JP2018080167A - 肝性リパーゼに対する抗体及びその利用 - Google Patents

肝性リパーゼに対する抗体及びその利用 Download PDF

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かずや 宮下
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Abstract

【課題】ヒト肝性リパーゼ量を正確に測定するモノクローナル抗体、試薬及び方法、並びにモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの提供。【解決手段】ヘパリンを投与していないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼに特異的に免疫反応性を有する、モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。ヘパリンを投与していないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼ、及び、ヘパリンを投与したヒト血液中に遊離するヒト肝性リパーゼの両方に特異的に免疫反応性を有する、モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。前記モノクローナル抗体であって、遺伝子組み換えにより得られたヒト肝性リパーゼと抗体との反応が、ヘパリンを投与していないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼにより阻害される、モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を、被検試料と反応させるヒト肝性リパーゼの免疫学的測定方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒト肝性リパーゼ(以下、「HL」と省略する)を認識するモノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ、該モノクローナル抗体を使用した免疫学的測定試薬、及び該モノクローナル抗体を使用した免疫学的測定方法に関する。
HL(EC3.1.1.3)は、分子量65kDaの糖タンパク質で、モノマーで活性型である。HLは、肝実質細胞で合成された後、類洞内皮細胞表面に転送され、ヘパラン硫酸様糖鎖を介して細胞表面に結合し、生理作用を発揮している。食餌由来の大型リポタンパク質であるカイロミクロンや肝臓由来の超低比重リポタンパク質(very low density lipoprotein:VLDL)は、リポタンパク質リパーゼ(lipoprotein lipase:LPL,EC3.1.1.34)により小型化されてカイロミクロンレムナントや中間比重リポタンパク質(intermediate density lipoprotein:IDL)を生じる。HLは、カイロミクロンレムナントやIDLを、低比重リポタンパク質(low density lipoprotein:LDL)へと代謝する。また、HLは、高比重リポタンパク質(high density lipoprotein:HDL)に含まれるトリグリセリドやリン脂質の水解に関与し、これらのリポタンパク質の異化代謝において重要な役割を担っている。
現在、HLの測定は、合成基質に対する水解能を測定する方法と、イムノアッセイによりタンパク質を定量する方法とによって行われている。HLは、類洞内皮細胞に結合していることから血中には存在していないか、存在していても極微量であると考えられている。このため、現在のHL測定は、類洞内皮細胞に結合しているHLを遊離させるために、ヘパリン(30〜50U/Kg体重)を静注し、得られた血漿又は血清を被検試料として測定に供している。そのため、従来のHLの測定法は、患者の負担が重く、またヘパリン静注していない血液被検試料は測定の対象とできないという問題点があった。
このように従来の抗体は、ヘパリンが投与されていないヒトの血漿又は血清中に存在するHLと反応しないか反応しても反応性が極めて低いために、この様な抗体を使用した免疫学的測定法ではヘパリンが静注されていないヒトの血漿又は血清中に存在するHLを測定することが出来ず、その結果、ヘパリンが投与されていないヒトの血漿又は血清中にはHLは存在しないか、存在しても極微量であり、検出は不可能であると考えられていた。
このように、従来ヘパリンが投与されていないヒトの血液中のHLが抗体を用いて検出できるとは考えられていなかったにも拘らず、本発明者らは、種々の抗HLモノクローナル抗体を作製し、ヘパリンが投与されていないヒトの血液サンプル及びヘパリンが投与されたヒトの血液サンプルについて免疫反応性を検討した。その結果、本発明者らは、抗体の選択方法を工夫することにより、ヘパリンを投与していないヒトの血液中にも、免疫反応を利用して検出可能なレベルのHLが存在していることを見出した。更に、本発明者らは、ヘパリン静注前及びヘパリン静注後の血液(例えば、血漿又は血清、本段落において以下同じ)中に存在するHL濃度を正確に測定するには、ヘパリン静注前の血液中に存在するHLとヘパリン静注後に血液中に遊離してくるHLとの両方に対し高い反応性を示すモノクローナル抗体を使用することが重要と考えた。そこで、本発明者らは、ヘパリン静注前の血液中に存在するHLとヘパリン静注後の血液中に遊離するHL(ポストヘパリンリンHL)の両方に対して反応性を示すモノクローナル抗体の作製を試み、このような抗体を取得することに成功した。次いで、本発明者らは、このような新規なモノクローナル抗体によって、ヘパリン静注前(ヘパリン未投与)及びヘパリン静注後の血液中に存在するHLを正確に測定出来る免疫学的測定試薬と、測定方法の作製に成功し、本発明の提供にいたったものである。
よって、本発明は、ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するHLと結合可能なモノクローナル抗体、特には、ヘパリンが投与されていないヒトの血液中に存在するHLとヘパリンが投与された血液中に遊離するHLとの両方に結合可能なモノクローナル抗体、及び当該抗体の免疫反応性断片に関する。また、本発明は、当該抗体を利用したHLを定量するための試薬および方法に関する。具体的には、本発明は、以下の発明に関する。
(1) ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するHL、及び、ヘパリンが投与されたヒト血液中に遊離するヒト肝性リパーゼの両方に免疫反応性を有することを特徴とするモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。
(2) (1)に記載されたモノクローナル抗体であって、遺伝子組み換えにより得られたヒト肝性リパーゼと該抗体との反応が、ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼにより阻害されることを特徴とする、モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。
(3)(1)又は(2)に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を含有することを特徴とする、ヒト肝性リパーゼを免疫学的に測定するための試薬。
(4) (1)又は(2)に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を、被検試料と反応させることを特徴とするHLの免疫学的測定方法。
(定義)
本明細書において、「ヒト肝性リパーゼ(HL)」とは、肝実質細胞で合成された後、類洞内皮細胞表面に転送され、ヘパラン硫酸様糖鎖を介して細胞表面に結合し、生理作用を発揮する分子量65kDaの糖タンパク質を意味する。HLのcDNA配列は既に知られている(RefSeq:P11150:配列番号1)。
本明細書において、「ヘパリンが投与されていないヒト血液」とは、少なくとも、2時間前、6時間前、12時間前、24時間前、又は48時間前までにヘパリンが血中に投与されていないヒトから採取した血液を意味する。本明細書における、「ヘパリン静注前の血液」及び「ヘパリン未投与の血液」は、「ヘパリンが投与されていないヒト血液」と同意義である。また、「ヘパリンが投与されたヒト血液」とは、ヘパリンが静注などにより血中に投与された後のヒトから採取された血液を意味し、例えば、ヘパリンが投与されてから、5分以内、10分以内、15分以内、45分以内、1時間以内、又は2時間以内に採取されたヒトの血液であってもよい。本明細書における、「ヘパリン静注後の血液」及び「ヘパリン投与後の血液」は、「ヘパリンが投与されたヒト血液」と同意義である。
「ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するHL」及び「プレヘパリンHL」とは、ヘパリンを投与しない状態でヒト血液中に放出されるHLを意味する。「ヘパリンが投与されたヒト血液中に遊離するHL」及び「ポストヘパリンHL」とは、ヘパリンが投与されることにより、血中に遊離するHLを意味する。これらのHLは、一次構造としては同じアミノ酸配列からなるが、本発明者らが検討した結果、プレヘパリンHLと結合する抗体は、ヘパリンが投与されていないヒト血液を用いなければ選択できなかったことから、リポタンパク質の結合位置が異なるなど血液中における存在様式や立体構造が異なると考えられる。
本明細書において、抗体又はその免疫反応性断片が「特異的に」認識する(又は、結合する、以下同様)とは、その抗体又はその免疫反応性断片がHL以外のタンパク質に対する親和性よりも、HLに対して実質的に高い親和性で結合することを意味する。特に、本発明の抗体は血液サンプルに対して用いられることから、「特異的に」認識するとは、HL以外の血中成分に対する親和性よりも、HLに対して実質的に高い親和性で結合することを意味する。ここで、「実質的に高い親和性で結合する」とは、所望の測定装置または方法(例えば、ELISAやEIA)によって、HLを他のアミノ酸配列や立体構造から区別して検出することが可能な程度に高い親和性を意味する。例えば、ELISAによるリコンビナントHL、リコンビナントLPL(Lipoprotein Lipase)、及びリコンビナントEL(Endothelial Lipase)への結合試験において、リコンビナントHLに対してのみ顕著に強い結合(10倍以上、100倍以上、1000倍以上など)が認められる抗体であってもよい。あるいは、実質的に高い親和性で結合するとは、被検抗体を用いて血液サンプルを免疫沈降することにより、実質的にHLタンパク質のみが沈降すること(例えば、沈降タンパク質の90%以上、95%以上、99%以上などがHLタンパク質)、又はウェスタンブロット法により、HLタンパク質のみが顕著に検出される(10倍以上、100倍以上、1000倍以上など)ことを意味していてもよい。
本明細書全体において、「レベル」とは、数値化された存在量に関する指標を意味し、例えば、濃度、量あるいはその代わりとして用いることができる指標を含む。よって、レベルは蛍光強度等の測定値そのものであってもよいし、濃度に換算された値であってもよい。また、レベルは、絶対的な数値(存在量、単位面積当たりの存在量など)であっても良いし、又は必要に応じて設定された比較対照と比較した相対的な数値であってもよい。
(抗体及びその免疫反応性断片)
本発明の抗体は、HLと特異的に結合する。特に、本発明の抗体は、ヘパリンが投与されていないヒトから得られた血液サンプル中に存在するHLと結合する。好ましくは、本発明の抗体は、ヘパリンが投与されていないヒトから得られた血液サンプル中に存在するHL、及び、ヘパリンが投与されたヒトから得られた血液サンプル中に存在するHLの両方と結合する。一態様において、本発明の抗体は、遺伝子組み換えにより得られたHLとの結合が、ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するHLにより阻害される抗体である。
本発明において、「モノクローナル抗体」は、単一な抗原決定基と反応する、構造がほぼ均一な抗体である。更に、本発明の抗体は、非ヒト動物の抗体、非ヒト動物の抗体のアミノ酸配列とヒト由来の抗体のアミノ酸配列を有する抗体、及び、ヒト抗体を包含する。非ヒト動物の抗体としては、例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ラビット、イヌ、サル、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ、アヒル等の抗体を挙げることができ、好ましくは、ハイブリドーマを作製することができる動物の抗体であり、より好ましくはマウス、ラット又はウサギの抗体である。非ヒト動物の抗体のアミノ酸配列とヒト由来の抗体のアミノ酸配列を有する抗体としては、ヒト型キメラ抗体、ヒト化抗体を挙げることができる。上記において、「キメラ抗体」とは、非ヒト動物由来であってプレヘパリンHLと特異的に結合する抗体の定常領域をヒトの抗体と同じ定常領域を有するように遺伝子工学的に改変した抗体のことであり、好ましくは、ヒト・マウス・キメラ抗体(欧州特許公開公報EP0125023参照)である。「ヒト化抗体」とは、非ヒト動物由来であってプレヘパリンHLと特異的に結合する抗体のH鎖とL鎖の相補認識領域(CDR)以外の一次構造をヒトの抗体に対応する一次構造に遺伝子工学的に改変した抗体のことである。ここで、CDRとは、Kabatら(“Sequences of Proteins of Immunological Interest”,Kabat,E.ら,U.S.Department of Health and Human Services,1983)またはChothiaら(Chothia&Lesk(1987)J.Mol.Biol.,196:901−917)のいずれの定義によるものであってもよい。「ヒト抗体」とは、完全にヒト由来の抗体遺伝子の発現産物であるヒト抗体のことであり、例えば、ヒトの抗体産生に関与する遺伝子を導入したトランスジェニック動物を用いて作製したモノクローナル抗体(欧州特許公開公報EP0546073参照)等を挙げることができる。例えば、本発明の抗体を治療、予防、又は体内に投与することにより用いる診断に使用する場合には、本発明の抗体として好ましくは、ヒト・非ヒト動物のキメラ抗体、ヒト化抗体、又はヒト抗体である。
本発明の抗体のイムノグロブリンクラスは特に限定されるものではなく、IgG、IgM、IgA、IgE、IgD、又はIgYのいずれのイムノグロブリンクラス(アイソタイプ)であってもよく、好ましくはIgGである。また、本発明の抗体がIgGの場合、いずれのサブクラス(IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4)であってもよい。また、本発明の抗体は、モノスペシフィック、バイスペシフィック(二重特異性抗体)、トリスペシフィック(三重特異性抗体)(例えば、WO1991/003493号)であってもよい。
抗体はその可変領域(特には、CDRs)が結合特性を付与していることが知られており、完全抗体でない抗体断片であってもその結合特性を利用可能であることが当業者に広く知られている。本明細書において、「免疫反応性断片」とは、抗体の一部分(部分断片)を含むタンパク質又はペプチドであって、抗体の抗原への作用(免疫反応性・結合性)を保持するタンパク質又はペプチドを意味する。このような免疫反応性断片としては、例えば、F(ab’)、Fab’、Fab、Fab、一本鎖Fv(以下、「scFv」という)、(タンデム)バイスペシフィック一本鎖Fv(sc(Fv))、一本鎖トリプルボディ、ナノボディ、ダイバレントVH、ペンタバレントVH、ミニボディ、(二本鎖)ダイアボディ、タンデムダイアボディ、バイスペシフィックトリボディ、バイスペシフィックバイボディ、デュアルアフィニティリターゲティング分子(DART)、トリアボディ(又はトリボディ)、テトラボディ(又は[sc(Fv))、若しくは(scFv−SA))ジスルフィド結合Fv(以下、「dsFv」という)、コンパクトIgG、重鎖抗体、又はそれらの重合体を挙げることができる(Nature Biotechnology, 29(1):5−6 (2011);Maneesh Jain et al., TRENDS in Biotechnology, 25(7)(2007):307−316;及び、Christoph steinら、Antibodies(1):88−123(2012)参照)。本明細書において、免疫反応性断片は、モノスペシフィック、バイスペシフィック(二重特異性)、トリスペシフィック(三重特異性)、及びマルチスペシフィック(多重特異性)のいずれであってもよい。
(核酸分子・ベクター・宿主細胞)
別の態様において、本発明は、上述の本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドを有する核酸分子に関する。更に、本発明は、前記核酸分子を有するベクターを包含する。このようなベクターとしては、抗体の発現に利用可能なベクターであれば特に制限されるものではなく、適切なプラスミドベクターなどを使用する宿主に応じて選択することができる。別の態様において、本発明は、前記ベクターを含有する宿主細胞に関する。宿主細胞としては、抗体の発現に利用可能な宿主細胞であれば特に制限されるものではなく、哺乳類細胞(マウス細胞、ラット細胞、ウサギ細胞、ヒト細胞など)、酵母、微生物(大腸菌など)を挙げることができる。
(キット)
また、別の態様において、本発明は、上述の抗体又はその免疫結合性断片を備えるキットに関する。また、一態様において、本発明の測定用キットは、HLの検出用又は測定用のキットであり得る。別の態様において、本発明のキットは、ヘパリンが投与されていないヒト血液サンプル中に存在するHLの検出用又は測定用とすることができる。また、本発明は、このようなキットを製造するための、上述の本発明の抗体又はその免疫反応性断片の使用を含む。
本発明のキットは、好ましくは、固相、ハプテン、及び不溶性担体からなる群より選択される担体を含む。本発明の測定キットは、抗体分子を用いた公知の検出及び/又は測定方法に基づくことができる。本明細書において、「抗体分子を用いた公知の検出及び/又は測定方法」は、例えば、酵素免疫測定法(EIA法)用キット、簡易EIA法用キット、酵素結合イムノソルベントアッセイ法(ELISA法)用キット、ラジオイムノアッセイ法(RIA法用キット)、蛍光免疫測定法(FIA法)用キット等の標識化免疫測定法用キット;ウェスタンブロッティング法用キット等のイムノブロッティング法用キット;金コロイド凝集法用キット等のイムノクロマト法用キット;イオン交換クロマトグラフィ法用キット、アフィニティークロマトグラフィ法用キット等のクロマトグラフィ法用キット;比濁法(TIA法)用キット;比ろう法(NIA法)用キット;比色法用キット;ラテックス凝集法(LIA法)用キット;粒子計数法(CIA法)用キット;化学発光測定法(CLIA法、CLEIA法)用キット;沈降反応法用キット;表面プラズモン共鳴法(SPR法)用キット;レゾナントミラーディテクター法(RMD法)用キット;比較干渉法用キット等を含む。本発明のキットが、所望の検出及び/又は測定を実施することが可能であるか否かは、標準被検試料又は目的の被検試料を用いて、各測定法を当業者周知の方法により実施することにより、検出及び/又は測定可能であるか否かを判定することにより確認することができる。
例えば、本発明のキットは、(i)本発明の抗体又はその免疫反応性断片である第一抗体が固定化した固相又はハプテン、及び(ii)標識化された抗HL抗体である第二抗体を含む免疫化学測定のキットとすることができる。また、本発明のキットがハプテンを含む場合、更にハプテンと特異的に結合する物質が固定化した固相をさらに含んでいてもよい。また、前記第一抗体を標識化抗体とし、前記第二抗体を固定化抗体としてもよい。
または、本発明のキットは、(i)本発明の抗体又はその免疫反応性断片である第一抗体が固定化した固相、及び、(ii)抗HL抗体である第二抗体が固定化したハプテンを含む免疫化学測定のキットとすることができる。また、当該キットは更に、ハプテンと特異的に結合する、標識された物質を含んでいてもよい。また、前記第一抗体をハプテン結合抗体とし、前記第二抗体を固相固定化抗体としてもよい。
あるいは、本発明のキットは、(i)本発明の抗体又はその免疫反応性断片である第一抗体が固定化した不溶性担体、及び、(ii)抗HL抗体である第二抗体が固定化した不溶性担体を含む免疫化学測定のキットとすることができる。いずれのキットにおいても、前記第一抗体と前記第二抗体はHLの異なる部位を認識する。また、前述の抗体の両方又はいずれか一方を抗体の免疫反応性断片としてもよい。
本発明のキットが標識化された抗体又はその免疫結合性断片を含む場合、当該標識としては、放射能標識、酵素、蛍光標識、生物発光標識、化学発光標識金属等の検出可能な標識を用いることができる。このような標識としては、これに限定されるものではないが例として、32P、H、125I、131I、14C、トリチウム等の放射能標識;β−ガラクトオキシダーゼ、パーオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グルコアミラーゼ、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、モノアミンオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ等の酵素;FAD、FMN、ATP、ビオチン、ヘム等の補酵素又は補欠分子族;フルオレセイン誘導体(フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フルオレセインチオフルバミル等)、ローダミン誘導体(テトラメチルローダミン、トリメチルローダミン(RITC)、テキサスレッド、ローダミン110等)、Cy色素(Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7)、Cy−クロム、スペクトラムグリーン、スペクトラムオレンジ、プロピジウムイオダイド、アロフィコシアニン(APC)、R−フィコエリスリン(R−PE)等の蛍光標識;ルシフェラーゼ等の生物発光標識;あるいは、ルミノール、イソルミノール、N−(4−アミノブチル)−N−エチルイソルミノースエステル等のルミノール誘導体、N−メチルアクリジニウムエステル、N−メチルアクリジニウムアシルスルホンアミドエステル等のアクリジニウム誘導体、ルシゲニン、アダマンチルジオキセタン、インドキシル誘導体、ルテニウム錯体等の化学発光標識;金コロイド等の金属等の検出可能な標識を挙げることができる。
本発明のキットは、必要に応じて、発色試薬、反応停止用試薬、標準抗原試薬、被検試料前処理用試薬、ブロッキング試薬等を含んでいてもよい。また、本発明のキットが標識化された抗体を含む場合、更に標識と反応する基質を含んでいてもよい。更に、本発明のキットは、紙箱又はプラスチックケース等のキットの構成物を格納するパッケージ、及び取扱い説明書等を含んでいてもよい。本発明のキットに用いる被検試料としては、血液又はその分画物若しくは処理物(例えば、血漿、血清など)を挙げることができる。本発明のキットによる分析は、定性的、定量的または半定量的に行うことができる。
(検出・測定用の試薬)
別の態様において、本発明は、本発明の抗体又はその免疫反応性断片を含有する、HLの検出及び/又は測定に使用するための試薬に関する。あるいは、本発明は、前記試薬を製造するための、本発明の抗体又はその免疫反応性断片の使用に関する。本発明の試薬は、生体外で使用する(in vitro又はex vivo)ための試薬であってもよい。
本発明の抗体を使用することにより、ヘパリンを投与していない被験者由来の血液サンプル中HLを正確に測定することが可能であることから、低侵襲性の診断が可能となり、脂質代謝だけに留まらず、他の領域への応用も期待出来る。
リコンビナントHL精製タンパク質のCBB染色の写真である。 リコンビナントHL、プレヘパリン血漿中のHL、及びポストヘパリン血漿中のHLによる、リコンビナントHLとモノクローナル抗体9A1及び141A1との結合阻害を示すグラフである。縦軸は、PBS(ネガティブコントロール)添加時のリコンビナントHLとモノクローナル抗体9A1及び141A1との結合を100%とした場合の、それぞれ、リコンビナントHL、プレヘパリン血漿中のHL、及びポストヘパリン血漿中のHLの存在下におけるリコンビナントHLとモノクローナル抗体9A1及び141A1との結合割合(%)を示す。横軸は、添加した阻害剤(リコンビナントHL、プレヘパリン血漿中のHL、及びポストヘパリン血漿中のHL)又はコントロール物質を示す。プレヘパリン血漿中のHL及びポストヘパリン血漿中のHLはPBSで16倍希釈したものを用いた。リコンビナントHLは74.25ng/mLの濃度で用いた。上段はモノクローナル抗体9A1の結果を、下段はモノクローナル抗体141A1の結果を示す。 抗原ELISA法によるモノクローナル抗体9A1及び141A1のHLへの結合特異性を示すグラフである。縦軸は吸光度(結合量を反映)、横軸は抗体濃度(ng/mL)を表す。いずれの抗体も、HLへの結合が顕著であり、特異的であることが示された。 免疫沈降法によるモノクローナル抗体9A1及び141A1のHLへの特異性を示す写真である。リコンビナントHL、プレヘパリン血漿、及びポストヘパリン血漿をモノクローナル抗体9A1及び141A1で免疫沈降したサンプルは、いずれもHLの分子量においてモノクローナル抗体9A1及び141A1による免疫染色されるバンドが確認され、HLと特異的に結合していることが示された。一方で、ネガティブコントロールとして用いたHLとは結合しないモノクローナル抗体48A1で免疫沈降したサンプルには、モノクローナル抗体9A1及び141A1による免疫染色されるバンドは存在しなかった。 モノクローナル抗体9A1及び141A1を用いたサンドイッチELISA法を用いた、プレヘパリンHL及びポストヘパリンHL測定の希釈直線性を示すグラフである。縦軸はHL濃度(ng/mL)を表し、横軸は、測定値を表す。HL濃度は、リコンビナントHL(標準物質)を用いて作成した検量線から算出した。 モノクローナル抗体9A1及び141A1を用いたサンドイッチELISA法で測定したヘパリン静注前後の血漿中のHL濃度を示すグラフである。縦軸はHL濃度(ng/mL)を表す。 本モノクローナル抗体9A1及び141A1を用いたサンドイッチELISA法で測定したプレヘパリン血清中HLの濃度を示すグラフである(n=36)。本測定結果から得られた平均値は38.2ng/mLであった。
(抗体の取得)
本発明のモノクローナル抗体は、HLタンパク質を免疫原として免疫動物に投与し、脾臓等から得た免疫細胞を骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを作製し、次いで、ガイハイブリドーマが産生する抗体を、HLとの反応性について1次選択し、選択された抗体をさらにプレヘパリンHLによる阻害について2次選択し、プレヘパリンHLで阻害される抗体を選択することにより得ることができる。免疫原としてはリコンビナントHLタンパク質、ヒト生体試料より調整されたHLタンパク質、または、フラグメントHLペプチドなどが挙げられる。免疫に使用する動物としては特に限定されないが、一般的にはマウス、ラットなどが使用される。免疫方法は、一般的な手法に従って行うことができる。例えば、免疫原を通常の緩衝液や生理食塩水に懸濁させたもの、あるいは、フロインド・コンプリート・アジュバンドなどの補液との混合物を、動物の皮下、皮内、腹腔などに投与して一時刺激後、必要に応じて同様の操作を繰り返し行う方法が挙げられる。抗原の投与量は投与経路、動物種に応じて適宜決定されるが、通常の投与量は、1回当たり10μg〜1mg程度とするのが適当である。細胞融合に用いる免疫細胞は、最終免疫の3〜4日後に摘出した脾臓細胞およびリンパ節細胞が好適である。また、前記免疫細胞と融合させる他方の親細胞としての骨髄腫細胞(ミエローマ細胞)としては既に確立されている公知の各種細胞株、例えば、マウスにおけるNS1(P3/NSI/I−Ag4444−1)〔Eur. J. Immunol. 6:511−519(1976)〕、SP2/O−Ag14〔Nature 276:269(1978)〕、P3X63−Ag8.653〔J. Immunol. 123:1548(1979)〕、P3X63−Ag8U.1〔Curr. Top. Microbiol. Immunol. 81:1(1978)〕等や、ラットにおけるY3−Ag1.2.3〔Nature 277:131−133(1979)〕、YB2/O(YB2/3HL/P2.G11. 16Ag.20)〔Methods Enzymol. 73B:1(1981)〕等が挙げられる。細胞融合には通常用いられるポリエチレングリコール(PEG)、センダイウイルス(HVJ)等を使用することができる。細胞融合は通常の方法と同様にすればよく、例えば免疫細胞は骨髄細胞に対して約1〜10倍で、ポリエチレングリコールは平均分子量1000〜6000のものを30〜60%の濃度で使用し、免疫細胞と骨髄細胞の混合ペレットに滴下し混ぜ合わせる方法が挙げられる。ハイブリドーマの選択は、通常の選択培地、例えばHAT培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジン含む培地)を用いて行えばよい。
HAT培地で培養後、得られたハイブリドーマの培養上清を、例えば、ELISA法、RIA法、免疫沈降法で検索し、目的とする抗体を産生するハイブリドーマを選択することができる。目的とする抗体を産生するハイブリドーマは、通常の限界希釈法で単一クローン化が行われる。これによりプレヘパリンHLおよびポストヘパリンHLの両方に対して反応する抗体を産生するハイブリドーマを選択することができる。
本発明のモノクローナル抗体を選択するには、次のような方法が挙げられる。
(i)一次選択法として、ELISAプレートに固相化したHLに培養上清を反応させる。次に、酵素標識二次抗体を反応させ、HLと反応する抗体を産生するクローンを選択する。
(ii)二次選択法として、ELISAプレートに固相化したHLに、一次選択されたクローンの培養上清とヘパリン静注前の血清又は血漿との混合液を反応させる。次に、酵素標識二次抗体を反応させ、ヘパリン静注前の血清又は血漿で反応が阻害される抗体を産生するクローンを選択する。
かくして得られる抗体産生ハイブリドーマからの抗体の製造は、常法に従いハイブリドーマを培養し、培養上清から分離する方法、あるいは、前記ハイブリドーマをこれと適合性のある哺乳類動物に投与し、腹水として回収する方法により実施できる。
(核酸、ベクター、宿主細胞)
本発明の核酸は、上述において得られた抗体を産生するハイブリドーマからクローニングするか、あるいは、上述において得られた抗体またはその免疫反応性断片のアミノ酸配列を基に、適宜核酸配列を設計することにより得ることができる。本発明のベクターは、得られた核酸を適宜発現に適したベクターに組み込むことにより得ることができる。本発明のベクターは、本発明の核酸の他、発現に必要な領域(プロモーター、エンハンサー、ターミネーター等)を含んでいてもよい。また、本発明の宿主細胞は、本発明のベクターを適切な細胞株(例えば、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母、大腸菌等の微生物)に導入することにより得ることができる。
(標識)
抗体又はその免疫反応性断片への標識の結合は当分野において一般的な方法により行うことができる。例えば、タンパク質又はペプチドを蛍光標識する場合、タンパク質又はペプチドをリン酸緩衝液で洗浄した後、DMSO、緩衝液等で調整した色素を加え、混合した後室温で10分間静置することにより結合させることができる。また、市販の標識キットとして、ビオチン標識キット(Biotin Labeling Kit−NH2、Biotin Labeling Kit−SH:株式会社同仁化学研究所)、アルカリフォスファターゼ標識用キット(Alkaline Phosphatase Labeling Kit−NH2、Alkaline Phosphatase Labeling Kit−SH:株式会社同仁化学研究所)、ペルオキシダーゼ標識キット(Peroxidase Labering Kit−NH2、Peroxidase Labering Kit−NH2:株式会社同仁化学研究所)、フィコビリプロテイン標識キット(Allophycocyanin Labeling Kit−NH2、Allophycocyanin Labeling Kit−SH、B−Phycoerythrin Labeling Kit−NH2、B−Phycoerythrin Labeling Kit−SH、R−Phycoerythrin Labeling Kit−NH2、R−Phycoerythrin Labeling Kit−SH:株式会社同仁化学研究所)、蛍光標識キット(Fluorescein Labeling Kit−NH2、HiLyte Fluor(登録商標) 555 Labeling Kit−NH2、HiLyte Fluor(登録商標) 647 Labeling Kit−NH2:株式会社同仁化学研究所)、DyLight547、DyLight647(テクノケミカル株式会社)、Zenon(登録商標)Alexa Fluor(登録商標)抗体標識キット、Qdot(登録商標)抗体標識キット(インビトロゲン社)、EZ−Label Protein Labeling Kit(フナコシ株式会社)等を用いて標識することもできる。また、標識した抗体又はその断片の検出は、適宜標識に適した機器を使用することにより行うことができる。
(キット)
また、本発明は、上述の本発明の抗体又はその免疫反応性断片を含有する、HL検出又は測定キットに関する。本発明のキットは、上述の方法に従って作製した抗体又はその免疫反応性断片を用いて、目的に応じて当業者に慣用の技術を用いて製造することができる。
(HLの検出及び/又は測定方法)
本発明の抗体を用いて、従来の任意の免疫学的測定方法によりHLを測定することができる。よって、一態様において、本発明は、HLの検出及び/又は測定方法に関し、より具体的には、本発明のモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を、被検試料と反応させることを特徴とするヒト肝性リパーゼの免疫学的測定方法に関する。本発明のHLの検出及び/又は測定方法は、基本的な構成として、被検試料と本願発明の抗体又はその免疫反応性断片を接触させるステップ、及び、本願発明の抗体又はその免疫反応性断片に結合したHLを検出及び/又は測定するステップを備える。また、本発明の検出及び/又は測定方法はin vitro又はex vivoで行われる。また、本発明の検出方法は定性的に行われ、本発明の測定方法は定量的に行われるものであってよい。
被検試料としては血液又はその分画物若しくは処理物(例えば、血漿又は血清)(本段落において総称して「血液等」という)が用いられる。本発明の抗体は、プレヘパリンHL及びポストヘパリンHLの両方と結合することができることから、被検試料は、ヘパリン投与後の血液等及びヘパリン未投与の血液等のいずれであってもよい。
免疫学的測定方法としては、通常の競合法、サンドイッチ法によるRIA又はEIA等が挙げられる。これらの方法において、本発明の抗体を上述の通り標識して用いることもできる。また、抗体を各種プラスチックウェル、各種プラスチックビーズ等の担体に固相化して用いても良い。
より具体的には、本発明の検出方法は、例えば、以下の方法であってもよい:
(a)本発明の抗体又はその免疫反応性断片と被検試料とを接触させるステップ、
(b)前記抗体又はその免疫反応性断片へ結合したHLを検出するステップ;
(c)前記ステップにおいてHLが検出された場合には、被検試料中にHLが存在すると判定し、前記ステップにおいてHLが検出されなかった場合には、被検試料中にHLが存在しないと判定するステップを備える、被検試料中のHLの存否を決定する方法。
また、本発明の測定方法は、例えば、以下の方法であってもよい:
(a)本発明の抗体又はその免疫反応性断片と被検試料とを接触させるステップ、
(b)前記抗体又はその免疫反応性断片へ結合したHL量を測定するステップ;
(c)前記検出されたHL量から、被検試料中のHLのレベルを算出するステップを備える、被検試料中のHLのレベルを決定する方法。
本発明の測定方法を定量的に行う場合、予め適宜既知の濃度に段階希釈された標準物質(例えば、精製したリコンビナントHL)を被検試料の検出と同時又は別々に用いて検量線を作成し、当該検量線を基に被検試料中の測定値からHLの濃度を計算して求めることができる。
本明細書において、「抗体又はその免疫反応性断片と被検試料とを接触させるステップ」及び「被検試料中のHLを検出(又は定量)するステップ」は、例えば、サンドイッチELISAで行うことができる。例えば、ELISA法で測定する場合には、ELISAプレートに固相化した本発明のモノクローナル抗体に、被検試料又は希釈した被検試料を接触させて反応させること、洗浄すること、更に、HLと結合可能な酵素標識した異なる抗HLモノクローナル抗体と接触させて反応させること、非結合抗体を洗浄により除去すること、当該抗体の標識(例えば、色素)の存在、量又は強度(例えば、発色など)を検出又は測定すること(例えば、吸光度の測定など)、及び、被検試料中に存在するHLタンパク質量を計算することを含むことができる。これらの測定は、通常の免疫学的測定法と同様に0〜40℃のいずれの温度で行うこともできる。
また、イムノクロマトにより検出を行う場合には、HLと結合可能な標識化抗体に被検試料を接触させた後、当該混合物を本発明の抗体又はその免疫反応性断片が特定部位に固定化された担体と接触させ、当該部位における前記標識化抗体を検出することにより行うことができる。本段落の記載においては、HLと結合可能な標識化抗体の代わりに、標識化された本発明の抗体又はその免疫反応性断片を使用し、かつ、本発明の抗体又はその免疫反応性断片の代わりに、HLと結合可能な抗体を使用してもよい。
以下、本発明をより詳細に説明するため実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本願全体を通して引用される全文献は参照によりそのまま本願に組み込まれる。
(実施例1)モノクローナル抗体の調製
(1)ハイブリドーマの調製
ヒトHL cDNAのクロ−ニングおよび哺乳類細胞系での発現:
発表されているヒトHL cDNA配列(RefSeq:P11150:配列番号1)に基づいて合成したフォワ−ドプライマー(配列番号3)およびリバ−スプライマー(配列番号4)を用いて、ヒト肝cDNA(Clonetech社製)からHLの全長cDNAを増幅させた。増幅産物をECoRVおよびXhoIで消化し、pcDNA3.1(+)ベクター(Invitrogen社製)に挿入し、E.coli JM109細胞(Takara社製)の形質転換に用いた。シーケンス解析の結果、PCRによってクロ−ン化したHL cDNAは完全に配列決定された。
次に、HLタンパク質を恒常的に発現する細胞株の作製を行った。具体的には、HEK293細胞(ヒト胎児由来腎臓上皮細胞)を、10%ウシ胎児血清(FBS)を補充したDulbecco’s改変イーグル培地(DMEM)(日本、IBL社製)中で5%CO、37℃で培養し、Lipofectamine2000(Invitrogen社製)を用いて、ヒトHL全長/pcDNA3.1(+)をトランスフェクションした。得られた細胞を0.5mg/mLのG−418(GIBCO)を用いて10日間選択後、限界希釈法を用いクローニングを行った。10日間の培養の後、培養液を無血清培地ASF104Nに交換、更に一日培養を行った。無血清において培養した各ウェルの上清を100mM−炭酸緩衝液(pH9.5)において希釈し、96穴ELISAプレート(Nunc社製)に固相化、抗ヒトHLウサギ抗体(GenWay Biotech社)を反応させ、続いてペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgGヤギ抗体(IBL社製)を反応させ、基質液により発色させた。その中より、ヒトHLタンパク質全長を恒常的に発現する株、クローン9A8を選択した。
9A8株の培養によって得られたリコンビナントHLタンパク質を含有する上清より、抗FLAG(M2)モノクローナル抗体アフィニティーゲル(SIGMA社製)を用い精製を行った。具体的には、FLAG融合HLタンパク質産生株9A8の培養により得られた培養液を、アフィニティーゲルへ流し入れ、その後ゲルをリン酸緩衝液(PBS)で洗浄、Gly−HCl(pH2.5)を添加することによってHLタンパク質を溶出させた。直ちにTris(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)塩酸(pH8.0)で中和した。培養上清より精製したHLタンパク質は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)でクマシーブリリアントブルー染色(CBB)(BIO−RAD)を行うことにより可視した。結果を図1に示す。
得られた免疫原(HLタンパク質)と完全フロイントアジュバンド(GIBCO社製)とを1対1で混和乳化し、0.1mg/0.1mL(エマルジョン)で6週齢の雌BALB/CマウスおよびWistarラットの皮下および皮内に1週間間隔で4回投与後、最終免疫の2日後にリンパ節を摘出した。摘出したリンパ節から得られたリンパ節細胞と骨髄腫細胞X63−Ag8.653とを5対1の割合で混合し、50%ポリエチレングリコール1500(Roche社製)存在下にて細胞融合させた。融合細胞はリンパ節細胞として2.5×10細胞/mLになるようにHAT培地に懸濁し、96穴培養プレート(CORNING社製)に0.1mLずつ分注した。これを5%COインキュベーター中で37℃にて培養し、おおよそ2週間後に、ハイブリドーマが生育したウェルの培養上清について、ハイブリドーマを限界希釈法によりクローン化後、以下の一次選択及び二次選択に従って有望抗体産生株を選択した。
(1)一次選択法
リコンビナントHLタンパク質を100mM−炭酸緩衝液(pH9.5)で200ng/mLの濃度に調整後、96穴ELISAプレート(ヌンク社製)に50μL/ウェル加え、4℃で一夜インキュベートした。プレートをPBSで2回洗浄後、ブロッキング液(1%BSAを含むPBS)を200μL/ウェル加え、1時間ブロッキングした。ブロッキング液を除去後、細胞融合10日後の培養液を希釈液にて2倍に調整し、50μL/ウェル加え室温で30分反応した。洗浄液で4回洗浄した後、マウス・モノクローナル抗体に対してはペルオキシダーゼ標識抗Mouse IgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)を50μL/ウェル加え、ラット・モノクローナル抗体に対してはペルオキシダーゼ標識抗RatIgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)を50μL/ウェル加え、室温で15分インキュベートした。同様に洗浄液で5回洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質溶液を50μL/ウェル加えた。10分後、1.5N硫酸を50μL/ウェル加え、波長490nmにおける吸光度を測定し、リコンビナントHLに反応を示すクローンを選択した。
(2)二次選択法
リコンビナントHLを100mM−炭酸緩衝液(pH9.5)で200ng/mLの濃度に調整後、96穴ELISAプレート(ヌンク社製)に50μL/ウェル加え、4℃で一夜インキュベートした。プレートをPBSで2回洗浄後、ブロッキング液(1%BSAを含むPBS)を200μL/ウェル加え、1時間ブロッキングした。ブロッキング液を除去後、一次選択されたクローンの培養上清と、ヘパリンを投与していないヒトから得た血漿(以下、「プレヘパリン血漿」という)を混合した後、プレートと反応させた。洗浄液で4回洗浄した後、マウス・モノクローナル抗体に対してはペルオキシダーゼ標識抗Mouse IgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)を50μL/ウェル加え、ラット・モノクローナル抗体に対してはペルオキシダーゼ標識抗Rat IgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)を50μL/ウェル加え、室温で15分インキュベートした。同様に洗浄液で5回洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質溶液を50μL/ウェル加えた。10分後、1.5N硫酸を50μL/ウェル加え、波長450nmにおける吸光度を測定した。その中より、プレヘパリン血漿でリコンビナントHLとの反応が阻害される抗体を産生するハイブリドーマを選択した。
一次選択法及び二次選択法により選択した結果、図2に示す如く、プレヘパリン血漿中のHLにより、リコンビナントHLとの反応が阻害されるモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ9A1および141A1を選択した。
(2)モノクローナル抗体の調製
あらかじめ2週間前にプリスタン0.2mLを腹腔内に注射しておいた12週齢の雌Scidマウスに、ハイブリドーマ9A1を細胞数1×10個の量で腹腔内に投与した。約14日後に腹水を採取し、遠心処理して上清を得た。上清を等量の吸着用緩衝液(3MNaCl−1.5Mグリシン−NaOH,pH8.5)と混和後、濾過した。この濾液を吸着用緩衝液で平衡化したプロテインAカラム(ファルマシア)に通して抗体をカラムに吸着させた後、0.1Mクエン酸緩衝液(pH3.0)で溶出させてモノクローナル抗体9A1を精製した。一方、ハイブリドーマ141A1はIntegra classic1000(Integra社製)において高密度培養し、上清を等量の吸着用緩衝液(20mM−リン酸緩衝液pH7.0)と混和後、この培養上清を吸着用緩衝液で平衡化したプロテインGカラム(ファルマシア)に通して抗体をカラムに吸着させ、0.1Mクエン酸緩衝液(pH3.0)で溶出させてモノクローナル抗体141A1を精製した。
(実施例2)モノクローナル抗体の特異性
(1)抗原固相化ELISA法による抗体の特異性
実施例1で得た抗体が、HLに対する抗体であることを確認するため、抗原固相化ELISA法により解析した。具体的には、リコンビナントHL、リコンビナントLPL(Lipoprotein Lipase)、及びリコンビナントEL(Endothelial Lipase)を100mM−炭酸緩衝液(pH9.5)で200ng/mLの濃度に調整後、96穴ELISAプレート(ヌンク社製)に50μL/ウェル加え、4℃で一夜インキュベートした。プレートをPBSで2回洗浄後、ブロッキング液(1%BSAを含むPBS)を200μL/ウェル加え、1時間ブロッキングした。ブロッキング液を除去後、両モノクローナル抗体を希釈液にて1000〜7.8ng/mLに調整し、50μL/ウェル加え室温で30分反応した。洗浄液で4回洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)およびペルオキシダーゼ標識抗Rat IgGヤギ抗体(SouthernBiotech社製)を50μL/ウェル加え、室温で15分インキュベートした。同様に洗浄液で5回洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質溶液を100μL/ウェル加えた。10分後、1.5N硫酸を100μL/ウェル加え、450nmにおける吸光度を測定した。
図3に示す如く、両モノクローナル抗体がリコンビナントHLに反応し、リコンビナントLPLおよびリコンビナントELに反応しないことが示された。よって、両モノクローナル抗体がHLタンパク質特異的であることが確認された。
(2)免疫沈降法、ウェスタンブロット法による抗体の特異性
実施例1で得た抗体が、HLに対する抗体であることを確認するため、免疫沈降法、ウェスタンブロット法により解析した。具体的には、リコンビナントHLタンパク質、ヘパリンを投与していないヒトから得た血清(以下、「プレヘパリン血清」という)、及びヘパリンを投与した後にヒトから採取した血清(以下、「ポストヘパリン血清」という)に対して、モノクローナル抗体9A1を結合させたアフィニティーゲル又はモノクローナル抗体141A1を結合させたアフィニティーゲルを反応させた。また、ネガティブコントロールとして、同様にモノクローナル抗体48A1を結合させたアフィニティーゲルを反応させたサンプルも用意した。その後、そのタンパク質複合体を洗浄し、SDS,2メルカプトエタノールサンプルバッファーに懸濁させ、熱処理後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、PVDF膜(ミリポア社製)に電気的に転写した。次いで、3%スキムミルクを含むPBST(0.05%Tween20を含むPBS)で1時間ブロッキング後、下記の方法で調製したペルオキシダーゼ標識モノクローナル抗体9A1およびペルオキシダーゼ標識モノクローナル抗体141A1を反応させた。
ペルオキシダーゼ標識抗体の調製は、実施例1で得たモノクローナル抗体9A1及び141A1を用い以下の操作を行った。各抗体をVivaspin20−50,000Dalton(ザルトリウス社製)を用いて約10mg/mLに濃縮後、0.1M−クエン酸緩衝液(pH3.8)で一晩透析した。抗体を回収し、10mg/mLに調整したペプシン(Sigma社製)を抗体の1/40量添加し、37℃で2時間反応させた。その後、Superdex200pg16/60カラム(GEヘルスケア社製)を用いて、0.1M−リン酸緩衝液(pH6.0)でゲル濾過した。F(ab)’分画を回収し、280nmにおける吸光度を測定し、濃度を算出(A280=1.48=1mg/mL)した。続いて、回収したF(ab)’分画をVivaspin20−10,000Dalton(ザルトリウス社製)を用いて2.5〜5mg/mLに濃縮し、0.1M−2メルカプトエタノール(BioRad社製)にて37℃で2時間還元した。その後、Superdex200pg16/60カラム(GEヘルスケア社製)を用いて0.1M−リン酸緩衝液,5mM−EDTA(pH6.0)でゲル濾過し、Fab’分画を回収して280nmにおける吸光度を測定し、濃度を算出(A280=1.48=1mg/mL)した。
続いて、ペルオキシダーゼのマレイミド化を行った。具体的には、ペルオキシダーゼ(東洋紡社製)を濃度が6.7mg/mLとなるように0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、80mg/mL−EMCS(同人化学社製)をペルオキシダーゼタンパク質量の1/9量添加して、37℃で1時間反応させた。続いて、PD−10カラム(GEヘルスケア社製)にて0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)に交換した。次に、Fab’分画をVivaspin20−10,000Dalton(ザルトリウス社製)を用いて5mg/mL以上に濃縮し、マレイミド化されたペルオキシダーゼと(Fab’:HRP=1:0.9)の割合で混合し、4℃で一晩静置して反応させた。翌日、Superdex200pg16/60カラム(GEヘルスケア社製)にてPBSを用いてゲル濾過後、280nm及び403nmの2波長の吸光度を測定し、標識体の濃度を算出((A280−A403/3.1)/1.48)した。
次に、標識抗体と反応させたPVDF膜をPBSTで洗浄後、ジアミノベンジジンを基質として加え発色させた。図4に示す如く、両モノクローナル抗体がリコンビナントHLタンパク質、プレヘパリンHL、ポストヘパリンHLに反応することが示された。
(実施例3)測定系の確立
実施例1で得たモノクローナル抗体9A1を100mM−炭酸緩衝液(pH9.5)で5μg/mLの濃度に調整後、96穴ELISAプレート(ヌンク社製)に100μL/ウェルで加え、4℃で二夜インキュベートした。プレートをPBSで2回洗浄後、ブロッキング液(1%BSAを含むPBS)を200μL/ウェルで加え、1時間ブロッキングした。ブロッキング液を除去後、希釈液にて希釈した、リコンビナントHLタンパク質(標準物質)、プレヘパリン血清(希釈倍率10〜1280倍、10倍希釈より2倍連続希釈)、及びポストヘパリン血清(希釈倍率50〜6400倍、50倍希釈より2倍連続希釈)を100μL/ウェルで加え、4℃で一晩インキュベートした。洗浄液で4回洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識モノクローナル抗体141A1を100μL/ウェルで加え、4℃で30分インキュベートした。同様に洗浄液で5回洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質溶液を100μL/ウェル加えた。30分後、1.5N硫酸を100μL/ウェルで加え、450nmにおける吸光度を測定した。
図5に示す如く、プレヘパリン血清及びポストヘパリン血清は、それぞれ、y=3.3632X+0.0161、R=0.9968、及びy=5.2083X−0.0251、R=0.9998と良好な希釈直線性を示し、プレヘパリン血清及びポストヘパリン血清中のHLを測定できることが示された。
(実施例4)プレヘパリンHL、及びポストヘパリンHLとの反応性
実施例3において作製したELISA法により、ヘパリン静注前(プレヘパリン)及びヘパリン静注後(ポストヘパリン)の血清中のHLを測定した。図6に示す如く、ヘパリン静注前の血清中にもHLが存在することが示された。
(実施例5)プレヘパリンHL濃度
健常者36人について、ヘパリン静注前(プレヘパリン)の血清中のHL濃度を、実施例3において作製したELISA法により測定した。図7に、結果を示す。測定された健常者36人のヘパリン静注前の血清中のHLの平均濃度は38.2ng/mlとなった。
以上から、本発明のハイブリドーマ9A1、141A1が産生するモノクローナル抗体9A1、141A1は次の性質を有することが示された。
(i)ヘパリン未投与の血漿及び血清中に存在するヒト肝性リパーゼとヘパリン静注後に遊離してくるヒト肝性リパーゼの両方に反応する。
(ii)遺伝子組み換えにより得られたヒト肝性リパーゼとの反応が、血漿及び血漿中に存在するヒト肝性リパーゼで阻害される。

Claims (8)

  1. ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼに特異的に免疫反応性を有することを特徴とするモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。
  2. ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼ、及び、ヘパリンが投与されたヒト血液中に遊離するヒト肝性リパーゼの両方に特異的に免疫反応性を有することを特徴とする、請求項1に記載のモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたモノクローナル抗体であって、遺伝子組み換えにより得られたヒト肝性リパーゼと該抗体との反応が、ヘパリンが投与されていないヒト血液中に存在するヒト肝性リパーゼにより阻害されることを特徴とする、モノクローナル抗体又はその免疫反応性断片。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を含有することを特徴とする、ヒト肝性リパーゼを免疫学的に測定するための試薬。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片を、被検試料と反応させることを特徴とするヒト肝性リパーゼの免疫学的測定方法。
  6. 被検試料中のHLの存否を決定する方法であって、
    (a)請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片と被検試料とを接触させるステップ、
    (b)前記抗体又はその免疫反応性断片へ結合したHLを検出するステップ;
    (c)前記ステップにおいてHLが検出された場合には、被検試料中にHLが存在すると判定し、前記ステップにおいてHLが検出されなかった場合には、被検試料中にHLが存在しないと判定するステップを備える方法。
  7. 被検試料中のHLのレベルを決定する方法であって、
    (a)請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載されたモノクローナル抗体又はその免疫反応性断片と被検試料とを接触させるステップ、
    (b)前記抗体又はその免疫反応性断片へ結合したHL量を測定するステップ;
    (c)前記検出されたHL量から、被検試料中のHLのレベルを算出するステップを備える方法。
  8. 被検試料が、ヘパリンが投与されていないヒト血液である、請求項6又は請求項7に記載の方法。
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