JP2018071671A - 自動変速機における支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のギヤを介して支持されたブレーキハブの径方向のガタを抑制する。【解決手段】リング状の周壁部310と、周壁部310の一端から内径側に延びる円板部311と、を有するブレーキハブ31が、周壁部310の内径側に設けられた遊星歯車機構4のギヤ列を介して、ブレーキハブ31と同軸に配置された入力軸7で支持された自動変速機における支持構造20であって、円板部311の内径側を、入力軸7に外挿したリング状の支持プレート5で支持させた構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機における支持構造に関する。
車両用の自動変速機には、駆動源側から入力される回転駆動力を、順回転または逆回転で変速機構部に伝達する前後進切替機構が設けられている(例えば、特許文献1)。
特開2000−055150号公報
例えば、図4に示す前後進切替機構100では、ブレーキハブ31(回転体)のリング状の周壁部310の内径側に、遊星歯車機構4が位置しており、この遊星歯車機構4は、周壁部310の内周にスプライン嵌合したインターナルギヤ41(リングギヤ)と、変速機構部(図示せず)の入力軸7にスプライン嵌合したサンギヤ42と、サンギヤ42の外周に噛合した第1ピニオンギヤ43と、第1ピニオンギヤ43とインターナルギヤ41の内周とに噛合した第2ピニオンギヤ44とを有している。
ブレーキハブ31は、周壁部310の一端から内径側に延びる円板部311を有しており、この円板部311の内径側は、サンギヤ42との間に介在するスラストベアリングSB1と、入力軸7の段部73との間に介在するスラストベアリングSB2により、入力軸7およびサンギヤ42との相対回転が許容された状態で、入力軸7の回転軸X方向の位置決めがされている。
この状態においてブレーキハブ31の円板部311は、回転軸Xの径方向への移動が規制されていないので、図4に示す前後進切替機構100では、周壁部310の内径側に位置する遊星歯車機構4により、ブレーキハブ31(周壁部310)の回転軸Xの径方向の位置決めがされている。
しかし、ブレーキハブ31(周壁部310)は、複数のギヤ(サンギヤ42、第1ピニオンギヤ43、第2ピニオンギヤ44、インターナルギヤ41)を介して支持されているので、ギヤとギヤとの噛み合い部分のバックラッシュに応じた径方向のガタを持っている。
ここで、各ギヤの他のギヤとの噛み合い部分のバックラッシュが小さくても、複数のギヤを介して支持されたブレーキハブ31(周壁部310)の径方向のガタは、噛み合い部分の総数に応じて大きくなる。
そのため、製造誤差などにより、一部の噛み合い部分のみのバックラッシュが大きくなった場合であっても、これにより生じる周壁部310のガタの程度によっては、周壁部310が、当該周壁部310の径方向側に位置する自動変速機の構成部品(図3の場合には、後進ブレーキ3のドリブンプレート33やピストン34)に干渉する可能性がある。
そこで、複数のギヤを介して支持されたブレーキハブ(回転体)の径方向のガタを抑制することが求められている。
本発明は、環状の周壁部と、前記周壁部から内径側に延びる壁部と、を有する回転体が、前記周壁部の内径側に設けられた遊星歯車機構のギヤ列を介して、前記回転体と同軸に配置された軸部材で支持された自動変速機における支持構造であって、
前記壁部の内径側を、前記軸部材に外挿したリング状の支持部材で支持させた構成の自動変速機における支持構造とした。
本発明によれば、1つの支持部材で支持されているほうが、遊星歯車機構のギヤ列を構成する複数のギヤを介して支持されている場合よりも、径方向のガタ(変位量)が小さくなるので、軸部材に外挿した支持部材で支持された壁部のほうが、遊星歯車機構のギヤ列で支持された周壁部よりも、軸部材の径方向での変位量が少なくなる。
よって、回転体の径方向のガタの程度(変位量)を、周壁部のみが遊星歯車機構のギヤ列で支持されている場合よりも小さくすることができ、遊星歯車機構のギヤ列(複数のギヤ)を介して支持された回転体の径方向のガタの程度(変位量)を抑制できる。
実施の形態にかかる支持構造を採用した自動変速機の前後進切替機構を説明する図である。 実施の形態にかかる支持構造を説明する図である。 支持プレートを説明する図である、 従来例にかかる前後進切替機構の要部を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、車両用の自動変速機が備えるブレーキハブ31の支持構造20に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、実施の形態にかかる支持構造20を採用した自動変速機の前後進切替機構1を説明する図である。
図2は、実施の形態にかかる支持構造20を説明する図であり、(a)は、支持構造20の要部拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図である。
なお、図2の(b)では、支持プレート5の基部50の一部を切り欠いて、基部50が圧入される凹部315の側面を示している。また、入力軸7の係合部72の一部を切り欠いて、基部50の内周501を示している。
図3は、支持プレート5を説明する図であり、(a)は、回転軸X方向から見た平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。
なお、図3の(b)、(c)では、支持プレート5と共に、入力軸7のスプライン嵌合部71周りとブレーキハブ31の周縁部313周りを図示している。
自動変速機の前後進切替機構1は、変速機ケース10の内側で、駆動源(図示せず)と変速機構部(図示せず)との間に位置している。
前後進切替機構1は、駆動源(図示せず)の回転駆動力で回転伝達軸6が回転すると、回転伝達軸6の回転を、順回転または逆回転で、変速機構部(図示せず)の入力軸7に伝達する。
前後進切替機構1は、前進クラッチ2と、後進ブレーキ3と、ダブルピニオン式の遊星歯車機構4とを有しており、前進クラッチ2が締結されると、回転伝達軸6の回転が、順回転で入力軸7に伝達され、後進ブレーキ3が締結されると、回転伝達軸6の回転が、逆回転で入力軸7に伝達される。
前後進切替機構1では、遊星歯車機構4の駆動源側(図1において右側)に、前進クラッチ2が設けられており、前進クラッチ2の外径側に、後進ブレーキ3が設けられている。
後進ブレーキ3では、変速機ケース10の内周にスプライン嵌合したドリブンプレート33と、ブレーキハブ31の外周にスプライン嵌合したドライブプレート32とが、回転軸X方向で交互に配置されている。
後進ブレーキ3のピストン34は、油圧により押されて回転軸X方向にストロークするようになっており、このピストン34が、ドリブンプレート33とドライブプレート32とを回転軸X方向に押圧して、相対回転不能に締結すると、ブレーキハブ31の回転軸X回りの回転が規制される。
ブレーキハブ31は、ドライブプレート32が外周にスプライン嵌合する周壁部310と、周壁部310の一端から内径側に延びる円板部311と、を有している。
周壁部310は、回転軸Xに沿う向きで設けられており、周壁部310の外径側では、ピストン34の押圧部341とドリブンプレート33が、周壁部310に近接して配置されている。
また、周壁部310の内径側には、遊星歯車機構4が位置している。
遊星歯車機構4は、周壁部310の内周にスプライン嵌合したインターナルギヤ41と、入力軸7のリング状のスプライン嵌合部71にスプライン嵌合したサンギヤ42と、サンギヤ42の外周に嵌合した第1ピニオンギヤ43と、第1ピニオンギヤ43とインターナルギヤ41の内周に嵌合した第2ピニオンギヤ44と、を有している。
そのため、ブレーキハブ31の周壁部310は、遊星歯車機構4のギヤ列を構成する複数のギヤ(サンギヤ42、第1ピニオンギヤ43、第2ピニオンギヤ44、インターナルギヤ41)を介して、ブレーキハブ31と同軸に配置された入力軸7で支持されている。
ブレーキハブ31の円板部311は、回転軸X方向から見てリング状を成しており、円板部311の中央部には、入力軸7のスプライン嵌合部71を挿通させる挿通孔312が形成されている。
円板部311は、遊星歯車機構4の側方を内径側(回転軸X側)に延びており、この円板部311では、挿通孔312を囲む周縁部313が、スプライン嵌合部71の外周711との間に間隔W1(図2の(a)参照)をあけて設けられている。
図2の(a)に示すように、周縁部313は、当該周縁部313の外径側に位置する円板部311よりも、回転軸X方向の厚みWaが厚くなっている。
回転軸X方向における周縁部313の一方の面と他方の面には、挿通孔312を全周に亘って囲むリング状の凹部314、315が設けられている。
サンギヤ42側の凹部314には、スラストベアリングSBが内嵌して設けられており、ブレーキハブ31の周縁部313とサンギヤ42は、スラストベアリングSBを介して相対回転可能に設けられている。
周縁部313においてサンギヤ42とは反対側に位置する凹部315には、回転軸X方向から支持プレート5が圧入されており、支持プレート5とブレーキハブ31の円板部311は、回転軸X回りの相対回転が規制された状態で互いに連結されている。
図3の(a)に示すように、支持プレート5は、回転軸X方向から見てリング状を成す基部50を有している。
図2の(b)に示すように、基部50は、周縁部313に設けた凹部315の内径Dbより僅かに大きい外径Daで形成されており、支持プレート5は、基部50の外周502を、凹部315の外周壁315aに圧入して、周縁部313に連結されている。
図3の(a)に示すように、基部50の中央には、入力軸7のスプライン嵌合部71を挿通させる挿通孔51が、基部50を厚み方向に貫通して形成されている。
図2の(a)に示すように、入力軸7では、サンギヤ42とのスプライン嵌合部71に隣接して、支持プレート5との係合部72が設けられている。
係合部72は、スプライン嵌合部71の外径D2よりも大きく、かつ入力軸7の基部70の外径D3よりも小さい外径D1で形成されている。
入力軸7では、基部50と係合部72との境界となる段部73が、回転軸Xに直交する向きで形成されており、この段部73は、回転軸X方向から見てリング状を成している。
この係合部72には、ブレーキハブ31の円板部311に固定された支持プレート5が、スプライン嵌合部71側から外挿されている。
支持プレート5の挿通孔51は、係合部72の外径D1よりも僅かに大きい内径D4(図2の(b)参照)で形成されており、係合部72に回転軸X方向から外挿された支持プレート5は、回転軸Xの径方向に僅かに変位可能な状態で、係合部72に遊嵌している。
そのため、係合部72において支持プレート5は、回転軸X方向の変位と、回転軸X回りの回転が許容された状態で支持されている。
よって、この支持プレート5が内径側の凹部315に圧入されたブレーキハブ31は、支持プレート5を介して、入力軸7で回転可能に支持されている。
そして、ブレーキハブ31が、回転により生じたスラスト力で、支持プレート5を段部73に接触させる方向に変位すると、ブレーキハブ31は、支持プレート5の基部50の一方の面50aを、回転軸X方向から段部73に押し付けた状態で、回転軸X回りに回転する。
そのため、支持プレート5は、例えば、ポリイミド樹脂などの耐摩耗性と耐熱性を持つ材料で構成されている。
実施の形態では、スラスト力により支持プレート5に作用する荷重圧力Pと、支持プレート5と入力軸7との相対回転速度Vとから限界PV値を算出し、算出した限界PV値を満たす材料を採用することで、支持プレート5の摺動表面が、摩擦発熱により変形、溶融しないようにしている。
さらに、図3に示すように、支持プレート5では、基部50の一方の面50a(入力軸7の段部73との対向面)に、径方向に延びる複数の溝52、53が、回転軸X周りの周方向に間隔をあけて設けられている。
回転軸X方向から見て支持プレート5の基部50には、基部50の内周501から外周502まで及んで形成された溝52(第1の溝)と、基部50の内周501から外周502側の途中位置まで及んで形成された溝53(第2の溝)と、が設けられている。
溝52は、溝53の幅W2よりも狭い幅W1で、基部50を径方向に横切って設けられている。
実施の形態の支持プレート5では、溝52と溝53とが、回転軸X周りの周方向に60°間隔で交互に設けられており、形状が同じ溝52、溝53は、それぞれ回転軸X周りの周方向に120°間隔で設けられている。
そのため、溝52、溝53は、それぞれ3個ずつ、支持プレート5の基部50に設けられている。
さらに、基部50の内周501では、溝52、53が設けられている位置に、ガイド溝54が設けられている。このガイド溝54は、回転軸X方向から見て半円形状を成しており、基部50を厚み方向(回転軸X)方向に貫通して設けられている。
図2の(a)に示すように入力軸7では、係合部72に隣接してスプライン嵌合部71が設けられており、このスプライン嵌合部71の係合部72寄りの位置には、スプライン嵌合部71を径方向に貫通して貫通孔710が設けられている。
この貫通孔710は、内径側から供給される潤滑油を、スプライン嵌合部71の外径側に排出するために設けられている。
ここで、支持プレート5では、基部50の一方の面50aに設けられた溝52、53の各々は、ガイド溝54を介して、スプライン嵌合部71の外径側の空間に連絡している。
そのため、貫通孔710から排出された潤滑油の一部が、ガイド溝54を通って、溝52、53に誘導されるようになっている(図3の(b)、(c)参照)。
以下、かかる構成の支持構造の作用を説明する。
ブレーキハブ31は、円板部311の内径側の周縁部313が、当該周縁部313の凹部315に圧入固定された支持プレート5を介して、入力軸7の係合部72で支持されている。
支持プレート5は、リング状の基部50を、入力軸7の係合部72に外挿して設けられており、ブレーキハブ31は、基部50の内周501と、係合部72の外周721との間に生じる隙間の分だけ、径方向のガタを持って入力軸7の係合部72で支持されている。
これに対して、ブレーキハブ31の周壁部310は、遊星歯車機構4を構成する複数のギヤ(サンギヤ42、第1ピニオンギヤ43、第2ピニオンギヤ44、インターナルギヤ41)を介して支持されている。そのため、ギヤとギヤとの噛み合い部分のバックラッシュに応じた径方向のガタを持って支持されている。
しかし、各ギヤの他のギヤとの噛み合い部分のバックラッシュが小さくても、複数のギヤを介して支持されたブレーキハブ31(周壁部310)の径方向のガタは、噛み合い部分の総数に応じて大きくなる。
よって、ブレーキハブ31では、支持プレート5を介して入力軸7側で支持されている円板部311のほうが、複数のギヤを介して入力軸7側で支持されている周壁部310よりも、径方向のガタが小さくなる。
そして、ブレーキハブ31全体としての径方向のガタの程度は、径方向のガタが小さい支持構造、すなわち、支持プレート5を用いた支持構造20でのガタの程度になる。
よって、ブレーキハブ31の径方向のガタの程度を抑えることができ、ブレーキハブ31の周壁部310が、自動変速機の構成部品(図2の場合には、ドリブンプレート33やピストン34)と干渉することを好適に防止できる。
さらに、支持プレート5の段部73との対向面(面50a)には、径方向に延びる複数の溝52、53が設けられており、これら複数の溝52、53には、ガイド溝54を介して、潤滑油OLが流入するようになっている(図3の(b)、(c)参照)。
そのため、支持プレート5の基部50を径方向に貫通した溝52に流入した潤滑油は、支持プレート5の外径側に位置する自動変速機の構成部品(図2の場合には、ベアリングBなど)に供給されて、これら構成部品の潤滑に利用される。
また、基部50を径方向に貫通していない溝53に流入した潤滑油は、支持プレート5と段部73との接触面に供給される。
これにより、接触面の潤滑や、支持プレート5と段部73の冷却に、溝53に流入した潤滑油OLが利用されることになる。
ここで、支持プレート5は、入力軸7の基部70の外径D3よりも大きい外径Daで形成されている。
そのため、ブレーキハブ31が、回転によるスラスト力で、支持プレート5を入力軸7の段部73に押し付ける方向に変位しても、支持プレート5のみが段部73に押しつけられた状態で回転する。
そのため、同種金属で形成されたブレーキハブ31と入力軸7とが回転軸X回りに相対回転しても、ブレーキハブ31の円板部311と入力軸7とが直接接触した状態で回転することがないので、ブレーキハブ31の円板部311と入力軸7の摩耗を好適に防止できるようになっている。
<請求項1>
以上の通り、実施の形態では、
(1)リング状(環状)の周壁部310と、周壁部310の一端から内径側に延びる円板部311(壁部)と、を有するブレーキハブ31(回転体)が、
周壁部310の内径側に設けられた遊星歯車機構4のギヤ列を介して、ブレーキハブ31と同軸に配置された入力軸7(軸部材)で支持された自動変速機における支持構造20であって、
円板部311の内径側を、入力軸7に外挿したリング状の支持プレート5(支持部材)で支持させた構成とした。
1つの支持プレート5で支持されているほうが、遊星歯車機構4のギヤ列を構成する複数のギヤ(サンギヤ42、第1ピニオンギヤ43、第2ピニオンギヤ44、インターナルギヤ41)を介して支持されている場合よりも、回転軸Xの径方向のガタ(変位量)が小さくなる。
上記のように構成すると、入力軸7に外挿した支持プレート5で支持された円板部311のほうが、遊星歯車機構4のギヤ列を構成する複数のギヤ(サンギヤ42、第1ピニオンギヤ43、第2ピニオンギヤ44、インターナルギヤ41)で支持された周壁部310よりも入力軸7の径方向での変位量が少なくなる。
よって、ブレーキハブ31の径方向のガタの程度(変位量)を、周壁部310のみが遊星歯車機構4のギヤ列で支持されている場合よりも小さくすることができ、遊星歯車機構4のギヤ列を介して支持されたブレーキハブ31の入力軸7の径方向のガタの程度(変位量)を抑制できる。
すなわち、支持構造が単純化されて、ブレーキハブ31の径方向のガタが抑制されるので、ブレーキハブ31の周壁部310が、径方向外側に位置する他の構成部品(図2の場合には、ドリブンプレート33やピストン34)と干渉することを好適に防止できる。
<請求項2>
(2)円板部311の内径側には、ブレーキハブ31の回転軸X方向における一方の面に、支持プレート5が圧入される凹部315が設けられている構成とした。
このように構成すると、支持プレート5が円板部311の凹部315に圧入されて、支持プレート5とブレーキハブ31とが、径方向の相対変位が規制された状態で連結される。
この状態では、ブレーキハブ31の径方向のガタの程度(変位量)は、入力軸7(軸部材)と、この入力軸7に外挿された支持プレート5との径方向のガタの程度(変位量)に依存するので、ブレーキハブ31の径方向のガタの程度(変位量)を最小に抑えることができる。
<請求項3>
(3)入力軸7では、遊星歯車機構4のサンギヤ42とのスプライン嵌合部71(嵌合部)に隣接して、当該スプライン嵌合部71よりも外径が大きい基部70(大径部)が設けられており、
支持プレート5は、基部70とスプライン嵌合部711側との境界となる段部73に、回転軸X方向で対向しており、支持プレート5は、基部70の外径D3よりも大きい外径Daで形成されている構成とした(Da>D3)。
このように構成すると、入力軸7とブレーキハブ31とが回転軸X回りに相対回転する際に、ブレーキハブ31の円板部311が、スラスト力により入力軸7の段部73側に変位しても、支持プレート5が段部73に接触して、ブレーキハブ31の円板部311と入力軸7とを直接接触させないので、ブレーキハブ31の円板部311の内径側と入力軸7の段部73との摩耗が好適に防止される。
<請求項4>
(4)支持プレート5は、耐熱性と耐摩耗性を持つ樹脂材料(ポリイミド樹脂)で構成されている構成とした。
このように構成すると、ブレーキハブ31に作用するスラスト力で、支持プレート5と入力軸7の段部73とが回転軸X方向で圧接した状態で相対回転しても、支持プレート5の摩耗や、支持プレート5と段部73との間に生じる摩擦熱による支持プレート5の劣化を好適に防止できるので、支持プレート5の高寿命化が期待できる。
<請求項5>
(5)スプライン嵌合部71の外周711には、潤滑油OLの供給口となる貫通孔710が開口しており、
支持プレート5のリング状の基部50における段部73に対向する面50a(対向面)には、回転軸X方向から見て、基部50の内周501から外周502側に延びる溝52、53が形成されている構成とした。
このように構成すると、貫通孔710から供給される潤滑油OLを、支持プレート5の基部50と段部73との接触面に供給して、接触面を潤滑できる。
<請求項6>
(6)支持プレート5の基部50における段部73に対向する面50aには、複数の溝52、53が、回転軸X周りの周方向に間隔をあけて複数設けられており、
複数の溝52、53は、
回転軸X方向から見て基部50の内周501から外周502まで及んで形成された溝52(第1の溝)と、
基部50の内周501から外周502側の途中位置まで及んで形成された溝53(第2の溝)と、を有しているものとした。
このように構成すると、支持プレート5の基部50に設けられた複数の溝52、53のうち、基部50の内周501から外周502まで及んで形成された溝52は、支持プレート5の外径側に位置する自動変速機の構成要素に潤滑油を供給する油路として機能する。
よって、支持プレート5の外径側に位置する自動変速機の構成要素を適切に潤滑することができる。
また、基部50の内周501から外周502側の途中位置まで及んで形成された溝53は、支持プレート5と入力軸7の段部73との接触面に潤滑油OLを供給する油路として機能する。
よって、回転によるスラスト力で、互いに接触した状態で相対回転する段部73と支持プレート5の接触面を潤滑して、摺動抵抗を低減させることができると共に、接触面を潤滑油OLで適切に冷却できる。
よって、支持プレート5の摩耗の抑制と、相対回転により生じる摩擦熱による支持プレート5の劣化を抑制できる。
<請求項7>
(7)支持プレート5のリング状の基部50の内周501には、溝52、53に連絡するガイド溝54(連絡溝)が、回転軸X周りの周方向に間隔をあけて、溝52、53と同数設けられており、
ガイド溝54は、基部50の内周501を回転軸X方向に横切って設けられている構成とした。
このように構成すると、基部50における段部73との対向面(面50a)に設けられた溝52、53の各々に、スプライン嵌合部71の貫通孔710から径方向外側に排出された潤滑油の一部を誘導することができる。
これにより、段部73と支持プレート5との接触面と、支持プレート5の外径側に位置する自動変速機の他の構成要素を、適切に潤滑できる。
また、溝52、53の各々に潤滑油を供給するために、基部50の挿通孔51の開口径を広げて、係合部72の外周721と隙間を広げる必要が無い。
よって、係合部72で支持された支持プレート5の径方向のガタを大きくすることなく、段部73と支持プレート5との接触面と、支持プレート5の外径側に位置する自動変速機の他の構成要素を、適切に潤滑できる。
<請求項8>
(8)支持プレート5の基部50の内周501は、円板部311の挿通孔312を囲む周縁部313よりも、回転軸X側に位置しており、
入力軸7では、スプライン嵌合部71と基部70との間に、支持プレート5が外挿される係合部72(外挿部)が設けられており、係合部72は、スプライン嵌合部71の外径D2よりも大きく、基部70の外径D3よりも小さい外径D1で形成されている構成とした。
このように構成すると、円板部311の周縁部313と、入力軸7との接触を確実に阻止できる。
<変形例>
なお、前記した実施の形態では、溝52(第1の溝)と、溝53(第2の溝)とが回転軸X周りの周方向に60°間隔で交互に設けられている場合を例示した。
溝52、53の数や配置は、前記した実施の形態の態様に限定されるものではない。
例えば、支持プレート5の基部50において、溝52、53は、少なくとも1つずつ以上設けられていれば良い。
また、溝52、53のうち、何れか一方の溝の数を他方の溝の数よりも多く設けても良く、例えば、支持プレート5に形成する溝52の数を、溝53の数よりも多くしても良い。
また、前記した実施の形態では、支持プレート5は、耐熱性と耐摩耗性を持つ樹脂材料で構成されている場合を例示して説明したが、支持プレート5を構成する材料は、支持プレート5の入力軸7との相対回転による摩耗を防止できる材料であればこれに限定されるものではなく、例えば、入力軸7との相対回転による摩擦抵抗が小さい金属材料を用いても良い。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれる。
1、100 前後進切替機構
2 前進クラッチ
3 後進ブレーキ
31 ブレーキハブ(回転体)
310 周壁部
311 円板部(壁部)
312 挿通孔
313 周縁部
314 凹部
315 凹部
315a 外周壁
32 ドライブプレート
33 ドリブンプレート
34 ピストン
341 押圧部
4 遊星歯車機構
41 インターナルギヤ
42 サンギヤ
43 第1ピニオンギヤ
44 第2ピニオンギヤ
5 支持プレート(支持部材)
50 基部
50a 面(対向面)
501 内周
502 外周
51 挿通孔
52 溝(第1の溝)
53 溝(第2の溝)
54 ガイド溝(連絡溝)
6 回転伝達軸
7 入力軸(軸部材)
70 基部(大径部)
71 スプライン嵌合部(嵌合部)
710 貫通孔
711 外周
72 係合部
721 外周
73 段部
10 変速機ケース
20 支持構造
B ベアリング
SB、SB1、SB2 スラストベアリング
OL 潤滑油

Claims (8)

  1. 環状の周壁部と、前記周壁部から内径側に延びる壁部と、を有する回転体が、
    前記周壁部の内径側に設けられた遊星歯車機構のギヤ列を介して、前記回転体と同軸に配置された軸部材で支持された自動変速機における支持構造であって、
    前記壁部の内径側を、前記軸部材に外挿したリング状の支持部材で支持させたことを特徴とする自動変速機における支持構造。
  2. 前記壁部の内径側には、前記回転体の回転軸方向における一方の面に、前記支持部材が圧入される凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機における支持構造。
  3. 前記軸部材では、前記遊星歯車機構のギヤとの嵌合部に隣接して、前記嵌合部よりも外径が大きい大径部が設けられており、
    前記支持部材は、前記大径部と前記嵌合部との境界の段部に、前記回転軸方向で対向していることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機における支持構造。
  4. 前記支持部材は、耐熱性と耐摩耗性を持つ樹脂材料で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の自動変速機における支持構造。
  5. 前記嵌合部の外周には、潤滑油の供給口が開口しており、
    前記支持部材における前記段部との対向面には、前記回転軸方向から見た前記対向面の内周から外周側に延びる溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の自動変速機における支持構造。
  6. 前記対向面には、前記溝が複数設けられており、
    複数の前記溝は、
    前記回転軸方向から見て前記対向面の内周から外周まで及んで形成された第1の溝と、
    前記対向面の内周から、外周側の途中位置まで及んで形成された第2の溝と、を有していることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機における支持構造。
  7. 前記支持部材の内周には、前記溝に連絡する連絡溝が、前記回転軸周りの周方向に間隔をあけて複数設けられており、
    前記連絡溝は、前記支持部材の内周を前記回転軸方向に横切って設けられていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の自動変速機における支持構造。
  8. 前記支持部材の内周は、前記壁部の内周よりも、前記回転軸側に位置しており、
    前記軸部材では、前記嵌合部と前記大径部との間に、前記支持部材が外挿される外挿部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の自動変速機における支持構造。
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