JP2018061450A - 毒餌剤容器集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数個が一体化されている毒餌剤容器を分離する際に毒餌剤容器を損傷させることなく、簡単に分離できるようにする。【解決手段】毒餌剤容器1は第1板部10と第2板部20とを繋ぐ支柱部30を備えている。害虫用毒餌剤は、第1板部10と第2板部20との間に配置されている。毒餌剤容器集合体Aは、隣り合う毒餌剤容器1、1の支柱部30を分離可能に連結する連結部40、50を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容する毒餌剤容器を複数個まとめて一体化した毒餌剤容器集合体に関する。
例えば匍匐害虫等の駆除を目的として、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を毒餌剤容器に収容し、該毒餌剤容器を地面や床面等に置いて使用することが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1、2の各毒餌剤容器は、地面等に接触する底板部と、底板部から上方に離れて配置される上板部とを備えており、底板部に毒餌剤が載置されるようになっている。また、底板部と上板部との間は、害虫の侵入が可能となるように側方に開放されていて、この容器の側方から害虫が内部に侵入して毒餌剤を喫食するようになっている。
上記毒餌剤容器は、例えば店頭に並んでいる時のように使用開始前は複数個が一体化されている。すなわち、隣り合う毒餌剤容器の底板部同士、及び上板部同士が連結部によって分離可能に連結されていて、使用開始時に連結部を折ることで毒餌剤容器を分離し、それぞれを所望箇所に置いて使用することができるようになっている。
特開2011−115143号公報 特開2011−168339号公報
ところで、特許文献1、2のように複数の毒餌剤容器を一体化しておくことで、製造時のハンドリング性が良くなるとともに梱包も容易になり、また、運搬時に運搬し易く、さらに店頭での陳列も容易になるというメリットがある。
しかしながら、使用開始する前に使用者が毒餌剤容器を他の毒餌剤容器から分離しようとする際、連結部を引きちぎるように力を加えることが考えられる。連結部を引きちぎるようにした場合、連結部が底板部及び上板部と一体化していて、その底板部及び上板部は肉厚が薄いので連結部を介して力が作用した底板部や上板部が割れたり、変形してしまう恐れがある。
また、毒餌剤容器を分離しようとする際には連結部を折らなければならないので、使用者が隣り合う毒餌剤容器に対してその間を折るように力を作用させる。このとき、底板部及び上板部が互いに上下方向に離れていることから、底板部同士の連結部と、上板部同士の連結部とも互いに上下方向に離れることになり、ちょうど厚肉な板を折るような状況になる。このため、使用者によっては上下の連結部が折れにくいと感じることが考えられる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数個が一体化されている毒餌剤容器を分離する際に毒餌剤容器を損傷させることなく、簡単に分離できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、毒餌剤容器に支柱部を設け、その支柱部同士を連結するようにした。
第1の発明は、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容する複数の毒餌剤容器が互いに連結されて一体化された毒餌剤容器集合体において、上記毒餌剤容器は、第1板部と、該第1板部から厚み方向に離れて配置される第2板部と、上記第1板部から上記第2板部まで延び、該第1板部と該第2板部とを繋ぐ支柱部とを備え、上記第1板部と上記第2板部との間に開放部が設けられ、上記害虫用毒餌剤は、上記第1板部と上記第2板部との間に配置され、上記毒餌剤容器集合体は、隣り合う上記毒餌剤容器の上記支柱部を分離可能に連結する連結部を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、隣り合う毒餌剤容器の支柱部同士が連結されることによって複数の毒餌剤容器が一体化されて毒餌剤容器集合体が構成される。このとき、各毒餌剤容器の支柱部は、第1板部と第2板部とを繋ぐものであることから、第1板部や第2板部よりも強度が高い構成となっている。そして、使用開始時に隣り合う毒餌剤容器を分離するときに、連結部を折ったり、引きちぎったりする際に該連結部が支柱部を連結するものなので、支柱部に無理な力が作用することがあるが、支柱部は第1板部や第2板部よりも強度が高いので、亀裂や変形が起こり難く、毒餌剤容器の損傷が抑制される。
また、連結部によって連結される支柱部が第1板部と第2板部との間にあるので、毒餌剤容器の厚み方向の中間部に位置することになる。従って、使用者が隣り合う毒餌剤容器に対して連結部を折るように力を作用させた際に、従来のように厚み方向の両端に連結部がある場合に比べて折れやすくなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記毒餌剤容器の上記第1板部と上記第2板部とは別部材からなり、上記支柱部は、上記第1板部に一体成形された第1嵌合部と、上記第2板部に一体成形されて上記第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部とを有していることを特徴とする。
この構成によれば、第1嵌合部と第2嵌合部とを嵌合させることによって第1板部と第2板部とが支柱部によって繋がれて一体化する。第1嵌合部と第2嵌合部とが嵌合することで、両嵌合部が強固に結合して一体化することになり、支柱部全体の強度が確保される。したがって、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに連結部を介して支柱部に無理な力が作用したとしても、支柱部の変形等がより一層起こり難くなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記第1嵌合部は、上記第2板部側へ向けて突出するとともに突出方向先端部が開口した筒状部で構成され、上記第2嵌合部は、上記第1板部側へ向けて突出し、上記筒状部に圧入された状態で嵌合する突出部で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1板部の筒状部に第2板部の突出部が圧入されることで、溶着等することなく、第1板部と第2板部とが一体化される。また、筒状部と突出部とのガタつきがなくなるので、支柱部全体の強度が十分に確保され、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに支柱部の変形等がより一層起こり難くなる。
第4の発明は、第3の発明において、上記連結部は、上記筒状部の外周面と一体化されていることを特徴とする。
すなわち、筒状部は第1板部から第2板部側へ突出しているので、該筒状部の外周面は第1板部から第2板部側へ連続した面となる。連結部を筒状部の外周面と一体化することで、連結部の位置を第1板部から第2板部の間において自由に設定可能になる。
第5の発明は、第3または4の発明において、上記突出部の基端側は、先端側に比べて大きな断面積を有しており、上記連結部は、上記突出部の基端側の外周面と一体化されていることを特徴とする。
この構成によれば、突出部の基端側の強度が先端側に比べて高まり、この強度の高い部分の外周面に連結部が一体化されているので、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに連結部を介して無理な力が作用したとしても、支柱部の変形等がより一層起こり難くなる。
第6の発明は、第3から5のいずれか1つの発明において、上記筒状部の突出方向先端面には、径方向内側へ行くほど該筒状部の基端側に接近するように傾斜する第1傾斜面が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2板部の突出部を第1板部の筒状部に嵌合させる際に、突出部の先端が筒状部の中心から多少ずれていたとしても、筒状部の第1傾斜面によって該筒状部の径方向内側へ導かれて突出部と筒状部との相対的な位置が自動的に調整される。
第7の発明は、第6の発明において、上記突出部の外周面には、上記第1傾斜面に沿うように延びる第2傾斜面が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2板部の突出部を第1板部の筒状部に嵌合させた状態で、筒状部の第1傾斜面と突出部の第2傾斜面とが接触するようになり、これにより、筒状部に対する突出部の径方向の位置決めが行われる。
第1の発明によれば、隣り合う毒餌剤容器の支柱部を連結部によって連結するようにしたので、分離する際に毒餌剤容器の損傷を抑制することができるとともに、分離を簡単に行うことができる。
第2の発明によれば、毒餌剤容器の第1板部に一体成形された第1嵌合部に、第2板部に一体成形された第2嵌合部を嵌合させて強度の高い支柱部を構成することができるので、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに連結部を介して支柱部に無理な力が作用した場合に毒餌剤容器の損傷がより一層起こり難くなる。
第3の発明によれば、第1嵌合部を筒状部で構成し、第2嵌合部を筒状部に圧入される突出部で構成したので、溶着等することなく、第1板部と第2板部とを一体化することができる。また、筒状部と突出部とのガタつきがなくなって支柱部全体の強度を十分に確保できるので、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに連結部を介して支柱部に無理な力が作用した場合に毒餌剤容器の損傷がより一層起こり難くなる。
第4の発明によれば、連結部を、第1板部から第2板部側へ向けて突出する筒状部の外周面と一体化したので、連結部の位置の設定自由度を高めることができる。
第5の発明によれば、突出部の基端側が先端側に比べて大きな断面積を有しており、連結部が突出部の基端側の外周面と一体化されているので、隣り合う毒餌剤容器を分離するときに連結部を介して支柱部に無理な力が作用した場合に毒餌剤容器の損傷がより一層起こり難くなる。
第6の発明によれば、筒状部の突出方向先端面に、径方向内側へ行くほど該筒状部の基端側に接近するように傾斜する第1傾斜面を形成したので、筒状部の第1傾斜面によって突出部と筒状部との相対的な位置を自動的に調整することができ、第2板部の突出部を第1板部の筒状部に嵌合させる作業を容易に行うことができる。
第7の発明によれば、突出部の外周面に、第1傾斜面に沿うように延びる第2傾斜面を形成したので、第2板部の突出部を第1板部の筒状部に嵌合させた状態で筒状部に対する突出部の径方向の位置決めを行うことができる。
実施形態に係る毒餌剤容器集合体の斜視図である。 毒餌剤容器集合体の底面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 図3におけるD部拡大図である。 嵌合前の状態を示す図4相当図である。 第1構成部材を下方から見た斜視図である。 第2構成部材を上方から見た斜視図である。 毒餌剤容器を分離した状態を示す図2相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る毒餌剤容器集合体Aを上方から見た斜視図である。毒餌剤容器集合体Aは、害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤100(図3に仮想線で示す)を収容する複数の毒餌剤容器1、1、…が互いに連結されて一体化されてなるものである。毒餌剤容器1が殺虫対象とする害虫は、例えばムカデ、アリ、ゴキブリ、ダンゴムシ等の匍匐害虫を挙げることができるが、これらに限られるものではない。
害虫用毒餌剤100は、従来から周知の毒餌剤を挙げることができ、殺虫対象となる害虫に応じて成分を変更したり、成分量を調整することができる。例えば、ムカデを殺虫対象害虫とする場合には、グラニュー糖及び流動パラフィン等を含む組成するとすることができる。
(毒餌剤容器の構成)
複数の毒餌剤容器1、1、…は基本的には同じものであることから、以下、そのうちの1つについて詳細に説明する。毒餌剤容器1は、第1板部10と、第1板部10から厚み方向に離れて配置される第2板部20と、第1板部10から第2板部20まで延び、該第1板部10と該第2板部20とを繋ぐ複数の支柱部30(図2等にも示す)とを備えている。第1板部10と第2板部20とは別部材からなる。第1板部10を構成する部材及び第2板部20を構成する部材は、それぞれ樹脂材である。
第1板部10は、毒餌剤容器1の使用時に地面や床面等(以下、地面等という。)から離れた状態で配置される上板部となり、地面等と略平行に配置される。第2板部20は、毒餌剤容器1の使用時に地面等に置かれる底板部(下板部)となる。尚、毒餌剤容器1の使用時には、上記とは天地反対、即ち、第2板部20を上板部とし、第1板部10を底板部として使用してもよい。
第1板部10は、平面視で六角形状に形成されている。第1板部10の複数の対角線のうち、最も長い対角線の寸法は例えば30mm〜60mm程度とすることができるが、この寸法は、殺虫対象の害虫の体長等によって任意に設定することができる。第1板部10の少なくとも1つの角10aは略直角となるように形成されている。この略直角な角10aは、例えば部屋の隅に毒餌剤容器1を置いて使用する際に、第1板部10の少なくとも2辺が部屋の隅に密着するようにするためのものである。
図6に示すように、第1板部10における第2板部20側の面10bの外周部には、該面10bの縁に行くほど第1板部10が薄くなるように傾斜した傾斜面11が形成されている。第1板部10の面10bの略中央部には、第2板部20側へ突出する凸部12が形成されている。また、第1板部10の面10bにおける凸部12の周りには、該凸部12を囲むように円環状に延びる突条部13が形成されている。突条部13の断面は、第2板部20側に頂点が位置する三角形とされている。
図1に示すように、第1板部10における面10bとは反対側の面10cには、複数の溝14、14、14が形成されている。溝14、14、14は、第1板部10の面10cの縁から該面10cの内方へ向かって直線状に延びている。溝14、14、14の延びる方向は互いに異なっている。また、溝14、14、14は互いに交差しないように延びている。
第2板部20の外形状は第1板部10の外形状と同じであり、平面視で六角形状とされている。第2板部20は、平面視で第1板部10と一致するように配置される。従って、第2板部20の略直角な角20aと、第1板部10の略直角な角10aとは一致する。
第2板部20における第1板部10側の面20bの外周部には、該面20bの縁に行くほど第2板部20が薄くなるように傾斜した傾斜面21が形成されている。図7に示すように、第2板部20の面20bには、第1板部10と同様に凸部22と突条部23とが形成されている。
図2に示すように、第2板部20における面20bとは反対側の面20cには、第1板部10と同様に複数の溝24、24、24が形成されている。
図3に仮想線で示すように、害虫用毒餌剤100は、第1板部10と第2板部20との間に配置される。具体的には、害虫用毒餌剤100は、第1板部10の突条部13の内方及び第2板部20の突条部23の内方に配置されて、第1板部10の面10bと第2板部20の面20bとで挟まれて保持される。
第1板部10と第2板部20とが同じ形状であることから、第1板部10を下板部として使用した場合と、第2板部20を下板部として使用した場合とで、外観が一緒になる。また、害虫の近づきやすさ、言い換えると害虫の忌避しにくさについても、どちらを下にして使用した場合も同じになる。
図2に破線で示すように、支柱部30は、1つの毒餌剤容器1に4つ設けられている。支柱部30は、第1板部10と第2板部20の角同士を繋ぐように位置付けられている。支柱部30の長さによって第1板部10と第2板部20の離間距離を設定することができ、この実施形態では、第1板部10と第2板部20の間に、害虫の侵入を許容する大きさの開放部S(図1に示す)が形成されるように、支柱部30の長さを設定している。害虫の体長によっては、開放部Sから頭だけ、または頭と胴体の一部だけしか毒餌剤容器1の内部に入らない場合があるが、開放部S及び第1板部10と第2板部20の大きさは、少なくとも害虫の口が害虫用毒餌剤100に到達することができる程度に設定されていればよい。
図4及び図5に示すように、支柱部30は、第1板部10に一体成形された第1嵌合部31と、第2板部20に一体成形されて第1嵌合部31に嵌合する第2嵌合部32とを有している。第1嵌合部31は、第2板部20側へ向けて突出するとともに突出方向先端部が開口した筒状部で構成されている。また、第2嵌合部31は、第1板部10側へ向けて突出し、第2嵌合部32に圧入された状態で嵌合する突出部で構成されている。
第1嵌合部31は略円筒状をなしている。第1嵌合部31の周壁部の厚みは、第1板部10及び第2板部20の厚みと略同程度とされているが、第1嵌合部31は円筒状であることから第1板部10や第2板部20に比べて高い強度を持っており、座屈方向についてはもちろんのこと、径方向に外力が作用した場合も第1嵌合部31及びその近傍の変形が抑制される。
第1嵌合部31の突出方向先端面には、径方向内側へ行くほど該第1嵌合部31の基端側に接近するように傾斜するテーパー状の第1傾斜面31aが該第1嵌合部31の全周に亘って連続して形成されている。
第2嵌合部32は、第1嵌合部31に圧入される先端側部32aと、第1嵌合部31に圧入されない基端側部32bとを備えており、基端側部32bは先端側部32aに比べて大きな断面積を有している。第2嵌合部32の基端側部32bの断面は円形断面とされている。基端側部32bの外径は第1嵌合部31の外径と略同じに設定されており、中実である。従って、第2嵌合部32の基端側部32bは第1板部10や第2板部20に比べて高い強度を持っており、座屈方向についてはもちろんのこと、径方向に外力が作用した場合も基端側部32b及びその近傍の変形が抑制される。
第2嵌合部32の先端側部32aは、基端側部32bの中心部から突出する柱状に形成されていて、その断面は円形断面とされている。先端側部32aの外径は、第1嵌合部31への圧入前の状態で、該第1嵌合部31の内径よりも若干大きめに設定されている。これにより、第2嵌合部32の先端側部32aを第1嵌合部31に挿入すると先端側部32aが第1嵌合部31に圧入された状態になる。また、第2嵌合部32の先端側部32aの先端部は、先細に成形されている。尚、第2嵌合部32の先端側部32aを第1嵌合部31に完全に圧入した状態では、先端側部32aの先端部が第1板部10側に当接しないように、先端側部32aの長さが設定されている。
第2嵌合部32の外周面には、先端側部32aと基端側部32bとの境界部分に、第1傾斜面31aに沿うように延びる第2傾斜面32cが形成されている。第2傾斜面32cは、径方向外側へ行くほど第2嵌合部32の突出方向基端側に接近するように傾斜しており、該第2嵌合部32の全周に亘って連続して形成されている。第2嵌合部32の先端側部32aを第1嵌合部31に圧入していくと、第1傾斜面31aと第2傾斜面32cとが当接することによって圧入動作が停止されるようになっている。つまり、第1傾斜面31aと第2傾斜面32cは互いに当接して圧入動作を停止させるストッパとして機能する。尚、第1傾斜面31aと第2傾斜面32cは互いに当接させなくてもよい。
(毒餌剤容器集合体の構成)
毒餌剤容器集合体Aは、上述したように複数の毒餌剤容器1、1、…を備えるとともに、隣り合う毒餌剤容器1、1の支柱部30、30を分離可能に連結する第1連結部40及び第2連結部50も備えている。この実施形態では、図1及び図2に示すように、毒餌剤容器1が8個連結されることによって毒餌剤容器集合体Aとなっているが、これに限らず、図示しないが、毒餌剤容器1を2つ以上の任意の数だけ連結して毒餌剤容器集合体Aを構成することができる。また、毒餌剤容器1の並びについても任意に設定することができ、全体として細長い形状となるように毒餌剤容器1を並べてもよいし、正方向に近い形状となるように毒餌剤容器1を並べてもよい。
第1連結部40は、第1嵌合部31の外周面と一体化されている。すなわち、図4に示すように、毒餌剤容器集合体Aを構成する任意の毒餌剤容器を符号1Aで示し、この毒餌剤容器1Aと隣り合う別の毒餌剤容器を符号1Bで示したとき、毒餌剤容器1Aと毒餌剤容器とが第1連結部40で連結されていて、第1連結部40は毒餌剤容器1Aの第1嵌合部31の外周面から毒餌剤容器1Bの第1嵌合部31の外周面まで延びる片状に形成される。第1連結部40は第1嵌合部31の径方向に延びる板状をなしており、その厚みは、第1板部10及び第2板部20の厚みよりも薄くなっている。また、第1連結部40における毒餌剤容器1A側と毒餌剤容器1B側との中間部には、溝40aが形成されている。この溝40aは、第1連結部40を折れやすくするための脆弱部である。溝40aの代わりに、薄肉部や孔等を形成することによって第1連結部40の一部に脆弱部を設けることもできる。また、脆弱部は必須ではない。
第2連結部50は、第2嵌合部32の基端側部32bの外周面と一体化されている。すなわち、毒餌剤容器1Aと毒餌剤容器1Bとが第2連結部50でも連結されていて、第2連結部50は毒餌剤容器1Aの第2嵌合部32の基端側部32bの外周面から毒餌剤容器1Bの第2嵌合部32の基端側部32bの外周面まで延びる片状に形成される。第2連結部50は第1連結部40と略平行に延びる板状をなしており、その厚みは、第1連結部40と略同じに設定されている。また、第2連結部50における毒餌剤容器1A側と毒餌剤容器1B側との中間部には、第1連結部40と同様に脆弱部となる溝50aが形成されている。
(毒餌剤容器集合体の製造方法)
次に、上記のように構成された毒餌剤容器集合体Aの製造方法について説明する。まず、図に示すように複数の第1板部10、10、…が第1連結部40で連結された状態の第1構成部材200(図6に示す)を成形するとともに、図7に示すように複数の第2板部20、20、…が第2連結部50で連結された状態の第2構成部材300を成形する。第1構成部材200の各第1板部10には第1嵌合部31が一体成形されている。また、第2構成部材300の各第2板部20には第2嵌合部32が一体成形されている。このように、複数の第1板部10、10、…が一体化され、また、複数の第2板部20、20、…が一体化されているので、製造工程での搬送は容易に行える。
そして、第1構成部材200の各第1板部10または第2構成部材300の各第2板部20の中央部近傍に害虫用毒餌剤100を置く。その後、第1構成部材200と第2構成部材300とを一体化する。すなわち、第1構成部材200の各第1板部10の第1嵌合部31に、第2構成部材300の各第2板部20の第2嵌合部32を圧入して嵌合させる。圧入する直前において、第1嵌合部31と第2嵌合部32とが径方向に多少ずれている場合が考えられるが、第1嵌合部31の先端面に第1傾斜面31aが設けられているので、多少のずれが生じていても、第1傾斜面31aに第2嵌合部32の先端側部32aが接触することで、第1傾斜面31aによって第1嵌合部31と第2嵌合部32との相対的な位置を自動的に調整することができ、嵌合作業を容易に行うことができる。同様に、第2嵌合部32の先端側部32aが先細にされていることによっても、嵌合作業を容易に行うことができる。第1嵌合部31に第2板部20の第2嵌合部32を圧入していくと、第1傾斜面31aと第2傾斜面32cとが互いに当接し、これにより圧入が停止する。
以上のようにして第1嵌合部31に第2嵌合部32を嵌合させると、第1構成部材200と第2構成部材300とが一体化して、毒餌剤容器集合体Aが得られる。このとき、第1嵌合部31に第2嵌合部32を圧入しているので、溶着等は不要であり、製造工程を簡素化できる。また、第1嵌合部31に第2嵌合部32を圧入しているので、ガタつきがなくなって支柱部30全体の強度を十分に確保できる。
毒餌剤容器集合体Aは、複数の毒餌剤容器1、1、…が一体化しているので、搬送が容易になるとともに、梱包も容易になり、さらに店頭での陳列も容易になる。
(毒餌剤容器の作用効果)
次に、毒餌剤容器1の作用効果について説明する。使用者は、毒餌剤容器集合体Aを例えば両手で持ち、第1連結部40及び第2連結部50を折る方向に力を加えると、第1連結部40及び第2連結部50が溝40a、50aの形成箇所において折れ、図8に示すように毒餌剤容器1、1、…が分離する。また、使用者によっては、第1連結部40及び第2連結部50を引きちぎるように力を加えることも考えられる。
この実施形態では、第1連結部40及び第2連結部50が支柱部30を連結するものなので、分離作業時には第1連結部40及び第2連結部50を介して支柱部30に無理な力が作用することがあるが、支柱部30は第1板部10や第2板部20よりも強度が高いので、亀裂や変形が起こり難く、毒餌剤容器1の損傷を抑制できる。
また、第1連結部40及び第2連結部50によって連結される支柱部30が第1板部10と第2板部20との間にあるので、毒餌剤容器1の厚み方向の中間部に位置することになる。従って、使用者が隣り合う毒餌剤容器1、1に対して連結部40、50を折るように力を作用させた際に、従来のように厚み方向の両端に連結部がある場合に比べて折れやすくなる。従って、毒餌剤容器1の分離を簡単に行うことができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る毒餌剤容器集合体は、例えば匍匐害虫等を駆除する場合に使用することができる。
1 害虫用毒餌剤
10 第1板部
20 第2板部
30 支柱部
31 第1嵌合部
31a 第1傾斜面
32 第2嵌合部
32a 先端側部
32b 基端側部
32c 第2傾斜面
40 第1連結部
50 第2連結部
A 毒餌剤容器集合体
S 開放部

Claims (7)

  1. 害虫に喫食させることによって殺虫効果を発揮する害虫用毒餌剤を収容する複数の毒餌剤容器が互いに連結されて一体化された毒餌剤容器集合体において、
    上記毒餌剤容器は、第1板部と、該第1板部から厚み方向に離れて配置される第2板部と、上記第1板部から上記第2板部まで延び、該第1板部と該第2板部とを繋ぐ支柱部とを備え、上記第1板部と上記第2板部との間に開放部が設けられ、
    上記害虫用毒餌剤は、上記第1板部と上記第2板部との間に配置され、
    上記毒餌剤容器集合体は、隣り合う上記毒餌剤容器の上記支柱部を分離可能に連結する連結部を備えていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  2. 請求項1に記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記毒餌剤容器の上記第1板部と上記第2板部とは別部材からなり、
    上記支柱部は、上記第1板部に一体成形された第1嵌合部と、上記第2板部に一体成形されて上記第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部とを有していることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  3. 請求項2に記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記第1嵌合部は、上記第2板部側へ向けて突出するとともに突出方向先端部が開口した筒状部で構成され、
    上記第2嵌合部は、上記第1板部側へ向けて突出し、上記筒状部に圧入された状態で嵌合する突出部で構成されていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  4. 請求項3に記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記連結部は、上記筒状部の外周面と一体化されていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  5. 請求項3または4に記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記突出部の基端側は、先端側に比べて大きな断面積を有しており、
    上記連結部は、上記突出部の基端側の外周面と一体化されていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  6. 請求項3から5のいずれか1つに記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記筒状部の突出方向先端面には、径方向内側へ行くほど該筒状部の基端側に接近するように傾斜する第1傾斜面が形成されていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
  7. 請求項6に記載の毒餌剤容器集合体において、
    上記突出部の外周面には、上記第1傾斜面に沿うように延びる第2傾斜面が形成されていることを特徴とする毒餌剤容器集合体。
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