JP2018059480A - フェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガソリンエンジンの排気ガス及びディーゼルエンジンの排気ガス中の酸窒化物、一酸化炭素及び炭化水素化合物を効果的に処理するフェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途を提供する。【解決手段】自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途は、排気ガス中の酸窒化物、一酸化炭素及び炭化水素化合物を除去する。フェライトは、置換型金属を含む。置換型金属は、銅、マンガン、チタン、コバルト、亜鉛、ニッケル、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、クロム、アルミニウム、ネオジム、サマリウム、ランタン及びセリウムからなる群から選ばれる一種以上を含む。置換型金属の総量と鉄とのモル比は1:0.5〜1:10である。排気ガス中の一酸化炭素及び炭化水素化合物を還元剤として用いるか、尿素水溶液、アンモニア、水素その他選択的還元剤を添加し、排気ガス中の酸窒化物を除去する。【選択図】図6

Description

本発明は、フェライト(ferrite)を自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途に関し、特に、フェライトにより三元触媒を製作し、ガソリンエンジンの排気ガス及びディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれる汚染物質を効果的に除去することにより、貴金属触媒の使用で触媒コンバーターの価格が高価となる従来技術の問題点を改善し、酸窒化物(NO)の除去効率を大幅に向上させることができる、フェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途に関する。
自動車から排出される酸窒化物(NO)、一酸化炭素(CO)及び炭化水素化合物(HC)は、空気を酷く汚染するため、世界各国は汚染物質の排出量を法により規制し、規制は日々厳格になってきている。過去数十年の経験から、燃料成分及びエンジン燃焼の設計だけでは、その改良はすでに極限に達しており、環境保全に対する要求を満たすことができず、唯一実行可能な技術としては、自動車の排気管中に触媒コンバーターを設置すること位しかなかった。
自動車の排気ガス中の酸窒化物、一酸化炭素及び炭化水素化合物の3種類の汚染物の触媒は三元触媒(three−way catalyst)と称される。ガソリンエンジン(gasoline engine)に典型的に用いられる三元触媒は、Rh、Pt、Pdなどの貴金属を活性中心とする。ここでPt、Pdは酸化触媒であり、Oを利用してCOとHCとを反応させてCO及びHOを生成する。Rhは、還元触媒であり、排気ガス中のCO及びHCを還元剤として用い、NOをNに変化させ、還元剤はO、NOに対して非選択的であったため、このようなNOの除去方法は、非選択的触媒還元法(Non−Selective Catalytic Reduction:NSCR)と称される。ディーゼルエンジン(diesel engine)に用いる場合、一般に尿素水溶液(urea solution)又はアンモニア(ammonia)を還元剤として用いなければ、NOの良好な除去効果を得ることはできなかった。このような還元剤は、NOに対してしか反応しないため、このような方法は、選択式還元触媒法(Selective Catalytic Reduction:SCR)と称される。
従来の主なSCR触媒は、狭い有効温度範囲内でしかNOを除去することができなかった。例えば、従来の貴金属触媒は約150〜250℃である。従来のV/TiO触媒は、約250〜450℃である。車両の排気ガス温度は走行状態に応じて激しく変化し、一旦、排気ガス温度が有効温度範囲を超えると、処理効果が急速に低下するため、従来技術ではエンジンを始動させてから高速走行するまでの各種状態下で求められる性能を満たすことができず、NOの除去率を高めることは困難であった。また、貴金属は生産量が少なくて価格が高いため、触媒の販売価格も高価となり、空気が汚染されることを防ぐには不利であった。そのため、触媒価格を下げてNO処理効果を高めることが強く求められていた。
フェライト(Ferrite)は、面心立方晶のスピネル(spinel)構造に属し、一般式:MO・M’で表される。ここでMは、2価カチオンの導入位置を表し、M’は、3価カチオンの導入位置を表す。もしMが完全に第一鉄イオンであるとき、M’は完全に第2鉄イオン(ferric ion)、即ちマグネタイトFeO・Fe(Feとも記載される)である。天然物質以外には、製造方法は水溶液又はアルコール溶液中で反応する湿式合成技術と、高温を利用して固相反応を行う粉末冶金技術との2種類に大別される。異なる性質のフェライトを製造するために、各種方法には様々な手法がある。例えば、合成手法では、2価金属カチオンを第一鉄イオンに置換してMの位置へ導入してもよいし、3価金属カチオンを鉄イオンに置換してM’の位置へ導入してもよい。
材料を科学的な観点から見ると、フェライトは、置換型固溶体(substitutional solid solution)タイプで非鉄金属イオンを含み、置換型金属(substitutional metal)の種類及び比率が変化すると、フェライトの性質も変化する。実際には、このような置換可能な特性は、触媒の性質を調整する際、非常に有利な要素である。既に知られているフェライトの主な用途は、電磁波の放射又は吸収を行う材料、磁気記録材料(磁気ディスク、磁気ストライプなど)である。
本発明の主な目的は、置換型金属を含むフェライトを主要有効成分として製造した触媒を利用し、ガソリンエンジンの排気ガス及びディーゼルエンジンの排気ガス中の酸窒化物(NO)、一酸化炭素(CO)及び炭化水素化合物(HC)を効果的に処理することができる、フェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のフェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途は、フェライトを合成する際、銅、マンガン、チタン、コバルト、亜鉛、ニッケル、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、クロム、アルミニウム、ネオジム、サマリウム、ランタン及びセリウムからなる群から選ばれる一種以上を含む置換型金属を得て、置換型金属の総量と鉄とのモル比は1:0.5〜1:10である。
フェライトの合成方法は、水熱合成法(hydrothermal synthesis)、フェライト工程(ferrite process)、共沈法(co−precipitation method)、ゾルゲル法(sol−gel method)、固相反応法(solid reaction method)など多くの方法を含む。本発明の一実施例において、フェライトはフェライト工程により製造される。本発明の一実施例において、フェライトは共沈法により製造される。しかし実施例は、本発明の応用を何ら制限するものではない。
本発明の一実施例において、フェライトには、粘土、酸化アルミニウム、カオリン、二酸化ケイ素、硫酸カルシウム、パラフィンなどの材料で調製するバインダー(binder)を添加してハニカム触媒体(honeycomb catalyst body)をプレス成形してもよいし、ハニカムセラミック又は金属担体上に塗布してハニカム触媒体を成形してもよい。ハニカム触媒体を乾燥させた後、不活性ガス(窒素ガス、アルゴン又はヘリウム)中で焼結してハニカム三元触媒を得る。
本発明の一実施例において、ハニカム三元触媒を金属製カバーに装入して三元触媒コンバーターを構成するとともに、ガソリンエンジンと排気口との間に接続する。三元触媒コンバーターの触媒層は、前段部触媒層と後段部触媒層とに分けられ、2段部触媒層の間に2次空気を導入し、2次空気量は排気ガスの0〜30%である。
本発明の一実施例において、ハニカム三元触媒を金属製カバーに装入して三元触媒コンバーターを構成するとともに、ディーゼルエンジンと排気口との間に接続する。三元触媒コンバーターの触媒層は、前段部触媒層と後段部触媒層とに分けられ、2段部触媒層の間には、尿素水溶液又はアンモニアが注入され、SCR反応により酸窒化物を除去する。
本発明者が研究した結果、複数種類のフェライト(例えば、Cuフェライト、Mnフェライト及びCoフェライト)が、酸素濃度が低い環境下でも一酸化炭素又は炭化水素化合物を還元剤として用いて酸窒化物を無害な窒素ガスへ還元できることが分かった。ガソリンエンジンは、燃料リッチ燃焼システム(fuel−rich combustion system)に属するため、排気ガス中の酸素濃度が低い上、大量の一酸化炭素及び炭化水素化合物を含むため、本発明のフェライト触媒は、エンジンの排気ガスの成分を利用するだけで、前述の反応により排気ガス中の酸窒化物を除去することができる。
本発明者が研究した結果、複数種類のフェライト(例えば、Cuフェライト、Mnフェライト及びCoフェライト)が、酸素濃度が非常に低い環境下でも少量の酸素と、一酸化炭素又は炭化水素化合物と反応することが分かった。
ガソリンエンジンは、燃料リッチ燃焼システム(fuel−rich combustion system)に属するため、排気ガス中の酸素濃度が低い上、大量の一酸化炭素及び炭化水素化合物を含むため、前段部触媒層において酸窒化物が除去されると、必然的に酸素が使い果たされる。これに鑑み、本発明の実施には、前段部触媒層と後段部触媒層との間に僅かな2次空気を導入し、残部の一酸化炭素及び炭化水素化合物を酸化して完全に除去する。この反応には、エンジンの排気ガスの温度を利用するだけで行うことができる。
前述の研究成果から分かるように、フェライトは酸窒化物を還元する機能と、一酸化炭素及び炭化水素化合物を酸化する機能とを備えるが、これは本発明のフェライトをガソリンエンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途の原理である。
ディーゼルエンジンは、燃料リーン燃焼システム(fuel−lean combustion system)に属し、その排気ガス中には過剰な酸素が含まれているため、尿素水溶液、アンモニア、水素その他選択的還元剤(selective reductant)を注入してSCR反応を行わなければ酸窒化物を除去することはできなかった。
本発明者が研究した結果、数種類のフェライト(例えば、Cuフェライト及びMnフェライト)は、50〜400℃の温度範囲内でSCR反応を高効率で行うことができ、これは従来技術と比べ、反応起動温度が低く、有効処理温度が広く、酸窒化物の処理効率が高かった。さらに、前述のフェライトは、一酸化炭素及び炭化水素化合物を酸化して除去する機能を備えるが、これが本発明のフェライトをディーゼルエンジンの排気ガス処理三元触媒として用いる用途の原理である。
フェライトが作成する三元触媒を利用することで、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)などの貴金属を使用する必要が無く、全体的にコストを下げる長所を有する。また、ディーゼルエンジンの排気ガスを処理する際にSCR反応起動温度を50℃まで下げるだけでよく、有効温度範囲50〜400℃は、エンジン排気ガス温度が変化する範囲を十分にカバーしているため、酸窒化物の除去能力を大幅に高めることができる。
本発明の一実施形態に係るCuフェライト触媒を示すSEM写真である。 本発明の一実施形態に係るCuフェライト触媒の様々な酸素濃度下における一酸化炭素(CO)の除去効果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るCuフェライト触媒の様々な酸素濃度下における炭化水素化合物(HC)の除去効果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るCuフェライト触媒の様々な酸素濃度下における酸窒化物(NO)の除去効果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るガソリンエンジン排気ガス処理の三元触媒コンバーターの構造を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るフェライト三元触媒コンバーターがガソリンエンジンの排気ガスである酸窒化物(NO)、一酸化炭素(CO)及び炭化水素化合物(HC)の除去効果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るCuフェライト、MnフェライトがSCR反応を触媒し、酸窒化物(NO)を除去する効果を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係るフェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途は、置換型金属(substitutional metal)のフェライトを含み、ガソリンエンジンの排気ガス及びディーゼルエンジンの排気ガス中の酸窒化物(NO)、一酸化炭素(CO)及び炭化水素化合物(HC)を除去する。
上述の目的を達成するために、本発明に係るフェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用いる用途は、フェライトを合成する際、銅、マンガン、チタン、コバルト、亜鉛、ニッケル、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、クロム、アルミニウム、ネオジム、サマリウム、ランタン及びセリウムからなる群から選ばれる一種以上を含む置換型金属(substitutional metal)を得て、前記置換型金属の総量と鉄とのモル比は1:0.5〜1:10である。
置換型金属のフェライト(例えばCuフェライト)は、以下(a)〜(d)のフェライト工程(ferrite process)により製造する。
(a)第一鉄イオン溶液(例えば、硫酸第二鉄、塩化第二鉄溶液)及び銅イオン溶液(例えば、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅溶液)を混合して混合溶液を得る。
(b)混合溶液をPH値7〜14へ調整し、50〜100℃になるまで一定時間加熱する。
(c)加熱と同時に、PH値が既に調整された混合溶液中へ酸素又は空気を供給して反応させ、固体初期物質(solid crude product)を得る。
(d)固体初期物質を分離、乾燥、磨細、篩い分けして粉末状Cuフェライトを製造する。
本方法は、その他置換型金属を含むフェライトを製造し、2種以上の置換型金属を含むフェライトを合成する場合、ステップ(a)において各種置換型金属の溶液を混合する。
置換型金属のフェライト(例えば、Mnフェライト)は、例えば以下で述べる共沈法(co−precipitation method)により製造する。
(a)鉄イオン溶液(例えば、硫酸鉄、硝酸鉄又は塩化鉄溶液)、第一鉄イオン溶液(例えば、硫酸第二鉄又は塩化第二鉄溶液)及びマンガンイオン溶液(例えば、硫酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン溶液)を混合し、混合溶液を得る。
(b)水浴加熱により溶液の温度を70〜100℃へ加熱し、窒素ガスを数分間流す。
(c)アンモニア水を加えて1〜3時間加熱し続け、固体初期物質を得る。
(d)固体初期物質を分離、乾燥、磨細、篩い分けして粉末状Mnフェライトを製造する。
多種類の置換型金属を加える必要がある場合、ステップ(a)において、各種置換型金属の溶液を混合する。本方法は、その他置換型金属のフェライトの製造にも用いることができる上、2種類以上の置換型金属のフェライトを合成する場合、ステップ(a)において各種置換型金属の溶液を混合する。
粉末状フェライトは、さらにバインダーを添加してハニカム触媒体(honeycomb catalyst body)をプレス成形してもよいし、ハニカムセラミック又は金属担体上に塗布してハニカム触媒体を成形してもよい。バインダーは、粘土、酸化アルミニウム、カオリン、二酸化ケイ素、硫酸カルシウム、パラフィンなどの材料で調製する。ハニカム触媒体を乾燥させると、窒素ガス、アルゴン又はヘリウムの不活性ガス中で200〜800℃で焼結してハニカム三元触媒が得られる。
ハニカム三元触媒を金属製カバーに装入すると、三元触媒コンバーターが構成されるとともに、自動車のエンジンと排気口との間に接続される。三元触媒コンバーターの触媒層は、前段部触媒層と後段部触媒層とに分けられる。ガソリンエンジンの排気ガスを処理するのに使用する際、2段部触媒層の間には、2次空気が導入され、2次空気量は排気ガスの0〜30%である。ディーゼルエンジンの排気ガスを処理するのに使用する場合、2段部触媒層の間に尿素水溶液、アンモニア、水素その他選択的還元剤(selective reductant)を注入する。
また、以下では具体的な実施例により本発明の応用範囲を説明するが、これは本発明の範囲を制限するわけではない。
第1実施例:Cuフェライト(Cu:Fe=1:2.5)の合成
第1実施例は、Cuフェライトの製造方法を提供する。
所望のモル比(Cu2+:Fe2+=1:2.5)で正確な数量のCuSO及びFeSOを秤量して反応器に仕込み、1Lの脱イオン水を加えて撹拌して完全に溶解させる。濃度6Nの水酸化ナトリウム(NaOH)を添加し、PH値を9.5に調整した後、85℃になるまで溶液を加熱する。温度及びPH値が安定した後、3L/分の速度で溶液中へ空気を供給し、酸化還元電位(Oxidation−Reduction Potential:ORP)が計測した数値が折れ曲がって上昇するまで反応条件が維持され、Cuフェライトの固体初期物質を得る。
第2実施例:Mnフェライト(Mn:Fe=1:2.5)の合成
第2実施例は、Mnフェライトの製造方法を提供する。
所望のモル比(Mn2+:Fe2+:Fe3+=1:0.167:2.333)で正確な数量のMnSO、FeCl及びFeClを秤量して反応器に仕込み、1Lの脱イオン水を加えて撹拌して完全に溶解させる。水浴加熱により80℃になるまで溶液を加熱し、窒素ガスを5分間流す。アンモニア水を加えて金属を完全に沈殿させ、攪拌し続けながら2時間加熱し、Mnフェライト固体初期物質を得る。
図1を参照する。図1に示すように、固体初期物質を分離、乾燥、磨細、篩い分けして粉末状Cuフェライトを製造し、電子顕微鏡で30000倍に拡大すると、各粒の触媒粉末はサイズが異なる多くのナノ結晶が集まってできているのを見ることができる。
第3実施例:酸素濃度が低い環境下で、フェライト触媒が一酸化炭素を除去する効率について検討する。
図2を参照する。図2に示すように、酸素濃度が1%しかない条件下でも、Cuフェライトは160℃以内の温度で一酸化炭素を二酸化炭素へ変換して除去することができる。
第4実施例:酸素濃度が低い環境下で、フェライト触媒が炭化水素化合物を除去する効率について検討する。
図3を参照する。図3に示すように、酸素濃度が1%しかない条件下でも、Cuフェライトは270℃以内の温度で炭化水素化合物を除去することができる。
第5実施例:フェライト触媒が酸窒化物を除去する効率について検討する。
図4を参照する。図4に示すように、Cuフェライトがガソリン成分の炭化水素化合物を270℃以内の温度下で酸窒化物を窒素ガスへ変換して除去することができる。
第6実施例:Cuフェライトが、自動車が排出する酸窒化物(NO)、一酸化炭素(CO)及び炭化水素化合物(HC)を除去する効果について検討する。
(1)Cuフェライト粉末をハニカム触媒に製造する
好適な方法としては、Cuフェライト粉末をバインダーへ添加してセラミック又は金属製ハニカム担体上に塗布してハニカム触媒体を製造する。他の好適な方法としては、Cuフェライト粉末をバインダーへ混合してから、金型でハニカム触媒体にプレス成形した。バインダーは、粘土、酸化アルミニウム、カオリン、二酸化ケイ素、硫酸カルシウム、パラフィンなどの材料で調製した。ハニカム触媒体を乾燥させると、窒素ガスの不活性ガス中で400℃で焼結してハニカム構造の触媒を得ることができた。
(2)空気汚染物の除去テスト
フェライト触媒を実験設備中に装入し、窒素ガス、空気、CO、NO及び95無鉛ガソリン(95 Unleaded gasoline)からなる模擬排気ガスを流してテストを行った。
図5に示すように、三元触媒コンバーターの触媒層は、前段部触媒層と後段部触媒層とに分けられ、前段部触媒層と後段部触媒層との間に2次空気が導入され、2次空気の導入量は、排気ガスの15%である。前段部触媒層は、まず、排気ガス中の一酸化炭素及び炭化水素化合物に酸化反応を発生させ、排気ガスの酸素濃度を下げた。続いて、触媒は酸素濃度が低い環境下で、一酸化炭素及び炭化水素化合物を還元剤として用いて酸窒化物を窒素ガスへ還元した。最後に、後段部触媒層の前端に2次空気を導入し、残部の一酸化炭素及び炭化水素化合物を完全に燃焼して除去した。図6を参照する。
図6に示すように、300℃以下の温度でもNO、CO及びHCを除去することができる。このように、本発明の触媒は、三元触媒の機能を備えている。
第7実施例:Cuフェライト、MnフェライトがSCR反応を触媒し、ディーゼルエンジンの排気ガスの酸窒化物(NO)を除去する効果を検討する。
図7を参照する。図7に示すように、Cuフェライト及びMnフェライトを50〜400℃の温度範囲内でSCR反応を高効率で行うことができることが実験結果から分かる。
上述したことから分かるように、本発明は、三元触媒の機能を有する上、貴金属を触媒に使用するため触媒が高価となる従来の欠点を改善し、酸窒化物(NO)の除去効率を高めることもできる。また、本発明は、フェライト中に含まれる置換型金属の種類を変えたり、2種類以上の置換型金属を含むフェライトを合成したり、数種類の異なる置換型金属を含むフェライトを混合したりして自動車の排気ガスを処理する三元触媒として用い、異なるフェライトを前段部触媒層、後段部触媒層などに配置してもよく、それらは全て本発明の範囲に含まれる。

Claims (4)

  1. フェライトを自動車エンジン排気ガス処理の三元触媒として用い、
    排気ガス中の酸窒化物、一酸化炭素及び炭化水素化合物を除去することを特徴とする、
    用途。
  2. 前記フェライトは、置換型金属を含み、前記置換型金属は、銅、マンガン、チタン、コバルト、亜鉛、ニッケル、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、クロム、アルミニウム、ネオジム、サマリウム、ランタン及びセリウムからなる群から選ばれる一種以上を含み、前記置換型金属の総量と鉄とのモル比は1:0.5〜1:10であることを特徴とする請求項1に記載の用途。
  3. 前記排気ガス中の一酸化炭素及び炭化水素化合物を還元剤として用いるか、尿素水溶液、アンモニア、水素その他選択的還元剤を添加し、自動車エンジンの排気ガス中の酸窒化物を除去することを特徴とする請求項1に記載の用途。
  4. 前記フェライトは、ハニカム触媒に成形し、前記ハニカム触媒は、自動車エンジンの排気ガスの三元触媒コンバーターとして用いることを特徴とする請求項1に記載の用途。
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