JP7160580B2 - 航空機および航空機の整備方法 - Google Patents

航空機および航空機の整備方法 Download PDF

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Description

本発明は、航空機の空調装置からの排気等、機外に排出される高温気体が機体表面に張り付くことへの対策が施された航空機、および航空機の整備方法に関する。
航空機に備わる空調装置は、典型的には胴体下部に設けられてベリーフェアリングにより覆われている。空調装置からの排気は、ベリーフェアリングに設けられた排気口まで排気ダクトにより導かれ、排気口から機外へと排出される。排気口からは、例えば100℃を超える高温の排気が排出される。
特許文献1では、回転翼航空機のエンジンからの排気が機体表面に当たって高温スポットが形成されることに対処するため、排気を上方に向けて排出することによって機体表面から離している。
特表2009-507179号公報
航空機の空調装置の排気ダクトから排気口を通じて機外へと排出された排気は、航空機が上空を飛行中であれば外気により冷却される。しかし、駐機中や地上走行中、あるいは低高度を飛行中には、機外へと排出された排気が外気により必ずしも十分には冷却されない。
本発明は、空調装置からの排気をはじめとして、航空機の機外に排出される高温気体が機体に熱的な影響を及ぼすことを防ぐことを目的とする。
空調装置の排気ダクトから、機体の表面の面外方向に向けて排気が噴出したとしても、排気の流れが機外で曲げられて機体の表面に張り付くとすれば、機体表面の部材の過熱が懸念される。
本発明の発明者は、排気が曲がって機体表面に張り付く要因として、排気に旋回成分が含まれていることに想到し、これを解析により確かめた。
上記の新たな知見に基づいて想到された本発明の第1の航空機は、航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口と、機外への排出に先立ち、高温気体の流れに含まれる旋回成分を低減させる旋回低減部と、を機体に備えることを特徴とする。
以下、第1の航空機に関する好ましい要件を列記する。
本発明の航空機において、旋回低減部は、高温気体の流路を高温気体の流れに沿って分割する仕切であることが好ましい。
本発明の航空機において、仕切は、流路の断面中心部に関して回転対称に形成されていることが好ましい。
本発明の航空機において、仕切は、略十字状の断面形状を呈する壁を含んで形成されていることが好ましい。
本発明の航空機において、旋回低減部は、ダクトに備わることが好ましい。
本発明の航空機は、ダクトおよび排気口と共に高温気体の流路を形成する筒体をさらに備え、旋回低減部は、筒体に備わることが好ましい。
上記構成において、ダクトと筒体とが接続用部材を用いて接続されていることが好ましい。
本発明の航空機は、旋回低減部を排気口側から受け止め可能な離脱防止部を機体またはダクトに備えることを特徴とする
本発明の航空機は、機体において排気口に隣接した領域の表面を被覆可能であり、断熱性を有した断熱部材と、断熱部材を機体に着脱自在に装着可能な装着部と、を備えることが好ましい。
次に、本発明の第2の航空機の構成を説明する。
本発明の第2の航空機は、航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口と、航空機の機体において排気口に隣接した領域の表面を被覆可能であり、断熱性を有した断熱部材と、断熱部材を機体に着脱自在に装着可能な装着部と、を備えることを特徴とする。
以下、第2の航空機に関する好ましい要件を列記する。
本発明の航空機において、装着部と断熱部材とは、永久磁石を用いて装着可能であることが好ましい。
本発明の第2の航空機において、装着部は、機体の表面に沿って平坦に形成されていることが好ましい。
本発明の第2の航空機において、断熱部材は、断熱性を有したシート材と、シート材に設けられて、シート材と機体の表面との間に高温気体が流入するのを防ぐ支持壁と、を有することが好ましい。
以下、第1の航空機および第2の航空機に共通する好ましい要件を列記する。
本発明の航空機において、機体における排気口の周囲の領域は、強化繊維を含む繊維強化樹脂材料を用いて構成されていることが好ましい。
本発明の航空機において、装備品は、機内を空調する空調装置であることが好ましい。
本発明の航空機において、装備品は、機体の表面を形成するフェアリングにより覆われる胴体の下部に設置され、排気口は、フェアリングに設けられていることが好ましい。
さらに、第2の航空機の発明は、航空機の整備方法にも展開可能である。
つまり、本発明は、航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口を機体に備えた航空機を整備する方法であって、機体において排気口に隣接した領域の表面を覆うように、断熱性を有した断熱部材を機体に装着した状態で、装備品の作動を伴う整備を行うことを特徴とする。
第1の航空機に係る本発明によれば、機体に備わる旋回低減部により、装備品のダクトから機外へと排出される排気に含まれる旋回成分が機外への排出前に低減される。そうすると、排気口から機外へと排出された排気が、排気の流れに含まれる旋回成分に起因して曲がるのを抑え、機体表面から離れる向きへと排気を排出させることができる。つまり、排気が機体表面に張り付くことを避けることができるので、機外へと排出された排気の熱により機体に熱的な影響が及ぶのを未然に防ぐことができる。
旋回低減部を備えた第1の航空機の発明は、整備中、駐機中、または地上走行中や離着陸時であって、機体の周囲の大気の温度が高いため、排気口から排出された高温気体の温度が、機体の周囲の大気と接触しても十分に下がり難い場面において特に有効である。
また、第2の航空機に係る本発明および航空機の整備方法に係る本発明によれば、機体に断熱材を装着した状態で、装備品の作動を伴う整備を行うと、整備中にエンジン出力を最大にした場合のように、機外へと排出される高温気体の温度が大幅に上昇した場合であっても、排気口に隣接した範囲の機体表面を覆う断熱材により、排気の熱が機体に伝搬するのを防ぐことができる。そのため、やはり、機外へと排出された排気の熱により機体に熱的な影響が及ぶのを未然に防ぐことができる。
(a)は、空調装置を備えた航空機を模式的に示す図である。(b)は、第1実施形態に係る高温気体(空調装置からの排気)の機体への張り付き対策構造を空調装置と共に示す模式図である。 図1(b)に示す空調装置と、空調装置に備わるファンおよび排気ダクトと、高温気体の張り付き対策構造とを示す模式図である。 (a)は、空調装置の排気ダクトおよび機体(フェアリング)を後方から示す図である。(b)は、排気ダクトおよびフェアリングの排気口を下方から示す図である。 (a)は、図2のIVa-IVa線断面図であり、排気ダクトの仕切(旋回低減部)を示している。(b)は、仕切の他の形態に係る仕切部材を示す側面図である。(c)は、(b)のIVc-IVc線断面図である。 (a)~(d)は、旋回低減部の変形例を示す断面図である。 (a)は、排気ダクトの下流側に仕切部材が設けられた例を示す図であり、(b)は、排気ダクトの上流側に仕切部材が設けられた例を示す図である。 (a)および(b)は、第1実施形態の変形例に係る高温気体の張り付き対策構造を示す模式図である。 第1実施形態の他の変形例に係る高温気体の張り付き対策構造を示す模式図である。 (a)は、第2実施形態に係る航空機の右舷側に備わる高温気体の張り付き対策構造を下方から示す模式図である。(b)は、(a)のIXb-IXb線断面図であり、フェアリングと、フェアリングの右舷側および左舷側の範囲をそれぞれ覆う断熱部材とを後方から示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1(a)に示す航空機1は、胴体11と、主翼12と、胴体11の下部11Aを覆うフェアリング3(belly fairing)とを含む機体10と、機体10に搭載された種々の装備品とを備えている。
胴体下部11Aには、複数の装備品が設けられている。それらの装備品の一つとして、航空機の空調システムを構成する空調装置2がある。空調システムは、機内の与圧、換気、および冷暖房の空調機能全般を担う。
空調装置2は、冗長性を確保するために2つあり、一方の空調装置2が胴体下部11Aの左側に設けられ、他方の空調装置2が胴体下部11Aの右側に設けられている(図3(a)参照)。
空調システムは、空調装置2により得られた空調空気を図示しない配管を通じてキャビン等の与圧区画に供給する。その空調空気の一部は、胴体下部11Aに設けられた図示しない圧力調整弁を通じて与圧区画からフェアリング3の内側へと排出される。フェアリング3の内側は、圧力調整弁を通じて排出された空調空気の圧力により、フェアリング3の外側(機外)と比べて圧力が高い。
フェアリング3は、空調装置2をはじめとして、胴体下部11Aに設けられた種々の装備品を覆っている。フェアリング3は、ガラス繊維や炭素繊維等を強化繊維として含む繊維強化樹脂材料や、アルミニウム合金等の金属材料を用いて構成することができる。
本実施形態のフェアリング3は、軽量化のため、ガラス繊維を含む繊維強化樹脂材料(GFRP:glass fiber reinforced plastics)から構成されている。
図1(b)および図2に示すように、空調装置2には、排気(高温気体)が流れる排気ダクト21が備えられている。排気ダクト21を流れる排気の温度は、フェアリング3の表面3Aの許容温度(規定の温度)よりも高くなりうる。排気ダクト21を流れる排気の温度は、一例として、100℃~150℃である。フェアリング3に許容される温度は、高温流体に接触する部材に典型的に使用されるステンレス鋼と比べて大幅に低い。
空調装置2は、具体的な図示を省略するが、タービンと、圧縮機と、熱交換器と、コンデンサと、エンジンあるいは補助動力装置からの抽気や外気の取り込み口と、配管と、ファン22(図2)等を含んで構成されている。
本実施形態のファン22は、プロペラファンであり、筒状のケーシング221(図3(a))の内側に配置されている。図3(a)に示す矢印は、ファン22の回転する向きを示している。
空調装置2からの排気は、排気ダクト21により、フェアリング3に設けられた排気口3Bまで導かれ、排気口3Bを通じて機外へと噴出される。ここで、排気ダクト21を流れる排気の流れに旋回成分が含まれており、排気の流れの進路が、旋回成分に起因して図1(b)に二点鎖線で示すように後方へと曲がるとすれば、フェアリング3の表面3Aへと排気が当たって張り付くように流れるおそれがある。
排気口3Bから機外へ排出された排気の流れが、機外で曲がりフェアリング表面3Aへ張り付くように流れることを、機体10(フェアリング3)への排気の「張り付き」と称する。このような排気の張り付きにより、排気の熱がフェアリング3に熱的な影響を及ぼすことを防ぐ必要がある。
排気ダクト21から排出される排気の流れには、ファン22の回転によって与えられた旋回成分が含まれている。なお、ファン22が存在しない場合でも、排気と何らかの部材との干渉により、排気の流れに旋回成分が含まれることがあり得る。
航空機1は、排気口3Bから機外へと排出された排気がフェアリング表面3Aに張り付くことへの対策が可能な高温気体張り付き対策構造20(図1(b))を備えている。
本実施形態において排気ダクト21から排出される排気の流れには、ファン22の回転によって与えられた旋回成分が含まれている。
高温気体張り付き対策構造20は、排気ダクト21と、排気ダクト21を流れる排気を機外へと排出する排気口3Bと、排気の張り付きの要因となる排気の旋回成分を低減させる旋回低減部としての仕切24とを備えている。
図1(b)に示す高温気体張り付き対策構造20は、排気ダクト21に備わる仕切24により、排気に含まれる旋回成分を排気口3Bから機外への排出に先立ち、低減させる。
高温気体張り付き対策構造20は、図3(a)に示すように、左舷側(図の左側)と、右舷側(図の右側)との双方に備えられることが好ましい。左舷側の張り付き対策構造20Lは、胴体下部11Aの左側に備わる空調装置2の排気ダクト21から機外へと排出される排気の張り付きを防ぎ、胴体下部11Aの右側に備わる張り付き対策構造20Rは、右側の空調装置2の排気ダクト21から機外へと排出される排気の張り付きを防ぐ。
排気ダクト21は、図2に示すように、ファン22に対向する位置から後方へ引き出されて下方へと曲がり、排気口3B(図1(b))の近傍まで延びている。本実施形態の排気ダクト21は断面円形状に形成されており、下端21Aの開口は楕円形を呈している(図3(b))。本実施形態の排気ダクト21は、下側が上側に対して縮径しているが、これに限らず、排気ダクト21が上端から下端まで一定の径であってもよい。
排気ダクト21は、ステンレス鋼等の金属材料から構成されている。特に、CRES(Corrosion REsistant Steel)と呼ばれる耐腐食鋼が好適である。
排気ダクト21の外周部は、図1(b)に示すように、フェアリング3の内側の空間5の温度上昇を抑えるため、断熱材23により覆われることが好ましい。
排気ダクト21の下端21A側は、図1(b)、図3(a)および(b)に示すように、フェアリング3の排気口3Bの周りに設けられた支持体31により支持されることが好ましい。
支持体31は、フェアリング3から裏側に立ち上がり、排気ダクト21の下端21A側の外周部を包囲する壁31Aを有している。壁31Aの内側の空間に、排気ダクト21の下端21A側が配置されている。
支持体31も、排気ダクト21と同様に、ステンレス鋼等の金属材料から構成されている。
支持体31の上端部には、図1(b)に示すように、排気ダクト21の外周部を支持する環状の弾性体32が設けられている。
排気口3B(図1(b)、図3(b))は、排気ダクト21の下端21Aの投影領域を含む範囲に亘り、フェアリング3を板厚方向に貫通して形成されている。本実施形態の排気口3Bは、図3(b)に示すように、平面視で略矩形状に形成されている。排気口3Bの形状は、円形や長円等の適宜な形状に定めることができる。
本実施形態の排気口3Bの内側には、排気ダクト21からの排気の流れに抵抗を与える部材が存在していない。そのため、排気ダクト21から流出した排気の流れに圧力損失を与えることなく、排気を機外へと排出させることができる。
排気ダクト21の整備の便宜のため、図3(b)に示すように、排気口3Bおよび支持体31に対応するフェアリング3の領域が、フェアリング3の本体から取り外し可能なアクセスパネルPとして構成されることが好ましい。アクセスパネルPを取り外し、支持体31を排気ダクト21から分離させる。
仕切24(図1(b)、図2、図4(a))は、ファン22(図2)を経て排気ダクト21を流れる排気の流れに含まれる旋回成分を低減させる旋回低減部として機能する。
図4(a)は、排気ダクト21の内部に備わる仕切24を示す。
仕切24は、排気の流れに沿って、図4(a)に示すように、排気ダクト21の内側の排気の流路を複数の区画A1~A4に分割する。図4(a)に示すように、仕切24は、排気の流路の断面中心部Xから排気ダクト21の内壁まで排気ダクト21の径方向に沿って配置される4つの板状の壁241~244を有している。壁241~244は、十字状の横断面を呈し、排気ダクト21の軸線方向に沿って連続している。排気の旋回成分を低減させ、流れの断面中心に関して対称に整流するため、壁241~244が、断面中心部Xに関して回転対称に配置されていることが好ましい。
排気ダクト21を流れる排気が、仕切24により排気ダクト21内に形成された区画A1~A4を流れる間、排気の旋回成分に壁241~244が干渉することで、旋回成分が低減される。旋回成分の低減により、高温の排気が機体の外表面に付着するのを抑えて、排気による機体への熱の影響を避けることが可能となる。
仕切24は、耐熱性や耐食性等を考慮して、ステンレス鋼やチタン等の適宜な金属材料から構成することができる。チタンは軽量化に適する。
仕切24の壁241~244は、一体に構成されていても、別体であってもよい。別体の場合は、壁241~244を締結や溶接、ろう付け等の適宜な方法で一体化することができる。
そして、排気ダクト21の内壁21Wに、仕切24を締結や溶接、ろう付け等の適宜な方法により接合することができる。
図4(b)は、仕切の他の形態として、排気ダクト21の一部を構成する仕切部材240を示している。排気ダクト21は、上流側のダクト部21Uと、下流側のダクト部21Dと、ダクト部21U,21Dの間に配置された仕切部材240とからなる。ダクト部21U、仕切部材240、およびダクト部21Dの内側に、連続した排気流路が形成される。
仕切部材240は、図4(c)に示すように、図4(a)と同様の形態の仕切部24´と、仕切部24´を包囲する周壁24Cとを有している。図4(c)に示すように、仕切部24´と周壁24Cとが一体に構成されていてもよいし、図示を省略するが、別体の仕切部24´と周壁24Cとが一体化されていてもよい。
仕切24の壁の他の形態としては、断面十字状に限らず、図5(a)~(c)に示すような形態であってもよい。図5(a)に示す例では、仕切25の壁251~256により、排気の流路が6等分されている。図5(b)に示す仕切26は、排気ダクト21の直径方向に配置された1つの壁261からなり、壁261により排気の流路が2等分されている。図5(c)に示す例では、排気ダクト21の内部に互いに平行に配置された2つの壁271,272から仕切27が構成されている。
図5(d)は、排気ダクト21の内壁21Wから突出した壁28を示している。壁28の先端28Aと排気ダクト21の内壁21Wとの間には間隙が存在している。
この壁28も、排気ダクト21を流れる排気の旋回成分に干渉して低減させることができるため、旋回低減部として機能する。
なお、壁28と比べ、図5(b)に示すように流路を仕切っている壁261の方が、排気の旋回成分を低減させる効果が高い。
本実施形態の仕切24の他、図5(a)~(d)にそれぞれ示す仕切25~27および壁28のいずれも、排気の旋回成分を低減させることができ、かつ、排気の流れに沿っているため排気に与える圧力損失が十分に小さい。
ここで、排気の流路の範囲を周方向に狭めると、旋回成分の低減に寄与する。そのため、図5(b)あるいは図5(c)に示す形態と比べ、図5(a)の仕切25や本実施形態の仕切24のように、断面中心部Xから放射状に延びた壁を含んで旋回低減部が構成されている方が有利である。
また、排気の流れ方向における仕切24等の旋回低減部の長さに関し、短過ぎると、旋回成分を低減させる効果を得ることが難しく、長過ぎると、排気との接触面積が大きいため排気の圧力損失が大きい。
旋回成分の低減効果と圧力損失とを考慮すれば、仕切24等の旋回低減部の径Dと長さLについて、L/D>1であることが望ましい。
以上より、旋回低減部を構成する壁の数や配置、流れ方向の長さは、旋回成分の低減効果と、排気の圧力損失、そして、必要な場合は、排気の流路断面中心部Xに対して旋回成分が偏向している向きも考慮して適宜に定めることができる。
本実施形態の仕切24によれば、比較的小さい接触面積で、排気の流路を周方向に4分割し、断面中心部Xに関して回転対称な区画A1~A4を形成することができるので、排気の旋回成分を効率よく安定して低減させることができる。
以上で説明した旋回低減部は排気ダクト21に備えられているが、排気口3Bから機外への排気の排出に先立ち、排気の旋回成分を低減させることができる限りにおいて、旋回低減部が必ずしも排気ダクト21に備えられている必要はない。
例えば、図6(a)に示すように、排気ダクト21の下端に仕切部材240が接続されていてもよいし、図6(b)に示すように、ファン22と排気ダクト21との間に仕切部材240が設置されていてもよい。
また、排気の流路全体として、複数の旋回低減部を設けることもできる。例えば、排気ダクト21の内側に、ダクト21の長さ方向に間隔をおいて2つの仕切24を設置することができる。
以上で説明した本実施形態の航空機1によれば、機体10に備わる旋回低減部としての仕切24により、空調装置2の排気に含まれる旋回成分が機外への排出前に低減される。そうすると、排気口3Bから機外へと排出された排気が、排気の流れに含まれる旋回成分に起因して曲がるのを抑えて、フェアリング表面3Aから離れる向きへと排気を排出させることができる。つまり、排気がフェアリング表面3Aに張り付くことを避けることができるので、フェアリング3の許容温度よりも高い温度の排気が機外へと排出されても、その排気の熱によりフェアリング3に熱的な影響、つまり、フェアリング3の材料に応じた特性低下(例えば、耐力や強度の低下)を未然に防ぐことができる。
ところで、旋回成分を含む排気を排気口3Bに配置したルーバー等により整流することで、排気の張り付きを防ぐことも考えられる。そのルーバーは、排気ダクト21の下端から噴出した排気を後方へと案内する複数の羽根からなる。しかし、仕切24等の旋回低減部を用いずにルーバーだけを使用しても、排気の旋回成分を十分に低減させることが難しい上、ルーバーの羽根の抵抗により排気の圧力損失が増大してしまう。
それに対して、排気の流れに沿って配置される本実施形態の仕切24等の旋回低減部によれば、排気の圧力損失を抑えつつ、排気に含まれる旋回成分を十分に低減させることができる。
なお、排気に過大な圧力損失が与えられない限りにおいて、ルーバー等の整流部材により、旋回低減部により旋回成分が低減された排気を補助的に整流することは許容される。
仕切24等の旋回低減部は、空調装置2を作動させていることを前提として、整備や、フライトの前後における航空機1の駐機中、または地上走行中、離着陸時であって、フェアリング3の周囲の大気の温度が高いため、排気口3Bから排出された排気の温度が、フェアリング3の周囲の大気と接触しても十分に下がり難い場面において特に有効である。排気の温度や、飛行高度、日射や気候等にもよるが、航空機1が上空を飛行中であれば、排気は、排気口3Bから機外へと排出された直後に、上空の冷たい外気により、フェアリング3の許容温度よりも十分に低い温度にまで冷却される。そのため、排気ダクト21からの排気が、たとえフェアリング表面3Aに張り付いたとしても、フェアリング3に熱的な影響を及ぼし難い。
しかしながら、駐機中、地上走行中、あるいは離着陸時に地上に近い高度を飛行中は、地上からの熱の輻射もあって、排気口3Bから機外へと排出された排気が、周囲の大気によって必ずしも十分に冷却されないため、機体10に備わる旋回低減部により排気の旋回成分を低減させ、機体表面への排気の張り付きを防いで、機体10から離れた向きへと排気を安定して排出させることの意義が大きい。酷暑の地域を含む各地への運航が想定される航空機1にあっては、厳しい熱の条件に対応できることが重要な意義を持つ。
仕切24等の旋回低減部に加え、高温排気の機体10へのさらなる張り付き対策としては、機外への排気に先立ち、排気の温度を、それよりも温度が低いフェアリング3の内側の空気を使用して下げることができる。フェアリング3の内側の空間5には、排気ダクト21を流れる排気の温度と比べて温度が低い空気が存在する。
そこで、図7(a)に示すように、支持体31に低温空気の導入部31Bを設けるとともに、支持体31の内側に排気ダクト21から排気が噴出するように排気ダクト21の長さを短く設定するとよい。そうすると、支持体31の内側よりも圧力が大きい空間5の空気が導入部31Bを通じて支持体31の内側に導入される。排気ダクト21が断熱材23により覆われているため、空間5の空気の温度を低く保ち、排気の温度よりも低い温度の空気を空間5から導入部31Bを通じて支持体31の内側に導入することができる。
排気ダクト21からの排気は、支持体31の内側で、それよりも低温の空気と接触、混合することで温度が下げられてから、排気口3Bを通じて機外へと排出されることとなる。したがって、機外で排気がフェアリング表面3Aに近接したとしても、排気の熱による熱的な影響がフェアリング3に及ぶのを避けることができる。
図7(a)に示す例では、導入部31Bは、支持体31の上端に備わる弾性体32の内周部と排気ダクト21の外周部との間の間隙に相当する。
その他、図7(b)に示す例のように、支持体31の壁に導入部としての孔31Cを形成することもできる。
〔第1実施形態の変形例〕
図8は、第1実施形態の旋回低減部に係る変形例を示す。
上記の第1実施形態では、排気ダクト21に仕切24(図1(b))が備えられているのに対し、図8に示す例では、旋回低減部としての仕切34が、フェアリング3に設けられた筒体33に備えられている。筒体33は、フェアリング3に固定された支持体35によりフェアリング3に支持されている。
図8に示す高温気体張り付き対策構造30は、排気ダクト21と、排気口3Bに加えて、筒体33と、支持体35と、仕切34とを備えている。
仕切34は、図8に示す例では、筒体33の内側に、筒体33の上端から所定の長さで、排気の流れに沿って延びている。これに限らず、旋回成分の低減効果と排気の圧力損失を考慮して、仕切34を筒体33における適宜な位置に、適宜な長さで設けることができる。その他、仕切34の壁の数や配置等を含め、仕切34の具体的な構成は、第1実施形態と同様にして適宜に定めることができる。
筒体33は、排気ダクト21および排気口3Bと共に排気の流路を形成している。図8に示す例では、排気ダクト21の下端と筒体33の上端とが離れているが、筒体33の内側に排気ダクト21の下端部が挿入されていたり、排気ダクト21の内側に筒体33の上端部が挿入されていたりしてもよい。
排気ダクト21と筒体33とは、接続用部材としての継手36を用いて接続されている。飛行による外気温度の変化に伴う筒体33の伸縮や、振動による筒体33と排気ダクト21との相対変位に十分に対応できるように、継手36は、蛇腹状に形成されていることが好ましい。蛇腹状の継手36は、排気ダクト21の下端部の外周部と筒体33の上端部の外周部とを包囲している。
飛行高度の上昇に伴い、外気と近い筒体33と、排気の流れる排気ダクト21との間の温度差が大きくなる。そうすると、排気ダクト21と筒体33とに同種の材料が用いられていても、それぞれの伸び量が異なる。そうした際にも、継手36の変形により排気ダクト21と筒体33との間の相対変位を吸収できるので、排気ダクト21や筒体33が損傷したり、それらの間に隙間があいたりすることなく、排気ダクト21から筒体33へと続く排気の流路を確保することができる。
なお、継手36の変形、および排気ダクト21や筒体33に対する組付公差内の継手36の変位により排気ダクト21と筒体33との間の相対変位が許容される限りにおいて、継手36が必ずしも蛇腹状に形成されている必要はない。
図8に示す例によれば、筒体33に備わる仕切34により、排気ダクト21に旋回低減部を付加することなく、第1実施形態と同様に、排気の熱によりフェアリング3に熱的な影響が及ぶのを防ぐことができる。
図8に示す例においても、図7(a)に示す構成と同様に、例えば継手36と筒体33との間に、空間5から筒体33の内側へ空間5の空気を導入する導入部を設け、筒体33の内側に導入された低温の空気により排気の温度を下げるといった、さらなる高温気体張り付き対策を採用することもできる。
フェアリング3には、仕切34を排気口3B側から受け止め可能な金網状(メッシュ状)の部材37が設置されることが好ましい。金網状部材37が排気口3Bの全域に配置されていても、ルーバーとは異なり、排気口3Bの開口率が十分に高い。そのため、排気に圧力損失を殆ど与えずに、万が一仕切34が筒体33から外れたとしても、金網状部材37により受け止め、機体10から仕切34が離脱するのを防ぐことができる。
金網状部材37は、上述の第1実施形態の高温気体張り付き対策構造20(図1(b))にも採用することができる。その場合、仕切24の脱落を防止する金網状部材37を排気ダクト21に設けてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図9を参照して本発明の第2実施形態に係る航空機4について説明する。航空機4は、第1実施形態とは異なる観点から、機体10への高温気体の張り付き対策を講じる。図9(a)および(b)には、航空機4の胴体下部11A(図1(a))を覆うフェアリング3の一部を示している。
第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付している。
第2実施形態の高温気体張り付き対策は、第1実施形態の旋回低減部と併用しないで単独で用いることができる。勿論、第2実施形態の高温気体張り付き対策と、第1実施形態の高温気体張り付き対策とを併用することも可能である。そうすると、高温排気による機体への熱影響をより確実に避けることが可能となる。
第2実施形態の航空機4は、フェアリング3において排気口3Bに隣接した領域の表面を被覆可能な断熱部材41と、断熱部材41をフェアリング3に着脱自在に装着可能な装着部42とを備えている。
断熱部材41は、機外で高温の排気に継続して曝されたとしても、排気の熱がフェアリング3へ伝搬するのを抑制し、フェアリング3を許容される温度以下に維持する。
断熱部材41は、排気の熱からフェアリング3を保護するために必要な所定の範囲に亘り、フェアリング表面3Aを覆っている。
図9(a)に示す右舷側の排気口3Bに対応する断熱部材41は、二点鎖線の矢印で示す排気の向きを想定し、排気がフェアリング3に近接して流れる範囲に亘り、フェアリング表面3Aに沿って配置される。なお、ここで示す排気の向きは一例に過ぎない。排気の向きの解析に基づいて、断熱部材41により覆われるフェアリング表面3Aの範囲を設定することができる。
断熱部材41は、フェアリング表面3Aを覆う断熱シート411と、断熱シート411に設けられて装着部42に装着される支持壁412とを有している。
断熱シート411として、フェアリング3を許容温度以下に維持するために必要な断熱性を有した公知の構造のシート材を用いることができる。断熱シート411は、高温の排気が機体に接触するのを防止することができる限り、入手が容易な汎用の断熱シートであってよい。例えば、3M社の「Damping Aluminum Foam Sheet 4014」を採用することができる。この製品は、ポリウレタンフォームとアルミニウムの裏張りとを含んで構成されており、その熱伝導率は0.069 W/(m・℃)であり、密度は、1/4インチ厚の場合で1.32kg/m2である。
支持壁412は、断熱シート411の周縁部において少なくとも排気口3Bに隣接した範囲に亘り、断熱シート411とフェアリング表面3Aとの間に排気が流入するのを防ぐ。この支持壁412により、フェアリング3への入熱をより十分に抑えることができる。
支持壁412は、断熱シート411の周縁部に沿って環状に形成することができる。
図9(b)に示すように断熱シート411に設けられた支持壁412が、フェアリング3に設けられた装着部42に装着されると、断熱シート411がフェアリング3に支持される。
ここで、断熱部材41は、航空機1の例えば定期点検等の整備の際、必要に応じてフェアリング3に装着される。断熱部材41をフェアリング3に装着した状態で、空調装置2の作動を伴う整備を行うとよい。整備の際に、最大の推力を得るためエンジン出力を最大にした場合のように、空調装置2への抽気の流量および温度が上昇し、それに伴い空調装置2の排気の温度が大幅に上昇したとしても、排気口3Bに隣接した範囲のフェアリング表面3Aを覆う断熱部材41によりフェアリング3に熱的な影響が及ぶのを避けることができる。
断熱部材41は、高温の排気を発生させる作業を伴う整備を終え、その必要がなくなれば、フェアリング3から取り外される。つまり、断熱部材41は、必要な時のみ、フェアリング3に装着されて使用される。特に必要がない限り、駐機中や地上走行中、飛行中は、断熱部材41がフェアリング3から取り外される。
そのため、断熱部材41はフェアリング3に着脱自在に装着される。そして、装着部42に装着された状態の断熱部材41とフェアリング表面3Aとの間には、断熱層として機能する間隙43が存在することが好ましい。支持壁412が環状に形成されていると、支持壁412と、フェアリング表面3Aと、断熱シート411との内側に、外部との間で空気の出入りがない断熱層を形成することができる。
断熱層の内部の対流による伝熱を抑えるため、空気の流動を妨げる適宜な部材を断熱部材41とフェアリング表面3Aとの間に配置するとよい。例えば、物品の緩衝用の紙片や樹脂片を断熱部材41とフェアリング表面3Aとの間に散在して配置することができる。
適宜な方法により断熱部材41をフェアリング3に着脱自在に装着することができるが、本実施形態では、磁石を用いて断熱部材41をフェアリング3に着脱自在に装着する。
本実施形態では、フェアリング3に設けられた装着部42を、永久磁石を用いて構成するとともに、支持壁412に磁性材料から形成された部材を与えるか、あるいは、支持壁412自体を磁性材料から形成する。
装着部42は、フェアリング3において、例えば図9(a)に破線で示すように、支持壁412に対応する複数の箇所に設けられる。
断熱部材41がフェアリング3から取り外されている時も、装着部42はフェアリング3に残される。地上走行中や飛行中に装着部42により空気抵抗が増大するのを避けるため、装着部42は、フェアリング表面3Aに沿って平坦に形成されていることが好ましい。本実施形態では、フェアリング3に装着部42が埋設されている。装着部42の表面は、フェアリング表面3Aと面一に連続している(図9(b))。
本実施形態によれば、装着部42(永久磁石)と支持壁412との間に作用する磁気吸引力により、断熱部材41がフェアリング3に装着される。そのため、断熱部材41とフェアリング3の他に、例えば、断熱部材41をフェアリング表面3Aに貼り付けるテープ等の手段を用いることなく、断熱部材41をフェアリング3に簡便かつ容易に着脱することができる。
断熱部材41をフェアリング3に装着する方法は、磁石を使用する方法には限定されない。例えば、断熱部材41の支持壁412が、装着部42の溝に係合することで、断熱部材41がフェアリング3に着脱自在に装着されるように構成することもできる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
本発明において機体表面に張り付くことへの対策が必要な高温気体は、空調装置2の排気ダクト21を通り機外へと排出されるものに限らず、航空機の他の装備品に備えられたダクトを通り機外へと排出されるものであってもよい。また、機外へ排出された高温気体の熱からの保護が必要な機体の部材は、ベリーフェアリング3には限らず、機外へ高温気体を排出する排出口に隣接した適宜な部材であってよい。
1,4 航空機
2 空調装置(装備品)
3 フェアリング(機体)
3A フェアリング表面
3B 排気口
5 空間
10 機体
11 胴体
11A 胴体下部
12 主翼
20,20L,20R 高温気体張り付き対策構造
21 排気ダクト(ダクト)
21A 下端
21U,21D ダクト部
21W 内壁
22 ファン
23 断熱材
24~27 仕切(旋回低減部)
24´ 仕切部
24C 周壁
28 壁(旋回低減部)
28A 先端
30 高温気体張り付き対策構造
31 支持体
31A 壁
31B 導入部
31C 孔
32 弾性体
33 筒体
34 仕切(旋回低減部)
35 支持体
36 継手(接続用部材)
37 金網状部材(離脱防止部)
41 断熱部材
42 装着部
43 間隙
240 仕切部材
241~244 壁
251~256 壁
261 壁
271,272 壁
411 断熱シート(シート材)
412 支持壁
221 ケーシング
A1~A4 区画
P アクセスパネル
X 断面中心部

Claims (14)

  1. 航空機であって、
    前記航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口と、
    前記機外への排出に先立ち、前記高温気体の流れに含まれる旋回成分を低減させる旋回低減部と、を機体に備え
    前記旋回低減部は、前記高温気体の流路を前記高温気体の流れに沿って分割する仕切であり、
    前記仕切は、前記流路の断面中心部に関して回転対称に形成され、かつ、前記断面中心部から放射状に延びている、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 前記仕切は、
    略十字状の断面形状を呈する壁を含んで形成されている、
    請求項に記載の航空機。
  3. 前記旋回低減部は、前記ダクトに備わる、
    請求項1または2に記載の航空機。
  4. 前記ダクトおよび前記排気口と共に前記高温気体の流路を形成する筒体をさらに備え、
    前記旋回低減部は、前記筒体に備わる、
    請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  5. 前記ダクトと前記筒体とが接続用部材を用いて接続されている、
    請求項に記載の航空機。
  6. 前記旋回低減部を前記排気口側から受け止め可能な離脱防止部を前記機体または前記ダクトに備える、
    請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  7. 前記機体において前記排気口に隣接した領域の表面を被覆可能であり、断熱性を有した断熱部材と、
    前記断熱部材を前記機体に着脱自在に装着可能な装着部と、を備え
    前記断熱部材は、前記装備品の作動を伴う前記航空機の整備を実施するにあたり前記機体に装着され、前記整備が終わると前記機体から取り外される、
    請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  8. 航空機であって、
    前記航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口と、
    前記航空機の機体において前記排気口に隣接した領域の表面を被覆可能であり、断熱性を有した断熱部材と、
    前記断熱部材を前記機体に着脱自在に装着可能な装着部と、を備え
    前記断熱部材は、断熱性を有したシート材と、前記シート材に設けられて、前記シート材と前記機体の表面との間に前記高温気体が流入するのを防ぐ支持壁と、を有し、
    前記断熱部材は、前記装備品の作動を伴う前記航空機の整備を実施するにあたり前記機体に装着され、前記整備が終わると前記機体から取り外される、
    ことを特徴とする航空機。
  9. 前記装着部と前記断熱部材とは、永久磁石を用いて装着可能である、
    請求項に記載の航空機。
  10. 前記装着部は、前記機体の表面に沿って平坦に形成されている、
    請求項またはに記載の航空機。
  11. 前記機体における前記排気口の周囲の領域は、強化繊維を含む繊維強化樹脂材料を用いて構成されている、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の航空機。
  12. 前記装備品は、機内を空調する空調装置である、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の航空機。
  13. 前記装備品は、前記機体の表面を形成するフェアリングにより覆われる胴体の下部に設置され、
    前記排気口は、前記フェアリングに設けられている、
    請求項1から12のいずれか一項に記載の航空機。
  14. 航空機の装備品に備えられたダクトを流れ、規定の温度よりも温度が高い高温気体を機外へと排出する排気口を機体に備えた航空機を整備する方法であって、
    前記機体において前記排気口に隣接した領域の表面を覆うように、断熱性を有した断熱部材を前記機体に装着した状態で、前記装備品の作動を伴う整備を行うのであって
    前記断熱部材は、断熱性を有したシート材と、前記シート材に設けられて、前記シート材と前記機体の表面との間に前記高温気体が流入するのを防ぐ支持壁と、を有する、
    ことを特徴とする航空機の整備方法。
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