JP2018074874A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子制御装置にて、負電圧保護用ダイオードと過電圧保護用ツェナーダイオードとを設けなくても負電圧と過電圧に対する保護を可能にする。
【解決手段】ECU1は、バッテリ2からの電源電圧VBが直接供給される端子3と、端子3からの電源電圧VBがコイル13に入力される昇圧チョッパ回路5と、昇圧チョッパ回路5におけるダイオード14のカソードの電圧Vo2を降圧して一定の電圧VD1をマイコン8に出力する電源回路7と、電源端子3からの電源電圧VBによって動作し、上記電圧Vo2が規定値以下になると該電圧Vo2が規定値となるように昇圧チョッパ回路5を動作させる昇圧IC6と、電圧制限回路9とを備える。電圧制限回路9は、電源端子3から昇圧IC6及びコイル13に至る電源ライン32の導通/遮断を切り替える電源スイッチと、電源電圧VBが正の所定範囲内の電圧である場合に電源スイッチをオンさせる制御ICとを有する。
【選択図】図1

Description

本開示は、電子制御装置に関する。
車両に搭載される電子制御装置として、バッテリの電圧(以下、バッテリ電圧)が電源端子に電源電圧として直接供給される電子制御装置がある。この種の電子制御装置では、電源回路が、電源端子から入力される電源電圧(即ち、バッテリ電圧)を降圧して一定電圧を出力し、この電源回路からの一定電圧によって、当該電子制御装置の機能を司る制御回路としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコン)が動作する。このような電子制御装置において、エンジンの始動時に電源電圧が低下して、電源回路の出力電圧が低下し、その結果、マイコンがリセットされると、当該電子制御装置の機能が失われてしまう。
電源電圧の低下によるマイコンのリセットを防止する対策として、例えば特許文献1に記載されているように、電源端子と電源回路との間に、電源電圧を昇圧する昇圧回路を設けることが考えられる。
特開2014−204609号公報
昇圧回路としては、コイル、ダイオード、昇圧用スイッチ及び平滑コンデンサを備えた昇圧チョッパ回路と、電源端子からの電源電圧により動作して昇圧用スイッチのオンオフ、即ち、昇圧チョッパ回路の昇圧動作を制御する昇圧ICと、を備えたものがある。
また、下記〈1〉及び〈2〉の考慮も必要となる。
〈1〉バッテリの逆接続による負電圧入力に対する回路の保護。
〈2〉ロードダンプパルスなどの過電圧入力に対する回路の保護。
上記〈1〉の負電圧入力に対する保護については、電源端子から昇圧IC及び昇圧チョッパ回路のコイルへ至る経路に、順方向に、負電圧保護用のダイオードを設けることが一般的である。このダイオードは、逆接保護用ダイオードとも呼ばれる。
上記〈2〉の過電圧入力に対する保護については、上記負電圧保護用のダイオードのカソードとグランドラインとの間に、過電圧保護用のツェナーダイオードを、そのツェナーダイオードのアノードをグランドライン側にして設けることが一般的である。
しかし、負電圧保護用のダイオードを設けると、昇圧ICに入力される電源電圧が、そのダイオードの順方向電圧の分だけ低下する。このため、昇圧ICとして、最低動作電圧が、より低いものを選定する必要性が生じる。
また、他車両からの電源供給でエンジンを始動させるジャンプスタートが行われる場合、24Vバッテリの他車両から電源供給を受けることが想定される。このため、過電圧保護用のツェナーダイオードとしては、ツェナー電圧が24Vよりも十分に大きい値(例えば33V程度)のものを選定する必要がある。この場合、ツェナーダイオードによる実際のクランプ電圧はおおよそ36V程度となることから、昇圧ICとしては、耐圧が36Vよりも大きい値(例えば40V程度)のものを選定する必要がある。
一般に、ICにおいては、最低動作電圧が低いものでは耐圧が低く、逆に、耐圧が高いものでは最低動作電圧が高い、という傾向がある。このため、負電圧保護用のダイオードと過電圧保護用のツェナーダイオードとを設ける対策では、昇圧ICの選定に大幅な制限が生じることになる。
そこで、本開示は、電子制御装置において、負電圧保護用ダイオードと過電圧保護用ツェナーダイオードとを設けなくても、負電圧と過電圧とに対する保護を可能にする技術を提供する。
本開示の電子制御装置は、車両に搭載されたバッテリ(2)の電圧(即ち、バッテリ電圧)が電源電圧として直接供給される電源端子(3)と、昇圧チョッパ回路(5)と、電源回路(7)と、制御回路(8)と、昇圧IC(6)と、電圧制限回路(9)と、を備える。
昇圧チョッパ回路は、電源端子からの電源電圧が入力されるコイル(13)と、コイルに直列に接続されるダイオード(14)と、コイル及びダイオードの接続点とグランドラインとの間に設けられた昇圧用スイッチ(15)と、ダイオードのカソードとグランドラインとの間に設けられた平滑コンデンサ(16)と、を備える。このような昇圧チョッパ回路は、DCDCコンバータとも呼ばれる。
電源回路は、ダイオードのカソードの電圧を入力電圧とし、その入力電圧を降圧することにより、一定電圧を出力する。
制御回路は、電源回路からの一定電圧によって動作する。
昇圧ICは、電源端子からの電源電圧によって動作するICであって、電源回路への入力電圧が規定値以下になると、その入力電圧が規定値となるように昇圧用スイッチをオンオフさせる。
電圧制限回路は、電源端子から前記昇圧IC及び前記コイルに電源電圧を供給するための電源ライン(32)に設けられて、該電源ラインの導通と遮断とを切り替える電源スイッチ(33)と、スイッチ制御部(34)と、を有する。そして、スイッチ制御部は、電源端子に供給される電源電圧が正の所定範囲内の電圧である場合に、電源スイッチをオンさせ、電源電圧が負の電圧又は前記所定範囲外の正の電圧である場合には、電源スイッチをオフさせる。
このような電圧制限回路を備える電子制御装置では、バッテリの逆接続により電源端子への電源電圧が負の電圧になった場合には、電源スイッチがオフされるため、各回路に負の電圧が印加されることが防止される。また、電源端子への電源電圧が正の電圧であっても、所定範囲外である場合には、電源スイッチがオフされるため、各回路に所定範囲外の大きな電圧が印加されることが防止される。そして、電源電圧が正の所定範囲内である場合には、電源スイッチがオンされて、電源電圧が昇圧ICや昇圧チョッパ回路のコイルに供給される。
よって、前述した負電圧保護用ダイオードと過電圧保護用ツェナーダイオードとを設けなくても、負電圧と過電圧とに対する保護が可能となる。そして、このため、昇圧ICの選定に関する制限が緩和される。つまり、負電圧保護用ダイオードと過電圧保護用ツェナーダイオードとを設ける構成と比較すると、昇圧ICの最低動作電圧はダイオードの順方向電圧の分だけ高くても良く、また、昇圧ICの耐圧として大きなマージンを考慮する必要がなくなる。
尚、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
実施態様の電子制御装置の構成を示すブロック図である。 電圧制限回路の構成を示すブロック図である。 電圧制限回路の動作を表すグラフである。 電子制御装置の状態遷移とマイコンが実行する処理とを説明するフローチャートである。 実施形態の作用例を説明する説明図である。 比較例の電子制御装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.全体構成]
図1に示す実施形態の電子制御装置(以下、ECU)1は、例えば、車両に搭載されたトランスミッションのシフト位置を切り替える制御を行う装置である。
ECU1は、電源であるバッテリ2のプラス端子に接続される電源端子3と、バッテリ2のマイナス端子に接続されるグランド端子4と、を備える。電源端子3には、バッテリ2の電圧(即ち、バッテリ電圧)VBが電源電圧として直接供給される。直接供給されるとは、リレー等の継電器を介さずに供給されるということであり、換言すると、バッテリ2及びECU1が車両に接続されている間は常時供給される、ということである。また、以下では、バッテリ電圧VBのことを、電源電圧VBと言う。尚、本実施形態において、バッテリ2は、例えば定格12Vのバッテリである。
更に、ECU1は、昇圧チョッパ回路5と、昇圧IC6と、電源回路7と、当該ECU1の機能を司る制御回路としてのマイコン8と、電圧制限回路9と、を備える。ECU1は、駆動回路10と、入力回路11も備える。尚、ICは、「Integrated Circuit」の略であり、即ち、集積回路の略である。
電圧制限回路9には、電源端子3からの電源電圧VBが入力される。そして、電圧制限回路9は、電源電圧VBが後述する条件を満たす場合に、その電源電圧VBを出力電圧Vo1として出力する。電圧制限回路9の構成等については、後で説明する。
昇圧チョッパ回路5は、昇圧用のコイル13と、コイル13に直列に接続される逆流防止用のダイオード14と、コイル13及びダイオード14の接続点とグランドラインとの間に設けられた昇圧用スイッチ15と、ダイオード14のカソードとグランドラインとの間に設けられた平滑コンデンサ16と、を備える。尚、グランドラインは、グランド端子4に接続されたラインである。
コイル13の上流側端部、即ち、ダイオード14側とは反対側の端部には、電源端子3からの電源電圧VBが電圧制限回路9を介して入力される。つまり、コイル13の上流側端部には、電圧制限回路9の出力電圧Vo1が入力される。以下では、電圧制限回路9の出力電圧Vo1のことを、昇圧入口電圧Vo1ともいう。
昇圧用スイッチ15は、この例では、FETであるが、バイポーラトランジスタやIGBT等、他の種類のスイッチング素子でも良い。FETは、電界効果トランジスタの略であり、IGBTは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタの略である。
昇圧チョッパ回路5では、昇圧用スイッチ15がオンオフされることにより、コイル13の下流側端部、即ち、ダイオード14側の端部に、昇圧入口電圧Vo1(即ち、電源電圧VB)よりも大きいフライバック電圧が生じ、そのフライバック電圧が、ダイオード14のカソードから出力される。そして、ダイオード14のカソードの電圧Vo2によって平滑コンデンサ16が充電される。以下では、ダイオード14のカソードの電圧Vo2のことを、昇圧出口電圧Vo2ともいう。
また、ECU1においては、コイル13とダイオード14との直列回路に対して、ダイオード17が並列に設けられている。よって、昇圧用スイッチ15がオフのままであれば、昇圧出口電圧Vo2は、昇圧入口電圧Vo1からダイオード17の順方向電圧だけ低下した電圧になる。尚、ダイオード17が設けられていない構成でも良い。その場合、昇圧用スイッチ15がオフのままであれば、昇圧出口電圧Vo2は、昇圧入口電圧Vo1から、コイル13とダイオード17との両方における電圧降下分だけ低下した電圧になる。
昇圧IC6には、電源端子3からの電源電圧VBが、電圧制限回路9を介して、動作用電圧として入力される。つまり、昇圧IC6には、電圧制限回路9の出力電圧Vo1が動作用電圧として入力される。
また、昇圧IC6には、昇圧出口電圧Vo2を2つの抵抗18,19で分圧した電圧(以下、出口モニタ電圧)Vm2が入力される。
そして、昇圧IC6は、出口モニタ電圧Vm2に基づいて昇圧出口電圧Vo2を検出し、昇圧出口電圧Vo2が規定値以下になると、昇圧出口電圧Vo2が規定値となるように昇圧用スイッチ15をオンオフさせる。昇圧用スイッチ15をオンオフさせることは、昇圧チョッパ回路5に昇圧動作を行わせることに相当する。規定値は、例えば8Vである。昇圧IC6と昇圧チョッパ回路5とにより、昇圧回路が構成されている。
また、昇圧IC6は、マイコン8からイネーブル信号ENが与えられている場合、具体的には、イネーブル信号ENがアクティブレベルとしてのハイレベルである場合に、昇圧用スイッチ15をオンオフさせる動作が許可されるように構成されている。
電源回路7には、昇圧出口電圧Vo2が入力される。このため、以下では、昇圧出口電圧Vo2のことを、電源回路7の入力電圧Vo2ともいう。
そして、電源回路7は、入力電圧としての昇圧出口電圧Vo2から、第1の内部電圧VD1と第2の内部電圧VD2とを生成して出力する。
第1の内部電圧VD1は、例えば5Vである。電源回路7は、入力電圧としての昇圧出口電圧Vo2を降圧することにより、第1の内部電圧VD1を出力する。この第1の内部電圧VD1は、マイコン8と入力回路11との各々に、動作用電圧として入力される。第1の内部電圧VD1は、一定電圧に相当する。
第2の内部電圧VD2は、例えば昇圧出口電圧Vo2と同じ電圧である。電源回路7は、入力電圧としての昇圧出口電圧Vo2を第2の内部電圧VD2として出力する。この第2の内部電圧VD2は、駆動回路10に、動作用電圧として入力される。尚、電源回路7は、第2の内部電圧VD2についても、昇圧出口電圧Vo2を降圧することで出力するように構成されていても良い。
また、電源回路7には、他のECU21から当該ECU1に与えられる起動信号Ssと、マイコン8からの電源保持信号Shとが、入力される。
そして、電源回路7は、ECU1に起動信号Ssが与えられると、その起動信号Ssが当該電源回路7に入力されて動作を開始する。つまり、内部電圧VD1,VD2の出力を開始する。ここで言う「起動信号Ssが与えられる」とは、起動信号Ssがアクティブレベルになる、ということである。本実施形態において、起動信号Ssは、例えば、車両がイグニッションオンの状態になったことを示すイグニッション信号である。そして、起動信号Ssのアクティブレベルは、例えばハイレベルである。尚、ECU1に起動信号Ssを出力する装置は、他のECU21に限らず、例えばスイッチ等でも良い。
また、電源回路7は、起動信号Ssが与えられなくなっても、即ち、起動信号Ssがハイレベルからローレベルになっても、マイコン8からの電源保持信号Shがアクティブレベルとしてのハイレベルであれば、内部電圧VD1,VD2の出力を継続する。そして、電源回路7は、起動信号Ssと電源保持信号Shとの両方がローレベルになると、内部電圧VD1,VD2の出力を停止する。
マイコン8は、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ)と、A/D変換器23と、を備える。マイコン8の各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、上記メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。
尚、ECU1を構成するマイコンの数は1つでも複数でも良い。また、マイコン8によって実現される機能の一部又は全部は、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現しても良い。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現しても良い。
マイコン8には、昇圧入口電圧Vo1を2つの抵抗25,26で分圧した電圧(以下、入口モニタ電圧)Vm1と、前述の出口モニタ電圧Vm2とが入力される。マイコン8は、これらの電圧Vm1,Vm2を当該マイコン8に内蔵されたA/D変換器23によってA/D変換することにより、昇圧入口電圧Vo1と昇圧出口電圧Vm2とを検出する。昇圧入口電圧Vo1を検出することは、電源電圧VBを検出することに相当する。
ECU1には、制御対象として、トランスミッションのシフト位置を切り替えるためのアクチュエータ28が接続されている。アクチュエータ28は、動力源である電気負荷としてのモータ29と、当該アクチュエータ28によるシフト位置を検出するためのセンサ30と、を備える。アクチュエータ28は、モータ29の動力により状態が変化して、シフト位置を、例えば、パーキングを含む複数のシフト位置の何れかに切り替えるように構成されている。
駆動回路10は、マイコン8からの制御信号に従って、モータ29を駆動するように構成されている。センサ30は、例えばモータ29の回転量及び回転方向を示す信号を出力する。センサ30からの信号は、入力回路11を介してマイコン8に入力される。
マイコン8は、起動すると、アクチュエータ28が初期状態(即ち、原点位置)となるように、駆動回路10を介して、モータ29を制御する。その後、マイコン8は、運転者によるシフト操作部に対する操作を検出し、その検出結果に応じて、実際のシフト位置が運転者の希望するシフト位置となるように、モータ29を制御してアクチュエータ28の状態を変化させる。そして、マイコン8は、モータ29を制御する際には、アクチュエータ28を初期状態にしてからの、センサ30からの信号に基づいて、アクチュエータ28の状態、即ち、現在のシフト位置を把握する。
このため、例えば、ECU1に起動信号Ssが与えられてマイコン8が起動した後、例えば、エンジンの始動に伴い電源電圧VBが一時的に低下して、マイコン8がリセットされたとすると、マイコン8は、シフト位置を見失うこととなる。よって、マイコン8は、電源電圧VBの復帰により再起動した際に、シフト位置の再学習を行う必要がある。
ところが、シフト位置の再学習を行うためには、前述の通り、アクチュエータ28が初期状態となるようにモータ29を駆動する必要がある。よって、マイコン8は、シフト位置をすぐに把握することができず、その結果、車両の運転者がすぐにシフト操作を行うことができない、といった不都合を招く。
このため、ECU1では、昇圧チョッパ回路5及び昇圧IC6によって構成される昇圧回路を設けることにより、電源電圧VBが一時的に低下しても、電源回路7への入力電圧(即ち、昇圧出口電圧Vo2)が規定値を下回らないようにして、マイコン8のリセットを防いでいる。
[2.電圧制限回路の構成]
図2に示すように、電圧制限回路9は、電源端子3から昇圧IC6及びコイル13に電源電圧VBを供給するための電源ライン32に設けられて、該電源ライン32の導通と遮断とを切り替える電源スイッチ33と、電源スイッチ33のオンオフを制御する制御IC34と、を備える。更に、電圧制限回路9は、電源ライン32における電源スイッチ33よりも上流側(即ち、電源端子3側)とグランドラインとの間に直列に接続された3つの抵抗35,36,37を備える。
電源スイッチ33は、本実施形態では、直列に接続された2つのFET38,39によって構成されている。このため、電源スイッチ33のオンは、2つのFET38,39がオンすることであり、電源スイッチ33のオフは、2つのFET38,39がオフすることである。そして、FET38,39のゲートは、制御IC34に接続されている。
制御IC34は、電源端子3に供給される電源電圧VBが正の所定範囲内の電圧である場合に、電源スイッチ33をオンさせ、電源電圧VBが負の電圧又は上記所定範囲外の正の電圧である場合には、電源スイッチ33をオフさせる。本実施形態において、所定範囲は、例えば3.5V〜28Vの範囲である。尚、制御IC34は、スイッチ制御部に相当する。
具体的には、制御IC34は、負電圧保護部41と、電圧判定部42と、チャージポンプ部43と、ゲートプルダウン部44と、を備える。
負電圧保護部41は、電源ライン32における電源スイッチ33よりも上流側と、電源スイッチ33を構成するFET38,39のゲートとを、オンすることで短絡させるスイッチ51と、スイッチ51のオンオフを制御するオペアンプ52と、を備える。
電圧判定部42は、2つの比較器54,55を備える。比較器54は、抵抗35と抵抗36との接続点の電圧V1と基準電圧Vref(例えば0.5V)とを比較する。比較器55は、抵抗36と抵抗37との接続点の電圧V2と基準電圧Vrefとを比較する。電源電圧VBが正の電圧である場合、電圧V1は電圧V2よりも高くなる。また、基準電圧Vrefは、制御IC34内の図示しない電源部によって電源電圧VBから生成される。
そして、電圧判定部42は、比較器54により、電圧V1が基準電圧Vrefよりも低いと判定した場合、あるいは、比較器55により、電圧V2が基準電圧Vrefよりも高いと判定した場合に、ゲートプルダウン部44を動作させる。ゲートプルダウン部44は、電圧判定部42からの指令により動作すると、FET38,39のゲートから電流を引き込んで、該FET38,39をオフさせる。
また、電圧判定部42は、比較器54により、電圧V1が基準電圧Vref以上であると判定し、且つ、比較器55により、電圧V2が基準電圧Vref以下であると判定した場合に、チャージポンプ部43を動作させる。チャージポンプ部43は、電圧判定部42からの指令により動作すると、電源ライン32における電源スイッチ33よりも上流側から供給される電源電圧VBを昇圧し、その昇圧した電圧をFET38,39のゲートに供給することにより、該FET38,39をオンさせる。
そして、抵抗35,36,37の抵抗値は、電源電圧VBが上記所定範囲の下限値UV(即ち、3.5V)である場合に「電圧V1=基準電圧Vref」となり、電源電圧VBが上記所定範囲の上限値OV(即ち、28V)である場合に「電圧V2=基準電圧Vref」となるように、設定されている。
[2−1.動作1]
電源電圧VBが負の電圧である場合には、負電圧保護部41において、オペアンプ52がスイッチ51をオンさせる。スイッチ51がオンすると、FET38,39のゲートとソースとが同電位になって、FET38,39はオフする。つまり、電源スイッチ33はオフする。よって、バッテリ2の逆接続によって電源電圧VBが負の電圧になった場合には、電源スイッチ33がオフして、電圧制限回路9よりも後段に設けられた昇圧IC6等の各回路に負の電圧が印加されることが防止される。
[2−2.動作2]
電源電圧VBが下限値UVよりも低いか、あるいは、電源電圧VBが上限値OVよりも高い場合、即ち、電源電圧VBが正の電圧であっても下限値UVから上限値OVまでの範囲に入っていない場合には、電圧判定部42がゲートプルダウン部44を動作させる。このため、電源スイッチ33がオフする。よって、電圧制限回路9よりも後段に設けられた昇圧IC6等の各回路に、上限値OVよりも高い電圧が印加されることが防止される。
[2−3.動作3]
電源電圧VBが下限値UVから上限値OVまでの範囲内である場合には、電圧判定部42がチャージポンプ部43を動作させる。このため、電源スイッチ33がオンして、電圧制限回路9よりも後段に設けられた昇圧IC6等の各回路に、電源端子3からの電源電圧VBが供給される。そして、電源スイッチ33での電圧降下は、ダイオードとは異なり、無視できる程度に小さくすることができるため、昇圧IC6等の各回路には、電源電圧VBをそのまま供給することができる。尚、本実施形態では、電源スイッチ33での電圧降下が0Vであるとして説明している。
以上の動作1〜3をまとめると、図3のようになる。尚、図3において、実線で示されている入力電圧とは、電源端子3から電圧制限回路9に入力される電源電圧VBであり、点線で示されている出力電圧とは、電源スイッチ33から後段の回路へ出力される電圧(即ち、昇圧入口電圧Vo1)である。
図3に示すように、電圧制限回路9は、入力電圧が下限値UVから上限値OVまでの範囲内である場合には、入力電圧を出力電圧とする。一方、入力電圧が負の電圧であるか、あるいは、入力電圧が正の電圧であっても、下限値UVから上限値OVまでの範囲外である場合には、電圧制限回路9は、電源スイッチ33をオフさせて、出力電圧を0Vにする。
尚、制御IC34としては、例えばリニアテクノロジー株式会社製の「LTC4365」を使用することができる。
[3.ECUの状態遷移とマイコンが行う処理]
ECU1の状態遷移とマイコン8が行う処理とについて、図4を用い説明する。尚、図4において、マイコン8が行う処理は、S145〜S160,S200〜S220である。
図4において、S110に示すように、ECU1が車両に接続されると、ECU1の電源端子3とグランド端子4との間にバッテリ2が接続される。このため、ECU1においては、グランド端子4の電位(即ち、グランド電位)を基準として電源端子3に電源電圧VBが供給される。ここでは、電源電圧VBが前述の所定範囲内であり、電圧制限回路9の電源スイッチ33がオンしているものとして説明する。
ECU1は、車両に接続されただけでは、S120に示すように、待機状態になっている。ECU1の待機状態とは、ECU1が動作していない状態であり、詳しくは、電源回路7が動作を停止していて内部電圧VD1,VD2を出力せず、このためマイコン8が動作を停止している状態である。また、待機状態では、マイコン8に内部電圧VD1が供給されないことから、マイコン8から昇圧IC6へのイネーブル信号ENがローレベルになるため、昇圧IC6はディセーブル状態(即ち、動作禁止状態)になっている。このため、昇圧IC6も消費電流が低い状態となる。
ECU1が待機状態になっている場合に、S130の「YES」の場合として示すように、ECU1に外部からの起動信号Ssが与えられると、S140に示すように、ECU1が起動する。具体的には、電源回路7が動作を開始して内部電圧VD1,VD2を出力し、マイコン8が起動する。この時点では、昇圧IC6は未だディセーブル状態である。
マイコン8は、起動すると、S145に示すように、電源回路7への電源保持信号Shをローレベルからハイレベルに切り替える。
更に、マイコン8は、入口モニタ電圧Vm1を内蔵のA/D変換器23によってA/D変換し、そのA/D変換結果に基づいて電源電圧VDを検出する。そして、マイコン8は、S150に示すように、電源電圧VBが上記所定範囲内の所定値Vth以上になったか否かを判定し、電源電圧VBが所定値Vth以上になったと判定したなら、S160に示すように、昇圧IC6へのイネーブル信号ENをローレベルからハイレベルに切り替える。すると、昇圧IC6がイネーブル化される。つまり、昇圧IC6が、動作可能なイネーブル状態となる。このように、ECU1の起動後、電源電圧VBが所定値Vth以上になったことをマイコン8が検知すると、昇圧IC6がイネーブル化されるようになっている。尚、上記所定値Vthは、バッテリ2が正常な状態と考えられる電源電圧VBの値(例えば11V)に設定されている。
一方、昇圧IC6がイネーブル化された後、S170の「YES」の場合として示すように、電源電圧VBが低電圧になったとする。尚、電源電圧VBが低電圧になるとは、昇圧出口電圧Vo2が前述の規定値以下になるほどに低下する、という意味である。
この場合には、S190に示すように、昇圧回路が動作する。つまり、昇圧IC6が、昇圧用スイッチ15をオンオフさせて昇圧出口電圧Vo2を規定値に維持する。このため、電源回路7からマイコン8への内部電圧VD1が低下することが回避され、その結果、マイコン8のリセットが回避される。
また、S170の「NO」の場合として示すように、電源電圧VBが低電圧にならなければ、S180に示すように、昇圧回路は動作しない。つまり、昇圧IC6は昇圧用スイッチ15をオフのままにする。
マイコン8は、電源回路7からの内部電圧VD1により動作し続け、S200に示すように、通常制御を行う。通常制御としては、少なくとも、前述したアクチュエータ28の制御が行われる。
また、マイコン8は、S210に示すように、停止要求があったか否かを判定する。具体的には、起動信号Ssが非アクティブレベルとしてのローレベルになったか否かを判定する。尚、車両がイグニッションオフの状態になると、起動信号Ssはローレベルになる。そして、マイコン8は、停止要求がないと判定した場合には、S150の判定やS200の通常制御を繰り返すが、停止要求があったと判定した場合、即ち、起動信号Ssがローレベルになった場合には、S220に示すように、シャットダウン処理を行う。
マイコン8は、シャットダウン処理として、例えば、RAM内のデータを、書き換え可能な不揮発性メモリに保存するデータ退避処理等を行うと共に、電源保持信号Shをローレベルにする処理も行う。但し、電源保持信号Shをローレベルにする処理は、実施すべき他の処理を全て完了した後に行われる。
電源保持信号Shがローレベルになると、この時点で起動信号Ssは既にローレベルであるため、S230に示すように、電源回路7が動作を停止する。このため、マイコン8への内部電圧VD1の供給が停止されて、マイコン8が動作を停止し、その結果、ECU1の動作が停止する。また、マイコン8への内部電圧VD1の供給が停止されることで、マイコン8から昇圧IC6へのイネーブル信号ENがローレベルとなり、その結果、昇圧IC6はディセーブル状態になる。つまり、マイコン8から電源回路7への電源保持信号Shがローレベルになることで、ECU1は待機状態に戻る。
そして、待機状態になったECU1は、S240の「NO」の場合として示すように、車両から取り外されなければ、再び起動信号Ssが与えられることで起動する。尚、図4において、S130が「NO」でS240が「NO」の場合のループは、ECU1が待機状態のままである場合を表している。
[4.ECUの作用例]
ECU1の作用例について、図5を用い説明する。
尚、図5において、「Vo1」と「Vo2」の各段における点線は、図6に示す比較例のECU(以下、比較例ECU)61の場合を示している。図6に示すように、比較例ECU61は、ECU1と比較すると、電圧制限回路9が設けられておらず、その代わりに、負電圧保護用のダイオード63と、過電圧保護用のツェナーダイオード64とを、備える点が異なる。この比較例ECU61において、ダイオード63は、電源端子3から昇圧IC6及びコイル13へ至る電源ライン32上に、順方向に設けられている。そして、ツェナーダイオード64は、ダイオード63のカソードとグランドラインとの間に、当該ツェナーダイオード64のアノードをグランドライン側にして設けられている。また、図5において、「Vo2」の段における一点鎖線は、昇圧チョッパ回路5及び昇圧IC6(即ち、昇圧回路)が設けられていない場合を示している。
図5において、時刻t1に示すように、ECU1が車両に接続されて、ECU1に電源としてのバッテリ2が接続されると、時刻t2に示すように、ECU1の電源端子3にバッテリ2からの電源電圧VBが供給される。尚、ECU1が車両に既に接続されている状態で、バッテリ2が車両に接続された場合も同様である。
ここでは、電源端子3に供給される電源電圧VBが正常値であり、前述の所定範囲内で且つ前述の所定値Vth以上であるとする。このため、電圧制限回路9の電源スイッチ33はオンする。
そして、時刻t2〜t3に示すように、ECU1は待機状態になる。
その後、車両がイグニッションオン状態になり、時刻t3に示すように、ECU1に起動信号Ssが与えられると、ECU1は起動する。つまり、電源回路7が内部電圧VD1,VD2の出力を開始して、マイコン8が起動する。マイコン8は、起動すると、電源回路7への電源保持信号Shをハイレベルにし、また、電源電圧VBが所定値Vth以上になったことを検知して、昇圧IC6へのイネーブル信号ENを動作許可側のハイレベルにする。
ここで、図5の「Vo1」の段において、実線で示すように、ECU1では、電源電圧VBが昇圧入口電圧Vo1となるが、比較例ECU61では、点線で示すように、電源電圧VBよりもダイオード63の順方向電圧だけ低い電圧が昇圧入口電圧Vo1となる。このため、図5の「Vo2」の段において、点線で示すように、比較例ECU61では、ECU1と比較すると、昇圧出口電圧Vo2も低くなる。
ECU1が起動した後、時刻t4に示すように、車両において、エンジンを始動させるためのスタータ信号が発生すると、バッテリ2からの電力によってスタータが動作を開始するため、そのスタータへの突入電流により電源電圧VBが低下する。
そして、時刻t5に示すように、電源電圧VBの低下により、昇圧出口電圧Vo2が規定値の一例である8V以下になると、昇圧IC6により昇圧チョッパ回路5の昇圧動作が行われて、昇圧出口電圧Vo2が8Vに維持される。
尚、仮に、昇圧チョッパ回路5及び昇圧IC6が設けられていないとすると、図5における「Vo2」の段の一点鎖線に示すように、電源回路7の入力電圧Vo2が8Vよりも大きく低下し、その結果、マイコン8への内部電圧VD1が5Vから低下して、マイコン8のリセットが発生する可能性がある。しかし、ECU1では、電源電圧VBが低下しても、昇圧チョッパ回路5及び昇圧IC6により、電源回路7の入力電圧Vo2(即ち、昇圧出口電圧Vo2)が8Vに維持される。よって、図5における「VD1」と「リセット」の各段にて、点線の楕円で囲んだ部分に示すように、内部電圧VD1の低下及びマイコン8のリセットが防止される。
その後、電源電圧VBが上昇して、時刻t6に示すように、昇圧出口電圧Vo2が8Vよりも大きくなると、昇圧IC6による昇圧チョッパ回路5の昇圧動作が停止する。
[5.効果]
以上詳述したECU1によれば、以下の効果を奏する。
(5−1)ECU1は、電圧制限回路9を備える。このため、バッテリ2の逆接続により電源端子3への電源電圧VBが負の電圧になった場合には、電源スイッチ33がオフされて、各回路に負の電圧が印加されることが防止される。また、電源端子3への電源電圧VBが正の電圧であっても、下限値UVから上限値OVまでの所定範囲外である場合には、電源スイッチ33がオフされるため、各回路に所定範囲外の大きな電圧が印加されることが防止される。そして、電源電圧VBが正の所定範囲内である場合には、電源スイッチ33がオンされて、電源電圧VBが昇圧IC6やコイル13に供給される。
よって、比較例ECU61が備える負電圧保護用ダイオード63及び過電圧保護用ツェナーダイオード64を設けなくても、負電圧と過電圧とに対する保護が可能となる。
このため、昇圧IC6の選定に関する制限が緩和される。つまり、負電圧保護用ダイオード63と過電圧保護用ツェナーダイオード64とが設けられた比較例ECU61と比べると、昇圧IC6の最低動作電圧は、ダイオード64の順方向電圧の分だけ高くても良くなる。また、昇圧IC6の耐圧としては、ツェナーダイオード64のツェナー電圧や実際のクランプ電圧を考慮する必要がなく、上記所定範囲の上限値OVよりも少し高い電圧で済む。
例えば、電源電圧VBが3.5Vにまで低下してもECU1の正常動作を確保しなければならないとする。この場、比較例ECU61では、昇圧IC6に供給される電圧Vo1が電源電圧VBよりもダイオード63の順方向電圧だけ低下するため、昇圧IC6の最低動作電圧としては、例えば2.5V程度が要求される。一方、本実施形態のECU1では、昇圧IC6の最低動作電圧としては、3.5Vあるいは余裕を見て例えば3.4V程度で良い。また、昇圧IC6の耐圧については、比較例ECU61の場合、前述した過電圧保護用ツェナーダイオードのツェナー電圧の選定理由により、例えば40V程度必要となるが、本実施形態のECU1では、上記所定範囲の上限値OVよりも少し高い電圧(例えば30V程度)で済む。このように、本実施形態のECU1によれば、比較例ECU61と比べると、昇圧IC6として、最低動作電圧が高く、耐圧が低いものを使用することが可能となる。
(5−2)昇圧IC6は、制御回路としてのマイコン8からイネーブル信号ENが与えられている場合に、動作が許可されるように構成されている。このため、ECU1の非動作時、即ち、ECU1が待機状態である場合に、昇圧IC6での消費電流を抑制することができる。
(5−3)マイコン8は、ECU1に起動信号Ssが与えられることによって起動すると共に、起動後に、電源電圧VBが上記所定範囲内である所定値Vth以上であることを検出すると、昇圧IC6にイネーブル信号ENを与えるように構成されている。
このため、通常の低電圧発生ケースの場合にだけ、昇圧IC6を動作させることができ、その昇圧IC6での無駄な消費電流を防止することができる。換言すると、バッテリ2の充電状態が悪くて、マイコン8が起動する前から電源電圧VBが所定値Vthよりも低いような場合には、昇圧IC6の動作が許可されず、バッテリ2を一層弱らせてしまうことを回避することができる。
(5−4)マイコン8は、内蔵のA/D変換器23を用いて電源電圧VBを検出するように構成されている。このため、マイコン8は、電源電圧VBの検出を素早く実施することができる。よって、マイコン8が起動してから、電源電圧VBが所定値Vth以上であることを検知して、昇圧IC6にイネーブル信号ENを与えるまでの所要時間を、短くすることができる。この結果、ECU1の起動直後の電源電圧VBの低下に対して、十分に対応可能となる。ここで言う対応可能とは、昇圧IC6の動作により電源電圧VBを昇圧することができる、ということである。
[6.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、前述した数値も一例である。
例えば、ECU1は、シフト位置を切り替えるためのアクチュエータ28を制御するものであったが、アクチュエータ28以外の制御対象を制御するように構成されても良い。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしても良い。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしても良い。また、上記実施形態の構成の一部を省略しても良い。尚、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
また、上述したECUの他、当該ECUを構成要素とするシステム、当該ECUとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、負電圧及び過電圧に対する保護方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
2…バッテリ、3…電源端子、5…昇圧チョッパ回路、6…昇圧IC、7…電源回路、8…マイコン、9…電圧制限回路、13…コイル、14…ダイオード、15…昇圧用スイッチ、16…平滑コンデンサ、32…電源ライン、33…電源スイッチ、34…制御IC

Claims (4)

  1. 車両に搭載されたバッテリ(2)の電圧が電源電圧として直接供給される電源端子(3)と、
    前記電源端子からの前記電源電圧が入力されるコイル(13)、前記コイルに直列に接続されるダイオード(14)、前記コイル及び前記ダイオードの接続点とグランドラインとの間に設けられた昇圧用スイッチ(15)、及び前記ダイオードのカソードと前記グランドラインとの間に設けられた平滑コンデンサ(16)、を備える昇圧チョッパ回路(5)と、
    前記ダイオードのカソードの電圧を入力電圧とし、その入力電圧を降圧することにより、一定電圧を出力する電源回路(7)と、
    前記電源回路からの前記一定電圧によって動作する制御回路(8)と、
    前記電源端子からの前記電源電圧によって動作するICであって、前記電源回路への前記入力電圧が規定値以下になると、前記入力電圧が前記規定値となるように前記昇圧用スイッチをオンオフさせる昇圧IC(6)と、
    前記電源端子から前記昇圧IC及び前記コイルに前記電源電圧を供給するための電源ライン(32)に設けられて、該電源ラインの導通と遮断とを切り替える電源スイッチ(33)と、前記電源端子に供給される前記電源電圧が正の所定範囲内の電圧である場合に、前記電源スイッチをオンさせ、前記電源電圧が負の電圧又は前記所定範囲外の正の電圧である場合には、前記電源スイッチをオフさせるスイッチ制御部(34)と、を有する電圧制限回路(9)と、
    を備える電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記昇圧ICは、前記制御回路からイネーブル信号が与えられている場合に、動作が許可されるように構成されている、
    電子制御装置。
  3. 請求項2に記載の電子制御装置であって、
    前記制御回路は、当該電子制御装置に起動信号が与えられることによって起動すると共に、起動後に、前記電源電圧が前記所定範囲内である所定値以上であることを検出すると、前記昇圧ICに前記イネーブル信号を与えるように構成されている、
    電子制御装置。
  4. 請求項3に記載の電子制御装置であって、
    前記制御回路は、マイクロコンピュータ(8)であり、
    前記マイクロコンピュータは、当該マイクロコンピュータに内蔵されているA/D変換器(23)を用いて前記電源電圧を検出するように構成されている、
    電子制御装置。
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