JP2018073576A - 組電池 - Google Patents

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健作 宮澤
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Abstract

【課題】組電池の大型化を招くことなく、組電池を構成する各単電池の連鎖的な発熱を抑制して組電池全体の温度が急激に上昇することを防止できる組電池を提供する。【解決手段】ここで開示される組電池10は、正極シートおよび負極シートが積層された電極体が角型の電池ケース50内に収容されてなる角型電池を単電池20A〜20Dとして複数備えている。この組電池10では、電極体の正極シートおよび負極シートの積層方向に沿って複数の単電池20A〜20Dが相互に隣接して配列されていると共に、該配列された各々の単電池20A〜20Dが配列方向xに沿って所定の拘束荷重で拘束されている。そして、各々の単電池20A〜20Dの間に熱可塑性樹脂製の拘束板40が配置され、長軸方向が配列方向xに沿うように導電性のピン42が拘束板40に埋設されている。【選択図】図6

Description

本発明は、組電池に関する。詳しくは、二次電池を単電池とし、当該単電池を複数接続してなる組電池に関する。
リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池その他の二次電池あるいはキャパシタ等の蓄電素子を単電池とし、当該単電池を複数備えた組電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池を単電池とした組電池は、車両搭載用の高出力電源等に好ましく用いられている。
かかる組電池の一例を図8に示す。この図に示される組電池100は、複数の単電池120A〜120Cを備えている。この複数の単電池120A〜120Cは、所定の配列方向xに沿って相互に隣接するように配列されており、隣接した単電池120A、120Bそれぞれの負極端子162と正極端子160とがバスバー164を介して電気的に接続されており、それによって組電池100を構成する単電池全てが電気的に接続される。そして、この組電池100では、拘束部材(図示省略)によって配列方向xに沿って各々の単電池120A〜120Cが拘束されており、各々の単電池の間には、単電池間の直接的な面接触を回避して放熱特性を向上する、各単電池に均等に配列方向に拘束圧をかける、等の目的から、所定形状の拘束板140が配置されている。
ところで、この種の二次電池を構成要素(単電池)とする組電池には、電池性能が優れていることはもちろんのこと、高いレベルの安全性が求められている。このため、組電池の安全性を向上させるための種々の技術が従来から提案されている。例えば、特許文献1には、蓄電モジュール(組電池)に外力が作用した場合に、蓄電装置(単電池)間で確実に短絡を発生させて急激な温度上昇を防止する技術が開示されている。
特開2015−2113号公報
しかしながら、図9に示すように、複数の単電池120A〜120Cを備えた組電池100では、一つの単電池120Bに何らかの不具合が発生して急激な温度上昇が生じると、かかる単電池120Bからの熱が隣接した他の単電池120A、120Cに伝わって、各々の単電池120A〜120Cが連鎖的に加熱し合うことにより、組電池100全体の温度が急激に上昇することがある。
特に、近年のより高容量化した単電池を備える組電池では、不具合が発生した際の発熱量が大きくなる傾向があるため、上記した連鎖的な発熱が生じやすくなっている。このため、各々の単電池の間に熱伝導率の低い板状部材を配置したり、単電池の間に空気が通過できるように空隙を有したスペーサを配置したりすることによって、上記した連鎖的な発熱を抑制することが検討されているが、これらの対策を採った場合には単電池間のスペースを大きくする必要があり、組電池の大型化を招くため、車両などに搭載する用途には不利となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、組電池の大型化を招くことなく、組電池を構成する各単電池の連鎖的な発熱を抑制して組電池全体の温度が急激に上昇することを防止できる組電池を提供することを目的とする。
上記目的を実現するべく、本発明によって以下の構成の組電池が提供される。
ここで開示される組電池は、正極シートおよび負極シートが積層された電極体が角型の電池ケース内に収容されてなる角型電池を単電池として複数備えた組電池である。この組電池は、電極体の正極シートおよび負極シートの積層方向に沿って複数の単電池が相互に隣接して配列されていると共に、該配列された各々の単電池が単電池の配列方向に沿って所定の拘束荷重で拘束されている。
そして、ここで開示される組電池は、隣接して配列された各々の単電池の間に熱可塑性樹脂製の拘束板が配置され、長軸方向が単電池の配列方向に沿うように導電性のピンが拘束板に埋設されており、以下の式(1)〜(3)を満たすように構成されている。
<T<T (1)
F/S<K<F/S (2)
2L<L<L/3 (3)
なお、上記式(1)中のTは単電池の最高温度(℃)、Tは拘束板の融点(℃)、Tは導電性のピンの融点(℃)であり、式(2)中のFは拘束荷重(N)、Kは電池ケースの突き刺し強度(N/mm)、Sは拘束板の面積(mm)、Sは導電性のピンの断面積(mm)であり、式(3)中のLは単電池の厚み(mm)、Lは導電性のピンの長さ(mm)、Lは電池ケースの側壁の厚み(mm)である。
ここで開示される組電池では、各々の単電池の間に熱可塑性樹脂製の拘束板が配置されているため、組電池を構成する単電池の一つに何らかの不具合が生じて該単電池が発熱すると、該発熱した単電池に接する熱可塑性樹脂製の拘束板が軟化する。これによって、発熱した単電池の膨張が許容されるため、各々の単電池の電池ケースの側壁が近接して拘束板に埋設されている導電性のピンが単電池に刺さって電池ケースの側壁を貫通する。
これによって、発熱した単電池に隣接する他の単電池において内部短絡が生じ、該単電池が強制的に放電されるため、組電池を構成する各単電池が連鎖的に発熱することを抑制でき、該連鎖的な発熱による組電池全体の急激な温度上昇を防止することができる。
そして、本発明者は、上記したように、組電池を構成する単電池の一つに急激な温度上昇が生じた際に、拘束板に埋設されている導電性のピンが、各々の単電池に刺さって適切に内部短絡を生じさせることができるような条件について種々の実験を重ねた結果、上記した式(1)〜(3)の条件を満たす必要があることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の一実施形態に係る組電池を構成する単電池を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態における電極体を構成する各部材を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態における電極体の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る組電池を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る組電池を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る組電池の単電池が発熱した状態を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る組電池の拘束板と単電池の寸法を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 従来の組電池を模式的に示す側面図である。 従来の組電池の単電池が発熱した状態を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る組電池として、リチウムイオン二次電池を単電池とし、当該リチウムイオン二次電池を複数接続してなる組電池を例に挙げて説明する。
なお、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。なお、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、電極体の構成および製法、電解質の構成および製法、リチウムイオン二次電池の構築に係る一般的技術等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
1.単電池の構成
先ず、本実施形態に係る組電池を構成する単電池を説明する。図1は本実施形態に係る組電池を構成する単電池を模式的に示す斜視図であり、図2は本実施形態における電極体を構成する各部材を模式的に示す説明図であり、図3は本実施形態における電極体の構成を模式的に示す斜視図である。
本実施形態に係る組電池は、図1に示す角型の電池ケース50の内部に、図2および図3に示す正極シート31および負極シート35が積層された電極体30を収容することによって構成された角型電池を単電池20として使用する。
(a)電池ケース
図1に示すように、電池ケース50は、上面が開放された扁平な直方体状の角型ケース本体52と、当該上面の開口部を塞ぐ蓋体54とから構成されている。電池ケース50の蓋体54には、正極端子60と負極端子62とが設けられている。図示は省略するが、正極端子60は電池ケース50内の電極体の正極シートに接続され、負極端子62は負極シートに接続されている。なお、正極端子60は、アルミニウムやアルミニウム合金などによって構成されていることが好ましく、負極端子62は、銅や銅合金などによって構成されていることが好ましい。
(b)電解液
上記した電池ケース50の内部には、図3に示す電極体30とともに電解液が収容される。電解液には、従来からリチウムイオン二次電池に用いられるものと同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる電解液の一例としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(例えば体積比3:4:3)にLiPFを約1mol/Lの濃度で含有させた非水電解液が挙げられる。
(c)電極体
図2および図3に示すように、本実施形態における電極体30は、セパレータ38を介して、矩形状の正極シート31および負極シート35を、所定の積層方向yに交互に複数積層することによって形成される。なお、電極体には、長尺シート状の正極シートと負極シートとを重ね合わせて捲回することによって各々のシートが積層された捲回電極体を使用することもできる。また、電極体30を構成する各材料については、従来からリチウムイオン二次電池に用いられるものと同様のものを特に限定なく使用することができる。
例えば、正極シート31は、アルミニウム箔等からなる正極集電体32の表面に正極活物質層33が付与されることによって構成されている。かかる正極シート31の正極活物質層33には正極活物質とその他の添加材が含まれる。
正極活物質には、リチウム元素と一種または二種以上の遷移金属元素とを含むリチウム含有化合物(リチウム遷移金属複合酸化物)を用いることができる。このリチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3)のような三元系リチウム含有複合酸化物等が挙げられる。
また、正極活物質層33に含まれる他の添加材としては、導電材やバインダが挙げられる。導電材としては、例えば、カーボンブラック等のカーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料などが挙げられる。また、バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
一方、負極シート35は、銅箔等からなる負極集電体36の表面に負極活物質層37を付与することによって構成される。かかる負極シート35の負極活物質層37には負極活物質とその他の添加材が含まれる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)、カーボンナノチューブ、あるいはこれらを組み合わせた炭素材料が挙げられる。また、その他の添加材としては、バインダ、増粘剤、分散剤等が挙げられる。バインダとしては、例えば、上記した正極活物質層と同様のものを用いることができる。増粘剤としてはカルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)などがを用いることができる。
また、セパレータ38には、例えば、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)を順に積層させた3層構造の樹脂製の多孔性シートなどを用いることができる。
2.組電池の構成
図4は本実施形態に係る組電池を模式的に示す斜視図であり、図5は本実施形態に係る組電池を模式的に示す側面図である。
図4に示すように、本実施形態に係る組電池10は、複数(図4では4個)の単電池20A〜20Dを備えている。各々の単電池20A〜20Dは、相互に隣接するように所定の配列方向xに沿って配列されている。かかる単電池20A〜20Dの配列方向xは、図3に示す電極体30の正極シート31と負極シート35とを積層する際の積層方向yと同じ方向である。
各々の単電池20A〜20Dは、バスバー64を介して正極端子60と負極端子62とが電気的に接続されている。このとき、配列方向xの一方の端部に配置された単電池20Aの負極端子62は外部の機器に接続される負極出力端子62aとなり、他方の端部に配置された単電池20Dの正極端子60は外部の機器に接続される正極出力端子60aとなる。
そして、本実施形態に係る組電池10では、配列された各々の単電池20A〜20Dが配列方向xに沿って所定の拘束荷重F(図5参照)で拘束されている。図4に示すように、本実施形態に係る組電池10は、単電池20A〜20Dを拘束する拘束部材として、一対の板状部材70A,70Bと締付け用ビーム材72とを備えている。かかる拘束部材は、一対の板状部材70A,70Bを単電池20A〜20Dの配列方向xの最外側に配置し、当該一対の板状部材70A,70Bを架橋するように、単電池20の配列方向xに沿って延びる締付け用ビーム材72を取り付け、かかる締付け用ビーム材72の端部をビス74により板状部材70A,70Bに締め付けることによって、単電池20A〜20Dを配列方向xに沿って拘束する。このとき、締付け用ビーム材72の締め付け具合に応じて、各々の単電池20A〜20Dに配列方向xに沿った拘束荷重Fが加えられる。
また、図5に示すように、本実施形態においては、各々の単電池20A〜20Dの間に拘束板40が配置されている。後に詳述するが、本実施形態における拘束板40は、接触している単電池が発熱した際に、かかる単電池からの熱によって軟化するように熱可塑性樹脂によって構成されている。
そして、各々の拘束板40には、長軸方向が単電池の配列方向xに沿うように導電性のピン42が埋設されている。本実施形態においては、一つの拘束板40に2個の導電性のピン42が埋設されており、各々の導電性のピン42の先端が各々の単電池の電池ケース50の側壁50aに向けられている。また、この導電性のピン42は、電池ケース50の側壁50aの中央付近に配置されている。
上記した構成の本実施形態に係る組電池100において、一つの単電池20Bに何らかの不具合が生じて、かかる単電池20Bの温度が上昇した場合について図6を参照しながら説明する。図6は本実施形態に係る組電池の単電池が発熱した状態を模式的に示す側面図である。
図6に示すように、組電池10を構成する単電池20A〜20Dのうち、一つの単電池20Bに何らかの不具合が生じし、該単電池20Bの温度が上昇すると、電解液の分解などによって電池ケース50内でガスが発生して単電池20Bが膨張しようとする。
このとき、本実施形態においては、各々の単電池20A〜20Dが配列方向xに沿って所定の拘束荷重Fで拘束されていると共に、発熱した単電池20Bに接する拘束板40が該単電池20Bからの熱によって軟化するため、発熱により膨張した単電池20Bの電池ケース50の側壁50aが、隣接する他の単電池20A、20Cに近接する。これによって、拘束板40に埋設されている導電性のピン42が、各々の単電池20A〜20Cに刺さって電池ケース50の側壁50aを貫通する。このとき、発熱した単電池20Bに隣接する単電池20A、20Cの電池ケース50の内部では、電極体30を構成する正極シート31と負極シート35(図3参照)の一部に導電性のピン42が貫通し、該導電性のピン42を介して正極シート31と負極シート35とが導通することによって内部短絡が生じる。
この結果、発熱した単電池20Bに隣接する単電池20A、20Bを強制的に放電して、組電池10を構成する各単電池20A〜20Dが連鎖的に発熱することを抑制することができるため、組電池10全体の急激な温度上昇を防止できる。
また、本実施形態に係る組電池10は、単電池間にスペーサなどを配置する従来の技術のように、単電池間のスペースを大きくする必要がなく、組電池の大型化を招くことがないため、車載用電源として特に好ましく用いることができる。
3.組電池の具体的な構成条件
上記した構造の組電池10において、単電池20Bが発熱した際に導電性のピン42が各々の単電池20A〜20Cに刺さって単電池20A、20Cに内部短絡を生じさせるためには、組電池10を構成する各部材の材料や寸法などを適切に設定する必要がある。
本発明者は、上記した種々の条件について検討するために実験を重ねた結果、以下に示す式(1)〜(3)を満たすことによって、導電性のピン42が各々の単電池20A〜20Cに刺さって適切に内部短絡を生じさせることができることを見出した。
<T<T (1)
F/S<K<F/S (2)
2L<L<L/3 (3)
(a)式(1)について
以下に示す式(1)中のTは単電池20A〜20Dが発熱した際の最高温度(℃)、Tは拘束板40の融点(℃)、Tは導電性のピン42の融点(℃)である。
<T<T (1)
この式(1)は、単電池20A〜20Dが発熱した際の最高温度Tが、拘束板40の融点Tよりも高く、かつ、導電性のピン42の融点Tよりも低くなるように、拘束板40や導電性のピン42の材料を選択する必要があることを示している。
具体的には、拘束板40の融点Tが単電池20A〜20Dの最高温度Tよりも高いと、単電池20A〜20Dの発熱が生じても拘束板40が軟化しないため、拘束板40に埋設されている電性のピン42を単電池20A〜20Dに刺すことができなくなる。このため、拘束板40は、拘束板40の融点Tが単電池20A〜20Dの最高温度Tよりも低くなるような熱可塑性樹脂により構成されている必要がある。
例えば、単電池20A〜20Dとして一般的なリチウムイオン二次電池を用いた場合には、単電池が発熱した際の最高温度Tが200℃〜300℃(例えば250℃程度)になる。このため、拘束板40の融点Tが100℃〜190℃(好ましくは130℃〜180℃)になるような熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(融点:180℃)やポリエチレン(融点:130℃)などが挙げられる。
一方、導電性のピン42の融点Tが単電池20A〜20Dの最高温度Tよりも低いと、単電池20A〜20Dからの熱によって導電性のピン42が軟化してしまい、導電性のピン42を単電池20A〜20Dに刺すことができなくなる。このため、導電性のピン42は、ピン42の融点Tが単電池20A〜20Dの最高温度Tよりも高くなるような導電性材料により構成されている必要がある。
例えば、単電池が発熱した際の最高温度Tが200℃〜300℃である場合には、導電性のピン42の融点Tが400℃以上となる導電性材料を用いることが好ましい。かかる導電性材料としては、例えば、ニッケル(融点:1455℃)、鉄(融点:1538℃)などが挙げられる。
(b)式(2)について
以下に示す式(2)中のFは各単電池20A〜20Dを拘束する拘束荷重(N)であり、Kは電池ケース50の突き刺し強度(N/mm)であり、Sは拘束板40の面積(mm)、Sは導電性のピン42の断面積(mm)である。
F/S<K<F/S (2)
なお、電池ケース50の突き刺し強度Kとは、ピン42が一番刺さり易い方向で電池ケース50を貫通する強度を言い、ピン42と同じ素材のピンの先端を電池ケース50に押し当て、当該ピンを固定しながらオートグラフで加圧することによって測定することができる。また、拘束板40の面積Sは、図7(a)に示すような正面視における拘束板40の高さ寸法tと幅寸法wとの積によって求められる。また、導電性のピン42の断面積Sは、導電性のピン42の径方向に沿った断面における断面積であり、導電性のピン42の直径dに基づいて求められる。
この式(2)は、電池ケース50の突き刺し強度Kが、拘束荷重F/拘束板の面積Sよりも高く、かつ、拘束荷重F/導電性のピンの断面積Sよりも低くなるように各部材の寸法を調整する必要があることを示している。
具体的には、拘束荷重F/拘束板の面積Sが電池ケースの突き刺し強度K以上(F/S≧K)になると、拘束部材の拘束荷重Fによって各々の単電池20A〜20Dの電池ケース50が破損する恐れがある。このため、拘束荷重F/拘束板の面積Sが、電池ケース50の突き刺し強度Kよりも低くなるように種々の条件を調整する必要がある。
例えば、側壁50aの厚みLtが1mmのアルミニウム製の電池ケース50(突き刺し強度K:100N/mm)を用い、拘束荷重Fを500Nに設定した場合には、拘束板40の面積Sを10000mm〜15000mm(例えば12600mm)にすることが好ましい。
一方、拘束荷重F/導電性のピンの断面積Sが電池ケースの突き刺し強度K以下(K≧F/S)になると、拘束部材40を軟化させて導電性のピン42の先端を単電池20に接触させているにも拘らず、電池ケース50の側壁50aに導電性のピン42を貫通させることができなくなる。このため、拘束荷重F/拘束板の面積Sが、電池ケース50の突き刺し強度Kよりも大きくなるように種々の条件を調整する必要がある。
例えば、側壁50aの厚みLtが1mmのアルミニウム製の電池ケース50(突き刺し強度K:100N/mm)を用い、拘束荷重Fを500Nに設定した場合には、導電性のピンの断面積Sを1mm〜5mm(例えば3.52mm)にすることが好ましい。
(c)式(3)について
以下に示す式(3)中のLは単電池20A〜20Dの厚み(mm)、Lは導電性のピン42の長さ(mm)、Lは電池ケース50の側壁50aの厚み(mm)である。
2L<L<L/3 (3)
この式(3)は、図7(b)に示す導電性のピン42の長さLが、電池ケース50の側壁50aの厚みLの2倍よりも長く、かつ、単電池20の厚みLの3分の1よりも短くなるように各部材の寸法を調整する必要があることを示している。
具体的には、導電性のピン42の長さLが短すぎると、導電性のピン42が電池ケース50の内部に収容された電極体30に到達せず、内部短絡を発生させることができなくなる。一方、導電性のピン42の長さLが長すぎると、導電性のピン42が電極体30の大半を貫通して急激な内部短絡が発生するため、導電性のピン42が刺さった単電池の温度が急激に上昇する恐れがある。
本発明者は、かかる導電性のピン42の長さLの適切な寸法について種々の実験に基づいて検討した結果、導電性のピン42の長さLは、上記した式(3)のように、電池ケースの厚みLの2倍よりも長く、かつ、単電池の厚みLの3分の1よりも短い必要があることを見出した。例えば、単電池20の厚みLが25mmであり、電池ケース50の側壁50aの厚みLが1mmである場合、導電性のピンの長さLは4mm〜8mmに設定することが好ましい。
以上のように、本実施形態に係る組電池10では、上記した式(1)〜(3)を満たすことによって、図6に示すように、組電池10を構成する単電池の一つ(図6では単電池20B)が発熱した場合に、導電性のピン42を各々の単電池20A〜20Cに突き刺して、発熱した単電池10Bに隣接する単電池20A、20Bに適切な内部短絡を生じさせることができる。
この結果、該発熱した単電池20Bに隣接する単電池20A、20Bを強制的に放電して、組電池10を構成する各単電池20A〜20Dが連鎖的に発熱することを抑制することができるため、組電池10全体の急激な温度上昇を防止できる。
なお、上記した実施形態では、4個の単電池を備えた組電池について説明したが、組電池を構成する単電池の個数は、2個以上であれば特に限定されない。また、上記した実施形態では、単電池としてリチウムイオン二次電池を用いた組電池について説明したが、単電池として用いられる電池はリチウムイオン二次電池に限定されず、例えば、積層電極体を備えたニッケル水素電池などを用いることができる。
以上、具体的な実施形態を挙げて本発明を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に記載した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 組電池
20、20A〜20D 単電池
30 電極体
31 正極シート
32 正極集電体
33 正極活物質層
35 負極シート
36 負極集電体
37 負極活物質層
38 セパレータ
40 拘束板
42 導電性のピン
50 電池ケース
50a 電池ケースの側壁
52 ケース本体
54 蓋体
60 正極端子
60a 正極出力端子
62 負極端子
62a 負極出力端子
64 バスバー
70A、70B 板状部材
72 締付け用ビーム材
74 ビス
100 組電池
120A〜120C 単電池
140 拘束板
160 正極端子
162 負極端子
164 バスバー
d 導電性のピンの直径
F 拘束荷重
単電池の厚さ
導電性のピンの長さ
電池ケースの側壁の厚さ
t 拘束板の高さ
w 拘束板の幅
x 単電池の配列方向
y 電極体の積層方向

Claims (1)

  1. 正極シートおよび負極シートが積層された電極体が角型の電池ケース内に収容されてなる角型電池を単電池として複数備えた組電池であって、
    前記電極体の前記正極シートおよび前記負極シートの積層方向に沿って複数の前記単電池が相互に隣接して配列されていると共に、該配列された各々の単電池が前記単電池の配列方向に沿って所定の拘束荷重で拘束され、
    前記隣接して配列された各々の前記単電池の間に熱可塑性樹脂製の拘束板が配置され、長軸方向が前記単電池の配列方向に沿うように導電性のピンが前記拘束板に埋設されており、
    ここで、以下の式(1)〜(3)を満たすように構成されている、組電池。
    <T<T (1)
    F/S<K<F/S (2)
    2L<L<L/3 (3)
    なお、上記式(1)中のTは前記単電池の最高温度(℃)、Tは前記拘束板の融点(℃)、Tは前記導電性のピンの融点(℃)であり、式(2)中のFは拘束荷重(N)、Kは前記電池ケースの突き刺し強度(N/mm)、Sは前記拘束板の面積(mm)、Sは前記導電性のピンの断面積(mm)であり、式(3)中のLは前記単電池の厚み(mm)、Lは前記導電性のピンの長さ(mm)、Lは前記電池ケースの側壁の厚み(mm)である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109616694A (zh) * 2018-12-14 2019-04-12 蜂巢能源科技有限公司 电池模组的电芯堆叠方法及电芯堆叠系统

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