JP2018082355A - 画像生成システム及び画像生成方法 - Google Patents

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Yumiko Kato
弓子 加藤
西内 健一
Kenichi Nishiuchi
健一 西内
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Abstract

【課題】複数の撮影画像を用いて仮想的な焦点面における対象物の高画質な合焦画像を生成することができる画像生成システム等を提供する。【解決手段】画像生成システム10は、複数の凸レンズ106akと、表面に対象物が配置されたイメージセンサ102との間に位置する仮想的な焦点面に対応する合焦画像を生成する。複数の凸レンズ106akのそれぞれは、複数の光源105akのいずれか1つから射出された光を集光して、複数の凸レンズ106akとイメージセンサ102との間で焦点を結び、複数の焦点は、複数の仮想点光源105bkを構成する。イメージセンサ102は、仮想点光源105bkのそれぞれが照明する毎に、撮影画像を取得する。画像生成システム10は、焦点面の情報と、複数の仮想点光源105bkの位置情報と、複数の撮影画像とを用いて、焦点面の合焦画像を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、レンズレス顕微鏡における複数の光源による複数の撮影画像に基づいて、仮想的な焦点面における対象物の画像を生成する技術に関する。
培養細胞を染色することなく連続的に観察したいという要求は、治療用の細胞の産生、薬効の試験等、培養細胞を医療、産業に用いる多くの分野にある。しかしながら、細胞の多くは、ほとんど無色透明であるため、透過光による光学顕微鏡での撮影では、培養細胞の立体構造がわかりにくい。
特許文献1では、細胞の断面形状を評価するために、対物レンズに平行であって、対象物に対して焦点の高さ位置が異なる多数の画像(すなわちピントを対象物の高さ方向にずらしながら撮影した多数の画像)から、対物レンズと平行でない面の合焦画像(擬似断面画像)を生成する方法を示している。
ところで、培養細胞の連続的観察は、細胞を培養するための多湿な環境を維持するためのインキュベータという限られた空間内で行われる。このような多湿な限られた空間内での観察のために、特許文献2は、レンズを用いずに微小な細胞を観察することのできるレンズレス顕微鏡を開示している。複数の異なる位置から照射する照明によって撮影された複数の画像を重ね合わせて(Ptychography)、解像度を高める方法を開示している。
特開2013−101512号公報 米国特許出願公開第2014/0133702号明細書
しかしながら、特許文献1の方法では、撮影した後に各高さ位置の画像から部分画像を切り出し、切り出された部分画像をつなぎ合わせるので、部分画像のつなぎ目に不連続が発生する。その結果、擬似断面画像の画質は、不連続により劣化する。また、不連続による画質劣化を低減するために不連続部分にぼかし処理が施されれば、擬似断面画像の鮮鋭さが低下する。
そこで、本開示は、複数の撮影画像を用いて、仮想的な焦点面における対象物の高画質な合焦画像を生成することができる画像生成システム等を提供する。
本開示の一態様に係る画像生成システムは、複数の光源及び複数の凸レンズを含む照明器と、対象物が載置される表面と複数のセンサ画素とを有するイメージセンサと、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面に対応する合焦画像を生成する少なくとも1つの制御回路とを備え、前記複数の凸レンズのそれぞれは、前記複数の光源のいずれか1つから射出された光を集光して、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、複数の前記焦点は、複数の仮想点光源を構成し、前記イメージセンサは、前記複数の仮想点光源のそれぞれが照明する毎に、前記複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記対象物の複数の撮影画像を取得し、前記少なくとも1つの制御回路は、(a1)前記イメージセンサにより撮影された複数の撮影画像を取得し、(a2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する前記焦点面の情報を取得し、(a3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく前記複数の仮想点光源の位置情報を取得し、(a4)前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、(a5)生成した前記焦点面の合焦画像を出力する。
また、本開示の一態様に係る画像生成方法は、イメージセンサ上に位置する対象物の画像を生成する画像生成方法であって、(b1)複数の光源のそれぞれを照明する毎に、前記イメージセンサの複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記イメージセンサ上に位置する前記対象物の複数の撮影画像を取得し、ここで、前記複数の光源それぞれから射出された光は、複数の凸レンズのいずれか1つによって集光されて、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、前記焦点のそれぞれで仮想点光源を生成し、(b2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面を設定し、(b3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく複数の前記仮想点光源の位置情報を取得し、(b4)前記焦点面に対応する合焦画像を生成することであって、前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、(b5)前記焦点面の合焦画像を出力し、前記(b1)〜(b5)の少なくとも1つは制御回路により実行される。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示によれば、複数の撮影画像を用いて、仮想的な焦点面における対象物の高画質な合焦画像を生成することができる。
実施の形態に係る画像生成システムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る照明器の構造の一例を模式的に示す側面図である。 実施の形態に係る照明器の光源の複数の点灯領域によって生成される複数の仮想点光源の配列の一例を模式的に示す図である。 実施の形態に係る照明器が点灯領域を順次点灯していく状態の一例を示す側面図である。 実施の形態に係る照明器が点灯領域を順次点灯していく状態の一例を示す上面図である。 実施の形態に係る記憶部が記憶する内容の一例を示す図である。 実施の形態に係る画像生成システムの動作の一例を示すフローチャートである。 座標と焦点面との関係の一例を示す模式図である。 実施の形態に係る撮像装置の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態に係るリフォーカス処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態に係るリフォーカス処理の具体例を説明する模式図である。 実施の形態に係るリフォーカス処理の具体例を説明する模式図である。 実施の形態に係るリフォーカス処理の具体例を説明する模式図である。 実施の形態に係るリフォーカス処理の具体例を説明する模式図である。 実施の形態に係るリフォーカス処理の具体例を説明する模式図である。 変形例に係る画像生成システムの構造の一例を模式的に示す側面図である。 図15の画像生成システムにおけるレンズアレイの移動動作の一例を模式的に示す側面図である。 変形例に係るリフォーカス処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 変形例に係る撮影制御部が取得又は計算して保持する内容の一例を示す図である。 変形例に係る撮影制御部が取得又は計算して保持する内容の一例を示す図である。
本開示の一態様に係る画像生成システムは、複数の光源及び複数の凸レンズを含む照明器と、対象物が載置される表面と複数のセンサ画素とを有するイメージセンサと、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面に対応する合焦画像を生成する少なくとも1つの制御回路とを備え、前記複数の凸レンズのそれぞれは、前記複数の光源のいずれか1つから射出された光を集光して、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、複数の前記焦点は、複数の仮想点光源を構成し、前記イメージセンサは、前記複数の仮想点光源のそれぞれが照明する毎に、前記複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記対象物の複数の撮影画像を取得し、前記少なくとも1つの制御回路は、(a1)前記イメージセンサにより撮影された複数の撮影画像を取得し、(a2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する前記焦点面の情報を取得し、(a3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく前記複数の仮想点光源の位置情報を取得し、(a4)前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、(a5)生成した前記焦点面の合焦画像を出力する。
本態様によれば、仮想的な焦点面の情報と複数の撮影画像とを用いて、焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応するイメージセンサのセンサ画素の輝度値が取得される。そして、取得されたセンサ画素の輝度値を用いて、焦点面の合焦画像が生成される。また、複数の凸レンズのそれぞれは、複数の光源のいずれか1つから射出された光を集光して、複数の凸レンズとイメージセンサとの間で焦点を結び、複数の焦点が、複数の仮想点光源を構成する。そして、イメージセンサは、複数の仮想点光源のそれぞれが照明する毎に、複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、対象物の複数の撮影画像を取得する。上述の構成において、光源の形状に関係なく、光源から射出された光が、凸レンズの焦点で点光源を形成することができる。よって、イメージセンサ及びその上の対象物への安定した照明が可能になる。従って、高画質な合焦画像の生成が可能になる。
例えば、前記複数の光源はそれぞれ、所定の領域で発光する面光源であってもよい。本態様によれば、面光源の面積を変更することによって、光源の光量の変更が可能である。面光源を用いることによって、光線が交差しない拡散光及び平行光の生成が容易になる。
例えば、前記照明器は、複数の画素を有するディスプレイを含み、前記ディスプレイは、前記複数の画素を部分的に発光させることによって、前記面光源を形成してもよい。本態様によれば、ディスプレイを用いて、その複数の画素を部分的に発光させることによって、面光源の形成が容易に可能である。さらに、面光源の位置、形状及び寸法の設定が任意に可能になる。
例えば、前記複数の凸レンズはそれぞれ、前記複数の光源のいずれか1つのみから射出された光を集光してもよい。本態様によれば、光源から凸レンズに入射する光線が交差することが抑えられる。
例えば、前記複数の凸レンズを移動させる移動部をさらに備えてもよい。本態様によれば、複数の凸レンズを移動部により移動させることで、生成する仮想点光源の位置を任意に設定することができる。
例えば、前記移動部は、配列された前記複数の光源の配列方向に前記複数の凸レンズを移動させてもよい。本態様によれば、レンズアレイが複数の光源の配列方向に移動されることによって、凸レンズと光源との位置合わせが容易になる。よって、凸レンズのそれぞれが、1つの光源の光のみを集光するような配置を形成することが容易になる。
本開示の一態様に係る画像生成方法は、イメージセンサ上に位置する対象物の画像を生成する画像生成方法であって、(b1)複数の光源のそれぞれを照明する毎に、前記イメージセンサの複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記イメージセンサ上に位置する前記対象物の複数の撮影画像を取得し、ここで、前記複数の光源それぞれから射出された光は、複数の凸レンズのいずれか1つによって集光されて、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、前記焦点のそれぞれで仮想点光源を生成し、(b2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面を設定し、(b3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく複数の前記仮想点光源の位置情報を取得し、(b4)前記焦点面に対応する合焦画像を生成することであって、前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、(b5)前記焦点面の合焦画像を出力し、前記(b1)〜(b5)の少なくとも1つは制御回路により実行される。
なお、これらの全般的又は具体的な態様は、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読取可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本開示の一態様に係る画像生成システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、以下の実施の形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を伴った表現についても同様である。
(実施の形態)
実施の形態に係る画像生成システムは、イメージセンサ上に位置する対象物に、照明器によって作られる複数の仮想点光源が順に対象物を照明し、照明する毎に対象物を撮影することで得られた複数の撮影画像を用いて、複数の仮想点光源とイメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面における対象物の画像を生成する。以下において、この複数の撮影画像を用いて生成された仮想的な焦点面に対応する画像を、合焦画像とも呼ぶ。複数の撮影画像を用いて仮想的な焦点面に対応する対象物の合焦画像を生成することをリフォーカス処理とも呼ぶ。リフォーカス処理では、撮影画素を用いて仮想的な焦点面における画素が求められてもよい。
[1−1.画像生成システムの構成]
[1−1−1.画像生成システムの全体構成]
図1を参照して、実施の形態に係る画像生成システム10の全体構成を説明する。なお、図1は、実施の形態に係る画像生成システム10の機能ブロック図である。図1に示される画像生成システム10は、撮影装置100Aと、画像生成装置100Bと、記憶部120と、表示部150とを備える。画像生成システム10は、さらに、予め定められた焦点面の情報を記憶している第一記録部111と、リフォーカス処理済みの画素の情報を記録する第二記録部121と、焦点面を指定する指定情報の入力を受け付ける入力部112とを備えてもよい。
[1−1−2.撮影装置の構成]
まず、撮影装置100Aの構成について、図1等を参照して説明する。撮影装置100Aは、照明器101と、イメージセンサ102と、撮影制御部103とを備える。撮影装置100Aは、対象物の撮影画像(photographic image)を取得する。ここでは、撮影装置100Aは、フォーカスレンズを有さない。
イメージセンサ102は、イメージセンサ102が有する複数のセンサ画素が検知する光の強度、例えば輝度に基づき、撮影画像を取得する。センサ画素は、イメージセンサ102の受光面に配置され、照明器101から照射された光の強度を取得する。イメージセンサ102の例は、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサである。
撮影の対象物は、例えば、イメージセンサ102の受光面を構成する表面上に直接的又は間接的に配置される複数の半透明の物質である。対象物は、イメージセンサ102の複数のセンサ画素の上に、載置される。対象物が載置されるイメージセンサ102の表面は、イメージセンサ102のセンサ画素の上の表面を含む。イメージセンサ102の表面の上で、複数の物質は3次元的に重なって位置する場合もある。物質の具体例は、細胞である。
照明器101は、イメージセンサ102から離れた位置に配置され、イメージセンサ102に向かって光を投射するように構成されている。照明器101は、照明器101とイメージセンサ102との間に仮想的な点光源を生成する。例えば、図2を参照すると、照明器101の構成の一例が模式的に示されている。図2は、照明器101及びイメージセンサ102を側方から見た図である。照明器101は、照明器101から離れた位置に、複数の仮想的な点光源(以下、仮想点光源とも呼ぶ)を生成する。本実施の形態では、仮想点光源は、点光源と見なしうる程度に十分に小さい面等の領域から拡散光を射出する光源である。
照明器101は、それ自体が光を生成する光源105と、光源105とイメージセンサ102との間に設置されたレンズアレイ107とを含む。光源105は、拡散光又は平行光を照射する複数の光源が平面、曲面等の面を形成するように配列された構成を有している。本実施の形態では、光源105が有する複数の光源はそれぞれ、面光源を構成する。例えば、光源105は、拡散光を照射する微細な光源である多数の画素が平面的に配置されたディスプレイであってもよい。ディスプレイは、液晶パネル、有機又は無機EL(Electro Luminescence)等の表示パネルによって構成されてよい。複数の画素は、擬似的な面光源を構成することができる。光源105は、その照射面をイメージセンサ102の表面と略平行にして配置される。光源105が有する複数の面光源は、光源105の照射面に沿って配列されている。以下では、光源105は、ディスプレイであるとして説明する。ディスプレイを使用することによって、面光源の形状、大きさ及び位置を任意に設定することが可能である。
レンズアレイ107は、光源105とイメージセンサ102との間に配置される。細胞を撮影の対象物とする場合、レンズアレイ107には、マイクロレンズアレイが用いられ得る。そして、レンズアレイ107が含む複数の凸レンズ106ak(k=1,2,・・・・,n)には、マイクロレンズが用いられ得る。レンズアレイ107は、平面、曲面等の面を形成するように配列された複数の凸レンズ106akを備えている。本実施の形態では、複数の凸レンズ106akは、光源105の照射面及びイメージセンサ102の表面と略平行な面に沿って配列されている。複数の凸レンズ106akは、光源105において予め定められた領域である複数の点灯領域105ak(k=1,2,・・・・,n)に対応して配置される。各点灯領域105akは、ディスプレイの1つ以上の画素によって構成され、面光源を形成する。本実施の形態では、各点灯領域105akは互いに重ならないように配置されているが、これに限定されず、部分的に重なってもよい。複数の凸レンズ106akは、複数の点灯領域105akの数量及び位置に対応して配置され、具体的には、1つの凸レンズ106akが、1つの点灯領域105akに対して配置される。ここで、点灯領域105akは、光源の一例である。
レンズアレイ107に含まれる凸レンズ106akは、レンズアレイ107とイメージセンサ102との間に焦点を形成する。複数の凸レンズ106akの当該焦点の位置がイメージセンサ102の表面に平行な同一平面105H上に揃うように、複数の凸レンズ106akは配置されている。各凸レンズ106akは、これに対応する光源105の点灯領域105akより照射された照明光を集光する。本実施の形態では、各凸レンズ106akが、これに対向する1つの点灯領域105akの照明光を集光し、当該点灯領域105ak以外の点灯領域の照明光を集光しないように、レンズアレイ107及び光源105が構成されている。光源105の各点灯領域105akより照射された照明は、レンズアレイ107の各凸レンズ106akにより集光されて焦点を結ぶことで、焦点位置で仮想点光源つまり擬似的な点光源105bk(k=1,2,・・・・,n)を形成し、仮想点光源105bkから照射される拡散光がイメージセンサ102及びイメージセンサ102上の対象物を照明する。これにより、照明器101は、面積を持たない理想的な点光源による照明を可能にする。
より詳細に説明すると、光源105の各点灯領域105akから照射された照明は、レンズアレイ107の各凸レンズ106akにより焦点を結び、焦点位置での仮想点光源105bkとして、交差しない光である拡散光を照射する。生成される各仮想点光源105bkの位置は、レンズアレイ107の各凸レンズ106akの焦点位置である。図2に示されるように、光源105の複数の点灯領域105akのうちの第一点灯領域105a1から照射された光は、対応する第一凸レンズ106a1により集光されて第一仮想点光源105b1を生成し、第一仮想点光源105b1から照射された光をあらわす複数の第一光線105c1は、互いに交わらない。また光源105の第一点灯領域105a1とは異なる点灯領域である第二点灯領域105a2から照射された光は、対応する第二凸レンズ106a2により集光されて、第一凸レンズ106a1とは異なる焦点位置に第二仮想点光源105b2を生成し、第二仮想点光源105b2から照射される第二光線105c2も互いに交わらない。そして、第一点灯領域105a1及び第二点灯領域105a2のどちらか一方から光を照射した場合に、当該光は、イメージセンサ102に含まれるセンサ画素それぞれに単一の方向から到達する。よって、1つのセンサ画素に対して2つ以上の方向から光が到達しない。
このような仮想点光源105bkによる照明は、複数の光線が互いに交わらない非交錯照明を構成する。非交錯照明は、点光源からの拡散光によって実現できる他、平行光によっても実現できる。光源105は、複数の点灯領域105akを順に切り替えて、光を照射する。複数の点灯領域105akは、互いに異なる方向から対象物に光を照射する。
レンズアレイ107では、予め定められた光源105の点灯領域105akそれぞれに対応して、1つの凸レンズ106akが配置される。1つの点灯領域105akに対して、1つの凸レンズ106akが対応するため、仮想点光源105bkの位置は1つの凸レンズ106akの焦点面の範囲内に限定される。また、光源105の点灯領域105akは、点灯領域105akから照射された光が、対応する1つの凸レンズ106akの直径を超えて広がらない範囲に限定して設定される。
光源105の複数の点灯領域105akは、イメージセンサ102の受光面に対して互いに異なる位置に配置されている。複数の点灯領域105akから照射された光が凸レンズ106akによって集光されて形成する複数の仮想点光源105bkは、イメージセンサ102の受光面に対して互いに異なる位置に位置する。このため、複数の仮想点光源105bkから照射される拡散光は、受光面に対して異なる入射角で入射する。例えば、図3を参照すると、光源105の複数の点灯領域105akによって生成される複数の仮想点光源105bkの配列の一例が模式的に示されている。図3の例では、複数の仮想点光源105bkは、イメージセンサ102の受光面と平行な平面105H上の異なる位置に、位置する。複数の仮想点光源105bkのいずれにおいても、仮想点光源105bkからの光線は、イメージセンサ102に向けて照射される。複数の仮想点光源105bkからの光は、イメージセンサ102の受光面の各画素に対して、異なる方向から入射する。
また、図4A及び図4Bを参照すると、照明器101が点灯領域105akを順次点灯していく状態の一例が示されている。図4Aは、図2と同様の照明器101及びイメージセンサ102の側面図であり、図4Bは、図4Aを上方から見た照明器101の上面図である。点灯領域105ak1が点灯している際には、他の点灯領域は点灯(あるいは発光)することはない。点灯領域105ak1から出射した光は、レンズアレイ107中の点灯領域105ak1の直下にある凸レンズ106ak1により集光され、仮想点光源105bk1を生成する。点灯領域105ak1が点灯している間は、仮想点光源105bk1のみが光源としてイメージセンサ102及びイメージセンサ102上に配置された対象物を照明する。点灯領域105ak1が消灯し、次いで点灯領域105ak2が点灯する。ここでは点灯領域105ak1及び105ak2は、隣り合う凸レンズ106ak1及び106ak2に対応するディスプレイの領域であるが、点灯領域の点灯の順番は、対応する凸レンズが連続的に隣り合う順番でなくてもよく、任意に設定されてよい。点灯領域105ak2が点灯している際には、点灯領域105ak2以外の点灯領域は点灯(あるいは発光)することはない。点灯領域105ak2から出射した光はレンズアレイ107中の点灯領域105ak2の直下にある凸レンズ106ak2により集光され、点灯領域105ak2が点灯している間は、仮想点光源105bk2のみが光源としてイメージセンサ102及び対対象物を照明する。
撮影制御部103は、光源105の複数の点灯領域105akによる光の照射及びイメージセンサ102による撮像を制御する。具体的には、撮影制御部103は、光源105の複数の点灯領域105akが光を照射する順番、複数の点灯領域105akが光を照射する時間間隔を制御する。撮影制御部103は、CPU(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)などからなるコンピュータシステム(図示せず)により構成されてよい。撮影制御部103の構成要素の一部又は全部の機能は、CPUがRAMを作業用のメモリとして用いてROMに記録されたプログラムを実行することによって達成されてもよい。また、撮影制御部103の構成要素の一部又は全部の機能は、専用のハードウェア回路によって達成されてもよい。プログラムは、アプリケーションとして、インターネット等の通信網を介した通信、モバイル通信規格による通信等で提供されるものであってもよい。
[1−1−3.画像生成装置の詳細構成]
次に、画像生成装置100Bの詳細な構成について説明する。本実施の形態では、画像生成装置100Bは、少なくとも1つの制御回路によって実現される。図1に示すように、画像生成装置100Bは、焦点面決定部110と、リフォーカス処理部130と、画像生成部140とを備える。なお、画像生成装置100Bの各構成要素は、CPU、RAM、ROMなどからなるコンピュータシステム(図示せず)により構成されてよい。各構成要素の一部又は全部の機能は、CPUがRAMを作業用のメモリとして用いてROMに記録されたプログラムを実行することによって達成されてもよい。また、各構成要素の一部又は全部の機能は、専用のハードウェア回路によって達成されてもよい。なお、各構成要素は、集中制御を行う単独の要素で構成されてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の要素で構成されてもよい。プログラムは、アプリケーションとして、インターネット等の通信網を介した通信、モバイル通信規格による通信等で提供されるものであってもよい。
焦点面決定部110は、例えば制御回路又はプロセッサによって実現され、レンズアレイ107の複数の凸レンズ106ak及びイメージセンサ102の間に位置する仮想的な焦点面を決定する。具体的には、焦点面決定部110は、例えば、第一記録部111に記録された予め定められた焦点面の情報に基づいて焦点面を決定する。また例えば、焦点面決定部110は、入力部112を介して外部から入力された情報に従って焦点面を決定してもよい。
記憶部120は、例えば半導体メモリ又はハードディスクドライブ等によって実現され、イメージセンサ102で撮影された画像を、当該撮影に用いられた光源105の点灯領域105akの位置情報とともに記憶する。第一記録部111及び第二記録部121も、記憶部120と同様の構成を有してもよい。
図5は、記憶部120が記憶する内容の一例を示す。記憶部120には、撮影装置100Aによって撮影された画像ファイルごとに、当該画像ファイルの取得時に用いられた光源105の点灯領域105akの位置情報が組み合わされて記憶されている。図5の例では、点灯領域に対応するディスプレイ点灯範囲は、光源105として使用されているディスプレイ上での座標で示されている。仮想点光源位置は、ディスプレイ点灯範囲での照明によって生成される仮想点光源の位置、つまり、ディスプレイ点灯範囲に対応する仮想点光源の位置である。仮想点光源位置は、イメージセンサ102に対する仮想点光源の相対的な位置を示す。ディスプレイ点灯範囲及び仮想点光源位置は、予め定められて記憶部120に記憶されてもよく、記憶部120に記憶された情報から、画像生成装置100Bの構成要素又は撮影制御部103によって算出されてもよい。例えば、記憶部120には、光源105であるディスプレイとレンズアレイ107に含まれる複数の凸レンズ106akとの相対的な位置の情報が記憶され、さらに、凸レンズ106akの屈折率の情報、及びディスプレイの光線の広がりの角度の情報が記憶される。さらに、ディスプレイと凸レンズ106akとの相対的な位置情報と、凸レンズ106akの屈折率情報と、ディスプレイの光線の広がり角度情報とを用いて、ディスプレイ点灯範囲に対応する仮想点光源のイメージセンサ102に対する相対的な位置が計算され得る。
以下において、仮想点光源105bkの位置情報を照明位置情報とも呼ぶ。照明位置情報は、画像ファイルのファイルIDとともに記憶されており、画像データとファイルIDを介して結合されている。なお、照明位置情報は、画像ファイルの一部(例えばヘッダ情報)に記録されてもよい。
リフォーカス処理部130は、例えば制御回路又はプロセッサによって実現され、複数の画像と、複数の仮想点光源105bkの位置情報と、仮想的な焦点面の情報とから、当該焦点面における合焦画像を構成する画素ごとの光の強度を計算する。このリフォーカス処理の詳細は後述する。
画像生成部140は、例えば制御回路又はプロセッサによって実現され、リフォーカス処理部130で計算された画素ごとの輝度値から、焦点面における合焦画像を生成する。
表示部150は、ディスプレイによって実現され、画像生成部140で生成された合焦画像を表示する。表示部150は、液晶パネル、有機又は無機EL等の表示パネルによって構成されてよい。
[1−2.画像生成システムの動作]
[1−2−1.画像生成システムの全体動作]
次に、以上のように構成された画像生成システム10の全体動作について、図6及び図7等を参照しつつ説明する。図6は、実施の形態に係る画像生成システム10の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、座標と焦点面との関係の一例を示す模式図である。
(ステップS1100)
まず、撮影装置100Aの撮影制御部103は、光源105の複数の点灯領域105ak(k=1,2,・・・・,n)を順に用いて対象物を照明し、当該対象物の複数の画像をイメージセンサ102で撮影する。具体的には、撮影制御部103は、光源105の複数の点灯領域105akのそれぞれが、レンズアレイ107の凸レンズ106ak(k=1,2,・・・・,n)を通じて生成する仮想点光源105bk(k=1,2,・・・・,n)が対象物を照明するたびに、イメージセンサ102の受光面に到達した光の強度を記録することにより、対象物の画像を取得する。取得された画像は、撮影時に対象物を照明していた仮想点光源105bkの位置情報とともに、記憶部120で記憶される。ここでは、複数の点灯領域105akの位置、及び点灯領域105akそれぞれに対応する仮想点光源105bkの位置は、イメージセンサ102に対して固定されている。仮想点光源105bkの各々の位置情報は予め定められている。撮影処理の詳細は後述する。
(ステップS1200)
焦点面決定部110は、焦点面を決定する。具体的には、焦点面決定部110は、イメージセンサ102に対する焦点面の位置及び傾き(角度)を決定する。例えば、焦点面決定部110は、第一記録部111に記憶される予め定められた焦点面の情報に基づいて、焦点面を決定してもよい。または、焦点面決定部110は、入力部112によりユーザから受け付けられた、焦点面を指定する指定情報に基づいて、焦点面を決定してもよい。
焦点面は、合焦画像が生成される仮想的な面に相当する。つまり、焦点面における対象物の合焦画像に含まれる複数の合焦画素は、焦点面上の複数の点に一対一で対応する。
例えば、焦点面決定部110は、焦点面の角度及び位置を用いて焦点面を決定する。焦点面の角度及び位置は、例えば図7に示すxyz空間によって定義される。図7において、xy平面は、イメージセンサ102の受光面と一致する。z軸は、イメージセンサ102の受光面に直交する。このとき、焦点面の角度は、例えばイメージセンサ102の受光面の中心を原点とするxyz空間においてx軸及びy軸に対する角度で定義される。焦点面の位置は、焦点面の中心点の座標で定義される。
(ステップS1300)
リフォーカス処理部130は、複数の撮像画像と、複数の仮想点光源105bkの位置情報と、焦点面の情報とに基づいて、リフォーカス処理を行い、当該焦点面上の各点の輝度を求める。リフォーカス処理の詳細は後述する。このリフォーカス処理によって、当該焦点面に対応する合焦画像が生成され得る。
(ステップS1400)
画像生成部140は、ステップS1300で行われたリフォーカス処理の結果に基づきディスプレイ等に出力可能な画像データを生成する。画像生成部140は、生成された画像データを表示部150に出力する。
(ステップS1500)
表示部150は、ステップS1400で生成された画像を表示する。
[1−2−2.撮影処理]
ここでステップS1100の撮影装置100Aの動作の詳細を説明する。図8は、実施の形態に係る撮影装置100Aの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1110)
撮影制御部103は、例えば記憶部120等に記憶されている予め定められた複数の仮想点光源105bkの位置のリスト、又は、図示しない外部入力によって指定された複数の仮想点光源105bkの位置のリスト(以下、いずれのリストも仮想点光源位置リストと呼ぶ)を参照して、各仮想点光源105bkの位置から照明された対象物の撮影が終了したか否かを判定する。なお、以下の説明において、仮想点光源105bkの位置を、仮想点光源位置とも呼ぶ。具体的には、撮影制御部103は、仮想点光源位置リストに含まれるすべての仮想点光源位置において、仮想点光源105bkによる照明の際のイメージセンサ102による対象物の撮影が、終了したか否かを判定する。対象物は、イメージセンサ102の表面上に配置されている。
ここで、仮想点光源位置リストに含まれるすべての仮想点光源位置からの照明による撮影が終了している場合(ステップS1110においてyes)、撮影制御部103は、ステップS1200へ進む。一方、仮想点光源位置リスト内のいずれかの仮想点光源位置からの照明による撮影が終了していない場合(ステップS1110においてno)、撮影制御部103は、ステップS1120へ進む。
(ステップS1120)
撮影制御部103は、仮想点光源位置リストに含まれる複数の仮想点光源位置の中から、まだ照明が行われていない仮想点光源位置を選択し、選択した仮想点光源位置に対応する点灯領域を決定して、光源105へ制御信号を出力する。仮想点光源位置と点灯領域との対応関係は、予め定められた関係に基づき、対応表等を用いて記憶部120に記憶されていてよい。又は、仮想点光源位置と点灯領域との対応関係について、レンズアレイ107内の凸レンズ106akの特性と当該凸レンズ106akに対応する仮想点光源位置とから、点灯領域が計算されて、対応表等を用いて記憶部120に記憶されてもよい。仮想点光源位置リストにおいて、各仮想点光源位置は、例えば、仮想点光源位置ごとに割り当てられた番号によって示される。又は、各仮想点光源位置は、例えば、図7に示されるようなxyz空間における座標値によって示される。仮想点光源位置の選択は、例えば、リストの昇順に行われる。
(ステップS1130)
光源105は、ステップS1120で撮影制御部103より出力された制御信号に従って、対象物への照明を開始する。つまり、ステップS1120で選択された仮想点光源位置に対応する点灯領域105akが光の照射を開始する。
(ステップS1140)
光源105の点灯領域105akから射出された光が、レンズアレイ107内の凸レンズ106akによって仮想点光源105bkに集光され、仮想点光源105bkから射出されて対象物を照明している間に、イメージセンサ102は、当該仮想点光源105bkから対象物を透過した光によって形成される画像を取得する。
(ステップS1150)
その後、撮影制御部103は、光源105へ制御信号を出力して、対象物への照明を停止する。なお、照明の停止は、撮影制御部103からの制御信号に従って行われなくてもよい。例えば、光源105は、照明を開始してからの時間長を計時して、計時した時間長が予め定められた時間長を超えたら照明を能動的に停止してもよい。又は、ステップS1140でイメージセンサ102が画像の取得を終了した後に、イメージセンサ102は、照明を停止するための制御信号を、光源105に出力してもよい。
(ステップS1160)
次いで、撮影制御部103は、ステップS1140で取得された画像と、ステップS1130で点灯領域105akの点灯により生成された仮想点光源105bkの位置情報とを、記憶部120へ出力する。そして、記憶部120は、画像データと仮想点光源位置の情報とを対応付けて記憶する。撮影制御部103は、ステップS1160の後、ステップS1110へ戻る。
ステップS1110からステップS1160までの処理が繰り返されることで、仮想点光源位置リストに含まれるすべての仮想点光源位置に対応する点灯領域105akから、仮想点光源105bkを通して順次、対象物に光が照射され、対象物に光が照射されるたびに、イメージセンサ102が画像を取得する。
[1−2−3.リフォーカス処理]
さらに、ステップS1300のリフォーカス処理部130の動作の詳細を説明する。図9は、実施の形態に係るリフォーカス処理部130の動作の一例を示すフローチャートである。図10〜図14は、リフォーカス処理の計算方法の具体例を説明する模式図である。以下に、図9のフローチャートに沿って、リフォーカス処理部130の動作を説明する。
(ステップS1310)
リフォーカス処理部130は、ステップS1200で決定された焦点面の情報を焦点面決定部110から取得する。焦点面の情報は、例えば、焦点面の中心の座標値と、焦点面の傾きを示す値とを含む。図7に示されるように、焦点面の傾きは、例えば、焦点面及びxz平面の交線がx軸と成す角度によって表される。また例えば、焦点面の傾きは、焦点面及びyz平面の交線がy軸が成す角度によって表される。焦点面の中心の座標値は、合焦画像の中心の画素に対応する焦点面上の点の座標値である。
例えば、図10を参照すると、撮影の対象物1000、撮影装置100Aの仮想点光源105b1及び105b2、並びにイメージセンサ102の位置関係の一例が示されている。なお、図10は、撮影装置100A及び対象物1000の、xz平面における断面図の一例を示す。対象物1000は、仮想点光源105b1及び105b2、並びにイメージセンサ102の間に位置し、かつイメージセンサ102上に位置する。リフォーカス処理部130は、ステップS1310において、焦点面1100の情報を取得する。
(ステップS1320)
リフォーカス処理部130は、ステップS1310で取得した焦点面に対応する合焦画像に含まれる全画素についてリフォーカス処理が終了したか否かを判定する。ここでは、リフォーカス処理とは、ステップS1320からステップS1390までの処理を意味する。
合焦画像に含まれる全画素についてリフォーカス処理が終了している場合(ステップS1320においてyes)、リフォーカス処理部130は、リフォーカス処理を終了する(ステップS1400へ進む)。
合焦画像に含まれるいずれかの画素についてリフォーカス処理が終了していない場合(ステップS1320においてno)、リフォーカス処理部130は、リフォーカス処理を続行する(ステップS1330へ進む)。
合焦画像は、合焦画素である複数の画素を含む。合焦画像に含まれる複数の画素は、焦点面上の複数の点に一対一で対応する。図11を参照すると、合焦画像に含まれる複数の画素に対応する、焦点面1100上の複数の点1102a〜1102eの一例が示されている。なお、図11に示す焦点面1100上の複数の点1102a〜1102eは、対象物1000上の点であるが、対象物1000上ではない点が合焦画像の画素に対応してもよい。
(ステップS1330)
リフォーカス処理部130は、合焦画像に含まれる複数の画素の中から1つの画素を選択する。ここで選択される1つの画素は、合焦画像に含まれる複数の画素のうち、リフォーカス処理がまだ実行されていない画素である。なお、合焦画像の画素値の初期値は0である。
例えば、図1に示される第二記録部121に、合焦画像のうちすでにリフォーカス処理が実行された画素の情報が記憶されている。後述するステップS1390の処理の後、リフォーカス処理部130は、第二記録部121にリフォーカス処理した画素の情報を記録する。リフォーカス処理部130は、第二記録部121に記録された画素の情報を参照して、リフォーカス処理がまだ実行されていない画素を選択する。以下、図12に示されるように、点1102aに対応する画素が選択された場合について説明する。また、点1102aに対応する画素を選択画素とも表記する。
(ステップS1340)
リフォーカス処理部130は、すべての仮想点光源位置に対する加算処理が終了しているか否かを判定する。ここで、加算処理とは、ステップS1340からステップS1390までの処理を意味する。すべての仮想点光源位置に対する加算処理が終了している場合(ステップS1340においてyes)、リフォーカス処理部130の処理は、ステップS1320に戻る。一方、いずれかの仮想点光源位置に対する加算処理が終了していない場合(ステップS1340においてno)、リフォーカス処理部130は加算処理を続行する(ステップS1350に進む)。
(ステップS1350)
リフォーカス処理部130は、撮影に用いたすべての仮想点光源位置の中からまだ加算処理が終了していない仮想点光源位置を選択する。
(ステップS1360)
リフォーカス処理部130は、選択された仮想点光源位置と焦点面における選択画素の位置とを通る直線が、イメージセンサ102の受光面と交差する点の位置を計算する。例えば、図13を参照すると、仮想点光源105b1の位置と選択画素に対応する点1102aとを通る直線1200が、イメージセンサ102の受光面と交点1103aで交差する例が示されている。以下において、交点1103aを、加算処理を行う対象の点である対象点とも表記する。イメージセンサ102の受光面上の対象点は、例えば、図7に示すxy平面上の座標値で表される。
(ステップS1370)
リフォーカス処理部130は、選択された仮想点光源位置に対応する画像を記憶部120から取得する。つまり、リフォーカス処理部130は、選択された仮想点光源位置にある仮想点光源105bkを用いて撮影された画像を記憶部120から取得する。具体的には、リフォーカス処理部130は、図5に示されるような仮想点光源位置情報と画像との対応関係に従って、記憶部120に記憶された画像を取得する。例えば、リフォーカス処理部130は、図12に示す仮想点光源105b1の位置に対応する画像を取得する。
(ステップS1380)
リフォーカス処理部130は、ステップS1360で計算されたイメージセンサ102上の対象点の撮影画像中の位置を決定する。具体的には、リフォーカス処理部130は、撮影画像の画素の配列を基準に撮影画像における対象点の位置を決定する。
撮影画像における対象点の位置が、撮影画像の画素の位置である場合、リフォーカス処理部130は、撮影画像における対象点の輝度値を、当該画素の輝度値とする。撮影画像における対象点の位置が複数の画素の中間位置である場合、リフォーカス処理部130は、対象点の位置に隣接する複数の画素の輝度値を用いて補間処理を行うことにより、撮影画像における対象点の輝度値を計算する。具体的には、リフォーカス処理部130は、例えば、対象点に隣接する複数の画素(例えば4画素)のそれぞれの画素と対象点との距離を求め、対象点と各画素との距離の比を各画素の輝度値に乗じて加算することで、撮影画像における対象点の輝度値を求める。
図14は、ステップS1380における対象点の輝度値の計算を説明するための模式図である。図14において、対象点に隣接する4つの画素A〜画素Dと対象点との距離は、それぞれ、a、b、c、及びdと表されている。この場合、対象点の輝度値Ltは、以下の式1で求められる。
Figure 2018082355
ここで、La、Lb、Lc及びLdはそれぞれ、画素A、画素B、画素C及び画素Dの輝度値を表す。
(ステップS1390)
リフォーカス処理部130は、合焦画像上の選択画素の輝度値にステップS1390で計算した対象点の輝度値を加算する。
ステップS1340からステップS1390までの処理を各仮想点光源位置に関して繰り返すことにより、全ての仮想点光源位置について、撮影された画像中の対象点の輝度値が選択画素の輝度値に加算された結果が、選択画素の輝度値として計算される。
このような加算処理によって、焦点面上の各点について、当該点を透過した複数の方向からの光によって形成された複数の画像が合焦画像の1つの画素に重ねられる。
例えば、図13において、仮想点光源105b1から照射された光は、選択画素に対応する焦点面1100上の点1102aを透過してイメージセンサ102の受光面上の対象点(交点1103a)に到達する。したがって、仮想点光源105b1の照明を通じて撮影された画像中の対象点(交点1103a)の位置には、焦点面1100上の点1102aにおける画像が含まれている。
また、図13において、仮想点光源105b2から照射された光は、選択画素に対応する焦点面1100上の点1102aを透過してイメージセンサ102の受光面上の対象点(交点1103b)に到達する。したがって、仮想点光源105b2の照明を通じて撮影された画像中の対象点(交点1103b)の位置には、焦点面1100上の点1102aにおける画像が含まれている。
このような対象点(交点1103a)における画像(輝度値)及び対象点(交点1103b)における画像(輝度値)が加算されることにより、複数の方向からの光によって形成された複数の画像が合焦画像の選択画素に重ねられる。
[効果]
以上のように、実施の形態に係る画像生成システム10によれば、仮想的な焦点面の情報と複数の撮影画像とを用いて、焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応するイメージセンサ102のセンサ画素の輝度値が取得される。そして、取得されたセンサ画素の輝度値を用いて、焦点面の合焦画像が生成される。
また、複数の凸レンズ106akのそれぞれは、複数の光源としての点灯領域105akのいずれか1つから射出された光を集光して、複数の凸レンズ106akとイメージセンサ102との間で焦点を結び、複数の焦点が、複数の仮想点光源105bkを構成する。そして、イメージセンサ102は、複数の仮想点光源105bkのそれぞれが照明する毎に、複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、対象物の複数の撮影画像を取得する。上述の構成において、点灯領域105akの形状に関係なく、点灯領域105akから射出された光が、凸レンズ106akの焦点で点光源を形成することができる。よって、イメージセンサ102及びその上の対象物への安定した照明が可能になる。従って、高画質な合焦画像の生成が可能になる。
また、レンズアレイ107を採用することにより、複数の凸レンズ106akそれぞれは小さくなり、レンズの厚さが薄くなるため、照明器101を小さくすることができる。
また、ディスプレイを用いて、その複数の画素を部分的に発光させることによって、面光源としての複数の点灯領域105akの形成が、容易になる。さらに、点灯領域105akの位置、形状及び寸法の設定が任意に可能になる。また、面光源による発光は、拡散光及び平行光の形成が容易である。
(変形例)
次に、実施の形態の変形例について説明する。上記実施の形態では、光源105の点灯領域105akから照射された光は、当該点灯領域105akに対応するレンズアレイ107中の1つの凸レンズ106akによって集光されて、仮想点光源105bkを生成してした。さらに、上述のように仮想点光源105bkを生成するために、レンズアレイ107の位置は光源105の位置に対して相対的に固定されており、このとき、光源105の発光面上の複数の異なる部分領域である点灯領域105akの位置と、レンズアレイ107の複数の凸レンズ106akの位置とはそれぞれ、1対1で対応していた。
本変形例では、レンズアレイ107を、複数の凸レンズ106akの配列方向及びイメージセンサ102の表面と略平行な面上で移動可能に構成している。これにより、光源105に対するレンズアレイ107の相対的な位置が可変になる。例えば、光源105の発光面上の1つの点灯領域105akの位置がレンズアレイ107の複数の凸レンズ106akの位置に対応する場合、レンズアレイ107を移動することによって、それぞれの位置を1対1で対応させることができる。つまり、1つの点灯領域105akから照射された光が、複数の凸レンズ106akによって集光される場合、当該光が、1つの凸レンズ106akによって集光されるように、レンズアレイ107の位置調整が可能である。よって、1つの点灯領域105akに対して1つの仮想点光源105bkが生成されて対象物を照明する。
図15及び図16等を参照して、変形例に係る画像生成システムの構成を説明する。図15は、変形例に係る照明器2101の構造の一例を模式的に示す側面図である。図16は、図15の画像生成システムにおけるレンズアレイの移動動作の一例を模式的に示す側面図である。図15及び図16に示される画像生成システムは、レンズアレイ107に平面移動用ステージ108が接続されている以外は、図2と同様である。また、変形例に係る画像生成システムの構成は、照明器2101の構成以外は実施の形態と同様であるので、以下において、同様の点の説明を省略する。
変形例に係る画像生成システムは、撮影装置100Aと、画像生成装置100Bと、記憶部120と、表示部150とを備える。画像生成システムは、さらに、予め定められた焦点面の情報を記憶している第一記録部111と、リフォーカス処理済みの画素の情報を記録する第二記録部121と、焦点面を指定する指定情報の入力を受け付ける入力部112とを備え得る。撮影装置100Aは、照明器2101と、イメージセンサ102と、撮影制御部103とを含む。
本変形例においては、照明器2101は、光源105と、レンズアレイ107と、平面移動用ステージ108とを含む。ここで、平面移動用ステージ108は、移動部の一例である。
レンズアレイ107は、光源105とイメージセンサ102との間に設置される。レンズアレイ107を構成する各々の凸レンズ106ak(k=1,2,・・・・・・,n)は、予め定められた光源105の複数の点灯領域105akに対応して設置される。具体的には、複数の凸レンズ106akは、複数の点灯領域105akの数量と同等の数量で配置され、複数の点灯領域105akの配置ピッチと同等のピッチで配置される。なお、上記数量及びピッチに関して、複数の点灯領域105akと複数の凸レンズ106akとの間で異なっていてもよい。後述するように、レンズアレイ107が移動可能であるため、点灯領域と凸レンズとを対応させることが可能である。
平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107を平面的に、つまり2次元方向に移動させるように構成されている。具体的には、平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107を、イメージセンサ102の表面に沿う方向、及び光源105の点灯領域105akの配列方向に移動させる。点灯領域105akの配列方向は、光源105の発光面に沿う方向でもある。平面移動用ステージ108がレンズアレイ107を移動させる機構は、アクチュエータ等を使用した電動式の機構であってもよく、手動式の機構であってもよい。手動式の機構の場合、例えば、ねじ回転によるねじの進退を利用してレンズアレイ107を移動させる機構を適用することによって、レンズアレイ107の位置の微調整が可能である。平面移動用ステージ108の動作の制御は、撮影制御部103が行ってよい。
例えば、平面移動用ステージ108は、凸レンズ106akの中心間の距離より短い距離でレンズアレイ107を移動させ、各凸レンズ106akの位置を各点灯領域105akが光を照射する方向に合わせる。これにより、各点灯領域105akから射出される光がすべて、1つの凸レンズ106akを通過して集光され、仮想点光源を生成する。
例えば、図16に示される状態Aでは、点灯領域105ak1に対応する位置に、レンズアレイ107の1つの凸レンズ106akが配置されている。これにより、点灯領域105ak1から射出される光はすべて1つの凸レンズ106akを通過して集光され、仮想点光源105bk1を生成する。また、状態Bでは、別の点灯領域105ak2が、レンズアレイ107の凸レンズ106akの中心間の距離より短い距離aだけ、点灯領域105ak1からイメージセンサ102の表面に沿う方向にずれた位置に配置されている。つまり、点灯領域105ak1及び点灯領域105ak2は、互いにラップしている。そして、状態Bにおいて、平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107をイメージセンサ102の表面に沿う方向に距離aだけ移動させる。これにより、点灯領域105ak2から射出される光もすべて1つの凸レンズ106akを通過して集光され、仮想点光源105bk2を生成する。
平面移動用ステージ108によりレンズアレイ107を移動させることで、点灯領域105akが変わった場合に、1つの点灯領域105akから射出される光が複数の凸レンズ106akを透過することが抑えられる。これにより、1つの点灯領域105akに対して、1つの仮想点光源105bkの生成が可能になる。また、レンズアレイ107を移動させるため、1つのレンズをすべての点灯領域105akに対応する位置に移動させるような大きな移動が必要とならない。そして、図16に示すように、点灯領域105ak同士が互いにラップしていても、上述のような仮想点光源105bkの生成が可能である。このため、仮想点光源105bk間の距離を小さくすることができ、密な仮想点光源105bkを用いて生成される合焦画像は鮮明になる。
さらに、点灯領域105ak間の最短距離をレンズアレイ107の移動量となるようにレンズアレイ107の移動を選択することで、レンズアレイ107の移動時間が短縮される。また、レンズアレイ107の移動量を最小限にすることによって、仮想点光源105bkが密になるため、合焦画像が鮮明になる。よって、撮影時間の延長を抑えつつリフォーカシング結果の画質を向上することができる。
また、本変形例に係る画像生成システムは、以下に説明するように動作する。なお、撮影装置100Aの動作以外は、実施の形態と同様であるため、撮影装置100Aの動作のみを、以下で説明する。図17は変形例に係る撮影装置100Aの動作の一例を示すフローチャートである。図17は、図8と同様に、ステップS1100の撮影処置の詳細な動作を示したものである。
(ステップS1110)
撮影制御部103は、仮想点光源位置リストを参照して、各仮想点光源位置から照明された対象物の撮影が終了したか否かを判定する。すべての仮想点光源位置からの照明による撮影が終了している場合(ステップS1110においてyes)、撮影制御部103は、ステップS1200へ進む。一方、仮想点光源位置リスト内のいずれかの仮想点光源位置からの照明による撮影が終了していない場合(ステップS1110においてno)、撮影制御部103は、ステップS1120へ進む。
(ステップS1120)
撮影制御部103は、仮想点光源位置リストに含まれる複数の仮想点光源位置の中から、まだ照明が行われていない仮想点光源位置を選択し、選択した仮想点光源位置に対応する点灯領域を決定して、光源105へ制御信号を出力する。仮想点光源位置と点灯領域との対応関係は、予め定められた対応関係に基づき、例えば図18に示されるような対応表によって記憶部120に記憶されていてよい。又は、仮想点光源位置と点灯領域との対応関係について、レンズアレイ107内の凸レンズ106akの特性と当該凸レンズ106akに対応する仮想点光源位置とから、点灯領域が計算されて、図18に示されるような対応表によって記憶されてもよい。なお、図18は、変形例に係る撮影制御部103が取得又は計算して保持する内容の一例を示す図である。
(ステップS1121)
撮影制御部103は、ステップS1120で選択された点灯領域105akaの中心位置を求める。さらに、撮影制御部103は、現在の位置でのレンズアレイ107中の各凸レンズ106akの中心位置を求める。撮影制御部103は、レンズアレイ107中の凸レンズ106akの中心位置のうち、点灯領域105akaの中心位置に最も近い凸レンズ106akaを選択し、選択された凸レンズ106akaの中心位置と点灯領域105akaの中心位置との間での位置のずれの有無を判定する。なお、凸レンズ106akの中心位置は、レンズの光軸の位置であってもよい。上記位置ずれは、イメージセンサ102の表面に略平行な方向での位置ずれである。点灯領域105akaの中心位置と凸レンズ106akaの中心位置との間にずれが無い場合(ステップS1121においてyes)、撮影制御部103はステップS1130へ進む。一方、点灯領域105akaの中心位置と凸レンズ106akaの中心位置との間にずれがある場合(ステップS1121においてno)、撮影制御部103はステップS1122へ進む。
(ステップS1122)
撮影制御部103は、ステップS1121で検出された点灯領域105akaの中心位置と凸レンズ106akaの中心位置との間におけるイメージセンサ102の表面に略平行な方向での位置ずれ量を算出する。さらに、撮影制御部103は、平面移動用ステージ108を制御して、上記位置ずれを解消する方向に、算出した位置ずれ量だけレンズアレイ107を移動させる。平面移動用ステージ108が手動式の場合、撮影制御部103は、位置ずれ量を表示部150等に表示してもよい。
例えば、図19には、撮影制御部103がステップS1110からS1122で取得又は計算する値の一例が示されている。仮想点光源位置(1300,80,300)に対応するディスプレイ点灯範囲は(1300,80)を中心とする半径20の円領域である。このとき、レンズアレイ107中において、ディスプレイ点灯範囲の中心(1300,80)に最も近い凸レンズの中心位置は、例えば(1280,90)である。ここでは、座標系は、イメージセンサ102の表面の中心を原点とし、図7と同様の座標系に基づく。この例では、平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107を、x軸方向に+20、y軸方向に−10だけ動かすことにより、点灯領域の中心と凸レンズの中心との間の位置ずれを解消する。
(ステップS1130)
光源105は、ステップS1120で撮影制御部103より出力された制御信号に従って、対象物への照明を開始する。つまり、ステップS1120で選択された仮想点光源位置に対応する点灯領域105akが光の照射を開始する。
(ステップS1140)
光源105の点灯領域105akから射出された光が、凸レンズ106akによって仮想点光源105bkに集光され、仮想点光源105bkから射出されて対象物を照明している間に、イメージセンサ102は、当該仮想点光源105bkから対象物を透過した光によって形成される画像を取得する。
(ステップS1150)
その後、図8でのステップS1150と同様に、対象物への照明が停止される。
(ステップS1160)
次いで、撮影制御部103は、ステップS1140で取得された画像と、ステップS1130で点灯領域105akの点灯により生成された仮想点光源105bkの位置情報とを、記憶部120へ出力する。撮影制御部103は、ステップS1160の後、ステップS1110へ戻る。
ステップS1110からステップS1160までの処理が繰り返されることで、仮想点光源位置リストに含まれるすべての仮想点光源位置に対応する点灯領域105akから、仮想点光源105bkを通して順次、対象物に光が照射され、対象物に光が照射されるたびに、イメージセンサ102が画像を取得する。
[変形例の効果]
変形例に係る画像生成システムでは、レンズアレイ107を平面移動用ステージ108により移動させることで、生成する仮想点光源位置を任意に設定することが出来る。点灯領域105akに最寄の凸レンズ106akが点灯領域105akに対応するようにレンズアレイ107を移動させることで、移動量を最小にとどめ、移動にかかる時間を短くし、移動させるための機構を小さくすることが出来る。
変形例に係る画像生成システムでは、平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107を移動させていたが、光源105を移動させてもよい。又は、レンズアレイ107及び光源105のそれぞれに、平面移動用ステージが設けられてもよい。
変形例に係る画像生成システムでは、平面移動用ステージ108は、レンズアレイ107をイメージセンサ102の表面に沿う方向に移動させていたが、当該表面に垂直な方向にも移動させるように構成されてもよい。これにより、イメージセンサ102の表面に垂直な方向での仮想点光源の位置調整が可能になる。
(他の実施の形態)
以上、1つ又は複数の態様に係る画像生成システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、1つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示の包括的又は具体的な態様は、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本開示に係る画像生成システムの各構成要素は、専用のハードウェアで構成されてもよく、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。なお、各構成要素は、集中制御を行う単独の要素で構成されてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の要素で構成されてもよい。
また、画像生成システムの各構成要素は、LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)、システムLSI等の回路でもよい。複数の構成要素が、全体として1つの回路を構成してもよく、それぞれ別々の回路を構成してもよい。また、回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよく、専用の回路でもよい。
システムLSIは、複数の構成部を1つのチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。システムLSI及びLSIは、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)であってもよく、LSI内部の回路セルの接続及び設定を再構成可能なリコンフィギュラブルプロセッサを含んでもよい。
また、画像生成システムの各構成要素の一部又は全部は、脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されてもよい。ICカード又はモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM等から構成されるコンピュータシステムである。ICカード又はモジュールは、上記のLSI又はシステムLSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカード又はモジュールは、その機能を達成する。これらICカード及びモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
また、本開示に係る画像生成方法は、MPU、CPU、プロセッサ、LSIなどの回路、ICカード又は単体のモジュール等によって、実現されてもよい。
また、本開示に係る画像生成装置及び画像生成方法での処理は、ソフトウェアプログラム又はソフトウェアプログラムからなるデジタル信号によって実現されてもよい。なお、上記プログラム及び上記プログラムからなるデジタル信号は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ等に記録したものであってもよい。また、上記プログラム及び上記プログラムからなるデジタル信号は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものであってもよい。また、上記プログラム及び上記プログラムからなるデジタル信号は、記録媒体に記録して移送されることにより、又はネットワーク等を経由して移送されることにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施されてもよい。
本発明は、培養中の細胞あるいは胚等の細胞塊の画像を生成する装置に広く利用可能であり、インキュベータ内で対象物を撮像する際に有用である。
10 画像生成システム
100A 撮影装置
100B 画像生成装置
101,2101 照明器
102 イメージセンサ
103 撮影制御部
105ak 点灯領域(光源)
105bk 仮想点光源
106ak 凸レンズ
107 レンズアレイ
108 平面移動用ステージ(移動部)
110 焦点面決定部
111 第一記録部
112 入力部
120 記憶部
121 第二記録部
130 リフォーカス処理部
140 画像生成部
150 表示部

Claims (7)

  1. 複数の光源及び複数の凸レンズを含む照明器と、
    対象物が載置される表面と複数のセンサ画素とを有するイメージセンサと、
    前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面に対応する合焦画像を生成する少なくとも1つの制御回路とを備え、
    前記複数の凸レンズのそれぞれは、前記複数の光源のいずれか1つから射出された光を集光して、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、
    複数の前記焦点は、複数の仮想点光源を構成し、
    前記イメージセンサは、前記複数の仮想点光源のそれぞれが照明する毎に、前記複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記対象物の複数の撮影画像を取得し、
    前記少なくとも1つの制御回路は、
    (a1)前記イメージセンサにより撮影された複数の撮影画像を取得し、
    (a2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する前記焦点面の情報を取得し、
    (a3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく前記複数の仮想点光源の位置情報を取得し、
    (a4)前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、
    (a5)生成した前記焦点面の合焦画像を出力する
    画像生成システム。
  2. 前記複数の光源はそれぞれ、所定の領域で発光する面光源である
    請求項1に記載の画像生成システム。
  3. 前記照明器は、複数の画素を有するディスプレイを含み、
    前記ディスプレイは、前記複数の画素を部分的に発光させることによって、前記面光源を形成する
    請求項2に記載の画像生成システム。
  4. 前記複数の凸レンズはそれぞれ、前記複数の光源のいずれか1つのみから射出された光を集光する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像生成システム。
  5. 前記複数の凸レンズを移動させる移動部をさらに備える
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像生成システム。
  6. 前記移動部は、配列された前記複数の光源の配列方向に前記複数の凸レンズを移動させる
    請求項5に記載の画像生成システム。
  7. イメージセンサ上に位置する対象物の画像を生成する画像生成方法であって、
    (b1)複数の光源のそれぞれを照明する毎に、前記イメージセンサの複数のセンサ画素で受光される光に基づく輝度値を用いて、前記イメージセンサ上に位置する前記対象物の複数の撮影画像を取得し、ここで、前記複数の光源それぞれから射出された光は、複数の凸レンズのいずれか1つによって集光されて、前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間で焦点を結び、前記焦点のそれぞれで仮想点光源を生成し、
    (b2)前記複数の凸レンズと前記イメージセンサとの間に位置する仮想的な焦点面を設定し、
    (b3)前記複数の光源の位置情報と前記複数の凸レンズの位置情報とに基づく複数の前記仮想点光源の位置情報を取得し、
    (b4)前記焦点面に対応する合焦画像を生成することであって、前記焦点面の情報と、前記複数の仮想点光源の位置情報と、前記複数の撮影画像とを用いて、前記焦点面の合焦画像を構成する複数の合焦画素に対応する前記センサ画素の輝度値を取得することで、前記焦点面の合焦画像を生成し、
    (b5)前記焦点面の合焦画像を出力し、
    前記(b1)〜(b5)の少なくとも1つは制御回路により実行される
    画像生成方法。
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