JP2018069220A - 気相と液相の混合方法とその装置 - Google Patents

気相と液相の混合方法とその装置 Download PDF

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光輝 藤原
俊一 糸平
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俊一 糸平
前田 大悟
Daigo Maeda
大悟 前田
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Abstract

【課題】 液相中に気相を混合あるいは液相中に微細気泡を生成させるために、極めて微細な細孔を必要とせず、更に極めて高圧な気相加圧を必要とせず、気相をまたは均一な大きさで豊富な微細気泡を大量に液相中に分散することができる、構造が簡単で経済的な気相と液相の混合方法とその装置を提供する。【解決手段】 液相が気相供給後液相aの流れ方向に、押し込まれるのではなく引き込まれる状況において、液相aの引き込まれる力に対して気相供給前液相bの送液量を絞ることにより、気相(気相空間)2が減圧することにより多孔質体1の豊富な細孔を介して、液相3中に微細気泡bbを供給分散することができる。ここで、微細気泡bbは、使用する気相が液相に対して高い溶解性がある場合、微細気泡とならず気相のまま液相に分散(溶解)する場合もある。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質体を介して気相を液相中に分散させる気相液相混合方法とその装置に関する。
従来、液相中に気相を分散させて、液相中の気相濃度を高めたり、液相中の気相濃度を別の気相濃度に置き換える、所謂飲料などで行われる溶解酸素を窒素置換する方法など、その手段として、微細気泡が利用されており、微細気泡であるほどその効率が良いとされ、その微細気泡を液相中に発生させる方法が種々提案されている。
特に散気管や多孔質体の微細孔を介して気相を液相中に微細気泡として分散させる送気法は、以下先行技術(特許文献1乃至2)とおり、その殆どが気相を加圧する方法が取られており、特に特許文献2に関しては、ナノメートルオーダーの気泡を形成させるために、極めて微細な細孔を必要とし、これに対して微細孔に透過させるために極めて高圧な気相加圧を必要としている。
特開平8−225094 特許第4505560号 特開2002−186840 特公昭62−025618 特公昭63−066777 特許第4951799号
ここで、特許文献1、特許文献2は、何れも概略、管状多孔質膜を用いており、この管状多孔質膜の外管から強制的に気相加圧を行い、管内を移送する液相中に気泡発生させるという方法が明示されている。そして、細孔径によって必要な気相加圧力があるということである。また、特許文献3においては、ノズル本体部の環状管の吸水部で吸水された水流が吐出部へ送水され、その際に該送水流へ減圧空気を供給して送水流中に気泡を形成し、かつ該気泡流を吐出部から噴出させる方法が明示されている。その際の空気供給経路として、その環状管壁に、当環状管と同心円状に密封して覆った1〜10個の空気室に、夫々2、3個の空気吸入孔が設けられており、これから空気が供給されるということである。特許文献4乃至6は、火山灰のシラスに含まれる火山ガラスを好適に使用できる所謂シラス多孔質ガラスについて示されている。
そこで、特に特許文献2の実施例においては、当該文献2の請求項1に係る実施例が示されておらず、つまり、当該実施例は、請求項1に請求項3の界面張力を低減するための乳化剤を添加した上での実施例であり、請求項1単独での実施例は不明である。
例えば当該文献2の実施例1では、陰イオン乳化剤が0.1重量%添加された液相中に、管状多孔質ガラス膜(SPG膜)平均細孔径85nmを介して外管から空気(気相)と水溶液(液相)の差圧
Figure 2018069220
ていない液相の場合、つまり、当該文献2の請求項1単独の、液相自体の表面張力が低減されない状
Figure 2018069220
十分考えられる。
また、当該文献2の請求項1記載の当該多孔質体の平均細孔径が0.05〜25μmと記載あると
Figure 2018069220
請求項1記載の最大差圧10MPaで実施可能かどうか不明であり、仮に、最大10MPaで気相を液相中に加圧入できたとしても、そこで形成される気泡径は全く不明である。
ただ、当該文献2明細書記載の図4から推察すると、乳化剤が添加された液相中での平均細孔径と平均気泡径の関係図であるが、この0.05μmの平均細孔径の多孔質体の場合、気泡径はグラフの延長上500nm程度と看取できる。これに対し乳化剤が添加されていない場合、それ以上の気泡径と考えられ、当該図4の直線近傍に存在し得るか全く不明である。
何れにおいても、管状多孔質体の外管から加圧して気相を加圧入するには、当細孔径が小さくなるほど高加圧力、つまり高エネルギーが必要ということになる。
次に、特許文献3に関しては、ノズル吐出口付近の流水の圧力が、ノズル本体部に設けられた空気室の空気圧より小さいので、空気が空気室からノズル本体部の環状管壁に設けた空気孔から空気が吸入され、水流と混合して微細気泡になることが示されているが、その空気孔は少なくとも2個有することと、実施例では一空気室に3個の空気孔が示されている。
また、その空気室は、具体的には1個〜10個がよいが、好ましくは1〜5個であるというように、多すぎないほうがよいことを示唆している。つまり、一空気室に設けられる空気孔が例えば3個とすると、ノズル本体の環状管壁に設けられる空気孔は3個〜30個程度と数えられる程度の構造で、送水流中に減圧空気を供給して気泡を形成し、微細気泡を生成するというものである。
何れにおいても、液相中の気泡の数は、送水流中に気泡を形成させる空気孔の数に由来するものと勘案すると、当文献に示されている構造では微細気泡の生成には効率的かもしれないが、気泡の占める割合が少なく、液相中に十分は気相を供給させる手段としては不十分である。
このように、加圧式は、気相を所謂加圧により圧縮して液相中に放出することになるため、液相中の常圧に開放されたあとは、圧縮状態から膨張して大きくなり微細な気泡の生成が困難な方向である。これに対し、陰圧式は、気相が減圧された状態で液相中の常圧に開放されるので、負圧の体積が常圧に戻ることによりさらに体積が縮むということで微細な気泡の生成が有利な手段であるが、従来、気相導入のための適度な数の微細孔の構造設計が課題とされていた。
そこで、本発明は、液相中に気相を混合あるいは液相中に微細気泡を生成させるために、極めて微細な細孔を必要とせず、更に極めて高圧な気相加圧を必要とせず、気相を、または均一な大きさで豊富な微細気泡を大量に液相中に分散することができる、構造が簡単で経済的な気相と液相の混合方法とその混合装置を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、液送流中に多孔質体を介して気相を加圧することなく気相を液相中に分散させることができることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の方法とその装置に係る。
項1.多孔質体を介して気相を液相中に分散させる方法であって、当該多孔質体平均細孔径が、0.1〜50μmであり、液相が多孔質体の片側に隣接しており、その多孔質体の反対側が気相と隣接しており、当該多孔質体の液相側方向へ、気相が多孔質体を介して引き込まれながら供給されることを特徴とする気相と液相の混合方法。
項2.液相の引き込みによる送液中に、多孔質体の片側をその送液に隣接して配置し、液相が引き込まれると同時に、当該多孔質体の反対側から気相が引き込まれて、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする項1記載の気相と液相の混合方法。
項3.送液手段の川上に多孔質体が配置され、送液手段が液相を引き込むと同時に、多孔質体のその液相と隣接している側とは異なる反対側から気相が引き込まれ、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする項1乃至2記載の気相と液相の混合方法。
項4.液相の液送流により発生する引き込み力を利用して、液相が引き込まれると同時に、多孔質体のその液相と隣接している側とは異なる反対側から気相が引き込まれ、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする項1乃至2記載の気相と液相の混合方法。
項5.多孔質体として多孔質ガラスを用いることを特徴とする項1乃至4記載の気相と液相の混合方法。
項6.多孔質体を介して気相を液相中に分散させる項1乃至5記載の気相と液相の混合装置。
本発明によれば、微細気泡を発生させるために、超微細孔を有する多孔質体を介して超高圧の気相加圧入を行うことなく、ある程度の微細孔を有する多孔質体により、送液中の気相空間の陰圧を利用して、安全に気相と液相中に分散、または微細気泡として液相中に生成することができるので、低エネルギーで経済的な気相と液相の混合を提供することができる。ここで、使用する気相が液相に対して非常に高い溶解性がある場合は、本発明によると微細気泡を生成することなく無気泡で液相中に気相を分散することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明するが、本発明が、以下の例示及び説明の内容により何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
(多孔質体)
本発明に用いられる多孔質体は、「水銀圧入式自動ポロシメーター(株式会社島津製作所製)」でその細孔径を測定した場合、分布する大きい孔径から水銀が圧入され順次測定されるとすると、その相対累積細孔分布曲線において、10%径を90%径で除した値が1〜2.0である単分散な細孔径を有する多孔質体が好ましく、その値が1〜1.5までの範囲内にあるミクロ多孔質体を用いることがより好ましい。
また、本発明に係る多孔質体を構成する材質は特に限定されず、適宜選択することができ、ガラス製、セラミック製、シリコン製、金属製、木製、樹脂製等が挙げられ、その成形体は、焼結法やガラス分相法による多孔質体などが挙げられる。
本発明では、特にガラスのミクロ相分離(ガラス分相法)を利用して形成される多孔質ガラスを好適に用いることができる。このガラス分相法による多孔質ガラスは、単分散細孔径を得ることのできる多孔質体である。
このような多孔質ガラスとしては、ガラスのミクロ相分離を利用して製造され公知のものが使用でき、周知のNaO−B−SiOを基礎ガラス組成とし骨格SiO組成となる多孔質ガラス、NaO−B−SiO−GeOを基礎ガラス組成とし骨格SiO−GeO組成となる多孔質ガラス、CaO−B−TiO−SiOを基礎ガラス組成とし骨格TiO−SiO組成となる多孔質ガラス、NaO−B−ZrO−SiOを基礎ガラス組成とし骨格ZrO−SiO組成となる多孔質ガラス、CaO−B−Al−SiOを基礎ガラス組成とし骨格Al−SiO組成となる多孔質ガラスがあるが、CaO−B−SiO−Al系の多孔質ガラス、CaO−B−SiO−Al−NaO系の多孔質ガラス及びCaO−B−SiO−Al−NaO−MgO系の多孔質ガラス等を適宜使用することができる。
このような多孔質ガラスは、特に細孔が均一であり、微細気泡生成に適している。この微細気泡生成に適する多孔質ガラスに、シラス多孔質ガラス(以下、「SPG」という)があり、その気孔率が50〜60%のものを利用することが好ましい。
ここで、多孔質ガラスとして好ましいSPGのような分相性多孔質ガラスの製造法は特徴的であり、熱処理により分相した分相ガラスから、酸溶液との接触により、ゲル相のみを外表面から浸食・溶出させて貫通孔を形成する方法であり、当該薬品処理によっては、気孔率が80%となる場合もあり、前記とおり気孔率が適当な50〜60%であっても、製造方法によっては細孔径分布の前記相対累積細孔分布曲線において、10%径を90%径で除した値が2.0以上の多分散になる場合もある。
それは、シラス多孔質ガラスの具体例として、宮崎県工業試験場が開発した特許文献4に開示されているCaO−B−SiO−Al系のシラス多孔質ガラスが好適に用いられることも考えられるが、同様開発されCaO−B−SiO−Al−NaO系のシラス多孔質ガラスに係る特許文献5に開示されている明細には、先の特許文献4に開示されているCaO−B−SiO−Al系のシラス多孔質ガラスでは、NaOを含有していないため酸処理により生じる細孔の精密な制御が困難であり、細孔径が大幅にばらつくと明確に記載されている。また、当特許文献5によると細孔径は最大10μmまでと示されている。
従って、シラス多孔質ガラスであっても、全てが単分散細孔径を有する多孔質ガラスが形成されるわけではない。
そこで、公知の宮崎県工業試験場で開発されたシラス多孔質ガラスでも、前述したとおり細孔径が大幅にばらつく場合もあり、より好ましいシラス多孔質ガラスは、特許文献6に開示されている最大細孔径25μmの製造が可能なシラス多孔質ガラスである。
このように多孔質体の細孔径は、特に限定されないが、前記とおりのシラス多孔質ガラスの組成によって所望の細孔径を製造するのに有利な組成があり、さらにより本発明に係るシラス多孔質ガラスは、ガラス組成により、自社エス・ピー・ジーテクノ株式会社で更に鋭意研究を重ねて製造条件を見出し、より単分散性の高い精度の良い最頻細孔径0.05〜100μmの範囲内において製造することができるシラス多孔質ガラスで、特に前述とおり、その相対累積細孔分布曲線において、10%径を90%径で除した値が1〜2.0である単分散な細孔径を有するシラス多孔質ガラスを用いるのが好ましく、その値が1〜1.5であるシラス多孔質ガラスがより好ましい。
多孔質体は、前段で定義したように細孔径が均一で細孔径の形状が貫通細孔であれば特に限定されず、本発明のとおり気相が液相中に供給されればよく、例えば円柱状、角柱状等のいずれの形状であってもよい。また、細孔は、多孔質体の表面に対して垂直に貫通していても良いし、あるいは斜めに貫通していても良く、さらには絡み合っていてもよく、細孔径分布が単分散であれば、このような細孔構造を有していても本発明において好適に使用することができる。
また、多孔質体の形状も限定されず、例えば膜状、ブロック状、管状、板状等が挙げられ、使用の目的、用途等に応じて適宜選択することができる。通常は、大きいスケールの気相液相混合装置などに組み込みやすい形状として、管状の多孔質膜であり、気相導入量が多くなると管状の多孔質膜を束ねてモジュール化することができる。
(気相液相混合方法)
先ず、本発明に係る多孔質体を介して液相中に微細気泡が供給される模式図を図1に示すが、液相が気相供給後液相aの流れ方向に、押し込まれるのではなく引き込まれる状況において、液相aの引き込まれる力に対して気相供給前液相bの送液量を絞ることにより、気相(気相空間)2が減圧することにより多孔質体1の豊富な細孔を介して、液相3中に微細気泡bbを供給分散することができる。ここで、微細気泡bbは、使用する気相が液相に対して高い溶解性がある場合、微細気泡とならず気相のまま液相に分散(溶解)する場合もある。
また、後述する実験例のとおり、使用する多孔質体1の細孔径が微細になるほど生成される微細気泡も小さくなる傾向であるが、微細気泡と確認できる範囲には肉眼では限界があり、肉眼で把握できない小さい領域で気相が液相中に分散混合されているという確認は、液相中の粒子径分布を測定できる粒度分布測定装置、あるいは液相中の気相溶存濃度を計測することにより、容易に確認することができる。
ここで重要なことは、当該多孔質体の細孔径が均一であることであり、その相対累積細孔分布曲線において、10%径を90%径で除した値が1〜2.0である単分散な細孔径を有する多孔質体を用いるのが好ましく、その値が1〜1.5であることがより好ましいことである。それは、前記とおり多孔質体1の細孔を介して液相中に気相が供給され気泡となって分散される際、細孔径分布が不均一であると、細孔が比較的大きい部分からのみ気相通過が起こってしまい、多孔質体全面の細孔から効率よく気相通過が起こらない事態が発生するからである。
または、細孔径分布が不均一な多孔質体の全細孔から気相通過させるために、気相通過量を最大限高めてしまうと、液相中への過剰な気相供給となって、かえって粗大気泡となり、微細気泡の生成とは言い難く、微細気泡を利用する多様な面で、効率の悪い気泡生成となってしまう。
そのために、本発明のとおり、当該多孔質体1の細孔径は、程よい陰圧力で細孔全面から気相通過が起こり得る均一な分布のものが好適である。
また、本発明に係る多孔質体1は、気相2が当該細孔径から離脱して液相中に気泡として分散する、所謂切れを良くするためには、気相は疎水的とされているため、少なくとも液相と接触するその多孔質体表面は、親水性が最も望ましい。その多孔質体表面が疎水的であると、気相が細孔出口表面にまとわりつき、かえって粗大気泡となり微細気泡の生成には不向きである。そのため、例えば、液相が疎水性であり、疎水的な多孔質体を用いようとして当該液相と接する面における当該液相に対する接触角が0°より大きく90°未満で良く濡れるとしても、当該疎水的な多孔質体は親水性にコーティングするなどの処理を施して親水性として用いることがよい。
(気相液相混合装置)
先ずこの方法を実施するために、気相液相混合装置において重要な多孔質体1の部分の詳細な説明を図2に示す。液相の流れa、b方向に引き込まれる際、多孔質体1を収めている多孔質膜モジュールMでは、当該多孔質体1と多孔質膜モジュールMとは、封止材Rによって、多孔質体1を介して、気相2領域と、液相3領域が液密・気密的に分かれており、あくまで多孔質体1の細孔を介して、気相2は液相3に通ずることになる。
ここで、図3に示すように気相供給液相方向dの狭径から広径に移行する構造にすることで、本発明に係る多孔質体を介する気相空間2が、液相流側へ引き込まれるように多孔質体1を介して液相中に気相を供給することもできる。
次にこれらの方法を利用した本発明に係る気相液相混合装置の一構成例を図4に示す。送液手段の液相引込側に多孔質膜1が設けられており、液相3の送液方向として、液相引込口6から液相流量調整バルブv2を通過して、液相矢印b方向のとおり当該多孔質膜1を通過する際に、気相2が送液手段Pの吸引力により気相フローメーター4入口から吸気され、気相方向Cに向かって多孔質膜1の細孔を介して、送液中に微細気泡が供給され、液相矢印a方向に気相供給後液相として液相吐出口7から微細気泡が放出される。ここで、前述同様、当気相が液相に対して高い溶解性がある場合、微細気泡とならず気相溶解液相として放出されることになる。
ここで、送液手段Pの吸引能力に合わせて多孔質体の細孔径を選定することができ、液相引込口6側に設けた流量調整バルブv2を絞ることにより、気相2を液相3中に引き込む吸引力(真空度)を高めて液相中に分散する気相量を多くすることや、細孔径の選択をより小さくすることができる。また、送液手段Pの送液量そのものをコントロールする送液コントローラーsにより、送液される液相の単位体積当たりに供給する気相量をコントロールすることもできる。
また、送液手段Pの吸引能力に対して細孔径が大きい場合、気相を多量に引き込んでしまい、液相中の気相量が多すぎて、送液手段Pが空回りして送液できなくなることも考えられ、その場合、気相流量調整バルブv1で絞り、気相量を調整することで、適量の気相を液相中に供給することができる。そのため、圧力ゲージ5や、気相フローメーター4で気相の吸引力や吸引量をモニタリングしながら適度な気相液相混合を簡単に調整することができる。
(微細気泡粒度分布測定)
そして、図4において前記通り微細気泡を生成しながら続けて当微細気泡の粒度分布を測定する場合、液相3中に前記方法により連続して微細気泡が分散した状態で、粒度分布測定装置9に粒度分布測定用サンプラー8のサンプラー取入口d1から微細気泡分散液相を取り込み、サンプラー排出口d2から当該微細気泡分散液相を排出する循環経路で、粒度分布測定装置9で計測することができる。当実験例における粒度分布測定には、レーザー解析式粒度分布測定装置Wing−SALD2000((株)島津製作所製)を用いた。
以上のように、連続的に微細気泡を生成しながら微細気泡の粒度分布を測定することができる。
(実験例)
本発明の方法と装置に係る図4において、多孔質体1に外径約10mm、内径約8.5mm、長さ250mmの単分散細孔多孔質膜である管状SPG膜(エス・ピー・ジーテクノ株式会社製)最頻細孔径(モード径)0.2μm親水性、0.4μm親水性、0.8μm親水性を用いて、液相3の水道水中に、本発明の気相液相混合を行い、連続して粒度分布測定を行った。ちなみに、液相水の表面張力を低減させる界面活性剤は一切使用していない。その結果、得られた微細気泡の分布を図5に示し、その細孔径(モード径)と気泡径(モード径)との関係を表1と図6に示す。ここで用いたSPG膜は、何れも本発明に係るとおり、その相対累積細孔分布曲線において、10%径を90%径で除した値が1〜2.0であることは言うまでもない。また、送液手段Pには、自吸力のあるイワキマグネットギアポンプMDG−M4T6A100((株)イワキ製)を用いた。
Figure 2018069220
ここで、表1の結果から、細孔径に応じた気泡径が得られていることがわかる。また、生成された気泡は、特に液相中に界面活性剤が存在しないために、不安定で気泡同士の合一や自己収縮などの現象が起こるとされており、気泡の粒度分布を特定することは非常に困難とされているが、本発明のとおりの方法により、連続的に微細気泡生成しながら、ダイレクトに粒度分布測定することで、相対的な数値として捉えることができる。
本発明に係る、気相を陰圧により多孔質体を介して液相中に微細気泡として供給する模式図である。 本発明に係る多孔質体部で気泡生成する模式図である。 本発明に係る気相空間が液相流により引き込み圧となる一実施例である。 本発明に係る気相液相混合装置と生成気泡の粒度分布測定方法の構成図である。 本発明に係る多孔質体1に、(a)SPG0.2μm親水性を用いた場合、(b)SPG0.4μm親水性を用いた場合、(c)SPG0.8μm親水性を用いた場合の微細気泡粒度分布である。 本発明に係る実験例で得られた細孔径(モード径)と気泡径(モード径)の関係図である。
1 多孔質体(多孔質膜モジュール内)
M 多孔質膜モジュール
R 封止材
a、d 気相供給後液相方向
b 気相供給前液相方向
2 気相(気相空間)
3 液相
c 気相方向
bb 微細気泡(微細気泡にならず気相のまま液相中に溶解する場合を含む)
4 気相フローメーター
v1 気相流量調整バルブ
5 圧力ゲージ
v2 液相流量調整バルブ
6 液相引込口
7 液相吐出口
P 送液手段
s 送液コントローラー
8 粒度分布測定用サンプラー
9 粒度分布測定装置
d1 サンプラー取入口
d2 サンプラー排出口

Claims (6)

  1. 多孔質体を介して気相を液相中に分散させる方法であって、当該多孔質体平均細孔径が、0.05〜100μmであり、液相が多孔質体の片側に隣接しており、その多孔質体の反対側が気相と隣接しており、当該多孔質体の液相側方向へ、気相が多孔質体を介して引き込まれながら供給されることを特徴とする気相と液相の混合方法。
  2. 液相の引き込みによる送液中に、多孔質体の片側をその送液に隣接して配置し、液相が引き込まれると同時に、当該多孔質体の反対側から気相が引き込まれて、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする請求項1記載の気相と液相の混合方法。
  3. 送液手段の川上に多孔質体が配置され、送液手段が液相を引き込むと同時に、多孔質体のその液相と隣接している側とは異なる反対側から気相が引き込まれ、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする請求項1乃至2記載の気相と液相の混合方法。
  4. 液相の液送流により発生する引き込み力を利用して、液相が引き込まれると同時に、多孔質体のその液相と隣接している側とは異なる反対側から気相が引き込まれ、当該多孔質体の細孔を介して液送流の液相中に気相または気泡が供給されることを特徴とする請求項1乃至2記載の気相と液相の混合方法。
  5. 多孔質体として多孔質ガラスを用いることを特徴とする請求項1乃至4記載の気相と液相の混合方法。
  6. 多孔質体を介して気相を液相中に分散させる請求項1乃至5記載の気相と液相の混合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109847606A (zh) * 2018-06-20 2019-06-07 南京林业大学 一种环状渗流式的多成分在线混合装置

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CN109847606B (zh) * 2018-06-20 2023-09-26 南京林业大学 一种环状渗流式的多成分在线混合装置

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