JPH06294880A - 膨れ抵抗性および臨界出力性能の向上した燃料バンドル - Google Patents

膨れ抵抗性および臨界出力性能の向上した燃料バンドル

Info

Publication number
JPH06294880A
JPH06294880A JP6005517A JP551794A JPH06294880A JP H06294880 A JPH06294880 A JP H06294880A JP 6005517 A JP6005517 A JP 6005517A JP 551794 A JP551794 A JP 551794A JP H06294880 A JPH06294880 A JP H06294880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
array
fuel rods
channel
rods
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6005517A
Other languages
English (en)
Inventor
Anthony P Reese
アンソニイ・ポール・リーゼ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPH06294880A publication Critical patent/JPH06294880A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/30Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
    • G21C3/32Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
    • G21C3/324Coats or envelopes for the bundles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 沸騰水型原子炉用の燃料バンドルにおいて、
燃料バンドルのチャネルの膨れ抵抗性(bulge resistanc
e)及び臨界出力性能の改善を図る。 【構成】 9×9以上の高密度の燃料棒配列を有する燃
料バンドル(B) において、角部の燃料棒を配列から取除
く(Figs.3,5)。その結果、配列中における残りの燃料棒
のピッチ(R/R) を増大させることが可能となる。更にま
た、このように角部の燃料棒を取除いた配列と共に、
「より緩やかな湾曲を付与するような曲率半径の増大し
た湾曲角部(Fig.7;21)」又は「平坦化された角部(Fig.
8;24)」を有する燃料バンドルチャネル(C) が使用され
る。いずれの場合にも、燃料バンドルチャネルの平坦な
側面の有効長さ(Fig.2;L1)が減少する(Fig.3;L2)結果、
燃料バンドル(B) は膨れ抵抗性および臨界出力性能の向
上を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子炉用の燃
料バンドルに関するものである。さらに詳しく言えば、
(8×8を越える)比較的高い密度の燃料棒配列を有す
る燃料バンドルにおいて、角部の燃料棒を取除くことに
よって燃料棒のピッチを増大させることができると共
に、増大した曲率半径を有する角部または平坦化された
角部がチャネルに付与される。その結果、かかる燃料バ
ンドルはチャネルの膨れ抵抗性(bulge resistance)およ
び臨界出力性能の向上を示すことになる。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉は公知構造の燃料バンド
ルを有している。かかる燃料バンドルの各々は、一群の
直立した燃料棒を支持しかつ減速用の冷却水を流入させ
るために役立つ下部タイプレートを含んでいる。かかる
燃料バンドルはまた一群の直立した燃料棒を含んでい
て、それらの燃料棒の少なくとも一部は上部タイプレー
トの位置にまで延びている。上部タイプレートは、少な
くとも一部の燃料棒を介して燃料バンドルを結合状態に
保持すると共に、水および発生した蒸気を流出させるた
めに役立つ。動的に振動する長く(約160インチ)て
比較的細い燃料棒同士が接触して摩擦し合うのを防止す
るため、燃料バンドル内において燃料棒を包囲するいわ
ゆるスペーサが特定の鉛直方向位置に配置されている。
かかる集合体の全体が下部タイプレートの近傍から上部
タイプレートの近傍にまで延びるチャネルによって包囲
されている。
【0003】燃料バンドルの横断面形状は、本質的に約
5.3インチ×5.3インチの内部寸法を持った正方形
を成している。それの境界は、対応する断面正方形のチ
ャネルによって構成されている。通常のチャネルは、4
つの湾曲した角部およびそれらの間に広がる4つの平坦
な側面を含んでいる。正方形のチャネルによって包囲さ
れた燃料バンドルは互いに平行に直立した状態で配列さ
れていて、それらの平坦なチャネル側面同士は互いに平
行に整列している。その結果、かかる燃料バンドルのチ
ャネル同士の間には十字形の空隙が画成されている。こ
のような十字形の空隙内には、核反応を制御するために
十字形の制御棒が挿入される。
【0004】上記の如きチャネルは、炉心内に2つの流
路区域を規定するために役立つ。第1の流路区域は、動
力を引出すための蒸気を発生するために役立つ燃料バン
ドルチャネル内の流路区域である。第2の流路区域はい
わゆる炉心バイパス区域であって、燃料バンドル間に規
定された十字形の空隙から成っている。すなわち、この
区域は燃料バンドルチャネルの外部に位置していて、制
御棒が挿入される燃料バンドル間の空隙を占めている。
制御棒が挿入された場合、熱中性子が吸収されて核反応
は抑制される。制御棒が引出された場合には、制御棒に
置き換わった炉心バイパス区域内の水によって中性子の
減速度が高められ、それによって核反応が促進される。
【0005】燃料バンドルが消耗した場合には、燃料
棒、タイプレートおよびスペーサのみが交換されるのが
通例である。チャネルは原子炉内に戻され、そして2回
以上の燃料バンドル寿命期間にわたって使用されること
がある。かかるチャネルの寿命は、それの「弓そり(bo
w) 」および「膨れ(bulge) 」によって制限される。チ
ャネルの「弓そり」とは、チャネル全体がそれを横切る
放射線勾配に応答していずれかの方向にゆがむ傾向を意
味する。かかる弓そりは、原子炉が(いわゆるD格子構
造に見られるような)不均一な燃料バンドル間隔または
(いわゆるC格子構造に見られるような)均一な燃料バ
ンドル間隔のいずれを有するかという点をはじめとする
多数の因子に依存する。更にまた、チャネルの弓そりは
炉心内における燃料バンドルの配置部位にも依存するこ
とがある。このような状態は燃料バンドル全体にわたる
放射線勾配に依存するものであるから、本発明の改良に
よって矯正することはできない。
【0006】チャネルの「膨れ」とは、チャネルの平坦
な側面が管状になる傾向を意味する。このような膨れ現
象は本発明によって低減させることができる。この現象
に対する抵抗性を向上させるために役立つ本発明の構造
を理解するためには、チャネルの膨れを引起こす要因を
考察することが必要である。チャネルの膨れはチャネル
の平坦な側面に作用する2つの条件の組合せに原因する
ものである。1つの条件は燃料バンドル内の相対的に高
い圧力の区域と燃料バンドル外の相対的に低い圧力の区
域(すなわち、炉心バイパス区域)との間の差圧が及ぼ
す力である。もう1つの条件は周囲の中性子線である。
これら2つの作用を考察すれば、チャネルの膨れ現象を
理解することができる。
【0007】燃料バンドルを通過する冷却材の流れは差
圧によって促進される。すなわち、燃料バンドルの底部
における相対的に高い圧力は、燃料バンドルを通って流
れる冷却材が上部タイプレートから排出される位置にお
ける上部二相領域内のより低い圧力にまで徐々に変化す
る。このような差圧は、減速材としての水が燃料棒の間
隙およびスペーサを通過する際の流体摩擦力に打勝つた
めに必要である。更に、相対的に遅く運動する液体減速
材が相対的に早く運動する蒸気に変化する際の加速力も
追加の圧力降下を生み出す。
【0008】最新の燃料バンドル構造においては、燃料
バンドル内におけるこのような流れ抵抗は悪化してい
る。詳しく述べれば、最高の核的および熱力学的効率を
実現するため、最新の沸騰水型原子炉用燃料バンドル内
における燃料棒配列の密度は増大している。このような
密度の増大は、燃料バンドル内における燃料棒の間隙お
よびスペーサを通して所要の流量を確保するためにより
大きい圧力降下を必要とする。
【0009】燃料バンドルチャネルの外部、すなわち炉
心バイパス区域内においては、より低い圧力をもたらす
もう1つの条件が存在する。通例、減速材としての水は
炉心バイパス区域にそのまま排出される。この区域内に
おいては、水はほとんど沸騰しないから、流れ抵抗は本
質的に小さい。その結果、炉心バイパス区域は低圧の区
域を成すのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような圧力の場に
存在する燃料バンドルチャネルは、相対的に高い圧力の
外部および相対的に低い圧力の内部を有することにな
る。従って、燃料バンドルチャネルの平坦な側面は応力
を受けることになる。この応力が十分に緩和されれば、
燃料バンドルチャネルは管状または円筒形になるはずで
ある。いずれにせよ、燃料バンドルチャネルの平坦な側
面は差圧に応答して膨れる傾向を示すのである。
【0011】残念ながら、周囲の放射線は「放射線誘発
クリープ」と呼ばれる現象によってチャネル中の応力を
緩和する作用を及ぼす。このような応力緩和の結果、弾
性的に変形して膨れたチャネルはそれの膨れを保持する
ことになる。従って、時間の経過に伴い、かかる膨れは
寸法を増すとともに恒久的なものとなる。寸法の増加が
続けば、膨れた側面は所要の制御棒移動を妨げたり、あ
るいは燃料バンドルの核的および熱力学的性能に影響を
及ぼすようになる。そうなれば、チャネルを交換しなけ
ればならない。当然のことながら、このようなチャネル
の膨れ現象に対する抵抗性が長持ちするような燃料バン
ドル構造が望ましいわけである。
【0012】このように、膨れは(燃料バンドルの底部
において最大となる)差圧の力と(燃料バンドルのほぼ
中央部において最大となる)放射線との組合せに原因す
るものであることが一層明確に理解されよう。これら2
つの作用が組合わさった場合、膨れ現象は燃料バンドル
の下方の1/3 〜1/4 の部分において最大となることが経
験的に判明している。
【0013】燃料バンドルの配列密度の増大は、燃料バ
ンドルに対してもう一つの悪影響を及ぼす。かかる悪影
響は、燃料棒ピッチの減少、すなわち燃料バンドルの横
断面内における燃料棒−燃料棒間隔および燃料棒−チャ
ネル間隔の減少に関係している。このような燃料棒−燃
料棒間隔または燃料棒−チャネル間隔の減少は、燃料バ
ンドル内の特定の燃料棒(特に角部の位置に存在する燃
料棒)の臨界出力を悪化させる。
【0014】臨界出力とは、遷移沸騰(すなわち、燃料
棒を覆う水層の「ドライアウト」)を引起こすような燃
料棒の出力として定義される。遷移沸騰の発生点は、燃
料棒の表面に沿って流れる流体の流量によって左右され
る。一般的に述べれば、燃料棒の表面に沿って流れる減
速材の流量が大きいほど、臨界出力を越えるまでに燃料
棒はより高い出力を生み出すことができる。
【0015】高密度の燃料棒配列は、少なくとも2つの
点で臨界出力性能を悪化させる。第一に、燃料バンドル
の横断面内における燃料棒の総数が増加するので、燃料
棒同士の間隔が必然的に減少する。燃料棒同士の間隔が
減少した場合、燃料棒の臨界出力は一般に低下する。第
二に、燃料棒と周囲のチャネルとの間隔が減少する。こ
れは特に角部の位置において顕著となる。これらの位置
に存在する燃料棒が(少なくとも2つの側面において)
炉心バイパス区域内のより高い密度の減速材に隣接して
いることを思い起こせば、これらの燃料棒は比較的高い
出力を有する傾向を示すことが理解されよう。その結
果、角部の位置にあるこれらの燃料棒とチャネルとの間
の流路面積が制限されれば、これらの燃料棒の臨界出力
性能が制約を受けることになる。
【0016】また、燃料バンドルに沿った特定の鉛直方
向位置に燃料棒スペーサが配置されていることに注意さ
れたい。その結果、かかる燃料棒スペーサの位置におい
ては(やはり特に角部の燃料棒について)減速材の流量
が一層制限されることになる。更にまた、燃料バンドル
チャネルの構造(および特にチャネル側壁の厚さ)の設
計は2つの互いに拮抗する因子を妥協させる技術である
ことも理解されよう。第1の因子は、燃料バンドルチャ
ネルが膨れに耐える能力である。第2の因子は、燃料バ
ンドルチャネルを構成する金属による中性子の寄生吸収
である。それ故、「薄肉のチャネル」と称する1988
年6月7日付けのCrowther等の米国特許第474954
4号(現在では1992年8月7日付けの再発行米国特
許第RE33 号)の明細書中に開示されているご
とく、チャネル側壁に対して局部的に加わる応力に応じ
てチャネル側壁の厚さを変化させることが知られてい
る。すなわち、応力が小さい場合、チャネル側壁は比較
的小さい厚さを有する。また、応力が大きい場合、チャ
ネル側壁はより大きい厚さを有するのである。
【0017】上記の如き考察事項が本発明を理解するた
めに役立つ特定の炉心現象であることは、当業者にとっ
て自明であろう。これらの考察事項を総合的に考慮する
ことが、下記の如き燃料バンドルの構造を理解するため
に必要なのである。
【0018】
【課題を解決するための手段】9×9またはそれより高
い密度の燃料棒配列を有する燃料バンドルにおいて、角
部の燃料棒が配列から取除かれる。その結果、配列中に
おける残りの燃料棒のピッチを増大させると共に、燃料
棒−燃料棒間隔と燃料棒−チャネル間隔とを均等化する
ことが可能となる。更にまた、このように角部の燃料棒
を取除いた配列と共に、より緩やかな湾曲を付与するよ
うな曲率半径の増大した湾曲角部または平坦化された角
部を有する燃料バンドルチャネルが使用される。いずれ
の場合にも、燃料バンドルチャネルの平坦な側面の有効
長さが減少する結果、かかる新規な燃料バンドルは膨れ
抵抗性および臨界出力性能の向上を示すことになる。
【0019】
【実施例】先ず図1を見ると、燃料バンドルBの上方部
分および下方部分が示されている。かかる燃料バンドル
Bは上部タイプレートUと下部タイプレートLとの間に
通例7個のスペーサを有するが、図中には3個のスペー
サS1 、S2 およびS3 のみが示されている。かかる燃
料バンドルBは、全長燃料棒Rおよび部分長燃料棒Pを
含む一群の燃料棒を有している。図からわかる通り、部
分長燃料棒PはスペーサS3 の位置に上端を有してい
る。かかる燃料バンドルBはまた、下部タイプレートL
の位置から上部タイプレートUの位置にまで延びるチャ
ネルCによって包囲されている。公知のごとく、燃料バ
ンドルBは取手Hにより一体部品として取扱うことがで
きる。
【0020】次の図2には、図1に示されるような燃料
バンドルと共に使用し得る従来のチャネルC’の幾何学
的形状が断面図によって示されている。かかるチャネル
C’は10×10配列の燃料棒を包囲している。図から
わかる通り、従来のチャネルC’は約0.5インチ未満
の半径を有する僅かに湾曲した角部を含む正方形のもの
である。このような従来のチャネルC’は4つの比較的
長い平坦な側面を含んでいるが、これらの側面の1つが
寸法L1 によって表わされている。
【0021】次の図3には、本発明に基づく燃料バンド
ルが示されている。かかる燃料バンドルは10×10配
列の燃料棒Rを含んでいるが、角部の燃料棒は取除かれ
ている。チャネルCの角部の湾曲は、0.750インチ
程度の半径を有するように設けられている。図2中の寸
法L1 および図3中の寸法L2 は、チャネル側壁の平坦
部分の長さを表わしている。湾曲した角部は平坦な側面
よりも剛性が大きいから、膨れ変位は平坦な側面におい
て生じる。かかる変位を表わす式は公知である。詳しく
述べれば、平坦な側面の中点における変位は下記の式に
よって与えられる。
【0022】
【数1】 上記式中、yは中点における変位であり、pは差圧であ
り、Lは平坦な側面の長さであり、そしてElはチャネ
ル側壁の強度および厚さに関連した曲げ特性を表わす。
かかる変位は平坦な側壁の長さの4乗に比例するから、
この長さの比較的小さな変化が変位の大きな減少を生み
出すことになる。
【0023】図2及び図3を比較すれば、寸法L2 は寸
法L1 よりも約15%だけ小さい。これはチャネルの膨
れ変位を50%も減少させる。それ故、かかる寸法の縮
小は取るに足らないものとは言えないのである。図2及
び図3には10×10の燃料棒配列が示されているが、
本発明は9×9あるいはそれより高い密度の任意の燃料
棒配列を有する燃料バンドルに対して適用することがで
きる。
【0024】角部に位置する4本の燃料棒を取除くこと
はまた、燃料バンドルの熱水力学的性能に関連した別の
利益をもたらす。燃料棒のピッチ(すなわち、燃料棒間
の距離)の減少が臨界出力性能に対して有害な影響を及
ぼすことは公知である。理想的には、燃料棒間の距離は
チャネル側壁と最外列の燃料棒との間の距離に等しくす
べきである。燃料バンドルの構造が7×7配列から8×
8、9×9および10×10配列へと進化したのに伴
い、角部の燃料棒とチャネル側壁の湾曲した角部との間
における干渉の問題が生じている。このような干渉のた
め、図4に示されるごとく、燃料棒のピッチは理想値か
ら程遠い状態になっている。すなわち、燃料棒Rの燃料
棒−燃料棒間隔(R/R)は燃料棒−チャネル間隔(R
/C)よりも遥かに小さいことに注意されたい。その結
果、内部の燃料棒の臨界出力性能は外側の燃料棒の臨界
出力性能よりも実質的に低くなっていたのである。
【0025】角部の燃料棒を取除けば干渉の問題が排除
され、従って図5に示されるごとくに理想的なピッチを
使用することが可能になる。図5を見れば、少なくとも
3つの点で燃料棒間の距離が拡大されることが理解され
よう。第一に、燃料棒−燃料棒間隔(R/R)が拡大さ
れる。第二に、角部付近において燃料棒−チャネル間隔
(R/C)が拡大される。第三に、燃料棒−燃料棒間隔
(R/R)および燃料棒−チャネル間隔(R/C)が均
等化される。このようにして燃料棒のピッチを拡大すれ
ば、外側の燃料棒の熱水力学的性能は多少低下するもの
の、内部に位置する全ての燃料棒の熱水力学的性能は向
上することになる。これは一層均等化されかつ向上した
総合性能をもたらすものと期待される。
【0026】「薄肉のチャネル」と称するCrowther等の
米国特許第4749544号については既に述べた通り
である。この先行特許においては、チャネルの側壁中に
おいて認められる局部応力に応じて厚さが変化するよう
な側壁を有するチャネルが使用されている。このような
構造を有する従来のチャネル側壁の断面図が図6に示さ
れている。
【0027】図6には、従来のチャネルにおける様々な
厚さの側面が詳細に示されている。次の図7を見ると、
クロウザー等の米国特許第4749544号の設計原理
を大きい角部半径と共に使用した実施の態様が示されて
いる。すなわち、図6中の角部20に見られる0.45
0インチの小さい半径とは異なり、0.755インチの
大きい半径が角部21において使用されている。
【0028】次の図8には、平坦化された角部を使用す
る実施の態様が示されている。このような平坦化された
角部はそれぞれ0.666インチの寸法を有するが、図
中には0.333インチの部分のみが24として示され
ている。このような平坦化された角部は、大きい半径を
有する1つの90°屈曲部の代りに、0.284インチ
の小さい半径を有する2つの45°屈曲部25を含んで
いる。かかる新規な構造を有するチャネルの全体図が図
9に示されている。
【0029】ビーム曲げ解析プログラムを用いて上記の
如き3種の構造を解析することにより、一様な内圧下に
おける中点の変位が算出された。かかる解析の結果を表
1中に示す。表1中にはまた、各々の構造に関する横断
面積も示されている。大半径の角部構造(図7)は、基
準構造に比べ、2.2%だけ多い量の材料を使用しなが
ら膨れに対して16%だけ大きい強度をチャネルに付与
する。また、平坦化された角部構造(図8)は、僅か
0.3%だけ多い量の材料を使用しながら20%の強度
向上をもたらす。
【0030】
【表1】 表 1 チャネル強度の比較 構 造 中点の変位 横断面積 図6 0.0331インチ(基準値) 1.436 平方インチ(基準値) 図7 0.0279インチ(-16 %) 1.468 平方インチ(+2.2%) 図8 0.0265インチ(-20 %) 1.440 平方インチ(+0.3%) 平坦化された角部構造がもたらすもう1つの利点は、冷
却材の流れが燃料バンドル全体にわたってより一様に分
配されることである。なぜなら、大半径の角部構造の場
合のように角部に空所が存在することがないからであ
る。
【0031】本発明を理解するためには、様々な密度の
燃料棒配列に関する代表的な寸法を示す表が役に立つ。
そこで、かかる寸法を下記表2中に示す。この表2中に
は、角部に燃料棒を有しない配列(WO CR) に関する寸
法、及び、先行技術に従って角部に燃料棒を有する配列
(W/CR)に関する寸法が夫々示されている。
【0032】
【表2】 表 2 9×9 10×10 11×11 W/CR WO CR W/CR WO CR W/CR WO CR 角部の半径 0.450 0.923 0.450 0.833 0.450 0.755 燃料棒の直径 0.440 0.440 0.404 0.404 0.372 0.372 燃料棒のピッチ 0.566 0.572 0.510 0.516 0.461 0.471 R/R間隔 0.126 0.132 0.106 0.112 0.089 0.099 R/C間隔 0.155 0.131 0.142 0.115 0.148 0.098 上記のデータを比較すれば、燃料棒−チャネル間隔(R
/C)の劇的な改善が認められる。更にまた、いずれの
場合においても燃料棒−燃料棒間隔(R/R)が改善さ
れていることがわかる。
【0033】上記表中には9×9、10×10および1
1×11配列に関する寸法が示されているが、本発明の
原理がより高い密度の配列(たとえば、12×12配
列)にも拡張し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得る燃料バンドルの斜視図であ
って、下部タイプレート、上部タイプレート、それらの
間に延びかつ全長燃料棒および部分長燃料棒を含む燃料
棒、並びに様々な鉛直方向位置に配置されたスペーサの
一部を示す図である。
【図2】図1に示されたものと同様な燃料バンドルの断
面図であって、角部の燃料棒が所定の位置に存続してい
るような従来の10×10配列を示す図である。
【図3】図1に示されたものと同様な燃料バンドルの断
面図であって、角部の燃料棒が取除かれた本発明の10
×10配列を示す図である。
【図4】9×9、10×10または11×11の燃料棒
配列を有する従来の燃料バンドルの角部付近に関する部
分断面図であって、角部の燃料棒がチャネルの角部に極
めて接近していることを示す図である。
【図5】本発明の燃料バンドルの角部付近に関する、図
4と同様な部分断面図であって、本発明の原理に従って
角部の燃料棒が取除かれた結果として燃料棒のピッチが
増大しかつ燃料棒がチャネルに接近していることを示す
図である。
【図6】図1中の矢印6−6の付近における燃料バンド
ルのチャネル側壁の断面図であって、従来のチャネル側
壁の構造を示す図である。
【図7】図1中の矢印6−6の付近における燃料バンド
ルのチャネル側壁の断面図であって、本発明の実施の一
態様に従って増大した曲率半径を有する湾曲した角部を
含むチャネル側壁の構造を示す図である。
【図8】図1中の矢印6−6の付近における燃料バンド
ルのチャネル側壁の断面図であって、本発明の別の実施
の態様に従って平坦化された角部を含むチャネル側壁の
構造を示す図である。
【図9】図8に示された実施の態様に従って形成された
燃料バンドルチャネルの平面図である。
【符号の説明】
B 燃料バンドル C チャネル L 下部タイプレート P 部分長燃料棒 R 全長燃料棒 S1 、S2 、S3 スペーサ U 上部タイプレート 21 大半径の湾曲した角部 24 平坦化された角部 25 屈曲部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一群の直立した燃料棒を支持すると共
    に、減速用の冷却水を流入させるために役立つ下部タイ
    プレートと、 9×9またはそれより高い密度の配列を成す一群の直立
    した燃料棒であって、前記配列から角部の燃料棒が取除
    かれている結果として上下左右の最外列中に含まれる燃
    料棒が前記配列中における本来の数より2本だけ少なく
    なっているような燃料棒と、 前記配列中の前記燃料棒の少なくとも一部を直立状態に
    支持するために役立つ上部タイプレートと、 特定の鉛直方向位置において前記燃料棒の各々を包囲
    し、それによって前記燃料棒同士が接触して摩擦し合わ
    ないように前記燃料棒を離隔状態に維持するために役立
    つ複数のスペーサと、 前記下部タイプレートの近傍から前記上部タイプレート
    の近傍にまで延び、かつ前記燃料棒のピッチを越える増
    大した曲率半径を有する湾曲した角部を含む燃料バンド
    ルチャネルと、 を備えて成る燃料バンドル。
  2. 【請求項2】 前記配列が9×9配列である請求項1記
    載の燃料バンドル。
  3. 【請求項3】 前記配列が10×10配列である請求項
    1記載の燃料バンドル。
  4. 【請求項4】 前記配列が11×11配列である請求項
    1記載の燃料バンドル。
  5. 【請求項5】 前記チャネルの平坦な側面が前記平坦な
    側面に加わる応力に比例した厚さを有する請求項3記載
    の燃料バンドル。
  6. 【請求項6】 一群の直立した燃料棒を支持すると共
    に、減速用の冷却水を流入させるために役立つ下部タイ
    プレートと、 9×9またはそれより高い密度の配列を成す一群の直立
    した燃料棒であって、前記配列から角部の燃料棒が取除
    かれている結果として上下左右の最外列中に含まれる燃
    料棒が前記配列中における本来の数より2本だけ少なく
    なっているような燃料棒と、 前記配列中の前記燃料棒の少なくとも一部を直立状態に
    支持するために役立つ上部タイプレートと、 特定の鉛直方向位置において前記燃料棒の各々を包囲
    し、それによって前記燃料棒同士が接触して摩擦し合わ
    ないように前記燃料棒を離隔状態に維持するために役立
    つ複数のスペーサと、 前記下部タイプレートの近傍から前記上部タイプレート
    の近傍にまで延びる燃料バンドルチャネルであって、前
    記チャネルがそれの側面に対して45°の角度を成すよ
    うに平坦化された角部を含み、それによって前記平坦化
    された角部の位置における前記燃料棒と前記チャネルと
    の間の距離が前記燃料棒間の距離と同じに維持されるよ
    うなチャネルと、 を備えて成る燃料バンドル。
  7. 【請求項7】 前記チャネルの平坦な側面が前記平坦な
    側面に加わる応力に比例した厚さを有する請求項6記載
    の燃料バンドル。
  8. 【請求項8】 前記配列が9×9配列である請求項6記
    載の燃料バンドル。
  9. 【請求項9】 前記配列が10×10配列である請求項
    6記載の燃料バンドル。
  10. 【請求項10】 前記配列が11×11配列である請求
    項6記載の燃料バンドル。
JP6005517A 1993-01-25 1994-01-24 膨れ抵抗性および臨界出力性能の向上した燃料バンドル Withdrawn JPH06294880A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/008,441 US5345486A (en) 1993-01-25 1993-01-25 Fuel bundle with improved resistance to bulge and improved critical power performance
US008441 1993-01-25

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06294880A true JPH06294880A (ja) 1994-10-21

Family

ID=21731615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6005517A Withdrawn JPH06294880A (ja) 1993-01-25 1994-01-24 膨れ抵抗性および臨界出力性能の向上した燃料バンドル

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5345486A (ja)
EP (1) EP0608994A1 (ja)
JP (1) JPH06294880A (ja)
TW (1) TW241367B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE509238C2 (sv) * 1993-07-05 1998-12-21 Asea Atom Ab Reaktorhärd
US5574761A (en) * 1995-09-29 1996-11-12 Crs Holdings, Inc. Fuel channels with off-centerline welds
JP3788045B2 (ja) 1998-07-01 2006-06-21 株式会社日立製作所 燃料集合体

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE423760B (sv) * 1980-11-05 1982-05-24 Asea Atom Ab Kernbrenslepatron
JPS59137886A (ja) * 1983-01-28 1984-08-08 株式会社東芝 沸騰水形原子炉の燃料集合体
SE445500B (sv) * 1984-11-12 1986-06-23 Asea Atom Ab Brenslepatron
US4708845A (en) * 1985-10-18 1987-11-24 Westinghouse Electric Corp. BWR fuel assembly with improved spacer and fuel bundle design for enhanced thermal-hydraulic performance
SE454822B (sv) * 1986-04-29 1988-05-30 Asea Atom Ab Kernbrenslepatron till en kernreaktor
USRE33818E (en) * 1987-03-24 1992-02-11 General Electric Company Axially shaped channel and integral flow trippers
USRE34246E (en) * 1987-03-24 1993-05-11 General Electric Company Thin walled channel
US4749544A (en) * 1987-03-24 1988-06-07 General Electric Company Thin walled channel
DE3824082A1 (de) * 1987-07-18 1989-01-26 Toshiba Kawasaki Kk Brennstoff-anordnung fuer kernreaktoren
DE3834611C3 (de) * 1987-10-13 1998-02-12 Toshiba Kawasaki Kk Brennstoffanordnung für einen Kernreaktor
JPH0636046B2 (ja) * 1988-06-08 1994-05-11 株式会社日立製作所 燃料集合体,燃料スペーサ及び原子炉の初装荷炉心
US4889684A (en) * 1988-08-01 1989-12-26 General Electric Company Hydraulic reinforcement of channel at lower tie-plate in BWR fuel bundle
DE9101773U1 (de) * 1991-02-15 1991-05-08 Siemens AG, 8000 München Brennelement für einen Siedewasserreaktor mit einem verstärkten Kasten

Also Published As

Publication number Publication date
TW241367B (ja) 1995-02-21
EP0608994A1 (en) 1994-08-03
US5345486A (en) 1994-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4749544A (en) Thin walled channel
US6516043B1 (en) Fuel assembly and reactor core and fuel spacer and channel box
JPS61191990A (ja) 原子炉用の燃料集合体
EP0557085A1 (en) Spacer band with optimized fuel bundle to channel clearance in a boiling water reactor
JP5601671B2 (ja) 枢動ディンプル付きグリッドを有する原子燃料集合体
EP0563694A2 (en) Low pressure drop spacer for nuclear fuel assemblies
JPS637353B2 (ja)
JPH0573194B2 (ja)
JP2004509322A (ja) 加圧水型原子炉の燃料アセンブリ用スペーサ・グリッド
EP0751527B1 (en) BWR fuel assembly having fuel rods with variable fuel rod pitches
US5178825A (en) Fuel bundle and spacer utilizing tapered fuel rods
JP4895814B2 (ja) 格子補強装置を有する核燃料集合体、および核燃料集合体におけるこのような装置の使用
EP0514116B1 (en) Spacer associated pressure drop in a boiling water reactor bundle having part length rods
KR970004417B1 (ko) 연료봉 소다발
JPH06294880A (ja) 膨れ抵抗性および臨界出力性能の向上した燃料バンドル
JP2553814B2 (ja) 部分長燃料棒の上方に位置する上部充填式の水領域
US4678631A (en) Boiling water nuclear reactor fuel assembly
US6735267B2 (en) Fuel assembly
JP2569119B2 (ja) 燃料集合体
JP3900438B2 (ja) 沸騰水型原子炉用の燃料集合体
US5164155A (en) Fuel bundle with short and intermediate part length rods minimized for flow induced vibration risk and rod bow
EP0820066A1 (en) Fuel bundles and nuclear reactor using such fuel bundles
KR102601294B1 (ko) 무교체 핵연료 집합체
JPH0769448B2 (ja) 沸騰水型原子炉用上部タイプレート
JP2547066B2 (ja) 沸騰水型原子炉用燃料集合体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010403