JP2018072279A - 分光装置および反射スペクトルの接合処理方法 - Google Patents

分光装置および反射スペクトルの接合処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象物の反射スペクトルを精度良く測定し、測定対象物の同定精度を向上させる。【解決手段】分光装置1において、測定対象物に光を照射する光源を内蔵し、測定対象物で反射した光を取り込むプローブ10と、複数の分光器23を有する分光装置本体20と、プローブ10から取り込まれた測定対象物の反射光を各分光器23に分配する導光路30と、各分光器23で取得された反射スペクトルの接合処理を行う制御部24とを設ける。【選択図】図5

Description

本発明は、鉱物の探査活動等に用いられる分光装置に関するものである。
鉱物の探査活動では様々な手法により地表面の鉱物分布の調査が実施される。その鉱物探査手法の中にはリモートセンシング技術を応用した画像解析方法がある。これは人工衛星で撮像された衛星画像を解析する方法であり、地表面で反射する光の反射スペクトルを取得し、その反射スペクトルのパターン(以下、“スペクトルパターン”)から撮像範囲内にある鉱物の種類や分布状況の同定を行う方法である。鉱物の同定は、衛星画像で得られたスペクトルパターンを、ライブラリと呼ばれる鉱物のスペクトルパターンのマスターデータが記録されたデータベースと照合することで行われる。
一方、反射スペクトルの測定対象となる鉱物は、例えば塊状であるか、粘土状であるか、粉状であるか等によって表面における光の反射が異なってくる。即ち、同一の鉱物であっても鉱物の状態によってスペクトルパターンが僅かに異なってくる。また、周辺に存在する他の鉱物が互いに影響を及ぼし合ってスペクトルパターンが異なってくることもある。このため、衛星画像で精度の良い鉱物探査を実施するためには実地検証を行い、衛星画像で得られるスペクトルパターンの情報と、現地における実際の鉱物の状態や他の鉱物の存在等の情報を結び付けておくことが重要である。このような情報をデータベースに蓄積しておけば、それ以降に実施される衛星画像に基づく鉱物探査の際に、より実態に即した鉱物の同定を行うことが可能となる。
従来のスペクトルパターンを取得する技術としては特許文献1に記載された分光装置がある。特許文献1の分光装置は、光源と光ファイバを備えた検出ヘッドで試料に光を照射し、光ファイバを介して反射光を分光器に送ることでスペクトルパターンを取得している。
特開2004−309314号公報
各種鉱物のスペクトルパターンには近赤外や中赤外の波長域において特徴的な部分が現れる。例えば図1は鉱物のスペクトルパターンの一例を示す図であるが、この鉱物のスペクトルパターンには1400nmと2200nmの近傍の波長域に特徴的な部分が現れている。このように、鉱物の同定を行うためには幅広い波長域の反射スペクトルを取得する必要がある。
一方、従来一般に市販されている分光装置においては分光器の回折格子の性能の制約により、図1のような幅広い波長域の反射スペクトルを1台の分光装置で測定することが困難であった。また、幅広い波長域の反射スペクトルを測定できる分光装置であっても、測定可能波長域の上限近傍および下限近傍の波長域においては測定精度が低下し、実際の鉱物のスペクトルパターンを得ることが困難であった。このため、従来は測定対象鉱物に対し、測定可能波長域が異なる分光装置を複数準備し、各分光装置によりそれぞれ反射スペクトルを測定し、これらの反射スペクトルを1つに接合することでスペクトルパターンを取得していた。
しかしながら、複数の分光装置で反射スペクトルを測定する際には、測定条件を厳密に同一にすることは困難であり、各分光装置で反射スペクトルを測定する度に測定箇所の位置ずれや入光量の違い等が生じていた。即ち、各々の分光装置で測定された反射スペクトルを接合しても、得られたスペクトルパターンは同一の測定条件下で得られたスペクトルパターンとは厳密には異なり、このことは鉱物の同定精度が低下する要因となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、測定対象物の反射スペクトルを精度良く測定し、測定対象物の同定精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、測定対象物の反射スペクトル測定する分光装置であって、測定対象物に光を照射する光源を内蔵し、前記測定対象物で反射した光を取り込むプローブと、測定可能波長域が互いに異なる複数の分光器を有する分光装置本体と、前記プローブと前記分光装置本体とを接続し、前記プローブから取り込まれた前記測定対象物の反射光を各分光器に分配する導光路と、各分光器で取得された反射スペクトルの接合処理を行う制御部とを備え、前記制御部は、第1のスペクトルの波長域の上限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長上限値を設定し、第2のスペクトルの波長域の下限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長下限値を設定し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第1のスペクトルの反射率の平均値を算出して第1のスペクトル平均値を設定し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第2のスペクトルの反射率の平均値を算出して第2のスペクトル平均値を設定し、前記第1のスペクトルおよび前記第2のスペクトルのいずれか一方のスペクトルの反射率の値を、前記第1のスペクトル平均値と前記第2のスペクトル平均値とが一致するように、かつ、スペクトルパターンが変わらないように補正し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において、補正された一方のスペクトルと他方のスペクトルとを接合させる制御を行うように構成されていることを特徴としている。
別の観点による本発明は、複数の分光器で測定された反射スペクトルを接合する反射スペクトルの接合処理方法であって、第1のスペクトルの波長域の上限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長上限値を設定し、第2のスペクトルの波長域の下限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長下限値を設定し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第1のスペクトルの反射率の平均値を算出して第1のスペクトル平均値を設定し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第2のスペクトルの反射率の平均値を算出して第2のスペクトル平均値を設定し、前記第1のスペクトルおよび前記第2のスペクトルのいずれか一方のスペクトルの反射率の値を、前記第1のスペクトル平均値と前記第2のスペクトル平均値とが一致するように、かつ、スペクトルパターンが変わらないように補正し、前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において、補正された一方のスペクトルと他方のスペクトルとを接合することを特徴としている。
本発明によれば、1つの分光装置で幅広い波長域の反射スペクトルを精度良く測定することができる。これにより測定対象物の同定精度を向上させることができる。
鉱物のスペクトルパターンの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る分光装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るプローブの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプローブの遮光リングが閉じた状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る分光装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る光ファイバの分配構造を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る分光装置で取得された2つの反射スペクトルを示す図である。 一般的なスペクトル接合処理方法の制御フローの概略を示す図である。 一般的なスペクトル接合処理方法で接合されたスペクトルを示す図である。 本発明の実施形態に係るスペクトル接合処理方法の制御フローの概略を示す図である。 本発明の実施形態に係るスペクトル接合処理方法の手順を説明する図である。 本発明の実施形態に係るスペクトル接合処理方法の手順を説明する図である。 本発明の実施形態に係るスペクトル接合処理方法の手順を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図2に示すように本実施形態に係る分光装置1は、測定対象鉱物に光を照射するプローブ10と、測定対象鉱物で反射した光の反射スペクトルを測定する分光装置本体20と、プローブ10と分光装置本体20を接続する光ファイバケーブル30を備えている。
分光装置本体20の筐体21には最外面に対して一段凹むように形成された凹部22が設けられている。光ファイバケーブル30の一端部は、プローブ10の中央やや先端よりに接続され、他端部は凹部22において分光装置本体20に接続されている。このように凹部22で光ファイバケーブル30が接続されていることにより、プローブ10を取り扱う際などに不用意なコネクタへの接触を抑えることができ、コネクタの破損を抑制することができる。また、プローブ10の後端部にはプローブ10の電源ケーブル11の一端部が接続されており、他端部は分光装置本体20の凹部22に接続されている。分光装置本体20にも電源ケーブル(不図示)が接続されており、外部から電力が供給されている。また、プローブ10にはトリガーボタン12が設けられており、トリガーボタン12が押し下げられることで反射スペクトルの測定が開始される。
図3に示すようにプローブ10の内部には光源13が設けられている。光源13の種類は、幅広い波長域の光を発することができれば特に限定されないが、例えば放射光の分光分布が黒体輻射に近い白熱電球が挙げられ、白熱電球でも色温度を高く設定でき、寿命の長いハロゲンランプを用いることが更に好ましい。光ファイバケーブル30は光源13の光軸に対し、例えば40°程度の角度がついた状態で固定されており、測定対象鉱物Mからの反射光が光ファイバケーブル内に取り込まれるようにプローブ10に接続されている。
プローブ10の先端部には、反射光が通過する開口部が形成されたリング状の遮光リング14が設けられており、遮光リング14は周方向に回転自在に取り付けられている。通常、分光装置で得られる反射スペクトルには、分光器を通過した光を電気信号に変換する光検出器や電子回路からのダークカレントと呼ばれる雑音が含まれる。このため、測定対象鉱物固有の反射スペクトルをより精度良く測定するためには、ダークカレントの影響を考慮することが求められる。このため、本実施形態のように測定対象鉱物Mの反射光が取り込まれる部分において遮光リング14を設けることが好ましい。図4のように遮光リング14を回転させて反射光を遮ることにより、反射スペクトルの非測定時におけるダークカレントの影響を把握することができる。なお、本実施形態では遮光リング14を用いているが、反射光を遮る構造は特に限定されるものではなく、反射光の経路を自在に開閉できるシャッタ構造を有していれば良い。
図5に示すように分光装置本体20は複数の分光器23と、制御部24と、出力部25を備えている。各分光器23は測定可能波長域が互いに異なっており、本実施形態では第1の分光器23aとして測定可能波長域が400〜1000nmであるB&W TEK社製BRC-711Eを用い、第2の分光器23bとして測定可能波長域が900〜1700nmであるB&W TEK社製BTC-261Pを用い、第3の分光器23cとして測定可能波長域が1600〜2500nmであるB&W TEK社製BTC-263を用いている。なお、使用する分光器23の測定可能波長域や分光器23の数などは測定対象鉱物Mに応じて適宜変更されるものである。また、測定可能波長域の上限近傍および下限近傍においては反射スペクトルの測定精度が低下する場合もあることから、本実施形態のように複数の分光器23の測定可能波長域が互いに重複するように各分光器を選定することが好ましい。
図6に示すように、プローブ10と分光装置本体20を接続する光ファイバケーブル30の内部では複数の光ファイバ31が束ねられている。プローブ10に接続される光ファイバケーブル30は、分光装置本体20の内部では3本の光ファイバケーブル30a,30b,30cに分配され、分配された光ファイバケーブル30a,30b,30cは、図5に示す3台の分光器23a,23b,23cにそれぞれ接続されているとともに、プローブ側では、その端部が略軸対象もしくはランダムに配置される。このため、3台の分光器23a,23b,23cで測定される反射スペクトルは、測定対象鉱物Mへの光の照射位置や反射光を受ける位置が同一の条件下で測定されたものとなる。
なお、使用する分光器23の仕様によっては各分光器23a,23b,23cの光の感度が互いに異なることもある。この場合には本実施形態のように光ファイバケーブル30の内部に複数の光ファイバ31を設け、各分光器23a,23b,23cの光の感度に応じて光ファイバ31の本数を分配することが好ましい。これにより、各分光器23a,23b,23cを最高の効率で、同時に動作させることができるため、測定時間の短縮につながり、携帯用等の用途で有利になるとともに、例えば、各分光器の感度に合わせて光源の輝度を調整する場合に、白熱電球で生じる色温度の変化を回避することが可能となり、反射スペクトルをより精度良く測定することができ、より実態に即したスペクトルパターンを取得することができるとともに、各分光器のキャリブレーションも容易になる。
図5に示す制御部24は、各分光器23a,23b,23cで取得された反射スペクトルを互いに接合させる処理を実施するよう構成されており、後述のスペクトルの接合処理を実施することが可能な演算機能を有している。各分光器23a,23b,23cで測定される反射スペクトルは制御部24により1つの反射スペクトルに接合され、その反射スペクトルの情報は測定対象鉱物Mのスペクトルパターンとして出力部25に送られる。出力部25はそのスペクトルパターンを分光装置1の外部に設けられたディスプレイ等の表示部(不図示)に表示するよう構成されている。なお、制御部24は分光装置本体20の外部に設けられていても良い。また、表示部は分光装置本体20に設けられていても良い。
本実施形態に係る分光装置1は以上のように構成される。この分光装置1を用いれば、幅広い波長域の反射スペクトルを同一条件下の測定で取得することができる。ところで、分光器23が3台の場合、3つの反射スペクトルが得られることから、測定対象鉱物Mのスペクトルパターンを得るためには、それらの反射スペクトルを1つにまとめることが必要となる。
以下、反射スペクトルの接合処理方法の一例について説明する。
例えば2つの分光器23で図7に示すような反射スペクトルが得られたとする。図7中の“第1のスペクトル”とは第1の分光器23aで得られた反射スペクトルであり、“第2のスペクトル”とは第2の分光器23bで得られた反射スペクトルである。
一般的なスペクトルの接合処理方法の1つとして、図8に示す制御フローに沿って実施される接合処理方法がある。まずステップS100として、図9にも示すように第1のスペクトルの波長域の上限側端部において散乱等の外乱の影響を受けている部分を切り捨てて、スペクトルの接合処理を行う波長域の上限値(以下、“接合部波長上限値”)を設定する。なお、反射スペクトルの外乱部分を定める方法は従来と同様の方法であれば良いが、例えば各分光器で得られる反射スペクトルを3次元曲線で近似し、そこから大きく外れる波長域を外乱部分と定める方法がある。
次にステップS110として、第2のスペクトルの波長域の下限側端部において、散乱等の外乱の影響を受けている部分を切り捨てて、スペクトルの接合処理を行う波長域の下限値(以下、“接合部波長下限値”)を設定する。
最後にステップS120として、接合部波長上限値と接合部波長下限値の範囲内の波長域において第1のスペクトルの反射率および第2のスペクトルの反射率の加重平均値を算出する。具体的には、接合部波長下限値では第1のスペクトルの反射率と第2のスペクトルの反射率の重みを100:0として、第1のスペクトルの反射率を接合処理後のスペクトル(以下、“接合スペクトル”)の反射率とする。そして、接合部波長下限値から接合部波長上限値に向かって、第1のスペクトルの影響が小さくなり、かつ、第2のスペクトルの影響が大きくなるように接合スペクトルの反射率を算出する。例えば、接合部波長下限値と接合部波長上下値の中間の波長(950nm程度)においては、第1のスペクトルの反射率と第2のスペクトルの反射率の重みを50:50とし、双方の反射率の和を2で除することで接合スペクトルの反射率とする。また、接合部波長上限値では第1のスペクトルの反射率と第2のスペクトルの反射率の重みを0:100として、第2のスペクトルの反射率を接合スペクトルの反射率とする。このような計算を行うことにより滑らかに反射スペクトルを繋ぐことができる。
しかし、上記のスペクトル接合処理の場合、各分光器23の信号レベルが互いに異なっていると、互いのスペクトルを滑らかに繋ぐことができても、その接合スペクトルは測定対象鉱物Mの反射スペクトルを十分に反映しているとは言えない。特に、本実施形態に係る分光装置1は各分光器23における反射スペクトルの測定条件を概ね等しくすることができるため、図7のように第1のスペクトルの反射率が第2のスペクトルの反射率に対して全体的に小さくなるような状態は双方のスペクトルの信号レベルが異なることが推定される。
そこで、本実施形態においては、図10に示す制御フローでスペクトルの接合処理を実施する。
まずステップS200として、前述のステップS100と同様の方法で接合部波長上限値を設定する。続いて、ステップS210として、前述のステップS110と同様の方法で接合部波長下限値を設定する。
次にステップS220として、図11にも示すように接合部波長上限値と接合部波長下限値の範囲内の波長域にある第1のスペクトルの反射率の平均値(以下、“第1のスペクトル平均値”)を算出する。ここでの平均値は単純平均値である。
次にステップS230として、接合部波長上限値と接合部波長下限値の範囲内の波長域にある第2のスペクトルの反射率の平均値(以下、“第2のスペクトル平均値”)を算出する。ここでの平均値は単純平均値である。
そして、ステップS240として、図12にも示すように第1のスペクトル平均値と第2のスペクトル平均値とが一致するように第1のスペクトルをオフセットするように移動させる。即ち、第1のスペクトル平均値と第2のスペクトル平均値とが一致するように、かつ、第1のスペクトルのスペクトルパターンが変わらないように第1のスペクトルの反射率の値を補正する。
最後に、ステップS250として、図13にも示すように接合部波長上限値と接合部波長下限値の範囲内の波長域にある補正された第1のスペクトルと、第2のスペクトルとの接合処理を行う。このときの接合処理方法は図8に示すステップS120で実施される方法と同様である。本実施形態に係るスペクトルの接合処理はここで終了となる。
このように、第1のスペクトルと第2のスペクトルの接合処理を行う際に、第1のスペクトルの信号レベルの補正を行うことで、より実態に即した測定対象鉱物Mのスペクトルパターンを得ることができる。なお、第2のスペクトルと第3の分光器23cで得られた反射スペクトルの接合処理についても上記ステップS200〜S250と同様の方法で実施する。
以上説明したように、本実施形態に係る分光装置1によれば、分光装置本体20に複数の分光器23が内蔵され、プローブ10から取り込まれる測定対象鉱物の反射光が光ファイバケーブル30を介して各分光器23に分配されるため、各分光器23における反射スペクトルの測定条件を概ね等しくすることができる。このため、1つの分光装置で幅広い波長域の反射スペクトルを精度良く測定することができる。これにより、鉱物の同定精度を向上させることができる。また、スペクトルパターンを取得する際に、従来のように複数の分光装置で何度も反射スペクトルを測定する必要がなくなるため、作業時間を短縮することが可能となる。
そして、分光装置1の制御部24が上記ステップS200〜S250に示す方法で各分光器23の反射スペクトルを接合処理するよう構成されていることで、より実態に即した鉱物のスペクトルパターンを得ることができる。これにより、鉱物の同定精度を更に向上させることができる。
なお、本実施形態では、反射光の経路である導光路として光ファイバ31を用いているが、反射光を適切に分光器23に送ることができれば他の部材を用いても良い。また、プローブ10に対する導光路の取付位置や光源13の設置位置等も本実施形態で説明したものに限定されない。即ち、プローブ10は、内蔵された光源13により測定対象物に光を照射し、測定対象物で反射した光をプローブ10に接続された導光路に取り込むことが可能な構成であれば良い。
また、本実施形態のスペクトル接合処理方法では、ステップS240において第1のスペクトルを移動させることとしたが、第2のスペクトルを第1のスペクトルに向けてオフセットしても良い。また、ステップS250におけるスペクトルの接合処理方法は本実施形態で説明したものに限定されず、一般的に知られている他の方法であっても良い。
また、本実施形態においては分光装置1が外部電源により稼働することとしたが、例えば分光装置本体20にバッテリを搭載し、携帯型の分光装置1を構成しても良い。これにより鉱物探査のために現地に赴いた際に、その場で測定対象鉱物Mのスペクトルパターンを得ることができる。このため、採取した鉱物を持ち帰って反射スペクトルを測定するような場合に比べ、鉱物の同定完了までの時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、金属資源探査に関連する鉱物の同定作業に適用することができる。なお、同定の対象物は金属資源探査に関連する鉱物に限定されず、他の材料であってもよい。例えば土木分野であれば斜面、盛土、切土の構成鉱物、トンネルの切羽で採取した岩石・鉱物、あるいは砕石等を含む石材の品質管理にも応用することができる。また、本発明に係る反射スペクトルの接合処理方法は、複数の分光器を内蔵した分光装置で測定された反射スペクトルを接合する場合だけでなく、従来の分光装置により測定された複数の反射スペクトルを接合する場合にも適用することができる。
1 分光装置
10 プローブ
11 電源ケーブル
12 トリガーボタン
13 光源
14 遮光リング
20 分光装置本体
21 分光装置本体の筐体
22 凹部
23 分光器
23a 第1の分光器
23b 第2の分光器
23c 第3の分光器
24 制御部
25 出力部
30 光ファイバケーブル
30a 分配された光ファイバケーブル
30b 分配された光ファイバケーブル
30c 分配された光ファイバケーブル
31 光ファイバ
M 測定対象鉱物

Claims (7)

  1. 測定対象物に光を照射する光源を内蔵し、前記測定対象物で反射した光を取り込むプローブと、
    測定可能波長域が互いに異なる複数の分光器を有する分光装置本体と、
    前記プローブと前記分光装置本体とを接続し、前記プローブから取り込まれた前記測定対象物の反射光を各分光器に分配する導光路と、
    各分光器で取得された反射スペクトルの接合処理を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、
    第1のスペクトルの波長域の上限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長上限値を設定し、
    第2のスペクトルの波長域の下限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長下限値を設定し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第1のスペクトルの反射率の平均値を算出して第1のスペクトル平均値を設定し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第2のスペクトルの反射率の平均値を算出して第2のスペクトル平均値を設定し、
    前記第1のスペクトルおよび前記第2のスペクトルのいずれか一方のスペクトルの反射率の値を、前記第1のスペクトル平均値と前記第2のスペクトル平均値とが一致するように、かつ、スペクトルパターンが変わらないように補正し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において、補正された一方のスペクトルと他方のスペクトルとを接合させる制御を行うように構成されている、分光装置。
  2. 前記導光路は複数の光ファイバが束ねられて構成されている、請求項1に記載の分光装置。
  3. 各分光器に接続される前記光ファイバの本数が各分光器の感度に応じて異なっている、請求項2に記載の分光装置。
  4. 前記プローブは、前記測定対象物の反射光が取り込まれる部分に開閉自在な遮光シャッタを備えている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分光装置。
  5. 前記光源がハロゲンランプである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分光装置。
  6. バッテリを備えている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分光装置。
  7. 複数の分光器で測定された反射スペクトルを接合する反射スペクトルの接合処理方法であって、
    第1のスペクトルの波長域の上限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長上限値を設定し、
    第2のスペクトルの波長域の下限側の外乱部分を切り捨てて接合部波長下限値を設定し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第1のスペクトルの反射率の平均値を算出して第1のスペクトル平均値を設定し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において第2のスペクトルの反射率の平均値を算出して第2のスペクトル平均値を設定し、
    前記第1のスペクトルおよび前記第2のスペクトルのいずれか一方のスペクトルの反射率の値を、前記第1のスペクトル平均値と前記第2のスペクトル平均値とが一致するように、かつ、スペクトルパターンが変わらないように補正し、
    前記接合部波長上限値と前記接合部波長下限値との範囲内の波長域において、補正された一方のスペクトルと他方のスペクトルとを接合する、反射スペクトルの接合処理方法。
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