JP2018071394A - 内燃機関のegrシステム及び内燃機関のegr方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】EGRガスに含まれる凝縮水を一時的に貯留して、この一時的に貯留した凝縮水を再度蒸発させてEGRガスに戻すことで、凝縮水もしくは腐食水のような液体をEGR配管中に流さないようにすることができる内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法を提供する。【解決手段】EGRクーラー12より下流側のEGR通路11に、EGRガスGeに含まれる凝縮水Wを一時的に貯留する機能である貯留機能と、この一時的に貯留した凝縮水WとEGRガスGeを直接接触させることで凝縮水Wを自然蒸発させる機能である蒸発機能とを有する凝縮水処理装置20を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関には、排気ガスの一部をEGRガスとして排気通路からEGR通路を経由して吸気通路に還流させるEGRシステムが備わっている。
このEGRシステムの目的は、吸気ガスに燃焼ガスを混ぜることで酸素濃度が低下し燃焼温度を低下させることでNOx低減を図ることである。さらに、燃焼温度を低下させてNOx低減を図るための技術として、EGR通路にEGRクーラーを配置して、EGRクーラーにより還流されるEGRガスの温度そのものを低下させる技術がある。
EGRガスには水蒸気が含まれており、EGRガスの低温時にはこの水蒸気が液化して凝縮水となる。この凝縮水は各部詰まりや各配管の接続位置に配置されるガスケットからの漏れ等の悪影響を与える。また、凝縮水はEGRガスに含まれるSOx(硫黄酸化物)やNOxに因って酸性の液体(腐食水)に変化し、EGR通路を構成するEGR配管や、EGR通路に備わるEGRクーラー及びEGRバルブ等を腐食する等の悪影響を与える。したがって、凝縮水もしくは腐食水のような液体をEGR配管中に流さないようにする必要がある。
ここで、空冷式EGRクーラーの下流側に備えたドッグレッグ部の直下に、底部の水抜き穴を介して結露水を回収するための貯水槽を設けるとともに、この貯水槽から結露水を導いて吸気系路の途中に添加する水添加手段を備えたNOx低減装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記のNOx低減装置では、貯水槽の上側を底部で塞いでおり、貯水槽に貯留した結露水(凝縮水)はEGRガスと直接接触しないので、EGRガスの湿度が低いときに結露水が自然蒸発してEGRガスに混合されることがない。
本発明の目的は、EGRガスに含まれる凝縮水を一時的に貯留して、この一時的に貯留した凝縮水を再度蒸発させてEGRガスに戻すことで、凝縮水もしくは腐食水のような液体をEGR配管中に流さないようにすることができる内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関のEGRシステムは、内燃機関のEGR通路にEGRクーラーを備えて構成される内燃機関のEGRシステムにおいて、前記EGRクーラーより下流側の前記EGR通路に、EGRガスに含まれる凝縮水を一時的に貯留する機能である貯留機能と、この一時的に貯留した凝縮水とEGRガスを直接接触させることで凝縮水を自然蒸発させる機能である蒸発機能とを有する凝縮水処理装置を備えて構成される。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関のEGR方法は、内燃機関のEGR通路にEGRクーラーを備え、該EGRクーラーより下流側の前記EGR通路に凝縮水処理装置を備えて構成される内燃機関のEGR方法において、EGRガスの湿度が飽和水蒸気量に対応する湿度である飽和湿度以上であるときに、前記凝縮水処理装置に凝縮水を一時的に貯留し、EGRガスの湿度が前記飽和湿度未満であるときに、この一時的に貯留した凝縮水とEGRガスを直接接触させることで凝縮水を自然蒸発させることを特徴とする方法である。
本発明の内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法によれば、凝縮水処理装置によりEGRガスに含まれる凝縮水を一時的に貯留するとともに、この一時的に貯留した凝縮水をEGRガスと直接接触させることで、EGRガスの湿度が低いときに凝縮水を自然蒸発させて、水蒸気成分としてEGRガスに混合させて、エンジンの気筒内における燃焼により処理することができる。なお、自然蒸発を利用しているので、メンテナンスフリーとすることができる。
したがって、EGRバルブやEGR配管に凝縮水などの液体が流れることがなく、一時的に凝縮水処理装置に貯留した凝縮水を蒸発させてEGRガスに戻すことで、凝縮水もしくは腐食水のような液体をEGR配管中に流さないようにすることができる。その結果、凝縮水処理装置を除くEGR通路を流れる凝縮水等の液体の量を減少して、エンジン内部への上記液体の流入量を減少させることができるので、この液体に起因する各種装置の不具合を未然に防止することができる。
なお、各種装置の不具合とは、各部詰まりや各配管の接続位置に配置されるガスケットからの漏れ等の液体成分に起因する不具合や、ピストン、各配管及びEGRバルブの腐食等の腐食水に起因する不具合のことである。
以下、本発明に係る第1実施形態の内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法について、図面を参照しながら説明する。本発明の内燃機関のEGRシステム10は、エンジン(内燃機関)1の排気通路3を通過する排気ガスGの一部をEGRガスGeとして、EGR通路(EGR配管)11を経由して吸気通路2に還流するシステムである。
吸気通路2には、図示しないが、上流側より順に、エアクリーナ、ターボチャージャ(ターボ式過給器)のコンプレッサ、インタークーラーが備わる。排気通路3には、図示しないが、上流側より順に、ターボチャージャのタービン、排気ガス浄化処理装置、マフラー、テールパイプが備わる。EGR通路11には、上流側より順に
、EGRクーラー12、EGRバルブ13が備わる。
、EGRクーラー12、EGRバルブ13が備わる。
大気中から導入される新気Aは、必要に応じて、EGR通路11から吸気通路2に流入するEGRガスGeを伴って、気筒(シリンダ)1aに送られる。また、気筒1aで発生した排気ガスGは、排気通路3に流出し、その一部はEGR通路11にEGRガスGeとして流れ、残りの排気ガスGa(=G−Ge)は、タービンを経由して、排気ガス浄化処理装置に流入して浄化された後、マフラー、テールパイプを経由して大気中へ放出される。
EGR通路11について説明する。図2に示すように、EGR通路11を、説明の便宜上、第1EGR通路11aと、第2EGR通路11bと、第3EGR通路11cの3つの通路に区分する。第1EGR通路11aは、排気通路3との接続口をZ方向の上端部として、この接続口よりZ方向下側に延設される通路である。第2EGR通路11bは、この第1EGR通路11aの下端部をY方向の右端部として、この右端部よりY方向左側に延設される通路である。第3EGR通路11cは、この第2EGR通路11bの左端部をZ方向の下端部として、この下端部よりZ方向上側に位置する吸気通路2との接続口まで延設される通路である。EGRクーラー12は第1EGR通路11aに、EGRバルブ13は第3EGR通路11cに、後述する凝縮水処理装置20は第2EGR通路11bにそれぞれ配設される。なお、図2では、各通路の区分の明瞭化のため、第1EGR通路11a、第2EGR通路11b、第3EGR通路11cの各通路の境界線を点線部で示している。
本発明の内燃機関のEGRシステム10では、図1、図2に示すように、EGRクーラー12より下流側のEGR通路11に凝縮水処理装置20を備える。この凝縮水処理装置20は、EGRガスGeに含まれる凝縮水Wを一時的に貯留する機能(貯留機能)と、この一時的に貯留した凝縮水WとEGRガスGeを直接接触させることで凝縮水Wを自然蒸発させて、水蒸気Waとする機能(蒸発機能)とを有する装置であり、EGR配管と同様に、耐腐食性を有するステンレス鋼(SUS)系統の部材を材質とする。
言い換えれば、凝縮水処理装置20は、凝縮水Wを一時的に貯留する領域(貯留領域)と、一時的に貯留した凝縮水Wを自然蒸発させる領域(蒸発領域)を有する装置であり、図2では、この貯留領域と蒸発領域が同一の領域で兼用される実施形態を示している。
凝縮水処理装置20は、EGRガスGeの湿度に応じて、貯留機能または蒸発機能の内、いずれか一方の機能を発揮する装置である。図3に示すように、EGRガスGeに含まれる水蒸気Waの量AWが飽和水蒸気量AWc以上になったとき、言い換えれば、EGRガスGeの湿度Hが飽和水蒸気量に対応する湿度(飽和湿度)H1以上になったときには、EGRガスGeは水蒸気Waの全量を含むことができず、一部の水蒸気Waが液化して凝縮水Wとなる。この液化した凝縮水Wが凝縮水処理装置20に貯留される(貯留機能)。
一方、EGRガスGeに含まれる水蒸気Waの量AWが飽和水蒸気量AWc未満になったとき、言い換えれば、EGRガスGeの湿度Hが飽和湿度H1未満になったときには、水蒸気Waの量AWと飽和水蒸気量AWcの差分(=AWc−AW)だけ、EGRガスGeに水蒸気Wを含ませる余裕が生じる。そのため、EGRガスGeが凝縮水処理装置20に貯留された凝縮水Wに直接接触していると、凝縮水処理装置20に貯留された凝縮水Wが自然蒸発し発散されて水蒸気Waとなり、EGRガスGeに含まれることとなる(蒸発機能)。そして、自然蒸発した水蒸気WaはEGRガスGeに含まれた状態で、新気Aとともに、エンジン1の気筒1a内での燃焼反応により処理される。この蒸発機能を大きくすることが好ましく、そのためには、蒸発領域の表面積、言い換えれば、EGRガスGeとの接触面積ができるだけ大きくなるように構成する。
なお、EGRクーラー12を通過後のEGRガスGeは、EGRクーラー12での冷却媒体との熱交換により、特に低温化するため、飽和湿度H1が低くなり、凝縮水Wが生成され易い。したがって、凝縮水処理装置20をEGRクーラー12の直ぐ下流側に配設すると、EGRクーラー12を通過して生成された凝縮水Wが凝縮水処理装置20に貯留され易くなるので好ましい。さらに、図2に示すように、凝縮水処理装置20をEGRクーラー12のZ方向下方側となるように配設すると、EGRクーラー12をEGRガスGeが通過して生成された凝縮水Wが重力により凝縮水処理装置20に落下するので、凝縮水処理装置20により一層貯留され易くなる。また、EGRクーラー12の下流側に、凝縮水処理装置20をEGRクーラー20と一体となるように構成してもよい。また、図1では、EGRクーラー12の下流側にEGRバルブ13を配置しているが、EGRクーラー12の上流側にEGRバルブ13を配置する構成に対しても、本発明を適用することができる。
次に、本発明の内燃機関のEGRシステム10の第2実施形態について説明する。図4に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、凝縮水処理装置20をEGRクーラー12の直ぐ下流側になるように配設する。ただし、第2実施形態では、第1実施形態のように凝縮水処理装置20の内部に貯留領域と蒸発領域を同一の領域として設けるのではなく、凝縮水処理装置20の内部に貯留領域(貯留機能)を有する貯留部20aと、蒸発領域(蒸発機能)を有する蒸発部20bとを別領域として備えるように構成するとともに、貯留部20aと蒸発部20bとを連通可能に構成する。さらに、貯留部20aと蒸発部20bの間の連通部分に開閉弁21を備える。また、蒸発部20bの蒸発機能を大きくすることが好ましく、そのためには、蒸発部20bの表面積、言い換えれば、EGRガスGeとの接触面積ができるだけ大きくなるように構成する。
また、凝縮水処理装置20より下流側のEGR通路11にEGRガス用温度センサ(EGRガス用温度検出装置)30を備えるとともに、EGR通路11と吸気通路2の合流点より上流側の吸気通路2にブーストガス用温度センサ(ブーストガス用温度検出装置)31を備えて、さらに、EGRシステム1を制御する制御装置40を備える。
EGRクーラー12によりEGRガスGeが低温化するため、EGRクーラー12の直ぐ下流側では、EGRクーラー12の上流側の第1EGR通路11aのEGRガスGeと比較して、EGRガスGeの湿度Hが飽和湿度H1以上になって、EGRガスGeに含まれていた一部の水蒸気Waが凝縮水Wとなることが特に多い。この生成された凝縮水Wを凝縮水処理装置20の貯留部20aに貯留する。
この貯留部20aに貯留している凝縮水Wを開閉弁21を開くことで、蒸発部20bに送り、この蒸発部20bで、凝縮水WをEGRガスGeに接触させてEGRガスGe中に蒸発させる。この蒸発は、EGRガスGeの湿度Hが飽和湿度H1より低くないと起こらないので、EGRガス用温度センサ30の検出値Taが予め設定された設定温度Tc以上のときに、開閉弁21を開いて、貯留部20aの凝縮水Wを蒸発部20bに流入させる。この設定温度Tcは、予め行った実験結果等から、設定温度Tcに対応する飽和湿度HcがEGRガスGeの湿度Hより十分に高くなっていて、このEGRガスGeの温度Taが設定温度Tc以上では、水分としては存在し難い温度、即ち、凝縮水Wが蒸発する温度に設定される。
しかしながら、ブーストガス用温度センサ31の検出値TbがEGRガス用温度センサ30の検出値Taよりも低いときには、EGRガスGeが新気Aに混合すると、この混合気(A+Ge)の温度がEGRガスGeの温度Taよりも低下するので、蒸発部20bからEGRガスGeに蒸発した水分が吸気通路2内で凝縮して、吸気通路2内に凝縮水Wが発生する懸念がある。
したがって、ブーストガス用温度センサ31の検出値TbがEGRガス用温度センサ30の検出値Ta以上であるときには、確実に凝縮水Wが蒸発部20bからEGRガスGeに蒸発すると共に、吸気通路2内に凝縮水Wが発生しないので、開閉弁21を開いて、貯留部20aの凝縮水Wを蒸発部20bに流入させる。その一方で、ブーストガス用温度センサ31の検出値TbがEGRガス用温度センサ30の検出値Ta未満であるときには、確実に凝縮水Wが蒸発部20bからEGRガスGeに蒸発しても、吸気通路2内に凝縮水Wが発生する懸念があるので、開閉弁21を閉じて、貯留部20aの凝縮水Wを蒸発部20bに流入させない。
つまり、制御装置40が、検出値Taが設定温度Tc以上で、かつ、検出値Tbが検出値Ta以上であるときに、貯留部20aの貯留量Vに依らずに、開閉弁21を開状態として、貯留部20aに貯留する凝縮水Wを蒸発部20bに移動させる制御を行うように構成する。また、制御装置40が、検出値Taが設定温度Tc未満のときに、または、検出値Tbが検出値Ta未満であるときに、開閉弁21を閉状態として、貯留部20aに貯留する凝縮水Wを蒸発部20bに移動させない制御を行うように構成する。
このようにすることで、検出値Taが設定温度Tc以上で、EGRガスGeの湿度Hが設定温度Tcに対応する飽和湿度Hcよりも低く、凝縮水Wを水蒸気Waに気化してEGRガスGeに含ませることが可能なときに、蒸発部20b内の凝縮水Wの量を増加させるので、凝縮水Wの自然蒸発を促進することができる。
また、検出値Tbが検出値Ta未満であるときに、開閉弁21を閉状態とすることで、蒸発部20bからEGRガスGeに蒸発した水分が吸気通路2内で凝縮して、吸気通路2内に凝縮水Wが発生する懸念を払拭することができる。
なお、図4に示すように、貯留部20aのZ方向上部には蓋22が設置されており、この蓋22とEGR配管の隙間を経由して凝縮水Wを貯留部20aに流入するようにして、貯留部20a内の凝縮水WがEGRガスGeと直接接触しないようにしている。このように、凝縮水Wの自然蒸発を貯留部20aでは行わず蒸発部20bのみで行うようにすることで、EGRガスGeの温度Taに応じて開閉弁21を開閉することにより凝縮水Wの自然蒸発量を調整及び制御して最適化することができる。
以上より、本発明に係る実施の形態の内燃機関のEGRシステムを基にした、内燃機関のEGR方法は、内燃機関1のEGR通路11にEGRクーラー12を備え、このEGRクーラー12より下流側のEGR通路11に凝縮水処理装置20を備えて構成される内燃機関のEGR方法において、EGRガスGeの湿度Hが飽和水蒸気量AWcに対応する湿度である飽和湿度H1以上であるときに、凝縮水処理装置20に凝縮水Wを一時的に貯留し、EGRガスGeの湿度Hが飽和湿度H1未満であるときに、この一時的に貯留した凝縮水WとEGRガスGeを直接接触させることで凝縮水Wを自然蒸発させることを特徴とする方法となる。
上記の本発明に係る実施の形態の内燃機関のEGRシステム及び内燃機関のEGR方法によれば、凝縮水処理装置20によりEGRガスGeに含まれる凝縮水Wを一時的に貯留するとともに、この一時的に貯留した凝縮水WをEGRガスGeと直接接触させることで、EGRガスGeの湿度が低いときに凝縮水Wを自然蒸発させて、水蒸気成分としてEGRガスGeに混合させて、エンジン1の気筒内燃焼により処理することができる。なお、自然蒸発を利用しているので、メンテナンスフリーとすることができる。
したがって、EGRバルブ13やEGR配管(EGR通路)11に凝縮水Wなどの液体が流れることがなく、一時的に凝縮水処理装置20に貯留した凝縮水Wを蒸発させてEGRガスに戻すことで、凝縮水Wもしくは腐食水のような液体をEGR配管11中に流さないようにすることができる。その結果、凝縮水処理装置20を除くEGR通路11を流れる凝縮水W等の液体の量を減少して、エンジン1内部への上記液体の流入量を減少させることができるので、この液体に起因する各種装置の不具合を未然に防止することができる。
また、凝縮水処理装置20に凝縮水Wの蒸発専用の加熱装置(例えば、電熱ヒータ等)を設ける必要がないので、低コスト化することができる。
ここで、上記の各種装置の不具合とは、例えば、凝縮水分とカーボンの積層化に起因するEGRクーラー12の内部流路の詰まりであり、凝縮水WとSOx、NOxに起因するEGR配管全体の腐食や穴あきであり、凝縮水分とカーボンの積層化に起因するEGRバルブ13の詰まりや固着であり、凝縮水WとSOx、NOxに起因するEGR配管の継ぎ目の各部ガスケットからの水漏れであり、凝縮水WとSOx、NOxに起因するピストン周りの腐食や摩耗である。
なお、凝縮水処理装置20を凝縮水Wを一時的に貯留し、蒸発させるプールのみで構成すると消耗品や故障する部品が必要無いのでメンテナンスフリーとなり、開閉弁21を設けても、開閉弁21を故障の少ない弁で構成することによりメンテナンスフリーに近づけることができる。
また、メンテナンスフリーをある程度犠牲にして、EGRガスGeの湿度が低いときであっても、凝縮水の蒸発を促進したい場合には、凝縮水処理装置20にメッシュや金網等の凝縮水の蒸発を促進する消耗品(蒸発促進部材、図示しない)を備えてもよい。
なお、本発明の第1実施形態の自己バランス方式の凝縮水処理装置20を備えた内燃機関のEGRシステム(図2)と第2実施形態のセンサ&バルブ制御方式の凝縮水処理装置20を備えた内燃機関のEGRシステム(図4)とをコスト面や仕向地環境等によって仕様を使い分けて、車両に実装することがより好ましい。例えば、凝縮水Wの貯留及び蒸発をより緻密に制御したい場合は第2実施形態のセンサ&バルブ制御方式の凝縮水処理装置20を備えた内燃機関のEGRシステムを採用し、そうでない場合は、センサ&バルブのメンテナンスがフリーとなる第1実施形態の自己バランス方式の凝縮水処理装置20を備えた内燃機関のEGRシステムを採用することがより好ましい。
1 エンジン(内燃機関)
10 内燃機関のEGRシステム
11 EGR通路(EGR配管)
11a 第1EGR通路
11b 第2EGR通路
11c 第3EGR通路
12 EGRクーラー
13 EGRバルブ
20 凝縮水処理装置
20a 貯留部
20b 蒸発部
21 開閉弁
22 蓋
23 凝縮水流入口
30 EGRガス用温度センサ(EGRガス用温度検出装置)
31 ブーストガス用温度センサ(ブーストガス用温度検出装置)
40 制御装置
H 湿度
H1 飽和湿度
A 吸気(新気)
G、Ga 排気ガス
Ge EGRガス
W 凝縮水
Wa 水蒸気
10 内燃機関のEGRシステム
11 EGR通路(EGR配管)
11a 第1EGR通路
11b 第2EGR通路
11c 第3EGR通路
12 EGRクーラー
13 EGRバルブ
20 凝縮水処理装置
20a 貯留部
20b 蒸発部
21 開閉弁
22 蓋
23 凝縮水流入口
30 EGRガス用温度センサ(EGRガス用温度検出装置)
31 ブーストガス用温度センサ(ブーストガス用温度検出装置)
40 制御装置
H 湿度
H1 飽和湿度
A 吸気(新気)
G、Ga 排気ガス
Ge EGRガス
W 凝縮水
Wa 水蒸気
Claims (4)
- 内燃機関のEGR通路にEGRクーラーを備えて構成される内燃機関のEGRシステムにおいて、
前記EGRクーラーより下流側の前記EGR通路に、EGRガスに含まれる凝縮水を一時的に貯留する機能である貯留機能と、この一時的に貯留した凝縮水とEGRガスを直接接触させることで凝縮水を自然蒸発させる機能である蒸発機能とを有する凝縮水処理装置を備えて構成されている内燃機関のEGRシステム。 - 前記凝縮水処理装置より下流側の前記EGR通路にEGRガス用温度検出装置を備えるとともに、前記EGR通路と吸気通路の合流点より上流側の前記吸気通路にブーストガス用温度検出装置を備えて、
前記凝縮水処理装置に、前記貯留機能を有する貯留部と、前記蒸発機能を有する蒸発部とを別体として備えるとともに、この貯留部と蒸発部の間に開閉弁を備えて、
前記EGRガス用温度検出装置の検出値が予め設定された設定温度以上であるときに、前記開閉弁を開状態として、前記貯留部に貯留する凝縮水を前記蒸発部に移動させる制御を行うように構成されている請求項1に記載の内燃機関のEGRシステム。 - 前記EGRシステムを制御する制御装置が、
前記EGRガス用温度検出装置の検出値が予め設定された設定温度以上であっても、前記ブーストガス用温度検出装置の検出値が前記EGRガス用温度検出装置の検出値未満であるときには、前記開閉弁を閉状態として、前記貯留部に貯留する凝縮水を前記蒸発部に移動させない制御を行うように構成されている請求項2に記載の内燃機関のEGRシステム。 - 内燃機関のEGR通路にEGRクーラーを備え、該EGRクーラーより下流側の前記EGR通路に凝縮水処理装置を備えて構成される内燃機関のEGR方法において、
EGRガスの湿度が飽和水蒸気量に対応する湿度である飽和湿度以上であるときに、前記凝縮水処理装置に凝縮水を一時的に貯留し、EGRガスの湿度が前記飽和湿度未満であるときに、この一時的に貯留した凝縮水とEGRガスを直接接触させることで凝縮水を自然蒸発させることを特徴とする内燃機関のEGR方法。
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JP2021134661A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-13 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の冷却システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021134661A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-13 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の冷却システム |
JP7243663B2 (ja) | 2020-02-21 | 2023-03-22 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の冷却システム |
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