JP2018062545A - カーボンブラック組成物及びそれを用いたリチウム二次電池用電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】リチウム二次電池の電極に添加した際、分散しやすく、少ない添加量でも良好な電池特性を発現ならしめるカーボンブラック組成物及びそれを用いたリチウム二次電池を提供する。【解決手段】本発明は、非水系溶媒にカーボンブラック粉末を分散する際に、ポリアミン重合物の存在下でカーボンブラックのストラクチャーの大きさを適正範囲内に制御することにより、電極作製時の使用量を減少しても、活物質との接触点数を確保して、活物質の性能を発揮させるカーボンブラック組成物であって、リチウム二次電池に使用した際の添加量削減により、経済性と特性を両立するための良好なカーボンブラック組成物及びそれを用いたリチウム二次電池電極を提供するものである。【選択図】 なし
Description
本発明は、カーボンブラック組成物及びそれを用いたリチウム二次電池用電極に関する。
近年、電子機器の小型ポータブル化が進んでおり、それに伴って付帯する電池に対しても小型化、軽量化が必要となっている。具体的な性能として、電池の体積及び質量当たりのエネルギー密度を可能な限り大きくすることが要求されている。一般にポータブル機器に使用されている二次電池の中で、質量及び体積当たりのエネルギー密度が大きい二次電池はリチウム二次電池であり、スマート型携帯電話やタブレット型パソコンなど小型民生用機器の電源として幅広く用いられている。
従来、リチウム二次電池の正極では、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム含有複合酸化物が用いられてきた。それ自体は導電性に乏しいことから、導電性を付与する目的で、ストラクチャー(一次粒子が複数融着した構造:一次凝集体)が発達したカーボンブラックや、異方性で結晶が発達した黒鉛等の導電材料を添加することが行われてきた(特許文献1)。
リチウム二次電池の正極の作製工程には、リチウム含有複合酸化物、粉状導電剤、及びバインダーをN−メチル−2−ピロリドン等の非水系溶媒に混合して、得られたスラリーをアルミニウム箔等の集電体に薄く塗布した後、乾燥する工程が含まれている。
導電材料の役割は、導電性を有しない活物質に導電性を付与して、充放電時に電極活物質が繰り返し膨張収縮して導電性が損なわれるのを防止することである。そのため、電極作製において、導電材料として使用されるカーボンブラックは、ストラクチャーの大きさがある範囲内に制御されていることが重要である。制御が十分でない場合や活物質間での分散が悪い場合には、活物質とカーボンブラックの接触が十分得られず、導電パスが確保できなくなり、活物質であるリチウム含有複合酸化物の性能を十分に引き出せないという問題が生じる。結果として、電極内に導電性の劣る部分が局所的に現れ、活物質が有効に利用されずに放電容量が低下、電池の寿命が短くなる原因となっている。
カーボンブラックの分散性を改善するため、分散剤であるポリビニルピロリドンの存在下でカーボンブラックを高圧ジェットミルにより溶剤にサブミクロンオーダーで分散させる方法が行われている(特許文献2)。カーボンブラックをサブミクロンオーダーまで分散させると、ストラクチャーが短く切断された状態になるため、活物質に対してカーボンブラックの添加量が少ない場合や活物質とカーボンブラックの混合において、分散不足によりカーボンブラックの濃度分布が生じる場合には、カーボンブラック同士あるいは活物質とカーボンブラックの接触不足により導電パスが十分確保されず、活物質の性能を発揮できなくなる。
一方、特許文献3には、リチウム二次電池正極において、分散安定性と少量添加で優れた導電性を発揮する導電性材料について記載されており、レーザー回折・散乱分光法を用いた粒度分布測定によりストラクチャーの大きさの範囲や分散状態の評価が行われている。レーザー回折・散乱分光法に基づいた粒度分布測定機は、測定原理上、球形状ではない異形粒子、特にカーボンブラックのようなストラクチャー(一次粒子が複数融着した構造)では、レーザーの照射箇所によって測定値がバラツクことが知られており、得られた測定値は、ストラクチャーの大きさの制御範囲を必ずしも的確に示しているとは言いがたい。更に、レーザー回折・散乱分光法に基づいた粒度分布測定では、希薄濃度での測定が前提となっており、希釈操作や分散操作等の前処理が伴うため、濃厚溶液を対象とした場合には、必ずしも溶液全体のストラクチャーの大きさを示しているとは言えない。一方、本発明では、リチウム二次電池電極の作製工程において、導電性材料である液状またはペースト状のカーボンブラック組成物の溶媒が乾燥除去されることに着目して、分散処理後のカーボンブラック組成物について、溶媒を取り除いた状態でのDBP吸収量や比表面積を測定し、分散処理後のストラクチャーの大きさの制御範囲を規定しており、実状に即したより現実的な評価方法を採用している。
カーボンブラックの分散性を改善するため、分散剤であるポリビニルピロリドンの存在下でカーボンブラックを高圧ジェットミルにより溶剤にサブミクロンオーダーで分散させる方法が行われている(特許文献2)。カーボンブラックをサブミクロンオーダーまで分散させると、ストラクチャーが短く切断された状態になるため、活物質に対してカーボンブラックの添加量が少ない場合や活物質とカーボンブラックの混合において、分散不足によりカーボンブラックの濃度分布が生じる場合には、カーボンブラック同士あるいは活物質とカーボンブラックの接触不足により導電パスが十分確保されず、活物質の性能を発揮できなくなる。
一方、特許文献3には、リチウム二次電池正極において、分散安定性と少量添加で優れた導電性を発揮する導電性材料について記載されており、レーザー回折・散乱分光法を用いた粒度分布測定によりストラクチャーの大きさの範囲や分散状態の評価が行われている。レーザー回折・散乱分光法に基づいた粒度分布測定機は、測定原理上、球形状ではない異形粒子、特にカーボンブラックのようなストラクチャー(一次粒子が複数融着した構造)では、レーザーの照射箇所によって測定値がバラツクことが知られており、得られた測定値は、ストラクチャーの大きさの制御範囲を必ずしも的確に示しているとは言いがたい。更に、レーザー回折・散乱分光法に基づいた粒度分布測定では、希薄濃度での測定が前提となっており、希釈操作や分散操作等の前処理が伴うため、濃厚溶液を対象とした場合には、必ずしも溶液全体のストラクチャーの大きさを示しているとは言えない。一方、本発明では、リチウム二次電池電極の作製工程において、導電性材料である液状またはペースト状のカーボンブラック組成物の溶媒が乾燥除去されることに着目して、分散処理後のカーボンブラック組成物について、溶媒を取り除いた状態でのDBP吸収量や比表面積を測定し、分散処理後のストラクチャーの大きさの制御範囲を規定しており、実状に即したより現実的な評価方法を採用している。
本発明は、カーボンブラック組成物のストラクチャー構造の大きさを適正範囲内に制御することにより、電極作製時の使用量が少なくても、活物質との接触点数を確保して、活物質の性能を発揮させる導電性を有するカーボンブラック組成物であって、添加量削減効果による経済性と特性を両立するための良好な導電性を有するカーボンブラック組成物及びそれを用いたリチウム二次電池電極を提供するものである。
(1)一次粒子径20〜30nmのカーボンブラック粉末90〜99質量%とポリアミン重合物10〜1質量%を含有し、BET比表面積110〜150m2/gでかつDBP吸収量190〜230ml/100gの粉状カーボンブラック組成物。
(2)非水系溶媒と(1)の粉状カーボンブラック組成物を含む液状カーボンブラック組成物。
(3)非水系溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである請求項2記載の液状カーボンブラック組成物。
(4)(1)から(3)記載のいずれかの粉状または液状カーボンブラック組成物を用いることを特徴とするリチウム二次電池用電極。
(2)非水系溶媒と(1)の粉状カーボンブラック組成物を含む液状カーボンブラック組成物。
(3)非水系溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである請求項2記載の液状カーボンブラック組成物。
(4)(1)から(3)記載のいずれかの粉状または液状カーボンブラック組成物を用いることを特徴とするリチウム二次電池用電極。
font-family:"MS 明朝","serif"'>本発明のカーボンブラック組成物は導電性付与能力とstyle='font-size:11.0pt;font-family:"MS 明朝","serif"'>分散性に優れており、これを用いることにより高性能のリチウム二次電池電極lang=X-NONE style='font-size:11.0pt;font-family:"MS 明朝","serif"'>を得ることができる。
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以下、更に詳しく本発明について説明する。本発明に係るカーボンブラックの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、炭化水素などの原料ガスを反応炉の炉頂に設置されたノズルから供給し、熱分解反応及び又は部分燃焼反応によりカーボンブラック粉末を製造し、反応炉下部に直結されたバグフィルターから捕集することができる。使用する原料ガスは特に限定されるものではなく、アセチレン、メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのガス状炭化水素や、トルエン、ベンゼン、キシレン、ガソリン、灯油、軽油、重油などのオイル状炭化水素をガス化したものを使用することができる。また、これらの複数を混合して使用することもできる。中でも、硫黄分などの不純物が少ないアセチレンガスを使用することが好ましい。また、アセチレンガスの分解熱により反応炉内の温度が高くなるため、得られるカーボンブラック粉末のBET比表面積やDBP吸収量を高めることができる。
本発明に使用するカーボンブラック粉末の一次粒子の平均粒子径は20〜30nmが適正である。平均粒子径が20nmより小さいと分散処理ができなくなり、30nmより大きくなると適正なストラクチャーの大きさが得づらく、目標とする導電性付与能力が得られない。ここでいう一次粒子径とは透過型電子顕微鏡などで撮影した写真をもとに測定した粒子径を平均したものである。
本発明のカーボンブラック組成物のDBP吸収量は190〜230ml/100gであり、非水溶系溶媒およびポリアミン重合物存在下での分散処理により、DBP吸収量の適正範囲に調整するため、原料のカーボンブラック粉末については、DBP吸収量が190ml/100gより大きいカーボンブラック粉末を使用する必要がある。
さらに、本発明のカーボンブラック組成物では、分散処理において、ストラクチャーの切断なしに、二次的な凝集(ストラクチャーが数個集まった状態)のみを解消することが難しいため、分散処理によりストラクチャーが切断され減少するDBP吸収量分を考慮して、カーボンブラック組成物のDBP吸収量190〜230ml/100gに対して20〜30%程度大きいことが望ましい。具体的には230〜300ml/100gのカーボンブラック粉末が好ましい。ここでDBP吸収量は、カーボンブラック粉末のストラクチャーを評価する物性値であり、JISK6217−4に従って測定することができる。また、BET比表面積については、分散処理により二次的な凝集の解消やストラクチャーが一部切断されることによりBET比表面積が10%程度増加するが、分散剤として添加するポリアミン重合物がカーボンブラック表面に付着することによりBET比表面積は20%程度減少する。この点を考慮して、本発明で使用する原料のカーボンブラック粉末のBET比表面積は、カーボンブラック組成物のBET比表面積110 〜150m2/gに対して10%程度大きいことが望ましく、具体的には120〜160m2/gである。ここでBET比表面積は、JIS K6217−2に従って測定することができる。具体的なカーボンブラック粉末としては上市されているものが挙げられ、デンカ社製のアセチレンブラックFX−35およびその加工品を挙げることができる。
本発明に使用するカーボンブラック粉末の一次粒子の平均粒子径は20〜30nmが適正である。平均粒子径が20nmより小さいと分散処理ができなくなり、30nmより大きくなると適正なストラクチャーの大きさが得づらく、目標とする導電性付与能力が得られない。ここでいう一次粒子径とは透過型電子顕微鏡などで撮影した写真をもとに測定した粒子径を平均したものである。
本発明のカーボンブラック組成物のDBP吸収量は190〜230ml/100gであり、非水溶系溶媒およびポリアミン重合物存在下での分散処理により、DBP吸収量の適正範囲に調整するため、原料のカーボンブラック粉末については、DBP吸収量が190ml/100gより大きいカーボンブラック粉末を使用する必要がある。
さらに、本発明のカーボンブラック組成物では、分散処理において、ストラクチャーの切断なしに、二次的な凝集(ストラクチャーが数個集まった状態)のみを解消することが難しいため、分散処理によりストラクチャーが切断され減少するDBP吸収量分を考慮して、カーボンブラック組成物のDBP吸収量190〜230ml/100gに対して20〜30%程度大きいことが望ましい。具体的には230〜300ml/100gのカーボンブラック粉末が好ましい。ここでDBP吸収量は、カーボンブラック粉末のストラクチャーを評価する物性値であり、JISK6217−4に従って測定することができる。また、BET比表面積については、分散処理により二次的な凝集の解消やストラクチャーが一部切断されることによりBET比表面積が10%程度増加するが、分散剤として添加するポリアミン重合物がカーボンブラック表面に付着することによりBET比表面積は20%程度減少する。この点を考慮して、本発明で使用する原料のカーボンブラック粉末のBET比表面積は、カーボンブラック組成物のBET比表面積110 〜150m2/gに対して10%程度大きいことが望ましく、具体的には120〜160m2/gである。ここでBET比表面積は、JIS K6217−2に従って測定することができる。具体的なカーボンブラック粉末としては上市されているものが挙げられ、デンカ社製のアセチレンブラックFX−35およびその加工品を挙げることができる。
本発明では、上記カーボンブラック組成物を用いて液状のカーボンブラック組成物を得る場合、非水系分散媒を使用することができ、特にN−メチル−2−ピロリドンを使用することが好ましい。また、この場合、カーボンブラック組成物の濃度は、3〜25質量%が好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。3質量%未満では、濃度が低く、輸送や分散媒費用の割合が高くなるため、割高の価格となってしまう。また25質量%を超えると、粘度が高すぎて分散が困難となり、目的する導電性付与能力が得られない。
本発明のカーボンブラック組成物において使用するポリアミン重合物は、ポリアミンの主鎖にくし形状にアルキル鎖を有するポリエステルを結合させたポリエステル/ポリアミン共重合体であり、主に立体障害により再凝集を抑制することで分散機能を発揮するものである。ポリアミン重合物としては、クローダ社製のHypermerKD−1およびZephrym ColorFXが挙げられる。
本発明で使用されるポリアミン重合物は、一般的に用いられるビニルピロリドン重合物に比べて、液状カーボン組成物にした際の分散安定性が良く、また、乾燥して粉状カーボンブラック組成物を調整する際に再凝集を起しにくい。そのため、粉状カーボンブラック組成物をリチウム二次電池電極に使用した際、液状カーボンブラック組成物と同様の分散性が得ることができる。
ポリアミン重合物の添加量は,1質量%から10質量%が望ましく、より好ましくは5質量%以下が好ましい。ポリアミン重合物が1質量%より少ない場合は、分散した際、分散性が乏しく、再凝集により活物質と混合する際に分散不良となる。一方、10質量%を超えると電池特性の低下が懸念されるほか、分散処理の際、カーボンブラック組成物のストラクチャーの切断がより促進されるため、カーボンブラック組成物におけるDBP吸収量の制御がしづらくなるので好ましくない。
本発明で使用されるポリアミン重合物は、一般的に用いられるビニルピロリドン重合物に比べて、液状カーボン組成物にした際の分散安定性が良く、また、乾燥して粉状カーボンブラック組成物を調整する際に再凝集を起しにくい。そのため、粉状カーボンブラック組成物をリチウム二次電池電極に使用した際、液状カーボンブラック組成物と同様の分散性が得ることができる。
ポリアミン重合物の添加量は,1質量%から10質量%が望ましく、より好ましくは5質量%以下が好ましい。ポリアミン重合物が1質量%より少ない場合は、分散した際、分散性が乏しく、再凝集により活物質と混合する際に分散不良となる。一方、10質量%を超えると電池特性の低下が懸念されるほか、分散処理の際、カーボンブラック組成物のストラクチャーの切断がより促進されるため、カーボンブラック組成物におけるDBP吸収量の制御がしづらくなるので好ましくない。
本発明のカーボンブラック組成物における分散方法は、特に限定されないが、カーボンブラック組成物のストラクチャーの大きさの制御が可能であれば、通常の分散等に用いられている混合、分散機が使用できる。例えば、ディスパー、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー等のミキサー類、ビーズミル等の媒体を用いる分散機、超音波ホモジナイザーや湿式微粒化装置などの無媒体の分散機などを挙げることができる。分散処理装置は、これらに限定されるものではなく、また、一機種に限らず複数種の装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
次に、本発明のリチウム二次電池電極について説明する。本発明のリチウム二次電池の電極は、例えば、正極活物質又は負極活物質と本発明のカーボンブラック組成物との混合物を結着剤を含む液体に分散して分散液を調製し、それを金属箔からなる集電体に塗布、その後、乾燥して被着させることにより製造する。導電剤として使用する本発明のカーボンブラック組成物の添加量は、正極活物質又は負極活物質と結着剤の合算量に対して0.5〜10質量%であることが好ましい。本発明のカーボンブラック組成物は、分散性および活物質等への馴染みが良く、ストラクチャーの大きさが適正化されているため、充填した際に導電パスを形成しやすく、少ない添加量においても優れた電池特性を発揮することができる。なお導電剤には、本発明のカーボンブラック組成物の導電性付与能力、分散性を阻害しない範囲で、その他のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等を添加してもよい。
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lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'> 正極活物質については、特に限定されるものではなく、LixMO2(ただしMは、一種類以上の遷移金属であり、0.05≦x≦1.0である)を主体とするリチウム複合酸化物、TiS2、MoS2、NbSe2、V2O5等のリチウムを含有しない金属硫化物、金属酸化物などを使用することができる。中でも、電池の起電力を高めることができるLiCoO2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、LiMn2O4等のコバルトやマンガンを含むリチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。
lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'>負極活物質については、特に限定されるものではなく、天然黒鉛、人造黒鉛、グラファイト、活性炭、コークス、ニードルコークス、フリュードコークス、メソフェーズマイクロビーズ、炭素繊維、熱分解炭素など、各種の炭素質材料を使用することができる。
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lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'>負極活物質については、特に限定されるものではなく、天然黒鉛、人造黒鉛、グラファイト、活性炭、コークス、ニードルコークス、フリュードコークス、メソフェーズマイクロビーズ、炭素繊維、熱分解炭素など、各種の炭素質材料を使用することができる。
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lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'> 結着剤は特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ニトリルゴム、ポリブタジエン、ブチルゴム、ポリスチレン、スチレン・ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、セチルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、四フッ化エチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化クロロプレンなど、通常使用されているものを採用することができる。
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lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'>
lang=X-NONE style='font-size:10.5pt;font-family:"MS 明朝","serif"'> 集電体については、金、銀、銅、白金、アルミニウム、鉄、ニッケル、クロム、マンガン、鉛、タングステン、チタン等、乃至これらを主成分とする合金の金属箔が使用される。特に限定されるものではないが、正極にはアルミニウムを、負極には銅を用いることが好ましい。
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(1)カーボンブラック一次粒子の測定方法
カーボンブラック粉末の一次粒子の平均粒子径は、日本電子株式会社製JEM−2000FX型透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて撮影した。100000倍の写真を縦横比を変えずに、150%拡大して一次粒子100個の直径を実測した後、その平均値を算出して求めた。
カーボンブラック粉末の一次粒子の平均粒子径は、日本電子株式会社製JEM−2000FX型透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて撮影した。100000倍の写真を縦横比を変えずに、150%拡大して一次粒子100個の直径を実測した後、その平均値を算出して求めた。
(2)粉状カーボンブラック組成物の調製方法
本発明の粉状カーボンブラック組成物は、カーボンブラック粉末とポリアミン重合物を非水系溶媒に分散後、孔径0.2mmのPTFE樹脂製ろ紙を用いて減圧ろ過を行った後、ろ過物を230℃で2時間乾燥、メノウ乳鉢を用いて解砕し、開口径45ミクロンのSUS製篩い網に通し篩い上がなくなるまで解砕操作を繰り返して調製した。また、BET比表面積およびDBP吸収量の測定用試料としても使用した。非水系溶媒の除去方法としては、アルミニウム箔のような金属箔やPTFEのような樹脂製耐熱シートに液状カーボンブラック組成物を塗工し、230℃で乾燥して調製しても良い。
本発明の粉状カーボンブラック組成物は、カーボンブラック粉末とポリアミン重合物を非水系溶媒に分散後、孔径0.2mmのPTFE樹脂製ろ紙を用いて減圧ろ過を行った後、ろ過物を230℃で2時間乾燥、メノウ乳鉢を用いて解砕し、開口径45ミクロンのSUS製篩い網に通し篩い上がなくなるまで解砕操作を繰り返して調製した。また、BET比表面積およびDBP吸収量の測定用試料としても使用した。非水系溶媒の除去方法としては、アルミニウム箔のような金属箔やPTFEのような樹脂製耐熱シートに液状カーボンブラック組成物を塗工し、230℃で乾燥して調製しても良い。
(3)BET比表面積の測定方法
本発明におけるカーボンブラック組成物のBET比表面積は、(2)記載の調製方法に従い調整した評価用乾燥粉末を、JIS K6217−2に従って測定した。BET比表面積測定機としては、例えば「Macsorb HM model−1208」(MACSORB社製)を用いて測定することができる。
本発明におけるカーボンブラック組成物のBET比表面積は、(2)記載の調製方法に従い調整した評価用乾燥粉末を、JIS K6217−2に従って測定した。BET比表面積測定機としては、例えば「Macsorb HM model−1208」(MACSORB社製)を用いて測定することができる。
(4)DBP吸収量の測定方法
本発明のカーボンブラック組成物のDBP吸収量は、(2)記載の調製方法に従い調整した評価用乾燥粉末を、JIS K6217−4に従って測定した。
本発明のカーボンブラック組成物のDBP吸収量は、(2)記載の調製方法に従い調整した評価用乾燥粉末を、JIS K6217−4に従って測定した。
(5)極板抵抗の測定方法
本発明のカーボンブラック組成物と正極活物質としてLiCoO2(和光純薬製)、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(クレハ社製「クレハKFポリマーW#1100」)、溶剤
としてN−メチル−2−ピロリドン(関東化学社製)を脱泡混練機(日本精機製作所社製「NBK−1」)回転数2000rpmの条件で10分間混練し、電極用スラリー組成物を作製した。得られた電極用スラリー組成物を厚さ20μmのアルミニウム箔(集電体)上に塗布し、乾燥したものを、プレス、裁断して、電極を作製した。作製した電極はSUS製三極式セルにセットして、交流インピーダンス法にて、20℃一定温度雰囲気下、電極面積:1.54cm2、掃引周波数:1MHz→1Hz、印加電圧:10mVの条件で、インピーダンスアナライザー(東陽テクニカ社製 電気化学測定システム12608W型)で電極の交流抵抗を測定した。カーボンブラック1質量%を含有する電極を作製する場合は、乾燥後の極材組成が質量比で、LiCoO2:結着剤:カーボンブラック=98/1/1、また、カーボンブラック0.5質量%を含有する電極を作製する場合は、LiCoO2:結着剤:カーボンブラック=98.5/1/0.5になるように電極スラリーの段階で調製した。
本発明のカーボンブラック組成物と正極活物質としてLiCoO2(和光純薬製)、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(クレハ社製「クレハKFポリマーW#1100」)、溶剤
としてN−メチル−2−ピロリドン(関東化学社製)を脱泡混練機(日本精機製作所社製「NBK−1」)回転数2000rpmの条件で10分間混練し、電極用スラリー組成物を作製した。得られた電極用スラリー組成物を厚さ20μmのアルミニウム箔(集電体)上に塗布し、乾燥したものを、プレス、裁断して、電極を作製した。作製した電極はSUS製三極式セルにセットして、交流インピーダンス法にて、20℃一定温度雰囲気下、電極面積:1.54cm2、掃引周波数:1MHz→1Hz、印加電圧:10mVの条件で、インピーダンスアナライザー(東陽テクニカ社製 電気化学測定システム12608W型)で電極の交流抵抗を測定した。カーボンブラック1質量%を含有する電極を作製する場合は、乾燥後の極材組成が質量比で、LiCoO2:結着剤:カーボンブラック=98/1/1、また、カーボンブラック0.5質量%を含有する電極を作製する場合は、LiCoO2:結着剤:カーボンブラック=98.5/1/0.5になるように電極スラリーの段階で調製した。
以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
実施例1
N-メチル−2−ピロリドン74.75gを秤量後、表2の分散剤Aであるクローダ社製Zephrym ColorFX 0.25g(添加量1質量%)を秤量して先に添加したN-メチル−2−ピロリドンに溶解させる。次に表1のカーボンブラック粉末A2(デンカ社製アセチレンブラックFX−35)25gを加えて、プラネタリーミキサー(プライミクス社製ハイビスミックス2P−1型)で90分撹拌して25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調製した。該25質量%濃度液状カーボンブラック組成物28g、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン112gを250mlポリプロピレン製容器に秤量し、ビーズミル(セイワ技研社製ロッキングミルRM-05)に設置して分散処理を30分間行った。それから、ろ過にてジルコニアビーズを取り除いて実施例1の液状カーボンブラック組成物を得た。得られた実施例1のカーボンブラック組成物は、先述した極板抵抗の測定方法に従い0.5質量%および1質量%添加時の電極を作製し、各極板抵抗値をn=5で測定して最大値を実施例1の極板抵抗値とした。また実施例1の乾燥粉の特性は、先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法により物性測定用試料粉を調製した後、JIS K6217−2およびJISK6217−4に従ってBET比表面積とDBP吸収量を測定した。
N-メチル−2−ピロリドン74.75gを秤量後、表2の分散剤Aであるクローダ社製Zephrym ColorFX 0.25g(添加量1質量%)を秤量して先に添加したN-メチル−2−ピロリドンに溶解させる。次に表1のカーボンブラック粉末A2(デンカ社製アセチレンブラックFX−35)25gを加えて、プラネタリーミキサー(プライミクス社製ハイビスミックス2P−1型)で90分撹拌して25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調製した。該25質量%濃度液状カーボンブラック組成物28g、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン112gを250mlポリプロピレン製容器に秤量し、ビーズミル(セイワ技研社製ロッキングミルRM-05)に設置して分散処理を30分間行った。それから、ろ過にてジルコニアビーズを取り除いて実施例1の液状カーボンブラック組成物を得た。得られた実施例1のカーボンブラック組成物は、先述した極板抵抗の測定方法に従い0.5質量%および1質量%添加時の電極を作製し、各極板抵抗値をn=5で測定して最大値を実施例1の極板抵抗値とした。また実施例1の乾燥粉の特性は、先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法により物性測定用試料粉を調製した後、JIS K6217−2およびJISK6217−4に従ってBET比表面積とDBP吸収量を測定した。
実施例2
実施例2は、実施例1において調製した25質量%濃度のカーボンブラック組成物39.2gを、250mlポリプロピレン製容器に秤量した後、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン100.8gを秤量し、ビーズミルにて分散処理を60分間行った以外は実施例1と同様にカーボンブラック7質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
実施例2は、実施例1において調製した25質量%濃度のカーボンブラック組成物39.2gを、250mlポリプロピレン製容器に秤量した後、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン100.8gを秤量し、ビーズミルにて分散処理を60分間行った以外は実施例1と同様にカーボンブラック7質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
実施例3
実施例1で調製した25質量%濃度のペースト状カーボンブラック組成物を実施例3とし、実施例1と同様に評価した。
実施例1で調製した25質量%濃度のペースト状カーボンブラック組成物を実施例3とし、実施例1と同様に評価した。
実施例4
使用する分散剤を表2記載の分散剤Bであるクローダ社製HypermerKD−1に変更した以外は、実施例1と同様に調整して評価した。
使用する分散剤を表2記載の分散剤Bであるクローダ社製HypermerKD−1に変更した以外は、実施例1と同様に調整して評価した。
実施例5、6、7
実施例5では、実施例1において使用した分散剤A:クローダ社製Zephrym ColorFXの添加量を0.75g(添加量3質量%)、実施例6では分散剤Aの添加量を1.25g(添加量5質量%)、実施例7では分散剤Aの添加量を2.5g(添加量10質量%)に増量した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製し、極板抵抗値、乾燥粉体のBET比表面積とDBP吸収量を測定した。
実施例5では、実施例1において使用した分散剤A:クローダ社製Zephrym ColorFXの添加量を0.75g(添加量3質量%)、実施例6では分散剤Aの添加量を1.25g(添加量5質量%)、実施例7では分散剤Aの添加量を2.5g(添加量10質量%)に増量した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製し、極板抵抗値、乾燥粉体のBET比表面積とDBP吸収量を測定した。
実施例8、9、10
実施例8では、実施例1において使用したカーボンブラック粉末A2を表1記載のカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製して評価した。また、実施例9は、実施例8で使用したカーボンブラック粉末A3の濃度を10質量%濃度に変更し、更に分散剤Aを1.25g(添加量5質量%)に増量した以外は実施例1と同様に調製して評価した。さらに、実施例10は、カーボンブラック粉末A3の濃度を20質量%濃度に変更し、更に分散剤Aを2.5g(添加量10質量%)に増量してペースト状カーボンブラック組成物を調整した。
実施例8では、実施例1において使用したカーボンブラック粉末A2を表1記載のカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製して評価した。また、実施例9は、実施例8で使用したカーボンブラック粉末A3の濃度を10質量%濃度に変更し、更に分散剤Aを1.25g(添加量5質量%)に増量した以外は実施例1と同様に調製して評価した。さらに、実施例10は、カーボンブラック粉末A3の濃度を20質量%濃度に変更し、更に分散剤Aを2.5g(添加量10質量%)に増量してペースト状カーボンブラック組成物を調整した。
実施例11
実施例11は、実施例1の液状カーボンブラック組成物を先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法によりろ過乾燥して調整し、実施例1と同様に評価した。
実施例11は、実施例1の液状カーボンブラック組成物を先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法によりろ過乾燥して調整し、実施例1と同様に評価した。
実施例12、13、14、15、16
実施例12、13、14、15、16は、それぞれ実施例4、5、6、7、8の液状カーボンブラック組成物を用いた以外は、実施例11と同様にして粉状カーボンブラック組成物を調整して評価した。
実施例12、13、14、15、16は、それぞれ実施例4、5、6、7、8の液状カーボンブラック組成物を用いた以外は、実施例11と同様にして粉状カーボンブラック組成物を調整して評価した。
比較例1
比施例1は、実施例1のうちカーボンブラック粉末A2を25gとN-メチル−2−ピロリドン80gを混合して、分散剤無しの25質量%のカーボンブラック組成物を調製後、カーボンブラック組成物28g、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン112gを充填した250mlポリプロピレン製容器にて、60分間ビーズミル分散処理行い液状カーボンブラック組成物を調製した。評価は実施例1と同様な方法で行った。
比施例1は、実施例1のうちカーボンブラック粉末A2を25gとN-メチル−2−ピロリドン80gを混合して、分散剤無しの25質量%のカーボンブラック組成物を調製後、カーボンブラック組成物28g、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)385g、N-メチル−2−ピロリドン112gを充填した250mlポリプロピレン製容器にて、60分間ビーズミル分散処理行い液状カーボンブラック組成物を調製した。評価は実施例1と同様な方法で行った。
比較例2
比較例2は、実施例1において使用した分散剤A:クローダ社製Zephrym ColorFXの添加量を3.75g(添加量15質量%)、
に増量した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
比較例2は、実施例1において使用した分散剤A:クローダ社製Zephrym ColorFXの添加量を3.75g(添加量15質量%)、
に増量した以外は実施例1と同様に液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
比較例3、4
比較例3は、実施例1の液状カーボンブラック組成物に対して、湿式微粒化装置(スギノマシン社製スターバーストミニ)を用いて更なる分散処理を行った。また、比較例4は実施例1の分散剤を表2記載の分散剤C:ポリビニルピロリドン(第一工業製薬社製ピッツコールK−90)に変更し、更にビーズミルの処理時間を120分間に延長し調整した。
比較例3は、実施例1の液状カーボンブラック組成物に対して、湿式微粒化装置(スギノマシン社製スターバーストミニ)を用いて更なる分散処理を行った。また、比較例4は実施例1の分散剤を表2記載の分散剤C:ポリビニルピロリドン(第一工業製薬社製ピッツコールK−90)に変更し、更にビーズミルの処理時間を120分間に延長し調整した。
比較例5、6
比較例5は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末を表1記載のカーボンブラック粉末A1(デンカ社製アセチレンブラックSAB)を使用した以外は実施例1と同様に調製を試みた。しかし、分散処理ができず目的した液状カーボン組成物を得ることができなかった。また、比較例6は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末を表1記載のカーボンブラック粉末A4(デンカ製アセチレンブラックAB粉状)を使用した以外は実施例1と同様にして液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
比較例5は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末を表1記載のカーボンブラック粉末A1(デンカ社製アセチレンブラックSAB)を使用した以外は実施例1と同様に調製を試みた。しかし、分散処理ができず目的した液状カーボン組成物を得ることができなかった。また、比較例6は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末を表1記載のカーボンブラック粉末A4(デンカ製アセチレンブラックAB粉状)を使用した以外は実施例1と同様にして液状カーボンブラック組成物を調製し評価した。
比較例7
比較例7はカーボンブラック粉末A2そのものであり、分散剤無添加で分散処理を行わずに実施例1と同様な方法で評価した。
比較例7はカーボンブラック粉末A2そのものであり、分散剤無添加で分散処理を行わずに実施例1と同様な方法で評価した。
比較例8
比較例8は、分散剤として表2記載の分散剤C:ポリビニルピロリドン(第一工業製薬社製ピッツコールK−90)を使用し、さらに添加量を0.75g(添加量3質量%)に増量した以外は実施例1と同じ方法で液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法に従い調整したものである。
比較例8は、分散剤として表2記載の分散剤C:ポリビニルピロリドン(第一工業製薬社製ピッツコールK−90)を使用し、さらに添加量を0.75g(添加量3質量%)に増量した以外は実施例1と同じ方法で液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した粉状カーボンブラック組成物の調製方法に従い調整したものである。
比較例9
比較例9は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末A2を表1記載のカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更し、プラネタリーミキサーでの撹拌時間を30分に短縮して、25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した調製方法に従い比較例9の粉状カーボンブラック組成物を調整した。
比較例9は、実施例1において使用したカーボンブラック粉末A2を表1記載のカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更し、プラネタリーミキサーでの撹拌時間を30分に短縮して、25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した調製方法に従い比較例9の粉状カーボンブラック組成物を調整した。
比較例10
比較例10は、実施例1において使用するカーボンブラック粉末をカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更し、更に分散剤Aを2.5g(添加量10質量%)に増量、その後、プラネタリーミキサーで60分間撹拌して、25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した調製方法に従い粉状カーボンブラック組成物を調整し、実施例1と同様に評価した。
比較例10は、実施例1において使用するカーボンブラック粉末をカーボンブラック粉末A3(デンカ社製アセチレンブラックFX−35加工品)に変更し、更に分散剤Aを2.5g(添加量10質量%)に増量、その後、プラネタリーミキサーで60分間撹拌して、25質量%濃度の液状カーボンブラック組成物を調整した。その後、先述した調製方法に従い粉状カーボンブラック組成物を調整し、実施例1と同様に評価した。
比較例11、12、13
比較例11、12、13は、それぞれ比較例2、3,6の液状カーボンブラック組成物を用いた以外は、実施例11と同様にして粉状カーボンブラック組成物を調整し評価した。
比較例11、12、13は、それぞれ比較例2、3,6の液状カーボンブラック組成物を用いた以外は、実施例11と同様にして粉状カーボンブラック組成物を調整し評価した。
表3および表4における分散剤の添加量は、カーボンブラック粉末に対する添加量であり、また、カーボンブラック組成物の比表面積およびDBP吸収量については、液状またはペースト状カーボンブラック組成物の場合、ろ過乾燥した粉状試料を測定した値である。極板抵抗値は、カーボンブラック組成物をカーボンブラック単身としてそれぞれ、コバルト酸リチウム/ポリフッ化ビニリデン/カーボンブラック=98.5/1/0.5および99/1/1となるように調整して作製した電極について測定した値である。液状またはペースト状カーボンブラック組成物である実施例1〜10および粉状カーボンブラック組成物である実施例11〜16においては、カーボンブラックを1質量%とした電極の極板抵抗値は比較的小さく、0.5質量%に減量した場合においても、極板抵抗値の上昇幅が小さく抑制されている。これに対して、分散処理をしていない比較例7、分散剤を添加していない比較例1、分散剤を添加量10質量%より多く添加した比較例2および11、DBP吸収量が190ml/100gより小さい比較例3、4および12、分散剤としてポリビニルピロリドンを使用した比較例4および8、DBP吸収量230ml/100gより大きい比較例9、比表面積が110m2/gより小さい比較例10、一次粒子径が30nmより大きいカーボンブラック粉を使用した比較例6および13においては、カーボンブラックを0.5質量%に減量した際に極板抵抗値が大きく上昇しており、ストラクチャーの大きさが制御され分散性に優れた本発明のカーボンブラック組成物がリチウム二次電池用電極の導電性付与材として優れていることがわかる。
表3および表4の実施例と比較例から明らかなように、本発明のカーボンブラック組成物は、添加量を減量させても、極板抵抗値の上昇が抑制され、リチウム二次電池用電極にした場合、活物質の性能を十分発揮させることができるものである。
本発明のカーボンブラック組成物は、リチウム二次電池用電極の導電性付与材として好適に使用される。また、本発明の電極を使用したリチウム二次電池は、スマート型携帯電話やタブレット型パソコンなど小型民生用機器の電源として用いられる。
Claims (4)
- 一次粒子径20〜30nmのカーボンブラック粉末90〜99質量%とポリアミン重合物10〜1質量%を含有し、BET比表面積110〜150m2/gでかつDBP吸収量190〜230ml/100gの粉状カーボンブラック組成物。
- 非水系溶媒と請求項1記載の粉状カーボンブラック組成物を含む液状カーボンブラック組成物。
- 非水系溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである請求項2記載の液状カーボンブラック組成物。
- 請求項1から3記載のいずれか一項記載の粉状または液状カーボンブラック組成物を用いることを特徴とするリチウム二次電池用電極。
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WO2020218211A1 (ja) | 2019-04-26 | 2020-10-29 | デンカ株式会社 | カーボンブラックを含有するスラリー、電極ペースト、電極の製造方法、及び二次電池の製造方法 |
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-
2016
- 2016-10-11 JP JP2016200222A patent/JP2018062545A/ja active Pending
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