JP2018082030A - 治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ飛びによる切削ブレード検出器の破損を防止しうる治具を提供する。【解決手段】治具7は、切削装置1において使用され、切削ブレード検出器6を側方から保護する面を有する板状部70と、板状部70に連結され切削ブレード検出器6の近傍に固定される固定部71と、を含み、チャックテーブル2と切削ブレード検出器6との間に配置され切削ブレード検出器6を保護する構成としたため、被加工物Wの切削時にチップ飛びが発生しても、切削ブレード検出器6に向けて飛散してきたチップを板状部70が受け止めることから、切削ブレード検出器6にチップが衝突して故障するおそれを防止することができる。また、治具7は、簡易で、かつ、比較的小型な構成となっているため、持ち運びが容易であり、余剰スペースの少ない装置内部に簡単に設置することができる。【選択図】図4
Description
本発明は、切削ブレードの状態を確認する切削ブレード検出器を備えた切削装置において、切削ブレード検出器を保護する治具に関する。
被加工物を切削する切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物を切削する切削ブレードを備える切削手段と、切削ブレードの切り込み深さを調整するために切削ブレードの刃先の位置を検出する切削ブレード検出器と、切削ブレード検出器を保護する保護カバーと、被加工物を収容するカセットと、カセットに対して切削前の被加工物を搬出するとともに切削後の被加工物を搬入する搬出入手段とを備えている(例えば、下記の特許文献1を参照)。この切削装置では、カセットに収容されている切削前の被加工物をチャックテーブルに搬送し、切削が終了した被加工物をチャックテーブルからカセットに自動搬送することが可能となっている。
上記の切削装置のほかに、オペレータにより被加工物を装置内に搬送するマニュアルタイプの切削装置もある。この切削装置は、被加工物の搬出入作業を行うために装置前方側に取り付けられた開閉扉を備えており、オペレータが開閉扉を開閉して、装置内に被加工物を搬入するとともに、装置外へ被加工物を搬出することが可能となっている(例えば、下記の特許文献2を参照)。
上記の特許文献1の切削装置においては、切削ブレード検出器とチャックテーブルとが近接した位置にあるため、チャックテーブルに保持された被加工物を切削ブレードで切削する際に、チップ飛びが発生し切削ブレード検出器にチップが当たって、切削ブレード検出器のセンサーの一部が欠け、センサーの精度に影響を及ぼすことがある。そのため、防護カバーで切削ブレード検出器を覆うことが考えられる。しかし、防護カバーが比較的大きいため、例えば、上記の特許文献2に示すような小型の切削装置で防護カバーを使用しようとしても、装置内に余剰スペースが少ないため、防護カバーを設置することができないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、切削装置において、チップ飛びによる切削ブレード検出器の破損を防止しうる治具に本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを含む切削手段と、該切削ブレードの状態を検出する発光部と受光部とを含む切削ブレード検出器と、を備えた切削装置において使用される治具であって、該切削ブレード検出器を側方から保護する面を有する板状部と、該板状部に連結され該切削ブレード検出器の近傍に固定される固定部と、を含み、該チャックテーブルと該切削ブレード検出器との間に配置され該切削ブレード検出器を保護する。
本発明にかかる治具は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを含む切削手段と、該切削ブレードの状態を検出する発光部と受光部とを含む切削ブレード検出器と、を備えた切削装置において使用され、切削ブレード検出器を側方から保護する面を有する板状部と、板状部に連結され切削ブレード検出器の近傍に固定される固定部と、を含み、チャックテーブルと切削ブレード検出器との間に配置され切削ブレード検出器を保護する構成としたため、被加工物の切削時にチップ飛びが発生しても、切削ブレード検出器に向けて飛散してきたチップを板状部が受け止めることから、切削ブレード検出器にチップが衝突して故障するおそれを防止することができ、切削ブレード検出器で切削ブレードの状態を検出する際に、検出不能となったり検出精度が低下したりするのを防止することできる。また、治具は、簡易で、かつ、比較的小型な構成となっているため、持ち運びが容易であり、余剰スペースの少ない装置内部に簡単に設置することができる。
1 切削装置の構成
図1に示す切削装置1は、被加工物Wを切削する切削装置の一例である。切削装置1は、X軸方向に延在する基台100を有し、基台100には、被加工物Wを保持する保持面2aを有するチャックテーブル2を備えている。チャックテーブル2には、図示しない吸引源が接続されており、吸引源の吸引作用を受けた保持面2aで被加工物Wを吸引保持することができる。
図1に示す切削装置1は、被加工物Wを切削する切削装置の一例である。切削装置1は、X軸方向に延在する基台100を有し、基台100には、被加工物Wを保持する保持面2aを有するチャックテーブル2を備えている。チャックテーブル2には、図示しない吸引源が接続されており、吸引源の吸引作用を受けた保持面2aで被加工物Wを吸引保持することができる。
チャックテーブル2の周囲は、X軸方向に移動可能なウォーターケース3及び蛇腹状の防水カバー4によって囲繞されており、被加工物Wの切削時に使用される切削水をウォーターケース3や防水カバー4によって受け止めることができる。防水カバー4の下方側には、図示していないが、ウォーターケース3とともにチャックテーブル2をX軸方向に切削送りする切削送り手段が配設されている。
チャックテーブル2の上方側には、チャックテーブル2に保持された被加工物Wを切削する切削手段5を備えている。切削手段5は、チャックテーブル2の保持面2aに対して平行に配設されY軸方向の軸心を有するスピンドル50と、スピンドル50の先端に装着された切削ブレード51と、切削ブレード51をカバーするブレードカバー52と、切削ブレード51に向けて切削水を噴射する噴射ノズル53とを備えている。スピンドル50が所定の回転速度で回転することにより、切削ブレード51を所定の回転速度で回転させることができる。
ウォーターケース3の一端には、立設板101が連結されている。立設板101の切削手段5側のY軸方向端部に切削ブレード51の状態(切削ブレード51の刃の下端の高さ位置)を検出する切削ブレード検出器6を備えている。切削ブレード検出器6は、ウォーターケース3とともにX軸方向に移動可能となっている。
切削ブレード検出器6は、図2に示すように、本体60と、検出光を発光する発光部61と、発光部61から発光された検出光を受光する受光部62と、発光部61と受光部62との間に図1に示す切削ブレード51が進入可能な空隙63と、本体60に連結された支持部66と、支持部66の上に配設され発光部61及び受光部62に洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル64a,64bと、支持部66の上に配設され発光部61及び受光部62にエアーを供給するエアー供給ノズル65a,65bとを備えている。図示していないが、発光部61には、検出光の光源が接続され、受光部62には、光電変換部が接続されている。そして、図1に示した切削ブレード51が空隙63に進入した状態で、受光部62が発光部61から発光された検出光を受光して、その受光量に基づいて切削ブレード51の刃の下端のZ軸方向の高さ位置を検出することができる。切削ブレード検出器6の配設位置は、図示の例に限定されず、チャックテーブル2の周辺であって、切削手段5と切削ブレード検出器6との相対移動により、切削ブレード51が空隙63に進入可能な位置であればよい。
2 治具の構成
図1に示す治具7は、切削装置1において使用されるものであり、被加工物Wを切削する際に発生するチップ飛びから切削ブレード検出器6を保護する治具の一例である。治具7は、切削ブレード検出器6を側方から保護する面を有する板状部70と、板状部70の端部に連結され切削ブレード検出器6の近傍の位置に固定される固定部71とを含んでいる。板状部70及び固定部71は、例えば、0.5mmの厚みを有するステンレスなどの金属で構成されている。
図1に示す治具7は、切削装置1において使用されるものであり、被加工物Wを切削する際に発生するチップ飛びから切削ブレード検出器6を保護する治具の一例である。治具7は、切削ブレード検出器6を側方から保護する面を有する板状部70と、板状部70の端部に連結され切削ブレード検出器6の近傍の位置に固定される固定部71とを含んでいる。板状部70及び固定部71は、例えば、0.5mmの厚みを有するステンレスなどの金属で構成されている。
図3(a)に示すように、治具7を構成する板状部70は、第1の面70aと、第1の面70aと反対側の面である第2の面70bとを有している。図示の例では、第2の面70bが、図2に示した切削ブレード検出器6を側方から保護する面となっている。板状部70は、切削ブレード検出器6を側方から覆うことができる程度に第2の面70b側が内側に向けて湾曲して形成され、例えばR形状に形成されている。このように形成される板状部70によって切削ブレード検出器6を側方から覆うことにより、切削時に生じるチップ飛びから切削ブレード検出器6を保護することができる。ここで、側方から覆うとは、X軸方向側からかY軸方向側からかを問わず、横から覆うことを意味する。本実施形態に示した板状部70の形状は、一例にすぎず、切削ブレード検出器6の大きさや形状に合わせて板状部70を所定の位置で屈曲させて形成してもよい。
固定部71は、第1の面71aと、第1の面71aと反対側の面である第2の面71bとを有し、例えば断面略U字形状に折り曲げられ、第1の面71aと第2の面71bとの間に図1に示した立設板101に引っ掛けるための溝部72が形成されている。図3(b)に示すように、固定部71の第2の面71bには、ネジ8を螺合するためのネジ孔73が形成されている。実際には、治具7は、1枚の板状部材を塑性加工することで、板状部70と固定部71とに形成されており、部品点数が少なくて済み、簡易な構成となっている。
次に、治具7の切削装置1への設置について説明する。まず、図3(a)に示す固定部71の溝部72を、図4に示すように、切削ブレード検出器6の近傍の位置で立設板101に引っ掛けて、図3(b)に示す第2の面71bのネジ孔73からネジ8を螺合させ、第2の面71bを立設板101の背面に固定する。その結果、立設板101に取り付けられた切削ブレード検出器6が板状部70の第2の面70bの内側に位置づけられ、板状部70により切削ブレード検出器6が側方から覆われる。このようにして、治具7を、図1に示すチャックテーブル2と切削ブレード検出器6との間に配置し、切削手段5と切削ブレード検出器6との間に板状部70を介在させる。
続いて、治具7が設置された切削装置1において被加工物Wを切削する動作について説明する。図1に示した被加工物Wは、略円形板状に形成されており、被加工物Wの表面には、分割予定ラインLで区画された各領域に複数のデバイスDが形成されている。まず、被加工物Wをチャックテーブル2に搬送して、図示しない吸引源の吸引力を作用させた保持面2aで被加工物Wを吸引保持する。その後、切削送り手段によってチャックテーブル2がX軸方向(例えば正面から見て左方向)に移動することにより、チャックテーブル2と切削手段5とを相対的に切削送りしながら、切削手段5は切削ブレード51を例えば正面から見て時計回り方向に回転させながら被加工物Wに対してZ軸方向に切り込み送りして、分割予定ラインSに沿って切削ブレード51を切り込ませていわゆるダウンカットにより切削する。被加工物Wの切削中は、噴射ノズル53から切削ブレード51に向けて切削水を供給して切削ブレード51を冷却しつつ、被加工物Wを個々のデバイスDを有するチップに分割する。
このとき、特に切削ブレード51が正面から見て時計回りに回転していると、分割されたチップが切削ブレード検出器6側に飛散しやすいが、切削ブレード検出器6に向けてチップが飛散してきても、板状部70の第1の面70aによってチップが受け止められるため、切削ブレード検出器6にチップが衝突するのを防ぐことができる。また、切削ブレード51が正面から見て時計回りに回転していると、切削屑を含む切削水も切削ブレード検出器6側に飛散するが、切削屑を含む切削水が飛散してきても、板状部70の第1の面70aに受け止められるため、かかる切削水が切削ブレード検出器6に付着するのを防ぐことができる。
以上のとおり、本発明にかかる治具7は、切削装置1において使用され、切削ブレード検出器6を側方から保護する面を有する板状部70と、板状部70に連結され切削ブレード検出器6の近傍に固定される固定部71と、を含み、チャックテーブル2と切削ブレード検出器6との間に配置され切削ブレード検出器6を保護する構成としたため、被加工物Wの切削時にチップ飛びが発生しても、切削ブレード検出器6に向けて飛散してきたチップを板状部70が受け止めることから、切削ブレード検出器6にチップが衝突して故障するおそれを防止することができ、切削ブレード検出器6で切削ブレード51の状態を検出する際に、検出不能となったり検出精度が低下したりするのを防止することできる。
また、治具7は、簡易で、かつ、比較的小型な構成となっているため、持ち運びが容易であり、余剰スペースの少ない装置内部に簡単に設置することができる。したがって、例えば、マニュアルタイプの切削装置にも治具7を設置して使用することが可能となる。
また、治具7は、簡易で、かつ、比較的小型な構成となっているため、持ち運びが容易であり、余剰スペースの少ない装置内部に簡単に設置することができる。したがって、例えば、マニュアルタイプの切削装置にも治具7を設置して使用することが可能となる。
1:切削装置 100:基台 101:立設板
2:チャックテーブル 2a:保持面 3:ウォーターケース 4:防水カバー
5:切削手段 50:スピンドル 51:切削ブレード 52:ブレードカバー
53:噴射ノズル
6:切削ブレード検出器 60:本体 61:発光部 62:受光部 63:空隙
64a,64b:洗浄水供給ノズル 65a,65b:エアー供給ノズル
66:支持部
7:治具 70:板状部 71:固定部 72:溝部 73:ネジ孔
8:ネジ
2:チャックテーブル 2a:保持面 3:ウォーターケース 4:防水カバー
5:切削手段 50:スピンドル 51:切削ブレード 52:ブレードカバー
53:噴射ノズル
6:切削ブレード検出器 60:本体 61:発光部 62:受光部 63:空隙
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8:ネジ
Claims (1)
- 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを含む切削手段と、該切削ブレードの状態を検出する発光部と受光部とを含む切削ブレード検出器と、を備えた切削装置において使用される治具であって、
該切削ブレード検出器を側方から保護する面を有する板状部と、
該板状部に連結され該切削ブレード検出器の近傍に固定される固定部と、を含み、
該チャックテーブルと該切削ブレード検出器との間に配置され該切削ブレード検出器を保護する治具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016223054A JP2018082030A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 治具 |
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ID=62198295
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JP2016223054A Pending JP2018082030A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 治具 |
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Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JP2001269844A (ja) * | 2000-03-27 | 2001-10-02 | Toshiba Corp | 工具観察方法とその装置および切削加工システム |
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JP2009231555A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Disco Abrasive Syst Ltd | 切削装置及びチップの生産方法 |
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CN104835753A (zh) * | 2014-02-11 | 2015-08-12 | 承澔科技股份有限公司 | 切割刀具的位置感测装置 |
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2016
- 2016-11-16 JP JP2016223054A patent/JP2018082030A/ja active Pending
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