JP2018069255A - 純チタン金属ワイヤおよびその加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細な結晶粒を形成しつつ線状または棒状に成形された純チタン金属ワイヤを提供するとともに、その加工方法を実現する。【解決手段】 加工方法は、予備加工と変形加工とを含む。予備加工は、純チタン金属材料に対して定めた三次元方向のうち、二以上の方向に対して各1回以上の鍛造を施し、純チタン金属材料の全体における累積ひずみ量が1.5以上となる多軸鍛造処理工程と、多軸鍛造処理された材料を圧延加工によって圧延処理する圧延工程とを含む。変形加工は、材料の温度を70℃以下としつつスウェージングもしくは引抜加工またはこれらの組み合わせにより、断面減縮率60%以上の強圧延を施す。加工された純チタン金属ワイヤは、結晶粒が長手方向に長尺に構成され、短軸方向の結晶粒径の平均長さに対する長軸短軸方向の結晶粒径の平均長さが、1:1.1〜1:10であり、結晶粒のそれぞれの平均長さがともに1μm以下である。【選択図】 図1

Description

本発明は、純チタン金属材料を線状または棒状としてなる金属ワイヤおよびその加工方法に関し、特に、高強度の純チタン金属ワイヤとその製造方法に関するものである。
純チタンとは、一般に純度99%以上のものを意味し、生体適合性に優れていることから、医療用の金属材料として使用されることがある。しかしながら、純チタンを使用する場合、強度が不十分であるため、他の金属元素を添加し、チタン合金として強度を増大させることがあった。例えば、Ti−6Al−4Vとするチタン合金などが開発されている(非特許文献1参照)。
ところが、Ti−6Al−4V合金を生体内で使用すると、それに含まれるアルミニウム成分またはバナジウム成分によって、生体不活性や生体拒絶反応を招来させることも周知となっている。そのため、このような現象を軽減するためには、生体材料の表面に、母材よりも生体適合性に優れる材料をコーティングする方法が開発されている(特許文献1参照)。
しかしながら、母材の表面に他の材料をコーティングする方法では、生体材料としての通常の加工を終了した後に全体をコーティングすることとなり、非常に煩雑なものとならざるを得なかった。さらに、コーティング条件の適正化、および生体内部における環境下での経時変化に伴う母材とコーティング材料との密着性などについて、追跡調査が余儀なくされ、その安全性の評価について疑問が残されていた。
特表2007−504920号公報 WO2014/038487号公報
城島尚之,「生体材料としてのチタンおよびチタン合金」,軽金属、Vol.55(2005),pp.561−565
上述のように、純チタンを使用する場合には強度は不足し、チタン合金を使用する場合はコーティングが必要となるため、生体材料として好適なチタン金属の開発が切望されていた。そこで、本願の発明者は、三次元方向に繰り返し鍛造処理を行う多軸鍛造法と、強圧延による高強度の純チタン材料を得る加工方法を開発した(特許文献2参照)。この方法によれば、生体適合性の良好な純チタンを使用しつつ、高強度を有することから、生体材料に適するものであった。
ところが、上記のように加工された純チタンを生体材料に加工するためには、その高強度によって、決して容易なものではなかった。例えば、人工歯根(いわゆるインプラント)の材料に使用する場合には、小径の線状に加工することが要請されるが、高強度のチタンインゴットを小径の線状に加工することは困難であった。
また、当該加工では内部ひずみを増大させることがあり、このような場合には時効処理などを施すことによって内部ひずみを除去することが一般的である。しかし、時効処理によって結晶粒を微細化させることによって高強度を実現したにもかかわらず、当該結晶粒が、時効処理によって再結晶化または肥大化させるおそれがあり、この結果、強度が低下することが想定されていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、多軸鍛造と線状成形加工とを組み合わせることにより、微細な結晶粒を形成しつつ線状または棒状に成形された純チタン金属ワイヤを提供するとともに、その加工方法を実現することである。
そこで、純チタン金属ワイヤに係る本発明は、純チタン金属材料を線状または棒状に加工してなる金属ワイヤであって、結晶粒が長手方向に長尺に構成され、短軸方向の結晶粒径の平均長さ(A)に対する長軸方向の結晶粒径の平均長さ(B)が、1:1.1〜1:10であり、結晶粒のそれぞれの平均長さ(A,B)がともに1μm以下であることを特徴とするものである。
上記のような構成の場合には、結晶粒の平均粒径は1μm以下であることから、多軸鍛造法による純チタン金属材料と同様に、本発明に係る純チタン金属ワイヤは微細な結晶粒組織によって高強度である。さらに、ワイヤの長手方向に向かって結晶粒が縦長状態となっており、ワイヤの横断面中に結晶粒が密に配置される一方、長手方向には適宜長さにわたって結晶粒が存在することとなるため、線状または棒状に成形された状態においても高い引張強度を有することとなる。
ここで、前記の短軸方向の結晶粒径の平均長さ(A)に対する長軸方向の結晶粒径の平均長さ(B)の割合は、1:1.1〜1:5の範囲が好ましく、さらに、1:3〜1:4が好適である。大きく変更することにより、引張方向への強度が増大するが、5倍以上の比率で長軸方向が長い場合には結晶粒の変形の限度を超える場合があるためであり、好適な3倍〜4倍程度であれば、引張方向への変形性を維持しつつ高強度を得ることができる。また、両方向に対する平均長さ(A,B)は、ともに0.5μm以下であることが好ましい。純チタン金属における多軸鍛造においても、結晶粒が微細であることによる強度を増大させることが認められているからである。なお、これらの結晶粒の状態により、引張強度を800MPa以上とすることが可能となり、例えば、人工歯根(インプラント)にも使用することができ、さらには、高強度が要求される精密機械などのチタンネジとして使用することも可能となる。
他方、純チタン金属ワイヤの製造方法に係る本発明は、純チタン金属材料を線状または棒状とする金属ワイヤの加工方法であって、純チタン金属材料に強ひずみ加工を施す予備加工と、該予備加工された純チタン金属材料を所定形状に変形する変形加工とを含み、前記予備加工は、純チタン金属材料に対して定めた三次元方向のうち、二以上の方向に対して各1回以上の鍛造を施し、該純チタン金属材料の全体における累積ひずみ量が1.5以上となる多軸鍛造処理工程と、多軸鍛造処理された材料を圧延加工によって圧延処理する圧延工程とを含み、前記変形加工は、材料の温度を70℃以下としつつスウェージングもしくは引抜加工またはこれらの組み合わせにより、前記予備加工された純チタン金属材料に対しさらに断面減縮率60%以上の強圧延を施すものであることを特徴とするものである。
上記構成によれば、予備加工において、多軸鍛造による純チタンに対する累積ひずみ量を1.5以上としており、結晶粒を微細化したうえで、変形加工によって断面減縮率を60%以上とする強圧延を施すものであるから、多軸鍛造に加えて強圧延による効果により結晶粒を微細化することができる。さらに、変形加工は、スウェージングもしくは引抜加工またはこれらの組み合わせによることから、結晶粒を純チタン金属ワイヤの長手方向に向かって延伸させることができ、その結果として、純チタン金属ワイヤの長手方向に向かって長軸となり、その直交方向に短軸な構造を形成することとなる。そして、上記スウェージングまたは引抜加工を繰り返して所定の断面減縮率まで細線化するものであるが、その回数に応じて、結晶粒の短軸方向の平均長さと長軸方向の平均長さの比を1.1倍以上10倍以下とすることも可能となる。
なお、前記圧延工程としては、溝ロール圧延加工によるものとすることができる。この場合には、圧延加工を施しつつ、断面形状を円形に加工することができる。
また、変形加工を、第一次線状成形工程および第二次線状成形工程に区別し、第一次線状成形工程では、断面減縮率を50%〜90%の範囲で強圧延し、第二次線状成形工程では、前記一次線状成形工程の後に、断面減縮率を1%〜20%の範囲で強加工する場合もある。
このような構成の場合には、第一次線状成形工程において、例えば、溝ロール圧延やスウェージングによって強圧延加工を行うことができ、第二次線状成形工程では、例えば、引抜加工により、断面積を減縮させつつ所定の径に仕上げることができる。
なお、上記のように、第一次線状成形工程と第二次線状成形工程とを区別する場合であって、その第二次線状成形工程として引抜加工を行う場合には、第二次線状成形工程の前において、表面を保護するための保護膜を形成させることが好ましい。これは、引抜加工の際に潤滑剤として機能させる目的である。潤滑油を使用することもできるが、被覆することで材料表面の傷の発生を抑制することもできる。保護膜としては、樹脂材料によるコーティング(化成皮膜生成)や酸化による被膜形成が好ましい。酸化による皮膜形成においては、再結晶温度以下(例えば500℃以下)での加熱処理により酸化させる場合のほか、再結晶温度を超える温度(例えば800℃以下)に短時間(数分間)の加熱処理により表面に酸化皮膜を生成させることができる。また、陽極酸化により皮膜を形成してもよい。
樹脂被膜によって表面を被覆する場合は、樹脂材料によるコーティングの前に、加工材料表面の油脂成分を除去する脱脂工程と、酸性液による酸洗浄工程とを行うことが好ましい。
さらに、上記の加工方法においては、800℃以下の低温で焼鈍する熱処理工程を含むこともできる。500℃を超えると再結晶を生じさせるが、短時間であれば、結晶粒を整えることができる。すなわち、結晶粒の長軸と短軸の平均的な長さの比は、前述のとおりが好ましいが、差違が大きくなる場合は、僅かながら再結晶させることにより、結晶粒を均一な状態に誘導することができる。この場合においても、再結晶後の結晶粒が微細であり、かつ、長軸と短軸とに所定の比を有していれば、前述のような強度をえることができる。
本発明によれば、多軸鍛造と線状成形加工とを組み合わせることにより、微細な結晶粒を形成しつつ線状または棒状に成形された純チタン金属ワイヤを製造することができる。この純チタン金属ワイヤは、高強度であるから、生体材料として優れた機能を有し、例えば、人工歯根(インプラント)に使用することができることはもちろんのこと、各種の医療器具に使用することができる。
純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の概略を示す説明図である。 純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の予備加工の前半における加工の状態を示す説明図である。 純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の予備加工の後半における加工の状態を示す説明図である。 純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の予備加工の状態を示す説明図である。 実験例1において加工した金属ワイヤの例を示す写真である。 実験例1において加工した金属ワイヤの一部について、その組織の状態を示すTEM像である。 実験例1において加工した金属ワイヤの一部について行った引張試験の結果を示すグラフである。 実験例2において加工した金属ワイヤについて行った引張試験の結果を示すグラフである。 比較例における金属ワイヤについて行った引張試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の概略を示す図である。この図に示されているように、本実施形態の加工方法は、大別すると、予備加工と変形加工とに区別している。予備加工では、多軸鍛造による結晶粒の微細を促し、線状または棒状の純チタン金属材料(以下、単に純チタン金属ワイヤと称する)を製造するための基礎的な材料を製造するものであり、変形加工において、所定径の純チタン金属ワイヤを成形するものとしている。
予備加工としては、多軸鍛造を行う多軸鍛造処理工程と、圧延工程とが施されるものである。多軸鍛造とは、詳細は後述するが、加工前の純チタン材料(出発材料)に対し、三次元方向に対して鍛造加工することによりひずみを与えるものである。圧延加工とは、所定の圧縮率で圧縮し、組織の微細化を促すものであるが、専ら変形加工に馴染む形状に加工するものである。
変形加工は、圧延加工された材料をスウェージング等によって線状または棒状に加工するものであり、このときの断面減縮率を異ならせて、第一次線状成形工程と、第二次線状成形工程とに区別して加工することができる。また、第二次線状成形工程の前には、表面を被覆するための工程を含めることができる。表面を被覆する工程には、表面酸化工程と、化成皮膜被覆工程を選択的に行うことができる。
これらの予備加工および変形加工とは別に、最後に熱処理工程を行う場合もある。この熱処理工程は、焼鈍であり、内部ひずみを減殺するとともに、結晶粒の大きさを整えるために行うものである。
ここで、予備加工について詳述する。図2および図3は、予備加工の一例を示している。図2(a)が多軸鍛造を示し、図2(b)はロール圧延加工を示している。また、図3(b)は溝ロール圧延加工を示している。
図2(a)に示されているように、多軸鍛造は、加工前の純チタン材料(出発材料)Aに対し、三次元方向に各1回(1パス)の鍛造加工をもって1回の多軸鍛造とし、これを数回繰り返すことにより累積ひずみ量を1.5以上とするものである。各パスは常温(300K)で行い、1パスにおけるひずみ速度は1×10−3/秒から10/秒の範囲としている。また、1パスにおいて導入されるひずみ量は、0.1〜0.8の範囲とし、これを所定の累積ひずみ量まで繰り返すものである。
例えば、1パスにおけるひずみ量が0.1の場合、1回の多軸鍛造により0.3の累積ひずみ量を導入することができることから、これを6回繰り返せば(18パス)1.8の累積ひずみ量を導入することができ、8回繰り返せば(24パス)累積ひずみ量は2.4となる。上記のように、多軸鍛造により所定の累積ひずみ量を導入することにより、結晶粒が微細化し、これによる高強度の純チタン金属材料を得ることができる。上記のような加工を、冷間巨大ひずみ加工と呼び、これまでの実験においては、平均結晶粒径を100nm以下とすることができた。本実施形態では、累積ひずみ量を調整することにより、容易に平均結晶粒径を1μm以下にすることができるものである。
上記のような多軸鍛造が施された材料Bは、図2(b)に示すように、圧延加工により引き延ばされ、所定の肉厚の材料Cに成形される。このときの圧延率は、65%以上とすることができ、数回に分けて圧延ローラによって圧延することにより所定の圧延率としている。なお、後述の溝ロール圧延による圧延率を含めて65%以上としてもよく、このような大きい圧延率により強圧延加工を施すことができる。強圧延加工の場合には、純チタンの組織内に変形双晶を出現させることになるが、本発明では、変形双晶の導出を目的とするものではないから、65%以下の圧延率でもよい。
このように肉厚を適宜な状態とした後、断面形状を円形とするための溝ロール圧延が施される。このとき、溝ロール圧延の前工程として、図3(a)に示すように、所定の長尺な棒状部材C1とするための切断工程がある。すなわち、本実施形態における圧延加工によって圧延された後の純チタン材料Cは、平板状であるため、これを切断して次工程のための棒状部材C1とするのである。
このように棒状に切断された材料C1は、溝ロール圧延によって丸棒状または線状に加工される。このときの溝ロール圧延においても、溝の径を順次小さくして繰り返すことにより、圧延率を調整することができるとともに、次工程におけるスウェージング等に使用し得る丸棒状または線状の材料Dを得ることができる。
上記のような予備加工に代えて、図4(a)に示すように、純チタン金属材料(出発材料)Aに対し、三次元のうちの二方向のみ(図はY方向とZ方向)を鍛造する多軸鍛造によることも可能である。このような二方向のみの多軸鍛造では、図4(b)に示すように、断面形状四角形の棒状部材Cを構成することができる。従って、次工程としては、溝ロール圧延により、円形断面の棒状または線状の材料に変形させるとともに、この溝ロール圧延を複数回繰り返し(溝の径を徐々に小さくして)縮径させることにより、所定の圧延率に至る強圧延を施すことも可能である。このときの、溝ロール圧延の後半は、後述の変形加工の一部(変形加工としての圧延加工)としてもよい。
これらの工程により予備加工を終了し、次工程として変形加工が行われる。変形加工としては、第1に、前記溝ロール圧延を継続することができるほか、第2に、スウェージングがある。スウェージングとは、ダイスによって材料を挟み、このダイスを高速で回転させることにより、縮径させる加工方法である。このスウェージングにより、断面縮減率を60%程度(またはそれ以上)に加工することができる。
上記の溝ロール圧延やスウェージングに際しては、加工熱により純チタン材料が温度上昇するため、材料温度を70℃以下に維持することが好ましい。これを大きく超えると、加工熱により局部的に温度が上昇し、回復・再結晶と軟化を生じさせるためである。また、変形加工の最後には、引抜加工(線引き)を行うことでもよい。引抜加工(線引き)は、棒状または線状の材料をダイス内に通すことにより、縮径させるものであり、小径の材料については、スウェージングに代えて引抜加工により、さらに縮径とする加工が可能となる。すなわち、断面減縮率を60%以上とする場合には、材料の外径が非常に小さくなるため、スウェージングと引抜加工を併用することによって、所定の断面減縮率に加工することができる。なお、引抜加工においても、ダイスの径を徐々に小さくしつつ繰り返すことができ、変形加工に使用される材料(予備加工終了後の材料D)が十分に小径である場合、または溝ロール圧延により断面減縮率が十分である場合には、引抜加工のみによって変形加工してもよい。
ここで、引抜加工に際しては、加工性向上のため(潤滑作用および表面損傷防止のため)、表面に被膜を形成することが好ましい。被膜としては、樹脂材料によるコーティング(化成皮膜生成)や酸化による被膜形成がある。酸化による皮膜形成においては、再結晶温度以下(例えば500℃以下)での加熱処理により酸化させることができる。また仮に、再結晶温度を超える温度(例えば800℃以下)であっても短時間(数分間)の加熱の場合には、再結晶する前に酸化皮膜を形成させることも可能である。材料を加熱せずに酸化皮膜を生成さ競るためには、陽極酸化による方法もあり得る。他方、化成皮膜生成の場合には、溶融したプラスチック等の合成樹脂に浸漬するなどによることができる。樹脂は、溶融温度が低いものを使用し、再結晶が生じない程度で皮膜生成させることが好ましい。なお、樹脂被膜によって表面を被覆する場合は、樹脂材料によるコーティングの前に、加工材料表面の油脂成分を除去する工程(脱脂工程)を行うことにより、樹脂の付着性が良くなり、また、さらに酸性液によって洗浄する工程(酸洗浄工程)を行うことにより、樹脂の付着効果が向上する。さらに、引抜加工後においても脱脂工程および酸洗浄工程を行うことにより、材料表面の樹脂を除去することができる。また、仕上げのために、研磨工程を追加してもよい。
上記のような加工方法により、結晶粒の平均長さは1μm以下となり、さらに、多軸鍛造の累積ひずみ量を増大させる場合は、0.5μm(500nm)以下とすることができる。さらに、溝ロール圧延、スウェージング、引抜加工などにより、微細な結晶粒がワイヤの長手方向に長くすることができる。このときの短軸方向の結晶粒径の平均長さ(A)に対する長軸短軸方向の結晶粒径の平均長さ(B)は、概ね1:1.1〜1:10の範囲内とすることができるが、好ましくは、1:1.1〜1:5の範囲であり、さらに好ましくは、1:3〜1:4である。このように、少なくとも上記割合が1:1〜1:10の範囲内であれば、引張強度を800MPa以上とすることができる。
<実験例1>
結晶粒の状態と、引張強度との関係を検証するための実験を行った。実験は、予備加工として、三次元方向(図2のX,Y,Z方向)に適宜回数(18パス)の多軸鍛造を行い、その後、冷間圧延(ロール圧延)により平板状とし、これを切断して角形の棒状部材とし、さらに溝ロール圧延を行った。このときの圧延率は60%とした。また、変形加工は、スウェージングの後に線引き加工を行った。このときの変形加工において、断面減縮率を94%とした直径0.95mmと、断面減縮率を66%とした直径3mmの二種類の丸棒状の純チタン金属ワイヤを得た。なお、この実験では、スウェージングによって断面減縮率を50%と90%にしたうえで、線引き加工を2回行って最終的な断面減縮率を得た。
上記実験により得られた二種類の純チタン金属ワイヤを図5に示す。図中の大径のワイヤが、直径3mmであり、小径のワイヤが直径0.95mmである。いずれも円滑な表面を有するワイヤとして加工されている。
さらに、上記ワイヤのうち、小径(直径0.95mm)としたものについて、TEM組織観察例を図6に示す。このTEM像からも判別できるが、ワイヤの長手方向に長軸を有する微細な結晶粒が存在している。この結晶粒を観察すると、長軸の平均的な長さは300nmであり、短軸の平均的な長さは100nmであった。これは、両軸の長さの比に直せば、短軸:長軸=1:3となる。なお、このTEM像には、変形双晶らしき組織も存在するが、これは強圧延により生じたものと判断される。
このように得られた大径(直径3mm)のワイヤについて引張試験を行った。引張試験の条件は、クロスヘッド速度を5.0m/minに一定とした。その試験の結果(応力−ひずみ曲線)を図7に示す。
これらの引張試験の結果から、大径(直径3mm)のワイヤは、断面減縮率が66%であったが、この程度の断面減縮率でも、降伏点における引張強度は、832MPaから949MPaの範囲内であり、伸び率は8%となった。すなわち、800MPa以上の引張強度を十分に有する純チタン金属ワイヤが得られた。
<実験例2>
実験例1と同様の手法により、直径1.123mmの純チタン金属ワイヤを作製し、同様の引張試験を行った。試験条件は実験例1と同じである。その結果を図8に示す。
この実験例によれば、降伏強度は734MPaから1050MPaの範囲にあるが、伸び率が6%であった。この結果から、スウェージングおよび線引き加工のプロセスにおいて、断面減少率を大きくすることにより、引張強度が上昇することが理解できる。
<比較例>
さらに、実験例1と同様の手法により、直径1.165mmの純チタン金属ワイヤを作製し、さらに、その後800℃(再結晶温度)よりも低い500℃で1時間の焼鈍を行い組織の状態を直線横断法により観察したところ平均結晶粒の大きさが1.2μmであった。また、結晶粒は均一な等軸であった。そこで、このワイヤについて、引張試験を行った。試験条件は実験例1と同じである。その結果を図9に示す。
この引張試験の結果から、降伏点における引張強度は、512MPaから642MPaであり、これまでの純チタン金属ワイヤに比較して強度が低下した。その結果、結晶粒の平均径は1μm以下とすべきことが判明した。なお、この比較例では、降伏後から最大応力に至るまでの加工硬化領域(均一変形領域)が非常に大きくなり、全伸び率が30%に達することとなった。これは、降伏応力、最大応力および伸び率の全てにおいて、一般的な純チタンよりも大幅に上昇している。
以上より、再結晶温度よりも低い温度により短時間(1時間よりも短時間)の焼鈍を施せば、結晶粒径を増大させることなく、長軸と短軸との比率を縮小できるものと考えられる。また、引張強度は若干低下するとしても、伸び率を向上させることができ、他方面の用途に使用することが可能となる。
A 加工前の純チタン金属材料
B 多軸鍛造後の材料
C,C1 圧延加工後の材料
D 成形加工後の材料

Claims (10)

  1. 純チタン金属材料を線状または棒状に加工してなる金属ワイヤであって、
    結晶粒が長手方向に長尺に構成され、短軸方向の結晶粒径の平均長さ(A)に対する長軸短軸方向の結晶粒径の平均長さ(B)が、1:1.1〜1:10であり、結晶粒のそれぞれの平均長さ(A,B)がともに1μm以下であることを特徴とする純チタン金属ワイヤ。
  2. 引張強度が800MPa以上である請求項1に記載の純チタン金属ワイヤ。
  3. 純チタン金属材料を線状または棒状とする金属ワイヤの加工方法であって、
    純チタン金属材料に強ひずみ加工を施す予備加工と、該予備加工された純チタン金属材料を所定形状に変形する変形加工とを含み、
    前記予備加工は、純チタン金属材料に対して定めた三次元方向のうち、二以上の方向に対して各1回以上の鍛造を施し、該純チタン金属材料の全体における累積ひずみ量が1.5以上となる多軸鍛造処理工程と、多軸鍛造処理された材料を圧延加工によって圧延処理する圧延工程とを含み、
    前記変形加工は、材料の温度を70℃以下としつつスウェージングもしくは引抜加工またはこれらの組み合わせにより、前記予備加工された純チタン金属材料に対しさらに断面減縮率60%以上の強圧延を施すものである
    ことを特徴とする純チタン金属ワイヤの加工方法。
  4. 前記圧延工程は、溝ロール圧延加工によって圧延処理するものである請求項3に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  5. 前記変形加工は、第一次線状成形工程と、第二次線状成形工程とを含み、
    第一次線状成形工程は、断面減縮率を50%〜90%の範囲で強圧延する工程であり、
    第二次線状成形工程は、前記一次線状成形工程の後に、断面減縮率を1%〜20%の範囲で強加工する工程である
    請求項3または4に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  6. 前記第一次および第二次線状成形工程は、それぞれ複数回の溝ロール圧延、スウェージングもしくはこれらの組み合わせにより、またはさらに引抜加工により、前記所定範囲における断面減縮率に達する強加工を施すものである請求項5に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  7. 前記第一次線状成形工程と前記第二次線状成形工程との間には、表面に酸化皮膜を生成するための表面酸化工程を有するものである請求項5または6に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  8. 前記第一次線状成形工程と前記第二次線状成形工程との間には、加工材料の表面を化成皮膜によって被覆する化成皮膜被覆工程を有するものである請求項5または6に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  9. 前記化成皮膜被覆工程は、加工材料表面の油脂成分を除去する脱脂工程と、酸性液による酸洗浄工程と、化成による成膜工程とを含むものである請求項8に記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
  10. さらに、800℃以下の低温で焼鈍する熱処理工程を含む請求項4ないし8のいずれかに記載の純チタン金属ワイヤの加工方法。
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