JP2018061402A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】MOSFETの寄生キャパシタに起因するスイッチング損失を低減できる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】インバータ装置40は、上アームMOSFET51を含む上アーム50と下アームMOSFET61を含む下アーム60とを有するハーフブリッジ回路41と、両MOSFET51,61を、デッドタイムが設定された状態で交互にON/OFFさせる電源コントローラ45とを備えている。ここで、アーム50,60は、デッドタイム中に、MOSFET51,61のソース電位に対して正である予備電圧Vpreを、MOSFET51,61のドレインに印加するプリチャージ回路58,68を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
例えば特許文献1には、電力変換装置の一例として、直流電力を交流電力に変換するものが記載されている。電力変換装置は、例えば、スイッチング素子を有する上アームと、スイッチング素子を有する下アームとを有するハーフブリッジ回路を備えており、両スイッチング素子が交互にON/OFFすることにより電力変換を行う。
特開2014−171280号公報
スイッチング素子としては例えばMOSFETが考えられる。MOSFETは、その構造上、寄生ダイオード及び寄生キャパシタを有する。
ここで、本発明者らは、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子の少なくとも一方にMOSFETを用いる場合、ON/OFFの切り替え時において、寄生キャパシタの充電に係る電流が両アームに流れ、当該電流がスイッチング損失となることを見出した。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的はMOSFETの寄生キャパシタに起因するスイッチング損失を低減できる電力変換装置を提供することである。
上記目的を達成する電力変換装置は、スイッチング素子を含む上アームと、スイッチング素子を含む下アームとを有するハーフブリッジ回路と、前記上アームのスイッチング素子と前記下アームのスイッチング素子とを、デッドタイムが設定された状態で交互にON/OFFさせる制御部と、を備え、前記上アーム及び前記下アームの少なくとも一方の特定アームは、前記スイッチング素子として、寄生ダイオード及び寄生キャパシタを有するMOSFETと、アーム接続線を介して前記MOSFETのドレインに対して直列に接続されるものであって、前記寄生ダイオードとは逆接続された逆流抑制ダイオードと、前記逆流抑制ダイオードとは順方向が逆になるように、前記MOSFET及び前記逆流抑制ダイオードに対して並列に接続された還流ダイオードと、前記デッドタイム中に、前記MOSFETのソース電位に対して正である予備電圧を、前記MOSFETのドレインに印加するプリチャージ回路と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、デッドタイム中に予備電圧がMOSFETのドレインに印加されることにより、デッドタイム中に寄生キャパシタへの充電が行われる。これにより、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子とのON/OFFの切り替え時において、寄生キャパシタの充電のために両アームを流れる電流を低減できるため、MOSFETの寄生キャパシタに起因するスイッチング損失を低減できる。
ここで、上記のようにデッドタイム中に予備電圧が印加される場合、当該予備電圧の印加によって、デッドタイム中であるにも関わらず、電力変換装置に接続される電源負荷に電流が流れてしまう事態が生じ得る。これに対して、本構成によれば、逆流抑制ダイオードが設けられているため、予備電圧の印加に起因してデッドタイム中に電源負荷に電流が流れてしまうことを抑制できる。
更に、本構成によれば、MOSFET及び逆流抑制ダイオードに対して並列に接続された還流ダイオードが設けられているため、仮に電源負荷にコイルが含まれており、当該コイルによって逆起電力が生じた場合には、当該逆起電力に係る電流は、還流ダイオードを通って還流される。これにより、逆流抑制ダイオードを設けたことによって生じる不都合、詳細には寄生ダイオードを用いた還流ができなくなることに好適に対応できる。
上記電力変換装置について、前記特定アームは、前記MOSFETのゲートに対して、前記MOSFETがON状態となるON信号、又は、前記MOSFETがOFF状態となるOFF信号を出力するゲートドライバを備え、前記プリチャージ回路は、前記アーム接続線と予備電圧電源との双方に接続されたプリチャージスイッチング素子を備え、前記プリチャージスイッチング素子は、前記ゲートドライバに接続されており、前記ゲートドライバから前記OFF信号が出力されている場合にON状態となるものであり、前記プリチャージスイッチング素子がON状態となることにより、前記予備電圧が前記MOSFETのドレインに印加されるとよい。
かかる構成によれば、ゲートドライバからOFF信号が出力されることに基づいて、プリチャージスイッチング素子がON状態となり、予備電圧が印加される。これにより、MOSFETのスイッチング動作と、予備電圧の印加とを同期させることができる。
上記電力変換装置について、前記ゲートドライバの電源と、前記予備電圧電源とは同一電源であるとよい。
かかる構成によれば、ゲートドライバの電源を用いて、予備電圧を印加させることができる。これにより、専用の電源を別途設ける必要がないため、電力変換装置の部品点数の増加を抑制できる。
上記電力変換装置について、前記プリチャージ回路は、前記アーム接続線を流れる電流が前記プリチャージスイッチング素子に向かうのを抑制するプリチャージダイオードを備えているとよい。
かかる構成によれば、プリチャージダイオードによって、逆流抑制ダイオード及びMOSFETを流れる電流の一部がプリチャージ回路に流れることを抑制できるため、プリチャージスイッチング素子を好適に保護できるとともに、プリチャージ回路にて消費される電力損失を抑制できる。
上記電力変換装置について、前記プリチャージ回路は、前記プリチャージスイッチング素子に流れる電流を制限する電流制限抵抗を備え、前記プリチャージスイッチング素子がON状態となってから、前記寄生キャパシタに前記予備電圧に対応する電荷量が蓄積されるまでのプリチャージ時間は、前記電流制限抵抗の抵抗値に応じて変動するものであり、前記デッドタイムは、前記プリチャージ時間以上となるように設定されているとよい。
かかる構成によれば、予備電圧を用いた寄生キャパシタの充電が終了する前に、デッドタイムが終了することを抑制できる。これにより、予備電圧を用いた寄生キャパシタの充電が不十分となり、スイッチング損失の低減効果を十分に得られないといった不都合を抑制できる。
上記電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータ装置であり、前記特定アームは、前記上アーム及び前記下アームの双方であるとよい。
かかる構成によれば、インバータ装置において上述した効果を得ることができる。
上記電力変換装置は、第1直流電圧の直流電力を、第2直流電圧の直流電力に変換するDC/DCコンバータであり、前記特定アームは、前記下アームであるとよい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータにおいて、上述した効果を得ることができる。
この発明によれば、MOSFETの寄生キャパシタに起因するスイッチング損失を低減できる。
第1実施形態の電力変換装置の電気的構成を模式的に示す回路図。 (a)下アームMOSFETのスイッチング態様を示すタイムチャート、(b)上アームMOSFETのスイッチング態様を示すタイムチャート、(c)プリチャージが行われる場合における上アーム電圧及び下アーム電圧の時間変化を示すグラフ。 寄生キャパシタのキャパシタンスと印加電圧との関係を示すグラフ。 (a)下アームMOSFETのスイッチング態様を示すタイムチャート、(b)上アームMOSFETのスイッチング態様を示すタイムチャート、(c)プリチャージが行われない場合における上アーム電圧及び下アーム電圧の時間変化を示すグラフ。 寄生キャパシタのキャパシタンスと印加電圧との関係を示すグラフ。 プリチャージが行われた場合におけるスイッチングに伴う下アーム電圧及びドレイン電流の時間変化を示すグラフ。 プリチャージが行われない場合におけるスイッチングに伴う下アーム電圧及びドレイン電流の時間変化を示すグラフ。 第2実施形態の電力変換装置の電気的構成を模式的に示す回路図。 別例の電力変換装置の電気的構成を模式的に示す回路図。 別例の電力変換装置の電気的構成を模式的に示す回路図。
(第1実施形態)
以下、電力変換装置の第1実施形態について説明する。
本実施形態では、電力変換装置は非接触電力伝送装置10に適用されている。すなわち、電力変換装置は、非接触電力伝送装置10の一部を構成している。このため、まず非接触電力伝送装置10の概要について説明し、その後電力変換装置について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、非接触で電力伝送が可能な送電機器11及び受電機器21を備えている。送電機器11は例えば地上に設けられており、受電機器21は例えば車両に搭載されている。送電機器11は、地上側機器とも1次側機器とも言える。受電機器21は、車両側機器とも2次側機器とも言える。
送電機器11は、交流電力を出力可能な交流電源12を備えている。交流電源12は、例えば外部電源としての系統電源から供給される外部電力としての系統電力を直流電力に変換する直流電源30と、その直流電力を交流電力に変換するインバータ装置40とを備えている。直流電源30は、例えばPFC回路及びDC/DCコンバータを含む。直流電源30は、予め定められた駆動電圧Vddの直流電力を出力する。本実施形態では、インバータ装置40が「電力変換装置」に対応する。インバータ装置40については後述する。
交流電源12から出力された交流電力は、非接触で受電機器21に伝送され、受電機器21に設けられた負荷22に供給される。詳細には、非接触電力伝送装置10は、送電機器11及び受電機器21間の電力伝送を行うものとして、送電機器11に設けられた送電器13と、受電機器21に設けられた受電器23とを備えている。送電機器11は、インバータ装置40から出力された交流電力が送電器13に入力されるように構成されている。
送電器13及び受電器23は磁場共鳴可能に構成されている。詳細には、送電器13は、例えば並列に接続された1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bを含む共振回路を有している。受電器23は、例えば並列に接続された2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bを含む共振回路を有している。両共振回路の共振周波数は同一に設定されている。
かかる構成によれば、送電器13(詳細には1次側コイル13a)及び受電器23(詳細には2次側コイル23a)の相対位置が磁場共鳴可能な位置にある状況において、交流電力が送電器13に入力された場合、送電器13と受電器23とが磁場共鳴する。これにより、受電器23は送電器13からのエネルギの一部を受け取る。すなわち、受電器23は、送電器13から交流電力を受電する。
負荷22は、例えば整流器と、車載用蓄電装置とを含む。受電器23によって受電された交流電力は、整流器によって整流されて、車載用蓄電装置に入力される。これにより、車載用蓄電装置の充電が行われる。
ちなみに、1次側コイル13aと2次側コイル23aとの相対位置は、送電器13に対する車両の位置に応じて変動する。両コイル13a,23aの相対位置が変動すると、インバータ装置40に接続されている電源負荷のインピーダンス、詳細にはインバータ装置40の出力端から負荷22までのインピーダンスが変動する。すなわち、本実施形態のインバータ装置40は、インピーダンスが変動する電源負荷に交流電力を出力するものである。
次に電力変換装置としてのインバータ装置40について説明する。
図1に示すように、インバータ装置40は、上アーム50と下アーム60とを有するハーフブリッジ回路41と、直流電源30とハーフブリッジ回路41とを接続する高圧側母線LN1及び低圧側母線LN2とを備えている。
高圧側母線LN1は、直流電源30の高圧側(詳細には+端子)と上アーム50とを接続している。低圧側母線LN2は、直流電源30の低圧側(詳細には−端子)と下アーム60とを接続している。これにより、ハーフブリッジ回路41には、直流電源30から駆動電圧Vddの直流電力が入力される。
ハーフブリッジ回路41は、上アーム50と下アーム60とを接続するアーム間接続線42を備えている。送電器13は、アーム間接続線42及び低圧側母線LN2に接続されている。
インバータ装置40は、制御用電源43と、平滑コンデンサ44と、ハーフブリッジ回路41を制御する制御部としての電源コントローラ45と、を備えている。
制御用電源43は、制御電圧Vcc1,Vcc2の直流電力を出力するものである。制御電圧Vcc1,Vcc2は、直流電源30が出力する駆動電圧Vddよりも低く設定されている。例えば、駆動電圧Vddが数百Vに設定されているのに対して、制御電圧Vcc1,Vcc2は数十V(例えば10〜30V程度)に設定されている。
なお、制御用電源43の具体的な構成としては、例えば直流電源30やキャパシタ等といった所定の電源から両制御電圧Vcc1,Vcc2を生成する回路を有している構成が考えられる。但し、これに限られず、2つの制御電圧Vcc1,Vcc2の直流電力を出力できるように構成されていれば制御用電源43の具体的な構成は任意である。
平滑コンデンサ44は、直流電源30に対して並列に接続されている。平滑コンデンサ44は、高圧側母線LN1及び低圧側母線LN2の双方に接続されており、直流電源30から出力される直流電力のリップルを低減させる。
電源コントローラ45は、例えばCPU、メモリ、クロック回路等を含む。電源コントローラ45は、ハーフブリッジ回路41を制御することにより、直流電力を交流電力に変換させる。これについては後述する。
上アーム50は、スイッチング素子としての上アームMOSFET51及び上アームMOSFET51を駆動させる上アームゲートドライバ52を備えている。下アーム60は、スイッチング素子としての下アームMOSFET61及び下アームMOSFET61を駆動させる下アームゲートドライバ62を備えている。両MOSFET51,61は、直列に接続されている。
両ゲートドライバ52,62はそれぞれ、制御用電源43に接続されている。上アームゲートドライバ52は、制御用電源43から制御電圧Vcc1の直流電力が入力されることによって動作し、下アームゲートドライバ62は、制御用電源43から制御電圧Vcc2の直流電力が入力されることによって動作する。詳細には、ゲートドライバ52,62は、MOSFET51,61に対して、当該MOSFET51,61がON状態(換言すれば導通状態)となるON信号、又は、MOSFET51,61がOFF状態(換言すれば非導通状態)となるOFF信号を出力する。
本実施形態では、ON信号は、MOSFET51,61の閾値電圧以上の電圧を有する信号であり、OFF信号は、MOSFET51,61の上記閾値電圧未満の電圧(例えば0V)の信号である。
アーム50,60は、ゲートドライバ52,62とMOSFET51,61のゲートとを接続するゲート線53,63を備えている。ゲートドライバ52,62から出力された駆動信号は、ゲート線53,63を通ってMOSFET51,61のゲートに入力される。なお、ゲート線53,63上には抵抗54,64が設けられている。
電源コントローラ45は、両MOSFET51,61をデッドタイムTdが設定された状態で交互にON/OFFさせる。詳細には、電源コントローラ45は、上アームゲートドライバ52及び下アームゲートドライバ62の双方に対して予め定められた周期のパルス信号(クロック信号)SGを出力する。
上アームゲートドライバ52は、電源コントローラ45から入力されたパルス信号SGに基づいて、デッドタイムTdを介してON信号とOFF信号とが交互に設定された上アーム駆動信号を生成し、その上アーム駆動信号を上アームMOSFET51に出力する。
下アームゲートドライバ62は、電源コントローラ45から入力されたパルス信号SGに基づいて、デッドタイムTdが設定され且つ上アーム駆動信号とは反転した下アーム駆動信号を生成し、その下アーム駆動信号を下アームMOSFET61に出力する。これにより、ハーフブリッジ回路41によって駆動電圧Vddの直流電力が交流電力に変換され、その変換された交流電力が送電器13に入力される。
図1に示すように、本実施形態では、上アーム50は、上アーム逆流抑制ダイオード55と、上アーム還流ダイオード56と、上アームプリチャージ回路58とを備えている。これら各構成について、上アームMOSFET51と合わせて以下に詳細に説明する。
上アームMOSFET51は、例えばn型のパワーMOSFETである。上アームMOSFET51のドレインは、上アーム逆流抑制ダイオード55に接続されており、上アームMOSFET51のソースは、アーム間接続線42に接続されている。
上アームMOSFET51は、その構造上、寄生ダイオードDx及び寄生キャパシタCxを有している。寄生ダイオードDx及び寄生キャパシタCxは、上アームMOSFET51のソース及びドレインに対して並列に接続されている。
寄生ダイオードDxは、上アームMOSFET51のドレイン−ソース間に対して逆接続されている。詳細には、寄生ダイオードDxは、上アームMOSFET51のソースからドレインに向かう方向が順方向となるように上アームMOSFET51に接続されている。
本実施形態では、上アーム逆流抑制ダイオード55は、ショットキーバリアダイオードである。上アーム逆流抑制ダイオード55は、上アーム接続線57を介して上アームMOSFET51のドレインに対して直列に接続されており、且つ、上アームMOSFET51の寄生ダイオードDxに対して逆接続されている。詳細には、上アーム逆流抑制ダイオード55のアノードは、高圧側母線LN1に接続されており、上アーム逆流抑制ダイオード55のカソードは、上アーム接続線57を介して上アームMOSFET51のドレインに接続されている。すなわち、上アーム接続線57は、上アーム逆流抑制ダイオード55のカソードと上アームMOSFET51のドレインとを接続している。
上アーム還流ダイオード56は、例えば寄生ダイオードDxよりもリカバリ特性がよいダイオードである。詳細には、上アーム還流ダイオード56は、上アームMOSFET51の寄生ダイオードDxよりもリカバリ時間が短いファストリカバリダイオードで構成されている。上アーム還流ダイオード56は、上アーム逆流抑制ダイオード55とは順方向が逆になるように、上アームMOSFET51及び上アーム逆流抑制ダイオード55に対して並列に接続されている。詳細には、上アーム還流ダイオード56のアノードは、アーム間接続線42に接続されており、上アーム還流ダイオード56のカソードは、高圧側母線LN1に接続されている。
上アームプリチャージ回路58は、デッドタイムTd中に、上アームMOSFET51のソース電位に対して正である予備電圧Vpreを、上アームMOSFET51のドレインに印加するものである。
図1に示すように、上アームプリチャージ回路58は、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1と、上アームプリチャージダイオードDp1と、上アーム電流制限抵抗Rp1と、を備えている。
上アームプリチャージスイッチング素子Qp1は、例えばp型のMOSFETで構成されている。上アームプリチャージスイッチング素子Qp1のソースは、制御用電源43に接続されている。すなわち、上アームプリチャージ回路58は、制御用電源43から制御電圧Vcc1の直流電力が入力されるように構成されており、当該制御電圧Vcc1によって動作する。
ここで、既に説明した通り、制御用電源43は、上アームゲートドライバ52の電源でもある。すなわち、本実施形態では、上アームプリチャージ回路58(上アームプリチャージスイッチング素子Qp1)に接続されている予備電圧電源と、上アームゲートドライバ52の電源とは、同一電源となっている。
上アームプリチャージスイッチング素子Qp1のドレインは、上アーム逆流抑制ダイオード55と上アームMOSFET51のドレインとを接続する上アーム接続線57に接続されている。
上アームプリチャージダイオードDp1は、上アーム接続線57を流れる電流が上アームプリチャージスイッチング素子Qp1に向かうのを抑制するものである。詳細には、本実施形態では、上アームプリチャージダイオードDp1は、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1と上アーム接続線57との間に設けられている。上アームプリチャージダイオードDp1のアノードは、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1のドレインに接続されており、上アームプリチャージダイオードDp1のカソードは、上アーム電流制限抵抗Rp1を介して、上アーム接続線57に接続されている。すなわち、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1、上アームプリチャージダイオードDp1及び上アーム電流制限抵抗Rp1は、互いに直列に接続されている。
ここで、上アームプリチャージ回路58は、上アームゲートドライバ52から出力される駆動信号が上アームプリチャージスイッチング素子Qp1のゲートに入力されるように構成されている。詳細には、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1のゲートは、上アームゲート線53に接続されている。
かかる構成によれば、上アームゲートドライバ52からOFF信号が出力されている場合、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1がON状態となる。この場合、制御電圧Vcc1に対応した予備電圧Vpreが上アームMOSFET51のドレインに印加される。これにより、上アームMOSFET51がターンOFFしてから(ON状態からOFF状態に切り替わってから)、下アームMOSFET61がターンONする(OFF状態からON状態に切り替わる)までのデッドタイムTd中に、寄生キャパシタCxの充電が行われる。この場合、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1、上アームプリチャージダイオードDp1及び上アーム電流制限抵抗Rp1を通って、上アームMOSFET51の寄生キャパシタCxにプリチャージ電流Ipreが流れる。換言すれば、上アームプリチャージ回路58は、デッドタイムTd中に、寄生キャパシタCxの充電が行われるように寄生キャパシタCxにプリチャージ電流Ipreを流すものであると言える。
寄生キャパシタCxの充電は、寄生キャパシタCxに予備電圧Vpreに対応する電荷量が蓄積されるまで行われる。なお、説明の便宜上、デッドタイムTd中における予備電圧Vpreを用いた寄生キャパシタCxの充電をプリチャージという。
一方、上アームゲートドライバ52からON信号が出力されている場合には、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1はOFF状態となる。このため、上アームMOSFET51には予備電圧Vpreは印加されない。
本実施形態では、予備電圧Vpreは、制御電圧Vcc1に対応しており、詳細には制御電圧Vcc1から上アームプリチャージダイオードDp1及び上アーム電流制限抵抗Rp1の電圧降下分を差し引いた電圧である。予備電圧Vpreは、上アーム逆流抑制ダイオード55の逆バイアスに対する耐圧以下に設定されている。
ちなみに、予備電圧Vpreは駆動電圧Vddよりも低い。例えば、予備電圧Vpreは、0Vよりも大きく、駆動電圧Vddの1/10以下でもよい。又は、予備電圧Vpreは、0Vよりも大きく、30V以下でもよい。但し、予備電圧Vpreは、上アーム逆流抑制ダイオード55の逆バイアスに対する耐圧以下に設定されていればよく、例えば駆動電圧Vddの1/10よりも高くてもよい。
上アーム電流制限抵抗Rp1は、プリチャージ電流Ipreを制限するものである。上アーム電流制限抵抗Rp1の抵抗値は、プリチャージ電流Ipreが予め定められた上限値以下となるように設定されている。上限値は、例えば、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1の定格電流値である。
ここで、上アーム電流制限抵抗Rp1と寄生キャパシタCxとによってRC回路が構成されている。上アームプリチャージスイッチング素子Qp1がON状態となってから、寄生キャパシタCxに予備電圧Vpreに対応する電荷量が蓄積されるまでのプリチャージ時間Tpreは、上記RC回路の時定数に基づいて決まる。当該時定数は、上アーム電流制限抵抗Rp1の抵抗値に依存するパラメータである。このため、プリチャージ時間Tpreは、上アーム電流制限抵抗Rp1の抵抗値に応じて変動する。
かかる構成において、デッドタイムTdは、プリチャージ時間Tpre以上となるように設定されている。換言すれば、上アーム電流制限抵抗Rp1の抵抗値は、プリチャージ電流Ipreが予め定められた上限値以下となる条件下で、プリチャージ時間TpreがデッドタイムTd以下となるように設定されている。
図1に示すように、本実施形態では、下アーム60は、上アーム50と同様に、下アーム逆流抑制ダイオード65と、下アーム還流ダイオード66と、下アーム接続線67と、下アームプリチャージ回路68とを備えている。下アームプリチャージ回路68は、制御用電源43に接続されており、下アームプリチャージ回路68には制御電圧Vcc2の直流電力が入力されている。下アームプリチャージ回路68は、下アームプリチャージスイッチング素子Qp2と、下アームプリチャージダイオードDp2と、下アーム電流制限抵抗Rp2とを有している。すなわち、本実施形態では、上アーム50及び下アーム60の双方が「特定アーム」に対応する。下アーム60の各構成は、上アーム50の対応する構成と基本的に同一である。このため、下アーム60についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、下アームプリチャージスイッチング素子Qp2がON状態となることにより、制御用電源43の制御電圧Vcc2に対応した予備電圧Vpreが下アームMOSFET61のドレインに印加される。
次に図2〜図7を用いて本実施形態の作用について説明する。なお、説明の便宜上、以下の説明では、上アームMOSFET51がターンOFFしてから下アームMOSFET61がターンONするまでのデッドタイムTdにおける両アーム50,60の動作について説明する。
まず図2及び図3を用いてプリチャージが行われた場合について説明する。図2は、プリチャージが行われる場合の両MOSFET51,61のスイッチング態様と、両MOSFET51,61のソース−ドレイン間電圧Vdsとの関係を示すグラフである。図3は、寄生キャパシタCxにおける印加電圧とキャパシタンスとの関係を示すグラフである。
なお、以降の説明において、上アームMOSFET51のソース−ドレイン間電圧Vdsを、単に上アーム電圧Vds1と言い、下アームMOSFET61のソース−ドレイン間電圧Vdsを、単に下アーム電圧Vds2と言う。
図2(b)及び図2(c)に示すように、上アームMOSFET51がターンOFFすると、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1がターンONし、上アームMOSFET51への予備電圧Vpreの印加が開始される。すなわち、上アームMOSFET51の寄生キャパシタCxにプリチャージ電流Ipreが流れ始める。これにより、寄生キャパシタCxの充電が開始される。
ここで、上アーム電圧Vds1は、寄生キャパシタCxの充電に伴い徐々に増加する。上アーム電圧Vds1の変化量(傾き)は、上アーム電流制限抵抗Rp1の抵抗値及び寄生キャパシタCxのキャパシタンスによって規定される。そして、上アーム電圧Vds1が予備電圧Vpreと同一となることにより、プリチャージが完了する。上アームプリチャージスイッチング素子Qp1がターンONしてから、上アーム電圧Vds1が予備電圧Vpreとなるまでの期間がプリチャージ時間Tpreである。
既に説明した通り、デッドタイムTdはプリチャージ時間Tpre以上に設定されている。このため、図2(a)及び図2(c)に示すように、プリチャージが完了した後に、下アームMOSFET61がターンONする。これにより、下アーム電圧Vds2が低下する一方、上アーム電圧Vds1が上昇する。
なお、上アームプリチャージスイッチング素子Qp1は、上アームMOSFET51がOFF状態である場合にはON状態を維持する。このため、下アームMOSFET61がON状態である場合であっても、予備電圧Vpreが上アームMOSFET51に印加される。しかしながら、上アームMOSFET51がOFF状態であり且つ下アームMOSFET61がON状態である状況下では上アームMOSFET51のソース−ドレイン間には、駆動電圧Vddが印加されており、当該駆動電圧Vddは予備電圧Vpreよりも十分に高いため、予備電圧Vpreの影響はほとんど無視できる。
ここで、寄生キャパシタCxのキャパシタンスと印加電圧との関係について説明すると、図3に示すように、寄生キャパシタCxのキャパシタンスは、印加電圧に応じて変動する。詳細には、寄生キャパシタCxのキャパシタンスは、当該寄生キャパシタCxに印加される電圧が高くなるほど小さくなる。
特に、図3のグラフは、両対数グラフであり、寄生キャパシタCxの印加電圧が比較的低い領域(例えば100V未満)では、寄生キャパシタCxのキャパシタンスは比較的高く且つ印加電圧に対する寄生キャパシタCxのキャパシタンスの変化量は大きい。一方、寄生キャパシタCxの印加電圧が比較的高い領域(例えば100V以上)では、寄生キャパシタCxのキャパシタンスは全体的に低く且つ印加電圧に対する寄生キャパシタCxのキャパシタンスの変化量は小さい。
かかる構成において、本実施形態では、0Vから予備電圧Vpreまでの範囲に対応する電荷量(図3における低圧領域A1の面積に相当)は、プリチャージによって充電される。また、プリチャージに係る電流は、両アーム50,60を流れるものではなく、スイッチング損失とならない。
一方、予備電圧Vpreから駆動電圧Vddまでの範囲に対応する電荷量(図3における高圧領域A2の面積に相当)は、下アームMOSFET61がターンONした時に両アーム50,60を流れる電流によって充電される。すなわち、下アームMOSFET61に、寄生キャパシタCxの充電に起因するドレイン電流Idが流れる。このため、高圧領域A2に相当するスイッチング損失が発生する。
次に、図4及び図5を用いて、比較例としてプリチャージが行われない場合(換言すれば上アームプリチャージ回路58がない場合)について説明する。図4は、プリチャージが行われない場合の両MOSFET51,61のスイッチング態様と、両MOSFET51,61のソース−ドレイン間電圧Vdsとの関係を示すグラフである。図5は、寄生キャパシタCxにおける印加電圧とキャパシタンスとの関係を示すグラフである。
図4(b)及び図4(c)に示すように、プリチャージが行われない構成においては、上アームMOSFET51がターンOFFした後も、上アーム電圧Vds1は上昇することなく所定値(例えば0)を維持する。
図4(a)に示すように、上アームMOSFET51がターンOFFしてからデッドタイムTdが経過すると、下アームMOSFET61がターンONする。すると、図4(c)に示すように、下アーム電圧Vds2が低下する一方、上アーム電圧Vds1が上昇する。この場合、下アームMOSFET61のターンONに伴い、上アームMOSFET51の寄生キャパシタCxの充電に起因する電流が両アーム50,60を流れる。すなわち、下アームMOSFET61に、寄生キャパシタCxの充電に起因するドレイン電流Idが流れる。ドレイン電流Idは、寄生キャパシタCxの充電が完了するまで、詳細には寄生キャパシタCxの印加電圧が駆動電圧Vddとなるまで流れる。
かかる構成においては、図5に示すように、0Vから駆動電圧Vddまでの範囲に対応する電荷量(図5におけるトータル領域A0の面積に相当)を充電するのに必要な電力がスイッチング損失となる。トータル領域A0は、低圧領域A1と高圧領域A2とを合わせた領域である。
すなわち、プリチャージが行われることによって、低圧領域A1に相当するスイッチング損失分だけ、スイッチング損失が低減されている。特に、低圧領域A1の面積は、高圧領域A2の面積よりも大きくなっている。このため、低圧領域A1に対応するスイッチング損失は、高圧領域A2に対応するスイッチング損失よりも大きい。したがって、プリチャージによるスイッチング損失の低減効果の向上を図ることができる。
次に、図6及び図7を用いて、下アーム電圧Vds2とドレイン電流Idとの関係、及び、スイッチング損失について説明する。
図6は、プリチャージが行われた場合におけるスイッチングに伴う下アーム電圧Vds2及びドレイン電流Idの時間変化を示し、図7は、プリチャージが行われない場合におけるスイッチングに伴う下アーム電圧Vds2及びドレイン電流Idの時間変化を示す。
なお、図6及び図7においては、下アーム電圧Vds2を実線で示し、ドレイン電流Idを破線で示し、スイッチング損失波形を一点鎖線で示す。スイッチング損失波形とは、下アーム電圧Vds2とドレイン電流Idとを乗算した波形であり、図6及び図7では便宜上「Loss」と示す。
図6及び図7に示すように、t1のタイミングで下アームMOSFET61がターンONすると、下アーム電圧Vds2が低下する一方、ドレイン電流Idが高くなる。その後、下アーム電圧Vds2は略0Vとなり、ドレイン電流Idは徐々に低くなる。この場合、下アームMOSFET61がターンONしてから下アーム電圧Vds2が0Vとなるまでの期間にスイッチング損失が発生する。
かかる構成において、プリチャージが行われている場合におけるドレイン電流Idのピーク値Idm(図6の破線参照)は、プリチャージが行われていない場合におけるドレイン電流Idのピーク値Idm(図7の破線参照)よりも低くなっている。このため、プリチャージが行われている場合におけるスイッチング損失波形は、プリチャージが行われていない場合におけるスイッチング損失波形よりも低くなっている。すなわち、プリチャージによって、スイッチング損失が低減されている。
なお、下アームMOSFET61がターンOFFしてから上アームMOSFET51がターンONするまでのデッドタイムTdにおける下アーム60の動作は、上述した上アーム50の動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)電力変換装置としてのインバータ装置40は、上アームMOSFET51を含む上アーム50と下アームMOSFET61を含む下アーム60とを有するハーフブリッジ回路41と、両MOSFET51,61を、デッドタイムTdが設定された状態で交互にON/OFFさせる電源コントローラ45とを備えている。両MOSFET51,61は、寄生ダイオードDx及び寄生キャパシタCxを有している。
かかる構成において、アーム50,60は、アーム接続線57,67を介してMOSFET51,61のドレインに対して直列に接続されるものであって寄生ダイオードDxとは逆接続されている逆流抑制ダイオード55,65を備えている。アーム50,60は、逆流抑制ダイオード55,65とは順方向が逆になるように、MOSFET51,61及び逆流抑制ダイオード55,65に対して並列に接続された還流ダイオード56,66を備えている。そして、アーム50,60は、デッドタイムTd中に、MOSFET51,61のソース電位に対して正である予備電圧Vpreを、MOSFET51,61のドレインに印加するプリチャージ回路58,68を備えている。
かかる構成によれば、デッドタイムTd中に予備電圧VpreがMOSFET51,61のドレインに印加されることにより、デッドタイムTd中に寄生キャパシタCxへの充電が行われる。これにより、両MOSFET51,61のスイッチング時(ON/OFFの切り替え時)において、寄生キャパシタCxの充電に起因するドレイン電流Idを低減できる。よって、MOSFET51,61の寄生キャパシタCxに起因するスイッチング損失を低減できる。
ここで、上記のようにデッドタイムTd中に予備電圧Vpreが印加される構成においては、予備電圧Vpreの印加によって、デッドタイムTd中にも関わらず、インバータ装置40に接続された電源負荷である送電器13に電流が流れてしまう事態が生じ得る。
これに対して、本実施形態では、逆流抑制ダイオード55,65によって、上記事態が生じにくくなっている。詳細には、上アームMOSFET51がターンOFFしてから下アームMOSFET61がターンONするまでのデッドタイムTd中に上アームMOSFET51に対して予備電圧Vpreが印加される場合、上アーム逆流抑制ダイオード55によって、寄生ダイオードDxを通って送電器13から高圧側母線LN1に向かう電流の逆流が抑制される。また、下アームMOSFET61がターンOFFしてから上アームMOSFET51がターンONするまでのデッドタイムTd中に下アームMOSFET61に対して予備電圧Vpreが印加されている場合、下アーム逆流抑制ダイオード65によって、予備電圧Vpreが送電器13に印加される事態が回避されている。これにより、デッドタイムTd中に予備電圧Vpreを印加することによって生じる不都合、すなわちデッドタイムTd中に送電器13に電流が流れてしまうという事態を抑制できる。
上記のように逆流抑制ダイオード55,65がMOSFET51,61に接続されている構成においては、1次側コイル13aにて逆起電力が発生した場合に、当該逆起電力に係る電流が寄生ダイオードDxを通って還流することができない。
これに対して、本実施形態では、アーム50,60は、寄生ダイオードDxとは別に、還流ダイオード56,66を備えている。これにより、還流ダイオード56,66を用いて1次側コイル13aにて発生した逆起電力を還流させることができる。
以上のことから、本実施形態のインバータ装置40は、デッドタイムTd中に予備電圧Vpreを印加することにより、寄生キャパシタCxに起因したスイッチング損失の低減を図ることができ、更に予備電圧Vpreを印加することによって生じる不都合等を解決できる。
(2)アーム50,60は、MOSFET51,61のゲートに対して、MOSFET51,61がON状態となるON信号、又は、MOSFET51,61がOFF状態となるOFF信号を出力するゲートドライバ52,62を備えている。プリチャージ回路58,68は、アーム接続線57,67と制御用電源43とに接続されたプリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2を備えている。プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2は、ゲートドライバ52,62に接続されており、ゲートドライバ52,62からOFF信号が出力されている場合にON状態となるように構成されている。そして、プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2がON状態となることにより、予備電圧VpreがMOSFET51,61のドレインに印加される。
かかる構成によれば、ゲートドライバ52,62からOFF信号が出力されることに基づいて、プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2がON状態となり、予備電圧VpreがMOSFET51,61のドレインに印加される。これにより、MOSFET51,61の動作と、予備電圧Vpreの印加とを同期させることができる。
(3)ゲートドライバ52,62の電源と、予備電圧Vpreを印加するのに用いられる予備電圧電源とは、同一電源である。詳細には、制御用電源43がゲートドライバ52,62の電源及び予備電圧電源として用いられている。換言すれば、制御用電源43が、ゲートドライバ52,62と、プリチャージ回路58,68との双方に電力供給を行っている。かかる構成によれば、予備電圧Vpreを印加するための専用の電源を設ける必要がないため、インバータ装置40の部品点数の増加を抑制できる。
(4)プリチャージ回路58,68は、アーム接続線57,67を流れる電流がプリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2に向かうのを抑制するプリチャージダイオードDp1,Dp2を備えている。かかる構成によれば、逆流抑制ダイオード55,65を流れる駆動電圧Vddの直流電力の一部がプリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2に向かうことを抑制できる。これにより、プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2を好適に保護できるとともに、プリチャージ回路58,68にて消費される電力損失を抑制できる。
(5)プリチャージ回路58,68は、プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2に流れる電流を制限する電流制限抵抗Rp1,Rp2を備えている。プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2がON状態となってから、寄生キャパシタCxに予備電圧Vpreに対応した電荷量が蓄積される(換言すればソース−ドレイン間電圧Vdsが予備電圧Vpreと同一となる)までのプリチャージ時間Tpreは、電流制限抵抗Rp1,Rp2の抵抗値に応じて変動する。そして、デッドタイムTdは、プリチャージ時間Tpre以上となるように設定されている。かかる構成によれば、予備電圧Vpreを用いた寄生キャパシタCxの充電であるプリチャージが十分に行われる前に、デッドタイムが終了して、スイッチング動作が行われることを抑制できる。これにより、プリチャージが不十分な状態で、ドレイン電流Idが流れ、スイッチング損失の低減効果を十分に得られないといった不都合を抑制できる。
(6)逆流抑制ダイオード55,65は、ショットキーバリアダイオードである。予備電圧Vpreは、逆流抑制ダイオード55,65の逆バイアスの耐圧以下に設定されている。MOSFET51,61に対して直列に逆流抑制ダイオード55,65が設けられている関係上、インバータ装置40にて電力変換が行われる場合、逆流抑制ダイオード55,65には駆動電圧Vddの直流電力が流れる。このため、逆流抑制ダイオード55,65にて電力損失が生じる。
この点、本実施形態によれば、逆流抑制ダイオード55,65としてショットキーバリアダイオードが採用されている。一般的に、ショットキーバリアダイオードの電力損失(順方向電圧)は、通常のPN接合ダイオードと比較して小さい。これにより、逆流抑制ダイオード55,65を設けたことによる不都合、すなわち駆動電圧Vddの直流電力が逆流抑制ダイオード55,65を伝送することに起因する電力損失の増大化を抑制できる。
ここで、MOSFET51,61のドレインに予備電圧Vpreを印加する場合、予備電圧Vpreが逆流抑制ダイオード55,65に対して逆バイアスとして印加される。予備電圧Vpreが逆流抑制ダイオード55,65の逆バイアスの耐圧を超えると、逆流抑制ダイオード55,65に異常が生じ得る。特に、ショットキーバリアダイオードは、逆バイアスに対する耐圧が低くなり易い。この点、本実施形態では、予備電圧Vpreが逆流抑制ダイオード55,65の逆バイアスの耐圧以下に設定されているため、上記異常を抑制できる。
(7)還流ダイオード56,66は、寄生ダイオードDxよりもリカバリ時間が短いファストリカバリダイオードである。かかる構成によれば、寄生ダイオードDxを用いて還流させる構成よりも、ハーフブリッジ回路41のリカバリ特性の向上を図ることができる。これにより、両MOSFET51,61のスイッチング動作の高速化を実現できる。
(8)予備電圧Vpreは、ハーフブリッジ回路41に入力される変換対象電力の電圧(詳細には駆動電圧Vdd)よりも低く設定されている。例えば、予備電圧Vpreは、0Vよりも大きく、且つ、駆動電圧Vddの1/10以下又は30V以下に設定されている。かかる構成によれば、高電圧を印加する必要がないため、逆流抑制ダイオード55,65の逆バイアスの耐圧を超える事態が生じにくく、ゲートドライバ52,62の電源を容易に流用できる。また、プリチャージ時間Tpreの短縮化を図ることができる。
ここで、スイッチング損失の低減の観点に着目すれば、予備電圧Vpreは高い方が好ましい。かといって、予備電圧Vpreが高くなると、逆流抑制ダイオード55,65の逆バイアスの耐圧を超える事態が生じたり、予備電圧Vpreを印加する予備電圧電源としてゲートドライバ52,62の電源を流用することが難しくなったり、プリチャージ時間Tpreが長くなったり等といった不都合が生じ得る。
また、既に説明した通り、寄生キャパシタCxのキャパシタンスは、高圧側よりも低圧側において高く、電圧が高くなるに従って急激(指数関数的)に低下する。このため、比較的低い予備電圧Vpreで、低圧領域A1の面積が高圧領域A2の面積よりも大きくなる。したがって、予備電圧Vpreが低くても、スイッチング損失の低減効果は十分に得られる。
以上のことから、予備電圧Vpreが、例えば駆動電圧Vddの1/10以下又は30V以下といった比較的低い値に設定されていることにより、スイッチング損失の低減効果を確保しつつ、上述した各不都合を抑制できる。
(9)送電機器11は、交流電力を出力する交流電源12と、交流電力が入力される1次側コイル13aとを備え、2次側コイル23aを有する受電機器21に対して非接触で交流電力を送電するものである。交流電源12は、直流電源30と、直流電源30から出力される駆動電圧Vddの直流電力を交流電力に変換するインバータ装置40を備えている。インバータ装置40が1次側コイル13aに接続されている。
かかる構成によれば、インバータ装置40から出力される交流電力が1次側コイル13aに入力され、1次側コイル13aから2次側コイル23aに向けて非接触の電力伝送が行われる。また、本実施形態では、交流電源12が、スイッチング損失が低減されたインバータ装置40を備えているため、高効率の非接触の電力伝送が可能となる。
ここで、単に寄生キャパシタCxに起因するスイッチング損失を低減するという観点に着目すれば、電源負荷のインピーダンスに対応させて各種回路パラメータやスイッチング制御を最適化することも考えられる。しかしながら、1次側コイル13a及び2次側コイル23a間で非接触の電力伝送が行われる構成においては、両コイル13a,23aの相対位置の変動によって電源負荷のインピーダンスが変動する。このため、特定の電源負荷のインピーダンスに特化して最適化することは困難である。
これに対して、本実施形態では、プリチャージを行うことによって、電源負荷のインピーダンスの変動に関わらず、インバータ装置40におけるスイッチング損失を低減できる。これにより、好適に両コイル13a,23aを用いた非接触の電力伝送を行うことができる。
(第2実施形態)
本実施形態の電力変換装置は、DC/DCコンバータ100である。以下、DC/DCコンバータ100について詳細に説明する。
図8に示すように、DC/DCコンバータ100は、アーム間接続線42を介して接続された上アーム50及び下アーム60を有するハーフブリッジ回路41と、アーム間接続線42に接続されたコイル101と、コイル101に対して並列に接続されたコンデンサ102とを備えている。
コイル101の一端はアーム間接続線42に接続されており、コイル101の他端は負荷22に接続されている。コンデンサ102の一端は、コイル101と負荷22とを接続する配線に接続されており、コイル101の他端は、低圧側母線LN2に接続されている。
ここで、本実施形態では、図8に示すように、上アーム50は、上アームMOSFET51と、上アームゲートドライバ52とを備えている。一方、下アーム60は、第1実施形態と同様に、下アームMOSFET61と、下アームゲートドライバ62と、下アーム逆流抑制ダイオード65と、下アーム還流ダイオード66と、下アームプリチャージ回路68とを備えている。すなわち、本実施形態では、下アーム60のみが「特定アーム」に対応する。
次に本実施形態の作用について説明する。
両MOSFET51,61が交互にON/OFFすることにより、駆動電圧Vddの直流電力が、当該駆動電圧Vddとは異なる変換電圧Vtrの直流電力に変換され、当該変換電圧Vtrの直流電力が負荷22に向けて出力される。本実施形態では、駆動電圧Vddが「第1直流電圧」に対応し、変換電圧Vtrが「第2直流電圧」に対応する。
かかる構成においては、下アームMOSFET61がターンOFFした後に上アームMOSFET51がターンONすると、下アームMOSFET61の寄生キャパシタCxの充電に起因する電流が両アーム50,60に流れる。
これに対して、本実施形態では、下アームMOSFET61がターンOFFすることによって、予備電圧Vpreが下アームMOSFET61のドレインに印加される。これにより、下アームMOSFET61の寄生キャパシタCxのプリチャージが行われる。したがって、スイッチング損失の低減を図ることができる。
なお、DC/DCコンバータ100においては、上アームMOSFET51がターンOFFした後に下アームMOSFET61がターンONしたことに基づいて上アームMOSFET51の寄生キャパシタCxの充電に起因した電流が流れる事態は生じにくい。このため、上アーム50についてプリチャージが行われなくても、スイッチング損失への影響は小さい。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(10)電力変換装置としてのDC/DCコンバータ100は、駆動電圧Vddの直流電力を変換電圧Vtrの直流電力に変換するものである。DC/DCコンバータ100は、上アーム50及び下アーム60を有するハーフブリッジ回路41を備えている。下アーム60は、下アーム逆流抑制ダイオード65と、下アーム還流ダイオード66と、下アームプリチャージ回路68とを備えている。一方、上アーム50は、上アームプリチャージ回路58等を備えていない。すなわち、本DC/DCコンバータ100は、下アームMOSFET61についてはプリチャージが行われる一方、上アーム50のスイッチング素子(詳細には上アームMOSFET51)についてはプリチャージが行われないように構成されている。
かかる構成によれば、下アームMOSFET61についてプリチャージが行われることにより、(1)等の効果を得ることができる。一方、上アーム50についてはプリチャージを行うための構成を省略することにより、構成の簡素化を図ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1実施形態では、両アーム50,60が「特定アーム」となっていたが、これに限られず、両アーム50,60のいずれか一方が「特定アーム」となっている構成でもよい。例えば、第2実施形態のように下アーム60のみが「特定アーム」でもよいし、上アーム50のみが「特定アーム」でもよい。但し、電力変換装置がインバータ装置40である場合には、両アーム50,60が「特定アーム」となっている方が好ましい。
○ DC/DCコンバータ100は、ハーフブリッジ回路41を有していれば、その具体的な構成は任意である。例えばDC/DCコンバータ100は、昇圧型、降圧型、昇降圧型のいずれであってもよい。
○ 「特定アーム」ではないアームのスイッチング素子は、MOSFETに限られず、任意である。例えば、第2実施形態において、上アーム50のスイッチング素子は、MOSFETに限られず、任意である。
○ プリチャージ回路58,68は、ゲートドライバ52,62からのOFF信号の出力に基づいて、予備電圧Vpreの印加が行われる(換言すればプリチャージ電流Ipreが流れる)ように構成されていたが、これに限られない。例えば、電源コントローラ45が直接プリチャージ回路58,68を制御する構成でもよい。
○ プリチャージ回路58,68の具体的な構成は、任意である。例えば、プリチャージスイッチング素子Qp1,Qp2は、MOSFETに限られず、他のスイッチング素子を用いてもよいし、プリチャージダイオードDp1,Dp2に代えて、スイッチング素子を用いてもよい。
○ 逆流抑制ダイオード55,65は、ショットキーバリアダイオードに限られず、任意であり、たとえばPN接合ダイオードを用いてもよい。
○ 逆流抑制ダイオード55,65に代えて、寄生ダイオードを有するスイッチング素子を設けてもよい。この場合、寄生ダイオードが逆流抑制ダイオード55,65として機能するように、上記スイッチング素子を接続するとよい。
○ 還流ダイオード56,66は、ファストリカバリダイオードに限られず任意である。
○ ゲートドライバ52,62の電源と、プリチャージ回路58,68の電源とは共通化されていなくてもよい。すなわち、予備電圧Vpreは、制御電圧Vcc1,Vcc2に対応していなくてもよい。
○ 第1実施形態において、インバータ装置40に接続される電源負荷は、送電器13に限られず任意である。すなわち、インバータ装置40の適用対象は、非接触電力伝送装置10の交流電源12に限られず任意である。例えば、インバータ装置40は、電動モータを駆動させるのに適用してもよい。同様に、第2実施形態のDC/DCコンバータ100の適用対象も任意である。
○ 図9に示すように、インバータ装置110は、第1アーム50a,60aを含む第1ハーフブリッジ回路41aと、第2アーム50b,60bを含む第2ハーフブリッジ回路41bとを有するフルブリッジ回路111を備えていてもよい。
この場合、第1アーム50a,60aは、第1MOSFET51a,61aと、第1ゲートドライバ52a,62aと、第1逆流抑制ダイオード55a,65aと、第1還流ダイオード56a,66aと、第1プリチャージ回路58a,68aと、を備えてもよい。
一方、第2アーム50b,60bは、第2MOSFET51b,61bと、第2ゲートドライバ52b,62bと、を備えている一方、逆流抑制ダイオード等を備えていなくてもよい。すなわち、第1アーム50a,60aが「特定アーム」であり、第2アーム50b,60bが「特定アーム」ではなくてもよい。
かかる構成において、電源コントローラ45は、フルブリッジ回路111をフェーズシフト方式で制御するとよい。
詳細には、電源コントローラ45は、所定の周期の第1パルス信号SG1を第1ゲートドライバ52a,62aに出力する。第1上アームゲートドライバ52aは、第1パルス信号SG1に基づいて、デッドタイムTdが設定された上アーム駆動信号を生成し、当該上アーム駆動信号により第1上アームMOSFET51aをスイッチングさせる。第1下アームゲートドライバ62aは、第1パルス信号SG1に基づいて、デッドタイムTdが設定された下アーム駆動信号を生成し、当該下アーム駆動信号により第2下アームMOSFET61aをスイッチングさせる。
一方、電源コントローラ45は、第1パルス信号SG1とは位相が異なる第2パルス信号SG2を第2ゲートドライバ52b,62bに出力する。第2ゲートドライバ52b,62bは、第2パルス信号SG2に基づいて、駆動信号を生成し、その駆動信号により第2MOSFET51b,61bをスイッチングさせる。また、電源コントローラ45は、両パルス信号SG1,SG2の位相差を可変制御する。本別例においては、電源コントローラ45が「フェーズシフト制御部」に相当する。
かかる構成であっても、フルブリッジ回路111におけるスイッチング損失の低減を図ることができる。なお、本別例においては、第2アーム50b,60bのスイッチング素子は、MOSFETに限られず任意であり、例えば第2MOSFET51b,61bに代えて、IGBT等を採用してもよい。
○ 図10に示すように、電源コントローラ45は、フルブリッジ回路111をPWM方式で制御する構成でもよい。詳細には、電源コントローラ45は、第1パルス信号SG1のパルス幅を可変制御することにより、第1MOSFET51a,61aのパルス幅を可変制御し、第2パルス信号SG2のパルス幅を可変制御することにより、第2MOSFET51b,61bのパルス幅を可変制御する構成でもよい。本別例においては、電源コントローラ45が「PWM制御部」に相当する。
かかる構成においては、図10に示すように、両ハーフブリッジ回路41a,41bの下アーム60a,60bが、下アーム逆流抑制ダイオード65a,65bと、下アーム還流ダイオード66a,66bと、下アームプリチャージ回路68a,68bと、を備えているとよい。なお、本別例においては、両ハーフブリッジ回路41a,41bの上アーム50a,50bのスイッチング素子は、MOSFETに限られず任意である。
○ インバータ装置は、ハーフブリッジ回路を3つ有する三相インバータ装置でもよい。この場合、三相インバータ装置は、例えば三相モータの三相コイルに接続され、当該三相モータを駆動するものであってもよい。
○ 電力変換装置の搭載対象は、任意であり、例えば車両でもよい。
○ 上記各実施形態と各別例とを適宜組み合わせてもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)ハーフブリッジ回路に対して直流電力を供給する直流電源と、直流電源とは別に設けられ、直流電源よりも出力電圧が低く且つゲートドライバの電源として用いられる制御用電源と、を備え、制御用電源が、予備電圧電源として用いられるとよい。
(ロ)予備電圧は、0Vよりも大きく、且つ、ハーフブリッジ回路に入力される変換対象電力の電圧の1/10以下であるとよい。
(ハ)逆流抑制ダイオードは、ショットキーバリアダイオードであり、予備電圧は、ショットキーバリアダイオードの逆バイアスの耐圧以下に設定されているとよい。
(ニ)還流ダイオードは、寄生ダイオードよりもリカバリ時間が短いファストリカバリダイオードであるとよい。
(ホ)ハーフブリッジ回路として第1ハーフブリッジ回路及び第2ハーフブリッジ回路を有するフルブリッジ回路と、フルブリッジ回路を、フェーズシフト方式で制御するフェーズシフト制御部と、を備え、特定アームは、第1ハーフブリッジ回路における上アーム及び下アームの双方であるとよい。
(ヘ)ハーフブリッジ回路として第1ハーフブリッジ回路及び第2ハーフブリッジ回路を有するフルブリッジ回路と、フルブリッジ回路を、PWM方式で制御するPWM制御部と、を備え、特定アームは、第1ハーフブリッジ回路における下アーム、及び、第2ハーフブリッジ回路における下アームの双方であるとよい。
10…非接触電力伝送装置、11…送電機器、12…交流電源、13a…1次側コイル、23a…2次側コイル、30…直流電源、40,110…インバータ装置(電力変換装置)、41…ハーフブリッジ回路、43…制御用電源、45…電源コントローラ、50,50a,50b…上アーム、60,60a,60b…下アーム、51,61…MOSFET、52,62…ゲートドライバ、55,65…逆流抑制ダイオード、56,66…還流ダイオード、58,68…プリチャージ回路、57,67…アーム接続線、Qp1,Qp2…プリチャージスイッチング素子、Dp1,Dp2…プリチャージダイオード、Rp1,Rp2…電流制限抵抗、100…DC/DCコンバータ(電力変換装置)、111…フルブリッジ回路、Vpre…予備電圧、Vdd…駆動電圧(第1直流電圧)、Vtr…変換電圧(第2直流電圧)、Td…デッドタイム、Tpre…プリチャージ時間、Cx…寄生キャパシタ、Dx…寄生ダイオード。

Claims (7)

  1. スイッチング素子を含む上アームと、スイッチング素子を含む下アームとを有するハーフブリッジ回路と、
    前記上アームのスイッチング素子と前記下アームのスイッチング素子とを、デッドタイムが設定された状態で交互にON/OFFさせる制御部と、
    を備えた電力変換装置において、
    前記上アーム及び前記下アームの少なくとも一方の特定アームは、
    前記スイッチング素子として、寄生ダイオード及び寄生キャパシタを有するMOSFETと、
    アーム接続線を介して前記MOSFETのドレインに対して直列に接続されるものであって、前記寄生ダイオードとは逆接続された逆流抑制ダイオードと、
    前記逆流抑制ダイオードとは順方向が逆になるように、前記MOSFET及び前記逆流抑制ダイオードに対して並列に接続された還流ダイオードと、
    前記デッドタイム中に、前記MOSFETのソース電位に対して正である予備電圧を、前記MOSFETのドレインに印加するプリチャージ回路と、
    を備えていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記特定アームは、前記MOSFETのゲートに対して、前記MOSFETがON状態となるON信号、又は、前記MOSFETがOFF状態となるOFF信号を出力するゲートドライバを備え、
    前記プリチャージ回路は、前記アーム接続線と予備電圧電源との双方に接続されたプリチャージスイッチング素子を備え、
    前記プリチャージスイッチング素子は、前記ゲートドライバに接続されており、前記ゲートドライバから前記OFF信号が出力されている場合にON状態となるものであり、
    前記プリチャージスイッチング素子がON状態となることにより、前記予備電圧が前記MOSFETのドレインに印加される請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記ゲートドライバの電源と、前記予備電圧電源とは同一電源である請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記プリチャージ回路は、前記アーム接続線を流れる電流が前記プリチャージスイッチング素子に向かうのを抑制するプリチャージダイオードを備えている請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記プリチャージ回路は、前記プリチャージスイッチング素子に流れる電流を制限する電流制限抵抗を備え、
    前記プリチャージスイッチング素子がON状態となってから、前記寄生キャパシタに前記予備電圧に対応する電荷量が蓄積されるまでのプリチャージ時間は、前記電流制限抵抗の抵抗値に応じて変動するものであり、
    前記デッドタイムは、前記プリチャージ時間以上となるように設定されている請求項2〜4のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータ装置であり、
    前記特定アームは、前記上アーム及び前記下アームの双方である請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記電力変換装置は、第1直流電圧の直流電力を、第2直流電圧の直流電力に変換するDC/DCコンバータであり、
    前記特定アームは、前記下アームである請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
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