JP2018064685A - ストッパー部材及びそれを用いたスーツケース - Google Patents

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遠藤玄一郎
Genichiro Endo
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Abstract

【課題】容易に走行の停止が可能であるプッシュ方式のストッパー部材およびそれを用いたスーツケースを提供する。【解決手段】制御のための上下スライド棒と該棒に位置決めのための突起部分及び下端に地面と並行面を有した接地板、スライド棒外周を囲み内部を該スライド棒が上下に移動可能とした外枠、スライド棒の上下を制御するための機構およびまたは対象物の傾きに対して動きを吸収できる機構を設けた。該ストッパー部材をキャスター付スーツケース裏面表面の幅中央、上下方向下半部位置に設けた。上下スライド棒(2)はプッシュ方式で、上端にある押圧部(1)を押し該棒(2)を下げると接地板(5)が接地することにより、容易に走行停止が可能とした。また、再度、押圧部(1)を押し該棒(2)を上げることにより、停止の解除を可能とする。【選択図】図4

Description

本発明は、スライド棒状のストッパー部材及びそれを取り付けたスーツケースに関するものである。
従来は、何にでも汎用できるスライド棒状のストッパー部材は存在しなかった。またスーツケースの転がり防止については下記のような発明がある。
特許第5098040号公報(特開2008-272362号公報)は、4車輪付きバッグの取手の押しボタンを介して、走行停止を図ろうとする発明である。使用において酷使する取手と連動させる構造のストッパーが示されている。しかしこのような構造では、構造からくる不便さや製品寿命が短くなるなど様々な欠点がある。取手が壊れると、場合によっては修理不能となってしまい、経済的にも有用であるとはいえない。
また、キャスターにストッパーを取り付けたものも存在するが、この場合には4つあるキャスターの複数のストッパーをかがんで操作しストッパーとしてのレバーを移動させる必要があり、ワンタッチでは行えなかった。
特許第5098040号公報
何にでも簡単に取り付け可能なストッパー部材が望まれていた。またスーツケースにおいては、複雑な構造のものが多く、簡単にストッパーとして作動させることができ、解除も容易なものは見当たらなかった。特にかがむ動作もなく、立ったままで、すぐに手の位置でワンタッチでストッパーを作動させることができるスーツケースが望まれていた。しかも使用に支障がなく、部材も身体に接触しないなど工夫されたものが要望されていた。
従って本願は従来の発明に比べ、容易に、かつ、確実に転がりの防止を可能とするストッパー部材の提供とそれを取り付けたスーツケースを提供することを目的とする。
本発明のストッパー部材は、制御のための上下スライド棒と該棒に位置決めのための突起部分及び下端に地面と並行面を有した接地板、スライド棒外周を囲み内部を該スライド棒が上下に移動可能とした外枠、スライド棒の上下を制御するための機構およびまたは対象物の傾きに対して動きを吸収できる機構を設けたことを特徴とする。
本発明のストッパー付スーツケースは、該ストッパー部材をキャスター付スーツケース裏面表面の幅中央、上下方向下半部位置に設けたことを特徴とする。
本発明の他のストッパー付スーツケースは、該ストッパー部材を横長キャスター付スーツケースにケース表面に平行に設けたことを特徴とする。
本発明のストッパー部材は、例えばスーツケースの取手等のような対象物の一部と連動させることのない独立したストッパーであるため、容易に取り付けが可能であり、移動しやすい物や滑る危険のあるものについて、随時ストッパーを設定したり、解除したりすることができる。
また本発明のストッパー部材は、幅広の接地板を設けて地面等に付勢して移動を防止しているため、容易に転がり防止が可能となり、かつ、動く電車やバスの中でも転がることなくブレーキとしての効果も大きい。また押圧力により移動を防止しているため、防止したい移動方向についても限定がなく、例えば水平方向に部材の使用が可能でも移動防止機能を働かせることができる。
さらに、本発明のストッパー部材には、ストッパー作動時に対象物の揺れ防止のために、縦長穴部とそれに係合させた弾性部材をスライド棒に採用することで、対象物の揺れについて縦長穴の長さ相当分ばねの遊びができ、少しの揺れであれば、吸収できる機構となっている。
ストッパー部材(接地していない時)を示す説明図である。 ストッパー部材(接地時)を示す説明図である。 ストッパー部材の説明図である。 ストッパー部材の説明図である。 本発明実施例を示す説明図である。(縦長スーツケース) 本発明実施例を示す説明図である。(横長スーツケース) 本発明実施例を示す説明図である。(くぼみのあるスーツケース)
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細を説明する。
図1は、本発明のストッパー部材を示し、特に押圧部(1)を押していないストッパー解除状態を示している。図2は、押圧部を押し、接地板が下降した状態の上下スライド棒を示している。図3は、上下スライド棒の内部設計図である。
図に示すように、(1)は上下スライド棒(2)の頂部に設けられた押圧部である。上下スライド棒(2)は外枠(3)内を上下し、ばね(7)によって付勢されている。
さらに外枠には穴部(8)(9)、上下スライド棒には上突起(4)下突起(6)が設けられ、動きに応じて突起(4)が穴部(8)(9)に嵌合開放を繰り返し、ワンタッチ式のストッパーの動きを制御可能としている。なおこの突起および穴部については外枠に突起を設けて穴部をスライド棒に設けても良いことはもちろんである。
また上下スライド棒下端には、接地板(5)が上下スライド棒に対して垂直に幅広に設けられている。スライド棒の幅の2−4倍四方の長さを持たせているため、しっかりと地面・床面を捉えることができる。
吸収材としては、ゴム、布、発泡スチロール、気泡緩衝材、あるいはそれらの組み合わせなどが好ましい。接地板(5)の下部には1−2層の衝撃吸収部材を設けることも可能であり、その場合にはよりストッパー部材を装着した物品の揺を吸収できるようになる。さらに、スライド棒の一部に、別のばね、ゴムなどの弾性のある部品を設け、スライド棒の一部を伸縮可能にして、接地板が下降した状態で、本発明のストッパー部材を装着した物品の揺を吸収しても良い。制動性を高めるため、接地板は、地面や床との摩擦係数が大きい材料で構成されていることが好ましい。
このような構造のストッパー部材であれば、細長い直方体であるため、物品の適宜面に取り付け可能である。また幅広の接地板がしっかりと地面を捉え、上下方向の付勢状態で使用可能である。また本部材を横方向に使用することも可能で、対象物の左右に移動しようとする動きを止めることが可能となる。
図4は、別のスライド棒の実施例を示す内部構造図である。該棒の内部には、内筒(16)の下部に縦長穴(18)が設けられ、ばね(20)下端を留部(19)によって外筒(17)に係合している。この縦長穴(18)を留部(19)が上下することで、スライド棒が伸縮し対象物の傾きや揺れやが吸収できるよう工夫されている。
弾性材料(20)の伸縮により内筒が上下に移動するものである。弾性材としては、ばねのほかゴムを使用してもよい。
このような構造のストッパー部材であれば、例えば小学校の机に取り付け、圧部を押すことで机を動かないようにすることがワンタッチで行える。小学校の机は軽いつくりのものが多く、活発な児童が少し力をかけるだけで容易に移動してしまうため、整列の乱れが起きることが多い。その他、どのようなものでも、本発明部材を取り付け可能なものであれば、取り付けて、押圧部から接地板方向に向けて付勢可能となる。
以下、本発明の他の実施例を図面に基づいて詳細を説明する。
本実施例は、本発明のストッパー部材を2種形状のスーツケース裏面表面に取り付けたものである。図5は、縦長のスーツケースに上下スライド棒を取り付け、接地している図を示してある。キャスター付縦長スーツケース裏面表面の幅中央、上下方向下半部位置に上下スライド棒の外枠(3)を取り付け、その内部に上下に移動可能な上下スライド棒(2)が格納されている。上下スライド棒の上端にはプッシュ方式の押圧部(1)があり、下端には接地板(5)が取り付けられている。
図6は、横長のスーツケースに上下スライド棒を取り付け、接地している図を示してある。
スーツケースであれば、どの位置にどの程度の長さの上下スライド棒を設置するかは自在である。また設置板は幅広であるほど制御能力が大となるが、スーツケースの大きさや上下左右のサイズ比率、材質 重量等により移動の範囲は様々であり、適宜最適なサイズや設置位置を選択できる。
本実施例ではワンタッチのプッシュ方式のストッパー部材を示したが、制御の方法はラッチ式など他のどのような方法でも採用可能である。さらにシンプルに手動で突起やストッパーのみで制御しても良い。コイルばねの代わりに板ばね等を用いても良いことはいうまでもない。
本実施例は、本発明のストッパー部材をスーツケース裏面表面窪みに取り付けたものである。図7は、縦長のスーツケースに上下スライド棒を取り付け、接地している図を示してある。キャスター付縦長スーツケース裏面表面の幅中央、上下方向下半部位置に窪み(15)を作り、窪ませた中に上下スライド棒の外枠(3)を取り付け、その内部に上下に移動可能な上下スライド棒(2)が格納されている。上下スライド棒の上端にはプッシュ方式の押圧部(1)があり、下端には接地板(5)が取り付けられている。
本発明のストッパー部材は棒状であり、どこにでも取り付け可能であるため、机や家具等の固定用具として産業上の利用可能である。またそれを用いたスーツケースは電車等のゆれが激しい場所に立てておく場合においても、接地板がしっかりと移動を食い止め転がりを防止するため、産業上利用可能性がある。本発明のストッパー部材は、容易かつ確実に転がりを防止できることから、机や家具等の固定用具としても応用が可能である。
また本発明のストッパー付きスーツケースは、押圧部を手で少し押すことで、簡単に接地板を地面に付勢することができ、電車内等の動き振動の激しい中にあっても、スーツケースが動いて困ることがない。さらに、内筒下部の弾性部材が外筒に縦長の穴部を介して係合させているため、対象物の傾きや揺れに対して吸収制御する働きが可能となっている。また固定部材の頭部の位置は、丁度スーツケースの横に立った場合、手を下方に伸ばした位置となるため、操作性が良い。さらにスーツケースに窪みを設けて固定部材を設置した場合には、スーツケースの移動中にも固定部材が体に当たって困ることがなく、また内部に少し出た出っ張りが内部の収納品の区分け等に役立つメリットもあるため、使いやすい。解除においても、いつでも押圧部を再度押すことでワンタッチでストッパーの解除ができるため、便利である。
1 押圧部
2 上下スライド棒
3 外枠
4 上突起
5 接地板
6 下突起
7 ばね
8 穴部
9 穴部
10 押しボタン
11 取手
12 取手筒
13 スーツケース
14 キャスター
15 窪み
16 内筒
17 外筒
18 縦長穴
19 留部
20 ばね

Claims (4)

  1. 制御のための上下スライド棒と該棒に位置決めのための突起部分及び下端に地面と並行面を有した接地板、スライド棒外周を囲み内部を該スライド棒が上下に移動可能とした外枠を有するストッパー部材。
  2. 該スライド棒の上下を制御する機構および/または対象物の動きを吸収する機構を備えてなる請求項1記載のストッパー部材。
  3. 請求項1または2に示すストッパー部材をキャスター付スーツケース裏面表面の幅中央、上下方向下半部位置に窪ませて裏面表面に設けたことを特徴とするスーツケース。
  4. 請求項1または2に示すストッパー部材を横長キャスター付スーツケースに表面に平行に設けたことを特徴とするスーツケース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7530619B2 (ja) 2021-03-04 2024-08-08 東邦電子株式会社 キャリーバッグ用ストッパー

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JPH10192026A (ja) * 1997-01-07 1998-07-28 Swanee:Kk
JP3082771U (ja) * 2001-05-03 2001-12-26 徐 義権 バッグ
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JP2010279633A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Izumi Tanigawa 転がり防止用スタンドを持つ旅行用スーツケース

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