JP2018066772A - 光学積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱曲げ加工後に、特に、端部同士の融着の問題、および型抜き加工での端部の浮きや糸状物の発生という問題解決できる前記光学積層体1を提供することにある。
【解決手段】一対の透明シート3の間に、光学機能層5がサンドウィッチされた基本構造を有しており、少なくとも一方の透明シート3の表面に保護フィルム9が直接積層されている光学積層体1において、前記保護フィルム9が、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層9a、および第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層9bを少なくとも有してなり、前記内層9bが、前記透明シート3の表面に密着している光学積層体1である。
【選択図】 図1
【解決手段】一対の透明シート3の間に、光学機能層5がサンドウィッチされた基本構造を有しており、少なくとも一方の透明シート3の表面に保護フィルム9が直接積層されている光学積層体1において、前記保護フィルム9が、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層9a、および第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層9bを少なくとも有してなり、前記内層9bが、前記透明シート3の表面に密着している光学積層体1である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フォトクロミック性や偏光性等の光学機能を示す光学機能層を備えた光学積層体に関するものである。より詳細には、一対の透明シートの間に、光学機能層がサンドイッチされており、少なくとも一方の透明シートの表面に保護フィルムが直接積層されている光学積層体に関するものである。
近年、防眩性を有するサングラスなどに、透明で優れた耐衝撃性を有するポリカーボネートを用いたプラスチック基材の需要が急速に高まっている。そして、このようなプラスチック製サングラスにおいては、フォトクロミック化合物と組み合わせることによって、周囲の明るさに応じて透過率が変化することにより防眩性を調節できるプラスチック製フォトクロミックサングラスが急速に人気を得ている。
例えば、特許文献1には、2枚のポリカーボネートシートの間にフォトクロミック層が積層されている光学積層体が開示されている。また、特許文献2には、2枚のポリカーボネートの間に偏光層が積層されている光学積層体が開示されている。
上記のようなフォトクロミック層や偏光層等の光学機能層を備えた光学積層体は、一般に、熱曲げ加工により、所望の形状に加工される。この熱曲げ加工は、所望の形状に掘り込み加工が施された金型(mold)上に、光学積層体を載置し、加熱環境下(積層体のガラス転移温度近辺の温度下)のもと、加圧あるいは減圧(真空)下で賦形することにより行われる。また、係る光学積層体は、一般に上記の熱曲げ加工前、もしくは後に、所望の形状に型抜き加工される。
ところで、ポリカーボネートなどのプラスチックシートには、キズや汚れ、或いは異物がつきやすい。このため、上記熱曲げ加工時や型抜き加工時、或いは保管時、及び輸送時における表面保護を目的として、通常、該プラスチックシート表面には、保護フィルムが設けられる。このような保護フィルムとして、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムが用いられている。係る保護フィルムは、光学積層体をメガネレンズ等の最終製品として使用する際には、引き剥がされるものである。
例えば、特許文献3には、金型に接する側に配置された第一フィルム層とポリカーボネートシート側に配置された第二フィルム層とを有する保護フィルムが開示されている。上記の保護フィルムでは、第一フィルム層の融点が150℃以上のポリオレフィン系フィルム層であり、第二フィルム層の融点が125〜145℃のポリオレフィン系フィルム層であり、第二フィルム層とポリカーボネートシートとの間には、ポリエチレン系の粘着層が設けられている。係る構造の保護フィルムは、耐熱性に優れており、熱曲げ加工時の保護フィルムの金型表面への付着を有効に防止できるというものである。
更には、特許文献4には、基材層と接着剤層とからなる保護フィルムが提案されている。この保護フィルムでは、105〜130℃の融解ピーク(A)と160℃〜175℃の融解ピーク(B)とを有しており、融解ピークの面積比[(A)/(B)]が35/65〜80/20となっている。この保護フィルムを用いることにより、型抜き加工時において、保護フィルムの端部からの糸状物(バリのようなもの)の発生が抑制でき、また、熱曲げ加工による保護フィルムの金型への融着を抑制することができる。
しかしながら、上述した構造を有する従来公知の光学積層体には、熱曲げ加工後において、保護フィルムを引き剥がしたとき、保護フィルムを引き剥がしたときの所謂糊残り(粘着剤の付着)による外観不良あるいは光学特性の低下という問題があり、さらには、熱曲げ加工時における保護フィルムの金型への融着が生じる問題があった。また、光学積層体の型抜き加工時に、保護フィルム端部の浮きや糸状物が発生し、これらは光学積層体を型抜き加工後に熱曲げ加工に供すと成形不良を引き起こしていた。
また、本発明者等が従来公知の光学積層体を使用して熱曲げ加工品を製造した場合、以下の問題がさらに生じることが分かった。すなわち、光学積層体を凹型の金型上に置き、その金型の中心部の穴から減圧吸引することにより、凹凸構造を形成させて得られる熱曲げ加工品において、凸型を付けた面にある保護フィルムの端部が、凹型を付けた面の保護フィルムの端部に重なるように覆い、その覆った部分が融着する場合があった。このような現象が生じると、保護フィルムを引き剥がすのに時間がかかるために、製品の歩留まりを低下させる場合があった。また端部に保護フィルムの一部が融着して残存し易いために、製品の歩留まりを低下させる場合があった。特に、熱曲げ加工時の温度を比較的高い温度にしたり、熱曲げ加工を比較的長時間実施する場合には、凸側保護フィルムの端部と凹側保護フィルムの端部とが接着する場合もあり、より一層、歩留りを低下させることがあった。
したがって、本発明の目的は、保護フィルムを引き剥がしたときの糊残りの問題と同時に、熱曲げ加工時における保護フィルムの金型への融着および、型抜き加工での保護フィルム端部の浮きや糸状物の発生という問題も解決された保護フィルム付き光学積層体を提供することにある。さらに、本発明の目的は、熱曲げ加工時に発生する、保護フィルムの端部同士の重なり、融着等を抑制し、熱曲げ加工品の歩留まりを向上できる前記光学積層体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を行った。そして、熱曲げ加工時の温度範囲において、耐熱性を向上させ、かつ変形が少ない保護フィルムの検討を進めた。その結果、最も厚みが厚くなる基材層を特定の樹脂、および無機粒子を含む組成物から構成し、透明シートと接する面を特定の樹脂で構成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、
一対の透明シートの間に、光学機能層がサンドウィッチされた基本構造を有しており、少なくとも一方の透明シートの表面に保護フィルムが直接積層されている光学積層体において、
前記保護フィルムが、
第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5〜50質量部含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層と、
第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層との少なくとも2層を有してなり、
前記内層が、前記透明シートの表面に密着していることを特徴とする光学積層体である。
一対の透明シートの間に、光学機能層がサンドウィッチされた基本構造を有しており、少なくとも一方の透明シートの表面に保護フィルムが直接積層されている光学積層体において、
前記保護フィルムが、
第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5〜50質量部含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層と、
第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層との少なくとも2層を有してなり、
前記内層が、前記透明シートの表面に密着していることを特徴とする光学積層体である。
第一の本発明においては、保護フィルム自体の耐熱性をより向上し、さらには、保護フィルム製膜時、または保存時において、基材層の無機粒子が内層に転写するのを防ぎ、透明シートへの密着性をより向上させるためには、
前記保護フィルムが、
前記内層とは反対側の前記基材層上に、さらに
第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層3層を有してなることが好ましい。
前記保護フィルムが、
前記内層とは反対側の前記基材層上に、さらに
第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層3層を有してなることが好ましい。
また、熱曲げ加工品の外観不良をより抑制し、また、歩留まりをより向上させるためには、前記保護フィルムの厚みは、30μm以上200μm以下であり、前記内層の厚みを1としたとき、前記基材層の厚みの比が2〜10であり、前記外層の厚みの比が0.5〜2であることが好ましい。
第一の本発明においては、両方の透明シートの表面に該保護フィルムが直接積層されている光学積層体である場合に、特に効果を発揮する。
前記保護フィルムにおいて、保護フィルムの製膜性、および耐熱性をより向上させるためには、前記無機粒子は、炭酸カルシウムであることが好ましい。
また、第一の本発明においては、前記透明シートが、ポリカーボネート製シートであり、前記光学機能層が、フォトクロミック化合物、およびウレタン樹脂を含んでなる場合に、優れた効果を発揮する。
第二の本発明は、前記光学積層体からなる型抜き加工品であり、
第三の本発明は、前記光学積層体からなる熱曲げ加工品である。
第三の本発明は、前記光学積層体からなる熱曲げ加工品である。
本発明によれば、熱曲げ加工品において、保護フィルムを引き剥がした際の所謂糊残り(粘着剤の付着)による外観不良を抑制し、光学特性のよい成型品(以下、保護フィルムを引き剥がして得られる、例えば、レンズのような製品を単に「成型品」とする場合もある)を得ることができる。そのため、該成型品が、フォトクロミック特性を有するような場合には、優れた特性を有するものとすることができる。さらに、本発明によれば、熱曲げ加工時における保護フィルムの金型への融着を抑制することができる。また、型抜き加工時に、保護フィルム端部の浮きや糸状物が発生を抑制するこることができ、その結果、型抜き加工後に熱曲げ加工を行い得られる成型品の成型不良を抑制できる。加えて、熱曲げ加工時の保護フィルム同士の密着(融着)を抑制することができ、該成型品の歩留まりを向上することができる。
本発明の光学積層体1について、図1を用いて説明する。図1は、該光学積層体1の断面構造を示す概略図である。該光学積層体1は、一対の透明シート3、3の間に光学機能層5がサンドイッチされた基本層構造を有している。上記の基本構造において、光学機能層5は適宜接着層7により透明シート3に接着されている。また、図1に示されているように、透明シート3の表面には保護フィルム9が設けられている。
この保護フィルム9は、熱曲げ加工する際に、金型と接する表面に少なくとも存在すればよい。例えば、該光学積層体1の両表面が金型と接する場合には、透明シート3、3の両方の表面に直接積層することが好ましい。また、一方の表面のみが金型と接するのであれば、その表面に保護フィルム9が少なくとも存在すればよい。ただし、型抜き加工品、および熱曲げ加工品の表面を保護し、最終的に得られる成型品の傷等を防止するためには、透明シート3、3の両方の表面に、保護フィルム9が直接積層されていることが好ましい。
(透明シート3)
本発明の光学積層体1において、上記の透明シート3としては、所望の色に着色してあっても良いが、後述する光学機能層5の光学機能を阻害しないような透明性を有するもの、例えば、波長500nmの光に対する光透過率が50%以上のものが好適に使用される。
本発明の光学積層体1において、上記の透明シート3としては、所望の色に着色してあっても良いが、後述する光学機能層5の光学機能を阻害しないような透明性を有するもの、例えば、波長500nmの光に対する光透過率が50%以上のものが好適に使用される。
このような透明性を有するシートの例としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などが挙げられる。その中でも、光学機能層等に対する接着性に優れ、射出成形性にも優れているという点で、ポリカーボネート製シートが好ましい。特にポリカーボネート樹脂は硬質であり、表面が傷付き易いため、保護フィルム9を設けることの効果がより発揮される。
更に、前記透明シート3は、光学積層体1を製造する以前の段階において、その表面にハードコート層などが積層されていてもよい。
上記の透明シート3の厚みは、特に制限されず、この光学積層体1の用途に応じて適宜の厚みを有していればよいが、一般的には100〜1500μm、特に200〜1000μmが好ましい。もちろん、二つの透明シート3、3の厚みは異なっていてもよい。
(光学機能層5)
光学機能層5は、フォトクロミック性や偏光性に代表される光学機能を示す層であり、このような光学機能を示す光学機能性材料がバインダ樹脂に分散された層である。上記の光学機能性材料としては、フォトクロミック材料や、偏光材料を挙げることができる。この光学機能層5は、フォトクロミック性を有する層、及び偏光性を有する層の2層から形成される層であっても良い。
光学機能層5は、フォトクロミック性や偏光性に代表される光学機能を示す層であり、このような光学機能を示す光学機能性材料がバインダ樹脂に分散された層である。上記の光学機能性材料としては、フォトクロミック材料や、偏光材料を挙げることができる。この光学機能層5は、フォトクロミック性を有する層、及び偏光性を有する層の2層から形成される層であっても良い。
フォトクロミック材料としては、それ自体公知のフォトクロミック化合物、例えば、クロメン化合物、フルギミド化合物、スピロオキサジン化合物、スピロピラン化合物等が、単独あるいは二種以上の組み合わせで使用される。
上記のフルギミド化合物、スピロオキサジン化合物、スピロピラン化合物、およびクロメン化合物としては、例えば特開平2−28154号公報、特開昭62−288830号公報、WO94/22850号パンフレット、WO96/14596号パンフレットなどに記載されている化合物を挙げることができる。
これらのフォトクロミック化合物の中でも、発色濃度、初期着色、耐久性、退色速度などのフォトクロミック特性の観点から、インデノ(2,1−f)ナフト(2,1−b)ピラン骨格を有するクロメン化合物を1種類以上用いることがより好ましい。さらにこれらクロメン化合物中でもその分子量が540以上の化合物は、発色濃度および退色速度に特に優れるため好適である。
このようなフォトクロミック化合物は、十分なフォトクロミック性(発色濃度、退色速度、フォトクロミック耐久性)を発揮させ、かつ、バインダ樹脂中に均一に分散させ、さらには透明シート3に対する接着性等の観点から、一般にバインダ樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、特に0.5〜10質量部、最も好ましくは1〜7質量部とするのがよい。
また、偏光材料としては、ヨウ素、ヨウ素化合物あるいは二色性染料を用いることができる。このような偏光材料は、一般にバインダ樹脂100質量部あたり0.1〜5質量部程度使用される。
バインダ樹脂としては、前述した光学機能材料の種類に応じて適宜のものが使用される。例えば、偏光材料を光学機能材料として用いた場合にはポリビニルアルコール等の水溶性樹脂が好適に使用され、このようなバインダ樹脂に偏光材料を含浸させたものを一軸延伸することにより、偏光性を示す光学機能層5を形成することができる。
また、フォトクロミック化合物を光学機能材料として使用する場合には、ウレタン樹脂や(メタ)アクリル樹脂が好適に使用され、特に透明シート3に対する接着性の観点から、ウレタン樹脂が最も好適である。上記のウレタン樹脂は、分子内にウレタン結合を有する樹脂であり、具体的には、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール等のポリオール化合物とを反応させて得られる公知のものが使用される。その中でもジアミン、トリアミン等の鎖延長剤を反応させて得られるウレタン−ウレア樹脂であることが好適である。また、ジアミンあるいはトリアミン鎖延長剤として用いることにより、ウレタン樹脂中にウレア結合(−R−NH−CO−NH−)が導入され、ウレタン−ウレア樹脂となる。
上記のウレタン樹脂としては、例えば、日本国特許第5863317号、特開2012−207198号公報などに記載されているウレタン樹脂を使用することができる。また、上記のウレタン樹脂に対し、更にイソシアネート結合を分子内に2個以上有するポリイソシアネート化合物を後添加することにより、前記ウレタン樹脂を用いて得られる光学積層体の接着力を向上させることが出来る。これは、前記ウレタン樹脂と別途後添加する前記イソシアネート化合物とが反応し、橋架け構造を有するポリウレタン樹脂が形成され、耐熱性が向上すると共に凝集破壊が起こりにくくなったために、接着性が向上すると考えられる。
本発明において特に好適に使用されるウレタン樹脂は、耐熱性が良好であり、かつ、フォトクロミック化合物のフォトクロミック性を阻害しないという点で、80〜150℃の軟化点を有しているものが好ましい。
上述した光学機能層5の厚みは、その光学機能に応じて適宜な厚みに設定されるが、通常、10〜500μmの範囲にあることが望ましい。
また、このような光学機能層5には、それ自体公知の添加剤が光学機能を損なわない限りの量、例えば、バインダ樹脂100質量部あたり20質量部以下、より好ましくは3質量部以下の量で配合されていてよい。このような添加剤としては、界面活性剤、酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光染料、染料、顔料、香料、可塑剤等が挙げられる。
(接着層7)
上述した光学機能層5は、適宜、接着層7を介して透明シート3に接合される。接着層7の形成に使用される接着剤としては、特に制限されないが、前述したウレタン樹脂が接着剤としても好適に使用される。係る接着層7の厚みは、通常、2〜40μm程度である。
上述した光学機能層5は、適宜、接着層7を介して透明シート3に接合される。接着層7の形成に使用される接着剤としては、特に制限されないが、前述したウレタン樹脂が接着剤としても好適に使用される。係る接着層7の厚みは、通常、2〜40μm程度である。
(保護フィルム9)
保護フィルム9は、透明シート3の表面を保護し、該表面の傷付きや汚れの付着を防止するために使用されるものであり、光学積層体1から最終的に得られる成型品、例えば、光学物品として使用する際には、透明シート3の表面から引き剥がされるものである。
保護フィルム9は、透明シート3の表面を保護し、該表面の傷付きや汚れの付着を防止するために使用されるものであり、光学積層体1から最終的に得られる成型品、例えば、光学物品として使用する際には、透明シート3の表面から引き剥がされるものである。
図2を用いて、本発明で使用する該保護フィルム9の一例を説明する。該保護フィルム9は、
第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層9a(ただし、第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5〜50質量部含む)と、
第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層9bとの少なくとも2層を有するものである。
第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層9a(ただし、第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5〜50質量部含む)と、
第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層9bとの少なくとも2層を有するものである。
そして、この内層9bが、前記透明シート3の表面と密着する。本発明で使用する保護フィルム9は、前記基材層9aと前記内層9bの少なくとも2層(2層の場合には、内層と9bと基材層9aとが積層された構造となる)を有する構成であれば、他の層を有してもよい。例えば、本発明の効果を阻害しない範囲で、前記基材層9aと前記内層9bとの間に他層を設けてもよいし、該基材層9aよりも外側(前記内層9bとは反対側)に他層を設けてもよい。他層の層数も、特に制限されるものではないが、保護フィルム9自体の生産性を考慮すると1〜5層である。
中でも、図2に示している通り、前記基材層9aよりも外側(内層9bとは反対側の基材層9a上)に、外層9c(最外層9c)を設けることが好ましい。下記に詳述するが、その理由の1つは以下の通りである。通常、保護フィルム9は、ロール状の巻物として製造される。そのため、前記基材層9aと前記内層9bとの2層の場合には、該巻物として製造・保管される場合、前記基材層9aと前記内層9bとが接する。そのため、前記基材層9aに含まれる無機粒子が前記内層9bに転写・移行する可能性があり、それを防ぐために前記外層9cを設けることが好ましい。また、この外層9cは、特に制限されるものではないが、保護フィルム9が優れた効果を発揮するためには、第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層9cであることが好ましい。
次に、これら保護フィルム9を構成する各層について説明する。
次に、これら保護フィルム9を構成する各層について説明する。
(保護フィルム9;基材層9a)
該基材層9aは、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下となる層である。この基材層9aの融点は、それを構成する樹脂によって決定される。この融点は、実施例で説明するDSC(示差走査熱量計)により、保護フィルム9を直接測定することにより求めることができる。融点の測定は、JIS−K7121に準拠して測定できるピークトップの値であり、融解熱量が主成分となる樹脂の融点である。
該基材層9aは、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下となる層である。この基材層9aの融点は、それを構成する樹脂によって決定される。この融点は、実施例で説明するDSC(示差走査熱量計)により、保護フィルム9を直接測定することにより求めることができる。融点の測定は、JIS−K7121に準拠して測定できるピークトップの値であり、融解熱量が主成分となる樹脂の融点である。
該基材層9aの融点が150℃未満の場合には、熱曲げ加工時に金型へ保護フィルム9が融着する場合があり、好ましくない。また、175℃を超える場合には、熱曲げ加工時に所望の形状に曲げ加工出来ないおそれがある。さらには、例えば、ポリカーボネート等を透明シート3として使用した場合には、熱曲げ加工時において、保護フィルム9にシワ等が入り易く、熱曲げ加工品の外観不良を生じるおそれがあるため、好ましくない。そのため、基材層9aの融点は、155℃以上165℃以下であることが好ましい。
保護フィルム9の製膜条件により、第一ポリオレフィン系樹脂の融点と該基材層9aとの融点は、若干、異なる値となる。ただし、保護フィルム9自体の製膜性を容易となるためには、第一ポリオレフィン系樹脂そのものの融点が、150℃以上175℃以下の範囲であることが好ましく、155℃以上165℃以下の範囲であることがより好ましい。そのため、第一ポリオレフィン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、例えば、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等から選ばれるプロピレン系樹脂を使用することが好ましい。なお、該プロピレン系樹脂は、チーグラー・ナッタ触媒、又はメタロセン触媒等の公知の触媒を用いて重合して得られるものを使用できる。
また、基材層9aは、無機粒子を含む。該無機粒子を含むことにより、保護フィルム9の耐熱性を向上することができる。その結果、保護フィルム9同士の融着を抑制することができる。また、無機粒子を含むことの作用機構は、以下のことが考えられる。すなわち、耐熱性を向上できると共に、結晶性の樹脂成分を減らすことができるため、熱曲げ加工温度付近(例えば、130℃)において、保護フィルム9の降伏点が明確に現れなくなる。このことは、該加工温度付近において、保護フィルム9が延伸されたとしても、ネッキングが生じ難くなり、両透明シート3、3表面上にある保護フィルム9端部同士が融着することを防止する効果が発揮できるものと推定される。
前記基材層9aにおいて、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子の配合割合は、第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5質量部以上50質量部以下でなければならない。この範囲で無機粒子を含むことにより、熱曲げ加工時において、比較的長時間(5〜30分)、高温下(具体的には、130〜150℃の温度範囲)におかれたとしても、熱曲げ加工品から保護フィルム9の破れ(破断)を抑制しつつ、引き剥がすことができる。その結果、成型品の生産性をより一層高めることができる。さらに、この効果に加えて、型抜き時の操作性(打ち抜き易さ)、熱曲げ加工時の耐熱性、および融着防止性等をより一層向上させるためには、第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5質量部以上30質量部以下含むことがより好ましく、無機粒子を7質量部以上20質量部以下含むことがさらに好ましい。
該無機粒子は、特に制限されるものではなく、公知の材料を使用することができる。具体的には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機塩類、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ等の無機酸化物、マイカ、バーミキュライト、タルク等のケイ酸塩類を用いることができる。また、これらは単独または複数種混合して使用することもできる。これら無機粒子は、市販のものを使用することができる。また、第一オレフィン系樹脂中の分散性を高めるため、脂肪酸(例えば、ステアリン酸等)、脂肪酸塩(例えば、ステアリン酸カルシウム等)、ワックス、カップリング剤等で表面処理しているものを使用することができる。
中でも、コスト、および製膜性を考慮すると、炭酸カルシウムを使用することが好ましい。炭酸カルシウムは、純度の良好なカルサイト型の結晶質の石灰石を機械的に粉砕、分級して製造した重質炭酸カルシウムや、炭酸ガス化合法、塩化カルシウムソーダ法、石灰ソーダなどの化学反応により湿式で製造した軽質炭酸カルシウム等の粒子のいずれもが制限なく使用できる。
該無機粒子は、ピンホール等が生じない範囲のものであれば、通常のフィルムに配合される公知の形状のものを使用することができる。特に制限されるものではないが、機械的物性、製膜性等を考慮すると、平均粒子径0.1〜10μmであることが好ましい。また、比表面積も、特に制限されるものではないが、2000〜35000cm2/gであることが好ましい。
前記基材層9aには、第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子の他、公知の添加剤を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、滑剤、光安定剤、界面活性剤(帯電防止剤)、導電材、アンチブロッキング剤等の添加剤が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂、例えば、下記に詳述する第二ポリオレフィン系樹脂を含むことができる。具体的には、第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、他のポリオレフィン系樹脂、例えば、第二ポリオレフィン系樹脂を1〜10質量部含むこともできる。
(保護フィルム9;内層9b)
本発明において、保護フィルム9における内層9bは、第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にあり、透明シート3に直接積層されるものである。
本発明において、保護フィルム9における内層9bは、第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にあり、透明シート3に直接積層されるものである。
該内層9bの融点が100℃以上125℃以下であることにより、透明シート3との密着性が向上し、加工時の保護フィルム9の剥がれを抑制できる。該内層9bの融点が100℃未満の場合には、熱曲げ加工時に金型へ保護フィルム9が融着する場合があり、好ましくない。125℃を超える場合には、透明シート3との密着性が低下するため、好ましくない。融着防止、および密着性向上の観点からは、内層9bの融点は、100℃以上123℃以下であることが好ましい。
保護フィルム9の製膜条件により、第二ポリオレフィン系樹脂の融点と該内層9bとの融点は、若干、異なる値となる。ただし、保護フィルム9自体の製膜性を容易となるためには、第二ポリオレフィン系樹脂そのものの融点が100℃以上125℃以下の範囲であることが好ましい。そのため、第二ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、およびエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれるエチレン系樹脂を使用することが好ましい。該エチレン系樹脂は、公知の触媒を用いて重合して得られるものを使用できる。例えば、ラジカル重合開始剤、チーグラー・ナッタ触媒、又はメタロセン触媒等の公知の触媒を用いて重合して得られるものを使用できる。また、このエチレン系樹脂は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、および直鎖状低密度ポリエチレンから選ばれる樹脂であればよいが、中でも、密着性を考慮すると、直鎖状低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンを使用することにより、内層9bに、テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、ロジン樹脂、フェノール樹脂等の粘着性付与成分を配合しなくてもよくなる。その結果、熱曲げ加工品、成型品の外観不良を抑制できる。直鎖状低密度ポリエチレンの中でも、特に優れた効果を発揮する保護フィルムを得るためには、エチレンと、炭素数が6以上のα−オレフィン(例えば、1−ヘキセン、1−オクテン)との共重合体からなる直鎖状低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
前記内層9bには、第二ポリオレフィン系樹脂の他、公知の添加剤を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、滑剤、光安定剤、界面活性剤(帯電防止剤)、導電材、アンチブロッキング剤等の添加剤が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂を含むことができる。ただし、他のオレフィン系樹脂を含む場合には、第二ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、5質量部以下である。密着性等を考慮すると、他のポリオレフィン系樹脂は、0質量部であることが好ましい。
本発明で使用する保護フィルム9は、前記基材層9a、および前記内層9bの2層を少なくとも有する構成でなければならない。そして、前記の通り、保護フィルム9が優れた性能を維持するためには、前記内層9bとは反対側の前記基材層9a上に、最外層として、外層9cを設けることが好ましい(図2参照)。
(保護フィルム9;外層9c)
本発明において、保護フィルム9における外層9cは、第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にあるものであることが好ましい。
本発明において、保護フィルム9における外層9cは、第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にあるものであることが好ましい。
該外層9cの融点が150℃以上175℃以下であることにより、保護フィルム9の耐熱性が向上し、さらには、融着を防止する効果が向上する。該外層9cの融点が150℃未満の場合には、熱曲げ加工時に金型へ保護フィルム9が融着する場合が増加する傾向にあり、また、保護フィルム9同士が融着し易くなる傾向にある。また、175℃を超える場合には、保護フィルム9自体の生産性が低下するおそれがある。さらには、例えば、ポリカーボネート等を透明シート3として使用した場合には、熱曲げ加工時において、保護フィルム9にシワ等が入り易く、熱曲げ加工品の外観不良を生じるおそれがある。そのため、外層9cの融点は、155℃以上165℃以下であることが好ましい。
保護フィルム9の製膜条件により、第三ポリオレフィン系樹脂の融点と該外層9cとの融点は、若干、異なる値となる。ただし、保護フィルム9自体の製膜性を容易となるためには、第三ポリオレフィン系樹脂そのものの融点が、150℃以上175℃以下の範囲であることが好ましく、155℃以上165℃以下の範囲であることがより好ましい。そのため、第一ポリオレフィン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、例えば、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等から選ばれるプロピレン系樹脂を使用することが好ましい。なお、該プロピレン系樹脂は、チーグラー・ナッタ触媒、又はメタロセン触媒等の公知の触媒を用いて重合して得られるものを使用できる。この中でも、保護フィルム9の生産性、例えば、製膜中のフィルム端部(耳部)の再利用を考慮すると、第三ポリオレフィン系樹脂は、第一ポリオレフィン系樹脂と同じものを使用することが好ましい。
また、この外層9cは、その上に他の層が積層されてもよいが、保護フィルム9の最外層となることが好ましい。保護フィルム9を製膜した場合のロール物において、該外層9cが最外層となることにより、最外層のすぐ上に前記内層9bが接することとなる。この時、最外層(外層9c)は、融点が150℃以上175℃以下となる、結晶性の高い第三ポリオレフィン系樹脂から形成されるため、該内層9bと該最外層(外層9c)との接着性が低下し、ロール状物から保護フィルム9を容易に取り出すことができる。さらには、内層9aの透明シート3と接する面に、基材層9aが直接、接することがないため、該基材層9a中の無機粒子、および添加剤等が内層9aの上記面に転写・移行等されることがなくなる。その結果、保護フィルム9の密着性を向上することができる。
前記外層9cには、第三ポリオレフィン系樹脂の他、公知の添加剤を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、滑剤、光安定剤、界面活性剤(帯電防止剤)、導電材、アンチブロッキング剤等の添加剤が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂を含むことができる。ただし、他のオレフィン系樹脂を含む場合には、第三ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、5質量部以下である。密着性等を考慮すると、他のポリオレフィン系樹脂は、0質量部であることが好ましい。
(保護フィルム9のその他の特性、分析方法、製造方法等)
本発明で使用する前記保護フィルム9は、各層を合計した厚み(以下、全厚みとする場合もある)が、30〜200μmであることが好ましい。その中でも、前記内層9bの厚みを1としたとき、前記基材層9aの厚みの比が2〜10であり、そして、必要に応じて設けられる前記外層9cの厚みの比は0.5〜2とすることが好ましい。
本発明で使用する前記保護フィルム9は、各層を合計した厚み(以下、全厚みとする場合もある)が、30〜200μmであることが好ましい。その中でも、前記内層9bの厚みを1としたとき、前記基材層9aの厚みの比が2〜10であり、そして、必要に応じて設けられる前記外層9cの厚みの比は0.5〜2とすることが好ましい。
なお、前記保護フィルム9が前記基材層9a、および前記内層9bの2層からなる場合には、前記全厚みは、この2層の合計厚みである。また、保護フィルム9が前記内層9b、前記基材層9a、および前記外層9cの3層からなる場合には、前記全厚みは、前記内層9b、前記基材層9a、および前記外層9cの合計厚みである。
全厚みが前記範囲を満足し、かつ前記内層9b、前記基材層9a、および必要に応じて設ける前記外層9cの厚みの比が前記範囲を満足することにより、保護材料としての性能、操作性、および耐熱性等を向上することができる。より前記効果を向上させるためには、全厚みは50〜150μmであることが好ましく、各層の厚みの比は、前記内層9bの厚みを1としたとき、前記基材層9aの厚みの比が3〜10であり、必要に応じて設ける前記外層9cの厚みの比が0.5〜2とすることが好ましい。さらには、全厚みは50〜120μmであることが好ましく、各層の厚みの比は、前記内層9bの厚みを1としたとき、前記基材層9aの厚みの比が5〜10であり、必要に応じて設ける前記外層9cの厚みの比が0.5〜2とすることが好ましい。
また、本発明で使用する保護フィルム9が、前記基材層9a、前記内層9b、および前記外層9cの3層からなる場合には、以下の要件を満足することが好ましい。前記内層9b、並びに前記基材層9a、および前記外層9c(基材層9a、および外層9cをまとめて、単に「高融点層9d」とする場合もある)において、主に内層9b由来の80〜135℃の融解熱量(I)と、主に該高融点層9d由来の145〜175℃の融解熱量(II)との面積比((I)/(II))が60/40〜99/1の範囲となることが好ましい。この融解熱量は、各層の融点を測定するのと同じ方法で測定できる。この範囲を満足することにより、保護フィルム9の密着性を向上し、熱曲げ加工時の外観不良を抑制することができる。また、型抜き加工時におけるフィルム屑等の発生を抑制できる。なお、融解熱量の調整は、使用するポリオレフィン系樹脂の種類、結晶性、各層の厚み、製膜条件等により調製することができる。
本発明において、使用する保護フィルム9の融点、融解熱量、厚み等を確認するには、以下の方法を採用することができる。保護フィルム9を製膜する場合には、所望の物性を満足するように、前記第一ポリオレフィン系樹脂、前記第二ポリオレフィン系樹脂、第三ポリオレフィン系樹脂、及び無機粒子を使用すればよい。製膜後の保護フィルム9を分析する方法は、例えば、以下の方法を採用することができる。前記保護フィルム9が、前記内層9b、基材層9a、および外層9cの3層からなる場合について説明する。先ず、保護フィルム9の表面、および裏面の分析(例えば、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)等による反射法による分析)を行い、表面層、および裏面層のポリオレフィン系樹脂を確認する。また、保護フィルム9自体を該赤外分光光度計により分析(透過法)することで、基材層のポリオレフィン系樹脂、無機粒子の種類を推定できる。そして、保護フィルム9そのものをDSCにより測定し、融解熱量、融点を求める。また、保護フィルム9の断面を電子顕微鏡観察して各層の厚みを確認する。以上の分析により、各層の厚み、使用している樹脂種類が分かるので、最後に、保護フィルム9を燃焼させることで、基材層9aに含まれる無機粒子の量を算出することができる。以上の方法に従えば、保護フィルム9がどのような構成のフィルムであるかを確認できる。
本発明で使用する保護フィルム9は、特に制限されるものではないが、成型品の外観不良を少なくするためには、例えば、コンタミ、樹脂の溶融不良により生じる異物等の所謂、フィッシュアイが少ないことが好ましい。中でも、工業的な保護フィルム9の生産、成型品に与える外観不良の影響を考慮すると、最大径が保護フィルム9の厚みの1倍を超え2倍未満となるフィッシュアイの数が、10個/100cm2以下であることが好ましく、5個/100cm2以下であることがより好ましい。最も好ましくは0個/cm2である。
該保護フィルム9のその他の物性は、特に制限されるものではないが、熱曲げ加工を考慮すると、該熱曲げ加工が一般的に行われる温度範囲に含まれる130℃の温度において、該保護フィルム9の流れ方向(MD)の引張特性が、以下の物性を満足することが好ましい。つまり、130℃において、MDの引張伸度が50%となるまでの最大強度が0.5N以上2.5N以下となることが好ましい。引張伸度を50%までに限定したのは、通常の熱曲げ加工であれば、それ以上(50%以上)延伸されることが少ないためである。基材層9aが無機粒子を含むことにより、MDの引張伸度が50%となるまでの最大強度が0.5N以上2.5N以下の範囲において、比較的、前記最大強度が低い場合(例えば、最大強度が0.8N以上1.3N)であっても、耐熱性に優れ、熱曲げ加工品から引き剥がしがより容易となる保護フィルム9とすることができる。
通常であれば、130℃における最大強度が高い方が、耐熱性があり、優れた効果を発揮するものと考えられるが、該最大強度が高過ぎる場合には、ネッキングが起こり易いことが原因と考えられるが、熱曲げ加工後に、光学積層体1の両面に存在する保護フィルム9の端部同士が融着するものが増加する傾向にある。一方、強度が低くなり過ぎると、熱曲げ加工後に、保護フィルム9の密着性が高くなり過ぎて、引き剥がしを行う際に時間が長くかかったり、破れる確率が高くなる傾向にある。
そのため、保護フィルム9は、降伏点が明確に現れないことが好ましい。このような保護フィルム9とするためには、前記の通り、基材層9aに無機粒子を配合することが好ましい。具体的には、MDにおいて、130℃における伸度が50%となるまでの最大強度(Fmax)と、伸度が50%のときの強度(F50)との差(Fmax−F50)が0.20N以下となることが好ましく、0.15N以下となることがより好ましく、0.10N以下となることがさらに好ましい。この差が小さければ小さいほど、降伏点が明確に現れず、ネッキング現象が顕著にならないため、熱曲げ加工において、両面に存在する保護フィルム9の端部同士の融着をより抑制でき、引き剥がしを行う際の操作性を向上できる。そのため、MDにおいて、130℃における伸度が50%のときの強度が最大強度(Fmax)となればよいが、そうするためには、他の物性が低下したり、保護フィルム9自体の生産性が低下する傾向にあるため、前記差の下限値は0.01Nであることが好ましい。
その他、保護フィルム9は、130℃の温度において、流れ方向とは垂直な方向(TD)の引張特性が、引張伸度50%となるまでの最大強度が0.1〜1.5N/mm2となることが好ましい。保護フィルム9のTDの引張特性が前記範囲を満足することにより、優れた効果を発揮する。特に、円形の熱曲げ加工を行った場合には、MD、TDのバランスがとれているため、特に優れた効果を発揮する。
また、保護フィルム9は、23℃におけるMD、TDの引張特性において、MDの伸びが100〜600%、破断強度が5〜15N/mm2、TDの伸びが100〜600%、破断強度が5〜15N/mm2であることが好ましい。
本発明で使用する保護フィルム9は、公知の方法で製膜することができる。基材層9aに使用する樹脂は、無機粒子の配合割合にもよるが、製膜機において、第一ポリオレフィン系樹脂と無機粒子とを混錬しながら基材層9aを製膜することができる。ただし、基材層9aに使用する樹脂において、基材層9aに含まれる無機粒子の配合割合が多くなる場合には、先ず、第一ポリオレフィン系樹脂と無機粒子とを2軸延伸機等により溶融混錬し、ペレット化したものを使用するが好ましい。
保護フィルム9の製膜方法を例示すれば、以下の方法が挙げられる。具体的には、Tダイ等が装着された押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーション成形機等の多層製膜機を使用して製膜できる。このような多層製膜機を使用して、各層で使用する、第一ポリオレフィン系樹脂(無機粒子を含む)、第二ポリオレフィン系樹脂、および第三ポリオレフィン系樹脂を、それぞれの樹脂の融点以上、好ましくは融点よりも20℃以上の温度、それぞれの樹脂が分解する温度未満の温度で前記多層製膜機を用いて、溶融、製膜すればよい。各層の厚み等は、該ダイのリップ間隔等を調製して制御することができる。また、製膜時、製品とならない耳の部分は、回収して基材層9aを製膜する樹脂と混合して使用することもできる。
該方法で得られる保護フィルム9は、延伸、無延伸フィルムの何れであってもよいが、熱曲げ加工時の収縮を考慮すると、無延伸フィルムであることが好ましい。
(光学積層体1の製造)
上述した図1あるいは図2に示された本発明の光学積層体1においては、種々の設計変更が可能である。例えば、図1および図2の例では、保護フィルム9は1対の透明シート3、3の両方に設けられているが、一方の透明シート3にのみ設けることも可能である。また、透明シート3の表面には、ハードコート層や反射防止層等が形成されていてもよい。ただし、保護フィルム9は、熱曲げ加工品の生産性を高め、しかも外観不良を抑制するためには、透明シート3、3の両方に設けることが好ましい。本発明の光学積層体1は、両方に保護フィルム9を有する光学積層体1を熱曲げ加工した際に、特に優れた効果を発揮する。
上述した図1あるいは図2に示された本発明の光学積層体1においては、種々の設計変更が可能である。例えば、図1および図2の例では、保護フィルム9は1対の透明シート3、3の両方に設けられているが、一方の透明シート3にのみ設けることも可能である。また、透明シート3の表面には、ハードコート層や反射防止層等が形成されていてもよい。ただし、保護フィルム9は、熱曲げ加工品の生産性を高め、しかも外観不良を抑制するためには、透明シート3、3の両方に設けることが好ましい。本発明の光学積層体1は、両方に保護フィルム9を有する光学積層体1を熱曲げ加工した際に、特に優れた効果を発揮する。
図1及び図2に示される本発明の光学積層体1は、予め透明シート3を形成する透明シートの一方の面に保護フィルム9を熱圧着等により貼付けて、保護フィルム付透明シートを作製し、この透明シートの他方の面に光学機能層5を積層することにより製造することができる。
光学機能層5の積層は、例えば、光学機能層5を形成するためのバインダ樹脂(あるいはそのプレポリマー)及び光学機能材料が有機溶媒中に分散ないし溶解した塗工液を調製し、この塗工液を上記透明シートの他方の面に塗布し、加熱乾燥することにより行うことができる。
また、光学機能層5と透明シート3との間に接着層7を介在させる場合には、接着層形成用の樹脂(例えば、ウレタン樹脂あるいはそのプレポリマー)を有機溶媒に溶解ないし分散した塗工液を調製し、この塗工液を前述した保護フィルム付透明シートの他方の面に塗布した後、上記と同様に光学機能層5を積層すればよい。
前述の方法により得られた本発明の光学積層体1は、そのまま二次加工等に使用することもできるが、得られた光学積層体1の密着性向上のため、また二次加工時での発泡等を防止するために、二次加工に先立って以下の処理を行っておくことが好ましい。例えば、製造直後の光学積層体1を20〜70℃の温度で4時間以上常圧もしくは減圧下で静置し、脱気することが好ましい。さらに、この静置した積層体を60〜130℃の温度下、30分以上3時間以下放置しておくことが好ましい。これにより、二次加工時の発泡を有効に防止することができる。
また、光学機能層5に、ウレタン樹脂(ウレタン−ウレア樹脂)に加えてイソシアネート化合物が添加されている場合には、架橋密度を高め、光学機能層5と透明シート3との接着性を高めるために、室温〜100℃の温度、及び30〜100%RHの湿度下で加湿処理されることが好ましい。さらに、このような加湿処理が行われたときには、常圧下、もしくは真空下において、40〜130℃で静置することにより、光学積層体1中に存在する過剰の水分を除去することができる
(光学積層体1の二次加工)
上記のような処理が行われた本発明の光学積層体1は、通常、二次加工により目的とする光学物品の形態に成形される。例えば、光学積層体1を所望の形状に型抜きし(型抜き加工)、次いで熱曲げ加工によりレンズやサングラス、ゴーグル等に適用される球面形状が形成される。
(光学積層体1の二次加工)
上記のような処理が行われた本発明の光学積層体1は、通常、二次加工により目的とする光学物品の形態に成形される。例えば、光学積層体1を所望の形状に型抜きし(型抜き加工)、次いで熱曲げ加工によりレンズやサングラス、ゴーグル等に適用される球面形状が形成される。
上記の型抜き加工には、トムソン刃、ピナクル刃、彫刻刃、エッチング刃などの刃が使用されるが、加工安定性、経済性の観点からトムソン刃を用いることが好ましい。トムソン刃の形状としては、両刃、片刃、2段刃、3段刃、片2段刃などが挙げられ、刃先の刃角としては25〜60°の範囲が好ましい。
刃の厚みとしては0.3〜2.0mmが好ましく、材質はショア硬度30〜90の全鋼であることが好ましい。また、ショア硬度に関しては、刃先の硬度だけを高くして、切れ味を調整することも可能である。
本発明の光学積層体1を、トムソン刃により抜き加工を行う場合には、光学積層体1に貼り付けられている保護フィルム9の切断性を考慮し、刃角が45°以下の刃を用いることがより好ましく、最も好ましくは30°以下の刃である。使用するトムソン刃の刃角が60°を超える場合、保護フィルム9の切断性が低下するため、光学積層体1の端部に保護フィルム9が伸びて糸状物が発生したり、または保護フィルム9の端部の浮きが発生し、最終的に得られるプラスチックレンズの不良、及び収率低下の原因となる場合がある。
また、型抜き加工時の圧力は、型抜きをする光学積層体1の材料によって適宜決定すれば良いが、本発明の光学積層体1については、1枚当たり500〜1000kgの圧力をかけて型抜きをすることが好ましい。
本発明の光学積層体1では、例えば図2に示されるような積層構造を有する保護フィルム9が使用されているときには、この型抜き加工時での保護フィルム9端部の浮きが有効に防止されているため、バリのような糸状物の発生が有効に抑制される。例えば、この光学積層体1を円形に型抜きした際に、外縁部(端部)に生成する長さ2mm以上の糸状物の発生が有効に抑制されている。すなわち、後述する実施例にも示されているように、この光学積層体1を直径80mmに型抜きした際の上記糸状物の個数が20個以下となっている。なお、糸状物の測定は、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−2000)を用いて、直径80mmの円形状に型抜きされたシートの外周に存在する長さ2mm以上の糸状物を確認し、当該糸状物の個数を数えることにより、測定される。
また、熱曲げ加工は、所定の金型を用いての熱プレス加工、加圧加工、減圧吸引加工等によって行われる。特に、減圧吸引加工を行った際には、本発明の光学積層体は、保護フィルム端部の浮きが抑制されているため、金型によりきれいに密着させることができ、その成型加工性を大きく改善できるため好ましい。
熱プレス加工は、先ず、熱プレス機に、所望する球面形状の凸型の金型と凹型の金型を装着し、両金型の間に該光学積層体1を固定治具で押さえつけ、凸型及び凹型の金型を加熱する。次いで、光学積層体1の両側から、この加熱した金型でプレスすることで、所望の球面形状に曲げ加工することができる。また、熱プレスする場合には、凹型の金型を用いず、凸型の金型のみを用いて、曲げ加工することも可能である。熱プレス加工する場合には、金型のみではなく、光学積層体1を含めた熱プレスを行う雰囲気全体を加熱して実施してもよい。
加圧加工は、所望の球面形状の凹型金型を有する装置を用いる。この凹型金型に対して本発明の光学積層体1を固定治具で固定化し、光学積層体1の下面側に圧縮空気を注入できる金型をかぶせ、これら全体をヒータで加熱する。次いで、圧縮空気を光学積層体1下面側から注入し、凹型金型の形状に変形させる。
減圧吸引加工は、加圧加工と同様に所望の球面形状の凹型金型を有する装置を用いる。この凹型金型に本発明の光学積層体1を設置するか、もしくは固定治具で固定化し、これら全体をヒータで加熱する。次いで、凹型金型内部から減圧吸引することで、凹型金型の形状に光学積層体1を変形させる。また、加圧加工と減圧吸引加工を併用しての熱曲げ加工により、光学積層体1を賦形することもできる。
上述した熱曲げ加工する際の温度は、光学積層体1に使用されている透明シート3の材質によって適宜、決定すれば良いが、120〜200℃の温度で実施することが好ましい。
本発明の光学積層体1では、保護フィルム9として大きな光学的不純物粒子の数が少ないものが選択されて使用されているため、上記の熱曲げ加工に対して透明シート3の表面での凹みの発生が有効に抑制されており、保護フィルム9を剥がした場合においての外観不良が有効に防止され、その優れた光学特性が安定に発揮される。
なお、上記のような熱曲げ加工は、型抜き加工前に行うこともできる。
上記のように二次加工が行われた光学積層体1は、そのまま光学物品として販売することもでき、保護フィルム9を引き剥がして光学物品として使用することができる。また、この保護フィルムを引き剥がした後、所定の光学基材と一体化させてレンズ等の光学物品として使用することもできる。
光学基材との一体化は、保護フィルム9が剥がされた光学積層体1を所定の成形型内に装着し、所謂インナーモールドによる射出成形等によって、光学基材を形成するポリマー(例えば、ポリカーボネート)を型内に充填し、光学基材の成形と同時に行うことができる。このように形成された光学基材の表面(光学積層体1の透明シート3の表面)は、適宜ハードコート層を形成したり、SiO2、TiO2、ZrO2等の金属酸化物の薄膜の蒸着や有機高分子体の薄膜の塗布等による反射防止処理、帯電防止処理等の加工や二次処理
を施すこともできる。
を施すこともできる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。以下、各層で使用した化合物、層の形成方法等について説明する。
(光学機能層5)
光学機能を発揮させるための化合物
PC1:下記式で示される化合物
光学機能を発揮させるための化合物
PC1:下記式で示される化合物
(光学機能層5を形成するベース材料)
(ベース材料:接着剤Aの調製)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量800のポリカーボネートジオール251.9g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、テトラヒドロフラン(THF) 1515gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン23.6gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジン7.7gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のTHF溶液を得た。ここに、上記フォトクロミック化合物(PC1)11.5g、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物40g、さらに酸化防止剤としてエチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]4g、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 0.6gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Aを得た。この接着剤Aに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が105℃であった。この接着剤Aをベース材料として、実施例に記載の方法で光学機能層5を形成した。
(ベース材料:接着剤Aの調製)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量800のポリカーボネートジオール251.9g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、テトラヒドロフラン(THF) 1515gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン23.6gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジン7.7gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のTHF溶液を得た。ここに、上記フォトクロミック化合物(PC1)11.5g、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物40g、さらに酸化防止剤としてエチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]4g、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 0.6gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Aを得た。この接着剤Aに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が105℃であった。この接着剤Aをベース材料として、実施例に記載の方法で光学機能層5を形成した。
(光学機能層5;偏光フィルムの調製)
また、光学機能層5に偏光フィルムを使用した場合には、該偏光フィルムは、以下の方法により調整した。
また、光学機能層5に偏光フィルムを使用した場合には、該偏光フィルムは、以下の方法により調整した。
厚み75μmのポリビニルアルコールフィルム(商品名VF−PS#7500;クラレ社製)原反を、ヨウ素0.04%とヨウ化カリウム0.4%の混合溶液(染色液)を用いて、30℃に保持した前記染色浴中で、原反の長さに対して3倍になるように延伸しながら、前記フィルムを染色した。このフィルムをさらに3.5%ホウ酸水溶液(延伸浴)に浸漬して、原反の6倍になるように延伸を行うことによって、偏光フィルム(厚み27μm)を作製した。得られた偏光フィルムの視感透過率は42.5%、偏光度は99.2%であった。この偏光フィルムを光学機能層5の一部として使用した。
(接着層7を形成するベース材料(接着剤B、C))
(ベース材料;接着剤Bの調製)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量1000のポリカーボネートジオール220g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、プロピレングリコール−モノメチルエーテル1550gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるイソホロンジアミン36gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、n−ブチルアミン2gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のプロピレングリコール−モノメチルエーテル溶液を得た。ここに、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 2.0gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Bを得た。この接着剤Bに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が150℃であった。この接着剤Bをベース材料として、実施例に記載の方法で接着層7を形成した。
(ベース材料;接着剤Bの調製)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量1000のポリカーボネートジオール220g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、プロピレングリコール−モノメチルエーテル1550gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるイソホロンジアミン36gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、n−ブチルアミン2gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のプロピレングリコール−モノメチルエーテル溶液を得た。ここに、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 2.0gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Bを得た。この接着剤Bに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が150℃であった。この接着剤Bをベース材料として、実施例に記載の方法で接着層7を形成した。
(ベース材料:接着剤Cの調製)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量800のポリカーボネートジオール251.9g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、THF 1515gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン23.6gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジン7.7gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のTHF溶液を得た。ここに、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物40g、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 0.6gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Cを得た。この接着剤Cに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が105℃であった。この接着剤Cをベース材料として、実施例に記載の方法で接着層7を形成した。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三つ口フラスコに、数平均分子量800のポリカーボネートジオール251.9g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、110℃で7時間反応させ、プレポリマーを合成した。反応終了後、反応液を30℃付近まで冷却し、THF 1515gに溶解させ、次いで、鎖延長剤であるビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン23.6gを滴下し、25℃で1時間反応させた。その後さらに、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジン7.7gを滴下し、25℃で1時間反応させることにより、ウレタン−ウレア樹脂のTHF溶液を得た。ここに、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物40g、界面活性剤としてDOW CORNING TORAY L−7001 0.6gを添加し、室温で攪拌・混合を行い、接着剤Cを得た。この接着剤Cに含まれるウレタン−ウレア樹脂は、軟化点が105℃であった。この接着剤Cをベース材料として、実施例に記載の方法で接着層7を形成した。
(使用した保護フィルムの特性評価)
(融点、融解熱量、軟化開始温度)
本発明において、保護フィルム9の融点は、株式会社リガク製示差走査熱量計(DSC8230)を用いて、以下の方法により測定した。アルミニウム製サンプルパンに、試料となる保護フィルム9を約5mg秤量し、リファレンスにアルミナを用い、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分で40℃から300℃まで測定を行った。融点は、JIS−K7121に準拠して測定できるピークトップの値を読み取った。以下、本測定を「DSC」とする場合もある。
(融点、融解熱量、軟化開始温度)
本発明において、保護フィルム9の融点は、株式会社リガク製示差走査熱量計(DSC8230)を用いて、以下の方法により測定した。アルミニウム製サンプルパンに、試料となる保護フィルム9を約5mg秤量し、リファレンスにアルミナを用い、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分で40℃から300℃まで測定を行った。融点は、JIS−K7121に準拠して測定できるピークトップの値を読み取った。以下、本測定を「DSC」とする場合もある。
(保護フィルムのフィルム物性)
実施例・比較例で使用した保護フィルム9は、以下の条件で物性を評価した。
実施例・比較例で使用した保護フィルム9は、以下の条件で物性を評価した。
まず、試料となる保護フィルムを、25mm幅×10cm長で、MD方向が10cm長の方向になるように切り出した。この保護フィルムを、試験片とし、試験機(オートグラフAGS−500NX、島津製作所製)にチャック間距離50mmで装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験を行った。なお、この引張り試験は、130℃雰囲気下にて実施した。
測定値としては、伸度が50%となるまでの最大強度(Fmax)と、伸度が50%のときの強度(F50)とを読み取り、その測定値から差(Fmax−F50)を算出した。なお、この測定値は、透明シート3上に貼り付ける前の保護フィルム9そのものを測定した値である。
実施例1
(光学積層体1の調製)
図2の構成の光学積層体1を準備した。先ず、片面に保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)を準備した。
(光学積層体1の調製)
図2の構成の光学積層体1を準備した。先ず、片面に保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)を準備した。
使用した保護フィルムは、
内層9bが膜厚約16μmの直鎖状低密度ポリエチレン(第二ポリオレフィン系樹脂 LLDPE、融点120℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層であり、
基材層9aが膜厚約48μmのポリプロピレン(第一ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とし酸化チタン(TiO2)を、ポリプロピレン100質量部に対して10質量部含有する層であり、
外層9cが膜厚約16μmのポリプロピレン(第三ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層の積層品(表1〜3において、保護フィルムAとして表記しているフィルム)である。なお、第一ポリオレフィン系樹脂、および第三ポリオレフィン系樹脂は同じポリプロピレン(PP)を使用した。
内層9bが膜厚約16μmの直鎖状低密度ポリエチレン(第二ポリオレフィン系樹脂 LLDPE、融点120℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層であり、
基材層9aが膜厚約48μmのポリプロピレン(第一ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とし酸化チタン(TiO2)を、ポリプロピレン100質量部に対して10質量部含有する層であり、
外層9cが膜厚約16μmのポリプロピレン(第三ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層の積層品(表1〜3において、保護フィルムAとして表記しているフィルム)である。なお、第一ポリオレフィン系樹脂、および第三ポリオレフィン系樹脂は同じポリプロピレン(PP)を使用した。
DSCにより求めた80℃以上135℃以下の融解熱量(I)と、145℃以上175℃以下の融解熱量(II)との面積比[(I)/(II)]は66/34であった。DSC測定は、上記方法により実施した。
片面に前記保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)の保護フィルム9とは反対側の表面に、接着層7を形成した。まず、コーター(テスター産業製)を用いて、前記接着剤Bを前記ポリカーボネートシート上に、塗工速度0.5m/minで塗工し、乾燥温度110℃で3分間乾燥させることにより、
保護フィルム9が積層され、その反対側に膜厚5μmの接着層7を有するポリカーボネートシートを2枚準備した。
保護フィルム9が積層され、その反対側に膜厚5μmの接着層7を有するポリカーボネートシートを2枚準備した。
接着剤Aを、50μmのOPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)上に、塗工速度0.3m/minで塗工し、乾燥温度100℃で5分間乾燥させて、該OPPフィルム上に、光学機能層5を準備した。該光学機能層5を、前記方法で準備した1枚のポリカーボネートシートの接着層7上に配置し、ラミネートロールを用いて張り合わせた。フォトクロミック特性を有する光学機能層5の厚みは40μmとなった。
次いで、上記方法で準備したポリカーボネートシート(透明シート3)/接着層7/フォトクロミック特性を有する光学機能層5/OPPフィルムがこの順で積層されたものからOPPフィルムを剥離した。得られた構造体と、前記方法で準備したもう1枚の、保護フィルム9、および接着層7を有するポリカーボネートシートとを、該構造体の光学機能層5と該ポリカーボネートシートの接着層7とが接合するように、ラミネートロールを用いて圧接した。次いで、このようにして得られた光学積層体を60℃、真空下(500Pa)で12時間静置(脱気工程)した後、120℃で2時間加熱処理(加熱工程)した。さらに、70℃、90%RHで20時間の加湿処理(加湿工程)を行い、最後に80℃、真空下(500Pa)で5時間静置(乾燥工程)することにより、フォトクロミック特性を有する光学積層体1を得た。
得られた光学積層体1の一部を取り出し、熱曲げ加工する前の物性を確認した。剥離強度(ポリカーボネートシートとポリカーボネートシートとを剥離するための強度)は、初期200N/25mm、煮沸試験後180N/25mmであった。保護フィルム9を剥がして測定したフォトクロミック特性は、最大吸収波長585nm、発色濃度1.0、退色速度45秒、耐久性93%であった。また、光学積層体及び保護フィルム間の剥離強度は、初期1.0N/25mmであり、150℃×30分加熱後1.0N/25mmであった。(これら剥離強度の測定条件は、下記の通りである。また、フォトクロミック特性の測定条件は、熱曲げ加工後のものと同じである。)。
(剥離強度;光学積層体)
得られた光学積層体を、25×100mmの接着部分を有する試験片とし、試験機(オートグラフAGS−500NX、島津製作所製)に装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験を行い、それぞれ下記1)、及び2)の剥離強度を測定した。
1)初期の剥離強度は、上記の通り試験を実施した。
2)煮沸試験後の剥離強度は、上記にサイズに切り出した試験片を、沸騰した蒸留水中に1時間浸漬させた後、上記のようにして測定した。
得られた光学積層体を、25×100mmの接着部分を有する試験片とし、試験機(オートグラフAGS−500NX、島津製作所製)に装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験を行い、それぞれ下記1)、及び2)の剥離強度を測定した。
1)初期の剥離強度は、上記の通り試験を実施した。
2)煮沸試験後の剥離強度は、上記にサイズに切り出した試験片を、沸騰した蒸留水中に1時間浸漬させた後、上記のようにして測定した。
(剥離強度;光学積層体/保護フィルム間)
光学積層体、及び保護フィルム間の剥離強度を、試験機(オートグラフAGS−500NX、島津製作所製)に装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験光学積層体の剥離強度と同様の方法により測定した。測定は、25mm幅×10cm長試験片を用いて実施した。
光学積層体、及び保護フィルム間の剥離強度を、試験機(オートグラフAGS−500NX、島津製作所製)に装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験光学積層体の剥離強度と同様の方法により測定した。測定は、25mm幅×10cm長試験片を用いて実施した。
(光学積層体1の2次加工)
(型抜き加工)
得られた光学積層体1をレンズに成型するために、上記保護フィルム付きの光学積層体1の型抜きを、トムソン刃(両刃、刃角42°)を用いて行い、径が80mmの円板状シートを20枚取得した。得られた円板状シートは、外観評価1の良品取得収率が100%であった。外観評価1の方法は、以下の通りである。
(型抜き加工)
得られた光学積層体1をレンズに成型するために、上記保護フィルム付きの光学積層体1の型抜きを、トムソン刃(両刃、刃角42°)を用いて行い、径が80mmの円板状シートを20枚取得した。得られた円板状シートは、外観評価1の良品取得収率が100%であった。外観評価1の方法は、以下の通りである。
(外観評価1)
得られた光学積層体1から径80mmの円板状シート20枚を作製し、「円板状シートの端部に2mm以上の長さの糸状の異物が20個以下」、及び「円板状シート端部に0.5mm幅以上の保護フィルムの浮きが、外周の4分の1以下」のいずれも満足する円板状シートの枚数を良品とし、良品の円板状シートの割合を良品取得率として算出した。評価は、目視により評価した。
得られた光学積層体1から径80mmの円板状シート20枚を作製し、「円板状シートの端部に2mm以上の長さの糸状の異物が20個以下」、及び「円板状シート端部に0.5mm幅以上の保護フィルムの浮きが、外周の4分の1以下」のいずれも満足する円板状シートの枚数を良品とし、良品の円板状シートの割合を良品取得率として算出した。評価は、目視により評価した。
(熱曲げ加工)
得られた円板状シートを減圧吸引加工(熱曲げ加工)により、球面形状への曲げ加工を実施した。減圧吸引加工は、直径90mmの凹型の金型を150℃雰囲気中に設置し、凹型の金型の中心部の穴から、真空ポンプにて減圧吸引を行うことにより実施した。加工時間は、1枚当たり約20分間実施し、金型から取り外すことで球面形状に加工された光学積層体1を得た。なお、減圧吸引加工前には、光学積層体1を真空下、80℃で1時間の予備加熱を実施した。得られた光学積層体1は、外観評価2の結果が60%であった。外観評価2の方法は、以下の通りである。
得られた円板状シートを減圧吸引加工(熱曲げ加工)により、球面形状への曲げ加工を実施した。減圧吸引加工は、直径90mmの凹型の金型を150℃雰囲気中に設置し、凹型の金型の中心部の穴から、真空ポンプにて減圧吸引を行うことにより実施した。加工時間は、1枚当たり約20分間実施し、金型から取り外すことで球面形状に加工された光学積層体1を得た。なお、減圧吸引加工前には、光学積層体1を真空下、80℃で1時間の予備加熱を実施した。得られた光学積層体1は、外観評価2の結果が60%であった。外観評価2の方法は、以下の通りである。
(外観評価2)
得られた光学積層体1から径80mmの円板状シート20枚を作製し、次いで熱曲げ加工を実施し、両面の保護フィルム9同士が円板状シートの端部で融着していないもの、及び保護フィルムを剥がした後に円板状シートの端部に保護フィルムの残渣が見られない熱曲げ加工後の円板状シートの枚数を良品とし、良品の熱曲げ加工後の円板状シートの割合を良品取得率として算出した。評価は、目視により評価した。
得られた光学積層体1から径80mmの円板状シート20枚を作製し、次いで熱曲げ加工を実施し、両面の保護フィルム9同士が円板状シートの端部で融着していないもの、及び保護フィルムを剥がした後に円板状シートの端部に保護フィルムの残渣が見られない熱曲げ加工後の円板状シートの枚数を良品とし、良品の熱曲げ加工後の円板状シートの割合を良品取得率として算出した。評価は、目視により評価した。
(射出成型)
得られた球面形状を有する光学積層体1の保護フィルム9を両面ともに剥がした後、射出成型機の金型に設置し、100℃に加熱した。射出成型機に、120℃、5時間の予備加熱を行ったポリカーボネート樹脂のペレット(帝人化成製パンライト)を充填し、300℃、60rpmで加熱溶融し、射出圧力14000N/cm2で射出した。その後、金型からポリカーボネート樹脂(射出成型)と一体化したプラスチックレンズ(光学物品)を製造した。得られたプラスチックレンズは、外観評価3の結果が80%であり、またフォトクロミック特性に関しては最大吸収波長585nm、発色濃度1.0、退色速度45秒、耐久性93%であった。外観評価3の方法、及びフォトクロミック特性の評価方法は、下記に記載した。
得られた球面形状を有する光学積層体1の保護フィルム9を両面ともに剥がした後、射出成型機の金型に設置し、100℃に加熱した。射出成型機に、120℃、5時間の予備加熱を行ったポリカーボネート樹脂のペレット(帝人化成製パンライト)を充填し、300℃、60rpmで加熱溶融し、射出圧力14000N/cm2で射出した。その後、金型からポリカーボネート樹脂(射出成型)と一体化したプラスチックレンズ(光学物品)を製造した。得られたプラスチックレンズは、外観評価3の結果が80%であり、またフォトクロミック特性に関しては最大吸収波長585nm、発色濃度1.0、退色速度45秒、耐久性93%であった。外観評価3の方法、及びフォトクロミック特性の評価方法は、下記に記載した。
2.プラスチックレンズ(光学物品)の評価
(外観評価3)
得られたプラスチックレンズ(保護フィルムを剥がしたもの)に、不良箇所が存在するかどうかを目視及びデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−2000)にて確認した。デジタルマイクロスコープによる評価では、直径30μm以上の凹凸を外観不良と判断した。この不良箇所が、レンズ1枚当たりに1か所でも存在した場合は、不良レンズと判断し、得られたレンズ20枚に対する、良品レンズの割合をレンズ成型収率として算出した。
(外観評価3)
得られたプラスチックレンズ(保護フィルムを剥がしたもの)に、不良箇所が存在するかどうかを目視及びデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−2000)にて確認した。デジタルマイクロスコープによる評価では、直径30μm以上の凹凸を外観不良と判断した。この不良箇所が、レンズ1枚当たりに1か所でも存在した場合は、不良レンズと判断し、得られたレンズ20枚に対する、良品レンズの割合をレンズ成型収率として算出した。
(フォトクロミック特性)
得られたプラスチックレンズに、(株)浜松ホトニクス製のキセノンランプL−2480(300W)SHL−100を、エアロマスフィルター(コーニング社製)を介して23℃、積層体表面でのビーム強度365nm=2.4mW/cm2、245nm=24μW/cm2で120秒間照射して発色させ、該プラスチックレンズのフォトクロミック特性を測定した。
得られたプラスチックレンズに、(株)浜松ホトニクス製のキセノンランプL−2480(300W)SHL−100を、エアロマスフィルター(コーニング社製)を介して23℃、積層体表面でのビーム強度365nm=2.4mW/cm2、245nm=24μW/cm2で120秒間照射して発色させ、該プラスチックレンズのフォトクロミック特性を測定した。
1)最大吸収波長(λmax):(株)大塚電子工業製の分光光度計(瞬間マルチチャンネルフォトディレクターMCPD1000)により求めた発色後の最大吸収波長である。該最大吸収波長は、発色時の色調に関係する。
2)発色濃度〔ε(120)−ε(0)〕:前記最大吸収波長における、120秒間照射した後の吸光度ε(120)と最大吸収波長における未照射時の吸光度ε(0)との差。この値が高いほどフォトクロミック性が優れていると言える。
3)退色速度〔t1/2(sec.)〕:120秒間照射後、光の照射をとめたときに、試料の前記最大波長における吸光度が〔ε(120)−ε(0)〕の1/2まで低下するのに要する時間。この時間が短いほどフォトクロミック性が優れているといえる。
4)耐久性(%)=〔(A96/A0)×100〕:光照射による発色の耐久性を評価するために次の劣化促進試験を行った。すなわち、得られた光学積層体をスガ試験器(株)製キセノンウェザーメーターX25により96時間促進劣化させた。その後、前記発色濃度の評価を試験の前後で行い、試験前の発色濃度(A0)および試験後の発色濃度(A96)を測定し、〔(A96)/A0〕×100〕の値を残存率(%)とし、発色の耐久性の指標とした。残存率が高いほど発色の耐久性が高い。
なお、表3には、プラスチックレンズのフォトクロミック特性のみを記載した。
なお、表3には、プラスチックレンズのフォトクロミック特性のみを記載した。
実施例2〜16、比較例1
表1、及び表2に示す保護フィルム9を使用し、実施例1と同様の方法で光学積層体1、さらにはレンズを作製した。その結果を表3に示す。無機粒子として、実施例1と同じく酸化チタンを使用した実施例は、表1にTiO2と記載し、その配合割合を記載した。また、無機粒子として炭酸カルシウムを用いた実施例は、表1に炭酸カルシウムをCaCO3として記載し、その配合割合を記載した。なお、各実施例において、使用した保護フィルム9は、第一ポリオレフィン系樹脂、および第二ポリオレフィン系樹脂が同一のポリプロピレン(PP)であるものを使用した。
表1、及び表2に示す保護フィルム9を使用し、実施例1と同様の方法で光学積層体1、さらにはレンズを作製した。その結果を表3に示す。無機粒子として、実施例1と同じく酸化チタンを使用した実施例は、表1にTiO2と記載し、その配合割合を記載した。また、無機粒子として炭酸カルシウムを用いた実施例は、表1に炭酸カルシウムをCaCO3として記載し、その配合割合を記載した。なお、各実施例において、使用した保護フィルム9は、第一ポリオレフィン系樹脂、および第二ポリオレフィン系樹脂が同一のポリプロピレン(PP)であるものを使用した。
比較例1は、基材層に無機粒子を含まない保護フィルム(保護フィルムQ)を使用した例である。なお、保護フィルムQも、第一ポリオレフィン系樹脂、および第二ポリオレフィン系樹脂が同一のポリプロピレン(PP)であるものを使用した。
実施例17
(光学積層体1の調製)
先ず、片面に保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)を準備した。
(光学積層体1の調製)
先ず、片面に保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)を準備した。
使用した保護フィルムは、
内層9bが膜厚約8μmの直鎖状低密度ポリエチレン(第二ポリオレフィン系樹脂 LLDPE、融点120℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層であり、
基材層9aが膜厚約64μmのポリプロピレン(第一ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とし炭酸カルシウムを、ポリプロピレン100質量部に対して20質量部含有する層であり、
外層9cが膜厚約8μmのポリプロピレン(第三ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層の積層品(表1〜3において、保護フィルムKとして表記しているフィルム)である。なお、第一ポリオレフィン樹脂、および第三ポリオレフィン樹脂は同じポリプロピレン(PP)を使用した。
内層9bが膜厚約8μmの直鎖状低密度ポリエチレン(第二ポリオレフィン系樹脂 LLDPE、融点120℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層であり、
基材層9aが膜厚約64μmのポリプロピレン(第一ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とし炭酸カルシウムを、ポリプロピレン100質量部に対して20質量部含有する層であり、
外層9cが膜厚約8μmのポリプロピレン(第三ポリオレフィン系樹脂 PP、融点165℃(保護フィルム9の測定結果))を主成分とする層の積層品(表1〜3において、保護フィルムKとして表記しているフィルム)である。なお、第一ポリオレフィン樹脂、および第三ポリオレフィン樹脂は同じポリプロピレン(PP)を使用した。
DSCにより求めた80℃以上135℃以下の融解熱量(I)と、145℃以上175℃以下の融解熱量(II)との面積比[(I)/(II)]は81/19であった。DSC測定は、実施例1と同様にして実施した。
片面に前記保護フィルム9が積層されたポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)の保護フィルム9とは反対側の表面に、接着層7を形成した。まず、コーター(テスター産業製)を用いて、前記接着剤Bを前記ポリカーボネートシート(厚み400μm、透明シート3)上に、塗工速度0.5m/minで塗工し、乾燥温度110℃で3分間乾燥させることにより、保護フィルム9が積層され、その反対側に膜厚5μmの接着層7を有するポリカーボネートシートを2枚準備した。
接着剤Aを、50μmのOPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)上に、塗工速度0.3m/minで塗工し、乾燥温度100℃で5分間乾燥させて、該OPP上に、光学機能層5を準備した。該光学機能層5を、前記方法で準備した1枚のポリカーボネートシートの接着層7上に配置し、ラミネートロールを用いて張り合わせた。フォトクロミック特性を有する光学機能層5の厚みは40μmとなった(以下、得られた構造体を「構造体X」とする場合もある)。
また、接着剤Cを、50μmのOPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)上に、塗工速度0.3m/minで塗工し、乾燥温度100℃で5分間乾燥させて、該OPPフィルム上に、接着層7(接着剤C)を準備した。該接着層7を、前記方法で準備した1枚のポリカーボネートシートの接着層7(接着剤B)上に配置し、ラミネートロールを用いて張り合わせた。新たに設けた接着層7の厚みは40μmとなり、2種類の接着層の総厚は45μmとなった(以下、得られた構造体を「構造体Y」とする場合もある。)。
次いで、上記方法で準備したポリカーボネートシート/接着層7(接着剤B)/フォトクロミック特性を有する光学機能層5/OPPフィルムがこの順で積層されたもの(構造体X)からOPPフィルムを剥離し、更にポリカーボネートシート/接着層7(接着剤B)/接着層7(接着剤C)/OPPフィルムがこの順で積層されたもの(構造体Y)からもOPPフィルムを剥離した。得られた2種類の構造体の光学機能層5と接着層7(接着剤C)の間に前記偏光フィルム(光学機能層5)が接合されるようにラミネートロールを用いて圧接した。次いで、このようにして得られた光学積層体を60℃、真空下(500Pa)で12時間静置(脱気工程)した後、120℃で2時間加熱処理(加熱工程)した。さらに、70℃、90%RHで20時間の加湿処理(加湿工程)を行い、最後に80℃、真空下(500Pa)で5時間静置(乾燥工程)することにより、フォトクロミック特性、及び偏光特性を有する光学積層体1を得た。
得られた光学積層体1は、剥離強度が初期150N/25mm、煮沸試験後120N/25mmであり、光学積層体及び保護フィルム間の剥離強度は、初期加熱前が1.0N/25mmであり、150℃×30分加熱後が1.0N/25mmであった。また、保護フィルム9を剥がして測定したフォトクロミック特性は、最大吸収波長585nm、発色濃度1.0、退色速度45秒、耐久性93%であった(これらの測定条件は実施例1と同じである。)。
更に、保護フィルム9を剥がして得られた(光学)積層体の視感透過率は41.0%、偏光度が99.1%であった。なお、視感透過率と偏光度に関しては、以下のようにして行った。
〔視感透過率(発色前)〕
得られた積層体を試料とし、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−2550を用いて、積層体の紫外線照射前の視感透過率を測定した。
得られた積層体を試料とし、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−2550を用いて、積層体の紫外線照射前の視感透過率を測定した。
〔偏光度(発色前)〕
得られた積層体を試料とし、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−2550を用いて、単体透過率(Ts)、平行透過率(Tp)および直交透過率(Tc)を測定し、偏光度(P)を次式により求めた。
得られた積層体を試料とし、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−2550を用いて、単体透過率(Ts)、平行透過率(Tp)および直交透過率(Tc)を測定し、偏光度(P)を次式により求めた。
偏光度(P)(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
なお、上記Ts、TpおよびTcは、JIS Z 8701の2度視野(C光源)により測定し、視感度補正を行ったY値である。
なお、上記Ts、TpおよびTcは、JIS Z 8701の2度視野(C光源)により測定し、視感度補正を行ったY値である。
(光学積層体1の2次加工)
上記偏光特性とフォトクロミック特性を有する光学積層体1を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、光学積層体1の2次加工を実施した。その評価結果を、表3に示す。
上記偏光特性とフォトクロミック特性を有する光学積層体1を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、光学積層体1の2次加工を実施した。その評価結果を、表3に示す。
上記実施例1〜17から明らかなように、本発明の保護フィルム9を用いた場合、最終的に得られるレンズの外観が良好であり、優れた成型収率となった。
1 光学積層体
3 透明シート
5 光学機能層
7 接着層
9 保護フィルム
9a 第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層
9b 第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層
9c 第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層
3 透明シート
5 光学機能層
7 接着層
9 保護フィルム
9a 第一ポリオレフィン系樹脂、および無機粒子を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層
9b 第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層
9c 第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層
Claims (8)
- 一対の透明シートの間に、光学機能層がサンドウィッチされた基本構造を有しており、少なくとも一方の透明シートの表面に保護フィルムが直接積層されている光学積層体において、
前記保護フィルムが、
第一ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、無機粒子を5〜50質量部含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある基材層と、
第二ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が100℃以上125℃以下の範囲にある内層との少なくとも2層を有してなり、
前記内層が、前記透明シートの表面に密着していることを特徴とする光学積層体。 - 前記保護フィルムが、
前記内層とは反対側の前記基材層上に、さらに
第三ポリオレフィン系樹脂を含み、融点が150℃以上175℃以下の範囲にある外層を有してなることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。 - 前記保護フィルムの厚みが、30μm以上200μm以下であり、前記内層の厚みを1としたとき、前記基材層の厚みの比が2〜10であり、前記外層の厚みの比が0.5〜2であることを特徴とする請求項2に記載の光学積層体。
- 両方の透明シートの表面に前記保護フィルムが直接積層されている請求項1〜3の何れかに記載の光学積層体。
- 前記無機粒子が、炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光学積層体。
- 前記透明シートが、ポリカーボネート製シートであり、
前記光学機能層が、フォトクロミック化合物、およびウレタン樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光学積層体。 - 請求項1に記載の光学積層体からなる型抜き加工品。
- 請求項1に記載の光学積層体からなる熱曲げ加工品。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016203277A JP2018066772A (ja) | 2016-10-17 | 2016-10-17 | 光学積層体 |
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---|---|---|---|---|
WO2020100843A1 (ja) * | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 日東電工株式会社 | 偏光フィルム、積層偏光フィルム、画像表示パネル、および画像表示装置 |
WO2021172512A1 (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-02 | 株式会社トクヤマ | フォトクロミック光学物品 |
-
2016
- 2016-10-17 JP JP2016203277A patent/JP2018066772A/ja active Pending
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