JP2018063808A - 積層体グリーンシート、全固体二次電池、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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幹裕 ▲高▼野
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Abstract

【課題】 簡易な作製工程で電池性能の高い全固体二次電池を得る。
【解決手段】 全固体二次電池は、金属箔集電体と、正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートを備えた積層体グリーンシートを、不活性雰囲気下で一括焼成して作製する積層焼成体を有する。その全固体二次電池は、不活性雰囲気での焼成において、炭素残存率が5%となる温度が固体電解質の焼結開始温度よりも低く且つ不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃以下のバインダーを含有し、脱脂工程および焼成工程の二段階で加熱されることで得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層体グリーンシート、全固体二次電池、並びにこれらの製造方法に関する。
ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォンに代表される携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器の高機能化に伴い、これら電子機器の消費電力が増大している。また、これら電子機器の小型化が求められている。このため、電子機器に用いられる二次電池に対して更なる高エネルギー密度化が求められている。
また、定置用途である家庭用蓄電池においても高エネルギー密度化が求められている。更に、近年、ハイブリッド車や電気自動車などの車載用途の二次電池の需要拡大に伴い、二次電池の高出力密度化、高エネルギー密度化の両立が求められている。この他にも、二次電池には電解液に有機溶媒が使用されている為、電解液の漏液や熱暴走の促進などのおそれがあり、二次電池の安全性向上も求められている。
そして、これらの要求を満たす二次電池として最も有力であるのが、負極層、電解質層及び正極層の全構成が固体材料から成る全固体リチウムイオン二次電池である。この全固体リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度、高い安全性、長寿命を兼ね備えた電池として開発が進んでいる。
しかしながら、現在実用化されている全固体リチウムイオン二次電池は、負極層、固体電解質層及び正極層の各層が非常に薄膜な全固体二次電池であり、エネルギー密度は高くない。さらに、正極層、固体電解質層及び負極層を、蒸着法又はスパッタ法により作製している為、減圧雰囲気下で全固体リチウムイオン二次電池を製造する必要があり、大面積化、大量生産には不適である。
そこで、特許文献1から特許文献3に開示されているように、正極層、固体電解質層及び負極層の各層グリーンシートを焼成することで、大面積化かつ大量生産を可能にする全固体リチウムイオン二次電池を作製する手法が検討されている。
特許文献1には、正極層グリーンシート、負極層グリーンシートを焼成して正極層焼成体、負極層焼成体を作製した後、イオン伝導性無機物質層グリーンシートを介して正極層焼成体、負極層焼成体を挟み込み、再焼成して積層焼成体を形成することが記載されている。特許文献1では、この積層焼成体を2枚の集電板で挟み込んで作製した全固体二次電池が開示されている。
特許文献2には、正極層グリーンシート、イオン伝導性無機物質層グリーンシート及び負極層グリーンシートを順に貼り合わせて積層体を形成して一括焼成して積層焼成体を形成した後、積層焼成体を2枚の集電板で挟み込んで作製した全固体二次電池が開示されている。
特許文献3には、イオン伝導性無機物質層グリーンシートの両面に正極層グリーンシート及び負極層グリーンシートをそれぞれ印刷形成し、更にその上層に各金属箔集電体ペーストを印刷形成した積層体グリーンシートを一括焼成して作製した全固体二次電池が開示されている。
特開2000−340255号公報 特許第4845244号公報 特許第5430930号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明のように、正極層、固体電解質層、負極層から成る積層焼成体を正極集電体、負極集電体で挟み込んだ場合、正極集電体と正極層、負極集電体と負極層との界面抵抗が高く、電池性能が悪いといった課題がある。また、全固体二次電池を作製するために焼成工程を2度経る必要があり、製造効率が悪いという課題がある。
また、特許文献2に開示された発明のように、正極層、固体電解質層、負極層の各グリーンシートを貼り合わせた積層体グリーンシートを一括焼成した場合、焼成工程は一工程であり、特許文献1と比較して製造効率は高い。しかしながら、特許文献2に開示された発明は、正極集電板と正極層との界面抵抗及び負極集電板と負極層との界面抵抗が高いという課題がある。
さらに、特許文献3に開示された発明のように、正極集電体グリーンシート、正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシート及び負極集電体グリーンシートが積層されて成る積層体グリーンシートを一括焼成した場合、正極集電体と正極層、負極集電体と負極層との界面抵抗は低減すると考えられる。しかしながら、固体電解質層グリーンシートの両面に正極層グリーンシート、負極層グリーンシートを印刷形成し、その上層に金属箔集電体ペーストを印刷形成しており、製造方法が煩雑であるという課題がある。
また、特許文献1から3に開示されたように、グリーンシートを焼成する工程を経る全固体二次電池の製造方法では、成形性や密着性を向上させるため一般的に有機樹脂からなるバインダーが添加される。有機樹脂からなるバインダーは、電池性能に対し良好な効果を有しないため加熱除去される。加熱除去工程ではバインダーの残存を低減するため、大気雰囲気で加熱される。しかし一方で、大気雰囲気下で加熱すると、バインダーの除去と同時に活物質や導電助剤である炭素材料および集電体が酸化され、電池性能が低下する場合がある。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、簡易な作製工程で電池性能の高い全固体二次電池、およびこれを得るために用いられる積層体グリーンシート、並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の一態様は、正極集電体、正極層グリーンシート、固体電解質を含む固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートおよび負極集電体をこの順に積層した積層体グリーンシートであって、前記正極集電体および前記負極集電体は金属箔集電体であり、前記正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシートおよび負極層グリーンシートは有機樹脂からなるバインダーを備え、前記バインダーとして、不活性雰囲気での焼成において、炭素残存率が5%となる温度が前記固体電解質の焼結開始温度よりも低く且つ不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃以下のバインダーを使用することを特徴とする。
ここで、焼結開始温度とは、焼結する粉末粒子間の界面拡散反応が進行して、気孔の減少が開始し、成形体が収縮し始める温度である。
本発明の一態様の積層体グリーンシートを使用すれば、簡易な作製工程で電池性能の高い全固体二次電池を提供することができる。
本発明に基づく実施形態に係る全固体二次電池を説明する断面模式図である。 本発明に基づく実施形態に係る積層体グリーンシートを説明する断面模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本発明に係る全固体二次電池および積層体グリーンシート、並びに積層体グリーンシートの製造方法および全固体二次電池の製造方法は、以下に記載する実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて設計等の変更を加えることも可能であり、そのような変更が加えられた実施の形態も本発明の実施形態の範囲に含まれるものである。
(1−1)全固体二次電池の構成
[全固体二次電池の構成]
本実施形態の全固体二次電池1は、図1に示すように、金属箔集電体からなる正極集電体11と、正極集電体11上に設けられた正極層12と、正極層12上に設けられた無機固体電解質層13(以下、固体電解質層13と記載する)と、固体電解質層13上に設けられた負極層14と、負極層14上に設けられた金属箔集電体からなる負極集電体15を備えている。
この構成は、後に詳細に説明するように、正極集電体11、正極層グリーンシート12a、固体電解質層グリーンシート13aおよび負極層グリーンシート14aを積層した積層体グリーンシートと、負極集電体15とが貼り合わされた状態で、不活性雰囲気で一括焼成することで、全固体二次電池1を構成する積層焼成体となる。
(固体電解質層)
固体電解質層13は、固体電解質および焼成後に固体電解質となるガラスの少なくとも一方を含んでいる。固体電解質層に含まれる固体電解質および焼成後に固体電解質となるガラスは、電子の伝導性が小さく、リチウムイオンの伝導性が高い材料であれば特に限定されず、例えば、酸化物系固体電解質や硫化物系固体電解質の非晶質体(ガラス体)、結晶体、及びガラスセラミックス等が用いられる。特に、高温焼成が可能な酸化物系固体電解質が好ましく、NASICON型酸化物、ペロブスカイト型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物、酸化物ガラスなどを用いることが好ましい。このような高温焼成が可能な酸化物系固体電解質としては、例えば、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO、Li0.29La0.571TiO、LiSiO−LiPO、LiBO−LiPO、LiLaZr12、Li3.40.6Si0.4などを用いることができる。
固体電解質層13の厚さは、1μm以上500μm以下の範囲であることが好ましい。固体電解質層13の厚さが1μmよりも薄い場合、正極層12と負極層14とが短絡しやすくなり、全固体二次電池1の性能が低下するだけでなく、安全性も低下する可能性がある。また、固体電解質層13の厚さが500μmよりも厚い場合、固体電解質層13におけるリチウムイオン等の伝導イオンの移動が阻害されやすくなり、全固体二次電池1の出力が低くなる可能性がある。
(正極層)
正極層12は、正極活物質と、固体電解質および焼成後に固体電解質となるガラスの少なくとも一方とを含んでいる。正極層12に含まれる正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵放出することができる材料であればよく、特に限定されない。正極層12は、負極層14に含まれる活物質より貴な電位を示す活物質を正極活物質として含有する。
正極活物質としては、例えば、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNiCo1−y−xMn)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リン酸コバルトリチウム(LiCoPO)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸バナジウムリチウム(Li(PO)などのリチウム遷移金属化合物を用いることができる。
また、正極層12に含まれる固体電解質としては、固体電解質層13に含まれる固体電解質と同様の材料を用いることができる。正極層12に含まれる固体電解質は、2種以上を混合して用いてもよい。また、正極層12に含まれる固体電解質は、固体電解質層13および後述する負極層14に含まれる固体電解質と同じであってもよく、異なっていてもよい。
正極層12は、導電助剤を含有していてもよい。導電助剤としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、導電性炭素材料、特にカーボンブラックや活性炭、カーボン炭素繊維等を用いることができる。
正極層12における導電助剤の含有量は、正極活物質の質量に対して0質量%超90質量%未満であることが好ましい。導電助剤の含有量が90質量%以上であると、正極層12中の正極活物質量が不足してリチウム吸蔵容量が低下してしまうことがあるためである。
正極層12は、所望の電池容量に応じて任意の厚さを選択することができる。
(負極層)
負極層14は、負極活物質と、固体電解質および焼成後に固体電解質となるガラスの少なくとも一方とを含んでいる。負極層14に含まれる負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵放出することができる材料であればよく、特に限定されない。負極層14は、正極層12に含まれる活物質より卑な電位を示す活物質を負極活物質として含有する。
負極活物質としては、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラファイト等の炭素材料や、Sn系合金、Si系合金などの合金材料、LiCoNなどの窒化物、チタン酸リチウム(LiTi12)、リン酸バナジウムリチウム(Li(PO)などのリチウム遷移金属酸化物を用いることができる。また、負極活物質として金属リチウム箔を用いてもよい。
また、負極層14に含まれる固体電解質としては、固体電解質層13および正極層12に含まれる固体電解質と同様の材料を用いることができる。負極層14に含まれる固体電解質は、2種以上を混合して用いてもよい。また、負極層14に含まれる固体電解質は、固体電解質層13および正極層12に含まれる固体電解質と同じであってもよく、異なっていてもよい。
負極層14は、導電助剤を含有していてもよい。導電助剤としては、正極層12に含まれる導電助剤と同様に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、導電性炭素材料、特にカーボンブラックや活性炭、カーボン炭素繊維等を用いることができる。
負極層14における導電助剤の含有量は、負極活物質の質量に対して0質量%超90質量%未満であることが好ましい。導電助剤の含有量が90質量%以上であると、負極層14中の負極活物質量が不足してリチウム吸蔵容量が低下してしまうことがあるためである。
負極層14は、所望の電池容量に応じて任意の厚さを選択することができる。
(金属箔集電体)
正極層12と密着して設けられる正極集電体11と、負極層14と密着して設けられる負極集電体15とは、それぞれ金属箔集電体からなる。なお、以下、正極集電体11と負極集電体15との双方を指す場合、または正極集電体11と負極集電体15とを区別しない場合には、正極集電体11および負極集電体15を「金属箔集電体」と記載する場合がある。
金属箔集電体の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定はされず、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銅、パラジウム、金および白金などの金属材料を用いることができる。また、金属箔集電体の材料として、後述する焼成条件で溶融および分解しないことや、金属箔集電体にかかる電池作動電位や導電性を考慮して選択することが好ましい。
金属箔集電体の厚さは、3μm以上50μm以下であることが好ましい。金属箔集電体の厚さが3μm以上50μm以下である場合、積層焼成体の製造時において金属箔集電体にクラック等が入りにくく、また、積層体グリーンシート10を十分に支持する厚みが得られる。
(1−2)積層体グリーンシートの構成
以下、積層体グリーンシート10について説明する。
図2は、積層体グリーンシート10の断面図である。
図2に示すように、積層体グリーンシート10は、金属箔集電体からなる正極集電体11と、正極集電体11上に設けられた正極層グリーンシート12aと、正極層グリーンシート12a上に設けられた固体電解質層グリーンシート13aと、固体電解質層グリーンシート13a上に設けられた負極層グリーンシート14aと、負極層グリーンシート14a上に設けられた金属箔集電体からなる負極集電体15と、を備えている。
後述するように、
以下、各グリーンシートについて説明する。
(固体電解質層グリーンシート)
固体電解質層グリーンシート13aは、固体電解質および有機樹脂からなるバインダーが溶媒に分散された固体電解質用スラリーが後述する正極層グリーンシート12aまたは負極層グリーンシート14a上に塗布もしくは印刷され、乾燥されることにより形成される。固体電解質用スラリーの調製方法は特に限定されない。固体電解質層グリーンシート13aが焼成されることにより、固体電解質層13が得られる。
(正極層グリーンシート)
正極層グリーンシート12aは、正極活物質、固体電解質および有機物からなるバインダーが溶媒に分散された正極用スラリーが、金属箔集電体からなる正極集電体11又は固体電解質層グリーンシート13a上に塗布もしくは印刷され、乾燥されることにより形成される。正極層グリーンシート12aが焼成されることにより、正極層12が得られる。
(負極層グリーンシート)
負極層グリーンシート14aは、負極活物質、固体電解質および有機物からなるバインダーが溶媒に分散された負極用スラリーが、金属箔集電体からなる負極集電体15又は固体電解質層グリーンシート13a上に塗布もしくは印刷され、乾燥されることにより形成される。負極層グリーンシート14aが焼成されることにより、負極層14が得られる。
(金属箔集電体)
金属箔集電体は、積層体グリーンシート10の製造時に正極層グリーンシート12aと密着して設けられる正極集電体11または負極層グリーンシート14aと密着して設けられる負極集電体15である。正極集電体11および負極集電体15は、全固体二次電池1に用いられる正極集電体11および負極集電体15である。
(1−3)積層体グリーンシートの製造方法
以下、積層体グリーンシート10の製造方法について説明する。
積層体グリーンシート10の製造方法は、金属箔集電体からなる正極集電体11上に、正極活物質を含む正極用スラリーを塗布又は印刷後乾燥して正極層グリーンシート12aを形成する正極層グリーンシート形成工程と、正極層グリーンシート12a上に固体電解質を含む固体電解質用スラリーを塗布又は印刷後乾燥して固体電解質層グリーンシート13aを形成する固体電解質層グリーンシート形成工程と、固体電解質層グリーンシート13a上に、負極活物質を含む負極用スラリーを塗布又は印刷後乾燥して負極層グリーンシート14aを形成する負極層グリーンシート形成工程と、負極集電体15を負極層グリーンシート14aと圧着させる集電体貼合わせ工程と、を備えている。
(固体電解質層グリーンシートの製造方法)
固体電解質層グリーンシート13aは、固体電解質および有機物からなるバインダーを溶媒と共に混合して形成された固体電解質用スラリーを塗布もしくは印刷したのち、乾燥して形成される。固体電解質用スラリーは、例えば後述する正極層グリーンシート12aまたは負極層グリーンシート14a上に塗布される。固体電解質用スラリーの調製方法は特に限定されない。
(正極層グリーンシートの製造方法)
正極層グリーンシート12aは、正極活物質、固体電解質および有機物からなるバインダーを溶媒と共に混合して正極用スラリーを塗布もしくは印刷したのち、乾燥して形成される。正極用スラリーは、正極集電体11または後述する固体電解質層グリーンシート13a上に塗布される。正極用スラリーの調製方法は特に限定されない。
(負極層グリーンシートの製造方法)
負極層グリーンシート14aは、負極活物質、固体電解質および有機物からなるバインダーを溶媒と共に混合して負極用スラリーを塗布もしくは印刷したのち、乾燥して形成される。負極用スラリーは、負極集電体15または後述する固体電解質層グリーンシート13a上に塗布される。負極用スラリーの調製方法は特に限定されない。
ここで、各グリーンシートに含有するバインダーは樹脂からなり、不活性雰囲気での焼成において、バインダー由来の炭素残存率が5%となる温度が固体電解質の焼結開始温度よりも低い。固体電解質の焼結開始温度と同じ温度における炭素残存率が5%よりも大きい場合には、固体電解質粒子同士の接触を妨げて固体電解質の焼結を阻害し、電池性能が低下する可能性がある。
更に、正極層グリーンシート12a、負極層グリーンシート14aおよび固体電解質層グリーンシート13aに含まれるバインダーは、不活性雰囲気での焼成において、500℃で加熱した場合の炭素残存率が3%以下であることが好ましく、特に好ましくは1%以下である。炭素残存率が3%よりも大きい場合には、固体電解質層中に導電性炭化物が残留し、自己放電や内部短絡が発生する可能性がある。
本明細書において「500℃で加熱した場合の炭素残存率」とは、熱質量測定装置を使用し、窒素気流中、昇温速度10℃/minで室温から600℃まで昇温させたときの500℃時点での炭素残存率を指す。
また、各グリーンシートに含まれるバインダーは、不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃以下であることが好ましい。不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃よりも大きい場合には、高温での加熱によりバインダー由来の残存物が炭化し、固体電解質層中に導電性炭化物が残留し、自己放電や内部短絡が発生する可能性がある。
各グリーンシートに含まれるバインダーとしては、上述した炭素残存率および熱分解終了温度を満たせば、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチルセルロース、アクリル樹脂などを用いることができ、特に、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂を好ましく用いることができる。
正極層グリーンシート12a、負極層グリーンシート14aおよび固体電解質層グリーンシート13aにおいて、バインダーは、3質量%以上40質量%以下含まれることが好ましく、3質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。すなわち、各スラリーから溶媒を除いた固形分全体に対するバインダーの含有量が3質量%以上40質量%以下であることが好ましく、3質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
バインダーの含有量が3質量%より少ない場合、例えば活物質同士または固体電解質同士が十分に結着することできない場合がある。また、バインダーの含有量が40質量%より大きい場合には、バインダーが十分に分解されずに残り、電池性能が低下する可能性がある。
正極層グリーンシート12a、負極層グリーンシート14aおよび固体電解質層グリーンシート13aは、焼成時に各グリーンシート内においてマトリックス構造の形成を促進し、焼成温度を低下させる焼成助剤を含有していてもよい。焼成助剤は正極活物質、負極活物質および固体電解質と反応せず、正極活物質、負極活物質及び固体電解質の融着温度よりも軟化点温度が低ければ特に限定はされず、例えばホウ素化合物を用いることができる。正極層グリーンシート12a、負極層グリーンシート14aおよび固体電解質層グリーンシート13aの焼成助剤の含有量と焼成温度を調整することで、積層焼成体を焼成により形成する際に、各層の内部歪や内部応力によるクラックを防止するとともに、マトリックス構造の形成を促進することができる。
正極用スラリー、負極用スラリー、固体電解質用スラリーに用いられる溶媒は、上述したバインダーを溶解可能であれば特に限定されないが、例えばエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、トルエン、ターピネオール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールエチルエーテル、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶剤、および水を用いることができる。なお、これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。スラリーの乾燥が容易であることから、溶媒の沸点は230℃以下であることが好ましい。
正極用スラリー及び負極用スラリーは、上述した正極活物質又は負極活物質、固体電解質、バインダー、導電助剤、焼成助剤などと、溶媒とを混合することで作製できる。また、固体電解質用スラリーは、上述した固体電解質、バインダー、導電助剤、焼成助剤などと、溶媒とを混合することで作製できる。スラリーの混合方法は特に限定されず、必要に応じて、増粘剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤のような添加剤を添加してもよい。
正極用スラリー、負極用スラリー、固体電解質用スラリーの塗布および印刷方法としては、具体的には、ドクターブレード法、カレンダー法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、オフセット法、ダイコート法、スプレー法、スクリーン印刷法等を用いることができる。
正極用スラリー、負極用スラリー、固体電解質用スラリーの乾燥方法は、特に限定されないが、例えば、加熱乾燥、減圧乾燥、加熱減圧乾燥などを用いることができる。乾燥雰囲気は、特に限定されず、例えば、大気雰囲気下、不活性雰囲気(窒素雰囲気、アルゴン雰囲気)下で行うことができる。
正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシートおよび負極層グリーンシートが、順に積層された積層体グリーンシートを構成する。
(集電体の貼合わせ工程)
金属箔集電体の貼合わせ方法は特に限定されないが、例えば平板プレス、ロールプレス、ホットプレス、冷間静水圧プレス、熱間静水圧プレスなどを用いることができる。
(1−4)全固体二次電池の製造方法
本実施形態の全固体二次電池1は、積層体グリーンシート10を不活性雰囲気下で一括焼成してなる積層焼成体で形成される。
すなわち、本実施形態の全固体二次電池1の製造方法は、正極集電体11上に正極層グリーンシート12aを形成する正極層グリーンシート形成工程と、正極層グリーンシート12a上に固体電解質層グリーンシート13aを形成する固体電解質層グリーンシート形成工程と、固体電解質層グリーンシート13a上に、負極層グリーンシート14aを形成する負極層グリーンシート形成工程と、負極集電体15を負極層グリーンシート14aと圧着させる集電体貼合わせ工程と、を含んで積層体グリーンシート10を生成する積層体グリーンシート形成工程と、を備え、積層体グリーンシート10を不活性雰囲気下、200℃以上550℃未満で加熱する脱脂工程と、脱脂工程よりも高い温度で焼成する焼成工程と、を備えている。
脱脂工程における加熱温度は、250℃以上550℃未満であることが好ましい。250℃よりも低い場合では、積層体グリーンシート10に含まれるバインダーが熱分解せず脱脂できない可能性がある。550℃以上の場合では、高温での加熱によりバインダー由来の残存物が炭化し、固体電解質層中に導電性炭化物が残留し、自己放電や内部短絡が発生する可能性がある。
また、焼成工程における加熱温度は、550℃以上1000℃以下であることが好ましい。550℃よりも低い場合では、固体電解質の焼結が十分に進行せず、電池性能が低下する可能性がある。1000℃よりも高い場合では、正極活物質および負極活物質が溶融・変質するほか、金属箔集電体が劣化し、電池性能を劣化させる可能性がある。
脱脂工程および焼成工程での雰囲気は不活性雰囲気(窒素雰囲気、アルゴン雰囲気)であることが好ましく、還元性ガスが混合されていてもよい。
脱脂工程における加熱時間は使用するバインダーが十分に分解される時間であればよく、特に限定されない。また、焼成工程における加熱時間は、固体電解質の焼結が十分に進行する時間であればよく、特に限定されない。
以下に、本実施形態で説明した全固体二次電池に関して、具体的な実施例および比較例を挙げて説明する。なお、本発明に係る全固体二次電池の構成は、以下の実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
[スラリー作製工程]
<正極用スラリーの作製>
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末50質量部、固体電解質としてLi1.5Al0.5Ge1.5(PO(以下、LAGPと呼ぶ)粉末50質量部、導電助剤としてアセチレンブラック20質量部、バインダーとしてアクリル樹脂16質量部を溶剤であるターピネオールに混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して正極用スラリーを作製した。
<固体電解質用スラリーの作製>
固体電解質としてLAGP粉末100質量部、バインダーとしてアクリル樹脂16質量部を溶剤であるターピネオールに混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して固体電解質用スラリーを作製した。
<負極用スラリーの作製>
負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)粉末50質量部、固体電解質としてLAGP粉末50質量部、導電助剤としてグラファイト20質量部、バインダーとしてアクリル樹脂16質量部を溶剤であるターピネオールに混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して負極用スラリーを作製した。
<積層体グリーンシート作製工程>
正極集電箔として厚さ20μmのステンレス製の金属箔を使用した。この集電箔の一方の面に、正極用スラリーを塗布、乾燥し、正極層グリーンシートを作製した。
続いて、正極層グリーンシートの集電箔対向面とは反対側の面上に、固体電解質用スラリーを塗布、乾燥し、固体電解質層グリーンシートを作製し、さらに、固体電解質層グリーンシートの正極層グリーンシート対向面とは反対側の面上に、負極用スラリーを塗布、乾燥し、負極層グリーンシートを作製した。
続いて、負極層グリーンシート上に、負極集電箔としてステンレス製の金属箔を貼り合わせ、80℃、1000kgf/cm(98MPa)で加圧した。この後、正極集電箔および負極集電箔が、積層体のそれぞれ異なる面で露出するように個々の要素に切断した。
これにより、図2に示すような積層体グリーンシートを作製した。
<脱脂工程>
個々の要素に切断した積層体を、窒素気流中、昇温速度20℃/minで室温から500℃まで昇温し、その温度で4時間保持し脱脂を実施した。
<焼成工程>
さらに、脱脂した積層体について、窒素気流中、昇温速度50℃/minで500℃から900℃まで昇温し、その温度で3時間保持し焼成を実施した。その後、積層体を炉内放冷で室温まで冷却し、図1に示すような実施例1の全固体二次電池を作製した。
<熱分解挙動の評価>
上述した積層体グリーンシートの正極、固体電解質層、及び負極に含有されるアクリル樹脂について、熱質量測定装置を使用し、窒素気流中、昇温速度10℃/minで室温から600℃まで昇温して、熱分解挙動を評価した。熱分解終了温度は440℃であり、熱分解終了時の炭素残存率は0.8%であった。
LAGPは550℃以上で焼結が進行する。つまりLAGPの焼結開始温度は550度であるので、アクリル樹脂の熱分解挙動により判定して、LAGPの焼結開始温度における炭素残存率は0.8%であった。
(実施例2)
バインダーをポリビニルブチラール(PVB)樹脂Aとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の全固体二次電池を作製した。PVB樹脂Aの熱分解終了温度は500℃であり、熱分解終了時の炭素残存率は1.2%であった。以上より、LAGPの焼結開始温度における炭素残存率は1.2%であった。
(実施例3)
脱脂工程の加熱温度を250℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の全固体二次電池を作製した。
(比較例1)
バインダーをエチルセルロースとした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の全固体二次電池を作製した。エチルセルロースの熱分解終了温度は600℃以上であり、600℃加熱時の炭素残存率は5.5%であった。また、LAGPの焼結開始温度における炭素残存率は6.0%であることが確認した。
(比較例2)
バインダーをPVB樹脂Bとした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の全固体二次電池を作製した。PVB樹脂Bの熱分解終了温度は600℃以上であり、600℃加熱時の炭素残存率は3.5%であった。また、LAGPの焼結開始温度における炭素残存率は4.0%であることが確認した。
(比較例3)
バインダーをPVB樹脂Cとした以外は、実施例1と同様にして、比較例3の全固体二次電池を作製した。PVB樹脂Cの熱分解終了温度は600℃以上であり、600℃加熱時の炭素残存率は2.2%であった。また、LAGPの焼結開始温度における炭素残存率は2.5%であることが確認した。
(比較例4)
脱脂工程を実施しなかった点以外は、実施例1と同様にして、比較例4の全固体二次電池を作製した。
(比較例5)
焼成工程の加熱温度を1200℃とした以外は、実施例1と同様にして、比較例5の全固体二次電池を作製した。
[短絡確認試験]
焼成後の全固体二次電池について、両極の集電箔にテスターを当てて短絡の有無を確認した。
[電気化学評価]
以下のようにして、作製した全固体二次電池および直列全固体二次電池について電気化学評価を行った。
各実施例および比較例の全固体二次電池を10個ずつ準備し、評価を行った。
各実施例および比較例の全固体二次電池を0.2Cの定電流によって電圧が2.7Vとなるまで充電した後、0.2Cの定電流にて電圧1.5Vまで放電し、10個の全固体二次電池の放電容量の平均値を求めた。
以下の表1に、電気化学評価の評価結果を示す。
Figure 2018063808
表1に示すように、実施例1から実施例3の各全固体二次電池は、いずれも短絡することなく、十分な放電容量を示す電気化学評価結果が得られた。
一方、比較例1および比較例4の全固体二次電池は、焼成工程まで残存していたバインダーが不活性雰囲気下で高温加熱されたため、導電性炭化物が生じて短絡し、電気化学評価を実施できなかった。また、比較例2および比較例3は、焼成工程まで残存していたバインダーが少量であったため短絡はしなかったが、固体電解質の焼結が阻害され、過電圧が高くなったため十分な放電容量を示さなかった。さらに、比較例5は、焼成工程の加熱温度が非常に高温であったため、金属箔集電体が劣化して収縮し、短絡確認試験および電気化学評価を実施することができなかった。
以上のとおり、金属箔集電体と、正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートを備えた積層体グリーンシートを、不活性雰囲気下で一括焼成して作製する全固体二次電池は、不活性雰囲気での焼成において、炭素残存率が5%となる温度が固体電解質の焼結開始温度よりも低く、且つ不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃以下のバインダーを含有し、脱脂工程および焼成工程の二段階で加熱されることで、バインダー残存物に由来する短絡を防止し、良好な電池性能を得ることができた。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組合せに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組合せによって画されうる。
1 全固体二次電池
10 積層体グリーンシート
11 正極集電体
12 正極層
12a 正極層グリーンシート
13 固体電解質層
13a 固体電解質層グリーンシート
14 負極層
14a 負極層グリーンシート
15 負極集電箔

Claims (7)

  1. 正極集電体、正極層グリーンシート、固体電解質を含む固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートおよび負極集電体をこの順に積層した積層体グリーンシートであって、
    前記正極集電体および前記負極集電体は金属箔集電体であり、
    前記正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシートおよび負極層グリーンシートは有機樹脂からなるバインダーを備え、
    前記バインダーとして、不活性雰囲気での焼成において、炭素残存率が5%となる温度が前記固体電解質の焼結開始温度よりも低く且つ不活性雰囲気での焼成において熱分解終了温度が500℃以下のバインダーを使用することを特徴とする積層体グリーンシート。
  2. 前記バインダーは、熱質量測定装置を使用して、窒素気流中、昇温速度10℃/minで室温から600℃まで昇温させたときの500℃時点での炭素残存率が3%以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層体グリーンシート。
  3. 請求項1又は請求項2の積層体グリーンシートを不活性雰囲気で一括焼成してなる積層焼成体を有することを特徴とする全固体二次電池。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の積層体グリーンシートを不活性雰囲気中、前記固体電解質の焼結開始温度よりも低い温度で加熱する脱脂工程と、
    前記脱脂工程で加熱した前記積層体グリーンシートを、不活性雰囲気中で前記脱脂工程よりも高い温度で焼成する焼成工程と、
    を含むことを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
  5. 前記脱脂工程における加熱温度が250℃以上550℃未満であることを特徴とする請求項4に記載した全固体二次電池の製造方法。
  6. 前記焼成工程における加熱温度が550℃以上1000℃以下であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載した全固体二次電池の製造方法。
  7. 積層体グリーンシートの製造方法であって、
    正極集電体、正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートおよび負極集電体を順に積層して積層体グリーンシートを形成する積層体グリーンシートの製造方法であって、
    前記正極集電体および前記負極集電体は金属箔集電体であり、
    前記正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシートおよび負極層グリーンシートは有機樹脂からなるバインダーを備え、
    前記バインダーは、不活性雰囲気での焼成において、炭素残存率が5%となる温度が固体電解質の焼結開始温度よりも低いことを特徴とする積層体グリーンシートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023082245A1 (zh) * 2021-11-15 2023-05-19 东莞新能源科技有限公司 电极及其制作方法、电化学装置和电子装置
WO2023189374A1 (ja) * 2022-03-28 2023-10-05 株式会社村田製作所 固体電池用電極およびその製造方法、固体電池およびその製造方法、電池パッケージ

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