JP2018072053A - 軽水炉用制御棒 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御棒自身の構造により、かつ制御棒機能を損なうことなく、地震発生時等の燃料集合体の振動応答を低減し、制御棒や燃料集合体に発生する接触・衝突力の低減を達成可能な、軽水炉用制御棒を提供する【解決手段】長手方向の曲げ剛性を高くする制御棒のフォロアー23Aは、フォロアーの横断面方向に波状となるような波板構造部材210Aと、空間部211と、内部位置決め部材203と、外部位置決め部材204と、カバー板205と、タイロッド21とを備える。【選択図】 図7

Description

本発明は、軽水炉の制御棒に係り、特に、沸騰水型原子炉の炉心に適用するのに好適な軽水炉の制御棒に関する。
燃料集合体を稠密に配置して水対燃料物質比を低減した軽水炉や軽水転換炉では、従来の沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)と比較して超ウラン核種の転換比を高めている。例えば、原子炉運転時における超ウラン核種の発生量と消滅量をほぼ一定にして、転換比を約1.0とすることができる。
この炉心特性を達成するため、特許文献1に記載される軽水増殖炉や軽水転換炉(以下、軽水炉)の炉心では、六角形の水平断面を持つチャンネルボックス内に、劣化ウランに超ウラン核種を富化した燃料ペレットを封入した燃料棒を多数配置した燃料集合体を用いて燃料密度を増加させている。また、減速材と冷却材を兼ねている軽水の流量を低減し、現行のBWRよりボイド率(水と蒸気の気液二相流の中で蒸気が占める体積を割合)を高めており、水対燃料物質比を小さくしている。このように水対燃料物質比を小さくすると、軽水による中性子減速効果が抑制され、高速中性子や共鳴領域の中性子が増加するため、超ウラン核種の転換を増加できる。
特許文献1の軽水炉において使用される制御棒は、Y字型の横断面を有しており、軽水炉の炉心に装荷される稠密六角形型燃料集合体3体に対してY字型制御棒1体の割合で配置されている。Y字型制御棒は、中心に位置するタイロッドから外側に向かって伸びる3枚のブレードを有し、各ブレードはタイロッドの周囲に120度の間隔を持って配置されている。各ブレードの下半分には中性子吸収剤であるボロンカーバイド(以下、B4Cと記載)が装填された複数の中性子吸収棒を備えており、従来のBWRと同様に、制御棒の炉心内への挿入操作、および炉心からの引抜き操作によって原子炉の出力調整が行われる。
またY字型制御棒の中性子吸収材の上部、すなわち、炉心に最初に挿入される上端部には黒鉛材料が装填されるフォロアーを備える。黒鉛材料は軽水より中性子減速能が小さい物質であり、定格運転中の燃料集合体間にフォロアーを挿入することで軽水領域を排除し、水対燃料物質比を小さくすることができる。このため、特許文献1に記載の制御棒構造は水対燃料物質比を小さくする目的において有効である。
ところで、軽水炉用の制御棒機能として、緊急時には原子炉内のすべての制御棒が即座に炉心に挿入され、炉心を未臨界状態とすることで原子炉を緊急停止する必要がある。例えば、巨大地震発生時に、炉心に装荷された燃料集合体が地震動により水平方向に振動させられ、燃料集合体に過大な変形が発生する状況であっても、制御棒は炉心内に所定の時間内に挿入されなければならない。
特許文献2に記載の制御棒構造では、軽水排除領域であるフォロアーを柔軟な構造とすることで、燃料集合体変形にフォロアーが追従して変形し、制御棒の挿入性を確保しつつ、軽水の排除性を高め、転換比を高めることができる。
特開2013−33065号公報 WO2015/097782A1
前述のように、燃料集合体を稠密に配置して水対燃料物質比を低減する軽水炉では、燃料集合体と制御棒の間隙、および燃料集合体同士の間隙を狭くすることで、軽水による中性子減速効果を抑えて、超ウラン核種の転換比を高める。このため、従来のBWRに比べて、地震動などによって炉内構造に外力が加わり振動した場合、制御棒と燃料集合体、および燃料集合体同士で接触・衝突が発生する頻度が高くなる。このとき、燃料集合体や制御棒の接触・衝突部位には衝撃荷重が作用するため、制御棒や燃料集合体の健全性維持において、衝撃荷重が小さくなる構造が望ましい。また制御棒は、制御棒挿入時および挿入後においても過度な変形を生じず、内包する中性子吸収剤や黒鉛材料を保持し続ける必要がある。
上記の解決手段として、燃料集合体の耐震性向上を目的に、燃料集合体の剛性を高める方法がある。これにより、地震動に対する燃料集合体の振動応答を低減できるので、制御棒や燃料集合体に作用する荷重の低減が可能である。しかしながら、燃料集合体の構造は炉心性能への影響度が大きいため、燃料集合体の構造変更は実施が難しい。
よって、燃料集合体を稠密配置する軽水炉で使用される制御棒は、フォロアーにおいて水領域を排除する機能、中性子吸収部において原子炉を緊急停止する機能、緊急時に即座に挿入され、かつ損傷しない構造を有する必要がある。特許文献2の制御棒構造では、水領域を排除する機能、原子炉を緊急停止する機能、制御棒が即座に挿入される機能を有していると考えられる。しかしながら、地震力に対して制御棒の変形を抑制するためは、より剛性の高い構造を採用する必要がある。
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、制御棒自身の構造により、かつ制御棒機能を損なうことなく、地震発生時等の燃料集合体の振動応答を低減し、発生する接触・衝突力の低減を達成可能な、軽水炉用制御棒を提供することである。
上記課題を解決するため、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、軽水炉用の制御棒であって、フォロアーの内部に、タイロッドの中心軸と並行な稜線を有した波板構造部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、制御棒ブレードのフォロアーは、内部の波板構造部材によってブレード長手方向の曲げ剛性が高くなるように構成したので、地震発生時等の制御棒に曲げ荷重が作用する状況において、制御棒自身の変形量が小さくなり、制御棒が燃料集合体の振動を抑制するので燃料集合体の変形量を小さくすることができる。すなわち、制御棒や燃料集合体が接触・衝突する際に発生する荷重を小さくすることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
燃料集合体を稠密配置する軽水炉の単位セルを示す横断面図である。 図1に示す軽水炉で使用される制御棒全体の構造を示す斜視図である。 RBWR用制御棒におけるフォロアーを示す横断面図、およびそのブレードの詳細構造の一例を示す拡大図である。 RBWR用制御棒における中性子吸収部を示す横断面図、およびそのブレードの詳細構造の一例を示す拡大図である。 図1に示す軽水炉で使用される燃料集合体と、定格運転時の制御棒および緊急時に挿入された状態の制御棒の位置関係を示す模式図である。 本発明の制御棒の第1の実施の形態におけるフォロアーを示す斜視図である。 図7に示す本発明の制御棒の第1の実施の形態におけるフォロアーを示す横断面図である。 本発明の制御棒の第2の実施の形態におけるフォロアーの一例を示す横断面図である。 本発明の制御棒の第2の実施の形態におけるフォロアーの一例を示す横断面図である。 本発明の制御棒の第3の実施の形態におけるフォロアーを示す横断面図および、そのブレードの詳細構造の一例を示す拡大図である。 本発明の制御棒の第4の実施の形態のフォロアーの一例を示す斜視図である 本発明の制御棒の第5の実施の形態のフォロアーの一例を示す斜視図である
以下、本発明の軽水炉用制御棒の実施の形態を説明するが、まず図1乃至図5を用いて、燃料集合体を稠密配置する軽水炉の、現行の燃料集合体と制御棒の構造を説明する。ただし、本発明の適用先はここで説明する軽水炉に限定するものではなく、異なる形状の炉心構造にも適用可能である。
図1は燃料集合体を稠密配置する軽水炉の単位セルを示す横断面図、図2は、図1に示す軽水炉で使用される制御棒全体の構造を示す斜視図である。図1は使用済み核燃料を燃料に使う資源再利用型沸騰水型軽水炉(以下、RBWR)の単位セルを示す図である。図1に示すRBWRの場合、単位セルは3体の燃料集合体10と、それらの間隙に配置される1体の制御棒20からで構成される。
燃料集合体10の間隙は軸方向に長いため、図2に示すように、制御棒20は長尺構造となっている。図2に示すRBWR用の制御棒はハンドル22、フォロアー23、中性子吸収部24、コネクタ25がタイロッド21を介して縦一列に結合した構造となる。これらの部材は、例えば溶接や拡散接合などによって結合される。ハンドル22は制御棒の交換時に交換用の機械で掴む部位である。フォロアー23は、炉心の冷却材領域を減らすことを目的とした、中性子吸収材を内包しない部位である。中性子吸収部24は、大規模地震時などに炉心を緊急停止することを目的とした、中性子吸収材を内包する部位である。コネクタ25は制御棒の下部に設置され、下端のカップリングを介して制御棒駆動装置に接続される部位である。
図3は、RBWR用制御棒におけるフォロアーを示す横断面図、およびそのブレードの詳細構造の一例を示す拡大図である。フォロアーのブレード23は、中性子吸収能が小さい黒鉛材料201と、黒鉛材料を内包する黒鉛内包材202と、内部位置決め部材203と、外部位置決め部材204と、カバー板205から構成される。黒鉛材料201以外のこれらの部材は、例えば溶接や拡散接合などによって結合され、内部位置決め部材203とカバー板205を介してタイロッド21と結合される。
図4は、RBWR用制御棒における中性子吸収部を示す横断面図、およびそのブレードの詳細構造の一例を示す拡大図である。中性子吸収部のブレード24は、中性子吸収能が大きい中性子吸収材206と、中性子吸収材を内包するスクエア管207と、内部位置決め部材203と、外部位置決め部材204と、カバー板205から構成される。中性子吸収材206以外のこれらの部材は、例えば溶接や拡散接合などによって結合され、内部位置決め部材203とカバー板205を介してタイロッド21と結合される。
図5は、図1から図4で示したRBWRで使用される燃料集合体10と制御棒20における、燃料集合体10と、定格運転時の制御棒20Aおよび挿入時の制御棒20Bの位置関係を示す模式図である。燃料集合体10は、上部より、上部タイプレート11、中性子吸収・プレナム領域12、燃料有効領域13、中性子吸収領域14、下部タイプレート15で構成される。下部タイプレート15は燃料支持金具30によって支持され、燃料支持金具30は炉心支持板31に固定される。制御棒20Aは、RBWRの通常運転時の制御棒配置であり、フォロアー23が燃料有効領域13と同じ高さに挿入されることで、中性子吸収能・中性子減速能が大きい軽水領域を排除し、通常運転時の水対燃料物質比を小さくすることができる。制御棒20Bは、大規模な地震などによってRBWRが緊急停止する際の制御棒配置であり、通常運転時の制御棒20Aにて下方にあった中性子吸収部24が、燃料有効領域13と同じ高さに挿入されることで、中性子を吸収し炉心反応を停止することができる。
[第1の実施の形態]
本発明の制御棒の第1の実施の形態の構成を図6乃至図7を用いて説明する。
図6乃至図7は本発明の制御棒の第1の実施の形態の構成を示すもので、図6は本発明の制御棒の第1の実施の形態を示す斜視図、図7は図6に示す本発明の制御棒の第1の実施の形態のフォロアーの一例を示す横断面図、およびフォロアーのブレード部の詳細構造を示す拡大図である。
図6において、制御棒のフォロアー23Aは、内部に波板状の構造を有しており、図6中の矢印に示す方向の曲げ剛性が高くなるものである。図7に示すように、フォロアー23Aは、フォロアー23Aの横断面方向に波状となる波板構造部材210Aと、空間部211と、図3に示したものと同様の内部位置決め部材203と、外部位置決め部材204と、カバー板205により構成される。即ち、波板構造部材210Aを形成する稜線は、タイロッド21の中心軸と並行に位置する。また、波板構造部材210Aは、例えば制御棒用材料として一般的に使用されるステンレス鋼SUS316Lなどを材料として、波板部を溶接や拡散接合により結合するか、または鋳造等で一体成形するかして製造される。空間部211には、通常の空気が封入されるが、真空としたり、窒素などの不活性ガスを封入したりしてもよい。
図6の矢印に示すように、波板構造部材210Aは、ブレード長手方向のみ曲げ剛性を高めることができるので、地震時発生時等の制御棒自身に曲げ変形が生じる場合や、制御棒挿入時に曲げ荷重が作用して曲げ変形が生じる場合において、その変形量を小さくすることができる。さらに図5に示したように、RBWRでは、制御棒10は通常運転時、制御棒挿入後のいずれの状態でも、半分程度以上挿入された状態であるため、地震時発生時等の燃料集合体10に曲げ変形が生じる場合に、その変形を拘束することで、燃料集合体10の応答変位を小さくすることができる。すなわち、燃料集合体10や制御棒20が接触・衝突する際に発生する荷重を小さくすることができる。
波板構造部材210Aは、所望の剛性を達成でき、かつ断面積が小さくなる形状が望ましい。これは、波板構造部材210Aの材質として使用されるステンレス鋼には若干の中性子吸収能があるためである。波板構造部材210Aの形状は、図6乃至図7に示す形状に限定するものではなく、波状の形を描き、特定の方向の剛性を高めることのできる形状が適用可能である。
第1の実施の形態の制御棒のフォロアー23Aでは、空間部211を有することで、図3に示した従来のフォロアー23に比べて体積が小さくなる。しかしながら、波板構造部材210Aは、地震発生時等の曲げ荷重や、制御棒全面に作用する炉内圧力に対して十分な強度を持つので、制御棒自身およびフォロアー23Aが損傷することはない。また、空間部211を有することで体積が小さいので、フォロアー23の質量が小さくなり、制御棒挿入性において有利となる。または制御棒挿入性に有利になるので、制御棒駆動装置に接続されているアキュムレータ圧を小さく、またはアキュムレータ容量を小さくすることができる。
さらに、黒鉛材料201に代表される黒鉛材料は、中性子吸収能は小さいが、例えば高温ガス炉で減速材や反射材に使用されているように、軽水より小さいが中性子減速能を有する。第1の実施の形態の制御棒のフォロアー23Aでは、このような黒鉛材料を使用しないため、中性子吸収効果をさらに小さくすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の制御棒の第2の実施の形態を図8A及び図8Bを用いて説明する。
図8A及び図8Bは、本発明の制御棒の第2の実施の形態のフォロアーの一例を示す横断面図である。なお、図8A及び図8Bにおいて、図1乃至図7に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図8Aに示す、本発明の制御棒の第2の実施の形態のフォロアー23Bでは、波板構造部材210Bが周囲の構造と結合されていないことを特徴とする。これにより、波板構造部材210Bと他の部位を別々に成型でき、結合する必要がないので製作性が向上する。
図8Aに示す、本発明の制御棒の第2の実施の形態のフォロアー23Bでは、波板構造部材210Bが周囲の構造と結合されていない、つまり製造時に溶接等を必要としないので、製造時にカバー板205などに残留応力が発生することはない。また制御棒および制御棒のフォロアー23Bに曲げ変形が生じた場合にも、波板構造部材210Bがフォロアー23B内部で、フォロアー23Bの変形に追従して移動できるので、カバー板205など波板構造部材210Bに発生する応力を低減することができる。これにより、制御棒に照射起誘型応力腐食割れ(IASCC:Iradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)が発生すことなどによって損傷する可能性を低減できる。フォロアー23Bの波板構造部材210Bは周囲の部材と摺動するため、波板構造部材210Bの表面が損傷する可能性があるが、例えば、周囲の部材の間に黒鉛シートのようなものを挟むことで、金属同士の摺動による、波板構造部材210Bの表面の損傷を抑えることができる。
本実施の形態におけるフォロアー23Bにおいても、第1の実施の形態のフォロアー23Aと同様に、波板構造部材210Bによってブレード長手方向のみ曲げ剛性を高めることができるので、地震発生時等の制御棒自身曲げの変形量を小さくすることができる。さらに燃料集合体10の曲げ変形を拘束することで、燃料集合体10の応答変位を小さくすることができる。すなわち、燃料集合体10が隣接する燃料集合体10と接触・衝突する際に発生する荷重を小さくすることができる。
図8Bに示す、本発明の制御棒の第2の実施の形態のフォロアー23Cでは、波板構造部材210Cを曲線状に製造した例である。この場合、波板構造部材210Cには応力集中箇所がないため、制御棒10やフォロアー23Cが変形した際にも、波板構造部材210Cに局所的に大きな応力が発生することがなく、さらに損傷の可能性を低減することが可能である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の制御棒の第3の実施の形態を図9を用いて説明する。
図9は本発明の制御棒の第3の実施の形態のフォロアーの一例を示す横断面図、およびフォロアーのブレード部の詳細構造を示す拡大図である。なお、図9において、図1乃至図8Bに示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図9に示す、本発明の制御棒の第3の実施の形態のフォロアー23Dでは、波板構造部材210Bの内部に黒鉛材料201を内包することを特徴とする。これにより、フォロアー23Dの曲げ剛性がさらに高くなり、燃料集合体の応答変位を低減し、すなわち燃料集合体同士の接触・衝突力を低減できる。
図9に示す、フォロアー23Dにおける板波構造210Bは、例えば、本発明の制御棒の第2の実施の形態のフォロアー23Aの板波構造210Aや板波構造210Cのようなものであってもよい。また黒鉛材料201は、フォロアー23Cの曲げ剛性を高める目的では、高温ガス炉等で使用される黒鉛材料強度部材が望ましいが、その他の黒鉛材料や、中性子吸収能および中性子減速能が小さい材料などでもよい。高温ガス炉等で使用される黒鉛材料強度部材には10GPa程度あるため、ステンレス鋼と比較して効果は小さいが、フォロアー23C内部の空間に内包することで、フォロアー23Cの曲げ剛性を高めることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の制御棒の第4の実施の形態を図10を用いて説明する。
図10は本発明の制御棒の第4の実施の形態のフォロアーの一例を示す斜視図である。なお、図10において、図1乃至図9に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図10に示す、制御棒の第4の実施の形態のフォロアー23Eでは、本発明の制御棒の第1から第3の実施の形態の板波構造について、フォロアー23Eの縦方向断面に波状となる波板構造部材を配置することを特徴とする。即ち、本実施形態の波板構造部材を形成する稜線は、タイロッド21の中心軸と垂直に位置する。これにより、フォロアー23Eでは、図10中の矢印に示す方向の曲げ剛性を高めることができる。つまり、制御棒10のねじり剛性を高めることができるので、地震発生時等の制御棒自身の振れまわり、および燃料集合体の振れまわりを抑えることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の制御棒の第5の実施の形態を図11を用いて説明する。
図11は本発明の制御棒の第5の実施の形態のフォロアーの一例を示す斜視図である。なお、図11において、図1乃至図11に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図11に示す、制御棒の第5の実施の形態のフォロアー23Fでは、例えば、本発明の制御棒の第1の実施の形態のフォロアー23Aと、第4の実施の形態のフォロアー23Eを、それぞれ上下方向につなげた構造であることを特徴とする。これにより、フォロアー23Fでは、図11中の矢印に示すように、上下方向位置によって、異なる方向の曲げ剛性を高めることができる。なお、フォロアー23Fは、図11に示すような2段の構造に限定するものではなく、任意の段数、板波構造の組み合わせが可能である。
図11に示すようなフォロアー23Fでは、例えば、地震発生時等の燃料集合体の振れまわりが大きい条件、またはそのような位置に配置される制御棒の場合には、フォロアー23Eに示すような板波構造を多く有する構成とすることで、燃料集合体の振れまわりによって発生する接触や衝突、および接触・衝突力を効果的に低減することができる。燃料集合体の曲げ変形が大きい条件においても同様である。
なお、本発明は上述した第1乃至第5の実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
10…燃料集合体、 11…上部タイプレート、 12…中性子吸収・プレナム領域、 13…燃料有効領域、 14…中性子吸収領域、 15…下部タイプレート、 30…燃料支持金具、 31…炉心支持板、 20、20A、20B…制御棒、 21…タイロッド、 22…ハンドル、 23、23A、23B、23C、23D、23E、23F…フォロアー、 24…中性子吸収部、 25…コネクタ、 201…黒鉛材料、 202…黒鉛内包材、 203…内部位置決め部材、 204…外部位置決め部材、 205…カバー板、 206…中性子吸収材、 207…スクエア管、 210A、210B、210C…波板構造部材、 211…空間部

Claims (5)

  1. 部材を固定するタイロッドと、炉心の冷却材領域を減らすフォロアーと、前記フォロアーを構成するカバー板を備えた軽水炉用の制御棒であって、
    前記フォロアーの内部に、前記タイロッドの中心軸と並行な稜線を有した波板構造部材を備えることを特徴とする制御棒。
  2. 請求項1に記載の軽水炉用の制御棒において、前記波板構造部材が前記カバー部材と結合されないことを特徴とする制御棒。
  3. 請求項1乃至2のいずれか1項に記載の軽水炉用の制御棒において、前記波板構造部材の内部に黒鉛材料を備えることを特徴とする制御棒。
  4. 部材を固定するタイロッドと、前記タイロッドに固定され、炉心の冷却材領域を減らすフォロアーを備えた軽水炉用の制御棒であって、
    前記フォロアーの内部に、前記タイロッドの中心軸と垂直な稜線を有した波板構造部材を備えることを特徴とする制御棒。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の軽水炉用の制御棒において、制御棒フォロアーの上下に異なる方向となる波板構造部材を備えることを特徴とする制御棒。
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