JP2018072148A - 生化学分析用ブロッキング剤 - Google Patents

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JP2018072148A JP2016212053A JP2016212053A JP2018072148A JP 2018072148 A JP2018072148 A JP 2018072148A JP 2016212053 A JP2016212053 A JP 2016212053A JP 2016212053 A JP2016212053 A JP 2016212053A JP 2018072148 A JP2018072148 A JP 2018072148A
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Keisuke Kurauchi
啓輔 倉内
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Abstract

【課題】 本発明は、標的のたんぱく質に対する染色剤の特異吸着による発色を妨げない性能や、標的以外のたんぱく質を十分に覆い、標的以外のたんぱく質に対する染色剤の非特異吸着を防止し、発色を防止する性能を安定して発現できる、生化学分析用ブロッキング剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 一般式1〜3で示される少なくともいずれかのベタイン構造を有する水溶性ビニル系重合体(a)を含むことを特徴とする、生化学分析用ブロッキング剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、生化学分析用ブロッキング剤に関する。
生化学分析の分野では、抗原抗体反応による特異吸着を利用し、DNAやたんぱく質を検出し可視化する方法が、サザンブロッティング法、ウエスタンブロッティング法、ELISA法、免疫染色法等として広く知られている。
抗体は、標的たんぱく質以外とも非特異的な吸着反応を起こす。このような非特異的吸着を防ぐために、検出・測定対象表面を、非特異的な吸着は防ぐけれど特異的吸着は妨げないようなブロッキング剤を覆うような前処理が行われる。
ブロッキング剤としては、正常血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、スキムミルクのような生体由来のたんぱく質が知られている(特許文献1、非特許文献1)。
また、ブロッキング剤としては、TWEEN20と称される界面活性剤、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリロイルモルホリンとその他のモノマーとの共重合体なども知られている(特許文献2、3、4)。
また、ホスホリルコリン基を側鎖に有する共重合体を用いたブロッキング剤の開発も検討されている(特許文献5、非特許文献2)。
国際公開番号 WO2016/052690 特開2004−219111号公報 特開平04−019561号公報 特開2008−209114号公報 特開平5−228973号公報
「渡辺・中根 酵素抗体法」学際企画株式会社刊 2002年 高分子論文集 第35巻 7号 423(1978)
しかし、特許文献1や非特許文献1に開示されるような生体由来のたんぱく質は、性能にばらつきが生じやすいという潜在的な課題を有している。
ところで、ブロッキング剤には、染色の標的であるたんぱく質に染色剤が特異吸着し、発色する際、その発色を妨げないと共に、標的以外のたんぱく質を覆い、標的以外のたんぱく質には染色剤が吸着せずに発色しないことが求められる。しかし、特許文献2〜4に開示される界面活性剤等は、標的のたんぱく質に対する染色剤の特異吸着による発色を妨げたり、標的以外のたんぱく質を十分には覆えず、標的以外のたんぱく質にも染色剤が吸着し、発色してしまったりするなどの課題を有している。
さらに、特許文献5や非特許文献2に開示される共重合体は、原料の単量体合成時に複数の反応やそれに伴う精製が必要であるなど生産性に問題を有していた。
本発明は、標的のたんぱく質に対する染色剤の特異吸着による発色を妨げない性能や、標的以外のたんぱく質を十分に覆い、標的以外のたんぱく質に対する染色剤の非特異吸着を防止し、発色を防止する性能を安定して発現できる、生化学分析用ブロッキング剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、下記の発明のいずれかに関する。
[1] 下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を側鎖に有する水溶性ビニル系重合体(a)を含むことを特徴とする、生化学分析用ブロッキング剤。
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148
(式中、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は炭素数1〜4のアルキレン基
Xは酸素原子または−NH−、
Yは−COOまたは−SO
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
*はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
[2] 水溶性ビニル系重合体(a)が、一般式1〜3で示される構造を合計で30〜95mol%含む、[1]記載の生化学分析用ブロッキング剤。
[3] 水溶性ビニル系重合体(a)が、下記(a1)または(a2)であることを特徴とする、[1]または[2]記載の生化学分析用ブロッキング剤。
(a1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかの単量体(A1)〜(A3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜18のアルキル基とを有する単量体(B)との共重合体である。
(a2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかの単量体(A4)〜(A6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜18のアルキル基を有する単量体(B)との共重合体中の前記単量体(A4)〜(A6)に由来する部分の少なくとも一部に、環状スルホン酸エステル(D1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(D2)、環状カルボン酸エステル(D3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(D4)からなる群より選ばれるベタイン化剤(D)を反応させた反応生成物である。
Figure 2018072148
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Figure 2018072148
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Figure 2018072148
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(式中、
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は炭素数1〜4のアルキレン基
Xは酸素原子または−NH−、
Yは−COOまたは−SO
は水素原子またはメチル基、
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
21は水素原子またはメチル基を表し、
**はベタイン化剤(D)との反応部位を表す。)
[4] 単量体(A1)〜(A3)、単量体(B)および必要に応じて用いられるその他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A1)〜(A3)の合計が30〜95mol%であり、単量体(B)が5〜70mol%、その他の単量体(C)が0〜65mol%であるか、または、
単量体(A4)〜(A6)、単量体(B)および必要に応じて用いられるその他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応している部分が30〜95mol%であり、単量体(B)が5〜70mol%、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応していない部分とその単量体(C)との合計が0〜65mol%である、
[3]記載の生化学分析用ブロッキング剤。
[5] 水溶性ビニル系重合体(a)のガラス転移温度が−20℃〜150℃であることを特徴とする、[1]〜[4]いずれかに記載の生化学分析用ブロッキング剤。
本発明のブロッキング剤は、標的のたんぱく質に対する染色剤の特異吸着による発色を妨げない性能や、標的以外のたんぱく質を十分に覆い、標的以外のたんぱく質に対する染色剤の非特異吸着を防止し、発色を防止する性能を、生体由来のブロッキング剤とは異なり、安定して発現できる。このブロッキング剤を用いることにより、感度よくウエスタンブロッティングや免疫組織染色などの抗原抗体反応を利用した生化学分析を行うことが可能になる。
本発明のブロッキング剤は、水溶性ビニル系重合体(a)を含むことを特徴とする。水溶性ビニル系重合体(a)を、水溶性ベタイン樹脂(a)と言うこともある。
<水溶性ビニル系重合体、水溶性ベタイン樹脂(a)>
本発明において水溶性とは、25℃のイオン交換水中99g中に樹脂を1g入れて撹拌し、25℃で24時間放置した後、分離・析出せずに水中で樹脂が完全に溶解可能であることを指す。ベタイン構造とは、正電荷と負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に持ち、正電荷をもつ原子には解離しうる水素原子が結合していない構造を指す。また、水溶性ビニル系重合体(a)とは、分子構造中にこのベタイン構造を有する水溶性のビニル系重合体のことを示す。分子内にベタイン構造を有することで、たんぱく質への吸着性が制御され、優れたブロッキング性能を有することができる。
水溶性ビニル系重合体(a)は、下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を側鎖に有する。前記構造は30〜95mol%含まれることが好ましい。
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148
(式中、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は炭素数1〜4のアルキレン基
Xは酸素原子または−NH−、
Yは−COOまたは−SO
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
*はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
このような水溶性ビニル系重合体(a)は、以下の方法で得ることが好ましい。
即ち、
(1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかの単量体(A1)〜(A3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜8のアルキル基とを有する単量体(B)とを共重合する。得られる共重合体を水溶性ビニル系重合体(a1)という。
あるいは、
(2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかの単量体(A4)〜(A6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜8のアルキル基を有する単量体(B)とを共重合し、得られた共重合体中の単量体(A4)〜(A6)に由来する部分に後述するベタイン化剤(D)を反応させる。得られる反応生成物は、単量体(A1)を用いた共重合体と同様にベタイン構造を有し、水溶性ビニル系重合体(a2)という。
Figure 2018072148
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(式中、
は水素原子またはメチル基、
は水素原子またはメチル基、
は水素原子またはメチル基、
16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
21は水素原子またはメチル基を表し、
**はベタイン化剤(D)との反応部位を表す。)
その他の記号は、一般式1〜3と同様。)
<水溶性ビニル系重合体(a1)>
水溶性ビニル系重合体(a1)は、前述の通り、一般式4〜6で示される群から選択される少なくもといずれかの単量体(A1)〜(A3)を共重合体の構成単位とするものである。単量体(A1)〜(A3)の利用によって、ビニル重合体の側鎖にベタイン構造を導入することができる。そこで、単量体(A1)〜(A3)は、ベタイン単量体ということもできる。
<単量体(A1)>
単量体(A1)は、一般式4に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジメチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアネルコキシ−N,N−ジメチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインなどのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−スルホベタインなどが挙げられる。本発明において(メタ)アクリルと表記した場合、メタクリルもしくはアクリルであることを示す。
<単量体(A2)>
単量体(A2)も、一般式5に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−3−(3−スルホブチル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(4−スルホブチル)イミダゾリウム内部塩などの1−ビニル−2−アルキル−3−(4−スルホアルキル)イミダゾリウム内部塩などが挙げられる。
<単量体(A3)>
単量体(A3)も、一般式6に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、2−ビニル−1−(3−スルホブチル)ピリジニウム内部塩、などの2−ビニル−1−(3−スルホアルキル)ピリジニウム内部塩;4−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、4−ビニル−1−(3−スルホブチル)ピリジニウム内部塩、などの4−ビニル−1−(3−スルホアルキル)ピリジニウム内部塩が挙げられる。
<水溶性ビニル系重合体(a2)>
本発明における水溶性ビニル系重合体(a)は、前述の通り、単量体(A1)〜(A3)そのものを共重合した共重合体である必要はなく、以下のような段階を経て得ることができる。
即ち、単量体(A1)〜(A3)の前駆体ともいうべき一般式7〜9で示される単量体(A4)〜(A6)のうち少なくともいずれかと、これと共重合可能な単量体を共重合し、得られた共重合体中の**で示された窒素の少なくとも一部とベタイン化剤(D)とを反応させ得ることができる。得られる水溶性ビニル系重合体(a2)は、単量体(A4)〜(A6)を用いた共重合体と同様にベタイン構造を側鎖に有する。
このような単量体(A4)としては、例えば、
N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジエチルアミン、
などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジアルキルアミン;
N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアミン、
などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアミン;
N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアミン、
などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアネルコキシ−N,N−ジメチルアミンなどが挙げられる。
このような単量体(A5)としては、例えば、
1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチル−イミダゾール、
などの1−ビニル−2−アルキル−イミダゾールが挙げられる。
このような単量体(A6)としては、例えば、4−ビニル−ピリジン、2−ビニル−ピリジンなどのビニルピリジンが挙げられる。
<ベタイン化剤(D)>
ベタイン化剤(D)は、環状スルホン酸エステル(D1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(D2)、環状カルボン酸エステル(D3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(D4)からなる群より選択される。一般式7〜9で示される単量体(A4)〜(A6)の**で示される窒素を重合後に、スルホベタイン化もしくはカルボベタイン化するために用いられる化合物群である。
このような環状スルホン酸エステル(D1)としては、例えば、1,2−エタンスルトン、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンが挙げられる。
このようなω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(D2)としては、例えば、2-クロロエタンスルホン酸ナトリウム、2-ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、3-クロロプロパンスルホン酸ナトリウム、3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム、4-クロロブタンスルホン酸ナトリウム、4-ブロモブタンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
このような環状カルボン酸エステル(D3)としては、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンなどが挙げられる。
このようなω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(D4)としては、例えば、2−クロロ酢酸ナトリウム、2−ブロモ酢酸ナトリウム、3−クロロプロピオン酸ナトリウム、3−ブロモプロピオン酸ナトリウム、4−クロロ酪酸ナトリウム、4−ブロモ酪酸ナトリウム、5−クロロペンタン酸ナトリウム、5−ブロモペンタン酸ナトリウムなどが挙げられる。
<単量体(B)>
水溶性ビニル系重合体(a1)、(a2)を得る際に、単量体(A1)〜(A3)、(A4)〜(A6)の他に、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜18のアルキル基とを有する単量体(B)を用いることができる。単量体(B)に基づく構成単位の導入により、極性や硬さが適切に制御され、優れたブロッキング性能を有することができる。
1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜18のアルキル基とを有する単量体(B)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;1−プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン系エチレン性不飽和単量体などが挙げられる。
<単量体(C)>
水溶性ビニル系重合体(a1)、(a2)を得る際に、単量体(A1)〜(A3)、(A4)〜(A6)、(B)以外のその他の単量体(C)も使用することができる。
<単量体(C1)>
単量体(C)の中でも水酸基、カルボン酸基、無水カルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、1〜3級アミド基、1〜4級アミン基、ポリエーテル鎖を分子構造内に有するものを単量体(C1)とする。水溶性ベタイン樹脂(a)は、極性官能基を有する単量体(C1)に基づく構成単位を有することで、極性官能基を有することができる。
この単量体(C1)としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシビニルベンゼン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、アリルアルコールなどの水酸基を有する単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸などのカルボン酸基、もしくはその無水物を有する単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基を有する単量体;(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアッシドホスフェートなどのリン酸基を有する単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどの1〜3級アミド基を有する単量体;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、およびトリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルエチル)アンモニウムクロライドなどの1〜4級アミン基を有する単量体;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエーテル鎖を有する単量体が挙げられる。
<単量体(C2)>
本発明の水溶性ベタイン樹脂(a)は、単量体(A1)〜(A3)、(A4)、(B)および(C1)に加えて、エチレン性不飽和基を有するその他の単量体(C2)に基づく構成単位をさらに有してもよい。
単量体(C2)としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアクリルエステル(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族エステル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸1−メチルアリル、(メタ)アクリル酸2−メチルアリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロルアリル、(メタ)アクリル酸3−クロルアリル、(メタ)アクリル酸o−アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2−(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、ジアリルマレエート、ジアリルイタコン酸、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニル、(メタ)アクリル酸2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチルなどのエチレン性不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルアミル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルウンデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体などの(メタ)アクリレート系単量体が挙げられる。
また単量体(C2)としては、例えば、ラクトン変性(メタ)アクリレートなどのポリエステル鎖を有するエチレン性不飽和化合物などの側鎖に高分子構造を有する(メタ)アクリレート系単量体が挙げられる。
また単量体(C2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレン、アリルベンゼン、エチニルベンゼン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有エチレン性不飽和単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどの脂肪酸ビニル系化合物;ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系エチレン性不飽和単量体;酢酸アリル、シアン化アリルなどのアリル単量体;シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトンなどのビニル単量体;アセチレン、エチニルトルエンなどのエチニル単量体パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、パーフルオロデシルエチレンなどのパーフルオロアルキル、アルキレン類などのパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和化合物等の、(メタ)アクリレートではないエチレン性不飽和結合を有する単量体が挙げられる。
本発明において、単量体(C)の有するエチレン性不飽和結合基は、重合性の観点から(メタ)アクリレート基もしくは芳香族ビニル基であることが好ましい。
水溶性ビニル系重合体(a1)の場合、単量体(A1)〜(A3)、単量体(B)および必要に応じて用いられる他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A1)〜(A3)の合計が30〜95mol%であることが好ましく、40〜80mol%であることがより好ましい。
また、水溶性ビニル系重合体(a2)の場合は、単量体(A4)〜(A6)、単量体(B)および必要に応じて用いられる他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応している部分が30〜95mol%であり、単量体(B)が5〜70mol%、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応していない部分とその単量体(C)との合計が0〜65mol%であることがより好ましい。
単量体(A1)〜(A3)や単量体(A4)〜(A6)に由来する部分にベタイン化剤(D)が反応した部分が、上記範囲にあることによって、好適な水溶性を発現すると共に、染色の標的であるたんぱく質に対する吸着を抑制しつつ、標的以外のたんぱく質への吸着性能を向上できる。
単量体(B)は、単量体(A1)〜(A3)もしくは(A4)〜(A6)、単量体(B)および必要に応じて用いられるその他の単量体(C)との合計100mol%中、5〜70mol%であることが好ましく、20〜60mol%であることがより好ましい。70mol%以下とすることにより、染色の標的であるたんぱく質に対する疎水的な相互作用を抑制でき、染色阻害を抑制できる。5mol%以上であることにより、単量体(A1)〜(A3)もしくは(A4)〜(A6)の量が相対的に少なくなり、水溶性ビニル重合体(a)の水溶性を適度に抑制し、標的以外のたんぱく質への吸着を向上できる。
その他の単量体(C)を用いる場合、単量体(A1)〜(A3)もしくは(A4)〜(A6)、単量体(B)およびその他の単量体(C)との合計100mol%中、他の単量体(C)は、もしくはその他の単量体(C)と単量体(A4)〜(A6)に由来する部分にベタイン化剤(D)が反応していない部分が、0〜65mol%であることが好ましく、0〜40mol%であることがより好ましい。
その他の単量体(C)として、極性官能基を有する単量体(C1)を用いる場合、単量体(A1)〜(A3)もしくは(A4)、単量体(B)およびその他の単量体(C)との合計100mol%中、極性官能基を有する単量体(C1)は0〜20mol%であることが好ましい。
単量体(A1)〜(A3)もしくは(A4)〜(A6)に由来する部分にベタイン化剤(D)が反応したベタイン構造の機能発現を阻害しないという点から、その単量体(C)は少ない方が好ましい。
<ガラス転移温度>
水溶性ビニル系重合体(a)のガラス転移温度(以下、Tgともいう)は、−20℃〜150℃が好ましく、50〜130℃がより好ましい。Tgが−20℃以上であることにより、たんぱく質に対する物理的な非特異的吸着を抑制でき、その後の染色による分析感度の向上が期待できる。またTgが150℃以下であることにより、たんぱく質への効果的な吸着が期待できる。
DSC(示差走査熱量計)によるガラス転移温度の測定は以下のようにして行うことができる。水溶性ビニル系重合体(a)の溶液を乾固し、得られた樹脂約2mgをアルミニウムパン上で秤量し、該試験容器をDSC測定ホルダーにセットし、10℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度を本発明のガラス転移温度とする。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例および比較例における「部」は「質量部」を表し、molとは物質量を表し、mol%は全単量体中の物質量の割合を表す。
<各種ベタインモノマーの合成>
水溶性ビニル系重合体(a)の合成に用いたN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインは、特許5690645号を参考に合成した。同様に、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボベタインは特許3878315を、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩と2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩は特許3584998を参考に合成した。
[製造例1]
<水溶性ビニル系重合体(a)の調製>
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、エタノール60部を仕込み、内温を75℃に昇温し十分に窒素置換した。別途用意しておいた、2,2‘−アゾビス−2−メチルプロピオンアビジンを0.4部、単量体(A1)としてN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインを29.9部(50mol%)、単量体(B)としてメチルメタクリレートを7.7部(40mol%)、単量体(C1)として2−ヒドロキシエチルアクリレートを1.1部(5mol%)、単量体(C1)としてジエチルアクリルアミドを1.2部(5mol%)混合したものを、内温を75℃に保ちながら3時間滴下を続け、さらに2時間撹拌を続けた。固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、冷却して取出した。その後、オーブンでエタノールを完全に揮発させ、水溶性ビニル系重合体(a)を得た。
得られた水溶性ビニル系重合体(a)のTgをDSCにより測定したところ、96℃であった。
なお、25℃のイオン交換水中99g中に、得られたビニル系重合体(a)を1g入れて撹拌し溶解後、25℃で24時間放置した。その結果これらの樹脂は分離、析出ともに見られず、完全に溶解可能であり、水溶性であることが示された。
<ブロッキング剤の調製>
上記で得られた水溶性ビニル系重合体(a)を、リン酸緩衝生理食塩水(以下PBS溶液)に溶かし、濃度:5質量%の製造例1のブロッキング剤を得た。
[製造例2〜19]
表1に示す配合組成で、製造例1と同様の方法で水溶性ビニル系重合体(a)を合成し、PBS溶液に溶解し、製造例2〜19のブロッキング剤を得た。
Figure 2018072148
表中の記号は以下の通り。
DMBS:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン
DMMC:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボベタイン
VSPI:1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩
VSPP:2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
LA:ラウリルアクリレート
SA:ステアリルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA:アクリル酸
DEAA:ジエチルアクリルアミド
St:スチレン
IBXMA:イソボルニルアクリレート
[製造例20]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、エタノール60部を仕込み、内温を75℃に昇温し十分に窒素置換した。別途用意しておいた、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオンアビジンを0.4部、単量体(A4)としてメタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルを24.4部(50mol%)、単量体(B)としてメチルメタクリレートを12.4部(40mol%)、単量体(C2)としてスチレンを3.2部(10mol%)混合したものを、内温を75℃に保ちながら3時間滴下を続け、さらに2時間撹拌を継続し、共重合体を得た。
固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、1,4−ブタンスルトンを31.7部(前記単量体(A4)の1.5倍に当たる量)加え、更に20時間撹拌を続けた。
以下の反応式に示すように、1,4−ブタンスルトンの開環反応により、単量体(A1)の一種であるN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインを用いた製造例1等と同様の構造をビニル系重合体の側鎖に有すことができる。
Figure 2018072148
次いで、冷却して取出し、オーブンでエタノールを完全に揮発させた。
乾燥させた樹脂をメチルエチルケトンでよく洗浄し、副生成物や残存した原料を取り除いた。得られた樹脂のTgをDSCにより測定したところ、94℃であった。これをPBS溶液に溶解し、濃度:5質量%のブロッキング剤を得た。
[製造例20〜25]
表2示す組成にてビニル系重合体を得、ビニル系重合体中の単量体(A4)〜(A6)に由来する部分にベタイン化剤(D)を反応させ、水溶性ビニル系重合体(a)を合成し、PBS溶液に溶解し、製造例19〜23のブロッキング剤を得た。ビニル系重合体中の単量体(A4)〜(A6)に由来する部分と、ベタイン化剤(D)との反応式を下記式11〜15に示す。この反応の結果、水溶性ビニル重合体(a)がベタイン構造を側鎖に有することがわかる。
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148
Figure 2018072148

表中の記号は以下の通り。
DM:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン
VI:1−ビニルイミダゾール
VP:2−ビニルピリジン
<ブロッキング剤による処理および性能評価>
[アクチンの付着]
ヒト血小板由来アクチン(Cytoskeleton社製)を1質量%となるようにPBS溶液で希釈し、評価用アクチン溶液を調整した。
ニトロセルロース膜(メンブレン L-08002-010_アズワン製)2枚、各1カ所に、前記評価用アクチン溶液を、マイクロピペッターを用いてそれぞれ2μLずつ滴下し、静置し乾燥させた。
[ブロッキング剤による処理]
次いで、上記で調整したブロッキング剤に、アクチンを付着したニトロセルロース膜を入れ、室温で1時間振とうし、ブロッキング処理を行った。
その後、ブロッキング剤からニトロセルロース膜を取り出し、取り出したニトロセルロース膜をPBS溶液に入れ、室温で15分間振とうした。PBS溶液を新しくし、同様の洗浄作業をもう1回繰り返し、余分なブロッキング剤を取り除いた。
[アクチンに対する2種類の抗体の付着]
抗β-アクチン,モノクローナル抗体,ペルオキシダーゼ結合(和光純薬工業社製)を、PBS溶液に溶解し、濃度0.01質量%のアクチン抗体希釈液を得た。また同様に、抗GAPDH,モノクローナル抗体, ペルオキシダーゼ結合(和光純薬工業社製)を、PBS溶液に溶解し、濃度0.01質量%のGAPDH抗体希釈液を得た。
余分なブロッキング剤を除去した前述のニトロセルロース膜を、それぞれの抗体希釈液に入れ、室温で1時間振とうした。次いで、抗体希釈液からニトロセルロース膜を取り出し、取り出したニトロセルロース膜をPBS溶液に入れ、室温で一時間振とうし、余分な抗体を取り除いた。
なお、GAPDHとはグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼの略である。
[染色と評価]
DAB錠(和光純薬工業製)10mgを0.05mol/L トリス−塩酸バッファー50mLに溶解し、さらに30%過酸化水素水を10μL加えて染色液を調整した。
余分な抗体を取り除いた前述の2枚のニトロセルロース膜をそれぞれ染色液で覆い、表面の余分な染色液はタオルで除去した。
以下の基準に従い、2種類の抗体希釈液を用いた場合におけるアクチン付着部位の染色状態を評価し、評価結果を表3に示す。
「アクチン抗体希釈液を用いた場合」
○:明確な染色あり
○△:染色あり
△:ほとんど染色なし
×:染色なし
「GAPDH抗体希釈液を用いた場合」
○:染色なし
○△:ほとんど染色なし
△:染色あり
×:明確な染色あり
「総合評価」
○:アクチン抗体希釈液を用いた場合のみが染色され、GAPDH抗体希釈液を用いた場合に染色が無い。
○△:アクチン抗体希釈液を用いた場合、染色がわずかに薄く、GAPDH抗体希釈液を用いた場合とのコントラストが小さい、もしくは、アクチン抗体希釈液を用いた場合、染色されるが、GAPDH抗体希釈液を用いた場合もわずかに染色が見られる。
△:アクチン抗体希釈液を用いた場合染色が薄く、GAPDH抗体希釈液を用いた場合とのコントラストが小さい、もしくは、アクチン抗体希釈液を用いた場合染色されるが、GAPDH抗体希釈液を用いた場合にも明確な染色が見られる。
×:アクチン抗体希釈液を用いた場合とGAPDH抗体希釈液を用いた場合との染色程度は変わらない(ブロッキング性能無し)
Figure 2018072148
表3に示すように、本発明の生化学分析用ブロッキング剤を用いることで、アクチンとアクチン抗体との生化学分析を行うことができた。これは本発明の生化学分析用ブロッキング剤に含まれる水溶性ビニル系重合体(a)がたんぱく質と適切に吸着することで、抗原抗体反応を阻害せず、非特異的な吸着反応を抑えることができたためであると考えられる。
それに対して、ベタイン構造を有さない水溶性樹脂を用いたブロッキング剤を使用した比較例1〜3は、アクチン抗体希釈液を用いた場合とGAPDH抗体希釈液を用いた場合とに明確な差は見られず、分析として十分な感度を得ることができなかった。これは、たんぱく質への吸着が小さすぎて抗体の非特異的吸着を抑えることができなかったため、もしくは、強力に非特異的吸着を起こしてしまったため抗原抗体反応自体を阻害してしまったためであると考えられる。
単量体(A1)の単独重合体である水溶性ビニル系重合体(a)や、単量体(A1)と単量体(B)、(C)との共重合体ではあっても、単量体(A1)の比率の少ない水溶性ビニル系重合体(a)を用いる実施例17〜18と比較して、単量体(A1)の共重合合比率が30〜95mol%の水溶性ビニル系重合体(a)を使用した実施例1〜12、14、20〜25は、2種類のたんぱく質の滴下部位を識別しやすく総合評価の点で優れる。
これは単量体(A1)〜(A3)、単量体(A4)〜(A6)のベタイン化剤変性物や単量体(B)に基づく構成単位の量が制御され、たんぱく質との相互作用が適切に制御されたためであると考えられる。
単量体(B)を使用しない実施例19と比較して、単量体(B)の共重合合比率が5〜70mol%の水溶性ビニル系重合体(a)を使用した実施例1〜12、14、20〜25は、2種類のたんぱく質の滴下部位を識別しやすく総合評価の点で優れる。
これは単量体(A1)〜(A3)、単量体(A4)〜(A6)のベタイン化剤変性物や単量体(B)に基づく構成単位の量が制御され、たんぱく質との相互作用が適切に制御されたためであると考えられる。

Claims (5)

  1. 下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を側鎖に有する水溶性ビニル系重合体(a)を含むことを特徴とする、生化学分析用ブロッキング剤。
    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    (式中、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    *はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
  2. 水溶性ビニル系重合体(a)が、一般式1〜3で示される構造を合計で30〜95mol%含む、請求項1記載の生化学分析用ブロッキング剤。
  3. 水溶性ビニル系重合体(a)が、下記(a1)または(a2)であることを特徴とする、請求項1または2記載の生化学分析用ブロッキング剤。
    (a1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかの単量体(A1)〜(A3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜18のアルキル基とを有する単量体(B)との共重合体である。
    (a2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかの単量体(A4)〜(A6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜18のアルキル基を有する単量体(B)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(D1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(D2)、環状カルボン酸エステル(D3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(D4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(D)との反応生成物である。
    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    Figure 2018072148

    (式中、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    21は水素原子またはメチル基を表し、
    **はベタイン化剤(D)との反応部位を表す。)
  4. 単量体(A1)〜(A3)、単量体(B)および必要に応じて用いられるその他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A1)〜(A3)の合計が30〜95mol%であり、単量体(B)が5〜70mol%、その他の単量体(C)が0〜65mol%であるか、または、
    単量体(A4)〜(A6)、単量体(B)および必要に応じて用いられるその他の単量体(C)との合計100mol%中、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応している部分が30〜95mol%であり、単量体(B)が5〜70mol%、単量体(A4)〜(A6)に由来する構造のうちベタイン化剤(D)と反応していない部分とその単量体(C)との合計が0〜65mol%である、
    請求項3記載の生化学分析用ブロッキング剤。
  5. 水溶性ビニル系重合体(a)のガラス転移温度が−20℃〜150℃であることを特徴とする、請求項1〜4いずれか1項に記載の生化学分析用ブロッキング剤。
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