24を含む構成を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 蒸気タービン
2 ロータ
3 蒸気入口
6 軸受部
8 動翼
8A 最終段動翼
9 静翼
10 内側ケーシング
12 外側ケーシング
13 排気室出口
13a 中心位置
14 排気室
15 ケーシング
15a 内壁面
16 ベアリングコーン
16a 下流端
18 ディフューザ通路
20 フローガイド
22 上流側フローガイド
22B 下流端
22a 内壁面
23 外周面
24 下流側フローガイド
24A 上流端
24B 下流端
24a 表面
25 外周面
26 隙間
27 翼型形状
30 外周側空間
31 接続部
32 リブ
34 支持部
114 排気室
Z 循環領域

Claims (11)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
    前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、を備え、
    前記フローガイドは、タービンの動翼及び静翼の径方向外側に設けられる前記タービンの内側ケーシングに接続される上流端を有し、
    前記フローガイドは、
    前記ベアリングコーンの周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流端を含む上流側フローガイドと、
    前記周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流側フローガイドに対して前記ベアリングコーンの軸方向に隙間を空けて配置される下流側フローガイドと、を含み、
    前記隙間を介して、前記ケーシング内部において前記フローガイドの外周側に位置する外周側空間と、前記ディフューザ通路とが連通され、
    前記下流側フローガイドの下流端は、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置し、
    前記下流側フローガイドの上流端は、前記接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置する
    ことを特徴とするタービンの排気室。
  2. 前記上流側フローガイドの前記下流端と、前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向における距離をL0としたとき、前記ベアリングコーンの径方向において、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線と、前記下流側フローガイドの前記上流端との距離がL0以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のタービンの排気室。
  3. 前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドは、前記周方向の全範囲のうち、
    前記ベアリングコーンの軸中心を挟んで排気室出口と反対側の周方向範囲に少なくとも部分的に設けられた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタービンの排気室。
  4. 前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドは、前記周方向の全範囲に亘って設けられた
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のタービンの排気室。
  5. ケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
    前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、を備え、
    前記フローガイドは、
    前記ベアリングコーンの周方向の少なくとも一部の範囲に設けられる上流側フローガイドと、
    前記周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流側フローガイドに対して前記ベアリングコーンの軸方向に隙間を空けて配置される下流側フローガイドと、を含み、
    前記隙間を介して、前記ケーシング内部において前記フローガイドの外周側に位置する外周側空間と、前記ディフューザ通路とが連通され、
    前記下流側フローガイドの下流端は、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置し、
    前記周方向における第1位置での、前記上流側フローガイドの前記下流端と前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向の距離L1は、前記周方向において前記第1位置よりも排気室出口寄りの第2位置での前記上流側フローガイドの前記下流端と前記下流側フローガイドの上流端との間の前記軸方向の距離L2よりも大きい
    ことを特徴とするタービンの排気室。
  6. ケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
    前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、を備え、
    前記フローガイドは、
    前記ベアリングコーンの周方向の少なくとも一部の範囲に設けられる上流側フローガイドと、
    前記周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流側フローガイドに対して前記ベアリングコーンの軸方向に隙間を空けて配置される下流側フローガイドと、を含み、
    前記隙間を介して、前記ケーシング内部において前記フローガイドの外周側に位置する外周側空間と、前記ディフューザ通路とが連通され、
    前記下流側フローガイドの下流端は、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置し、
    前記周方向における第3位置での前記隙間の軸方向位置は、前記周方向において前記第3位置よりも排気室出口寄りの第4位置での前記隙間の軸方向位置よりも前記軸方向において上流側である
    ことを特徴とするタービンの排気室。
  7. 前記下流側フローガイドを前記上流側フローガイドに支持するための支持部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のタービンの排気室。
  8. 前記支持部は、前記隙間を横断して前記上流側フローガイドと前記下流側フローガイドとを接続するように、かつ、前記上流側フローガイドの外周面及び前記下流側フローガイドの外周面から径方向外側に向かって突出するように設けられたリブを含む
    ことを特徴とする請求項7に記載のタービンの排気室。
  9. 前記上流側フローガイド及び前記下流側フローガイドを含む前記フローガイドは、一体的な部材であるとともに、前記周方向に沿って延在するスリットが設けられており、
    前記スリットによって前記隙間が形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のタービンの排気室。
  10. ケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられるベアリングコーンと、
    前記ケーシング内において前記ベアリングコーンの外周側に設けられ、前記ベアリングコーンとともにディフューザ通路を形成するフローガイドと、を備え、
    前記フローガイドは、
    前記ベアリングコーンの周方向の少なくとも一部の範囲に設けられる上流側フローガイドと、
    前記周方向の少なくとも一部の範囲に設けられ、前記上流側フローガイドに対して前記ベアリングコーンの軸方向に隙間を空けて配置される下流側フローガイドと、を含み、
    前記隙間を介して、前記ケーシング内部において前記フローガイドの外周側に位置する外周側空間と、前記ディフューザ通路とが連通され、
    前記下流側フローガイドの下流端は、前記上流側フローガイドの下流端における該上流側フローガイドの接線よりも前記ベアリングコーンの径方向外側に位置し、
    前記下流側フローガイドは、前記軸方向の断面が翼型形状を有する
    ことを特徴とするタービンの排気室。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の排気室と、
    前記排気室の上流側に設けられる静翼及び動翼と、
    を備えるタービン。
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