JP2018072569A - 文字生成装置、文字生成プログラムおよび文字生成方法 - Google Patents

文字生成装置、文字生成プログラムおよび文字生成方法 Download PDF

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Yasuhiro Imamizu
康裕 今水
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Abstract

【課題】文字列における文字の可読性やバランスを良好にする。【解決手段】文字列と当該文字列のサイズとを取得する取得部と、前記文字列のサイズと、前記文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、前記文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、当該対象文字の部品毎のサイズを決定する決定部と、前記決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成する生成部と、を備えることを特徴とする文字生成装置。【選択図】図2

Description

本発明は、文字生成装置、文字生成プログラムおよび文字生成方法に関する。
文字列が描画されたときに、文字のサイズによっては、文字を構成する部品の一部が潰れて判別しずらくなることがある。
関連技術として、文字を縮小する際に、縮小される文字の構成部品が当該構成部品の最小形状よりも小さくなる場合に、当該構成部品の最小形状を文字の構成部品の形状として文字データを生成制御する文字データ生成装置が開示されている(特許文献1)。
WO2007/015471
小さいサイズで表示される文字の可読性をさらに向上させることが求められていた。
また、前記文献1においては、個々の文字の可読性は向上するものの、複数の文字を含む文字列という観点で評価したとき、文字毎に大きさが異なったり隣の文字との位置関係が適切でなかったりして、文字列内で文字同士のバランスが崩れる恐れがあった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、文字列における文字の可読性やバランスを向上させることが可能な文字生成装置、文字生成プログラムおよび文字生成方法を提供する。
本発明の態様の1つは、文字生成装置は、文字列と当該文字列のサイズとを取得する取得部と、前記文字列のサイズと、前記文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、前記文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、当該対象文字の部品毎のサイズを決定する決定部と、前記決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成する生成部と、を備える。
当該構成によれば、文字生成装置は、文字列のサイズと、文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、文字列内で対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、対象文字の部品毎のサイズを決定する。従って、生成される対象文字において部品毎の可読性が向上するとともに、各部品が隣接文字との関係においても適切なサイズに決定されるため、文字同士のバランスが良好な文字列が生成される。
本発明の態様の1つは、前記決定部は、前記対象文字の部品毎のアスペクト比も決定し、前記生成部は、前記決定されたサイズおよびアスペクト比に基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成するとしてもよい。
当該構成によれば、文字生成装置は、文字列のサイズ、対象文字の部品、隣接文字等に基づいて、対象文字の部品毎のアスペクト比も決定するため、生成される対象文字において部品毎の可読性がさらに向上し、かつ、各部品が隣接文字との関係において適切な形状となる。
本発明の態様の1つは、前記決定部が決定する前記対象文字の部品毎のサイズの比は、前記文字列のサイズによって異なるとしてもよい。
当該構成によれば、文字列のサイズに応じて、対象文字の部品毎のサイズの比を可読性を考慮した最適な比とすることができる。
本発明の態様の1つは、前記生成部は、前記決定されたサイズに基づいて、前記対象文字の部品毎の色および当該部品毎の背景色の少なくとも一方を変更して前記対象文字を生成するとしてもよい。
当該構成によれば、前記決定されたサイズに基づいて対象文字の部品毎の色および当該部品毎の背景色の少なくとも一方を変更することにより、これら部品の可読性をさらに向上させることができる。
本発明の技術的思想は、文字生成装置というカテゴリー以外によっても実現される。例えば、当該装置が実行する処理に相当する工程を含んだ方法(文字生成方法)や、これら工程をコンピューターに実行させるプログラム(文字生成プログラム)を夫々に発明として捉えることが可能である。むろん、当該プログラムを記憶したコンピューター読取可能な記憶媒体も発明として成立する。
文字生成装置の主要な構成を示すブロック図。 文字生成処理を示すフローチャート。 文字縮小率決定処理を示すフローチャート。 文字列描画矩形と文字列外接矩形とを例示する図。 ステップS260の詳細を示すフローチャート。 対象文字の具体例としての合字のフォントデータを示す図。 記号・母字比テーブルの一例を示す図。 図8Aは縮小前フォントサイズHFを単純縮小して縮小後フォントサイズHF´とする様子を示す図、図8Bは縮小前フォントサイズHFを、文字の部品毎に異なる縮小率による縮小で縮小後フォントサイズHF´とする様子を示す図。 ステップS140,S150の処理の一例を説明するための図。 図10Aは従来例と本実施形態の例とを比較するための図、図10Bは従来例と本実施形態の例とを比較するための図、図10Cは従来例と本実施形態の例とを比較するための図、図10Dは従来例と本実施形態の例とを比較するための図。 変形例にかかる文字縮小率決定処理を示すフローチャート。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。
図1は、本実施形態にかかる文字生成装置10の主要な構成をブロック図により例示している。文字生成装置10は、本発明の文字生成方法を実行する。文字生成装置10は、文字生成制御部30を少なくとも有する。文字生成制御部30は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICやその他のメモリー等により実現される。文字生成制御部30は、搭載するプログラム(文字生成プログラム)31に従った処理を実行することにより、強調処理部32やレンダラー33等の各機能を実現する。
文字生成装置10は、さらにアプリケーション20、記憶部40、描画バッファ50、出力部60等を有していてもよい。図1に示した各構成は、1つの装置内に搭載されていてもよいし、通信可能な複数の装置に分かれて搭載されていてもよい。図1に示した各構成が複数の装置に分かれて搭載されている場合、文字生成装置10は、当該複数の装置を含んだシステムによって実現されると言える。
アプリケーション20は、文書作成機能を有するソフトウェアであり、当該アプリケーション20をインストールしているハードウェア(例えば、文字生成装置10や外部のコンピューター)上で実行される。アプリケーション20は、ユーザーの操作に応じてテキストデータを生成可能である。
記憶部40は、フォントデータ41を記憶している。フォントデータは、ある書体による文字を画像で表現するためのデータであり、後述するように文字生成制御部30に利用される。フォントデータの形式には、ビットマップフォント形式やアウトラインフォント形式等がある。描画バッファ50は、文字生成制御部30が文字を描画するために使用する記憶領域である。
出力部60は、描画バッファ50に描画された文字列を出力するための機能である。出力部60が実行する出力とは、画面への表示であったり、印刷媒体への印刷であったりする。従って、出力部60は、画像データ(描画バッファ50に描画された文字列)を表示可能な表示機構であったり表示装置に出力するインターフェースであったり、当該画像データに基づく印刷を実行可能な印刷機構であったり印刷装置に出力するインターフェースであったりする。このような出力部60を含む場合の文字生成装置10を、文字出力装置、表示制御装置、表示装置、印刷制御装置、印刷装置等と呼ぶことができる。
図2は、文字生成制御部30がプログラム31に従って実行する文字生成処理を、フローチャートにより示している。文字生成処理は、概略的には、文字列と文字列のサイズとを取得し、文字列のサイズと、文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、文字列内で対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、対象文字の部品毎のサイズを決定し、決定したサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて対象文字を生成する(描画する)処理である。
先ず、強調処理部32は、アプリケーション20から文字列(一文字列毎)の描画指示を入力する(ステップS100)。描画指示には、描画対象の文字列に含まれる文字毎の文字コード(例えば、ユニコード)、文字列を描画するための矩形領域(文字列描画矩形)のサイズを指定する情報、文字のサイズ(フォントサイズ)を指定する情報、等が含まれている。
文字列の描画指示を入力した場合、強調処理部32は、文字縮小率決定処理を実行する(ステップS110)。文字縮小率決定処理については、図3等を用いて後に詳しく説明する。
文字縮小率決定処理(ステップS110)の終了後、強調処理部32は、文字縮小率決定処理で決定された縮小率を適用後の文字列において、文字列に含まれる1文字を対象文字として特定する(ステップS120)。次に、強調処理部32は、当該文字列において、対象文字に隣接する隣接文字の位置を取得し(ステップS130)、対象文字を構成する部品と隣接文字との重なりの有無を判定する(ステップS140)。強調処理部32は、ステップS140において、重なり有りと判定した場合に(ステップS140において“Yes”)、ステップS150へ進み、対象文字の部品について、当該重なりを解消するためのアスペクト比変更処理を行う。一方、ステップS140において、重なり無しと判定した場合(ステップS140において“No”)、ステップS150をスキップしてステップS160へ進む。
レンダラー33は、ステップS140またはステップS150の後の対象文字のフォントデータに基づき対象文字を描画バッファ50に描画する(ステップS160)。このとき、前記描画指示において指示されている文字列描画矩形のサイズの領域を描画バッファ50に確保し、このサイズの領域内に対象文字を描画する。そして、レンダラー33は、文字列に含まれる全ての文字の描画が終了したか否かを判定し(ステップS170)、文字列に含まれる全ての文字の描画が終了していれば(ステップS170において“Yes”)、文字生成処理(図2)を終了する。一方、文字列に含まれる一部の文字の描画が終了していなければ(ステップS170において“No”)、ステップS120以降の処理が繰り返される。ステップS120では、文字列に含まれる1文字であってそれまでのステップS120で対象文字に特定されていない文字が新たな対象文字として特定される。なお、縮小(率)という言葉については、変形(率)と読み替えてもよい。
図3は、ステップS110(図2)の文字縮小率決定処理をフローチャートにより示している。
ステップS200では、強調処理部32は、文字列描画矩形のサイズを取得する。文字列描画矩形のサイズの情報は、上述したようにアプリケーション20からの描画指示に含まれている。
次に、ステップS210では、強調処理部32は、文字列に外接する矩形(文字列外接矩形)のサイズを取得する。この場合、強調処理部32は、前記描画指示に含まれている各文字コードに対応するフォントデータ41を記憶部40から読み出す。そして、強調処理部32は、当該読み出した各フォントデータ41による各文字を前記描画指示において指示されているフォントサイズで再現して並べた、つまり前記描画指示に応じて文字列を再現したときの当該文字列に外接する矩形のサイズを、文字列外接矩形のサイズとして取得する。
図4は、文字列描画矩形R1と文字列外接矩形R2とを例示している。図4において、高さH1は文字列描画矩形R1の高さ、幅W1は文字列描画矩形R1の幅をそれぞれ例示している。つまり、前記描画指示には、高さH1および幅W1の値が文字列描画矩形のサイズの情報として含まれている。図4において、高さH2は文字列外接矩形R2の高さ、幅W2は文字列外接矩形R2の幅をそれぞれ例示している。
文字列外接矩形とは、文字列に含まれる文字全てを含みかつ少なくとも一部の文字に外接する矩形である。図4の例は単純に、高さが全て同じ「A,B,C,D」というアルファベット4文字で文字列が構成される場合を示しているため、これら4文字それぞれの高さが、文字列外接矩形R2の高さH2に該当している。しかし、例えば、アルファベットの小文字「j」のように文字の下端が他の文字の下端より低い位置に在る文字や、発音記号(例えば、図6参照)を上端側や下端側に有する文字等が文字列に含まれている場合には、文字列外接矩形R2の高さH2は、それら小文字や発音記号を含む高さとなる。
ステップS220では、強調処理部32は、文字列外接矩形の高さH2が、文字列描画矩形の高さH1に収まるか、つまりH2≦H1であるか否かを判定する。H2≦H1であれば(ステップS220において“Yes”)、ステップS230をスキップしてステップS240へ進み、H2>H1であれば(ステップS220において“No”)、ステップS230へ進む。
ステップS230では、強調処理部32は、文字列外接矩形の高さH2が文字列描画矩形の高さH1に収まるまで、つまりH2≦H1となるまで文字列全体を縮小する。この場合、強調処理部32は、文字列に含まれる文字のフォントデータ41のサイズ(フォントサイズ)を全文字一律に縮小させる。
ステップS220あるいはステップS230から進んだステップS240では、強調処理部32は、文字列に含まれる文字のフォントサイズが、強調処理の適用フォントサイズを示す所定のしきい値以下であるか否かを判定する。本実施形態における強調処理とは、文字を構成する複数の部品のうち特定の部品について、判読し易いように縮小率等を他の部品と異ならせて強調する処理である。特定の部品とは、文字を構成する複数の部品のうちの一部であり、例えば、複数の文字や記号を組み合わせてなる文字における一部の文字や記号である。日本語の平仮名や片仮名に組合わせられる記号である濁点「゛」や、半濁点「゜」や、また、漢字の部首等、様々なものが該当する。フランス語、ベトナム語、アラビア語、タイ語などの様々な言語において使用される合字(特殊文字)の一部の文字や記号も特定の部品に該当する。
ある程度以上に大きいフォントサイズであれば、文字の判読は当該文字を構成する各部品を含めて容易であるため、上述したような強調処理は必要ない。そこでステップS240では、文字列に含まれる文字のフォントサイズが強調処理を必要とするほどの小さいサイズ(前記しきい値以下のサイズ)であるか否かを判定する。強調処理部32は、フォントサイズが前記しきい値以下である場合(ステップS240において“Yes”)、ステップS250へ進む。一方、フォントサイズが前記しきい値より大きい場合は(ステップS240において“No”)、ステップS250〜S290をスキップし、文字縮小率決定処理(図3)を終える。
ステップS250では、強調処理部32は、文字列に含まれる1文字を対象文字として特定する。そして、ステップS260では、強調処理部32は、対象文字に関する縮小率を、フォントサイズや対象文字を構成する部品に基づいて算出する。ステップS260については、図5等を用いて後に詳しく説明する。
ステップS270では、強調処理部32は、対象文字に関してステップS260で算出した縮小率が、仮縮小率より高いか否かを判定する。そして、対象文字に関してステップS260で算出した縮小率が仮縮小率より高い場合(ステップS270において“Yes”)、ステップS280へ進み、対象文字に関してステップS260で算出した縮小率が仮縮小率以下である場合(ステップS270において“No”)、ステップS280をスキップしてステップS290へ進む。
仮縮小率とは、文字縮小率決定処理(図3)の開始後、現在の対象文字よりも前に特定した対象文字に関して算出した縮小率のうち最も高い縮小率を指す。仮縮小率の初期値は、1倍である。なお、縮小率が高いとは、縮小(変形)前と縮小(変形)後との差がより大きいことを指す。例えば、対象文字に関してステップS260で算出した縮小率が0.9倍であり、仮縮小率が0.95倍であれば、ステップS270では“Yes”と判定することになる。
ステップS280では、強調処理部32は、対象文字に関してステップS260で算出した縮小率により仮縮小率を更新する。つまり、直近のステップS260で算出した縮小率を最新の仮縮小率とする。ステップS290では、強調処理部32は、文字列に含まれる全ての文字について、ステップS250で対象文字に特定したか否かを判定し、文字列に含まれる全ての文字について対象文字に特定し終えていれば(ステップS290において“Yes”)、ステップS300へ進む。一方、文字列に含まれる一部の文字について、ステップS250で対象文字に特定していなければ(ステップS290において“No”)、ステップS250以降の処理を繰り返す。ステップS250では、文字列に含まれる1文字であってそれまでのステップS250で対象文字として特定されていない文字が新たな対象文字として特定される。
ステップS300では、強調処理部32は、仮縮小率を縮小率(後述の縮小率α1)として決定する。このような文字縮小率決定処理(図3)のステップS250〜S300の結果、描画対象とされている1つの文字列に対して1つの縮小率が決定される。また、このように決定される縮小率は、文字列に含まれる各文字に関してステップS260で算出した縮小率のうち最も高い縮小率である。
図5は、ステップS260(図3)の詳細をフローチャートにより示している。
ステップS400では、強調処理部32は、フォントサイズを取得する。つまり、ステップS240(図3)の時点で前記しきい値との比較対象とされたフォントサイズを取得する。次に、ステップS410では、強調処理部32は、フォントデータ41から、対象文字を構成する複数の部品のうち前記特定の部品(例えば、発音記号)についての原点座標を取得する。
Figure 2018072569
このような記号は、前記特定の部品の一例に該当する。フォントデータ41は、矩形の枠(文字枠)の中に文字を表現したデータであり、文字枠の所定の角を原点P1としている。また、フォントデータ41は、文字が上述のような記号を部品の一つとして有している場合、記号の原点位置を示す記号原点座標P2を情報として有している。このような記号原点座標P2は、原点P1を基準にした位置情報であり、フォントデータ41が表現する文字を構成する記号(特定の部品)毎に定義されている。
Figure 2018072569
ステップS420では、強調処理部32は、ステップS410で取得した記号原点座標に基づいて、対象文字に含まれる記号(特定の部品)毎の部品高さを取得する。ここで、図6に示す文字枠の高さ(符号HF)はフォントサイズに相当する。ただし、図6に示すフォントサイズHFは、文字縮小率決定処理(図3)においてステップS220の判定を行う時点でのフォントサイズであるとする。ステップS220の時点では、文字列に含まれる各文字のサイズは、前記描画指示において指示されているフォントサイズにされるため、フォントサイズHFは前記描画指示において指示されているフォントサイズであると言える。あるいは、前記描画指示においてフォントサイズが特に指示されていなければ、フォントサイズHFは、記憶部40に記憶されているフォントデータ41が元来有しているフォントサイズである。以後、フォントサイズHFを、便宜上、縮小前フォントサイズHFとも呼ぶ。
図6を参照して説明すると、強調処理部32は、フォントデータ41の原点P1と記号原点座標P2との位置関係から、縮小前フォントサイズHFのうち、記号原点座標P2から上側の長さHTを算出することができる。このような長さHTが、前記母字の上側に付された記号の高さ、つまり対象文字に含まれる記号(特定の部品)の部品高さである。
ステップS430では、強調処理部32は、記号・母字比テーブル70から、ステップS400で取得したフォントサイズ、つまりステップS240(図3)の時点で前記しきい値との比較対象とされたフォントサイズに応じた、縮小率比(後述の記号・母字縮小率比Pa)やアスペクト比(後述の母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pc)を読み出す。記号・母字比テーブル70は、例えば、記憶部40や記憶部40以外の記憶手段に予め記憶されており、文字生成制御部30は、記号・母字比テーブル70を適宜参照することができる。
ステップS240の時点で前記しきい値との比較対象とされたフォントサイズを、便宜上、縮小後フォントサイズHF´とも呼ぶ。上述のステップS230(図3)を経ることにより、縮小前フォントサイズHFは縮小後フォントサイズHF´へ縮小される。ただし、図3から判るように、ステップS230は実行されない場合もあるため、縮小前フォントサイズHF=縮小後フォントサイズHF´である場合もある。
図7は、記号・母字比テーブル70の一例である。記号・母字比テーブル70においては、フォントサイズ(単位は、例えばpixel)毎に、記号・母字縮小率比Pa、母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pc、が対応付けられて規定されている。記号・母字比テーブル70が規定するフォントサイズは、当然、前記しきい値以下のフォントサイズ(強調処理が必要なフォントサイズ)である。言い換えると、記号・母字比テーブル70が規定するフォントサイズの最大値(図7の例では、18pixel)が、ステップS240で縮小前フォントサイズHF´と比較される。
記号・母字縮小率比Paは、記号の縮小率/母字の縮小率、を意味している。例えば、記号の縮小率が0.9倍、母字の縮小率が0.8倍であれば、記号・母字縮小率比=0.9/0.8、である。記号・母字比テーブル70に示すように、記号・母字縮小率比Paは、1.0よりも大きい値となっている。これは、記号の縮小率と母字の縮小率とを異ならせ、かつ記号の縮小率を母字の縮小率よりも低くすることを意味している。記号の縮小率を母字の縮小率よりも低くすることで、文字の中で記号を強調することができる。さらに記号・母字比テーブル70によれば、記号・母字縮小率比Paは、フォントサイズが小さい程、大きな値となっている。これは、フォントサイズが小さい程、母字の縮小率に比べて記号の縮小率を低くすることを意味している。
母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pcはいずれも、横(幅)に対する縦(高さ)の比である。記号・母字比テーブル70に示すように、母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pcはいずれも1.0以下の値となっている。これは、母字や記号について、アスペクト比は維持するか、アスペクト比を変更する場合に横に対する縦の比を縮めることを意味している。特に、母字と比べて小さい記号について、このような縦を縮めるアスペクト比変更を行うことで、可読性を上げることができる。そのため記号・母字比テーブル70では、フォントサイズが特定のサイズ以下である場合(例えば、フォントサイズが10pixel以下の場合)、記号アスペクト比Pcを1.0より小さい値としている。さらに記号・母字比テーブル70では、フォントサイズ毎の記号アスペクト比Pcは、フォントサイズが特定のサイズ以下である場合(例えば、フォントサイズが10pixel以下の場合)、母字アスペクト比Pbよりも小さい値としている。これにより、可読性を向上させるためのアスペクト比変更の度合いを、フォントサイズが小さい程、母字よりも記号について強めることができる。
ステップS440では、強調処理部32は、ステップS420で取得した部品高さや、ステップS430で縮小後フォントサイズHF´に応じて記号・母字比テーブル70から読み出した記号・母字縮小率比Pa、母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pcに基づいて、縮小率αを算出する。この縮小率αが、ステップS260(図3)で算出する、対象文字に関する縮小率である。
図8Aは、縮小前フォントサイズHFのフォントデータ41が縮小されてフォントサイズが縮小後フォントサイズHF´となる様子を示している。また、図8Aの左側には、縮小前フォントサイズHFに含まれる部品高さHT,HBを示している。図6では、フォントデータ41が表現する文字は、母字と、当該母字の上側に付される記号とからなる例を示した。従って、対象文字が図6に示すような文字であれば、ステップS410,S420の結果、母字の上側に付された記号に対応して、当該記号(特定の部品)の部品高さHTが得られる。
しかし、文字の構成によっては、母字の上側だけでなく高さ方向下側にも記号(特定の部品)が付されていることもある。つまり、ステップS410において、フォントデータ41から、対象文字を構成する母字の上側に付される記号の記号原点座標P2を取得し、かつ当該母字の下側に付される記号の記号原点座標P2を取得することもある。この場合、強調処理部32は、ステップS420において、フォントデータ41の原点P1と母字の上側の記号原点座標P2との位置関係から、縮小前フォントサイズHFのうち、当該上側の記号原点座標P2から上側の長さHTを、母字の上側に付された記号(特定の部品)の部品高さHTとして取得する。さらにフォントデータ41の原点P1と母字の下側の記号原点座標P2との位置関係から、縮小前フォントサイズHFのうち、当該下側の記号原点座標P2から下側の長さHBを、母字の下側に付された記号(特定の部品)の部品高さHBとして取得する。
そこでステップS440では、強調処理部32は、下記式(1)により縮小率αを算出する。
HF´=HT×α×Pa×Pc+(HF−HT−HB)×α×Pb+HB×α×Pa×Pc …(1)
(HF−HT−HB)は、縮小前フォントサイズHFから部品高さHTおよびHBを引いた値であるため、縮小前フォントサイズHFにおける母字の高さを表している。このような式(1)は、縮小前の部品高さ(HT,HB)に縮小率α、記号・母字縮小率比Paおよび記号アスペクト比Pcを掛けた値と、縮小前の母字の高さ(HF−HT−HB)に縮小率αおよび母字アスペクト比Pbを掛けた値との和を、縮小後フォントサイズHF´と等しくさせるものである。
式(1)は、以下のように表すことができる。
α=HF´/{(HT+HB)×Pa×Pc+(HF−(HT+HB))×Pb}
…(2)
従って、強調処理部32は、式(2)により縮小率αを算出することができる。対象文字によっては、母字の上側及び又は下側に記号を有さないこともあるが、その場合、上側に記号が存在しなければHT=0、下側に記号が存在しなければHB=0となる。
再び、図2について説明する。
上述したように、強調処理部32は、文字縮小率決定処理(ステップS110、図3,5)の終了後、文字縮小率決定処理で決定された縮小率を適用後の文字列に含まれる1文字を対象文字として特定し(ステップS120)、この文字列において対象文字に隣接する隣接文字の位置を取得する(ステップS130)。文字縮小率決定処理で決定された縮小率とは、ステップS300(図3)で決定された縮小率であり、ステップS250(あるいは後述のステップS235。図10参照。)で特定される対象文字毎に繰り返されるステップS260で算出された縮小率αのうち、最も高い縮小率が該当する。以下では、文字縮小率決定処理で決定された縮小率(ステップS300で決定された縮小率)を、縮小率α1と表記する。
縮小率α1を適用後の文字列とは、文字列に含まれる文字毎に、文字に含まれる部品毎に異なる縮小率を掛けて変形させた文字列という意味である。上述したような母字と当該母字の上側や下側の記号(特定の部品)とを有する文字であれば、母字や記号といった部品毎に、縮小率α1や前記Pa,Pb,Pcを考慮した各々の縮小率で縮小される。
図8Bは、図8Aと同様に、縮小前フォントサイズHFのフォントデータ41が縮小されてフォントサイズが縮小後フォントサイズHF´となる様子を示している。ただし、図8Aは、フォントサイズHFを単純にフォントサイズHF´へ縮小した(縮小率=HF´/HFとした)様子を示しているのに対し、図8Bは、文字に含まれる部品毎に異なる縮小率を掛けて結果的に文字が縮小後フォントサイズHF´以下となるように縮小した様子を示している。
つまり、強調処理部32は、文字列に含まれる各文字について、文字が母字の上側に記号(特定の部品)を有する場合には、当該上側の記号の部品高さHTに、縮小率=α1×Pa×Pcを掛けることにより、文字枠内の部品高さHTの範囲に対応する矩形領域(当該上側の記号を含む領域)を縮小する。また、文字が母字の下側に記号(特定の部品)を有する場合には、当該下側の記号の部品高さHBに、縮小率=α1×Pa×Pcを掛けることにより、文字枠内の部品高さHBの範囲に対応する矩形領域(当該下側の記号を含む領域)を縮小する。また、文字を構成する母字の高さ(HF−HT−HB)に、縮小率=α1×Pbを掛けることにより、文字枠内の母字の高さ(HF−HT−HB)の範囲に対応する矩形領域(当該母字を含む領域)を縮小する。Pa,Pb,Pcは、当然、縮小後フォントサイズHF´に対応する値である。
従って、縮小率α1を適用後の文字列においては、各文字のフォントサイズは、縮小後フォントサイズHF´のままか縮小後フォントサイズHF´以下であるが、各文字における部品間のバランスが縮小前フォントサイズHFの状況から変化している。特に、母字に組み合わせられる記号(特定の部品)のサイズは、記号・母字縮小率比Paの影響により、母字のサイズに対する比率が、縮小前フォントサイズHFの状況における当該比率と比べて大きくなっている。つまり、縮小後フォントサイズHF´が前記しきい値以下である場合は、記号・母字縮小率比Paの影響により、記号のサイズの母字のサイズに対する比率が、縮小前フォントサイズHFの状況における当該比率と比べて大きくなり、結果、当該記号が強調される。また、このような記号のアスペクト比(縦/横)は、記号アスペクト比Pcの影響により、母字のアスペクト比(縦/横)よりも小さくなっている場合がある。
なお、縮小後フォントサイズHF´が前記しきい値より大きい場合(ステップS240において“No”と判定した場合)は、縮小率α1が決定されない。そのため、縮小率α1を適用後の文字列というものも無く、ステップS120以降の処理では、ステップS230を終えた時点あるいはステップS220で“No”の判定をした時点の文字列がそのまま処理の対象となる。
図9は、ステップS140,S150の処理の一例を説明するための図である。図9では、ステップS120で特定された対象文字と、ステップS130で位置が特定された隣接文字とを示している。図9に示す対象文字も合字の一種である。強調処理部32は、ステップS140では、対象文字を構成する部品と隣接文字との重なりの有無を判定する。図9の左側に例示するように、対象文字が有する一部の部品(母字「O」に組み合わされた記号であり、図9において符号Poで指し示す部品。)は、隣接文字である「W」と一部重なっている。このように対象文字を構成する部品が隣接文字と重なっている場合、強調処理部32はステップS150へ進む。
ステップS150では、強調処理部32は、ステップS140で重なり有りと判定した部品について、アスペクト比変更処理を行う。ステップS150におけるアスペクト比変更処理は、上述の母字アスペクト比Pbや記号アスペクト比Pcによる効果とは逆に、縦(高さ)に対する横(幅)の比を縮める処理である。図9の例では、強調処理部32は、対象文字が有する部品PoについてステップS150のアスペクト比変更処理を行う。例えば、強調処理部32は、対象文字の現在のフォントデータ41の文字枠内で、アスペクト比変更処理の対象とする部品Poに外接する矩形を定義する。そして、当該定義した矩形内の画像のアスペクト比を、縦に対する横の比が縮むように変更する。強調処理部32は、当該部品Poが隣接文字に重ならなくなるまで当該定義した矩形内の画像のアスペクト比を変更する。この結果、図9の右側に示すように、部品Poが隣接文字「W」と重なる状況が解消される。
ステップS150を経て、対象文字のサイズ(対象文字を構成する母字、記号といった部品毎のサイズ)が決定する。ステップS150を経て決まった対象文字のサイズとは、前記縮小率α1を適用後の文字列における文字であって且つステップS150のアスペクト比変換処理を経た文字のサイズである。また、ステップS140で“No”と判定したタイミングでも対象文字のサイズ(対象文字を構成する母字、記号といった部品毎のサイズ)が決定する。ステップS140で“No”と判定したタイミングで決まった対象文字のサイズとは、前記縮小率α1を適用後の文字列における文字のサイズである。従って、ステップS160では、レンダラー33により、ステップS140またはステップS150の後の対象文字のフォントデータ41に基づき、フォントサイズ(縮小後フォントサイズHF´)に応じた程度で記号等の特定の部品が強調され、さらに隣接文字との重なりを生じさせない対象文字が描画バッファ50に描画される。描画バッファ50に描画された文字は、例えば文字列単位で出力部60による出力の対象となり、ユーザーへ提示される。
このように本実施形態によれば、文字生成装置10は、文字列と、文字列のサイズ(例えば、文字列に含まれる文字のフォントサイズHF,HF´)とを取得する取得部と、文字列のサイズと、文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品(母字や、記号等の特定の部品)と、文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、対象文字の部品毎のサイズを決定する決定部と、決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて対象文字を生成する(描画する)生成部と、を備える。取得部、決定部、生成部は、プログラム31を実行する文字生成制御部30による、強調処理部32やレンダラー33といった各機能により実現される。これにより、文字がある程度小さいフォントサイズで描画される場合、文字を構成する部品、特に記号等の特定の部品が強調されて可読性が向上するとともに、各部品が隣接文字との関係において適切なサイズ(重なりが生じないサイズ)とされ、結果、文字同士のバランスが良好な文字列が生成される。
また、文字生成装置10は、対象文字の部品毎のアスペクト比を決定し、対象文字の部品毎の決定されたサイズ(縮小率α1や、縮小率α1×Pa)およびアスペクト比に基づいて前記複数の部品を組み合わせて対象文字を生成する。つまり、フォントサイズHF´に応じて母字アスペクト比Pbや記号アスペクト比Pcを決定したり、対象文字の部品および隣接文字に基づいて、当該部品について隣接文字と重ならないためのアスペクト比を決定する。これにより、文字を構成する部品、特に記号等の特定の部品の可読性がさらに向上するとともに、各部品が隣接文字との関係において適切な形状となる。
ただし、本実施形態において、上述の母字アスペクト比Pbや記号アスペクト比Pcは必須の要素ではない。記号・母字アスペクト比テーブル70は、フォントサイズに応じた記号・母字縮小率比Paを規定するが、母字アスペクト比Pb、記号アスペクト比Pcの少なくとも一方については規定しない(フォントサイズにかかわらず1.0とする)構成であってもよい。
また本実施形態では、文字列に含まれる文字毎に算出した縮小率αのうち最も高い縮小率α(=縮小率α1)を、当該文字列に含まれる各文字に適用する。従って、文字列内で各文字(特に、文字を構成する主たる部品である母字)のサイズが揃いやすく、結果、文字同士のバランスが良好な文字列を生成することができる。
また本実施形態では、フォントサイズHF´に応じた記号・母字縮小率比Paを用いることにより、対象文字の部品毎に異なる縮小率(縮小率α1や、縮小率α1×Pa)を適用する。これにより、文字列のサイズによって対象文字の部品毎のサイズの比を変更し、特に記号等の特定の部品の可読性を高めるようなサイズ比とすることができる。
図10A,10B,10C,10Dはそれぞれ、本実施形態による効果を説明するための図である。図10A,10B,10C,10Dはそれぞれ、左側に、縮小前フォントサイズHFから単純に縮小後フォントサイズHF´へ縮小された1文字(従来例)を示し、右側に、本実施形態による縮小率α1適用後の縮小後フォントサイズHF´の1文字(本実施形態の例)を示している。図10A,10B,10C,10Dはいずれも一例として、図6に示した合字(母字「A」と、当該母字の上側の記号とを組み合わせた文字)を示している。図10A,10B,10C,10Dに示す本実施形態の例にかかる文字はいずれも、隣接文字との重なりを回避するためのアスペクト比変更処理(ステップS150)は施されていないものとする。
図10Aは、縮小後フォントサイズHF´が18pixelであり、右側の本実施形態の例において適用した記号・母字縮小率比Paは1.1であるとする。図10Aの本実施形態の例では、記号・母字縮小率比Pa(=1.1)の影響により母字「A」の上側の記号が従来例と比較して大きくなっており、そのため前記記号の可読性が向上していることが判る。
図10Bは、縮小後フォントサイズHF´が18pixelであり、右側の本実施形態の例において適用した記号・母字縮小率比Paは1.1、母字アスペクト比Pbは0.9であるとする。図10Bの本実施形態の例では、記号・母字縮小率比Pa(=1.1)の影響により母字「A」の上側の記号が従来例と比較して大きくなっており、かつ母字アスペクト比Pb(=0.9)の影響により母字の高さが従来例と比較して縮まっており、そのため前記記号の可読性が向上していることが判る。
図10Cは、縮小後フォントサイズHF´が10pixelであり、右側の本実施形態の例において適用した記号・母字縮小率比Paは1.5であるとする。図10Cの本実施形態の例では、記号・母字縮小率比Pa(=1.5)の影響により母字「A」の上側の記号が従来例と比較して大きくなっており、そのため前記記号の可読性が向上していることが判る。また、図10A,10Cの比較から判るように、縮小後フォントサイズHF´が小さいほど、記号・母字縮小率比Paが大きくなっているため、本実施形態によれば図10Cのように文字が小さい場合であっても、母字に組み合わせられる前記記号の可読性は高く維持される。
図10Dは、縮小後フォントサイズHF´が10pixelであり、右側の本実施形態の例において適用した記号・母字縮小率比Paは1.5、母字アスペクト比Pbは0.9であるとする。図10Cの本実施形態の例では、記号・母字縮小率比Pa(=1.5)の影響により母字「A」の上側の記号が従来例と比較して大きくなっており、かつ母字アスペクト比Pb(=0.9)の影響により母字の高さが従来例と比較して縮まっており、そのため前記記号の可読性が向上していることが判る。
縮小後フォントサイズHF´に応じた部品毎の判読のし難さ、特に記号等の前記特定の部品の判読のし難さは、フォント(フォントの種類、書体)によって異なると言える。そのため、ステップS430(図5)で参照される記号・母字比テーブル70(図7)は、予めフォント毎に定められている。つまり、前記描画指示には、文字のフォントを指示する情報も含まれており、ステップS210(図3)では、強調処理部32は、前記描画指示に含まれている指示にかかるフォントに対応するフォントデータ41を記憶部40から読み出す。また、ステップS430(図5)では、強調処理部32は、前記描画指示に含まれている指示にかかるフォントに対応する記号・母字比テーブル70(図7)を記憶部40等から読み出して参照する。
記号・母字比テーブル70がフォント毎に定められているということは、記号・母字比テーブル70が記号・母字縮小率比Pa等を規定するフォントサイズの最大値(図7の例では、18pixel)、つまりステップS240(図3)で縮小後フォントサイズHF´との比較に用いるしきい値がフォント毎に異なるということである。そのため、同じ縮小後フォントサイズHF´であってもフォントが異なれば、ステップS250〜S300が実行されたりされなかったりする。
さらに、部品毎の判読のし難さ(特に記号等の前記特定の部品の判読のし難さ)は、文字(グリフ)毎に異なるとも言える。そのため、ステップS430(図5)で参照される記号・母字比テーブル70(図7)は、予め文字毎に定められているとしてもよい。
図11は、記号・母字比テーブル70が文字毎に定められている場合の、ステップS110(図2)の文字縮小率決定処理をフローチャートにより示している。図11は、図3に対する変形例であると言える。当該変形例(図11)に関しては、図3との違いを主に説明する。当該変形例においては、ステップS220あるいはステップS230から進んだステップS235で、強調処理部32は、文字列に含まれる1文字を対象文字として特定する。
対象文字を特定した上で、強調処理部32は、縮小後フォントサイズHF´が、対象文字に対応するしきい値以下であるか否かを判定する(ステップS240)。当該変形例におけるステップS240では、強調処理部32は、対象文字に対応して予め用意されている記号・母字比テーブル70を記憶部40等から読み出し、この記号・母字比テーブル70に規定されている最大のフォントサイズを、縮小後フォントサイズHF´との比較に用いるしきい値とする。強調処理部32は、縮小後フォントサイズH´がしきい値以下である場合(ステップS240において“Yes”)、ステップS260へ進む。ステップS260の処理(図5)においてステップS430で参照する記号・母字比テーブル70は、言うまでもなく、ステップS235で特定した対象文字に対応する記号・母字比テーブル70である。一方、縮小後フォントサイズHF´がしきい値より大きい場合は(ステップS240において“No”)、ステップS260〜S280をスキップし、ステップS290の判定を行う。
当該変形例のステップS290では、強調処理部32は、文字列に含まれる全ての文字について、ステップS235で対象文字に特定済みであるか否かを判定し、文字列に含まれる全ての文字についてステップS235で対象文字に特定済みであれば(ステップS290において“Yes”)、ステップS300へ進む。一方、文字列に含まれる一部の文字について、ステップS235で対象文字に特定していなければ(ステップS290において“No”)、ステップS235以降の処理を繰り返す。ステップS235では、文字列に含まれる1文字であってそれまで対象文字として特定していない文字を新たな対象文字として特定する。当該変形例では、ステップS235で特定した全ての文字について、ステップS240で“No”の判定がされた場合には、ステップS300では実質的に縮小率α1の決定はされず、図3のステップS240で“No”の判定をした場合と同じ処理となる。
本実施形態では上述したように、母字アスペクト比Pbや記号アスペクト比Pcの影響により、文字を構成する各部品である母字や記号のアスペクト比が変更される。また、ステップS150(図2)において、隣接文字との重なりを回避するために、これら部品のアスペクト比が変更されることもある。文字を単純に拡大・縮小した場合、各文字は、画素単位で高さおよび幅が変更されるため、厳密に言えば、拡大・縮小の前後でアスペクト比が変わることもある。しかし本実施形態による上述のアスペクト比の変更とは、文字の単純な拡大・縮小に伴うアスペクト比の変更を超える度合の変更である。
図9に例示する対象文字は、母字「O」の上側(正確には右上側)と下側にそれぞれ記号が組み合わされた合字である。このうち、上側の記号(部品Po)は、高さの範囲が母字「O」の高さの範囲と一部重複している。このように、記号の高さの範囲と母字の高さの範囲とが一部で重複している場合、強調処理部32は、ステップS420(図5)で部品高さを取得する際に、母字と重複する範囲を除いて記号の部品高さを取得する。具体的には、強調処理部32は、ステップS410で部品Poの記号原点座標P2を取得し、ステップS420で当該記号原点座標P2に基づいて、対象文字の高さ(フォントサイズHF)のうち当該記号原点座標P2から上側に相当する高さ範囲を取得する。そして、強調処理部32は、このように取得した高さ範囲のうち母字の高さ範囲と重なる範囲を除いた残りの範囲を、部品Poの部品高さHTとする。このように、文字の構造上、記号の高さの範囲と母字の高さの範囲とが一部で重複している場合であっても、重複範囲はどちらかの範囲から除外してそれぞれの高さを把握することにより、文字を構成する各部品を、部品毎の縮小率(α1×Pa×Pcや、α1×Pb)でそれぞれ縮小することができる。
さらに強調処理部32は、文字を構成する部品(記号等の特定の部品)について、縮小率を他の部品と異ならせたりアスペクト比を変更したりして強調する以外も、例えば、色や背景色を変更したり、ボールド処理(線を太くする処理)を施したりして強調してもよい。この一例として、文字生成制御部30は、対象文字を構成する複数の部品毎に決定されたサイズに基づいて、対象文字の部品毎の色および当該部品毎の背景色の少なくとも一方を変更して対象文字を生成するとしてもよい。例えば、強調処理部32は、母字の高さ(HF−HT−HB)に縮小率α1×Pbを掛けた値に対する、ある記号の部品高さHTに縮小率α1×Pa×Pcを掛けた値の比が、所定の基準値以下である場合は、当該記号の強調度合が不足しているとして、当該記号の色と当該記号の背景色の少なくとも一方を変更することをレンダラー33に指示し、レンダラー33に対象文字を描画させる。記号の色と記号の背景色の少なくとも一方を変更するとは、記号の色と記号の背景色とのコントラストを広げるようにそれらの少なくとも一方を変更する処理である。背景色については、元々色がついている場合に、当該色を濃くしたり薄くしたりすることができる。色の変更とは、色相の変更の他に、彩度や明度の変更も含まれる。このような構成によれば、文字の部品毎の色や背景色を変更することにより、文字の可読性をさらに向上させることができる。
10…文字生成装置、20…アプリケーション、30…文字生成制御部、31…文字生成プログラム、32…強調処理部、33…レンダラー、40…記憶部、41…フォントデータ、50…描画バッファ、60…出力部、70…記号・母字比テーブル

Claims (6)

  1. 文字列と当該文字列のサイズとを取得する取得部と、
    前記文字列のサイズと、前記文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、前記文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、当該対象文字の部品毎のサイズを決定する決定部と、
    前記決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成する生成部と、を備えることを特徴とする文字生成装置。
  2. 前記決定部は、前記対象文字の部品毎のアスペクト比も決定し、前記生成部は、前記決定されたサイズおよびアスペクト比に基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成することを特徴とする請求項1に記載の文字生成装置。
  3. 前記決定部が決定する前記対象文字の部品毎のサイズの比は、前記文字列のサイズによって異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の文字生成装置。
  4. 前記生成部は、前記決定されたサイズに基づいて、前記対象文字の部品毎の色および当該部品毎の背景色の少なくとも一方を変更して前記対象文字を生成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の文字生成装置。
  5. 文字列と当該文字列のサイズとを取得する取得機能と、
    前記文字列のサイズと、前記文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、前記文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、当該対象文字の部品毎のサイズを決定する決定機能と、
    前記決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成する生成機能と、をコンピューターに実行させることを特徴とする文字生成プログラム。
  6. 文字列と当該文字列のサイズとを取得する取得工程と、
    前記文字列のサイズと、前記文字列に含まれる対象文字を構成する複数の部品と、前記文字列内で当該対象文字に隣接する隣接文字とに基づいて、当該対象文字の部品毎のサイズを決定する決定工程と、
    前記決定されたサイズに基づいて前記複数の部品を組み合わせて前記対象文字を生成する生成工程と、を備えることを特徴とする文字生成方法。
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