JP2018085620A - 振動デバイス、振動デバイスの製造方法、発振器、電子機器、および移動体 - Google Patents

振動デバイス、振動デバイスの製造方法、発振器、電子機器、および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で、高いQ値を有する振動デバイスを提供する。
【解決手段】本発明の振動デバイス1は、輪郭振動する振動片10、振動片10の輪郭とは異なる位置において振動片10を支持する第2の基材14と、第2の基材14の振動片10と同じ側に振動片10とは離間して配置され、少なくとも一部が振動片10と同じ材料である接続体12と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動デバイス、振動デバイスの製造方法、振動デバイスを備えた発振器、電子機器、および移動体に関する。
圧電振動子は小型で、高精度な周波数が容易に得られるため、携帯電話等の移動体通信機、電波時計、ICカード等の民生用機器の基準周波数源として広く用いられている。特に、広い温度範囲に亘り良好な周波数温度特性を呈するATカット水晶振動子(振動モードは厚み滑り振動モード)は、大量に利用されている。しかし、周波数が10MHz以下のATカット水晶振動子のCI(クリスタルインピーダンス)値を小さくするには、水晶基板の周縁部にベベル加工を施すか、水晶基板の主面全体にコンベックス加工を施す必要があり、小型化が難しく、低コスト化が図り難いという問題があった。そこで、この周波帯の圧電振動子として、エッチングで量産化が可能なラーメモード水晶振動子やGTカット振動子等の輪郭振動する圧電振動子が提案されている。
特許文献1では、圧電素子の振動領域内にある無変位部に凸状の保持部を設け、この凸状の保持部と嵌合する形態で基板を保持する凹部構造を有する容器体に実装することで、ラーメモード水晶振動子全体の小型化が図れ、耐衝撃性に優れているラーメモード水晶振動子を得ることができると記載されている。
特開2007−181131号公報
しかしながら、特許文献1に記載のラーメモード水晶振動子は、凸状の保持部が1個の場合には、凸状の保持部を容器体の凹部に嵌合する際に、圧電素子の姿勢を安定に保つことが難しく、圧電素子が容器体に接触して発振周波数が設計値から変化する等、振動子の品質が低下してしまう虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例又は形態として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動デバイスは、輪郭振動する振動片と、前記振動片の輪郭とは異なる位置において前記振動片を支持する基材と、前記基材の前記振動片と同じ側の面に前記振動片とは離間して配置され、少なくとも一部が前記振動片と同じ材料である接続体と、を含む。
本適用例によれば、接続体は少なくとも一部が振動片と同じ材料であるので、振動デバイスを製造する際に、例えば、振動片と接続体とが一体化した基材を用いることができる。そのため、振動片を支持する基材の一方の面に、振動片と接続体とが一体化した基材を配置することで、振動片と接続体とが一体化した基材を複数点で支持することができ、振動片の姿勢を安定し易くすることができる。その後、振動片と接続体との間をエッチング等により分離して離間することにより、完成した振動片が1点で支持される場合でも、振動片の姿勢が安定した振動デバイスを得ることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動片の結晶方位と前記接続体の前記材料の結晶方位とは同じ結晶方位であることが好ましい。
本適用例によれば、振動片の結晶方位と接続体の材料の結晶方位とが同じ結晶方位であるため、振動片と接続体とが一体化した基材を用いることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動片と前記基材とを接続する凸部を含むことが好ましい。
本適用例によれば、振動片と基材とを接続する凸部を含むことにより、輪郭振動する振動片と振動片を支持する基材とを離間することができるため、振動片を安定して振動させることができる。そのため、振動片を支持する基材と振動片との接触による発振周波数のばらつきを抑制した振動デバイスを得ることができる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記接続体と前記基材とを接続する凸部を含むことが好ましい。
本適用例によれば、接続体と基材とを接続する凸部を含むことにより、例えば、振動片と接続体とが一体化した基材と振動片を支持する基材に配置する場合に、振動片と接続体とが一体化した基材の厚さ方向の形状が配置姿勢に与える影響を緩和することができる。そのため、振動片の姿勢を安定して振動片を支持する基材に配置することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動片の前記基材とは反対側において、前記振動片又は前記接続体と接続された第3の基材をさらに含むことが好ましい。
本適用例によれば、振動片の振動片を支持する基材とは反対側に、振動片又は接続体と接続された第3の基材をさらに含むことにより、振動片をより安定に支持することができ、かつ、振動片と他の部材との接触によるQ値の低下を低減することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記第3の基材は、前記振動片の輪郭とは異なる位置において前記振動片を支持することが好ましい。
本適用例によれば、第3の基材が振動片の輪郭とは異なる位置において振動片を支持することにより、輪郭を支持する場合よりも、支持構造が輪郭振動による振動子の振動に与える影響を抑制できる。従って、振動片を支持することによる、輪郭振動する振動片の振動の劣化を抑制できる。
[適用例7]本適用例に係る振動デバイスの製造方法は、第1の基材と第2の基材とを、第1の位置および第2の位置において接合することと、前記第1の位置と前記第2の位置との間の位置において、前記第1の基材および前記第2の基材の一方を切断することによって振動片を形成することと、を含む。
本適用例によれば、第1の基材と第2の基材とを、第1の位置および第2の位置において接合した後に、第1の基材および第2の基材の一方を第1の位置と第2の位置との間の位置において、切断することによって振動片と接続体とを形成している。つまり、切断前の振動片と接続体とを含む第1の基材と第2の基材とを複数点で接合することができ、第1の基材の第2の基材に対する姿勢を安定させることができる。そのため、第1の位置と第2の位置との間の位置において、第1の基材および第2の基材の一方を切断することによって、安定した姿勢の振動片を形成することができ、例えば、完成した振動片が1点で支持される場合でも、振動片の振動の劣化が抑制された振動デバイスを製造することができる。
[適用例8]上記適用例に記載の振動デバイスの製造方法において、前記接合することは、前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記第1の位置において第1の凸部を介して、かつ、前記第2の位置において第2の凸部を介して、接合することを含むことが好ましい。
本適用例によれば、第1の位置において第1の凸部を介して、かつ、第2の位置において第2の凸部を介して、第1の基材と第2の基材とを接合することにより、第1の基材と第2の基材とを離間して接合することができる。そのため、第1の基材および第2の基材の一方を切断することにより、振動片を対向する基材から離間することができるので、安定した振動をする振動片を得ることができる。
[適用例9]上記適用例に記載の振動デバイスの製造方法において、前記接合することは、前記第1の凸部および前記第2の凸部において、金属層を介して前記第1の基材と前記第2の基材とを接合することを含むことが好ましい。
本適用例によれば、第1の基材と第2の基材とを第1の位置および第2の位置に形成された金属層を介して接合しているため、第1の基材および第2の基材と第1の凸部および第2の凸部との接合強度を高くすることができるため、第1の基材と第2の基材とをより強く接合することができる。
[適用例10]上記適用例に記載の振動デバイスの製造方法において、前記第1の凸部は、前記第1の基材の前記第2の基材に対向する面に垂直な方向から平面視した場合に、前記振動片の輪郭よりも内側に位置していることが好ましい。
本適用例によれば、第1の凸部が振動片の輪郭よりも内側に位置していることにより、輪郭振動する振動片の振動を劣化させることなく、振動片を支持することができる。
[適用例11]本適用例に係る発振器は、上記適用例に記載の振動デバイスと、前記振動デバイスを振動させる発振回路と、を備えている。
本適用例によれば、振動片の振動の劣化が抑制された振動デバイスが備えられていることにより、より高性能の発振器を提供することができる。
[適用例12]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えている。
本適用例によれば、電子機器に振動片の振動の劣化が抑制された振動デバイスが活用されることにより、より高性能の電子機器を提供することができる。
[適用例13]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えている。
本適用例によれば、移動体に振動片の振動の劣化が抑制された振動デバイスが活用されることにより、より高性能の移動体を提供することができる。
ラーメモード振動を説明する概略図。 第1実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略平面図。 図2のA1−A1線における概略断面図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を示すフローチャート図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を説明する概略平面図。 図5のA2−A2線における概略断面図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を説明する概略断面図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を説明する概略断面図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を説明する概略断面図。 第1実施形態に係る振動デバイスの製造方法を説明する概略平面図。 第2実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略平面図。 図11のA3−A3線における概略断面図。 図12のB部の拡大図。 第3実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略平面図。 図14のA4−A4線における概略断面図。 第4実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第5実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第6実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第7実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略平面図。 図19のA5−A5線における概略断面図。 第8実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第9実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第10実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第11実施形態に係る振動デバイスの構成を示す概略断面図。 第8実施形態に係る振動デバイスを備える発振器の構成を示す概略断面図。 電子機器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 電子機器の一例としての携帯電話機の構成を示す斜視図。 電子機器の一例としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(第1実施形態)
[ラーメモード振動]
先ず、本実施形態に係る振動デバイスの輪郭振動について、輪郭振動の一つであるラーメモード振動を一例として挙げて、図1を参照して説明する。
図1は、ラーメモード振動を説明する概略図である。
圧電材料を基板にした振動片10において、一辺の寸法をLとしたとき、一辺の長さがLの正方形を単位とした輪郭の変形を伴う振動モードをラーメモードと言い、そのような振動モードを有する振動子をラーメモード振動子と呼んでいる。図1に示すように、振動片10が正方形板の場合は四隅が節となって、向かい合う2辺が正方形の中心方向に変位したときは他の2辺が正方形の外方向に変位し、また向かい合う2辺が正方形の外方向に変位したときは他の2辺が正方形の中心方向に変位する振動形態である。
従って、図1のラーメモード振動子は、図1に示された2通りの動作を繰り返す形態で振動する。振動片10が一辺の長さがLの正方形を複数組み合わせた形状のラーメモード振動子は、隣り合う正方形の区画が互いに相補的に変形するように振動する。なお、図1に示す△マークは、ラーメモード振動子の無変位部(振動の節)を表すものであり、無変位部を支持することにより、支持構造の振動への影響を抑制し、Q値(Quality Factor)の低下が抑制された良好な振動を維持することができる。ただし、「無変位部」とは振動子の変位が極小となる部分を意味し、振動子の変位量が零である点に限定されない。また、振動子には2つ以上の無変位部が含まれてもよい。なお、振動子の角(四隅)も変位が極小となり無変位部に相当するため、角を支持してもよいが、角は角以外の無変位部と比較して回転運動が生じやすいため、角以外の無変位部を支持することが振動への影響抑制の観点からはより好ましい。
また、圧電材料が水晶であるラーメモード水晶振動子の場合には、水晶基板の切断角度は、IEEE(Institute of Electric and Electronics Engineers) Standard 176−1987に定められた表示方法で(YXlt)φ/θで表される。つまり、水晶Y板(座標軸はX,Y,Z)をX軸の回りに角度φ回転し(座標軸はX,Y’,Z’)、Y’軸の回りに角度θ回転した(座標軸はX’,Y’,Z’’)水晶基板を用いる。そして、四隅と中央部で変位が零となるラーメモード水晶振動子の共振周波数は、水晶板の幅、又は長さに反比例する。ラーメモード水晶振動子の1次、2次温度係数を夫々α、βとすると、αはカット角φが36°と130°のとき、零になり、βは夫々−5.2×10-8/℃2、−1.1×10-8/℃2の値を持つことが知られている。一方、βはカット角φが45°と126°で零になり、θは45°近傍が用いられる。
このように、温度特性の優れた切断角度を有する水晶基板を用いることで、温度特性に優れ、高いQ値を有するラーメモード水晶振動子を得ることができる。
[振動デバイス]
次に、第1実施形態に係る振動デバイス1について、図2および図3を参照して説明する。
図2は、第1実施形態に係る振動デバイス1の構成を示す概略平面図である(蓋部材56は省略している)。図3は、図2のA1−A1線における概略断面図である。なお、図2および図3は、パッケージ本体40に第1実施形態に係る振動デバイス1を搭載した振動子100を一例とし説明する。
第1実施形態に係る振動デバイス1は、図2および図3に示すように、後述する第1の基材3(図5参照)をエッチング等で切断して形成された振動片10および接続体12と、第2の基材14と、振動片10と第2の基材14とを接合する第1の凸部としての接合部材16と、接続体12と第2の基材14とを接合する第2の凸部としての接合部材18と、を含み構成されている。なお、振動片10および接続体12は、第1の基材3(図5参照)である同一の基材からエッチング等で切断することで形成されているため、同じ材料で構成され、結晶方位についても同じ結晶方位である。ただし、振動片10と接続体12とは、完全に同一の材料である必要はなく、少なくとも一部が同じ材料であればよい。例えば、少なくとも一部に異なる材料が含まれていてもよい。また、振動片10の形成後に、振動片10又は接続体12に異なる材料が付加等されてもよい。
振動片10は、ラーメモード振動するため、略正方形の面を含む平板であり、表裏の主面(振動片10の第1面および第2面、正方形をした2つの面)に励振電極20a,20bがそれぞれ形成されている。振動片10は、振動片10の輪郭とは異なる位置でラーメモード振動の振動変位が極小となる位置、つまり、振動片10の略中央部において金(Au)バンプ等の接合部材16を介して、振動片10を支持する第2の基材14と接合されている。なお、振動変位が極小となる位置において接合するとは、その位置の座標1点のみで接合することに限らず、少なくともその位置の座標が含まれていればよい。言い換えると、本明細書における「位置」は、ある1つの位置座標を含む、面積を有する領域であってもよい。また、金(Au)バンプとは、Auを主成分とするバンプのことをいう。
接続体12は、第2の基材14の振動片10と同じ側に振動片10とは離間して配置され、表裏の主面(接続体12の第1面および第2面)に接続電極22a,22bがそれぞれ形成されている。接続体12は、Auバンプ等の接合部材18を介して、第2の基材14と接合されている。なお、本実施形態では、3個の接合部材18により3か所で接合されているがこれに限定されることはなく、1か所以上であれば構わない。
また、接続体12には、表裏の主面を連通する貫通孔13が設けられており、貫通孔13内部の貫通電極(図示せず)を介して、表裏の主面に形成された接続電極22a,22b同士が電気的に導通している。
第2の基材14は、振動片10および接続体12と対向する面にリード電極24が形成されており、リード電極24に接合部材16,18がそれぞれ接合されている。そのため、接合部材16、リード電極24、および接合部材18を介して、振動片10の励振電極20aと接続体12の接続電極22aとが電気的に導通している。なお、接続電極22a,22b同士が貫通孔13内部の貫通電極により電気的に導通しているので、励振電極20bと接続電極22bとの間に電圧を印加することにより、励振電極20aと励振電極20bとの間に電圧が印加されるので、振動片10を振動させることができる。
上述した振動片10は、カット角が((YXlt)φ/θ;φ=36°、θ=45°)である場合、振動周波数を16MHz〜48MHzとすると、一辺の長さが100μm〜300μmとなり、振動デバイス1の小型化が図れる。
また、振動片10の板厚は、30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下であり、また、0.1μm以上であることが好ましい。
板厚が30μm以下と薄い程、振動片10に印加される電界が強くなるため、等価直列抵抗が小さくなり、高いQ値を得ることができる。また、製造工程におけるエッチング、特に、ウエットエッチングの際にサイドエッチングされ難いので、振動片10の輪郭形状を正確に形成し易い。
逆に、板厚が0.1μm未満と薄すぎると、製造工程での取り扱いが困難となり、重力による撓みが大きくなって、第2の基材14や実装する基板等に接触する虞が増大する。
上述した励振電極20a,20bは、クロム(Cr)を下地膜とした金(Au)膜で構成されており、Auの厚みは、0.3nm〜100nm、好ましくは0.5nm〜10nm、より好ましくは0.7nm〜3nmであり、Crの厚みは、0.2nm〜50nm、好ましくは0.3nm〜5nm、より好ましくは0.5nm〜1nmである。
下地膜のCrよりAu膜を厚くすることで、水晶の熱膨張係数と大きく異なる熱膨張係数のCrによる熱応力の発生を低減し、また、電極膜による熱応力が発生せず、かつ、電気抵抗が大きく増大しないようにすることができる。なお、下地膜はNiやTi等でも構わない。
上述した接合部材16,18の厚みは、1μm〜100μm、好ましくは3μm〜30μm、より好ましくは5μm〜20μmである。
厚みが厚過ぎると接合時に変形する虞があり、厚みが薄過ぎると振動漏れが増大する虞があるためである。
また、振動片10の主面に垂直な方向から平面視した場合の接合部材16,18の平面の大きさ(幅寸法)は、振動片10の一辺の長さに対して、0.01〜0.5倍、好ましくは0.03〜0.3倍、より好ましくは0.05〜0.2倍である。なお、振動片10が平面視で正方形でない場合には、短辺の長さを基準にして上記の比率であればよい。
平面の大きさが小さ過ぎると接合強度が小さくなる虞があり、大き過ぎると振動漏れが大きくなる虞があるためである。
なお、平面視での形状は、円形であることが好ましいがこれに限定されることはなく、正方形、楕円形、長方形、多角形、および曲線を含む形状等であっても構わない。接合部材16,18の幅寸法は、接合部材16,18の幅が最も狭い箇所の寸法である。接合部材16,18の形状に応じて、接合部材16,18の輪郭に含まれる対向する2辺のうち一方の辺から他方の辺へ下ろした垂線の長さ、又は、輪郭の接線を想定して、対向する2本の接線のうち一方の辺から他方の辺へ下ろした垂線の長さ、のうち、最も短いものを幅寸法とすればよい。
なお、本実施形態では、輪郭振動としてラーメモード振動を挙げ説明したが、これに限定されることはなく、輪郭滑り振動や縦振動等の他の輪郭振動であっても構わない。また、複数の輪郭振動モードが結合した輪郭振動であってもよい。
以上述べたように、第1実施形態に係る振動デバイス1によれば、以下の効果を得ることができる。
接続体12は少なくとも一部が振動片10と同じ材料であるので、振動デバイス1を製造する際に、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3を用いることができる。そのため、振動片10を支持する第2の基材14の一方の面に、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3を配置することで、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3を複数点で支持することができ、振動片10の姿勢を安定し易くすることができる。その後、振動片10と接続体12との間をエッチング等により分離して離間することにより、完成した振動片10が1点で支持される場合でも、振動片10の姿勢が安定した振動デバイス1を得ることができる。
また、振動片10の結晶方位と接続体12の材料の結晶方位とが同じ結晶方位であるため、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3を用いることができる。
また、振動片10と第2の基材14とを接続する接合部材16を含むことにより、ラーメモード振動する振動片10と振動片10を支持する第2の基材14とを離間することができるため、振動片10を安定して振動させることができる。そのため、振動片10を支持する第2の基材14と振動片10との接触による発振周波数のばらつきを抑制した振動デバイス1を得ることができる。
また、接続体12と第2の基材14とを接続する接合部材18を含むことにより、例えば、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3と振動片10を支持する第2の基材14に配置する場合に、振動片10と接続体12とが一体化した第1の基材3の厚さ方向の形状が配置姿勢に与える影響を緩和することができる。そのため、振動片10の姿勢を安定して振動片10を支持する第2の基材14に配置することができる。
[振動子]
次に、第1実施形態に係る振動デバイス1を搭載した振動子100について、図2および図3を参照して説明する。
振動子100は、図2および図3に示すように、第1実施形態に係る振動デバイス1と、振動デバイス1を収容する、一面が開口した直方体の箱状に形成されているパッケージ本体40と、パッケージ本体40の開口を封止する蓋部材56と、を含み構成されている。なお、振動デバイス1を収容する内部空間は実質的に真空の減圧状態となっている。
パッケージ本体40は、第1の基板42と、第2の基板44と、実装端子50,52と、を積層して形成されている。実装端子50,52は、第1の基板42の外部底面(第1の基板42の、振動片10が配置される面とは反対側の面)に形成されている。また、第1の基板42の上面(第1の基板42の、振動片10が配置される面)の所定の位置には、接続電極46,48が形成され、第1の基板42に設けられた貫通孔43内部の貫通電極(図示せず)を介して、接続電極46,48と実装端子50,52とがそれぞれ電気的に導通している。
第2の基板44は、中央部が除去された環状体であり、振動デバイス1を収容する内部空間が形成されている。
パッケージ本体40の第1の基板42および第2の基板44は、絶縁性を有する材料で構成されている。このような材料としては、特に限定されず、例えば、酸化物系セラミックス、窒化物系セラミックス、炭化物系セラミックス等の各種セラミックスを用いることができる。また、パッケージ本体40に設けられた接続電極46,48や実装端子50,52等は、一般的に、タングステン(W)、モリブデン(Mo)などの金属配線材料を絶縁材料上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)などのめっきを施すことにより形成される。
蓋部材56は、好ましくは、光が透過する材料、例えば、ホウケイ酸ガラスなどにより形成されており、封止材54により接合されることで、パッケージ本体40を気密封止している。これにより、パッケージ本体40の蓋封止後において、外部からレーザー光を蓋部材56を介して振動デバイス1に形成された励振電極20a,20bに照射し、ここに設けた電極を一部蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整をすることができるようになっている。なお、このような周波数調整をしない場合には、蓋部材56はコバール合金などの金属材料やセラミックで形成することができる。
パッケージ本体40の内部空間内に収納される振動デバイス1は、振動片10とパッケージ本体40との間、および、接続体12とパッケージ本体40との間で位置合わせされる。具体的には、振動片10の励振電極20b側の面で接合部材16に対向する位置、つまり、ラーメモード振動の振動変位が極小となる位置と、第1の基板42の接続電極46上に配置されたAuバンプ等の接合部材30とを位置合わせする。また、接続体12の接続電極22b側の面で接合部材18に対向する位置と、第1の基板42の接続電極48上に配置されたAuバンプ等の接合部材32とを位置合わせする。その後、振動デバイス1の第2の基材14側から超音波振動を併用して加圧することにより、接合部材30,32を介して振動デバイス1がパッケージ本体40に接合されている。なお、振動デバイス1における接合も含め、接合部材16,18,30,32は、Auバンプを用いた場合を例に挙げ説明したが、例えば、Au以外の金属あるいは半田等からなるバンプ、Auなどの微粒子を用いた接合、又は、導電性接着剤などの導電性の接合部材を用いることにより、電気的な接続を図るとともに機械的な接合を行うことができる。
パッケージ本体40に接合された振動デバイス1は、励振電極20bが接合部材30、接続電極46、および貫通孔43の貫通電極を介して、実装端子50に電気的に導通している。また、励振電極20aは上述したように接続電極22bまで電気的に導通されているため、接合部材32、接続電極48、および貫通孔43の貫通電極を介して、実装端子52に電気的に導通している。従って、振動子100は、実装端子50と実装端子52との間に電圧を印加することにより、励振電極20aと励振電極20bとの間に電圧が印加されるので、振動片10を振動させることができる。
従って、振動片10のラーメモード振動の振動変位が極小となる位置に位置決めして支持しているため、Q値の低下が抑制された振動子100を得ることができる。
[製造方法]
次に、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法について、図4〜図10を参照して説明する。
図4は、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法を示すフローチャート図である。図5は、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法を説明する概略平面図であり、図6は、図5のA2−A2線における概略断面図である。図7〜図9は、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法を説明する概略断面図である。図10は、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法を説明する概略平面図である。
第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法は、図4に示すように、先ず、基材を準備するステップS1において、図5および図6に示すような中央部に凹部3dを有し、上述した振動片10と接続体12とを形成するための第1の基材3と、一つの面にリード電極24を有する平板状の第2の基材14と、を準備する。
第1の基材3は、凹部3dの底部の面(凹部3dの開口に向かう面)と、その面の反対側の面と、に正方形状の振動片用電極20d、矩形状の接続体用電極22d、および折り取り部用電極23dがそれぞれ対向して形成されている。また、第1の基材3の凹部3dにおいて、接続体用電極22dが配置される位置に貫通孔13が設けられ、貫通孔13内部に貫通電極(図示せず)が形成されており、凹部3dの表裏の面に形成された接続体用電極22d同士が電気的に導通している。
なお、凹部3dは、平板状の第1の基材3を保護した保護膜の中央部に開口部を設け、開口部をエッチングするフォトリソグラフィ技術により形成することができる。また、振動片用電極20d、接続体用電極22d、および折り取り部用電極23dは、凹部3dが形成された第1の基材3の表裏の面(凹部3dの底部の面とその面に対向する面)にCrを下地とするAuをスパッタ又は蒸着した後に、フォトリソグラフィ技術により、電極をパターニングして形成することができる。
次に、基材を接合するステップS2では、図7に示すように、第1の基材3の凹部3dの底部の面における第1の位置3aに形成された振動片用電極20d上にAuバンプ等の接合部材16を、また、第2の位置3bに形成された接続体用電極22d上にAuバンプ等の接合部材18を接合する。接合部材16および接合部材18はそれぞれ、第1の凸部、第2の凸部ということができる。なお、接合部材16を接合する第1の位置3aは、振動片10を形成した場合に、ラーメモード振動の振動変位が極小となる振動片用電極20dの略中央部である。つまり、第1の凸部としての接合部材16は、第1の基材3の第2の基材14に対向する面に垂直な方向から平面視した場合に、振動片10を形成することとなる振動片用電極20dの輪郭よりも内側に位置している。また、Auバンプ等の接合部材16,18の接合では、第1の基材3を加熱し、超音波振動を併用して行うことが接合強度を高める上で好ましい。
その後、S1で準備した第2の基材14をリード電極24が形成された面を第1の基材3の凹部3dに対向させ、リード電極24と接合部材16,18とを位置合わせする。その後、第2の基材14を加圧しながら超音波振動を併用し、第1の位置3aおよび第2の位置3bにおいて、第1の基材3と第2の基材14とを、接合部材16,18を介して、接合する。
なお、第1の位置3aおよび第2の位置3bには、金属層である振動片用電極20dおよび接続体用電極22dが形成されているため、振動片用電極20dおよび接続体用電極22dを介することにより、第1の基材3および第2の基材14のそれぞれと、接合部材16および接合部材18と、の接合強度を高くすることができる。従って、第1の基材3と第2の基材14とをより強度に接合することができる。
次に、保護膜60を形成するステップS3では、接合部材16,18を介して接合されている第1の基材3および第2の基材14の表面にレジスト等の保護膜60を塗布する。その後、図8に示すように、第1の基材3の凹部3dが形成されている面と、その面とは反対側の面と、にフォトリソグラフィ技術により保護膜60の一部を除去することによって、振動片用電極20d、接続体用電極22d、および折り取り部用電極23dを保護する保護パターンを形成する。なお、保護膜60の厚さは、以降の工程において必要な部分が保護できる厚さであればよい。
次に、振動片10を形成するステップS4では、第1の基材3において保護膜60で覆われていない(基材が露出している)エッチング領域をエッチング等により切断することにより、図9に示すように、第2の基材14と接合した状態で、振動片10と接続体12とを離間することができる。また、同時に、振動片10および接続体12と第1の基材3の凹部3dを構成していた枠部とを離間することができる。
次に、個片化するステップS5では、振動片用電極20d、接続体用電極22d、および折り取り部用電極23dを保護していた保護膜60を除去する。その後、図10に示すように、第2の基材14と接合している振動片10および接続体12と、折り取り部23を介して接続していた第1の基材3の凹部3dを構成していた枠部と、を折り取り部23において分割し、振動デバイス1として個片化する。なお、折り取り方向は任意である。
以上のステップを施すことにより振動デバイス1を製造することができる。
以上述べたように、第1実施形態に係る振動デバイス1の製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
第1の基材3と第2の基材14とを、第1の位置3aおよび第2の位置3bにおいて接合した後に、第1の基材3および第2の基材14の一方を第1の位置3aと第2の位置3bとの間の位置において、切断することによって振動片10と接続体12とを形成している。つまり、切断前の振動片10と接続体12とを含む第1の基材3と第2の基材14とを複数点で接合することができ、第1の基材3の第2の基材14に対する姿勢を安定させることができる。そのため、第1の位置3aと第2の位置3bとの間の位置において、第1の基材3を切断することによって、安定した姿勢の振動片10を形成することができ、例えば、完成した振動片10が1点で支持される場合でも、振動片10の振動の劣化が抑制された振動デバイス1を製造することができる。
また、第1の位置3aにおいて接合部材16を介して、かつ、第2の位置3bにおいて接合部材18を介して、第1の基材3と第2の基材14とを接合することにより、第1の基材3と第2の基材14とを離間して接合することができる。そのため、第1の基材3および第2の基材14の一方を切断することにより、振動片10を対向する基材から離間することができるので、安定した振動をする振動片10を得ることができる。
また、第1の位置3aおよび第2の位置3bに金属層である振動片用電極20dおよび接続体用電極22dが形成されているため、振動片用電極20dおよび接続体用電極22dを介することにより、第1の基材3および第2の基材14と、接合部材16および接合部材18と、の接合強度を高くすることができる。従って、第1の基材3と第2の基材14とをより強度に接合することができる。
また、第1の凸部としての接合部材16は、第1の基材3の第2の基材14に対向する面に垂直な方向から平面視した場合に、振動片10を形成することとなる振動片用電極20dの輪郭よりも内側に位置している。そのため、輪郭振動であるラーメモード振動する振動片10の振動を劣化させることなく、振動片10を安定して支持することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る振動デバイス1aについて、図11〜図13を参照して説明する。
図11は、第2実施形態に係る振動デバイス1aの構成を示す概略平面図であり、図12は、図11のA3−A3線における概略断面図であり、図13は、図12のB部の拡大図である。なお、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第2実施形態に係る振動デバイス1aは、第1実施形態に係る振動デバイス1と比較し振動片10の構造が異なる。
本実施形態の振動片10aは、図11〜図13に示すように、第2の基材14と対向する面のラーメモード振動の振動変位が極小となる位置に、当該面と交差する方向に突出する凸部11aを備えている。また、第2の基材14と対向する面とは反対側の面のラーメモード振動の振動変位が極小となる位置に、当該面とは交差する方向に突出する凸部11bと、を備えている。また、凸部11aが設けられた面には、励振電極21aが形成されており、凸部11bが設けられた面には、励振電極21bが形成されている。
振動片10aは、凸部11aに形成された励振電極21a上に配置された接合部材16を介して、リード電極24が形成された第2の基材14と接合されている。
なお、凸部11a,11bを備えた振動片10aは、上述した第1の基材3(図6参照)に予めフォトリソグラフィ技術により、凸部11a,11bを形成しておくことにより、容易に製造することができる。また、凸部11a,11bをフォトリソグラフィ技術により形成しているため、ラーメモード振動の振動変位が極小となる位置に接合部材16を精度良く形成することができる。
振動片10aに凸部11a,11bを設けることにより、ラーメモード振動の振動変位が極小となる位置で精度良く振動片10aと第2の基材14とを接合することができ、振動デバイス1aを実装基板(図示せず)に実装する際もラーメモード振動の振動変位が極小となる位置を精度良く実装基板と接合することができる。従って、振動片10aの姿勢が安定した高いQ値を有する振動デバイス1aを得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る振動デバイス1bについて、図14および図15を参照して説明する。
図14は、第3実施形態に係る振動デバイス1bの構成を示す概略平面図であり、図15は、図14のA4−A4線における概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第3実施形態に係る振動デバイス1bは、第1実施形態に係る振動デバイス1と比較し第2の基材14の構造が異なる。
本実施形態の第2の基材14bは、振動片10が接合された接合部材16と接続体12が接合された接合部材18との間に、くびれ部15が設けられている。振動デバイス1bを上述したパッケージ本体40に実装した際に、パッケージ本体40と第2の基材14bとで生じる熱膨張係数の違いによる応力を緩和することができる。そのため、振動片10への応力も緩和することができるので、振動片10の振動周波数の経時変化を小さくすることができる。なお、本実施形態の第1実施形態との違いは、第2の基材14bの振動片10が配置された面に交差する方向からの平面視における形状であるので、図15に示す断面の構造は第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る振動デバイス1について、図16を参照して説明する。
図16は、第4実施形態に係る振動デバイス1の構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第4実施形態に係る振動デバイス1は、第1実施形態に係る振動デバイス1と比較し同等であるが、パッケージ本体40に実装した状態の振動子100の構造が異なる。
本実施形態の振動子100bは、パッケージ本体40に実装した振動デバイス1の第2の基材14の振動片10が接合された面とは反対側の面に樹脂等の減衰体70が配置されている。第2の基材14上に減衰体70を配置することにより、振動片10で発生した屈曲振動等の不要な振動を樹脂のような柔らかい部材である減衰体70において減衰させることができるので、不要な振動によるQ値の劣化を低減した振動デバイス1又は振動子100bを得ることができる。減衰体70の数、形状、および位置は、振動を減衰させることができる、振動片10の振動を阻害しない限り任意である。なお、図16では減衰体70と蓋部材56とは接触していないが、減衰体70と蓋部材56とが接触していてもよい。減衰体70と蓋部材56とが接触していれば、不要な振動によって減衰体70において発生する歪がより大きくなり、不要な振動をさらに減衰体70において減衰させることができる。従って、不要な振動によるQ値の劣化をさらに低減した振動デバイス1又は振動子100bを得ることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る振動デバイス1cについて、図17を参照して説明する。
図17は、第5実施形態に係る振動デバイス1cの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第5実施形態に係る振動デバイス1cは、第1実施形態に係る振動デバイス1と比較し、更に第3の基材5を備えており、構造が異なる。
本実施形態の振動デバイス1cは、振動片10および接続体12の第2の基材14とは反対側の面に、接合部材30,32を介して、第3の基材5が接合されている。なお、接合部材30,32は、接合部材16,18と対向する位置に配置されており、接合部材30は、振動片10の振動変位が極小となる位置に配置されている。
第3の基材5は、振動片10および接続体12が接合されている面に、接続電極26,27が形成されており、振動片10および接続体12が接合されている面の反対側の面に、実装電極28,29が形成されている。また、第3の基材5には、貫通孔6,7が設けられており、貫通孔6の内部に形成された貫通電極(図示せず)により、接続電極26と実装電極28とが電気的に導通しており、貫通孔7の内部に形成された貫通電極(図示せず)により、接続電極27と実装電極29とが電気的に導通している。そのため、振動片10を励振する励振電極20bは、振動片10の振動変位が極小となる位置に配置された接合部材30を介して接続電極26と電気的に導通され、また、振動片10を励振する励振電極20aは、電気的に導通している接続電極22bから接合部材32を介して接続電極27と電気的に導通される。従って、実装電極28と実装電極29との間に電圧を印加することで、励振電極20aと励振電極20bとの間に電圧が印加され、振動片10を振動させることができる。
なお、第3の基材5は、第1の基材3や第2の基材14と同一の材料であることが好ましい、同一の材料とすることで、接合時に熱膨張係数の違いにより生じる応力を緩和することができる。
振動デバイス1cは、第3の基材5が振動片10の振動片10を支持する第2の基材14とは反対側で、振動片10の輪郭とは異なる位置において振動片10を支持している。そのため、振動片10をより安定に支持することができ、かつ、振動片10と他の部材との接触によるQ値の低下を低減することができる。また、輪郭を支持する場合よりも、支持構造が輪郭振動による振動片10の振動に与える影響を抑制できる。従って、振動片10を支持することによる、輪郭振動する振動片10の振動の劣化を抑制できる。
また、振動デバイス1cを上述したパッケージ本体40に実装した際に、パッケージ本体40と第2の基材14および第3の基材5とで生じる熱膨張係数の違いによる応力を、より緩和することができる。そのため、振動片10への応力も、より緩和することができるので、振動片10の振動周波数の経時変化を、より小さくすることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る振動デバイス1cについて、図18を参照して説明する。
図18は、第6実施形態に係る振動デバイス1cの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第6実施形態に係る振動デバイス1cは、第5実施形態に係る振動デバイス1cと比較し同等であるが、パッケージ本体40に実装した状態の振動子100の構造が異なる。
本実施形態の振動子100cは、パッケージ本体40の接続電極46,48上にAuバンプ等の接合部材34を配置し、振動デバイス1cの実装電極28,29と接合されている。なお、パッケージ本体40に実装した振動デバイス1cの第2の基材14の振動片10が接合された面とは反対側の面に樹脂等の減衰体70が配置されている。また、振動デバイス1cの第3の基材5の振動片10が接合された面とは反対側の面に樹脂等の減衰体72が配置されている。
第2の基材14上および第3の基材5上に減衰体70,72が配置されていることにより、振動片10で発生した屈曲振動等の不要な振動を樹脂のような柔らかい部材である減衰体70,72において減衰させることができるので、不要な振動によるQ値の劣化を低減した振動デバイス1c又は振動子100cを得ることができる。減衰体70、72の数、形状、および位置は、振動を減衰させることができ、振動片10の振動を阻害しない限り任意である。なお、減衰体70と蓋部材56とが接触しているか、減衰体72とパッケージ本体40の第1の基板42とが接触しているか、の少なくとも一方であってもよい。第4実施形態と同様にして、不要な振動をさらに減衰体70又は減衰体72によって減衰させることができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係る振動デバイス1dについて、図19および図20を参照して説明する。
図19は、第7実施形態に係る振動デバイス1dの構成を示す概略平面図であり、図20は、図19のA5−A5線における概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第7実施形態に係る振動デバイス1dは、第1実施形態に係る振動デバイス1と比較し、接続体12、第2の基材14、および接合部材18の構造が異なる。
本実施形態の振動デバイス1dは、振動片10と、振動片10の周縁を囲む環状(リング状)の接続体12dと、第2の基材14dと、振動片10と第2の基材14dとを接合する接合部材16と、接続体12dと第2の基材14dとを接合する環状(リング状)の接合部材18dと、を含み構成されている。
振動片10は、表裏の主面に励振電極20a,20bがそれぞれ形成されており、励振電極20a上の振動変位が極小となる位置において、Auバンプ等の接合部材16を介して、第2の基材14dと接合されている。
接続体12dは、表裏の主面に接続電極22ad,22bdがそれぞれ形成されており、環状の接合部材18dを介して、振動片10の周縁を囲んで第2の基材14dと接合されている。また、接続体12dには、表裏の主面を連通する貫通孔13d内部の貫通電極(図示せず)を介して、表裏の主面に形成された接続電極22ad,22bd同士が電気的に導通している。
第2の基材14dは、振動片10と対向する面にリード電極24dが形成され、接続体12dと対向する面に環状の接合部材18dに対向する環状の接続電極25dが形成されている。なお、リード電極24dと接続電極25dとは、第2の基材14d上で接続されている。
第2の基材14dの略中央部において、リード電極24d上に接合部材16が接合され、接合部材16を介して、振動片10が接合されている。また、第2の基材14dの外周部において、接続電極25d上に接合部材18dが接合され、接合部材18dを介して、接続体12dが接合されている。そのため、接合部材16、リード電極24d、接続電極25d、および接合部材18dを介して、振動片10の励振電極20aと接続体12dの接続電極22adとが電気的に導通している。なお、接続電極22ad,22bd同士が電気的に導通しているので、励振電極20bと接続電極22bdとの間に電圧を印加することにより、励振電極20aと励振電極20bとの間に電圧が印加されるので、振動片10を振動させることができる。
以上の構成とすることにより、振動片10を安定した姿勢で第2の基材14dに接合することができ、高いQ値を有する振動デバイス1dを得ることができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態に係る振動デバイス1eについて、図21を参照して説明する。
図21は、第8実施形態に係る振動デバイス1eの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第8実施形態に係る振動デバイス1eは、第7実施形態に係る振動デバイス1dと比較し、更に第3の基材5eを備えており、構造が異なる。
本実施形態の振動デバイス1eは、振動片10および接続体12dの振動片10および接続体12dとが接合された第2の基材14dとは反対側の面に、接合部材36,38を介して、第3の基材5eが接合されている。なお、接合部材36,38は、接合部材16,18dと対向する位置に配置されており、接合部材36は、振動片10の振動変位が極小となる位置に配置されている。
第3の基材5eは、振動片10および接続体12dが接合されている面に、リード電極25および接続電極26eが形成されており、振動片10および接続体12eが接合されている面の反対側の面に、実装電極28,29が形成されている。また、第3の基材5eには、貫通孔8,9が設けられており、貫通孔8の内部に形成された貫通電極(図示せず)により、リード電極25と実装電極28とが電気的に導通しており、貫通孔9の内部に形成された貫通電極(図示せず)により、接続電極26eと実装電極29とが電気的に導通している。そのため、振動片10を励振する励振電極20bは、振動片10の振動変位が極小となる位置に配置された接合部材36を介してリード電極25と電気的に導通され、また、振動片10を励振する励振電極20aは、電気的に導通している接続電極22bdから接合部材38を介して接続電極26eと電気的に導通される。従って、実装電極28と実装電極29との間に電圧を印加することで、励振電極20aと励振電極20bとの間に電圧が印加され、振動片10を振動させることができる。
振動デバイス1eは、振動片10を取り囲む環状の接続体12dおよび接合部材18d、38と、振動片10を接合し支持する第2の基材14dおよび第3の基材5eと、により振動片10を収納する空間を構成している。そのため、第3の基材5eの接合工程を真空中で行うことにより、振動片10を収納する空間を略真空の減圧状態とすることができるので、高いQ値を有する振動デバイス1eを得ることができる。
また、第2の基材14dおよび第3の基材5eを振動片10および接続体12dと同じ材料とし結晶方位も同じ結晶方位とすることにより、回路基板等に実装した場合に、回路基板との熱膨張係数の違いによる応力を、より緩和することができる。そのため、振動片10への応力も、より緩和することができるので、振動片10の振動周波数の経時変化を、より小さくすることができ、周波数安定性に優れ、高いQ値を有する振動デバイス1eを得ることができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態に係る振動デバイス1fについて、図22を参照して説明する。
図22は、第9実施形態に係る振動デバイス1fの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第9実施形態に係る振動デバイス1fは、第8実施形態に係る振動デバイス1eと比較し、第2の基材14dおよび第3の基材5eの構造が異なる。
本実施形態の振動デバイス1fは、第2の基材14fのリード電極24dが形成されている面と反対側の面で、接合部材16と対向する位置に凹部74が設けられている。また、第3の基材5fのリード電極25が形成されている面と反対側の面で、接合部材36と対向する位置に凹部76が設けられている。
接合部材16,36と対向する位置に凹部74,76を設けることにより、接合部材16,36が接合されている位置の第2の基材14fおよび第3の基材5fの板厚が薄くなる。すると、不要な振動によって凹部74,76の部分が凹部74、76が無い場合よりも大きく変位し、外部の空気抵抗をより強く受けるため、屈曲振動等の不要な振動を減衰することができ、不要な振動によるQ値の劣化を低減した振動デバイス1fを得ることができる。
また、凹部74,76に第4実施形態や第6実施形態で述べたように、樹脂のような柔らかい部材(減衰体)を配置しても構わない。そうすることにより、不要な振動をより減衰することができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態に係る振動デバイス1gについて、図23を参照して説明する。
図23は、第10実施形態に係る振動デバイス1gの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第10実施形態に係る振動デバイス1gは、第7実施形態に係る振動デバイス1dと比較し、励振電極20aの構成が異なる。
本実施形態の振動デバイス1gは、励振電極20aの第2の基材14dに対向する面に周波数調整用電極80が形成されている。第2の基材14dが水晶やガラス等の光を通過する材料で構成されていると、第2の基材14d上からレーザー光を周波数調整用電極80に照射し、周波数調整用電極80を蒸散させることにより、質量削減方式による振動片10の周波数調整を行うことができる。
なお、周波数調整用電極80を第2の基材14dのリード電極24dが形成されている面に形成しても構わない。第2の基材14d上からレーザー光を周波数調整用電極80に照射し、周波数調整用電極80を蒸散させ、振動片10に付着させることにより、質量付加方式による振動片10の周波数調整を行うことができる。また、第3の基材5eを水晶やガラス等の光を通過する材料で構成し、周波数調整用電極80を励振電極20bの第3の基材5eに対向する面、又は、第3の基材5eの励振電極20bに対向する面に形成して、レーザー光を周波数調整用電極80に照射し、振動片10の周波数を調整しても構わない。
このような構成とすることで、周波数精度の高い振動デバイス1gを得ることができる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態に係る振動デバイス1hについて、図24を参照して説明する。
図24は、第11実施形態に係る振動デバイス1hの構成を示す概略断面図である。上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第11実施形態に係る振動デバイス1hは、第7実施形態に係る振動デバイス1dと比較し、励振電極20a,20bの構成が異なる。
本実施形態の振動デバイス1hは、第2の基材14hおよび第3の基材5hの振動片10に対向する面に、振動片10と同等の面積を有する励振電極20ah,20bhがそれぞれ形成されている。そのため、振動片10の対向する励振電極20ahと励振電極20bhとの間に電圧を印加することで、振動片10を振動させることができる。
振動片10に電極膜がないので、熱応力緩和現象が発生せず、電極膜に起因する周波数経時変化を低減することができる。
なお、振動片10と励振電極20ah,20bhとの間隔は、1nm以上20μm以下、好ましくは5nm以上10μm以下、より好ましくは10nm以上5μm以下である。
間隔が小さ過ぎると空気抵抗が増大する虞があり、間隔が大き過ぎると振動片10に印加される電界が弱くなって等価直列抵抗が増大し、Q値が低下する虞があるためである。
また、本実施形態では、2つの励振電極20ah,20bhを振動片10に対する非接触電極としているが、どちらか一方を接触電極としても構わない。すなわち、励振電極20ah,20bhの何れか一方の励振電極と対向し、かつ、当該一方の励振電極と電気的に接続されて振動片10に形成された励振電極があってもよい。
[発振器]
次に、本発明の第8実施形態に係る振動デバイス1eを適用した発振器200について、図25を参照して説明する。
図25は、第8実施形態に係る振動デバイス1eを備える発振器200の構成を示す概略断面図である。
発振器200は、振動デバイス1e、振動デバイス1eの振動片10を振動させるための発振回路(図示せず)が設けられたICチップ90、および発振器200を実装するための半田ボール94等を含み構成されている。
ICチップ90には、振動片10を振動させるための発振回路と、半田ボール94をICチップ90に接合する実装電極92と、振動デバイス1eをICチップ90に接合するための実装電極93と、が振動デバイス1eと対向する面に形成されている。なお、実装電極92,93はそれぞれ発振回路に電気的に接続されている。
発振器200を実装するための半田ボール94は、表面を溶融し実装電極92に接合されており、振動デバイス1eは、複数のAuバンプ等の接合部材96でICチップ90の実装電極93に接合されている。
発振回路は、実装電極93を介して電圧を振動デバイス1eの振動片10に印加することにより振動片10を振動させ、その振動周波数に基づいて、実装電極92を介して半田ボール94から発振周波数を出力する。
従って、小型で、高いQ値を有する振動デバイス1eを備えていることにより、小型で高性能な発振器200を得ることができる。
[電子機器]
次に、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1〜1hの少なくとも1つを適用した電子機器について、図26、図27、および図28を参照して説明する。なお、以下の例では1つの振動デバイス1のみを図示しているが、2個以上の振動デバイスが搭載されていてもよいし、2個以上の振動デバイスが同じものでも、振動デバイス1〜1hのうち異なるものであってもよい。
図26は、本実施形態に係る振動デバイス1〜1hを備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、ディスプレイ1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、基準クロック等として機能する振動デバイス1〜1hが内蔵されている。
図27は、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1〜1hを備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、ディスプレイ1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、基準クロック等として機能する振動デバイス1〜1hが内蔵されている。
図28は、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1〜1hを備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、ディスプレイ1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、ディスプレイ1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者がディスプレイ1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、基準クロック等として機能する振動デバイス1〜1hが内蔵されている。
上述したように、電子機器として、高いQ値を有する振動デバイス1〜1hが活用されることにより、より高性能の電子機器を提供することができる。
なお、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1〜1hは、図26のパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図27の携帯電話機1200、図28のデジタルスチールカメラ1300の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS(Point of Sale)端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1〜1hを適用した移動体について説明する。
図29は、本発明の移動体の一例としての自動車1400を概略的に示す斜視図である。自動車1400には、振動デバイス1〜1hが搭載されている。振動デバイス1〜1hは、キーレスエントリー、イモビライザー、ナビゲーションシステム、エアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)1410に広く適用できる。
上述したように、移動体として、高いQ値を有する振動デバイス1〜1hが活用されることにより、より高性能の移動体を提供することができる。
以上、本発明の振動デバイス1〜1h、発振器200、電子機器、および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていても良い。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせても良い。
1…振動デバイス、3…第1の基材、3a…第1の位置、3b…第2の位置、3d…凹部、5…第3の基材、6,7,8,9…貫通孔、10…振動片、11…凸部、12…接続体、13…貫通孔、14…第2の基材、15…くびれ部、16…第1の凸部としての接合部材、18…第2の凸部としての接合部材、20a,20b…励振電極、20d…振動片用電極、22a,22b…接続電極、22d…接続体用電極、23…折り取り部、24,25…リード電極、26,27…接続電極、28,29…実装電極、30,32,34,36,38…接合部材、40…パッケージ本体、42…第1の基板、43…貫通孔、44…第2の基板、46,48…接続電極、50,52…実装端子、54…封止材、56…蓋部材、60…保護膜、70,72…減衰体、80…周波数調整用電極、90…ICチップ、92,93…実装電極、94…半田ボール、96…接合部材、100…振動子、200…発振器、1000…ディスプレイ、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1330…テレビモニター、1340…パーソナルコンピューター、1400…自動車、1410…電子制御ユニット。

Claims (13)

  1. 輪郭振動する振動片と、
    前記振動片の輪郭とは異なる位置において前記振動片を支持する基材と、
    前記基材の前記振動片と同じ側の面に前記振動片とは離間して配置され、少なくとも一部が前記振動片と同じ材料である接続体と、を含むことを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記振動片の結晶方位と前記接続体の前記材料の結晶方位とは同じ結晶方位であることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記振動片と前記基材とを接続する凸部を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の振動デバイス。
  4. 前記接続体と前記基材とを接続する凸部を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  5. 前記振動片の前記基材とは反対側において、前記振動片又は前記接続体と接続された第3の基材をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  6. 前記第3の基材は、前記振動片の輪郭とは異なる位置において前記振動片を支持することを特徴とする請求項5に記載の振動デバイス。
  7. 第1の基材と第2の基材とを、第1の位置および第2の位置において接合することと、
    前記第1の位置と前記第2の位置との間の位置において、前記第1の基材および前記第2の基材の一方を切断することによって振動片を形成することと、を含むことを特徴とする振動デバイスの製造方法。
  8. 前記接合することは、
    前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記第1の位置において第1の凸部を介して、かつ、前記第2の位置において第2の凸部を介して、接合することを含むことを特徴とする請求項7に記載の振動デバイスの製造方法。
  9. 前記接合することは、前記第1の凸部および前記第2の凸部において、金属層を介して前記第1の基材と前記第2の基材とを接合することを含むことを特徴とする請求項8に記載の振動デバイスの製造方法。
  10. 前記第1の凸部は、前記第1の基材の前記第2の基材に対向する面に垂直な方向から平面視した場合に、
    前記振動片の輪郭よりも内側に位置していることを特徴とする請求項8に記載の振動デバイスの製造方法。
  11. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動デバイスと、前記振動デバイスを振動させる発振回路と、を備えていることを特徴とする発振器。
  12. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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