JP2018061775A - 外反母趾治療器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータを設けることにより、外反母趾治療器具の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具が母趾外転筋等の役割を代行することなく、母趾が第2趾側に曲がることを阻止し、母趾と第2趾間を広げるように治療しながら、母趾と第2趾間を広げるのに関わる母趾外転筋などの筋力を鍛えつつ、且つ歩行を補助することを可能とする外反母趾治療器具を提供することを目的としている。【解決手段】このため、外反母趾を治療するための外反母趾治器具において、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータを設けたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は外反母趾治療器具に係り、特に母趾と第2趾間を強制的に開放し、維持することで治療を行う外反母趾治療器具に関するものである。
現在の外反母趾治療器具に関する状況を記載する。
母趾が第2趾の側に曲がることにより、母趾のつけ根関節部分に痛みが生じる外反母趾を治療する外反母趾治療器具において、今までは第2趾側に曲がった母趾を矯正するために、母趾のつけ根関節部分を支点として母趾に対し内反方向の外力を加えることで、母趾の位置を矯正する形式であった。
特開2010−284210号公報
ところで、従来の外反母趾治療器具においては、母趾に対し内反方向の外力を加え、趾の位置を矯正する構成となっているために、該外反母趾治療器具を使用した外反母趾治療では、使用者は治療の際にかなりの痛みが伴うという不都合がある。
加えて、外反母趾を患う原因として筋力低下が挙げられるが、従来の外反母趾治療器具においては、母趾に対し内反方向の外力を加え、母趾の位置を矯正するため、該外反母趾治療器具が母趾と第2趾間を広げるのに関わる母趾外転筋などの代わりとして機能し、筋力強化を図るのが難しいという不都合がある。
また、外反母趾の患者は母趾のつけ根関節部分に生じる痛みにより、歩行が億劫となることがあり、外反母趾治療器具には外反母趾を治療しながら歩行を補助する効果が望まれていた。
この発明は、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータを設けることにより、外反母趾治療器具の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具が母趾外転筋等の役割を代行することなく、母趾が第2趾側に曲がることを阻止し、母趾と第2趾間を広げるように治療しながら、母趾と第2趾間を広げるのに関わる母趾外転筋などの筋力を鍛えつつ、且つ歩行を補助することを可能とする外反母趾治療器具を提供することを目的としている。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、外反母趾を治療するための外反母趾治療器具において、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータ2を設けることにより、外反母趾治療器具の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具が母趾外転筋などの役割を代行することなく、母趾が第2趾側に曲がることを阻止し、母趾と第2趾間を広げるように治療することが可能となる。
図1は外反母趾治療器具を説明するための正面図である。(実施例1) 図2は外反母趾治療器具を説明するための側面図である。(実施例1) 図3は外反母趾治療器具を説明するための正面図である。(実施例2) 図4は外反母趾治療器具を説明するための側面図である。(実施例2) 図5は外反母趾治療器具を説明するための斜視図である。(実施例3) 図6は外反母趾治療器具を説明するための正面図である。(実施例4) 図7は外反母趾治療器具を説明するための側面図である。(実施例4) 図8は外反母趾治療器具を説明するための縫合前後の正面図である。(実施例4)
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の1つの実施形態による外反母趾治療器具を説明するための正面図であり、図2は、実施例1における外反母趾治療器具の側面図である。
図面に従って実施例1を説明する。
図1及び図2において、1は外反母趾治療器具である。
この外反母趾治療器具1は、セパレータ2と台材3と鼻緒ベルト4と足の甲部を固定する支持ベルト5から構成されている。
前記台材3は厚みのある皮などの可撓性素材を用いて、足形に形成されている。
支持ベルト5は、使用者が台材3に足6を載せた際に、使用者の足根中足関節(リスフラン)上に支持ベルト5が接するように配置され、支持ベルト5の両端は台材3に縫合されている。
なお、足6は母趾6a〜第5趾6eからなる。
鼻緒ベルト4は、使用者が台材3に足6を載せた際に、母趾6aと第2趾6bの股部6sと支持ベルト5の両端の縫合される部分の3点で台材3に縫合することによって取り付けられている。
セパレータ2は台材3と同じ、厚みのある皮などの可撓性素材を2枚重ね合わせた楕円部材を長径と短径で切断した潰れた扇形状に形成され、長径での切断部分は母趾6aと第2趾6bの股部6sから指先に向かって台材3に縫合されている。
次にこの実施例1の作用を説明する。
本発明は前記のような構成で外反母趾の治療を行う。
つまり、前記外反母趾治療器具1を装着する際には、足6を支持ベルト5と台材3の間に通し、鼻緒ベルト4に足6をかけて装着する。
これにより、母趾6aと第2趾6bの間にセパレータ2が挟まり、その状態が維持され、セパレータ2が母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止する。
歩行時においても、鼻緒ベルト4及び支持ベルト5によって、足底から台材3が離れないように維持されるため、装着時と同様に母趾6aと第2趾6bの間にセパレータ2が挟まった状態が維持され、セパレータ2が母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止する。
また、歩行時には、足の甲部の足根中足関節(リスフラン関節)上に巻かれた支持ベルト5が足の甲部の足根中足関節(リスフラン関節)を刺激することから、姿勢を矯正したり、足の疲労感を取り除くことを可能とする。
これにより、母趾6aと第2趾6b間を開放した状態を維持するセパレータ2を設けることにより、外反母趾治療器具1の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具1が母趾外転筋などの役割を代行することなく、母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止し、母趾6aと第2趾6b間を広げるように治療することが可能となる。
図3及び図4はこの発明の実施例2を示すものである。
図3は、本発明の1つの実施形態による外反母趾治療器具を説明するための正面図であり、図4は、実施例2における外反母趾治療器具の側面図である。
この実施例2の特徴とするところは、台材の形状を爪先と母趾6aの付け根部分及び第5趾6eの付け根部分に敷ける大きさの扇形状で形成することにより、外反母趾治療器具を小型化した点にある。
この第2実施例においては、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
図3及び図4において、11は外反母趾治療器具である。
この外反母趾治療器具11は、セパレータ2と台材3と鼻緒ベルト4と足の甲部を固定する支持ベルト5から構成されている。
前記台材3は厚みのある皮などの可撓性素材を用いて、台材の形状を爪先と親指の付け根及び小指の付け根の下に敷くことができる大きさの扇形状で構成されている。
支持ベルト5は、使用者が台材3に足を載せた際に、使用者の足の中足指節関節上に支持ベルト5が接するように配置され、支持ベルト5の両端は台材3に縫合される。
鼻緒ベルト4は、使用者が台材3に足を載せた際に、母趾6aと第2趾6bの股部6sと支持ベルト5の両端の縫合される部分の3点で台材3に縫合することによって取り付けられる。
セパレータ2は台材3と同じ、厚みのある皮などの可撓性素材を2枚重ね合わせた楕円部材を長径と短径で切断した潰れた扇形状に形成され、長径での切断部分は母趾6aと第2趾6bの股部6sから指先に向かって台材3に縫合されている。
次にこの実施例2の作用を説明する。
本発明は前記のような構成で、外反母趾の治療を行う。
つまり、前記外反母趾治療器具11を装着する際には、足6を支持ベルト5と台材3の間に通し、鼻緒ベルト4に足6をかけて装着する。
これにより、母趾6aと第2趾6bの間にセパレータ2が挟まり、その状態が維持され、セパレータ2が母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止する。
歩行時においても、鼻緒ベルト4及び支持ベルト5によって、足底から台材3が離れないように維持されるため、母趾6aと第2趾6bの間にセパレータ2が挟まった状態が維持され、セパレータ2が母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止する。
これにより、母趾6aと第2趾6b間を開放した状態を維持するセパレータ2を設けることにより、外反母趾治療器具11の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具11が母趾外転筋などの役割を代行することなく、母趾6aが第2趾6b側に曲がることを阻止し、母趾6aと第2趾6b間を広げるように治療することが可能となる。
図5は、本発明の1つの実施形態による外反母趾治療器具を説明するための斜視図である。
この実施例3の特徴とするところは、台材を使用せず、鼻緒ベルトを輪状に形成し、鼻緒ベルトの母趾と第2趾の股部にセパレータを縫合した点にある。
図6において、21は外反母趾治療器具である。
この外反母趾治療器具21は、セパレータ22と鼻緒ベルト24から構成されている。
鼻緒ベルト24は、母趾と第2趾の股部のあたる端部に他の2端が一端は母趾の周より大きい輪を形成し、もう一端は第2趾の周と同程度大きさの輪を形成し縫合されている。母趾側の輪を形成する鼻緒ベルト24は途中で切断され、切断された両端には面ファスナー27が取り付けられており、母趾側の鼻緒ベルトの輪の長さが変更できるように構成されている。
セパレータ22は厚みのある皮などの可撓性素材を2枚重ね合わせた直角台形部材22aと、該直角台形部材と同じ素材で該直角台形部材の下底よりも長い下底を有する2枚の直角台形部材22bを鋭角部分が揃うように下底を接着することによって形成されている。セパレータ22は長い下底を有する2枚直角台形部材22bの直角部分が鼻緒ベルト24の母趾と第2趾の股部で母趾側の輪と第2趾側の輪にそれぞれ縫合することによって取り付けられる。
次にこの実施例3の作用を説明する。
本発明は前記のような構成で、外反母趾の治療を行う。
つまり、前記外反母趾治療器具21を装着する際には、母趾及び第2趾を鼻緒ベルト24の輪に通し、鼻緒ベルト24の母趾側の輪に設けられた面ファスナー27を調整し母趾から鼻緒ベルト24が外れないように締める。
これにより、母趾と第2趾の間にセパレータ22が挟まり、その状態が維持され、セパレータ22が母趾の第2趾側に曲がることを阻止する。
歩行時においても、鼻緒ベルト24が母趾と第2趾に巻かれた状態が維持されるため、母趾と第2趾の間にセパレータ22が挟まった状態が維持され、セパレータ22が母趾が第2趾側に曲がることを阻止する。
これにより、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータ22を設けることにより、外反母趾治療器具21の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具21が母趾外転筋などの役割を代行することなく、母趾が第2趾側に曲がることを阻止し、母趾と第2趾間を広げるように治療することが可能となる。
図6〜図8はこの発明の実施例4を示すものである。
図6は、本発明の1つの実施形態による外反母趾治療器具を説明するための正面図であり、図7は、この実施例4における外反母趾治療器具の側面図である。
図8は、本発明の1つの実施形態による外反母趾治療器具の縫合前と縫合後の正面図である。
この実施例4の特徴とするところは、セパレータを取り付けるのではなく、台材を縫合することによってセパレータを現出させた点にある。
図6〜図8において、31は外反母趾治療器具である。
この外反母趾治療器具31は、セパレータ32と台材33と鼻緒ベルト34と足の甲部を固定する支持ベルト35から構成されている。
前記台材33は、図8に示すが如く、厚みのある皮などの可撓性素材を用いて、一般的な足形より足の甲部から指先部分が幅広になるような形状に形成されている。
台材33には、図8に示すが如く、縫合穴38a及び縫合穴38bが設けられている。
セパレータ32は、図8に示すが如く、台材33に設けられた縫合穴38aと縫合穴38bを糸等の伸張性のない部材によって縫合することによって現出される。
この際、台材33は、図7に示すが如く、縫合穴38を縫合することによって反り上がる。
支持ベルト35は、使用者が台材3に足を載せた際に、使用者の足根中足関節(リスフラン)上に支持ベルト35が接するように配置され、支持ベルト35の両端は台材33に縫合されている。
鼻緒ベルト34は、使用者が台材33に足を載せた際に、母趾と第2趾の股部と支持ベルト35の両端の縫合される部分の3点で台材33に縫合することによって取り付けられている。
次にこの実施例4の作用を説明する。
本発明は前記のような構成で、外反母趾の治療を行う。
つまり、前記外反母趾治療器具31を装着する際には、足と支持ベルト35と台材33の間に通し、鼻緒ベルト34に足をかける装着する。これにより、母趾と第2趾の間にセパレータ32が挟まり、その状態が維持され、セパレータ32が母趾が第2趾側に曲がることを阻止する。
歩行時においても、鼻緒ベルト34及び支持ベルト35によって、足底から台材33が離れないように維持されるため、母趾と第2趾の間にセパレータ32が挟まった状態が維持され、セパレータ32が母趾が第2趾側に曲がることを阻止する。
また、歩行時には、足の甲部の足根中足関節(リスフラン関節)上に巻かれた支持ベルト35が足の甲部の足根中足関節(リスフラン関節)を刺激することから、姿勢を矯正したり、足の疲労感を取り除くことを可能とする。
更に、歩行のために爪先で地面に踏み込んだ際には、反りがった台材33が使用者のかかとを押し上げるように作用し、歩行を補助する。
これにより、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータ2を設けることにより、外反母趾治療器具31の装着によって使用者に激痛を与えることなく、且つ、外反母趾治療器具31が母趾外転筋などの役割を代行することなく、母趾が第2趾側に曲がることを阻止し、母趾と第2趾間を広げるように治療することが可能となる。
また、前記セパレータ32は、厚みのある可撓性素材を縫合して現出させることにより、該外反母趾治療器具31を長期にわたって使用しても、セパレータ32のセパレータとしての役割が低下することなく、上記の効果を創出することが可能となる。
更に、前記セパレータ32は、厚みのある可撓性台材33を縫合することによって現出されることにより、上述の効果とともに、歩行の際に踏み込むと、縫合されたことにより反り上がった台材33がかかとを押し上げるように作用し、歩行を補助することが可能となる。
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
例えばこの発明の実施例1〜実施例3においては、セパレータの取付方法を縫合する構成としたが、接着剤や両面テープを用いて取り付ける別構成とすることも可能である。
さすれば、セパレータを下駄やサンダル、草履に容易に取り付けることが可能となる。
また、この発明の実施例1及び実施例2においては、セパレータの素材を台材の素材と同じものを使用し、セパレータはこの素材を2枚重ね合わせることで形成する構成としたが、セパレータを別の素材を用いて構成することやセパレータの厚みを変更可能とする別構成とすることも可能である。
すなわち、セパレータを厚みのある可撓性素材1枚によって形成したもの、厚みのある可撓性素材を3枚重ね合わせることで形成したもの、など、厚みの異なるセパレータを複数用意し、外反母趾の症状の度合いに応じて使用するセパレータを変更するということが可能である。
また、例えば、セパレータを構成する2枚の厚みのある可撓性素材の間にジャッキのような機構を組み込み、ネジによってセパレータの厚みを調整することが可能な構成とすることが可能である。
また、例えば、セパレータの素材としてポリエステルなどの素材を使用し、セパレータを小型エアクッションのような構成とし、エアを膨張させることによってセパレータの厚みを調整することが可能な構成とすることが可能である。
さらに、この発明の実施例4においては、セパレータを形成するために縫合する部材を伸縮性のない糸であるものとして説明したが、伸縮性のあるゴム材などの部材を使用した別構成とすることが可能である。
さすれば、歩行の際に爪先で地面に踏み込んだ際、使用者の体重によって伸張性のある部材が伸びるため、縫合部が広がり、これによって母趾と第2趾を広げるような作用が働く。
これにより、断続的に母趾と第2趾を広げるリハビリ効果を得ることが可能となる。
1 外反母趾治療器具
2 セパレータ
3 台材
4 鼻緒ベルト
5 支持ベルト
6 足
6a 母趾
6b 第2趾
27 面ファスナー
38 縫合穴
38a 第1縫合穴
38b 第2縫合穴

Claims (2)

  1. 外反母趾を外反母趾治療治療するための器具において、母趾と第2趾間を開放した状態を維持するセパレータを設けたことを特徴とする外反母趾治療器具。
  2. 前記セパレータは厚みのある可撓性台材を縫合することによって現出されることを特徴とする請求項1に記載の外反母趾治療器具。
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