JP2018075267A - 遊技機 - Google Patents

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崇 宮嵜
Takashi Miyazaki
崇 宮嵜
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Abstract

【課題】基板又は電子部品についての信頼性向上に寄与する遊技機を提供する。【解決手段】湾曲した状態で取り付け可能な基板6を備え、基板6は、基材61の表面に形成された導電層62を備えており、導電層62は、電子部品のパッケージから突出する複数個の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72bがそれぞれ固定される複数個の端子部651r、651g、651b、652r、652g、652bを含む端子部群65を備えており、端子部群65の複数個の端子部651r、651g、651b及び652r、652g、652bは、基板6の湾曲に沿う方向に並んでいることを特徴とする遊技機100。【選択図】図12

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
遊技機(パチンコ遊技機)の一種では、LED等の発光体を発光させて、演出を行っている。例えば、遊技機の上部には、光を照射するための発光ユニットが設けられている。発光ユニットは、長板状又は長尺状に形成されたフレキシブル基板を備えている。フレキシブル基板は、長手方向及び短手方向の任意の位置にて表裏両側に撓ませることが可能な柔軟性を有している。
そして、フレキシブル基板の一方の板面には、複数のLEDが実装されている。フレキシブル基板は、遊技機の上部に設けられた発光ユニット収容部に撓ませて収容されている。フレキシブル基板は、撓んだ状態で取り付けられており、自身の復元力により当該フレキシブル基板の両端部が発光ユニット収容部に押し付けられる。よって、フレキシブル基板の姿勢を安定させることができる。
特開2016-026009号公報
フレキシブル基板には、LEDが実装されており、LEDが実装された面は、湾曲して取り付けられることで、曲面となる。LEDの端子とフレキシブル基板の配線パターンとは、半田付けにて固定されるが、LEDの実装面が曲面となることで、LEDの端子を配線パターン外そうとする方向に応力が作用する。これにより、LEDの端子が配線パターンから外れると、端子が外れたLEDは点灯しなくなり、演出による遊技の興趣性が低下する。
そこで本発明は、基板又は電子部品についての信頼性向上に寄与する遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、湾曲した状態で取り付け可能な基板を備え、前記基板は、基材の表面に形成されたパターン配線を備えており、前記パターン配線は、電子部品のパッケージから突出する複数個の接続部がそれぞれ固定される複数個の端子部を含む端子部群を備えており、前記端子部群の複数個の端子部は、基板の湾曲に沿う方向と交差する方向に並んでいることを特徴とする。
本発明によれば基板又は電子部品についての信頼性向上に寄与する遊技機を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 (a)は、基準状態におけるシャッタ役物の正面図であり、(b)は、作動状態におけるシャッタ役物の正面図である。 (a)は、基準状態における腕状役物の正面図であり、(b)は、即ち作動状態における腕状役物の正面図である。 本発明の実施形態に係る遊技機の、制御に関わる部分のブロック図である。 遊技機の主制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 遊技機の主制御部における特図当たり判定テーブルの説明図である。 遊技機の演出制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 本発明の実施形態に係る大当たりの種類を示す図である。 中央枠ライトに配される基板の概略正面図である。 図9に示す中央枠ライトのLEDチップが取り付けられている部分の拡大断面図である。 箱状体の内部を示す概略平面図である。 LEDチップが実装された状態の基板の一部を示す正面図である。 図12に示す基板の一部の側面図である。 本発明にかかる遊技機に用いられる基板の正面図である。 本発明にかかる遊技機に用いられる基板の断面図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、遊技盤101を含む他、図1に示された各構成部材を備える。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指す。上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。また特に記述無き限り、前方とは、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して近い方を指し、後方は、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して遠い方を指す。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技施設に配置された島構造体に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられる扉枠12と、を備える。扉枠12には、後述する遊技領域103のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれて成る窓部12aが形成されている。遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられる。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。遊技盤101において、略中央部分には、装飾図柄を含む各種の演出画像を表示可能な、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。
始動口105及び106は、画像表示部104の下方に設置され、夫々に遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって特図判定(大当たり遊技を行うか否か等の判定)を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106、大入賞口111又は普通入賞口112に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。尚、入賞を入球と読み替えても良い。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普図判定の結果に基づいて開放される。
第1始動口105及び第2始動口106の右側には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンド遊技を所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合には所定個数(例えば5個)の賞球を払い出す。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分には情報表示部114が設けられている。尚、遊技盤101上の各構成部品の設置位置を任意に変更可能である。
扉枠12において、その外周部分には、スピーカ115L、115R及び115Cを含むスピーカ部115(図4参照)、左枠ライト116L、右枠ライト116R及び中央枠ライト116Cを含む演出ライト部116(図4参照)、並びに、枠可動役物117が組み込まれており、それらは任意の演出に用いられる。扉枠12において、遊技盤101の上方側に遊技者に向けて突出した箱状体140が設けられており、この箱状体140内に、バススピーカとしてのスピーカ115Cが内蔵されている。扉枠12において、遊技盤101の左上側部分、右上側部分に、夫々、スピーカ115L、115Rが設置されている。スピーカ115L及び115Rは、スピーカ115Cよりも高域の音響信号を再生出力するためのステレオスピーカを形成する。ライト116C、116L及び116Rは、発光ダイオードを備えており、各々独立して複数の発光色にて発光できる。扉枠12において、箱状体140の前面側に中央枠ライト116Cが設置され、遊技盤101の左側、右側に、夫々、左枠ライト116L、右枠ライト116Rが設置される。扉枠12において、枠可動役物117は、箱状体140の右側であって且つ遊技盤101の右上側に設置される。
また、扉枠12において、右下位置には操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。扉枠12において遊技領域103の下方には、左長尺ボタン121L、中央ボタン121C及び右長尺ボタン121Rを含む演出ボタン部121(図4参照)並びに操作キー122の他、遊技球の収容及び送出に利用される上皿(打球供給皿)123、上皿レバー124、下皿(余剰球受皿)125及び下皿レバー126などが設けられている。左長尺ボタン121L、中央ボタン121C、右長尺ボタン121R及び操作キー122は、遊技者からの操作の入力を受ける操作入力部(操作受付部又は操作部と呼んでも良い)を構成している。
特図判定の結果は特別図柄によって示され、普図判定の結果は普通図柄によって示される。特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。第1始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U1と呼ぶ。第2始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U2と呼ぶ。遊技球がゲート108を通過したことによる普図判定の権利は、所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U3と呼ぶ。
情報表示部114は、第1及び第2特別図柄を表示する特別図柄表示部、普通図柄を表示する普通図柄表示部、保留情報数U1〜U3を表示する保留表示部、ラウンド数表示部及び右打ち表示部を備えており、各表示部をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
図2(a)及び(b)及び図3(a)及び(b)を参照し、遊技盤101には、シャッタ役物130a及び腕状役物130bを含む盤可動役物130(図4参照)が設けられる。上述の枠可動役物117並びにシャッタ役物130a及び腕状役物130bの夫々は可動役物である。可動役物は、原則として基準状態にあり、作動すると、自身の形態変化及び位置変化の少なくとも一方により、作動状態となる。遊技領域103が形成される遊技盤101と画像表示部104との間には前後方向の隙間が存在し、その隙間に、シャッタ役物130a及び腕状役物130bが配置される。
図2(a)は、非作動時における(即ち基準状態)におけるシャッタ役物130aの正面図であり、図2(b)は、作動時における(即ち作動状態)におけるシャッタ役物130aの正面図である。基準状態において、シャッタ役物130aは折り畳まれていると共に、シャッタ役物130aの全部又は一部は、遊技者から見て不透明性の遊技盤101の裏側に隠れて視認不能又は視認困難(少なくとも作動状態よりも視認困難)となっている。作動状態において、シャッタ役物130aは展開されつつ画像表示部104の前面側に進出してシャッタ役物130aの全体又は略全体が遊技者に視認可能となる。図2(a)において、遊技盤101の裏側に隠れているシャッタ役物130aを破線にて表している。
図3(a)は、非作動時における(即ち基準状態)における腕状役物130bの正面図であり、図3(b)は、作動時における(即ち作動状態)における腕状役物130bの正面図である。基準状態において、腕状役物130bの全部又は一部は、遊技者から見て不透明性の遊技盤101の裏側に隠れて視認不能又は視認困難(少なくとも作動状態よりも視認困難)となっている。作動状態において、腕状役物130bは画像表示部104の前面側に進出して腕状役物130bの全体又は略全体が遊技者に視認可能となる。図3(a)において、遊技盤101の裏側に隠れている腕状役物130bを破線にて表している。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件の成立により特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づいて特図判定を行う。特図判定用情報の取得は、特図判定の権利の取得に相当する。特図判定は、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)の判定を含む。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現することがある(後述の小当たりについても同様)。また、或る特図判定用情報が大当たりに当選していることを、当該特図判定用情報が大当たりであるなどと表現することもある(後述の小当たりについても同様)。第1、第2始動条件の成立により取得された特図判定用情報に基づく特図判定を行うと、遊技機100は、夫々、第1、第2特別図柄を所定時間だけ変動表示させた後、特図判定の結果を示す態様で第1、第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりが発生して大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させた場合には、大当たりを示す態様で(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。この際、発生した大当たりの種類に応じ、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせが異なっていて良い。特図判定の結果がハズレの場合(即ち、大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄を、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止させる。バラケ目とは、第1〜第3装飾図柄の内の2つ又は3つが、互いに非共通の図柄とされている状態を指す。
大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。大入賞口111の開放を伴う遊技(大当たり遊技を含み、後述の小当たり遊技を含みうる)は、大入賞口111への遊技球の入賞によって賞球を得られる機会が与えられるため、大入賞口111の開放を伴わない遊技(例えば通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利である、と言える。ここにおける有利とは、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
大当たり遊技中において特図判定は行われない。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。左打ちでは、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができるが、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。右打ちでは、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができるが、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。また、ゲート108は、遊技領域103における右側領域であって、且つ、大入賞口111の上方に配置されている。故に、左打ちでは、ゲート108に対して遊技球を通過させることができず、右打ちによる遊技球のみがゲート108を通過しうる。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は特図判定を行う状態へ復帰する。この際、遊技機100の遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態(通常遊技状態)、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態、及び、高確率電サポ遊技状態の内の何れかの遊技状態をとり得て良い。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチを用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、遊技機100は初期状態となる。
低確率非電サポ遊技状態及び低確率電サポ遊技状態は低確率遊技状態に属する。高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は高確率遊技状態に属する。特図判定にて大当たりに当選したと判定される確率は、低確率遊技状態においてよりも高確率遊技状態においての方が高い。故に、大当たりの当選し易さ(大当たり遊技の行われ易さ)に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普図判定における普図当たりの当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第2始動口106への入賞となる。
低確率非電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図4を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図4は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図4に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図4に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。
[1.主制御部]
主制御部401は、メインCPU(Central Processing Unit)411と、メインROM(Read Only Memory)412と、メインRAM(Random Access Memory)413を備える。メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt及びDKtを含むテーブル群などが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a及び413bを含む記憶領域群などが設けられている。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。具体的には図4に示すように、主制御部401には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414a、第2始動口SW414b、大入賞口SW416、普通入賞口SW417と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415とが接続されており、各SWの検出結果を示す検出信号が主制御部401へ送られる。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。具体的には図4に示すように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド420と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド421が接続されている。主制御部401は、普図判定の結果に基づき電動チューリップソレノイド420を用いて電動チューリップ107の開閉動作を実現し、特図判定の結果に基づき大入賞口ソレノイド421を用いて大入賞口111の開閉動作を実現する。また、主制御部401には、情報表示部114が接続される。主制御部401は、特図判定の結果、普図判定の結果並びに保留情報数U1、U2及びU3に基づき情報表示部114の表示制御を行う。
[1−1.メイン処理]
図5に、主制御部401が行う主だった処理を列記する。遊技機100へ電力が供給されると、メインCPU411によりメイン処理が実行される。メイン処理では、主制御部401内の各種デバイスの初期設定処理及びバックアップ情報の生成処理などを行い、それらの処理結果をメインRAM413に記憶させる。
[1−2.タイマ割込処理]
メインCPU411は、メイン処理にて設定された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図5参照)。タイマ割込処理において、メインCPU411は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1−2−1.乱数更新処理]
主制御部401には、特図当たり乱数をカウントする特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数をカウントする特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数をカウントする特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数をカウントする普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数をカウントする普図図柄乱数カウンタC5が設けられており、乱数更新処理においては、各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。乱数カウンタC1〜C5の夫々において、カウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1−2−2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図5参照)。スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口SW414a及びSW414bを用い、始動口105又は106への遊技球の入賞が検出されたタイミング(即ち、第1又は第2始動条件の成立タイミング)でカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413aに記憶させる。記憶領域413aは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413aは、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413a内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413aに記憶された各特図判定用情報に対し、特図判定を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理において、メインCPU411は、ゲート108への遊技球の通過が検出されたタイミングでカウンタC4及びC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報を普図判定用情報記憶領域413bに記憶させる。記憶領域413bは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413b内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域413bに記憶された各普図判定用情報に対し普図判定を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理において、メインCPU411は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。普通入賞口スイッチ処理において、メインCPU411は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
[1−2−3.特別図柄処理]
特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されている特図判定用情報の内、優先順位が最も高く設定された特図判定用情報を判定対象TTとして取得し、判定対象TTに対して特図判定を実行する。この際、判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413aから消去される。特図判定は特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。そして、特別図柄処理では、特図変動パターン判定により選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す態様で特別図柄を停止させる。特図判定の結果をメインRAM413に記憶させることができる。尚、特別図柄処理において、記憶領域413aに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。また、特別図柄の変動表示が行われているとき及び大入賞口111の開放を伴う遊技が行われているときにも、特図判定は行われない。
メインCPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図判定の結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。RAM413に設定されたこれらのコマンドは、後述の出力処理(図5参照)において演出制御部403に出力される。
図6を参照し、低確率特図当たり判定テーブルTAt1及び高確率特図当たり判定テーブルTAt2を含む特図当たり判定テーブルTAtを用いて、特図当たり判定が行われる。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。メインCPU411は、特図当たり判定時に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(即ち大当たり遊技を行うと判定される確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/300、1/30となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。
また、小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されていても良く、この場合、メインCPU411は特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる態様の特別図柄で表される特定のハズレである。メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。例えば、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率を1/300とすることができる。
特図図柄判定において、メインCPU411は、特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて、特別図柄をどのような図柄で停止させるかを判定する。大当たりには複数の種類が存在し、大当たりの当選時においては、当該比較結果に基づいて大当たりの種類が判定されることになる。
特図変動パターン判定において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中でメインCPU411は事前判定処理を実行する(図5参照)。事前判定処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定(これらの判定を総称して事前判定とも称する)の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定の結果はメインRAM413に記憶される。事前判定の結果は保留増加コマンド(事前判定コマンドとも称される)に含められ、保留増加コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。保留増加コマンドには、事前判定の結果の他、保留情報数U1及びU2のどちらが増加したのかを示す情報が含まれる。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413aに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。故に、任意の特図判定用情報に対する事前判定は、その特図判定用情報に対して特図判定が実行される前に実行される。
[1−2−4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図5参照)を説明する。普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413b内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、メインROM412内の普図判定用テーブルと普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る普図判定を実行し、普図判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413bから消去される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413bに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。また、普通図柄の変動表示が行われているとき及び電動チューリップ107を開放させる遊技(補助遊技)が行われているときにも、普図判定は行われない。普図当たり判定では、普図当たりに当選したか否かが判定される。普図当たりに当選した場合、普図図柄判定により普図当たりの種類が判定される。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。メインCPU411は、普図変動パターン判定の結果に基づく変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の結果を示す態様で普通図柄を停止表示させる。
[1−2−5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理(図5参照)では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。大入賞口処理では、特図判定の結果が大当たりの当選を示しているときに、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKtには、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されている。小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されている場合、小当たり用の大入賞口開放パターンも大入賞開放パターンテーブルDKtに格納され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときには小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。メインCPU411は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。
大入賞口111の開放を伴う大当たり遊技は、大当たりを示す態様で特別図柄が停止表示された後に開始される。大当たり遊技では、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間;例えば30秒)に達するまで又は大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達するまで大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のインターバル期間(換言すればインターバル時間)を隔ててRmax回実行される。従って、大当たり遊技はRmax分のラウンド遊技を含んで構成されると考えることができる。Rmaxは、大当たりの種類に応じたラウンド数を表す。そして、最後のラウンド遊技が終了してから所定のエンディング期間(換言すればエンディング時間;例えば5秒)が経過すると、特図判定が実行可能な遊技状態に復帰する。
また、大当たり遊技の実行中又は大当たり遊技の後、大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図5参照)が実行される。遊技状態設定処理において、メインCPU411は、メインRAM413に記憶された、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグを含む各種遊技フラグの状態を設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、大当たり発生時の遊技状態や発生した大当たりの種類などに応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。但し、特図判定の実行によりJ=1からJ=0となった後、当該特図判定の結果を示す態様で特別図柄が停止表示されるまでは電サポ遊技状態を維持し、該停止表示後に非電サポ遊技状態とすることができる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口111の開放を伴う遊技(これを小当たり遊技という)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。小当たり遊技では、例えば、大入賞口111のショート開放時間(例えば0.2秒)による開放が複数回繰り返される。
電チュー処理において、メインCPU411は、普図判定の結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普図当たりに当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
[1−2−6.賞球処理]
賞球処理において、メインCPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を賞球コマンドとしてメインRAM413に設定する。
[1−2−7.出力処理]
出力処理において、メインCPU411は、メインRAM413に記憶又は設定された情報(上述の各コマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。出力処理において、メインCPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できて良い。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってメインCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図5参照)。
また、図4に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、メインRAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技施設のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
賞球制御部402(図4参照)は、CPU、ROM及びRAMを備えて構成され、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、払出部429を用いて賞球の払い出しを行う。賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。具体的には図4に示すように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、上皿123内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、上皿123及び下皿125が遊技球で満たされていることを夫々に検出する満タン検出SW427が接続されており、各SWの検出結果を示す検出信号が賞球制御部402へ送られる。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402はSW424〜427からの検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、サブCPU431、サブROM432及びサブRAM433を備えて構成される(図4参照)。演出制御部403は、画像表示部104の表示制御やスピーカ部115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、演出ライト部116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに枠可動役物117及び盤可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。上述したように、スピーカ部115はスピーカ115L、115C及び115Rを含み、演出ライト部116は左枠ライト116L、中央枠ライト116C及び右枠ライト116Rを含み、盤可動役物130はシャッタ役物130a及び腕状役物130bを含む。また、演出制御部403には、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン部121及び操作キー122が接続されている。演出制御部403は、演出ボタン部121及び操作キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。上述したように、演出ボタン部121は、左長尺ボタン121L、中央ボタン121C及び右長尺ボタン121Rを含む。
演出制御部403は、変動演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ部115、演出ライト部116、枠可動役物117、演出ボタン部121、盤ランプ135及び盤可動役物130の全部又は一部を含む。変動演出は、特別図柄の変動表示中において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。特別図柄の変動開始時又は特別図柄の変動終了時において演出制御部403により実行される演出も変動演出に含まれると解することも可能である。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知等は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。また、特に記述無き限り、演出制御部403の制御による任意の画像及び図柄(装飾図柄等)の表示は、画像表示部104におけるそれらの表示を指し、音、音声の出力とはスピーカ部115からの音、音声の出力を指す。
図7に、演出制御部403が行う主だった処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、サブCPU431により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理では、演出制御部403内の各種デバイスの初期設定などを行って設定結果をサブRAM433に記憶させる。サブCPU431は、演出メイン処理にて設定された周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する。演出タイマ割込処理において、サブCPU431は、演出用乱数更新処理、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
演出制御部403には、演出用乱数をカウントする演出用乱数カウンタが設けられており、演出用乱数更新処理においては、演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで演出用乱数カウンタのカウント値を更新する。演出用乱数カウンタにおいて、カウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。演出用乱数カウンタのカウント値を、各種演出で利用される演出用乱数の値として参照することができる。
コマンド受信処理において、サブCPU431は、特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理を実行する。
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には変動演出内容決定処理が内包される。変動演出内容決定処理において、サブCPU431は、演出用乱数や主制御部401より受信したコマンド等に基づき変動演出の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めサブROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
また、サブCPU431は、主制御部401から保留増加コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、保留増加コマンドに基づく情報をサブRAM433に記憶すると共に保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。サブCPU431は、保留増加コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
普図演出処理(図7参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、サブCPU431により実行される。普通図柄の変動開始時及び終了時において主制御部401から普通図柄に関するコマンドが演出制御部403に送信される。普図演出処理では、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
当たり演出処理(図7参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合にサブCPU431により実行される。即ち例えば、判定対象TTが大当たり又は小当たりに当選していて大当たり又は小当たりを示す態様で特別図柄及び装飾図柄の停止表示が行われると、当たり演出に関するコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信され、サブCPU431は該コマンドの受信結果に基づき大当たり遊技中又は小当たり遊技中に行われるべき当たり演出を実行する。
操作受付処理(図7参照)において、サブCPU431は、演出ボタン部121又は操作キー122からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン部121又は操作キー122への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<大当たりの種類>>
図8は、本実施形態で想定される大当たりの種類を示す図である。本実施形態では、大当たりの種類として特A、特B、通A、特C、特D及び通Bがある。特A、通A、特C及び通Bのラウンド数は8であり、特B及び特Dのラウンド数は16である。ラウンド数が大きいほど、大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球数が多いため、遊技者により有利である。故に、特B及び特Dの各大当たり遊技は、特A、特C、通A及び通Bの各大当たり遊技よりも、遊技者に有利である。第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、通Aとなる割合は、夫々、60%、5%、35%である。第1特別図柄についての特図当たり判定において、特C、特D、通Bの大当たりが発生することは無い。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特C、特D、通Bとなる割合は、夫々、30%、35%、35%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において、特A、特B、通Aの大当たりが発生することは無い。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合で定まるように、特図図柄判定テーブルTZtが形成される。
特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、メインCPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、次回の大当たり(即ち、直前に発生した大当たりから見て次の大当たり)が発生することなく、特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上且つ電サポ付与回数以上になると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はi回である(iは整数)。低確率遊技状態と比べて高確率遊技状態では大当たりが発生しやすくなるため、高確率付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はi回である(iは整数)。非電サポ遊技状態と比べて電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
特A〜特Dの大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図8参照)。故に、特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると(換言すれば特図判定が10000回行われると)、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態から低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “1/30”であるため、特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、メインCPU411は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(即ち通常遊技状態)に設定する。但し、通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選した場合には、その次回に当選した大当たりの種類に応じ、次回の大当たり遊技の終了後の遊技状態が設定される。例えば、通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、特別図柄の第1変動目で特Aの大当たりに当選したならば、特Aの大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される。通A及び通Bの大当たりに対する電サポ付与回数は20回である。また、通A又は通Bの大当たり遊技後は高確率遊技状態とならずに低確率電サポ遊技状態とされるのであるから、通A及び通Bの大当たりに対する高確率付与回数は0回である。
特A、特B、特C又は特Dの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
通A又は通Bの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数Xに「0」が設定される一方で電サポ遊技残回数Jに「20」が設定される。
つまり、或る大当たりに伴って実行される遊技状態設定処理にて設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは、夫々、当該大当たりに対応する高確率付与回数及び電サポ付与回数(図8参照)と一致している。
図8から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
(第1実施例)
本発明にかかる遊技機100の第1実施例について説明する。
図9は、中央枠ライト116Cに配される基板の概略正面図であるなお、本発明にかかる遊技機100では、中央枠ライト116C、左枠ライト116L及び右枠ライト116Rは同様の構成を有している。そのため、以下の説明では、ライト部116を代表して、中央枠ライト116Cを例に説明する。なお、以下の基板6の上下左右とは、特に記述無き限り、図9に示す状態の上下左右を指す。すなわち、基板6の長手方向が左右方向であり、短手方向が上下方向である。また特に記述無き限り、前面とは、図9に示す状態の基板の遊技者から見えている側の面を指し、裏面は前面の反対側の面を指す。
<<基板の構成について>>
図9に示すように、中央枠ライト116Cは、基板6と、基板6に実装されたLEDチップ7とを有している。
図10に示すように、基板6は、基材61と、基材61の表面に設けられた導電層62と、導電層62を覆うカバー層63とを備えている。基材61は、ポリイミド等の絶縁性の樹脂の薄板である。基材61は、柔軟性を有する材料であり、可撓性を有している。導電層62は、銅、アルミニウム等の金属層である。導電層62は、物理的又は化学的蒸着、スパッタリング等の成膜法を用いて、基材61の表面に成型する。また、導電層62は、金属層であることから、基材61よりも曲がりにくい。
基板6は、表面及び裏面の両面に導電層62が形成された両面基板である。導電層62は、LEDチップ7等の電子部品に対して、駆動信号を供給するためパターン化されている。すなわち、導電層62は、いわゆる、配線パターンである。なお、導電層62は、電子部品に対して駆動信号を供給する信号配線621と、接地された接地配線622とを含んでいる。信号配線621には、電力を供給するための電源配線も含まれる。
基板6には、基材61及び導電層62を貫通するスルーホール64が設けられている。スルーホール64の内周面には、導電層62と同じ導電性を有する層が形成されている。スルーホール64の内周面に導電性を有する層を設けていることで、絶縁性の基材61の表裏に形成された導電層62を電気的に接続する。なお、スルーホール64は、対応する信号が供給される信号配線621同士、または、接地配線622同士を電気的に接続する。
カバー層63は、基材61及び導電層62を覆う絶縁性の膜である。カバー層63も基材61と同様、柔軟性を有する材料で形成されている。カバー層63を備えることで、導電層62は保護される。例えば、遊技機100に使用されている板金、ねじ等の金属部材と接触したとしても導電層62が傷つけられるのを抑制できる。また、静電気等の電気が導電層62に流れるのを抑制することも可能である。なお、信号配線621、接地配線622の一部が外部に露出するように、カバー層63が形成されていない部分がある。信号配線621および接地配線622のカバー層63から露出している部分が、電子部品の接続部を接続する端子部651(652)である。
基板6では、電子部品を表面実装している。すなわち、電子部品の接続部を端子部に接触させ、接触させた側から半田付けすることで、電子部品を信号配線621および接地配線622に接続する。
<<LEDチップについて>>
LEDチップ7は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のそれぞれの波長の光が出射可能な半導体を1チップ化した発光ダイオードである。LEDチップ7は、外装体である、直方体形状のパッケージ70を備えている。パッケージ70の内部には、図示を省略した、Rの光を出射する素子(R素子とする)と、Gの光を出射する素子(G素子とする)と、Bの光を出射する素子(B素子とする)が備えられている。そして、LEDチップ7は、R素子、G素子、B素子のそれぞれに対して、接続されたアノード接続部71(71r、71g、71b)と、カソード接続部72(72r、72g、72b)とを有している。アノード接続部71と、カソード接続部72とは、パッケージ70の側面のうち、それぞれ、反対となる面から突出している。
LEDチップ7の各素子は、アノードからカソードに電流を流したときに発光する。すなわち、アノード−カソード間に発光に必要な電流を流す電圧を印加すれば、LEDチップ7の各素子は発光する。そのため、アノード接続部71(71r、71g、71b)は、それぞれ、異なる信号配線621(621r、621g、621b)に接続される。また、アノードからカソードに電流を流すために、カソード接続部72(72r、72g、72b)は接地配線622(622r、622g、622b)に接続される。
中央枠ランプ116Cは、遊技者に向かって光を出射する。そのため、中央枠ランプ116Cでは、基板6の前面6fa、すなわち、図10において、下側の面にLEDチップ7が実装される。また、LEDチップ7の発光は電流によって制御される。そして、中央枠ランプ116Cには、LEDチップ7を制御する制御チップCntと、LEDチップ7に供給する電流を調整するための抵抗Rとを備えている。制御チップCntは、演出制御部403に制御され、演出制御部403の制御に基づいたタイミング、発光色、輝度で決められたLEDチップ7を発光させるドライバ回路である。
制御チップCnt、抵抗R等、電子部品のパッケージは、多くの場合、黒または黒に近い色である。LEDチップ7と同じ面にこのような黒い又は略黒の部品を実装すると、LEDチップ7から光が出射したときに、輝度むらの原因になる。そこで、LEDチップ7以外の電子部品は、基板6の裏面6taに実装される。基板6の前面6faを覆うカバー層63は、光の反射率が高い白色である。つまり、カバー層63は、LEDチップ7から出射された光のうち、基板6に照射された光を前方に反射する反射部材としての役割も果たす。
一方、裏面6taは、光を反射させる必要がないので、カバー層63は、白色以外の色であってもよい。すなわち、多少、光を吸収する色であってもよい。本実施例では、裏面6taも前面6faと同様に、白色のカバー層を備えている。前面6fa、裏面6taのカバー層を同じものとすることで、材料を共通化するとともに製造工程を簡略化できるため、コストを削減することが可能である。
図9に示すように、基板6には、第1領域601と、第2領域602とが設けられている。第1領域601は、LEDチップ7、制御チップCnt、抵抗R等の電子部品が実装される領域である。基板6は、第1領域601を3個備えている。第1領域601は、基板6の正面視において、中央及び長手方向の両端、図9では左右両端に備えられている。なお、以下の説明では、第1領域を、図9において、中央の第1領域601C、右側の第1領域601Rおよび左側の第1領域601Lとして説明する場合がある。また、本実施例において、基板6は、第1領域601を3個備えているが、これに限定されない。例えば、第1領域が2個であってもよいし、4個以上の第1領域601を備えていてもよい。
図9に示すように、基板6は、正面視において、第1領域601同士の間に、第2領域602が配されている。つまり、第2領域602は、第1領域601同士の間をつないでいる。なお、図9に示す基板6では、第2領域602は、LEDチップ7、制御チップCnt及び抵抗R等の電子部品が実装されない領域である。しかしながら、これに限定されず、第2領域602に電子部品を実装してもよい。
本実施例の基板6では、中央の第1領域601Cと左側の第1領域601Lとの間、及び、中央の第1領域601Cと右側の第1領域601Rとの間にそれぞれ、第2領域602が設けられている。基板6は、2個の第2領域602を備えている。なお、以下の説明では、第2領域602を、図9において、左側の第2領域602L、右側の第2領域602Rとして説明する場合がある。
第1領域601及び第2領域602について説明する。第1領域601の前面6fa側は、LEDチップ7が実装される領域である。第1領域601の前面6fa側には、LEDチップ7のアノード接続部71r、71g、71bに駆動信号を供給するための信号配線621が備えられている。また、カソード接続部72r、72g、72bは接地された配線パターンに接続される。導電層62は、面積が広いほど、抵抗が小さくなる。そのため、第1領域601において、LEDチップ7に駆動信号を送信する信号配線621(電源配線を含む)以外の部分には、それらの配線と絶縁された接地配線622が設けられている。なお、基板6の裏面6ta側は、LEDチップ7以外の電子部品、ここでは、制御チップCnt、抵抗Rが、表面実装されている。また、第1領域601において、信号配線621と、配線同士を絶縁する隙間以外の部分の大半を覆う導電層62である接地配線622は、電磁波を遮蔽するシールドとしての役割も果たす。
第1領域601の前面6fa側及び裏面6ta側には、配線同士を絶縁するための隙間以外の部分は、信号配線621及び接地配線622が形成されている。第1領域601の前面6fa側及び裏面6ta側は、配線同士を絶縁する隙間を除く部分、すなわち、略全体が導電層62で覆われている。なお、中央の第1領域601C、右側の第1領域601R及び左側の第1領域601Lは、いずれも、前面6fa側及び裏面6ta側の両方の略全体が、導電層62で覆われている。
中央枠ランプ116Cには、多数のLEDチップ7が実装されている。そして、演出制御部403からの演出制御信号を伝達する配線が接続されるコネクタ(不図示)が、右側の第1領域601Rに接続されている。演出制御信号を伝達する配線は、基板6の接地も兼ねている。基板6に実装されたLEDチップ7を制御する制御チップCntは、右側の第1領域601Rに実装されている。制御チップCntは、演出制御部403からの演出制御信号に基づいて、右側の第1領域601Rに実装されたLEDチップ7を決められた点灯のタイミング、発光色、輝度で点灯させる駆動信号を送信する。
LEDチップ7は、右側の第1領域601Rに実装されているとともに、中央の第1領域601C及び左側の第1領域601Lにも実装されている。つまり、第1領域601Rに実装されている制御チップCntからの駆動信号を、中央の第1領域601C及び左側の第1領域601Lに実装されたLEDチップ7に伝達する必要がある。そのため、第2領域602には、信号配線621と、接地配線622とが設けられている。信号配線621および接地配線622は、右側の第2領域602Rの前面6fa側及び裏面6ta側の両面に設けられている。
図9に示すように、右側の第2領域602Rにおいて信号配線621は、右側の第1領域601Rから中央の第1領域601Cに、LEDチップ7の駆動に必要な駆動信号を伝達できればよい。信号配線621は、厚みが一定であるとすると、面積によって抵抗が変化する。面積が小さくなると抵抗が大きくなり、駆動信号が伝達されない場合がある。そのため、右側の第2領域602Rに備えられた信号配線621は、駆動信号を確実に伝達できる最小限の面積を有する。なお、信号配線621の面積を、必要最小限の面積としているが、これに限定されない。しかしながら、小面積であることが好ましい。
また、右側の第2領域602において、信号配線621は、第1領域601と第2領域602との配列方向に沿って延びている。また、右側の第2領域602Rにおいて接地配線622は、中央の第1領域601Cに実装されたLEDチップ7及び左側の第1領域601Lに実装されたLEDチップ7を駆動するときに、配線抵抗を抑えて、カソード接続部72r、72g、72bを確実に接地させることができる最小限の面積である。なお、接地配線622の面積を、必要最小限の面積としているが、これに限定されない。しかしながら、小面積であることが好ましい。
左側の第2領域602Lも同様に、中央の第1領域601Cから、左側の第1領域601Lに送信される駆動信号の伝送に必要最小限の面積の信号配線621を備えている。なお、信号配線622の面積を、必要最小限の面積としているが、これに限定されない。しかしながら、小面積であることが好ましい。
同様に左側の第2領域602Lにおいて接地配線622は、左側の第1領域601Lに実装されたLEDチップ7を駆動するときに、配線抵抗を抑えて、左側の第1領域601Lに実装されたLEDチップ7のカソード接続部72r、72g、72bを確実に接地できる最小限の面積を有する。なお、接地配線622の面積を、必要最小限の面積としているが、これに限定されない。しかしながら、小面積であることが好ましい。信号配線621および接地配線622は、左側の第2領域602Lの前面6fa側及び裏面6ta側の両面に設けられている。
右側の第2領域602R及び左側の第2領域602Lを含む第2領域602において、信号配線621と接地配線622とによる金属層62の第2領域602の全面に対する面積比は小さい。
つまり、第2領域602には、基材61の上に、導電層62が形成されている部分と、導電層62が形成されていない部分とが設けられている。そして、導電層62が形成されている部分と、導電層62が形成されていない部分との上面をカバー層63で覆っている。
上述のとおり、基材61及びカバー層63は、柔軟性を有する材料であるため、曲がりやすい(変形しやすい)。一方で、導電層62は、金属層であるため曲がりにくい(変形しにくい)。基板6において、第1領域601の全面における導電層62が占める面積比率は、第2領域602全面における導電層62の面積比率よりも大きい。このことから、第2領域602は、第1領域601に比べて曲がりやすい。
第2領域602における信号配線621の幅(上下方向の幅)は、第1領域601に設けられた信号配線621の幅よりも太くてもよいし、細くてもよいし、同じ太さであってもよい。
図11は、箱状体140の内部を示す概略平面図である。図11は、中央枠ライト116Cに含まれる基板6を示している。なお、図11において、図中下が、遊技者側、すなわち、前側である。図11に示すように、箱状体140の内部では、基板6を固定するための固定部141が設けられている。固定部141の前方に基板6が後方に反った状態で、すなわち、基板6の左右両端が後方に曲げられた状態で固定される。また、固定部141の前方には、基板6を覆うように配された、透光性を有するカバー142が取り付けられている。なお、図11では、図示を省略しているが、箱状体140の内部には、スピーカ115C及びスピーカ115Cを収容するスピーカボックスが配される。
基板6は、まず、中央の第1領域601Cが固定部141に固定される。中央の第1領域601Cは、固定部141から突出するボス143にねじ止めにて固定される。なお、固定方法は、ねじ止めに限定されず、基板6をずれないようにしっかり固定できる方法を広く採用することができる。
中央の第1領域601Cを固定した後、右側の端部及び左側の端部を、後側に移動させ、右側の第1領域601R及び左側の第1領域601Lをそれぞれ、固定部141の対応部分に固定する。右側の第1領域601R及び左側の第1領域601Lも、固定部141から突出するボス143にねじ止めにて固定される。基板6は、左右両端が後ろに向かって沿っており、基板6には、曲げ応力が作用している。
基板6は、LEDチップ7、制御チップCnt、抵抗R等の部品が実装される第1領域601に比べて、導電層62の面積比率が低い第2領域602を備えている。そして、基板6を、右側の第1領域601Rと左側の第1領域601Lとが対向するように曲げたとき、その曲げによる応力は、第2領域602に集中し、第2領域602は、第1領域601に比べて大きく変形する。
基板6において、導電層62が形成されている部分が曲げられると、その曲げによって、導電層62が基材61から剥離しやすくなる。導電層62が剥離すると、隣り合う配線同士が接触し、駆動信号が正確に伝わりにくくなり、LEDチップ7が正確に発光しなくなる。導電層62の剥離は、基板6が曲げられたときの曲げ線と交差する方向の幅が狭いほど発生しやすい。すなわち、基板6を図11に示す方向に曲げた場合、左右方向の幅が狭い配線は、曲げによって剥離しやすい。
第2領域602において、信号配線621及び接地配線622のいずれも、図9に示す図において、左右に延びている。つまり、曲げ線に対して交差する方向に、延びる配線であり、第2領域602では、導電層62の剥離が発生しにくい。
以上のとおり、部品を実装する第1領域と、第1領域に比べて導電層の面積比率が小さい第2領域を設けた基板を用いることで、導電層の剥離を抑制することが可能である。湾曲して取り付けられる中央枠ランプ116Cに基板6を用いることで、複数個のLEDチップ7を演出制御手部403の制御に従って正確に点灯させることが可能であり、演出による遊技の興趣向上を図ることが可能である。
(第2実施例)
上述のように、基板6では、略全面に導電層62を形成した第1領域601と、必要最小限の導電層62を形成した第2領域602を備えることで、曲げ応力を第2領域602に集中させて、第2領域602を大きく変形させている。換言すると、第1領域601は、変形が抑制されている。一方で、上述のように、基板6を曲げて取り付ける場合、第1領域601は第2領域602に比べて、曲がりにくいが、全く曲がらないわけではなく、多少曲がっている。
基板上に、電子部品が表面実装される場合、基板が曲がると、電子部品の接続部と端子部との接続部分に応力が作用して、接続部が端子部から外れてしまう恐れがある。中央枠ライト116Cでは、LEDチップ7の向きを調整して、第1領域601に曲げが発生しても、LEDチップ7の接続部が基板6の端子部から脱落するのを抑制している。以下に、LEDチップ7の基板6への取り付け方向について図面を参照して説明する。
図12は、LEDチップ7が実装された状態の基板6の一部を示す正面図である。LEDチップ7は、上述のとおり、パッケージ70と、R素子、G素子、B素子のそれぞれに対して、接続されたアノード接続部71r、71g、71bと、カソード接続部72r、72g、72bとを有している。アノード接続部71r、71g、71bと、カソード接続部72r、72g、72bとは、パッケージ70から突出している。
図12に示すように、パッケージ70は、正面視において、正方形である。アノード接続部71r、71g、71bはパッケージ70の正面視において、一辺に対応する側面から、突出している。アノード接続部71r、71g、71bは、等間隔に並んで配置されている。また、カソード接続部72r、72g、72bは、パッケージ70のアノード接続部71r、71g、71bが並んだ面と反対側の面から突出している。カソード接続部72r、72g、72bは、等間隔に並んで配置されている。
アノード接続部71r、71g、71bは、それぞれ、異なる端子部651r、651g、651bを介して、異なる信号配線621r、621g、621bに接続される。また、アノードからカソードに電流を流すために、カソード接続部72r、72g、72bは、それぞれ、異なる端子部652r、652g、652bを介して、異なる接地配線622r、622g、622bに接続される。なお、端子部651r、651g、651b及び端子部652r、652g、652bを総合して端子部群65と称する場合がある。
すなわち、基板6の第1領域601には、LEDチップ7の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72bを配線621r、621g、621b、622r、622g、622bにそれぞれ接続する端子部群65が備えられている。
図13に示すように、端子部群65のうち、端子部651r、651g、651bは、基板6の長手方向、すなわち、基板6が曲げられるときの湾曲に沿う方向に直線上に配列されている。また、端子部群65のうち、端子部652r、652g、652bも、基板6の長手方向、すなわち、基板6が曲げられるときの湾曲に沿う方向に直線上に配列されている。端子部651r、651g、651bと、端子部652r、652g、652bとは、配列方向が平行である。なお、湾曲に沿う方向とは、湾曲した基板6の曲率中心から見て、湾曲面の周方向と一致する方向である。例えば、図11に示す基板おいて、左右方向である。
接続部71rと端子部651rの接触する部分、接続部71bと端子部651bの接触する部分、接続部72bと端子部652bの接触する部分及び接続部72rと端子部652rの接触する部分を順に線で結ぶと、その線は、長方形となる。すなわち、上述の部分は、長方形の各頂点となる。そして、端子部651rと651bとを結ぶ線が短辺L1で、端子部651rと端子部652rとを結ぶ線が長辺L2である。
湾曲した基板6にLEDチップ7が実装されている場合、基板6は、パッケージ70の中央部分で最も突出した高い位置であり、上述した接続部と端子部とが接触する部分で囲まれる長方形の頂点が最も低い位置になる。すなわち、長方形の中央部と長方形の頂点とのひずみが最も大きい。基板6を取り付けたときの第1領域601の曲率が一定であるとすると、頂点と中央部までの距離が短いほど、ひずみは小さくなる。ひずみが小さいほど、接続部を端子部からはがそうとする応力は小さくなる。以上のことをまとめると、第1領域601が湾曲した場合、上述の長方形の短辺L2が湾曲方向に対して平行となるようにLEDチップ7を実装する方が長辺L1が湾曲方向に対して平行となるようにLEDチップ7を実装する場合に比べて、接続部が端子部からはがれにくくなる。
つまり、基板6において、端子部群65に含まれる複数個の端子部651r、651g、651b及び端子部652r、652g、652bを基板6が湾曲する方向に沿って配列することで、LEDチップ7の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72bに作用する応力を低減し、LEDチップ7が基板からはがれにくくなる。
このような構成の基板6にLEDチップ7を取り付けることで、LEDチップ7を演出制御部403の制御に従って正確なタイミング、発光色、輝度で発光させることができる。これにより、演出による遊技の興趣向上を図ることが可能である。
なお、本実施例では、端子部群65に含まれる端子部651r、651g、651b及び端子部652r、652g、652bのそれぞれを、湾曲に沿う方向と平行な方向に配列しているが、これに限定されない。例えば、端子部651r、651g、651b及び端子部652r、652g、652bが湾曲に沿う方向に、順に並んでいれば、湾曲に沿う方向に対して角度がついている、すなわち、湾曲に沿う方向と平行でなくてもよい。このように、湾曲に沿う方向に対して角度がついている場合でも、湾曲に沿う方向に並んで端子部が配されていれば、湾曲に沿う方向に垂直に配置されている場合に比べて、LEDチップ7の接続部が端子部からはがれにくくなる効果を有する。
(第3実施例)
図14は、本発明にかかる遊技機に用いられる基板の正面図である。図14に示す基板6Bは第2領域が異なる以外、第1実施例の基板6と同じ構成を有している。すなわち、基板6Bは、中央枠ランプ116Cにおいて、基板6の代わりに用いられる。そのため、基板6Bにおいて、基板6と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明を省略する。なお、上下左右方向が指す方向については、第1実施例と同じである。
図14に示す、基板6Bには、第1領域601と、第2領域603とが設けられている。第2領域603の構成は、第2領域602と同じである。つまり、第2領域603は、必要最小限の導電層62(信号配線621及び接地配線622)が形成されている部分と、形成されていない部分とを有している。
図14に示すように、第2領域603の上下方向の端部には、切欠き6031が設けられている。また、第2領域603の導電層62が設けられていない部分には、貫通孔6032が設けられている。第2領域603に切欠き6031及び貫通孔6032が設けられていることで、第2領域603は、第2領域602に比べてさらに曲がりやすい。これにより、基板6Bを曲げるときに、第2領域603に曲げ応力が集中しやすくなる。
以上のことから、基板6Bを曲げたときに、第1領域601の曲げ(変形)を抑制できる。そして、導電層62の剥離を抑制するとともに、LEDチップ7を含む、電子部品の接続部と端子部とが非導通になるのを抑制することができる。湾曲して取り付けられる中央枠ランプ116Cに基板6Bを用いることで、複数個のLEDチップ7を演出制御手部403の制御に従って正確に点灯させることが可能であり、演出による遊技の興趣向上を図ることが可能である。
なお、本実施例の基板6Bでは、第2領域603の上下両端に切欠き6031を備えているが、上下どちらか一方に設けられていてもよい。また、基板6Bは、切欠き6031及び貫通孔6032の両方を備えているが、これに限定されず、どちらか一方を備えていてもよい。なお、切欠き6031及び(又は)貫通孔6032が、基板6Bの固定部141への位置決め及び(又は)固定に用いられてよい。
(第4実施例)
図15は、本発明にかかる遊技機に用いられる基板の断面図である。図15に示す基板6Cは、中央枠ランプ116Cにおいて、基板6の代わりに用いられる。そのため、基板6Cにおいて、基板6と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明を省略する。なお、基板6Cは基板6と対応するものであり、第1領域604は、基板6Cにおける第1領域601に相当する。また、第2領域605は、基板6Cにおける第2領域602に相当する。
図15に示すように、基板6Cは、2枚の基材61を重ねた基板であり、2枚の基材61の間に導電層62が挟まれた構成を有している。つまり、基板6Cは、いわゆる、多層基板である。なお、基板の厚み方向に基材、導電層、カバー層が重ねて配置されることを、積層と称する。
基板6Cには、第1領域604と、第2領域605とが設けられている。第1領域604と第2領域605は、正面視において、基板6Cの長手方向に並んで配されている。
基板6Cの第1領域604では、2個の基材61の間に導電層62が形成されているとともに、2個の基材61それぞれの、外側の面にも導電層62が形成されている。さらに、その外側に、カバー層63が形成されている。基板6Cは、2枚の基材61の間に、導電層62を設けていることで、1枚の基材61を備えた基板6に比べて、配線を多くすることが可能である。これにより、基板の面積を小さくすることが可能である。また、電子部品に駆動信号を送信する信号配線621を基材61に挟まれた導電層62に形成することで、基板6Cの外側に他の部材の物理的な接触があったり、静電気等による放電があったりしても、信号配線621が損傷したり、駆動信号が乱れたりしにくい。
基板6Cにおいて、第2領域605では、基材61が1枚であり、基材61の表裏両面に、導電層62及びカバー層63が設けられている。なお、第2領域605の導電層62は、基板6の第2領域602と同様に、面積比率で必要最小限又は略必要最小限の大きさである。また、第2領域605において、基材61を減らしたことで、金属層62の層数も減る。すなわち、第1領域604では、導電層62は、2枚の基材61の間と、それぞれの基材61の外側の合計3層である。一方、第2領域605では、基材61の表裏に1層、合計2層の導電層62が形成される。
基板6Cでは、基材61及び導電層62の層数が少ないため、第2領域605は第1領域604に比べて、曲がりやすい。基板6Cの左右両端を対向させるように曲げたときに、第2領域605に曲げ応力が集中する。これにより、第1領域604の曲がり(変形)を抑制することが可能である。なお、基板6Bのように、切欠き、貫通孔等を設けることで、曲げ応力を第2領域605にさらに集中させて、第1領域604の曲がりをさらに抑制することが可能である。
湾曲して取り付けられる中央枠ランプ116Cに基板6Cを用いることで、複数個のLEDチップ7を演出制御手部403の制御に従って正確に点灯させることが可能であり、演出による遊技の興趣向上を図ることが可能である。
なお、上述の各実施例では、電子部品としてLEDチップ7を例に説明しているが、これに限定されるものではない。 例えば、パッケージの対向する面に、接続部が並んで配置される構成の電子部品、例えば、DIP(Dual Inline Package)の電子部品を取り付ける端子部群に対して、広く採用することができる。また、DIPの電子部品が実装される端子部群に限定されず、接続部が直線状に並んで配置される構成の電子部品が接続される端子部群において、端子部を湾曲に沿って配列することで、同様の効果を得ることが可能である。なお、外壁が曲面状に形成されたパッケージの電子部品を取り付ける場合、端子部は、湾曲に合わせて、曲線上に配列されてもよい。また、端子部の面積を調整することで、直線状に配列してもよい。
<<発明の考察>>
上述の実施形態にて具現化された発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機100は、基材61と、基材61の表面に配された導電層62とを含む基板6を備え、基板6は、部品が実装される複数個の第1領域601と、第1領域601同士の間をつなぐ第2領域602とを備え、第2領域602における導電層62の基材61に対する面積比率が、第1領域601における導電層62の基材61に対する面積比率に比べて小さいことを特徴とする。
このようにすることで、基板6では、第2領域602の曲げ剛性が第1領域601の曲げ剛性に比べて低くなる。これにより、基板6に対して、両端を対向するように湾曲させる力を付与したときに、第2領域602に曲げ応力が集中する。そのため、第2領域602の曲げに比べて第1領域601の曲げが小さくなる。すなわち、第2領域602が変形することで、第1領域601の変形が抑制される。
第1領域601には第2領域602に比べて多くの導電層62、すなわち、信号配線621および接地配線622が設けられている。また、LEDチップ7等の部品も第1領域601に実装されている。第2領域602の変形によって、第1領域601の変形が抑制されることで、信号配線621および接地配線622の剥離、断線、短絡等の不具合が発生しにくくなる。
本発明の一側面に係る遊技機100は、第2領域602に、導電層62が形成されない部分を備えている。
このようにすることで、第2領域602の曲げ剛性を低減することが可能であり、基板に対して、両端を対向させるように力を付与したときの曲げ応力が、第2領域602に集中しやすくなる。
本発明の一側面に係る遊技機100は、湾曲した状態で取り付け可能な基板6を備え、基板6は、基材61の表面に形成された導電層62を備えており、前記導電層62は、電子部品7のパッケージから突出する複数個の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72bがそれぞれ固定される複数個の端子部651r、651g、651b、652r、652g、652bを含む端子部群65を備えており、端子部群65の複数個の端子部651r、651g、651b(652r、652g、652b)は、基板6の湾曲に沿う方向に並んでいることを特徴とする。
このように、端子部651r、651g、651bを湾曲に沿って配置することで、端子部651r、651g、651bを湾曲と直交する方向に配置する場合に比べて、端子部651r、651g、651bと接続部71r、71g、71bとの接続部分の湾曲に沿う方向の長さを、短くすることができる。これにより、基板6のたわみによる端子部651r、651g、651bと接続部71r、71g、71bとの基板6の厚み方向の変位差を小さくできる。これにより、端子部651r、651g、651bから接続部71r、71g、71bが外れようとする応力を小さくすることができる。また、端子部652r、652g、652bと接続部72r、72g、72bとについても同様の理由で、変位差が小さくなるため、端子部652r、652g、652bから接続部72r、72g、72bが外れようとする応力を小さくすることができる。これにより、基板6が曲げられて配されたとしても、電子部品7が基板6から離脱しにくい。
本発明の一側面に係る遊技機100は、基板6が、複数個の第1領域601と、第1領域601同士を接続し、第1領域601に比べて曲げ剛性が低い第2領域602と、を有しており、端子部群65が、第1領域601に設けられていることを特徴とする。
第2領域602の曲げ剛性が第1領域601の曲げ剛性よりも低いため、基板6に端部が対向するように曲げる力が作用すると、第2領域602に曲げ応力が集中する。これにより、第1領域601に比べて第2領域602の変形が大きくなる。すなわち、第2領域602が大きく変形することで、第1領域601の変形が抑制される。端子部群65が第1領域601に設けられることで、電子部品7は第1領域601に実装される。第2領域の変形によって第1領域601の変形が抑制されるので、第1領域601に実装された電子部品7(の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72b)にかかる応力も低減される。そのため、電子部品7の接続部71r、71g、71b、72r、72g、72bが外れたり、無理な力が作用して故障したりする等の不具合を抑制することができる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、本発明を、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
100 遊技機
116C 中央枠ランプ
6 基板
601 第1領域
602 第2領域
61 基材
62 導電層
63 カバー層
64 スルーホール
65 端子部群
651r、651g、651b 端子部
652r、651g、651b 端子部
7 LEDチップ
71r、71g、71b 接続部
72r、72g、72b 接続部

Claims (2)

  1. 湾曲した状態で取り付け可能な基板を備えた遊技機であって、
    前記基板は、基材の表面に形成された導電層を備えており、
    前記導電層は、電子部品から突出する複数個の接続部がそれぞれ固定される複数個の端子部を含む端子部群を備えており、
    前記端子部群の複数個の端子部は、基板の湾曲に沿う方向に並んでいることを特徴とする遊技機。
  2. 前記基板が、複数個の第1領域と、前記第1領域同士を接続し、前記第1領域に比べて曲げ剛性が低い第2領域と、を有しており、
    前記端子部群が、前記第1領域に設けられている請求項1に記載の遊技機。
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