JP2001318053A - 植物体の品質評価装置及び育種選抜方法並びに品質評価方法 - Google Patents

植物体の品質評価装置及び育種選抜方法並びに品質評価方法

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JP2001318053A
JP2001318053A JP2000137683A JP2000137683A JP2001318053A JP 2001318053 A JP2001318053 A JP 2001318053A JP 2000137683 A JP2000137683 A JP 2000137683A JP 2000137683 A JP2000137683 A JP 2000137683A JP 2001318053 A JP2001318053 A JP 2001318053A
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plant
quality evaluation
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JP2000137683A
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Tadashi Goto
正 後藤
Yoriyuki Nakamura
順行 中村
Motoyasu Natsuga
元康 夏賀
Hideaki Masuda
英昭 増田
Jiro Warashina
二郎 藁科
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Shizuoka Prefecture
Shizuoka Seiki Co Ltd
Original Assignee
Shizuoka Prefecture
Shizuoka Seiki Co Ltd
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 植物体単葉の成分分析を生葉状態で短時間に
行い、植物体の内容成分分析,外観判定等を一元化して
総合的な品質評価を可能にする。 【解決手段】 試料測定部1では、光源12からの光を
第1の導光体13によって測定位置Aに配置された試料
101の一部に照射し、散乱反射又は透過光を集光して
第2の導光体14で検出する。また、撮像手段15によ
って試料101の全体像の画像信号が抽出される。試料
固定台10は、XY移動台11が制御されることによっ
て水平面上の所定範囲内で移動して、試料上の任意の箇
所を測定位置Aまで移動させる。分光部2では、第2の
導光手段14によって導光された検出光を分光器21〜
24に入射して分光分析処理を行う。測定制御・データ
処理部3では、撮像手段15によって抽出された画像信
号と分光部2における分析結果データ信号とが入力さ
れ、試料測定部10の駆動系の制御と分析データの処理
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に単葉の成分分
析を生葉状態で行うことを可能にして育種選抜に適した
植物体の品質評価装置、及びこの装置を利用した品質評
価方法、並びに育種選抜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食用作物の育成において、消費者
の健康志向の高まりから、機能成分の増強された品種を
選抜して育成する育種選抜に関する研究が盛んに行われ
ている。この育種選抜は、膨大な数の個体に対して成分
分析等を行った後、その分析結果を基に品質評価を行
い、有力な個体を選抜して掛け合わせるものである。
【0003】従来、この育種選抜には、葉色素計等を用
いて葉の表面色から外観判定を行うか、分光光度計,ガ
スクロマトグラフィー,液体クロマトグラフィー等の理
化学分析により内容成分を判定して品質評価を行ってい
たが、最近では、非破壊測定法として知られる近赤外分
光分析法を利用して植物体の品質評価を行う装置が各種
開発されており、これを用いて育種選抜のための品質評
価を行うことが検討されはじめている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の理化学分析による手法では、正確に成分測定できる
反面、一般的には一定水準以上の操作技能を有する操作
者を必要とし、育種選抜のスクリーニング・セレクショ
ンを行う現場では人材の確保が難しく、また、分析結果
がすぐに出てこないといった欠点があり、育種選抜の現
場での実用的な対応が困難であるといった問題がある。
【0005】そして、近赤外分光分析法の利用について
は、現状では、植物体の品質評価を行う装置として、植
物体を乾燥させた後に粉砕して測定するもの(特開平3
−179239号公報,特開平8−114543号公報
参照)や、生葉をマス状態で測定するもの(特開平11
−230902号公報)が提案されているのみであっ
て、変異に富んだ育種素材に対応した検量線や少量の生
葉サンプルが分析可能な装置は開発されておらず、育種
選抜のスクリーニングを行う上で有効な具体的手法は未
だ提案されていない状況にある。
【0006】また、従来の育種選抜では、植物体の品質
評価を行うために、植物体の内容成分の分析とは別に、
植物体の葉から外観判定を行っていた。しかしながらこ
れによると、個体の品質評価を外観から内容成分に至る
まで総合的に判定することが困難であり、また、総合的
に評価しようとすると外観判定と成分分析を分けて行っ
ているので品質評価に時間と手間が掛かり、迅速かつ簡
便にスクリーニング・セレクションを行うことができな
いという問題があった。
【0007】本発明は上記の事情に対処するために提案
されたものであって、植物体単葉の成分分析を生葉状態
で短時間に行うことを可能にして、育種選抜のスクリー
ニング・セレクションを早期に迅速かつ簡便に行うこと
を可能にすると共に、植物体の内容成分分析,外観判定
等を一元化して総合的な品質評価を可能にする植物体の
品質評価装置及び評価方法並びに育種選抜方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1に植物体の品質評価装置として、測
定試料である植物体の生葉をカバーガラスに挟んで固定
する試料固定台と、該試料固定台を水平面上の所定範囲
内で平行移動させるXY移動台と、上記試料固定台上の
生葉の全体像を撮像する撮像手段と、測定位置の設定さ
れた測定範囲に光源からの光を導いて照射させる第1導
光手段と、上記測定位置に移動された試料からの拡散反
射光又は透過光を集光して導光する第2導光手段とを備
える試料測定部と、上記第2導光手段により導光された
光を分光器に入射して分光分析処理を行う分光部と、上
記撮像手段からの画像信号を取り込み、生葉の全体像を
画面表示する画像表示手段と、該画像表示手段の表示画
面上で試料の任意箇所に位置設定する位置設定手段と、
該位置設定手段の設定位置に応じて上記XY移動台を移
動させ上記試料固定台上の試料の設定位置を上記測定位
置に合致させる制御手段と、上記分光部からの分析デー
タをデータ処理して処理結果を上記画像表示手段に併せ
て表示させるデータ処理手段とを備える測定制御及びデ
ータ処理部とからなることを特徴とする。
【0009】第2に、上記第1の品質評価装置を前提と
して、上記第1の導光手段は光ファイバであって、その
出射端から直径2mmの測定範囲に光を照射させることを
特徴とする。
【0010】第3に、上記第1又は第2の品質評価装置
を前提として、上記分光部は、波長域の異なる複数の分
光器を有し、上記第2の導光手段は、その複数の分光器
に入射する光を分配する分岐された光ファイバであっ
て、上記分光部が400〜2500nmのスペクトルを
得、測定データは分光器のカウント数、反射率、透過率
及びそれらの対数変換である吸光度として求めることも
可能であることを特徴とする。
【0011】第4に、上記第1ないし第3のいずれかの
品質評価装置を前提として、上記測定制御・データ処理
部は、上記撮像手段からの画像信号を画像処理して、試
料の色,外観,物理特性等を推定し、これらを上記画像
表示手段に併せて表示させるデータ処理手段をさらに備
えることを特徴とする。
【0012】第5には、育種選抜方法として、上記第1
ないし第4のいずれかの品質評価装置を用いて植物体の
品質評価を行うことで、成分育種における各種個体のス
クリーニングを行うことを特徴とする。
【0013】第6には、品質評価方法として、測定試料
の任意箇所に設定された測定範囲で光を照射し、該試料
からの拡散反射光又は透過光を集光して波長域の異なる
複数の分光器に分配入射させて分光分析処理を行い、上
記測定試料の内容成分を推定すると共に、上記測定試料
の全体像を撮像手段によって撮像して得た画像信号を画
像処理することで、上記測定試料の色,外観,物理特性
等を推定し、これらの推定結果に基づいて植物体を総合
的に品質評価することを特徴とする。第7には、植物体
の品質評価装置として、複数枚及びマス状態の生葉を、
可視光から近赤外光までをカバーする400〜2500
nmの範囲を一括測定し、分析データをデータ処理して表
示させる測定制御・データ処理部からなることを特徴と
する。
【0014】第8には、スペクトルの処理方法として、
複数の分光器から得られたスペクトルを一本の連続した
スペクトルとして統計処理できるよう、ある分光器のス
ペクトルを基準として、オーバーラップ波長の平均値に
より前後の分光器のスペクトルを補正することを特徴と
する。
【0015】そして、上記第1の特徴によると、試料測
定部では、光源からの可視領域から赤外領域に至る幅広
い波長域の光を第1の導光体によって測定位置に配置さ
れた試料の一部に照射し、そこからの散乱反射又は透過
光を集光して第2の導光体で検出する。また、撮像手段
によって試料の全体像が撮像され、その画像信号が抽出
される。試料がカバーガラスに固定された試料固定台
は、XY移動台が制御されることによって水平面上の所
定範囲内で移動して、試料上の任意の箇所を測定位置ま
で移動させる。分光部では、第2の導光手段によって導
光された検出光を分光器に入射して吸光度を測定するこ
とで分光分析処理を行う。そして、測定制御・データ処
理部では、撮像手段によって抽出された画像信号と分光
部における分析結果データ信号とが入力され、試料測定
部の駆動系の制御と分析データの処理を行う。試料測定
部の駆動系の制御は、撮像手段からの画像信号によって
試料の全体像を画面上に表示させ、画面上の位置を指定
することで位置設定を行い、この設定位置に応じてXY
移動台を移動させて試料上の指定された箇所を測定位置
まで移動させるものである。分析データの処理は、分光
部で得られた吸光度から検量線を基に試料の成分量を求
め、これを表示させるものである。
【0016】このような第1の特徴によると、植物体単
葉の成分分析を生葉の状態で簡単に行うことができるの
で、変化に富んだ育種素材に対応した個体の品質評価が
早期に可能となる。
【0017】上記第2の特徴では、生葉1枚(少量)に
対して直径2mmの面積で任意の位置を数箇所指定して測
定するもので、成葉から幼葉まで部位別分析を可能とす
ると共に、測定面積を微小化することで、葉脈,病害虫
痕,傷などの測定に適さない部分を除外して測定するこ
とが可能になり、厳選された測定値を抽出することがで
きる。また、測定箇所を増やすことで、平均データが得
られ、データの異常値や特異値からの影響を減ずるのに
役立つことから、測定部位によって成分や特性に違いが
ある場合に有効である。
【0018】上記第3の特徴では、400〜2500n
mといった幅広い波長範囲を異なる波長域の分光器を複
数用いて並列的に処理するものであって、広い波長範囲
を短時間で測定することができるので、多項目の分析を
迅速に行うことができる。
【0019】上記第4及び第6の特徴では、撮像手段で
得た画像信号を基に、試料の形状特徴量や色情報を解析
して、これらと内容成分の分析とを併せて、総合的に植
物体の品質評価を行うものである。
【0020】上記第5の特徴では、上述のような各特徴
を有する品質評価装置を用いて、育種選抜の早い段階で
のスクリーニング・セレクションを迅速かつ簡便に行う
ことで、変化に富んだ育種素材に対応した的確な育種選
抜を可能とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
植物体の品質評価装置を示す説明図である。図におい
て、1は試料測定部、2は分光部、3は測定制御・デー
タ処理部を示しており、本実施形態の品質評価装置は、
この試料測定部1,分光部2,測定制御・データ処理部
3を主要部としている。
【0022】[試料測定部] 試料測定部1は、試料固
定台10,XY移動台11,ハロゲンランプ12,照射
用光ファイバ(第1の導光体)13,受光用光ファイバ
(第2の導光体)14,CCDカメラ15,集光光学系
16を主な構成要素としている。試料固定台10は、測
定試料である植物体の生葉101を挟んで固定するカバ
ーガラス102と、基準試料セル103とを備えるもの
で、XY移動台上に測定ポジションX1と待避ポジショ
ンX2との間で移動可能に保持されている。XY移動台
11は、測定ポジションX1に保持されている試料固定
台10を水平面上の矢印a,bで示す所定範囲(150
mm×100mm)内で平行移動させるものである。また、
CCDカメラ15は、XY移動台11上の待避ポジショ
ンX2に保持された試料固定台10上にセットされ、測
定試料である生葉101の全体像を撮像するものであ
る。
【0023】そして、測定位置Aにおいて、直径2mmの
測定範囲を形成するために、ハロゲンランプ12からの
光を照射用光ファイバ13を介して伝送してその出射端
から照射している。また、測定位置Aに対向して集光光
学系16及び受光用光ファイバ14の入射端が配置され
ている。図においては、反射光を集光する例が示されて
いるが、試料固定台10の背面に集光光学系16及び受
光用光ファイバ14の入射端を配置して透過光を集光す
るものであってもよい。ここで、照射用光ファイバ13
及び受光用光ファイバ14としては、広い伝送波長帯域
を有するフッ化物ガラス光ファイバが適する。
【0024】[分光部] 分光部2は、400〜700
nm分光器21,650〜1050nm分光器22,1
000〜1600nm分光器23,1500〜2300
nm分光器24といった、波長域の異なる4つの回折格
子型分光器を備えると共に、これら分光器21〜24か
らの信号を測定制御・データ処理部へ送るための制御回
路25を備えている。そして、上記4つの分光器21〜
24は並列配置されており、受光用光ファイバ14が分
岐してそれぞれの分光器に接続され、受光光を分配して
入射している。また、それぞれの分光器21〜24に設
けられる検出器21a〜24aは、有効感度帯域を考慮
して、検出器21a及び22aがSiCCD、検出器2
3a及び24aがInGaAsよりなる検出器を用いて
いる。
【0025】[測定制御・データ処理部] 測定制御・
データ処理部3は、基本的には、ディスプレイ(画像表
示手段)30を備えるPC(パーソナルコンピュータ)
31とパルスステージ制御器32とより構成される。そ
して、PC31は、分光部2における制御回路25から
の信号を取り入れるための入力部31a(PCMCIA
・A/Dコンバータ)と、試料測定部1におけるCCD
カメラ15からの画像信号を取り込むための入力部31
b(PCMCIA・ビデオキャプチャーカード)と、パ
ルスステージ制御器32へ出力するための出力部31c
(RS232C)とを備えており、また、ソフトウエア
として、ディスプレイ30の表示画面上で試料の任意箇
所に位置設定する位置設定プログラムと、この位置設定
に従って、パルスステージ制御器32へ制御指令を出力
する制御プログラムと、分光部2からの分析データをデ
ータ処理して処理結果をディスプレイ30上に併せて表
示させるデータ処理プログラムとを備えている。
【0026】以下に、上記品質評価装置の各部の動作と
併せて、図2に示したフローに従って、上記の品質評価
装置を用いた植物体の品質評価方法について説明する。
【0027】[(1)試料の設置及び(2)位置設定]
測定試料である植物体の生葉101を一枚(あるいは
数枚)カバーガラス102に挟んで試料固定台10に固
定する。次に、この試料固定台10を待避ポジションX
2に移動させてCCDカメラ15で生葉101の全体像
を撮像する。得られた画像信号は入力部31bを介して
PC31に入力され、ディスプレイ上に生葉101の全
体像が表示される。ここで、PC31内の位置設定プロ
グラムにより、この表示画面を参照しながら葉脈や病害
虫痕或いは傷などの測定に適さない箇所を避けて測定箇
所を数点選択して位置設定する。位置設定は画面上をマ
ウスでクリックしてPC31内に位置信号を入力するこ
とで行う。そして、上記の制御プログラムにより、パル
スステージ制御器32を制御してXY移動台11を移動
させ、複数箇所設定された試料固定台10上の生葉10
1の設定位置を順に測定位置Aに合致させる。
【0028】[(3)測定] 試料固定台10上の生葉
101の設定位置が測定位置Aにセットされると、ハロ
ゲンランプ12からの光が照射用光ファイバ13を介し
て生葉101上の設定位置に照射される。そして、照射
箇所からの拡散反射光或いは透過光が受光用光ファイバ
14の入射端に集光光学系16にて集光される。一般
に、葉表面は鏡面反射してスペクトルが乱れるため、葉
裏面を測定することで安定したデータを得ることができ
る。
【0029】[(4)分光分析] 受光用光ファイバ1
4に集光した光は、受光用光ファイバ14の分岐によっ
て分配され、並列配置している分光器21〜24にそれ
ぞれ入射される。ここでは、4個の異なる波長域の回折
格子型分光器を並列配置することにより異なる波長域の
測定を同時処理することを可能にしており、これにより
400〜2500nmの幅広い波長範囲における多種類
の分析項目を短時間で測定できるようにしている。
【0030】[(5)データ処理及び(6)結果表示]
分光部2からのアナログ信号は入力部31aを介して
PC31にデジタル信号として取り込まれる。この分析
データにより、分光反射或いは分光透過吸光スペクトル
を計算し、各分光器ごとのスペクトルおよびオーバーラ
ップ部分を処理して連続処理されたスペクトルが画面上
にグラフで表示される。
【0031】また、同時に各成分に対応した検量モデル
を連続処理して得られたスペクトルの基づく、多変量解
析結果を連続処理したスペクトルデータに適用、あるい
は各分光器ごとに得られたスペクトルの基づく多変量解
析結果をそれぞれの分光器のスペクトルに適用すること
で、各成分を算出し画面に表示する。図3に分析画面の
表示例を示す。D1は分類項目、D2は成分結果、D3
は生葉の全体画像(数字は設定位置を示している。)、
D4は分光透過吸収スペクトルを示している。
【0032】[(7)品質評価] 上記の表示画面に
は、成分結果とスペクトルグラフに併せて生葉の全体画
像が表示されている。この全体画像から生葉の外観につ
いて目視判定することができるし、カラー画像表示する
ことで、色に関する情報を加えて総合的な個体の品質評
価を行うことができる。また、画像データから色,形
状,大きさ,長さ等の外観情報を数値化することも可能
であり、更には、画像データを加工することにより、色
々な形状特徴量を算出することも可能になる。そして、
これらを内容成分の分析結果と併せて参酌することで、
情報量に富んだ総合的な品質評価が可能になる。
【0033】上記の品質評価装置を用いて茶の単葉を試
料として成分予測をした場合、2分弱の時間で、同時に
カフェイン,タンニン,全窒素,全遊離アミノ酸,繊維
などの多項目の成分予測が可能であった。したがって、
上記の品質評価装置を用いることで、茶の成分育種にお
ける各種個体のスクリーニングをより早期に、迅速かつ
簡便に行うことができ、有効成分を特異的に含む個体を
育成の初期段階から選抜することができる。また、単年
性の作物では葉の有効成分などから栄養状態を判定し、
肥料などの肥培管理に利用できる。
【0034】なお、本発明の測定対象は、基本的には植
物体の生葉一枚を測定するものであり、茶のような多項
目の成分予測を必要とするものに適する。しかしなが
ら、複数枚及びマス状態の生葉を一括測定することも可
能であるし、植物体の種類も果実の葉や稲,麦等の作物
の葉など種類を問わずに測定することができる。更に
は、葉だけでなく、穀物(穀粒単体)であるとか、フィ
ルム状の工業製品であっても測定可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されるので、
植物体単葉の成分分析を生葉状態で短時間に行うことを
可能にし、育種選抜のスクリーニング・セレクションを
早期に迅速かつ簡便に行うことを可能にすると共に、植
物体の内容成分分析,外観判定等を一元化して総合的な
品質評価を可能にするもので、これによると、変化に富
んだ育種素材に対応した的確な育種選抜を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る植物体の品質評価装
置を示す説明図である。
【図2】本発明の植物体の品質評価方法を説明するフロ
ーである。
【図3】本発明の実施形態における、分析画面の表示例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 試料測定部 2 分光部 3 測定制御・データ処理部 10 試料固定台 11 XY移動台 12 ハロゲンランプ 13 照射用光ファイバ 14 受光用光ファイバ 15 CCDカメラ 21〜24 分光器 21a〜24a 検出器 25 制御回路 30 ディスプレイ 31 PC(パーソナルコンピュータ) 32 パルスステージ制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 順行 静岡県小笠郡菊川町倉沢1706−11 静岡県 茶業試験場内 (72)発明者 夏賀 元康 静岡県袋井市山名町4番地の1 静岡製機 株式会社内 (72)発明者 増田 英昭 静岡県袋井市山名町4番地の1 静岡製機 株式会社内 (72)発明者 藁科 二郎 静岡県袋井市山名町4番地の1 静岡製機 株式会社内 Fターム(参考) 2B030 AB04 AD15 CA01 CA04 2G059 AA01 BB11 CC12 CC20 DD13 EE01 EE02 EE12 FF01 GG10 HH01 HH02 HH06 JJ01 JJ05 JJ11 JJ17 JJ22 KK03 KK04 MM02 MM03 MM05 MM09 PP04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定試料である植物体の生葉をカバーガ
    ラスに挟んで固定する試料固定台と、該試料固定台を水
    平面上の所定範囲内で平行移動させるXY移動台と、上
    記試料固定台上の生葉の全体像を撮像する撮像手段と、
    測定位置の設定された測定範囲に光源からの光を導いて
    照射させる第1導光手段と、上記測定位置に移動された
    試料からの拡散反射光又は透過光を集光して導光する第
    2導光手段とを備える試料測定部と、 上記第2導光手段により導光された光を分光器に入射し
    て分光分析処理を行う分光部と、 上記撮像手段からの画像信号を取り込み、生葉の全体像
    を画面表示する画像表示手段と、該画像表示手段の表示
    画面上で試料の任意箇所に位置設定する位置設定手段
    と、該位置設定手段の設定位置に応じて上記XY移動台
    を移動させ上記試料固定台上の試料の設定位置を上記測
    定位置に合致させる制御手段と、上記分光部からの分析
    データをデータ処理して処理結果を上記画像表示手段に
    併せて表示させるデータ処理手段とを備える測定制御・
    データ処理部とからなることを特徴とする植物体の品質
    評価装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の導光手段は光ファイバであっ
    て、その出射端からある特定の複数位置を指定した測定
    範囲に光を照射させることを特徴とする請求項1記載の
    植物体の品質評価装置。
  3. 【請求項3】 上記分光部は、波長域の異なる複数の分
    光器を有し、上記第2の導光手段は、その複数の分光器
    に入射する光を分配する分岐された光ファイバであっ
    て、上記分光部が可視光から近赤外光までをカバーする
    400〜2500nmのスペクトルを得るものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の植物体の品質評価
    装置。
  4. 【請求項4】 上記測定制御・データ処理部は、上記撮
    像手段からの画像信号を画像処理して、試料の色,外
    観,物理特性等を推定し、これらを上記画像表示手段に
    併せて表示させるデータ処理手段をさらに備えることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の植物
    体の品質評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4項のいずれか1項に記載さ
    れた植物体の品質評価装置を用いて植物体の品質評価を
    行うことで、成分育種における各種個体のスクリーニン
    グを行うことを特徴とする育種選抜方法。
  6. 【請求項6】 測定試料の任意箇所に設定された測定範
    囲で光を照射し、該試料からの拡散反射光又は透過光を
    集光して波長域の異なる複数の分光器に分配入射させて
    分光分析処理を行い、上記測定試料の内容成分を推定す
    ると共に、上記測定試料の全体像を撮像手段によって撮
    像して得た画像信号を画像処理することで、上記測定試
    料の色,外観,物理特性等を推定し、これらの推定結果
    に基づいて植物体を総合的に品質評価する品質評価方
    法。
  7. 【請求項7】 複数枚及びマス状態の生葉を、可視光か
    ら近赤外光までをカバーする400〜2500nmの範囲
    を一括測定し、分析データをデータ処理して表示させる
    測定制御・データ処理部からなることを特徴とする植物
    体の品質評価装置。
  8. 【請求項8】 複数の分光器から得られたスペクトルを
    一本の連続したスペクトルとして統計処理できるよう、
    ある分光器のスペクトルを基準として、オーバーラップ
    波長の平均値により前後の分光器のスペクトルを補正す
    ることを特徴とするスペクトルの処理方法。
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