JP2018085175A - スリップリング及び複合スリップリング - Google Patents

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Abstract

【課題】多極、高密度のスリップリングを提供する。【解決手段】このスリップリング80はロータ40の両面にロータ基板41a、41bを備え、またケース部20の両面にベース基板30a、30bを備えている。そして、この両面のロータ基板41a、41bの摺動子50とベース基板30a、30bの環状電極32との間の接触導通により、固定部側の電気配線と回転部側の電気配線とを導通させる。即ち、このスリップリング80はスリップリングの接触導通機構を両側に有しており、これにより高密度化、多極化が可能となる。また、この複合スリップリング100は、上記のスリップリング80を複数連接することで更なる高密度化、多極化を図ることができる。さらに、一方のスリップリング80Aにノイズ対策を施すことで、一つの複合スリップリング100で信号ラインと強電ラインの二つの信号を同時に伝達することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機構における配線接続手段として使用するスリップリングに関するものである。
産業用ロボット、搬送装置、遊技機、監視カメラの雲台など、回転機構を有する機械機器が数多く使用されている。これら回転機構を有する機械機器では、固定部側と回転部側との間で電力供給や信号伝達を行う場合が多い。そして、特に回転部が連続回転動作等を行う場合には、固定部側と回転部側との配線接続をスリップリングを用いて行うことが一般的である。このスリップリングを用いた配線接続では両側からの電気配線を摺動子の接触導通を用いて接続する。このため回転部分におけるケーブルの取り回しが不要となり、極めて自由度の高い回転動作が可能となる。
そして、これらスリップリングに対しても他の電子部品と同様、更なる小型化が要求されている。このスリップリングの小型化の要求に対し、本願発明者らは下記[特許文献1]、[特許文献2]に記載の発明を行った。この[特許文献1]、[特許文献2]に記載の発明では、環状電極のスルーホールの形成位置や形成方法を改善することでスリップリングの更なる小型化、高密度化を実現している。
特許第5279960号公報 特許第5625131号公報
しかしながら、近年では例えば複雑な動作を行う産業用ロボットが商品化されており、このような多様な動作を行う機械機器では使用するケーブル数も多い。このためスリップリングに対する更なる高密度化、多極化が要求されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、さらなる多極、高密度のスリップリングを提供することを目的とする。
本発明は、
(1)両側に突出し回転機構の回転軸が嵌入する軸孔44を備えた軸筒42a、42bを有するロータ40と、
前記軸筒42a、42bを軸支するとともに、一方の面に前記軸筒42a、42bと略同心円状で径の異なる複数の環状電極32を有する2枚のベース基板(第1のベース基板30a、第2のベース基板30b)と、
前記ロータ40の両面にそれぞれに設置され、外側の面に前記環状電極32と接触導通する摺動子50を備え、内側の面に前記摺動子50と一対一で導通するロータケーブル52を備えた2枚のロータ基板(第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41b)と、
前記ロータ40を回転可能に収容するとともに、前記2枚のベース基板30a、30bが各々前記環状電極32を内側にして設置されるケース部20と
前記軸筒42a、42bの軸孔44の周囲に設けられ、前記ロータケーブル52を外部に引き出すケーブル孔45と、を有することを特徴とするスリップリング80を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)ロータケーブル52がロータ基板41a、41bに実装されたコネクタ46を介して接続するとともに、ロータ40が前記コネクタ46を収容するコネクタ孔47a、47bを有することを特徴とする上記(1)記載のスリップリング80を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)コネクタ46がそれぞれのロータ基板41a、41bの直径方向に2つ設置されるとともに、コネクタ孔47a、47bがロータ40の軸筒42a、42bを中心に略十字方向に形成され、一方のロータ基板41a(41b)のコネクタ46と他方のロータ基板41b(41a)のコネクタ46とがそれぞれ略90°のなす角をして前記コネクタ孔47a、47bに収容されることを特徴とする上記(2)に記載のスリップリング80を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)上記(1)または(2)に記載のスリップリング(第1のスリップリング80A、第2のスリップリング80B)を軸孔44を一致させて複数連接したことを特徴とする複合スリップリング100を提供することにより、上記課題を解決する。
(5)上記(1)または(2)に記載のスリップリング(第1のスリップリング80A、第2のスリップリング80B)を軸孔44を一致させて2つ連接し、一方のスリップリング80Aのロータケーブル52aをノイズを遮蔽するシールド線で構成するとともに他方のスリップリング80Bの軸筒42a’’、42b’’を通して外部に引き出し、さらに両スリップリング80A、80Bの間に他方のスリップリング80B側からのノイズを遮蔽する金属板82を設置したことを特徴とする複合スリップリング100を提供することにより、上記課題を解決する。
本発明に係るスリップリング及び複合スリップリングは、接触導通機構(摺動子及び環状電極)をスリップリングの両側に有しており、これにより高密度化、多極化が可能となる。また、一方のスリップリングにノイズ対策を施した本発明に係る複合スリップリングは、一つの複合スリップリングで信号ラインと強電ラインの二つの信号を伝達することができる。
本発明に係るスリップリングを示す外観図である。 本発明に係るスリップリングの模式的な断面図である。 本発明に係るスリップリングの模式的な分解図である。 本発明に係るスリップリングのケース部を示す図である。 本発明に係るスリップリングのベース基板を示す図である。 本発明に係るスリップリングのロータ基板を示す図である。 本発明に係るスリップリングのロータを示す図である。 本発明に係る複合スリップリングを示す外観図である。 本発明に係る複合スリップリングの分解図である。
本発明に係るスリップリング80及び複合スリップリング100の実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで、図1(a)は本発明に係るスリップリング80を第1のベース基板30a側から見た図であり、図1(b)はスリップリング80を第2のベース基板30b側から見た図であり、図1(c)はスリップリング80を側面方向から見た図である。また、図2(a)は本発明に係るスリップリング80の垂直方向の模式断面図であり、図2(b)は水平方向の模式断面図である。尚、図2では、後述のロータ40のコネクタ孔47aが垂直方向に位置し、コネクタ孔47bが水平方向に位置した状態を図示している。また、図3は本発明に係るスリップリング80のケース部20を除いた模式的な分解図である。また、図4〜図7は、本発明に係るスリップリング80を構成する各部材を示す図である。
先ず、本発明に係るスリップリング80は、図1〜図3に示すように、ケース部20内に収容されるロータ40と、このロータ40の両面にそれぞれに設置される2枚のロータ基板(第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41b)と、ロータ40を回転可能に収容するケース部20と、このケース部20の両面に設置される2枚のベース基板(第1のベース基板30a、第2のベース基板30b)と、を有している。
次に、本発明に係るスリップリング80のケース部20を図4を用いて説明する。ここで、図4(a)はケース部20の正面図であり、図4(b)は断面図である。そして、スリップリング80のケース部20は、例えば合成樹脂製でモールド成型等により製造され、図4に示すように、内部にロータ40を回転可能に収容するロータ収容部21を有している。
次に、本発明に係るスリップリング80のベース基板(第1のベース基板30a、第2のベース基板30b)を図5を用いて説明する。ここで、図5(a)は第1のベース基板30aの外面側を示す図であり、図5(b)は内面側(ロータ40側)を示す図である。また、図5(c)は第2のベース基板30bの内面側(ロータ40側)を示す図であり、図5(d)は外面側を示す図である。尚、ここでは第1のベース基板30aが12極、第2のベース基板30bが11極の合計23極のスリップリングを例に説明を行うが、これら極数に特に限定は無く、如何なる極数として良い。また、ここでは第2のベース基板30b側からロータケーブル52を外部に引き出す例を説明する。
第1のベース基板30aは、図5(a)、(b)に示すように、中央部にロータ40の一方の軸筒42aを軸支するロータ孔36を有し、内側のロータ側の面にロータ孔36(軸筒42a)と略同心円状で径の異なる複数(本例では12極)の環状電極32が形成されている。また、第2のベース基板30bは、図5(c)、(d)に示すように、中央部にロータ40の他方の軸筒42bを軸支するロータ孔37を有し、内側のロータ側の面にロータ孔37(軸筒42b)と略同心円状で径の異なる複数(本例では11極)の環状電極32が形成されている。尚、軸筒42bは後述のケーブル孔45が貫通するため軸筒42aよりも大径に形成される。よって、軸筒42bを軸支するロータ孔37は軸筒42aを軸支するロータ孔36よりも大径となる。また、第1のベース基板30a、第2のベース基板30bの外面側には環状電極32とスルーホールを介して一対一で導通する引出し電極34が形成されている。そして、外面側の引出し電極34は再度スルーホールを介してロータ面側の引出し電極34’と導通し、この引出し電極34’を介して固定側コネクタ12と導通する。
次に、本発明に係るスリップリング80のロータ基板(第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41b)を図6を用いて説明する。ここで、図6(a)は第1のロータ基板41aの外面側(ベース基板側)を示す図であり、図6(b)は内面側を示す図である。また、図6(c)は第2のロータ基板41bの内面側を示す図であり、図6(d)は外面側(ベース基板側)を示す図である。
第1のロータ基板41aは、図6(a)、(b)に示すように、中心にロータ40の一方の軸筒42aが貫通するロータ孔36’を有し、また第2のロータ基板41bは、図6(c)、(d)に示すように、中心にロータ40の他方の軸筒42bが貫通するロータ孔37’を有している。尚、前述のように軸筒42bは軸筒42aよりも大径であるから、第2のロータ基板41bのロータ孔37’は第1のロータ基板41aのロータ孔36’よりも大径に形成される。そして、第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41bの外側(ベース基板側)の面には、第1のベース基板30a、第2のベース基板30bの環状電極32とそれぞれ一対一対応する摺動子50が環状電極32と同数固定されている。この摺動子50は、弾性を有する金属薄板で形成されており、先側の摺動部と基側の基板固定部とで主に構成されている。そして、摺動部と基板固定部とは所定の角度で屈曲し、摺動部はこの屈曲部の弾性力により外側(ベース基板側)に付勢される。また、摺動子50は表面電極60a及びスルーホールを介して内面側の引出し電極60bと導通し、この引出し電極60bを介してコネクタ46のジャック端子と接続する。そして、このコネクタ46のジャック端子にロータケーブル52の一端側のコネクタ端子を挿し込むことで、ロータケーブル52をロータ基板41a、41bに接続する。これにより、ロータケーブル52と摺動子50とが、表面電極60a、スルーホール、引出し電極60b、コネクタ46を介して導通する。尚、コネクタ46はロータ基板41a、41bの直径方向にロータ孔36’、37’を挟んで1つずつ設置することが好ましい。
次に、本発明に係るスリップリング80のロータ40を図7を用いて説明する。ここで、図7(a)はロータ40を第1のロータ基板41aの設置面側から見た図であり、図7(b)はロータ40のA−A断面図であり、図7(c)はB−B断面図である。また、図7(d)はロータ40を第2のロータ基板41bの設置面側から見た図である。
ロータ40は例えば合成樹脂製でモールド成型により製造され、中心部が軸筒42a、42bとして両側に突出した略円板形状を呈している。また、軸筒42a、42bの軸心には回転機構の回転軸が嵌入する軸孔44が貫通している。そして、軸筒42aの側が第1のロータ基板41aの固定面となり、軸筒42bの側が第2のロータ基板41bの固定面となる。また、軸筒42aの周囲にはケーブル孔45が形成され、このケーブル孔45は軸筒42b内を貫通する。よって、軸筒42bはケーブル孔45が貫通するのに十分な径を有し、軸筒42aよりも大径となる。尚、このケーブル孔45は小型化の観点から軸孔44の周囲を囲うように形成することが好ましく、特に軸孔44の周面に沿った複数の弓型の貫通孔で形成することが好ましい。そして、このケーブル孔45はロータ基板41a、41bと接続したロータケーブル52を軸筒42bを通して内側から外部に引き出す役割を有している。
また、ロータ40にはロータ基板に実装されたコネクタ46を収容するコネクタ孔47a、47bを形成することが好ましい。尚、コネクタ46がロータ基板41a、41bの直径方向に2つ設置された構成では、コネクタ孔47a、47bは軸筒42(42a、42b)を中心に略十字方向に4つ形成することが好ましい。この構成では、コネクタ46が軸孔44から放射状に配置されるためバランスが良く、ロータ40の偏心を抑制することができる。また、この構成では第1のロータ基板41aと第2のロータ基板41bとが略90°のなす角をとって固定されるため、摺動子50が軸方向から見て略十字方向(放射状)に位置し、ロータ40の偏心をさらに低減することができる。
また、コネクタ孔47a、47bとケーブル孔45との間には、図7(a)に示すように、ロータケーブル52をコネクタ孔47a、47b側からケーブル孔45に導くケーブル溝48a、48bを形成することが好ましい。
そして、第2のロータ基板41bのロータケーブル52をコネクタ孔47bと対応したケーブル孔45に差し入れて軸筒42b側から引き出し、次に、このロータケーブル52を引き出しながら第2のロータ基板41bのコネクタ46をコネクタ孔47b内に位置させる。そして、軸筒42bをロータ孔37’に嵌入し、第2のロータ基板41bをロータ40に例えばネジ止め等で固定する。これにより、第2のロータ基板41bはロータ40の一方の面に固定される。また、第2のロータ基板41bのコネクタ46はコネクタ孔47b内に収容されるとともに、ロータケーブル52はケーブル溝48bに沿ってケーブル孔45から外部に引き出される。
次に、第1のロータ基板41aのロータケーブル52をコネクタ孔47aと対応したケーブル孔45に差し入れて軸筒42b側から引き出す。次に、このロータケーブル52を引き出しながら第1のロータ基板41aのコネクタ46をコネクタ孔47aに位置させ、軸筒42aをロータ孔36’に嵌入する。そして、第1のロータ基板41aをロータ40にネジ止め等で固定する。これにより、第1のロータ基板41aはロータ40の他方の面に固定される。また、第1のロータ基板41aのコネクタ46はコネクタ孔47a内に収容されるとともに、ロータケーブル52はケーブル溝48aに沿ってケーブル孔45から外部に引き出される。これにより、ロータ40の両面には第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41bが摺動子50を外側にしてそれぞれ固定される。
次に、このロータ40をケース部20のロータ収容部21に収容する。そして、環状電極32を内側にして第1のベース基板30aのロータ孔36に軸筒42aを挿入する。そして、第1のベース基板30aをケース部20に固定する。また、環状電極32を内側にして第2のベース基板30bのロータ孔37に軸筒42bを挿入する。そして、第2のベース基板30bをケース部20に固定する。これにより、ロータ40は第1のベース基板30a、第2のベース基板30bのロータ孔36、37によって軸支され、ロータ収容部21内での回転が可能となる。またこのとき、ロータ基板41a、41bの摺動子50は対応するベース基板30a、30bの環状電極32にそれぞれ屈曲部の弾性力で付勢され、環状電極32と一対一で接触導通する。これにより、固定側コネクタ12とロータケーブル52とは、引出し電極34’、34、スルーホール、環状電極32、摺動子50、表面電極60a、スルーホール、引出し電極60b、コネクタ46を介して導通する。
次に、本発明に係るスリップリング80の動作を説明する。先ず、スリップリング80を機械機器等の固定部側に設置する。そして、機械機器に設置されたモータ等の回転機構の回転軸をスリップリング80の軸孔44に挿入する。そして、軸孔44を貫通した回転軸を機械機器の回転部側と固定する。また、機械機器の固定部側の電気配線を固定側コネクタ12に接続する。これにより、固定部側の電気配線が第1のベース基板30a、第2のベース基板30bの環状電極32と導通する。また、ロータケーブル52を機械機器の回転部側の電気配線と接続する。これにより、回転部側の電気配線が第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41bの摺動子50と導通する。そして、環状電極32と摺動子50とは接触導通し、これにより固定部側の電気配線と回転部側の電気配線とが導通する。
そして、回転機構が回転動作するとスリップリング80のロータ40と機械機器の回転部とが同時に回転する。このとき、第1のロータ基板41a、第2のロータ基板41bの摺動子50は対応する第1のベース基板30a、第2のベース基板30bの環状電極32上を接触導通を維持しながら回転する。よって、固定部側の電気配線と回転部側の電気配線との導通は回転機構が回転動作しても常に良好に維持される。
次に、本発明に係る複合スリップリング100に関して説明する。尚、ここでは2つのスリップリング80A、80Bを連接した複合スリップリング100を例に説明を行うが、スリップリング80の連接個数は3つ以上としても良い。また、ここでは機械機器の固定部側にノイズ対策を施した信号ライン対応のスリップリング80Aを用いた例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここで、図8(a)は本発明に係る複合スリップリング100を第1のスリップリング80A側から見た図であり、図8(b)は側面図であり、図8(c)は第2のスリップリング80B側から見た図である。また、図9(a)は複合スリップリング100を構成する第1のスリップリング80Aを第2のベース基板30b’側(接合側)から見た図であり、図9(b)は両スリップリング80A、80Bの間に設置する金属板82を示す図であり、図9(c)は第2のスリップリング80Bを第1のベース基板30a’’側 (接合側)から見た図である。尚、図8、図9ではベース基板の引出し電極34、スルーホール等の図示は省略する。
本発明に係る複合スリップリング100は、前述した本発明に係る複数のスリップリング80A、80Bを双方の軸孔44を一致させて固定し構成される。よって、第1のスリップリング80Aの軸筒42b’と第2のスリップリング80Bの軸筒42a’’とが軸孔44を一致させて固定されるとともに、第1のスリップリング80Aの第2のベース基板30b’と第2のスリップリング80Bの第1のベース基板30a’’とが接合部材84等を介して固定される。
そして、第1のスリップリング80Aに信号ライン対応のスリップリングを用い、第2のスリップリング80Bに強電ラインにも対応可能な通常のスリップリングを用いた複合スリップリング100では、信号ライン用の第1のスリップリング80Aのロータケーブル52aに外界からのノイズを遮蔽する周知のシールド線を用いる。そして、このロータケーブル52aを第1のスリップリング80Aの軸筒42b’及び、第2のスリップリング80Bの軸筒42a’’、42b’’を通して外部に引き出す。よって、第1のスリップリング80Aの軸筒42b’にはシールド線に対応した略円形のケーブル孔45aが形成されるとともに、第2のスリップリング80Bの軸筒42a’’、42b’’には第1のスリップリング80Aのケーブル孔45aと連通するケーブル孔45a’が貫通して形成される。また、第1のスリップリング80Aと第2のスリップリング80Bの間には第2のスリップリング80B側からのノイズを遮蔽する金属板82が設置される。この金属板82はノイズ遮蔽の観点から、第1のスリップリング80Aの第2のベース基板30b’の表面側に固定することが好ましい。また、金属板82の中央部分には軸筒42b’が回転可能な軸筒孔86が形成されている。尚、軸筒孔86はノイズ遮蔽の観点から軸筒42b’の径に極力近づけることが好ましい。
これら第1のスリップリング80A、第2のスリップリング80Bの極数に特に限定は無いが、例えば第1のスリップリング80Aを7極×2の14極、第2のスリップリング80Bを5極×2の10極とした比較的極数の少ない複合スリップリング100では、コネクタ46の設置個数をロータ基板41a、41b毎に1つ、即ちスリップリング80A、80B毎に2つとしても良い。この場合、それぞれのロータ40のコネクタ孔47a、47bはロータ40の直径方向に軸筒42を挟んで1つずつ形成することが好ましい。そしてさらに第1のスリップリング80Aのロータ40のコネクタ孔47a、47bの形成方向と、第2のスリップリング80Bのロータ40のコネクタ孔47a、47bの形成方向とを約90°のなす角で構成することが好ましい。この構成によれば、図8(c)に示すように、第1のスリップリング80Aのロータケーブル52a用のケーブル孔45aと、第2のスリップリング80Bのロータケーブル52用のケーブル孔45’’とを略十字方向に配置することができる。これにより、軸筒42の小径化が可能となることに加え、配線の取り回しを楽に行う事ができる。
次に、本発明に係る複合スリップリング100の動作を説明する。先ず、複合スリップリング100を機械機器等の固定部側に設置する。そして、機械機器に設置されたモータ等の回転機構の回転軸を複合スリップリング100の軸孔44に挿入する。そして、軸孔44を貫通した回転軸を機械機器の回転部側と固定する。また、機械機器の固定部側の例えば交流の信号ラインを第1のスリップリング80Aの固定側コネクタ12に接続する。また、固定部側の強電ラインを第2のスリップリング80Bの固定側コネクタ12に接続する。これにより、固定部側の信号ラインが第1のスリップリング80Aの環状電極32と導通し、固定部側の強電ラインが第2のスリップリング80Bの環状電極32と導通する。また、複合スリップリング100の軸筒42b’’から延び、第1のスリップリング80Aと接続したロータケーブル52a(シールド線)を回転部側の信号ラインと接続し、また第2のスリップリング80Bと接続したロータケーブル52を回転部側の強電ラインと接続する。これにより、機械機器の回転部側の信号ラインは第1のスリップリング80Aの摺動子50と導通し、回転部側の強電ラインは第2のスリップリング80Bの摺動子50と導通する。そして、それぞれの環状電極32と摺動子50とが接触導通し、これにより固定部側の信号ラインと回転部側の信号ラインとがそれぞれ導通し、固定部側の強電ラインと回転部側の強電ラインとがそれぞれ導通する。
そして、回転機構が回転動作すると複合スリップリング100を構成する第1のスリップリング80A、第2のスリップリング80Bのロータ40と機械機器の回転部が同時に回転する。このとき、第1のスリップリング80A、第2のスリップリング80Bの各摺動子50は対応する環状電極32上を接触導通を維持しながら回転する。よって、固定部側の信号ラインと回転部側の信号ラインとの導通、及び固定部側の強電ラインと回転部側の強電ラインとの導通は回転機構が回転動作しても常に良好に維持される。また、このとき強電ライン側、即ち、第2のスリップリング80B側からのノイズは、シールド線(ロータケーブル52a)及び金属板82によって遮蔽され、信号ラインの電気信号に悪影響を及ぼすことがない。よって、信号ラインと強電ラインの二つの信号を一つの複合スリップリング100で同時に伝達することができる。
以上のように、本発明に係るスリップリング80はロータ40の両面にロータ基板41a、41bを備え、またケース部20の両面にベース基板30a、30bを備えている。そして、この両面のロータ基板41a、41bの摺動子50とベース基板30a、30bの環状電極32との間の接触導通により、機械機器の固定部側の電気配線と回転部側の電気配線とを導通させる。即ち、本発明に係るスリップリング80はスリップリングの接触導通機構を両側に有しており、これにより高密度化、多極化が可能となる。
また、コネクタ46をロータ基板41a、41bの直径方向に2つ設置し、コネクタ孔47a、47bをロータ40の軸筒42を中心に略十字方向に4つ形成した構成では、コネクタ46が軸孔44から放射状に配置され、また摺動子50が軸方向から見て略十字方向に位置するためバランスが良く、ロータ40の偏心を抑制することができる。また、本発明に係るスリップリング80はロータケーブル52を一方の軸筒42bを貫通したケーブル孔45を通して外部に引き出すため、ロータケーブル52の取り回しが楽で比較的容易に製造することができる。
また、本発明に係る複合スリップリング100は、上記のスリップリング80を複数連接することで更なる高密度化、多極化を図ることができる。さらに、一方のスリップリング80Aにノイズ対策を施すことで、一つの複合スリップリング100で信号ラインと強電ラインの二つの信号を同時に伝達することができる。
尚、本例で示したスリップリング80及び複合スリップリング100は一例であり、本発明のスリップリング80に従来のスリップリングを連接しても良い他、スリップリング80、複合スリップリング100を構成する各部の形状、寸法、配線パターン、機構、材質等は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
20 ケース部
30a 第1のベース基板
30b 第2のベース基板
32 環状電極
40 ロータ
41a 第1のロータ基板
41b 第2のロータ基板
42a、42b 軸筒
44 軸孔
45 ケーブル孔
46 コネクタ
47a、47b コネクタ孔
50 摺動子
52、52a ロータケーブル
80 スリップリング
80A 第1のスリップリング
80B 第2のスリップリング
82 金属板
100 複合スリップリング

Claims (5)

  1. 両側に突出し回転機構の回転軸が嵌入する軸孔を備えた軸筒を有するロータと、
    前記軸筒を軸支するとともに、一方の面に前記軸筒と略同心円状で径の異なる複数の環状電極を有する2枚のベース基板と、
    前記ロータの両面にそれぞれに設置され、外側の面に前記環状電極と接触導通する摺動子を備え、内側の面に前記摺動子と一対一で導通するロータケーブルを備えた2枚のロータ基板と、
    前記ロータを回転可能に収容するとともに、前記2枚のベース基板が各々前記環状電極を内側にして設置されるケース部と
    前記軸筒の軸孔の周囲に設けられ、前記ロータケーブルを外部に引き出すケーブル孔と、を有することを特徴とするスリップリング。
  2. ロータケーブルがロータ基板に実装されたコネクタを介して接続するとともに、ロータが前記コネクタを収容するコネクタ孔を有することを特徴とする請求項1記載のスリップリング。
  3. コネクタがそれぞれのロータ基板の直径方向に2つ設置されるとともに、コネクタ孔がロータの軸筒を中心に略十字方向に形成され、一方のロータ基板のコネクタと他方のロータ基板のコネクタとがそれぞれ略90°のなす角をして前記コネクタ孔に収容されることを特徴とする請求項2に記載のスリップリング。
  4. 請求項1または請求項2に記載のスリップリングを軸孔を一致させて複数連接したことを特徴とする複合スリップリング。
  5. 請求項1または請求項2に記載のスリップリングを軸孔を一致させて2つ連接し、一方のスリップリングのロータケーブルをノイズを遮蔽するシールド線で構成するとともに他方のスリップリングの軸筒を通して外部に引き出し、さらに両スリップリングの間に他方のスリップリング側からのノイズを遮蔽する金属板を設置したことを特徴とする複合スリップリング。
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