JP2018060645A - 電極の切断端面のバリ除去・検査方法及び電極の切断端面のバリ除去・検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極の切断端面に存在する金属箔のバリの除去と、切断端面における研磨剤の残渣の有無の検査とを、長尺の電極全長にわたって連続して行う。【解決手段】金属箔12aの両面に活物質層12bが形成された電極基材を切断して蓄電装置の電極12を製造する際に、切断された電極12の切断端面13のバリ除去及び検査を行う。電極12の切断端面13と、回転手段(モータ16a,16b)により回転され、かつ磁性砥粒Paに吸引力を作用可能な研磨部10a,10bとの間に磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを配置し、電極12を研磨部10a,10bに対して相対移動させるとともに研磨部の回転により磁性研磨剤Pで切断端面13を研磨して切断端面13のバリ除去を行うバリ除去工程と、バリ除去が済んだ切断端面13に磁性砥粒Paが残存しているか否かを磁気センサ27により検査する検査工程とを連続して行う。【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電装置の電極の切断端面のバリの除去と研磨剤の残渣検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査方法及び電極の切断端面のバリ除去・検査装置に関する。
従来から、電池の製造工程では、銅箔等の芯材の表面に塗工部(活物質層)が形成された長尺の電極基材を、スリッター装置等で切断している。切断された電極基材の切断面には、バリが発生する。バリが塗工部より外側に露出する程度に大きい場合には、電池の短絡不良が発生する。
従来、電極基材の切断面を検査する検査方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の検査方法では、図6に示すように、芯材W1の反射率が低い色の照明51Uを、第1投光部51から同軸落射照明により、芯材W1及び塗工部W2を有する電極基材Wの切断面W3に照射して電極基材Wの切断面W3をカメラ53により撮影する。また、芯材W1の反射率が照明51Uよりも高い色の照明を第2投光部52から同軸落射照明により電極基材Wの切断面W3に照射して電極基材Wの切断面W3をカメラ53により撮影する。そして、図7に示す、撮影した各画像データの輝度の差分に基づいて、芯材W1及び電極基材Wの切断面W3に発生するバリW11や切屑W12を検出する。
また、従来、電極の切断端面を磁気研磨剤で研磨してバリの除去を行う装置も知られている。
特許文献1に記載の検査方法では、電極基材Wの切断面W3を撮影してバリの有無を検査する。そのため、電極基材の切断時に、金属箔のバリの部分が活物質層で覆われた場合は、バリが存在してもバリを検出することができない。従来、長尺の電極基材を幅方向において複数に切断して電極を形成する際に、形成された電極の切断端面に存在する金属箔のバリを除去する装置やバリの有無等を検査する装置はあった。しかし、電極の切断端面のバリを除去するバリ除去装置と、バリを研磨除去した後に、バリの除去確認及び研磨剤の残渣の有無を検査する検査装置とは独立した装置であった。そのため、電極端面のバリ除去及び研磨剤残渣の有無の確認に時間がかかった。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電極の切断端面に存在する金属箔のバリの除去と、切断端面における研磨剤の残渣の有無の検査とを、長尺の電極全長にわたって連続して行うことができる電極端面のバリ除去・検査方法及び電極端面のバリ除去・検査装置を提供することにある。
上記課題を解決する電極の切断端面のバリ除去・検査方法は、金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に活物質層が形成された電極基材を切断して蓄電装置の電極を製造する際に、切断された前記電極の切断端面のバリ除去及び検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査方法である。そして、磁性砥粒を含む磁性研磨剤を使用し、前記電極の切断端面と、回転手段により回転され、かつ前記磁性砥粒に吸引力を作用可能な研磨部との間に前記磁性研磨剤を配置し、前記電極を前記研磨部に対して相対移動させるとともに、前記研磨部の回転により前記磁性研磨剤で前記切断端面を研磨して前記切断端面のバリ除去を行うバリ除去工程と、前記バリ除去が済んだ前記切断端面に前記磁性砥粒が残存しているか否かを磁気センサにより検査する検査工程とを連続して行う。
この構成によれば、電極の切断端面のバリ除去が、磁性砥粒を含む磁性研磨剤を研磨部で回転させた状態で、電極の切断端面が磁性砥粒に接触する状態で移動することにより行われる。そのため、バリ除去を切削刃で行う場合に比べて、小さなバリを除去し易い。また、電極基材を構成する金属箔は、銅やアルミニウムなどの非磁性体製のため、バリ除去後の切断端面に磁性砥粒が残存しているか否かの検査を磁気センサで行う場合、切断端面をカメラで検査する場合と異なり、磁性砥粒が小さくても容易に検知することができる。また、磁性砥粒が活物質層の一部で覆われても、磁気センサにより検出することができる。
前記磁性研磨剤は、バインダを含む。磁性砥粒のみを、回転する研磨部の磁力で吸引して保持した状態で、移動する電極の切断端面を研磨してバリ除去を行うこともできる。しかし、磁性研磨剤がバインダを含む方が、磁性研磨剤を保持し易い。
上記課題を解決する電極の切断端面のバリ除去・検査装置は、金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に活物質層が形成された電極基材を切断して蓄電装置の電極を製造する際に、切断された前記電極の切断端面のバリ除去及び検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査装置である。そして、バリ除去部として、回転手段により対向した状態で回転され、磁性砥粒を含む磁性研磨剤を介して被研磨体を研磨する研磨面を有する一対の研磨部と、前記一対の研磨部の一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段と、前記一対の研磨部の間を前記切断端面が移動するように被研磨体としての前記電極を移動させる移動手段とを備えている。また、検査部として、前記バリ除去部によるバリ除去が済んだ前記切断端面に前記磁性砥粒が残存しているか否かを磁気センサにより検査する検査部を備えている。
この構成によれば、一対の研磨部の間に磁性砥粒を含む磁性研磨剤が磁力により保持された状態で、研磨部を回転状態に保持して、電極をその切断端面が磁性砥粒に接触する状態で移動させることにより、前述の電極端面のバリ除去・検査方法を実施することができる。
前記磁性研磨剤は、バインダを含む。磁性砥粒のみを、回転する研磨部の磁力で吸引して保持した状態で、移動する電極の切断端面を研磨してバリ除去を行うこともできる。しかし、磁性研磨剤がバインダを含む方が、磁性研磨剤を保持し易い。
本発明によれば、電極の切断端面に存在する金属箔のバリの研磨除去と、切断端面における研磨剤の残渣の有無の検査とを、長尺の電極全長にわたって連続して行うことができる。
以下、本発明を蓄電装置としての二次電池(リチウムイオン二次電池)の電極の切断端面のバリ除去・検査に具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1(a),(b)に示すように、バリ除去・検査装置は、一対の研磨部10a,10bと、一対の研磨部10a,10bの一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段11と、被研磨体としての電極12の切断端面13が一対の研磨部10a,10bの間を移動するように移動させる移動手段14とを備えている。
図1(a),(b)に示すように、バリ除去・検査装置は、一対の研磨部10a,10bと、一対の研磨部10a,10bの一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段11と、被研磨体としての電極12の切断端面13が一対の研磨部10a,10bの間を移動するように移動させる移動手段14とを備えている。
図1(a),(b)に示すように、電極12は、金属箔12aと、金属箔12aの少なくとも片面に活物質層12bが形成されている。この実施形態では活物質層12bが両面に形成されている。
図1(a),(b)に示すように、各研磨部10a,10bは、棒状に形成された支持軸15a,15bの第1端部に固定されている。支持軸15a,15bは、第2端部が回転手段としてのモータ16a,16bの回転軸に支持され、モータ16a,16bにより互いに逆方向へ回転駆動される。この実施形態では、研磨部10a,10bは円錐台状に形成され、大径側が支持軸15a,15bに固定され、小径側の面が、磁性研磨剤を介して被研磨体(電極12)を研磨する研磨面10cを構成する。
図1(c)に示すように、磁性研磨剤Pは磁性砥粒Paを含む。詳述すると、磁性研磨剤Pは、磁性材料の砥粒である磁性砥粒Paと、バインダ(図示せず)とから構成されている。磁性砥粒Paは、研磨粒子を兼ねることが望ましく、例えば、SUS430,SKD61,SK51などニッケルを含む鋼や、ニッケル又はニッケル合金などのニッケル系金属、コバルト、コバルト合金などのコバルト系金属など、又はこれらの混合物が使用される。バインダとしては、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)が使用される。
磁性砥粒Paは、切断端面13の研磨の際に活物質層12b内へ進入することを防ぐため、粒子径が10〜50μmより大きく、金属箔12aの厚さ、例えば、10〜100μmよりも小さい。
図1(a),(b)及び図2に示すように、磁化手段11は、略コ字状に形成されるとともに、平行に延びる一対のアーム部17a,17bの先端に、支持軸15a,15bが貫通可能な孔17cを有するヨーク18を備えている。ヨーク18の中央部にはコイル19が巻回されている。コイル19は、直流電流が供給されたときに、一方の研磨部10aがN極になり、他方の研磨部10bがS極となるように、直流電源装置20(図1(a)にのみ図示)のプラス端子20a及びマイナス端子20bに電気的に接続されている。
図1(a),(b)に示すように、移動手段14は、電極12を支持する支持部22と、支持部22を支持軸15a,15bと直交する方向に移動させる移動部23とを備えている。移動部23は、例えば、チェーンコンベアで構成され、支持部22はチェーンに固定されている。
研磨部10a,10bと、磁化手段11と、一対の研磨部10a,10bの間を切断端面13が移動するように、電極12を移動させる移動手段14とは、バリ除去部25を構成する。
また、バリ除去・検査装置は、切断端面13の検査部として、バリ除去部25によるバリ除去が済んだ電極12の切断端面13に、磁性砥粒が残存しているか否かを磁気センサ27により検査する検査部28を備えている。この実施形態では、磁気センサ27としてMIセンサが使用されている。
図1(b)に示すように、磁気センサ27は、バリ除去部25による電極12の切断端面13のバリ除去の際に、移動手段14により移動される電極12の移動方向におけるバリ除去部25より後側に設けられている。磁気センサ27の検知信号は、制御装置30に入力され、バリ除去部25によるバリ除去が済んだ電極12の切断端面13に、磁性砥粒が残存しているか否かが判断される。制御装置30は、電極12の切断端面13に、磁性砥粒が残存していると判断した場合は、その位置が電極12の長手方向においてどこかをメモリに記憶するようになっている。なお、制御装置30は、モータ16a,16bの駆動制御も行うようになっている。
図3に示すように、電極12は、金属箔12aの両面に活物質層12bが形成された電極基材Wを、二点鎖線で示す切断線に沿ってその長手方向に切断して形成されている。金属箔12a及び活物質層12bは、電極12が使用される蓄電装置に適した材料で形成されている。例えば、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に使用される電極12の場合、正極用の金属箔12aはアルミニウム箔であり、負極用の金属箔12aは銅箔である。
次に電極基材を切断して蓄電装置の電極を製造する際に、切断された電極の切断端面のバリ除去及び研磨剤の残渣検査を行うバリ除去・検査方法を、前記のように構成されたバリ除去・検査装置を使用して行う場合について説明する。
図1(a)に示すように、一方の研磨部10aがN極に、他方の研磨部10bがS極に磁化するように、直流電源装置20からコイル19に直流電流が供給される状態で、一対の研磨部10a,10bの研磨面10cの間に磁性研磨剤P(図1(c)に図示)を配置する。次に制御装置30により、研磨部10a,10bの研磨面10cが互いに逆方向に回転するように、両モータ16a,16bが駆動される。
一方、電極12は、切断端面13が両研磨面10c間に保持された磁性研磨剤Pの部分を通過可能な状態で支持部22に支持される。その状態から移動部23が駆動され、電極12はその一端側から両研磨面10cの間に保持されている磁性研磨剤Pの部分を通過するように移動される。
両研磨面10cが逆方向に回転駆動された状態に保持され、磁性研磨剤P中を横切る電極12の切断端面13に接触した磁性研磨剤Pは、両研磨面10c間に生じる磁界の作用により、切断端面13に接触した状態で移動して研磨作用を行う。そして、切断端面13に存在するバリ13aが磁性研磨剤Pの研磨作用で除去される。
図4(a)は切断端面13に存在するバリ13aが磁性研磨剤Pの配置箇所に到達する前の状態を示し、図4(b)はその位置から電極12が移動して、切断端面13に存在するバリ13aが磁性研磨剤Pの作用を受けた後の状態を示す。
図4(a)に示すように、切断端面13のバリ13aが磁性研磨剤Pと接触しない状態から、図4(a)の右方向へ移動すると、移動途中でバリ13aは磁性研磨剤Pと接触した状態となり、磁性研磨剤Pすなわち磁性砥粒Paによる研磨作用を受けながら磁性研磨剤Pの存在する位置を通過する。そして、磁性研磨剤Pの存在する位置を通過する際に、磁性砥粒Paの研磨作用により切断端面13から除去され、図4(b)に示すように、図に鎖線で示すバリ13aがあった位置が磁性研磨剤Pの存在する位置を通過した状態ではバリ13aが切断端面13から除去される。
切削刃による切削で除去する場合と異なり、磁性砥粒Paが切断端面13に対して相対移動しながら、振動、摩擦により研磨するため、研磨応力が切削刃に比べて非常に小さいため、切断端面13を傷付けずに研磨することが可能になる。
磁性研磨剤Pにはバインダが存在するため、磁性砥粒Paがバインダの作用によりバリ13aに付着した状態で研磨面10cによる研磨作用を受け易くなる。また、磁気研磨された切断端面13にはバインダが塗布される。
図1(b)に示すように、バリ除去部25を通過した切断端面13は、次に磁気センサ27を備えた検査部28を通過する。切断端面13の磁性砥粒が残存した部分が磁気センサ27の検出可能範囲に入ると、磁気センサ27によりそれが検出される。
図5に、制御装置30で処理された磁気センサ27の検出信号の出力結果を示す。縦軸は磁気センサ27の出力電圧値を示し、横軸は時間である。時間は切断端面13の移動時間であり、電極12の長手方向の距離になる。
図5に示すように、磁気センサ27の出力電圧は、切断端面13に磁性砥粒Paが残存しない部分が磁気センサ27の検出領域を通過する状態では略一定の大きさに保持される。しかし、切断端面13に磁性砥粒Paが残存する部分が磁気センサ27の検出領域を通過する状態では、残存する磁性砥粒Paにより磁気センサ27の磁気インピーダンスが乱れ、磁気センサ27の出力電圧がパルス的に低下する。したがって、磁気センサ27の出力電圧から切断端面13に磁性砥粒Paが残存するか否かを明確に識別することができる。制御装置30は、磁性砥粒Paの残存位置をメモリに記憶する。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)電極端面のバリ除去・検査方法は、金属箔12aと、金属箔12aの少なくとも片面に活物質層12bが形成された電極基材Wを切断して蓄電装置の電極12を製造する際に、切断された電極12の切断端面13のバリ除去及び研磨剤の残渣検査を行う。そして、磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを使用し、電極12の切断端面13と、回転手段(モータ16a,16b)により回転され、かつ磁性砥粒Paに吸引力を作用可能な研磨部10a,10bとの間に磁性研磨剤Pを配置し、電極12を研磨部10a,10bに対して相対移動させるとともに、研磨部10a,10bの回転により磁性研磨剤Pで切断端面13を研磨して切断端面13のバリ除去を行うバリ除去工程と、バリ除去が済んだ切断端面13に磁性砥粒Paが残存しているか否かを磁気センサ27により検査する検査工程とを連続して行う。
(1)電極端面のバリ除去・検査方法は、金属箔12aと、金属箔12aの少なくとも片面に活物質層12bが形成された電極基材Wを切断して蓄電装置の電極12を製造する際に、切断された電極12の切断端面13のバリ除去及び研磨剤の残渣検査を行う。そして、磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを使用し、電極12の切断端面13と、回転手段(モータ16a,16b)により回転され、かつ磁性砥粒Paに吸引力を作用可能な研磨部10a,10bとの間に磁性研磨剤Pを配置し、電極12を研磨部10a,10bに対して相対移動させるとともに、研磨部10a,10bの回転により磁性研磨剤Pで切断端面13を研磨して切断端面13のバリ除去を行うバリ除去工程と、バリ除去が済んだ切断端面13に磁性砥粒Paが残存しているか否かを磁気センサ27により検査する検査工程とを連続して行う。
この構成によれば、電極12の切断端面13のバリ除去が、磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを研磨部10a,10bで回転させた状態で、電極12の切断端面13が磁性砥粒Paに接触する状態で移動することにより行われる。そのため、バリ除去を切削刃で行う場合に比べて、小さなバリ13aを除去し易い。また、バリ除去後の切断端面13に磁性砥粒Paが残存しているか否かの検査が磁気センサ27により行われるため、切断端面13をカメラで検査する場合と異なり、磁性砥粒Paが小さくても容易に検知することができる。また、磁性砥粒Paが活物質層12bの一部で覆われても、磁気センサ27により検出することができる。したがって、電極12の切断端面13に存在する金属箔12aのバリ13aの研磨除去と、切断端面13における磁性研磨剤Pの残渣の有無の検査とを、長尺の電極全長にわたって連続して行うことができる。
(2)磁性研磨剤Pは、磁性砥粒Paとバインダとで形成されている。すなわち、磁性研磨剤Pはバインダを含む。磁性研磨剤Pを磁性砥粒Paのみで構成して、磁性研磨剤Pを回転する研磨部10a,10bの磁力で吸引して保持した状態で、移動する電極12の切断端面13を研磨してバリ除去を行うこともできる。しかし、磁性研磨剤Pが磁性砥粒Paとバインダとで形成されている方が、磁性研磨剤Pを保持し易い。
(3)電極端面のバリ除去・検査装置は、金属箔12aと、金属箔12aの少なくとも片面に活物質層12bが形成された電極基材Wを切断して蓄電装置の電極12を製造する際に、切断された電極12の切断端面13のバリ除去及び研磨剤の残渣検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査装置である。そして、バリ除去部25として、回転手段(モータ16a,16b)により対向した状態で回転され、磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを介して切断端面13を研磨する研磨面10cを有する一対の研磨部10a,10bと、一対の研磨部10a,10bの一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段11と、一対の研磨部10a,10bの間を切断端面13が移動するように電極12を移動させる移動手段14とを備えている。また、切断端面13の検査部28として、バリ除去部25によるバリ除去が済んだ切断端面13に磁性砥粒Paが残存しているか否かを磁気センサ27により検査する検査部28を備えている。
この構成によれば、一対の研磨部10a,10bの間に磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pが磁力により保持された状態で、研磨部10a,10bを回転状態に保持して、電極12をその切断端面13が磁性砥粒Paに接触する状態で移動させることにより、前述の切断端面のバリ除去・検査方法を実施することができる。
(4)研磨部10a,10bは円錐台状に形成され、大径側が支持軸15a,15bに固定され、小径側の面が、磁性砥粒Paを含む磁性研磨剤Pを介して被研磨体としての電極12の切断端面13を研磨する研磨面10cを構成する。この構成では、研磨部10a,10bが研磨面10c側に向かって細くなるように形成されているため、円柱状(円板状)に形成された場合に比べて、コイル19に同じ電圧を印加した状態で、バリ13aが発生する金属箔12aの部分に作用する磁力が大きくなり、研磨力が大きくなる。
(5)磁化手段11として電磁石が使用されている。そのため、磁化手段11として永久磁石を使用する場合と異なり、両研磨部10a,10b間に生じる磁力の大きさをコイル19に供給する電圧を変更することにより簡単に変更することができる。したがって、磁性研磨剤Pに使用される磁性砥粒Paの大きさに適した磁力で、両研磨面10c間に磁性研磨剤Pを保持することができる。
(6)制御装置30は、磁性砥粒Paの残存位置をメモリに記憶する。したがって、切断端面13の磁性砥粒Paが残存した箇所について、後に処理を行う場合、残存箇所を特定して必要な処理を行い易い。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 磁性砥粒Paとして、非磁性砥粒(ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、アルミナ、炭化珪素、セリア等)の核に微細な磁性粒子(磁性粒子成分にはMOFe2O3のスピネルフェライト成分が含まれ、MがFe,Mn,Zn,Ni,Coの1種または2種からなる)を被覆した構造のものを使用してもよい。
○ 磁性砥粒Paとして、非磁性砥粒(ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、アルミナ、炭化珪素、セリア等)の核に微細な磁性粒子(磁性粒子成分にはMOFe2O3のスピネルフェライト成分が含まれ、MがFe,Mn,Zn,Ni,Coの1種または2種からなる)を被覆した構造のものを使用してもよい。
○ 磁性砥粒Paとして、ダイヤモンド微粒子等の表面の少なくとも一部を被覆する磁性体とからなる磁性ダイヤモンド微粒子等を使用してもよい。
○ 磁性研磨剤Pは磁性砥粒Paとバインダとで構成されたものに限らず、磁性砥粒Paを含むペースト状であってもよい。例えば、磁性砥粒Paと、バインダと、増粘材とを溶媒中に均一かつ一様に分散し混合したものを用いてもよい。この場合、磁性砥粒Paを研磨部10a,10bと電極12の切断端面13との間に保持し易くなり、バリ除去がより容易に行われる。
○ 磁性研磨剤Pは磁性砥粒Paとバインダとで構成されたものに限らず、磁性砥粒Paを含むペースト状であってもよい。例えば、磁性砥粒Paと、バインダと、増粘材とを溶媒中に均一かつ一様に分散し混合したものを用いてもよい。この場合、磁性砥粒Paを研磨部10a,10bと電極12の切断端面13との間に保持し易くなり、バリ除去がより容易に行われる。
○ 研磨部10a,10bの一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段11として、コイル19に直流電源装置20から電流を供給する電磁石に代えて、永久磁石を使用してもよい。
○ 研磨部10a,10bを永久磁石で構成し、研磨部10a,10bの対向する側が異なる磁極となるように支持軸15a,15bに固定してもよい。この場合、磁化手段11として電磁石を使用する場合と異なり、磁界を発生させるエネルギーの供給が不要なため、電磁石を使用する場合に比べて構成が簡単になる。
○ 磁気センサはMIセンサ以外の磁気誘導型センサ、MRセンサ及びホール素子等を用いても良い。
○ 電極12は、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、例えば、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池等の他の二次電池用の電極であってもよい。
○ 電極12は、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、例えば、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池等の他の二次電池用の電極であってもよい。
○ 電極12は、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタ用の電極であってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)前記磁性研磨剤は、ペースト状に形成され、前記電極の切断端面にペースト状の前記磁性研磨剤が付着する状態で前記切断端面のバリ除去が行われる請求項1又は請求項2に記載の電極の切断端面のバリ除去・検査方法。
(2)前記磁性研磨剤は、ペースト状に形成され、前記電極の切断端面にペースト状の前記磁性研磨剤が付着する状態で前記切断端面のバリ除去が行われる請求項3又は請求項4に記載の電極の切断端面のバリ除去・検査装置。
W…電極基材、P…磁性研磨剤、Pa…磁性砥粒、10a,10b…研磨部、10c…研磨面、11…磁化手段、12…電極、12a…金属箔、12b…活物質層、13…切断端面、14…移動手段、25…バリ除去部、27…磁気センサ、28…検査部。
Claims (4)
- 金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に活物質層が形成された電極基材を切断して蓄電装置の電極を製造する際に、切断された前記電極の切断端面のバリ除去及び検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査方法であって、
磁性砥粒を含む磁性研磨剤を使用し、前記電極の切断端面と、回転手段により回転され、かつ前記磁性砥粒に吸引力を作用可能な研磨部との間に前記磁性研磨剤を配置し、前記電極を前記研磨部に対して相対移動させるとともに、前記研磨部の回転により前記磁性研磨剤で前記切断端面を研磨して前記切断端面のバリ除去を行うバリ除去工程と、
前記バリ除去が済んだ前記切断端面に前記磁性砥粒が残存しているか否かを磁気センサにより検査する検査工程と
を連続して行うことを特徴とする電極の切断端面のバリ除去・検査方法。 - 前記磁性研磨剤は、バインダを含む請求項1に記載の電極の切断端面のバリ除去・検査方法。
- 金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に活物質層が形成された電極基材を切断して蓄電装置の電極を製造する際に、切断された前記電極の切断端面のバリ除去及び検査を行う電極の切断端面のバリ除去・検査装置であって、
バリ除去部として、回転手段により対向した状態で回転され、磁性砥粒を含む磁性研磨剤を介して被研磨体を研磨する研磨面を有する一対の研磨部と、
前記一対の研磨部の一方をN極に、他方をS極に磁化する磁化手段と、
前記一対の研磨部の間を前記切断端面が移動するように被研磨体としての前記電極を移動させる移動手段とを備え、
検査部として、前記バリ除去部によるバリ除去が済んだ前記切断端面に前記磁性砥粒が残存しているか否かを磁気センサにより検査する検査部を備えていることを特徴とする電極の切断端面のバリ除去・検査装置。 - 前記磁性研磨剤は、バインダを含む請求項3に記載の電極の切断端面のバリ除去・検査装置。
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JP2016196543A JP2018060645A (ja) | 2016-10-04 | 2016-10-04 | 電極の切断端面のバリ除去・検査方法及び電極の切断端面のバリ除去・検査装置 |
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CN109605156A (zh) * | 2018-11-19 | 2019-04-12 | 郑丽娟 | 一种钣金曲面缺陷检测工具 |
CN110987959A (zh) * | 2019-12-16 | 2020-04-10 | 广州量子激光智能装备有限公司 | 一种在线毛刺检测方法 |
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2016
- 2016-10-04 JP JP2016196543A patent/JP2018060645A/ja active Pending
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CN109605156B (zh) * | 2018-11-19 | 2020-07-24 | 深圳市泛海统联精密制造股份有限公司 | 一种钣金曲面缺陷检测工具 |
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