JP2018059454A - ターボ機械及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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雄司 尾形
Yuji Ogata
雄司 尾形
直芳 庄山
Naoyoshi Shoyama
直芳 庄山
昭宏 近藤
Akihiro Kondo
昭宏 近藤
朋一郎 田村
Tomoichiro Tamura
朋一郎 田村
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Abstract

【課題】高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
【解決手段】
本開示のターボ機械(100)は、配置面(S)に配置される。ターボ機械(100)は、回転軸(40)と、第一翼車(30a)と、第二翼車(30b)と、軸受(10a、10b)と、第一ケーシング(70a)と、第二ケーシング(70b)と、第一配管(91)と、第二配管(92)とを備えている。回転軸線X1に垂直な第二の面に対して、第一ケーシング(70a)に接続された第一配管(91)の端の内側の輪郭及び第二ケーシング(70b)に接続された第二配管(92)の端の外側の輪郭を回転軸線X1に平行な方向に射影して定まる領域の面積をそれぞれ面積A1及び面積A2と定義したときに、面積A1>面積A2である。ターボ機械(100)は、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たす。
【選択図】図2A

Description

本開示は、ターボ機械及び冷凍サイクル装置に関する。
従来、複数の翼車によって作動流体を圧縮する又は膨張させるターボ機械が知られている。
例えば、特許文献1には、図9A及び図9Bに示す通り、多段圧縮機303を備えたターボ冷凍機が記載されている。このターボ冷凍機は、蒸発器301と、凝縮器302と、多段圧縮機303とを備えている。蒸発器301と凝縮器302とは隣接して配置されており、多段圧縮機303は蒸発器301の上に配置されている。多段圧縮機303は、電動機309を中心にその両側に低段圧縮ユニット310と高段圧縮ユニット311とを備える。低段圧縮ユニット310及び高段圧縮ユニット311の羽根車の回転軸は電動機309の回転軸に直結している。低段圧縮ユニット310の吐出口310bと高段圧縮ユニット311の吸入口311aとを接続する連絡管はダクト312−1及び配管312−2で構成されている。ダクト312−1は、凝縮器302の上部に配置されている。
蒸発器301の吐出口から排出された冷媒蒸気401は配管313を通って多段圧縮機303の低段圧縮ユニット310に吸い込まれて圧縮される。冷媒蒸気401は、ダクト312−1及び配管312−2からなる連絡管を通って高段圧縮ユニット311に吸い込まれ、さらに圧縮される。圧縮された冷媒蒸気402は、配管316を通って凝縮器2に送られ、凝縮されて冷媒液になる。
特開2000−292011号公報
特許文献1に記載のターボ冷凍機は、信頼性を向上させる観点から改良の余地を有する。そこで、本開示は高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
本開示は、
配置面に配置されるターボ機械であって、
回転軸と、
前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心よりも前記回転軸の一端に近い位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸の回転軸線周りで回転して作動流体を圧縮又は膨張させる第一翼車と、
前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一翼車と反対側の位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸線周りで回転して前記作動流体を圧縮又は膨張させる第二翼車と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記第一翼車の周囲に配置された第一ケーシングと、
前記第二翼車の周囲に配置された第二ケーシングと、
前記第一ケーシングに接続され、前記作動流体を前記第一翼車に向かって流入させる第一配管と、
前記第一配管の端部に接続され、前記第一配管に前記作動流体を流入させる第一外部配管と前記第一配管との間に配置され、前記第一配管の外部の大気が前記第一配管の内部へ流入することを防止する第一シール部材と、
前記第二ケーシングに接続され、前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一配管と反対側に配置され、前記作動流体を前記第二翼車に向かって流入させる第二配管と、
前記第二配管の端部に接続され、前記第二配管に前記作動流体を流入させる第二外部配管と前記第二配管との間に配置され、前記第二配管の外部の大気が前記第二配管の内部へ流入することを防止する第二シール部材と、を備え、
当該ターボ機械に作用する重力の大きさをFmと定義し、
前記重力方向に垂直な第一の面に対して、当該ターボ機械と前記配置面とが接触している領域を重力方向に射影して定まる領域を射影領域と定義し、
前記第一の面に対して、当該ターボ機械の重心を射影して定まる点を射影点Opと定義し、
前記回転軸線及び前記重力方向に垂直な方向を第一の方向と定義し、
前記射影領域を前記第一の方向から見たときに、前記射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち相対的に前記第一翼車の近くに位置する端を端Oeと定義し、
前記射影点Op及び前記端Oeを前記第一の方向から見たときに、前記射影点Opと前記端Oeとの距離をLxと定義し、
前記端Oe及び前記回転軸線を前記第一の方向から見たときに、前記端Oeと、前記端Oeから前記回転軸線に降ろした垂線と前記回転軸線との交点との距離をLyと定義し、
前記回転軸の軸線方向から前記第一シール部材を見たときの前記第一シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dlと定義し、
前記径Dlを直径とした円の面積を面積A1と定義し、
前記回転軸の軸線方向から前記第二シール部材を見たときの前記第二シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dhと定義し、
前記径Dhを直径とした円の面積を面積A2と定義したとき、
前記面積A1>前記面積A2であり、面積A1から面積A2を差し引いた面積の差A12及び大気圧P0に応じて前記回転軸線に平行な方向に生じる力をFx1と定義した場合に、
Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
上記の課題を解決するための包括的又は具体的な態様は、ターボ機械を含む装置、システム、又は方法として実現されてもよい。あるいは、装置、システム、及び方法の任意な組み合わせで実現されてもよい。
上記のターボ機械は、高い信頼性を有する。
図1は、本開示のターボ機械の一例を示す断面図である。 図2Aは、図1に示すターボ機械の内部の圧力及びターボ機械に作用する力を概念的に示す図である。 図2Bは、図2Aに示すターボ機械及びターボ機械に作用する力の力点を重力方向に見た状態を概念的に示す図である。 図3は、図1における第一シール部材及び第二シール部材を示す図である。 図4は、ターボ機械の自重に対して働く抗力Fyhと径Dhに対する径Dlの比Dl/Dhとの関係を示すグラフである。 図5は、本開示のターボ機械の別の一例を示す断面図である。 図6は、図5に示すターボ機械の内部の圧力及びターボ機械に作用する力を概念的に示す図である。 図7は、本開示のターボ機械のさらに別の一例に関するターボ機械の内部の圧力及びターボ機械に作用する力を概念的に示す図である。 図8は、本開示の冷凍サイクル装置の一例を示す構成図である。 図9Aは、従来のターボ冷凍機を示す側面図である。 図9Bは、従来のターボ冷凍機を示す平面図である。
<本開示の基礎となった知見>
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。なお、以下の知見は本発明者らの検討に基づく知見であり先行技術として自認するものではない。特許文献1に記載のターボ冷凍機の多段圧縮機のように、多段式のターボ機械によってターボ機械の効率を高めることが考えられる。この場合、複数の段のうちのいずれか1つの段における翼車に向かって作動流体を導く配管の大きさが複数の段のうちの別の段における翼車に向かって作動流体を導く配管の大きさと異なることがある。本発明者らは、異なる翼車に向かって作動流体を導く複数の配管における配管の大きさの違い及びターボ機械の内部の圧力とターボ機械の外部の圧力(典型的には、大気圧)との差により転覆モーメントを発生させる軸線方向の押し付け力が生じることを新たに見出した。本発明者らは、例えば、ターボ機械の内部の圧力がターボ機械の外部の圧力よりも低いとこのような転覆モーメントが発生しやすいことを新たに見出した。そのうえで、本発明者らは、この転覆モーメントによりターボ機械が転覆すると、せん断応力等の応力がターボ機械の配管等の部材に加わり、ターボ機械の信頼性が低下することを新たに見出した。
本発明者らは、このような新たな知見を踏まえて、転覆モーメントが発生するような状態で運転されるターボ機械に関し、転覆モーメントによるターボ機械の転覆を防止する技術について日夜検討を重ねた。検討の結果、本発明者らは、ターボ機械の転覆を抑制するターボ機械の自重に伴う回転モーメントを、ターボ機械の転覆を助長する軸線方向の力に伴う回転モーメントよりも大きくすれば、ターボ機械の転覆を防止できることを新たに見出した。以上の考察により、本発明者らは以下に説明する本開示の各態様を案出した。
本開示の第1態様は、
配置面に配置されるターボ機械であって、
回転軸と、
前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心よりも前記回転軸の一端に近い位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸の回転軸線周りで回転して作動流体を圧縮又は膨張させる第一翼車と、
前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一翼車と反対側の位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸線周りで回転して前記作動流体を圧縮又は膨張させる第二翼車と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記第一翼車の周囲に配置された第一ケーシングと、
前記第二翼車の周囲に配置された第二ケーシングと、
前記第一ケーシングに接続され、前記作動流体を前記第一翼車に向かって流入させる第一配管と、
前記第一配管の端部に接続され、前記第一配管に前記作動流体を流入させる第一外部配管と前記第一配管との間に配置され、前記第一配管の外部の大気が前記第一配管の内部へ流入することを防止する第一シール部材と、
前記第二ケーシングに接続され、前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一配管と反対側に配置され、前記作動流体を前記第二翼車に向かって流入させる第二配管と、
前記第二配管の端部に接続され、前記第二配管に前記作動流体を流入させる第二外部配管と前記第二配管との間に配置され、前記第二配管の外部の大気が前記第二配管の内部へ流入することを防止する第二シール部材と、を備え、
当該ターボ機械に作用する重力の大きさをFmと定義し、
前記重力方向に垂直な第一の面に対して、当該ターボ機械と前記配置面とが接触している領域を重力方向に射影して定まる領域を射影領域と定義し、
前記第一の面に対して、当該ターボ機械の重心を射影して定まる点を射影点Opと定義し、
前記回転軸線及び前記重力方向に垂直な方向を第一の方向と定義し、
前記射影領域を前記第一の方向から見たときに、前記射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち相対的に前記第一翼車の近くに位置する端を端Oeと定義し、
前記射影点Op及び前記端Oeを前記第一の方向から見たときに、前記射影点Opと前記端Oeとの距離をLxと定義し、
前記端Oe及び前記回転軸線を前記第一の方向から見たときに、前記端Oeと、前記端Oeから前記回転軸線に降ろした垂線と前記回転軸線との交点との距離をLyと定義し、
前記回転軸の軸線方向から前記第一シール部材を見たときの前記第一シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dlと定義し、
前記径Dlを直径とした円の面積を面積A1と定義し、
前記回転軸の軸線方向から前記第二シール部材を見たときの前記第二シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dhと定義し、
前記径Dhを直径とした円の面積を面積A2と定義したとき、
前記面積A1>前記面積A2であり、面積A1から面積A2を差し引いた面積の差A12及び大気圧P0に応じて前記回転軸線に平行な方向に生じる力をFx1と定義した場合に、
Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
第1態様によれば、例えば、ターボ機械の内部の圧力がターボ機械の外部の圧力である大気圧P0よりも低い状態でターボ機械が運転されると、回転軸線に平行な方向に生じる力Fx1により、転覆モーメントが発生する。この場合に、第1態様によれば、ターボ機械の自重により重力方向にかかる力Fmに伴う回転モーメントの大きさが転覆モーメントの大きさよりも大きいのでターボ機械の転覆を防止できる。その結果、ターボ機械の配管及びターボ機械を支持する支持部材等の部材に生じる応力の大きさを低減でき、ターボ機械の信頼性を高めることができる。
なお、特許文献1には、ターボ冷凍機が運転されているときの多段圧縮機303の内部の圧力及び多段圧縮機303の外部の圧力の大きさについて何ら記載されていない。このため、特許文献1の記載から多段圧縮機303に転覆モーメントが発生することを当業者は認識できず、本開示のターボ機械に想到することはできない。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記力Fx1は、Fx1=A12×P0と表される、ターボ機械を提供する。ターボ機械の内部の圧力は回転軸線に平行な方向に生じる力であるFx1を減少させるように作用する。このため、ターボ機械の内部の圧力が大気圧P0に比べて無視できるほど小さいと仮定して上記のようにFx1を決定すると、Fx1が実際よりも大きな値に見積もられる。このように、Fx1を決定したうえで、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たすようにターボ機械を設計すれば、ターボ機械の内部の圧力がかなり小さくなったとしても、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係が覆ることはない。このため、第2態様によれば、より確実にターボ機械の転覆を防止でき、ターボ機械の信頼性を高めることができる。
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様に加えて、前記径Dhに対する前記径Dlの比Dl/Dhは、1<Dl/Dh≦1.3の関係を満たす、ターボ機械を提供する。第3態様によれば、回転軸線に平行な方向に生じる力であるFx1を低減できる。Fx1は、第二ケーシングに作用するので、Fx1による第二ケーシングの変形に伴う軸受の傾きを抑制でき、回転軸と軸受との間のクリアランスが十分に確保されやすい。このため、特にターボ機械の運転中にターボ機械の信頼性を高めることができる。なお、第3態様によれば、ターボ機械の作動流体が水である場合にターボ機械の転覆を特に有利に防止できる。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記射影領域を前記第一の方向から見たときに、前記射影領域において最も外側に位置する2つの端の距離をLx1と定義した場合に、前記距離Lx1に対する前記距離Lyの比Ly/Lx1が、0.5<Ly/Lx1<1.3の関係を満たす、ターボ機械を提供する。Ly/Lx1<1.3であれば、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係が満たされやすく、ターボ機械が転覆しにくい。また、0.5<Ly/Lx1であれば、Lyが大きく、かつ、Lx1が小さくなりやすい。これにより、Lyが大きければ、翼車外径、ディフューザー半径、及びボリュート外径を大きくできる。Lx1が小さければ回転軸の長さを短くできる。翼車外径、ディフューザー半径、及びボリュート外径が大きければ、ターボ機械の空気力学的性能が低下しにくい。また、回転軸の長さが短ければ、回転軸の固有振動数の低下を抑制でき、回転軸の回転に伴う共振を抑制できる。この結果、第4態様によれば、ターボ機械の起動運転において回転軸の回転に伴う共振による振動を抑制しつつターボ機械の定常運転においてターボ機械の空気力学的性能の低下を抑制できるとともに、ターボ機械の転覆を有利に防止できる。ターボ機械の作動流体が水である場合には、翼車外径周速が高いことが望ましく、翼車の外径が大きいことが有利である。このため、第4態様によれば、特にターボ機械の作動流体が水である場合に、有利な効果が発揮されやすい。
本開示の第5態様は、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記第一配管に接続され、弾性変形可能な前記第一外部配管である第一弾性配管と、前記第二配管に接続され、弾性変形可能な前記第二外部配管である第二弾性配管と、をさらに備えた、ターボ機械を提供する。第5態様によれば、ターボ機械の振動は、第一弾性配管及び第二弾性配管によって減衰し、ターボ機械の外部に配置された別の装置に伝わりにくい。その結果、ターボ機械の転覆を防止しつつ、第一弾性配管及び第二弾性配管によるターボ機械の振動の減衰により、ターボ機械の信頼性を高めることができる。
本開示の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれか1つの態様に加えて、前記第一ケーシング及び前記第二ケーシングの少なくともいずれかは、前記配置面を定めている弾性支持部材と接触している、ターボ機械を提供する。この場合、ターボ機械100の運転時又は運搬時の振動を弾性支持部材によって減衰させることができる。その結果、ターボ機械の信頼性を高めることができる。
本開示の第7態様は、
常温における飽和蒸気圧が絶対圧で大気圧よりも低い冷媒が流れる冷凍サイクル経路と、
前記冷凍サイクル経路上に配置され、液相状態である前記冷媒を蒸発させて冷媒蒸気を発生させる蒸発器と、
前記冷凍サイクル経路上に配置され、前記蒸発器で発生した前記冷媒蒸気を前記作動流体として圧縮する、第1態様〜第6態様のいずれか1つの態様のターボ機械と、
前記冷凍サイクル経路上に配置され、前記ターボ機械によって圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、を備えた、
冷凍サイクル装置を提供する。
本開示の第7態様によれば、冷凍サイクル装置が第1態様〜第6態様のいずれか1つの態様のターボ機械を備えることにより、冷凍サイクル装置の信頼性を高めることができる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、添付の図面においてX軸は水平面に対して平行であり、Y軸は水平面に対して垂直である。また、X軸及びY軸の両方に垂直な軸がZ軸であり、Z軸方向を第一の方向と定義する。
図1に示す通り、ターボ機械100は配置面Sに配置される。ターボ機械100は、回転軸40と、第一翼車30aと、第二翼車30bと、軸受(第一軸受10a及び第二軸受10b)と、第一ケーシング70aと、第二ケーシング70bと、第一配管91と、第一シール部材25aと、第二配管92と、第二シール部材25bとを備えている。第一翼車30aは、回転軸40の軸線方向において回転軸40の重心よりも回転軸40の一端に近い位置で回転軸40に固定されている。第一翼車30aは、回転軸40の回転軸線X1周りで回転して作動流体を圧縮又は膨張させる。第二翼車30bは、回転軸40の軸線方向において回転軸40の重心に対して第一翼車30aと反対側の位置で回転軸40に固定されている。第二翼車30bは、回転軸線X1周りで回転して作動流体を圧縮又は膨張させる。軸受(第一軸受10a及び第二軸受10b)は、回転軸40を回転可能に支持する。第一ケーシング70aは、第一翼車30aの周囲に配置されている。第二ケーシング70bは、第二翼車30bの周囲に配置されている。第一配管91は、第一ケーシング70aに接続され、作動流体を第一翼車30aに向かって流入させる。第二配管92は、第二ケーシング70bに接続され、回転軸40の軸線方向において回転軸40の重心に対して第一配管91と反対側に配置され、作動流体を第二翼車30bに向かって流入させる。回転軸線X1は、典型的には水平である。第一シール部材25aは、第一外部配管93と第一配管91との間に配置され、第一配管91の外部の大気が第一配管91の内部へ流入することを防止する。第一外部配管93は、第一配管91の端部に接続され、第一配管91に作動流体を流入させる。第一外部配管93は、後述する第一弾性配管であってもよい。第一シール部材25aによって、後述する第一配管91の外部の大気圧P0と真空状態に近い第一配管91の内部の圧力P1とが保たれる。第二シール部材25bは、第二外部配管94と第二配管92との間に配置され、第二配管92の外部の大気が第二配管92の内部へ流入することを防止する。第二外部配管94は、第二配管92の端部に接続され、第二配管92に作動流体を流入させる。第二シール部材25bによって、後述する第二配管92の外部の大気圧P0と真空状態に近い第二配管92の内部の圧力P2とが保たれる。第一シール部材25a及び第二シール部材25bのそれぞれは、例えばOリング又はゴムからなるリングである。なお、第一シール部材25a及び第二シール部材25bのそれぞれは、弾性体を含む。
図2Aは、図1に示すターボ機械の内部の圧力及びターボ機械に作用する力を概念的に示す図である。図2Bは、図2Aに示すターボ機械及びターボ機械に作用する力の力点を重力方向に見た状態を概念的に示す図である。図2Aに示す通り、ターボ機械100の自重により重力方向にかかる力の大きさをFmと定義する。換言すると、ターボ機械100に作用する重力の大きさをFmと定義する。図2Bに示す通り、重力方向に垂直で仮想的な面である第一の面V1(ここでは、仮に紙面とする)に対して、ターボ機械100と配置面Sとが接触している領域を重力方向に射影して定まる領域を射影領域S1と定義する。第一の面V1に対して、ターボ機械100の重心を射影して定まる点を射影点Opと定義する。図2Bにおいて、射影点Opと射影領域S1とは重なっていない。それは、ターボ機械100の底面が一つの面の全体に配置されておらず、配置面Sが4つの箇所に分かれて配置されているからである。図2Aに示す通り、射影領域を第一の方向から見たときに、射影領域において最も外側に位置する2つの端(端O1及び端O2)のうち相対的に第一翼車30aの近くに位置する端を端Oeと定義する。射影点Op及び端Oeを第一の方向から見たときに、射影点Opと端Oeとの距離をLxと定義する。また、端Oe及び回転軸線X1を第一の方向から見たときに、端Oeと、端Oeから回転軸線X1に降ろした垂線と回転軸線X1との交点との距離をLyと定義する。
図1に示す通り、第一シール部材25a及び第二シール部材25bは、例えば、Oリング又はゴムからなるリングである。一般的には、第一シール部材25a及び第二シール部材25bの外側及び内側の輪郭は、円形である。図3は、回転軸40の軸線方向から見た第一シール部材25a及び第二シール部25bを示す。第一シール部材25aの外側の輪郭a1によって規定される円の直径を外径Da1と定義し、第一シール部材25aの内側の輪郭b1によって規定される円の直径を内径Db1と定義する。また、第二シール部材25bの外側の輪郭a2によって規定される円の直径を内径Da2と定義し、第二シール25b部材の内側の輪郭b2によって規定される円の直径を内径Db2と定義する。さらに、第一シール部材25aの外径Da1及び内径Db1を算術平均した値を径Dlと定義する。すなわち、Dl=(Da1+Db1)/2の関係を満たす。また、第二シール部材25bの外径Da2及び内径Db2を算術平均した値をDhと定義する。すなわち、Dh=(Da2+Db2)/2の関係を満たす。さらに、径Dlを直径とした円の面積を面積A1と定義する。すなわちA1=π×(Dl/2)2の関係を満たす。また、径Dhを直径とした円の面積を面積A2と定義する。すなわち、すなわちA2=π×(Dh/2)2の関係を満たす。なお、第一シール部材25a及び第二シール部材25bの外側及び内側の輪郭は円形でないときには、上記の外径又は内径として、輪郭に内接する円の直径を代用する。上述の場合、面積A1と面積A2との関係は、面積A1>面積A2である。よって、面積A1から面積A2を差し引いた面積の差A12は正となる。面積の差A12及び大気圧P0に応じて回転軸線X1に平行な方向に生じる力をFx1と定義した場合、ターボ機械100は、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たす。上記の記載の詳細については後述する。
例えば、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bは、それぞれ、回転軸40の周方向において第一翼車30a及び第二翼車30bの周囲に配置されている。第一ケーシング70aはその内部に作動流体の流路としての第一ボリュート73aを有し、第二ケーシング70bはその内部に作動流体の流路としての第二ボリュート73bを有する。第一ボリュート73a及び第二ボリュート73bのそれぞれは、作動流体の流れ方向に沿って拡大する流路断面を有する。
ターボ機械100は、例えば遠心式のターボ圧縮機である。ターボ機械100は、例えば、電動機50と、電動機ケーシング55と、第一軸受ケーシング60aと、第二軸受ケーシング60bと、第一連結部材81aと、第二連結部材81bとをさらに備えている。電動機50は、電動機ケーシング55に固定されている固定子50aと、回転軸40に固定されている回転子50bとを含む。ターボ機械100は、例えば、軸受として、第一軸受10a及び第二軸受10bを備えている。回転軸40は、回転軸40の軸線方向の両端部に第一軸受10a又は第二軸受10bによって回転可能に支持される円柱状部42を有する。ターボ機械100が動作するときに、第一翼車30aの前方から第一翼車30aに向かって作動流体が流れ、かつ、第二翼車30bの前方から第二翼車30bに向かって作動流体が流れる。回転軸40の軸線方向において、第一翼車30a及び第二翼車30bは、第一軸受10aと第二軸受10bとの間に配置されている。
第一翼車30aは、例えば、回転軸40の軸線方向において第一軸受10aと電動機50との間で回転軸40に固定されている。第二翼車30bは、例えば、回転軸40の軸線方向において第二軸受10bと電動機50との間で回転軸40に固定されている。例えば、第一翼車30aは、第一翼車30aの前方を向く前面部31aを有し、第二翼車30bは、第二翼車30bの前方を向く前面部31bを有する。例えば、前面部31aと前面部31bとが回転軸40の軸線方向において反対を向くように、第一翼車30a及び第二翼車30bが回転軸40に固定されている。すなわち、第一翼車30aにとっての前方と第二翼車30bにとっての前方とが逆向きである。
第一ケーシング70aは、例えば、第一連結部材81aを介して電動機ケーシング55に固定され、第二ケーシング70bは、例えば、第二連結部材81bを介して電動機ケーシング55に固定されている。第一ケーシング70aは、例えば、第一翼車30aの前面部31aを第一翼車30aの半径方向外側で取り囲むように定められた内周面71aを有する。また、第二ケーシング70bは、例えば、第二翼車30bの前面部31bを第二翼車30bの半径方向外側で取り囲むように定められた内周面71bを有する。例えば、第一ケーシング70aにおいて、第一翼車30aの半径方向外側に第一吐出経路72aが延びている。また、第二ケーシング70bにおいて、第二翼車30bの半径方向外側に第二吐出経路72bが延びている。例えば、第一ケーシング70aの内部には、第一ケーシング70aの外壁74aによって、第一吐出経路72aに連通する第一ボリュート73aが定められている。また、第二ケーシング70bの内部には、第二ケーシング70bの外壁74bによって、第二吐出経路72bに連通する第二ボリュート73bが定められている。
第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bの材料は、特に制限されないが、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bは、典型的には、鋳鉄及びステンレス鋼等の鉄鋼又はアルミニウム及びチタンなどの非鉄金属でできている。例えば、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bがステンレス鋼でできている場合、ターボ機械100の作動流体が水であっても第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bが耐腐食性に優れる。その結果、ターボ機械100が高い信頼性を有する。また、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bがアルミニウムでできている場合、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bが鉄鋼材料でできている場合に比べて、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bの重量を大幅に低減できる。ターボ機械100において第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bは比較的大きい部品である。このため、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bがアルミニウムでできている場合、ターボ機械100を有利に軽量化できる。
例えば、第一軸受ケーシング60aは第一ケーシング70aに固定されており、第一軸受ケーシング60aの内部に第一軸受10aが収容されている。これにより、第一軸受10aが第一ケーシング70aに対して位置決めされている。また、第二軸受ケーシング60bは、第二ケーシング70bに固定されており、第二軸受ケーシング60bの内部に第二軸受10bが収容されている。これにより、第二軸受10bが第二ケーシング70bに対して位置決めされている。
電動機50の働きにより、第一翼車30a及び第二翼車30bが回転軸40とともに高速で回転する。これにより、第一翼車30aの前方の作動流体が第一翼車30aを通過して圧縮される。第一翼車30aを通過した作動流体は、第一吐出経路72a及び第一ケーシング70aの内部に形成された第一ボリュート73aを通過して第一ケーシング70aの外部に吐出された後、第二翼車30bの前方の空間に導かれる。第二翼車30bの前方の作動流体は、第二翼車30bを通過してさらに圧縮される。第二翼車30bを通過して圧縮された作動流体は、第二吐出経路72b及び第二ケーシング70bの内部に形成された第二ボリュート73bを通過してターボ機械100の外部に吐出される。このように、ターボ機械100によれば、第一翼車30a及び第二翼車30bによって作動流体が二段圧縮されるので、ターボ機械100が高い圧縮効率を有し、高い圧力比を達成できる。
ターボ機械100の作動流体は特に制限されないが、例えば、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z 8703)における飽和蒸気圧が絶対圧で大気圧よりも低い流体である。このような流体としては、水、アルコール、又はエーテルを主成分として含む流体を挙げることができる。ターボ機械100の作動流体は、例えば、水である。なお、本明細書において主成分とは、質量基準で最も多く含まれている成分を意味する。例えば、作動流体における、水、アルコール、又はエーテルの質量は、作動流体の質量の98%以上である。
図1に示す通り、第一配管91が第一ケーシング70aに隣接しており、第二配管92が第二ケーシング70bに隣接している。
ターボ機械100は、例えば、第一外部配管93である弾性変形可能な第一弾性配管93と、第二外部配管94である弾性変形可能な第二弾性配管94とをさらに備えている。第一弾性配管93の一方の端部は、第一配管91と接続される。また、第一弾性配管93の他方の端部は、第一供給配管95と接続される。第一弾性配管93は弾性変形可能な材料からなり、第一配管91と第一供給配管95との位置ずれを吸収する。第二弾性配管94の一方の端部は、第二配管92と接続される。第二弾性配管94の他方の端部は、第二供給配管96と接続される。第二弾性配管94は弾性変形可能な材料からなり、第二配管92と第二供給配管96との位置ずれを吸収する。よって、ターボ機械100の振動は、第一弾性配管93及び第二弾性配管94によって減衰し、ターボ機械100の外部に配置された別の装置に伝わりにくい。その結果、第一弾性配管93及び第二弾性配管94によるターボ機械100の振動の減衰により、ターボ機械100の信頼性を高めることができる。なお、第一弾性配管93は、第一供給配管95以外の作動流体を供給する部材と接続してもよい。また、第二弾性配管94は、第二供給配管96以外の作動流体を供給する部材と接続してもよい。例えば、第一外部配管95及び第二外部配管96は、それぞれ、ターボ機械100の外部の熱交換器(図示省略)に接続されている。
図1に示す通り、例えば、ターボ機械100が配置される配置面Sは支持部材99によって形成されている。支持部材99は、例えば、ターボ機械100の自重により実質的に変形しない強度を有する。支持部材99は、例えば、ターボ機械100の外部の熱交換器の筐体の一部であってもよい。配置面Sは、典型的には水平である。
図2Aを参照しつつ、ターボ機械100に働く力及び回転モーメントを説明する。ターボ機械100は、例えば、低段圧縮ユニット101、高段圧縮ユニット102、及び電動機ユニット103を含む。低段圧縮ユニット101は、その内部に、第一吸入空間101a、第一翼車空間101b、及び第一吐出空間101cを有する。第一吸入空間101aは、第一配管91の内部空間に相当する。第一翼車空間101bは、第一翼車30aが収容されている空間に相当する。第一吐出空間101cは、第一吐出経路72a及び第一ボリュート73aに相当する。高段圧縮ユニット102は、その内部に、第二吸入空間102a、第二翼車空間102b、及び第二吐出空間102cを有する。第二吸入空間102aは、第二配管92の内部空間に相当する。第二翼車空間102bは、第二翼車30bが収容されている空間に相当する。第二吐出空間102cは、第二吐出経路72b及び第二ボリュート73bに相当する。電動機ユニット103は、その内部に電動機空間103aを有する。電動機空間103aは、電動機50が収容されている空間である。
第一吸入空間101aにおける圧力、第一吐出空間101c及び第二吸入空間102aにおける圧力、並びに第二吐出空間102cにおける圧力をそれぞれP1、P2、及びP3と表す。電動機空間103aにおける圧力をP4と表し、ターボ機械100の周囲の圧力である大気圧をP0と表す。ターボ機械100が動作しているとき、典型的には、P1<P2<P3<P0の関係が満たされる。第一翼車空間101bにおける圧力は、実際にはP1より大きく、かつ、P2より小さいが、第一翼車空間101bにおける圧力をP1とみなしてもターボ機械100に働く力及び回転モーメントへの影響は十分に小さい。第二翼車空間102bにおける圧力は、実際にはP2より大きく、かつ、P3より小さいが、第二翼車空間102bにおける圧力をP2とみなしてもターボ機械100に働く力及び回転モーメントへの影響は十分に小さい。
射影領域を第一の方向から見たときに、射影領域において最も外側に位置する2つの端(Oe及びOd)の距離をLx1と定義する。図2Aに示す通り、第二ケーシング70bには、回転軸線X1に平行な方向(X軸負方向)に、大気圧P0から第一吸入空間101aにおける圧力P1を差し引いた差圧と差A12との積に相当する力Fx1(=A12×(P0−P1))が働く。また、第二ケーシング70bには、回転軸線X1に平行な方向(X軸負方向)に、第二吸入空間102aにおける圧力P2から第一吸入空間101aにおける圧力P1を差し引いた差圧と面積A2との積に相当する力Fx2が働く。すなわち、Fx2=A2×(P2−P1)である。Fx1及びFx2が作用する面の中心は回転軸線X1と一致する。
Fm、Fx1、及びFx2に対する抗力について説明する。射影領域を第一の方向から見たときに、射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち第一翼車30aに相対的に近い端を端O1と定義し、かつ、第二翼車30bに相対的に近い端を端O2と定義する。力Fmに対して、端O1及び端O2において重力方向と反対方向(Y軸正方向)に抗力Fyl及びFyhがそれぞれ発生する。回転軸線X1に平行な方向(X軸負方向)の力Fx1及びFx2に対して、端O1及び端O2においてX軸正方向に抗力Fxl及びFxhがそれぞれ発生する。第一弾性配管93及び第二弾性配管94がそれぞれ第一配管91及び第二配管92に接続されており、かつ、第一弾性配管93及び第二弾性配管94の弾性変形量は十分に大きく設計されている。このため、Fx1及びFx2に対する抗力のほとんどは支持部材99によって発生する。ターボ機械100は、例えば、配置面Sに設置された後に、第一供給配管95及び第二供給配管96に第一弾性配管93及び第二弾性配管94がそれぞれ接続される。この場合、配置位置のずれ又は部品寸法誤差を考慮して、第一弾性配管93及び第二弾性配管94の弾性変形量は十分に大きく定められている。
ターボ機械100に関するX方向及びY方向における力のつり合いから以下の式(1)及び(2)がそれぞれ得られる。
Fxl+Fxh=Fx1+Fx2 (1)
Fyl+Fyh=Fm (2)
ここで、X方向の力に関しては、端O1と端O2とに均しい大きさの力が加わると考えられるので、Fxl=Fxh=(Fx1+Fx2)/2である。
図2Aの左下に示されたXY座標の表示の通り、時計回りの方向をモーメントの正方向と定めると、端O1を中心としたモーメントのつり合いから以下の式(3)が得られる。
Fm×Lx−(Fx1+Fx2)×Ly−Fyh×Lx=0 (3)
次に、ターボ機械100の転覆について説明する。転覆とは、ターボ機械100の自重により重力方向にかかる力Fmに伴う回転モーメントよりも、ターボ機械100にかかる水平方向の力によって発生する回転モーメントが勝り、ターボ機械100が本来あるべき姿勢を保てなくなる現象を意味する。具体的には、転覆とは、ターボ機械100の自重により重力方向にかかる力Fmに対して働くY軸正方向の抗力Fyl及びFyhのいずれかが負の値を有する状態を意味する。このため、非転覆の条件は以下の式(4)の通り表される。
Fyl>0、かつ、Fyh>0 (4)
式(2)、式(3)、及び式(4)から、以下の式(5)及び(6)が導かれる。
Fm−Fyh=Fyl>0 (5)
{Fm×Lx−(Fx1+Fx2)×Ly}/Lx1=Fyh>0 (6)
ターボ機械100の作動流体の種類及びターボ機械100の動作条件によっては、ターボ機械100の内部空間の圧力P1、P2、及びP3は、P0に比べて非常に小さく、P1<P2<P3≪P0の関係が成り立つ。例えば、ターボ機械100が冷凍サイクル装置の圧縮機として機能する場合に、作動流体の種類毎の動作条件の一例を表1に示す。なお、表1に示す動作条件は、以下の前提条件に基づいて算出した。
蒸発器作動流体温度:7℃
凝縮器作動流体温度:35℃
2段圧縮(回転数及び翼車外径は低段側の翼車に関する値)
翼車全圧圧力比=冷凍サイクル圧力比/0.7
翼車全圧断熱効率:η=0.8
比速度:Ns=0.6
スリップ係数:σ=0.91
単位能力質量流量:蒸発器蒸気圧における渇き度0〜1間のエンタルピー差から計算
Figure 2018059454
表1に示す通り、例えば、ターボ機械100における作動流体が水である場合、ターボ機械100の内部空間のは低真空状態に近い負圧である(表1の蒸発器圧力及び凝縮器圧力を参照)。この場合、ターボ機械100の内部空間の圧力と大気圧P0(例えば、101.3kPa)との間には、P1<P2<P3≪P0の関係が成り立つ。このため、Fx2≪Fx1となる。この条件を踏まえて式(6)を改めると以下の式(6a)が得られる。
(Fm×Lx−Fx1×Ly)/Lx1=Fyh>0 (6a)
式(6a)からFyh>0となるための条件として以下の式(7)が得られる。
Fm×Lx−Fx1×Ly>0 (7)
式(5)及び式(6)より以下の式(8)が導かれる。
Fyl=Fm/2+Fx1×Ly/Lx1 (8)
ターボ機械100の内部空間における圧力が大気圧よりも低い限り、Fx1の方向はいかなる動作条件でも不変であるので、Fyl>Fm/2の関係が常に成立する。このため、Fyl>Fyhとなるため、非転覆のための条件としてはFyh>0を考慮すればよい。よって、式(7)の関係を満たすことがターボ機械100の転覆を防止する条件となる。
このように、ターボ機械100は、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たすことにより、ターボ機械100の自重により重力方向にかかる力Fmに伴う回転モーメントの大きさが転覆モーメントの大きさよりも大きいのでターボ機械の転覆を防止できる。その結果、ターボ機械100の配管及びターボ機械100を支持する支持部材99等の部材に生じる応力(圧縮応力、引張応力、又はせん断応力)の大きさを低減でき、ターボ機械100の信頼性を高めることができる。
ターボ機械100は、力Fx1が、Fx1=A12×P0と表されたうえで、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たしていてもよい。厳密には、Fx1=A12×(P0−P1)であるので、ターボ機械100の内部の圧力であるP1はFx1を減少させるように作用する。ターボ機械100の内部の圧力P1が大気圧P0に比べて無視できるほど小さいと仮定して上記のようにFx1を決定すると、Fx1が実際よりも大きな値に見積もられる。このように、Fx1を決定したうえで、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たすようにターボ機械100が設計されていれば、ターボ機械100の内部の圧力がかなり小さくなったとしても、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係が覆ることはない。これにより、より確実にターボ機械100の転覆を防止でき、ターボ機械100の信頼性を高めることができる。
ターボ機械100が作動流体として水を用いた冷凍サイクル装置の圧縮機である場合に、抗力Fyhの大きさと径Dhに対する径Dlの比Dl/Dhとの関係をシミュレーションにより算出した。ここで、径Dlは、前述したように、回転軸40の軸線方向から第一シール部材25aを見たときの、第一シール部材25aの外径及び内径を算術平均した値である。また、径Dhは、回転軸40の軸線方向から第二シール部材25bを見たときの、第二シール部材25bの外径及び内径を算術平均した値である。このシミュレーションにおいて、冷凍サイクル装置の冷凍サイクル能力を100kWと定めた。また、このシミュレーションにおいて、ターボ機械100の自重を1000kg(=10kg/kW)、Dl=0.38m、翼車外径Di=0.385mm、Ly=0.481m(=(0.385mm/2)×2.5)、及びLx1=Lyと定めた。距離Lyは、通常、翼車外径Di(第一翼車30aの外径)に対して所定の関係になるように定められており、例えば、翼車外径Diが大きくなると、翼車外径Diに比例して大きくなる。通常、翼車外径Diが大きいほど、第一吐出経路72aの半径(「ディフューザー半径」ともいう)が大きくなる。ディフューザー半径は、k×翼車外径Di/2(k=1.6〜2.0)に定められることが多い。典型的には、ディフューザー半径は、1.8×翼車外径Di/2と定められる。この場合、第一ボリュート73aのための空間を確保するために距離Lyをディフューザー半径×1.4と定めると、翼車外径Diが0.385mであるので、Ly=0.481mと決定した。径Dlの値は、作動流体の体積流量に基づき配管における圧力損失の許容範囲を考慮したうえで決定した。この条件下で、Dhの値を変更しながらFyhの大きさを求めた。結果を図4に示す。
図4に示す通り、Dl/Dh=1.3の場合、Fyhは正の値であった。本発明者らは、Fyhが正の値であること及び面積A1>面積A2の関係から、1<Dl/Dh≦1.3の関係が満たされれば、ターボ機械100の転覆を防止しやすいことを見出した。すなわち、ターボ機械100において、望ましくは、径Dhに対する径Dlの比Dl/Dhは、1<Dl/Dh≦1.3の関係を満たす。これにより、第二ケーシング70bにかかる力Fx1を低減できる。その結果、第二ケーシング70bの変形にともなう第二軸受10bの傾きが抑制され、回転軸40の円柱状部42と第二軸受10bとの間のクリアランスが十分に確保され、特に運転時におけるターボ機械100の信頼性を高めることができる。
式(7)によれば、ターボ機械100の転覆防止の観点からLy/Lx1はできるだけ小さいことが有利である。Lyを低減するためには、翼車外径Di、ディフューザー半径、及びボリュート外径を小さくすることが望ましい。しかし、この場合、ターボ機械100の空気力学的性能が低下する可能性がある。例えば、ターボ機械100が、水、R134a、又はR245faが作動流体(冷媒)として用いられる冷凍サイクル装置の圧縮機として機能する場合を考える。この場合、表1に示す通り、冷凍サイクル装置の作動流体がR134a及びR245faである場合の冷凍サイクル圧力比はそれぞれ2.4及び2.9である。これに対し、冷凍サイクル装置の作動流体が水である場合の冷凍サイクル圧力比は5.6である。このように、作動流体にR134a及びR245fa等のハイドロフルオロカーボンを用いた場合に比べて、作動流体に水を用いた場合には、冷凍サイクルの圧力比を高くすること、すなわち、ターボ機械100の圧力比を高くすることが必要になる。ターボ機械100の圧力比を高くするためには、ターボ機械100の翼車出口における周速を高くすること、及び作動流体が翼車を通過した後において、作動流体が十分に静圧を回復できることが必要になる。翼車出口における周速を高くするためには、ターボ機械は、大きな翼車外径を備えることが必要になる。さらに、作動流体が十分に静圧を回復できるためには、ターボ機械100は、大きなディフューザー半径及び大きなボリュート外径を備えることが必要になる。このように、ターボ機械100において高い圧力比を実現するためには、ターボ機械100は、大きな翼車外径Di、大きなディフューザー半径、及び大きなボリュート外径を備えることが必要になる。以上より、ターボ機械100の空気力学的性能の低下の抑制の観点から、距離Lyを短くするために翼車外径Di、ディフューザ―半径、及びボリュート外径を小さくしにくい。一方、Lx1を長くすることにより、Ly/Lx1の比を小さくできる。しかし、Lx1が長く、すなわち回転軸40が長いと、回転軸40の固有振動数が低下する。その結果、ターボ機械100の動作時に回転軸40の回転数と回転軸40の固有振動数による共振が発生し、ターボ機械100の信頼性が低下する可能性がある。
ターボ機械100は、例えば、距離Lx1に対する距離Lyの比Ly/Lx1が、0.5<Ly/Lx1<1.3の関係を満たす。Ly/Lx1<1.3であれば、Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係が満たされやすく、ターボ機械100が転覆しにくい。また、0.5<Ly/Lx1であれば、Lyが大きく、かつ、Lx1が小さくなりやすい。これにより、Lyが大きければ翼車外径Diを大きくできる。Lx1が小さければ回転軸40の長さを短くできる。翼車外径Diが大きければ、ターボ機械100の空気力学的性能が低下しにくい。また、回転軸40の長さが短ければ、回転軸40の固有振動数の低下を抑制でき、回転軸40の回転に伴う共振を抑制できる。その結果、ターボ機械100の起動運転において回転軸40の回転に伴う振動を抑制しつつターボ機械100の定常運転においてターボ機械100の空気力学的性能の低下を抑制できるとともに、ターボ機械100の転覆を有利に防止できる。
図5に示す通り、ターボ機械100において、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bの少なくともいずれかは、配置面Sを定めている弾性支持部材97と接触していてもよい。この場合、ターボ機械100の運転時又は運搬時の振動を弾性支持部材97によって減衰させることができる。
加えて、ターボ機械100の振動は、第一弾性配管93及び第二弾性配管94によって減衰し、ターボ機械100の外部に配置された別の装置に伝わりにくい。その結果、弾性支持部材、第一弾性配管93、及び第二弾性配管94によるターボ機械100の振動減衰により、ターボ機械100の運搬、ターボ機械100の起動運転、又はターボ機械100の定常運転においてターボ機械100の信頼性を高めることができる。
例えば、図5に示す通り、配置面Sは、弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bによって定められている。この場合、例えば、第一ケーシング70aが弾性支持部材97aに接触し、第二ケーシング70bが弾性支持部材97bに接触している。弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bは、例えば、支持部材99上に配置されている。弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bのそれぞれの回転軸線X1に平行な方向の寸法は、第一ケーシング70aの底面及び第二ケーシング70bの底面の回転軸線X1に平行な方向の寸法よりも小さい。このため、図6に示す通り、第一ケーシング70aの底面の一部は、ターボ機械100と配置面Sとが接触している領域からX軸負方向に延びている。この場合、ターボ機械100と配置面Sとが接触している領域の射影領域の端は、O1となる。射影領域を第一の方向から見たときに、射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち相対的に第一翼車30aの近くに位置する端は、端Oeとなる。なお、端Oeの回転軸線X1に平行な方向の位置は、弾性支持部材97aの第一ケーシング70aに接している端面における端の回転軸線X1に平行な方向の位置と一致している。また、第二ケーシング70bの底面の一部はターボ機械100と配置面Sとが接触している領域からX軸正方向に延びている。
弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bは、特に制限されないが、例えばゴム又はバネである。弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bによりターボ機械100の振動を減衰させる場合、弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bに加わる圧縮荷重によってターボ機械100の振動の減衰に最適な減衰係数も変動し得る。このため、弾性支持部材97a及び弾性支持部材97bがそれぞれ異なる減衰係数を有することによりターボ機械100の振動を効果的に減衰できる。
例えば、図7に示す通り、配置面Sは、単一の弾性支持部材97によって定められていてもよい。この場合、例えば、第一ケーシング70a及び第二ケーシング70bが弾性支持部材97に接触している。弾性支持部材97の一部は、例えば、ターボ機械100の第一ケーシング70aと配置面Sとが接触している領域からX軸負方向に延びている。加えて、弾性支持部材97の一部は、例えば、ターボ機械100の第二ケーシング70bと配置面Sとが接触している領域からX軸正方向に延びている。この場合、図7に示す通り、ターボ機械100と配置面Sとが接触している領域の射影領域の端は、O1となる。射影領域を第一の方向から見たときに、射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち相対的に第一翼車30aの近くに位置する端は、端Oeとなる。なお、端Oeの回転軸線X1に平行な方向の位置は、弾性支持部材97に接している第一ケーシング70aの底面における端の回転軸線X1に平行な方向の位置と一致している。弾性支持部材97は、特に制限されないが、例えばゴム又はバネである。
次に、ターボ機械100を備えた冷凍サイクル装置1について説明する。図8に示す通り、冷凍サイクル装置1は、冷凍サイクル経路5と、蒸発器2と、ターボ機械100と、凝縮器3とを備えている。冷凍サイクル経路5は、常温における飽和蒸気圧が絶対圧で大気圧より低い冷媒(例えば、水)が流れる経路である。蒸発器2は、冷凍サイクル経路5上に配置され、液相状態である冷媒を蒸発させて冷媒蒸気を発生させる。ターボ機械100は、冷凍サイクル経路5上に配置され、蒸発器2で発生した冷媒蒸気を作動流体として圧縮する。凝縮器3は、冷凍サイクル経路5上に配置され、ターボ機械100によって圧縮された冷媒蒸気を凝縮させる。冷凍サイクル装置1は、ターボ機械100を備えているので、高い信頼性を有する。
図8に示す通り、冷凍サイクル装置1は、例えば、中間冷却器6を備えている。また。中間冷却器6は、冷凍サイクル経路5上に配置されている。ターボ機械100は、図2Aに示す通り、低段圧縮ユニット101及び高段圧縮ユニット102を含む。中間冷却器6の入口は低段圧縮ユニット101の吐出口に接続されている。中間冷却器6の出口は高段圧縮ユニット102の吸込口に接続されている。中間冷却器6は、低段圧縮ユニット101において圧縮された作動流体を冷却したうえで高段圧縮ユニット102に向かって送り出す。これにより、ターボ機械100が高い圧縮比で作動流体を圧縮しやすい。
本開示のターボ機械は、ターボ冷凍機又は業務用空調等の空調機器に利用される冷凍サイクル装置の圧縮機として特に有利に使用できる。また、本開示のターボ機械は、ターボチャージャー、ガスタービン、及び蒸気タービン等の用途でも使用できる。
1 冷凍サイクル装置
2 蒸発器
3 凝縮器
30a 第一翼車
30b 第二翼車
10a、10b 軸受
40 回転軸
70a 第一ケーシング
70b 第二ケーシング
91 第一配管
92 第二配管
93 第一弾性配管(第一外部配管)
94 第二弾性配管(第二外部配管)
97 弾性支持部材
100 ターボ機械
S 配置面

Claims (7)

  1. 配置面に配置されるターボ機械であって、
    回転軸と、
    前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心よりも前記回転軸の一端に近い位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸の回転軸線周りで回転して作動流体を圧縮又は膨張させる第一翼車と、
    前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一翼車と反対側の位置で前記回転軸に固定され、前記回転軸線周りで回転して前記作動流体を圧縮又は膨張させる第二翼車と、
    前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    前記第一翼車の周囲に配置された第一ケーシングと、
    前記第二翼車の周囲に配置された第二ケーシングと、
    前記第一ケーシングに接続され、前記作動流体を前記第一翼車に向かって流入させる第一配管と、
    前記第一配管の端部に接続され、前記第一配管に前記作動流体を流入させる第一外部配管と前記第一配管との間に配置され、前記第一配管の外部の大気が前記第一配管の内部へ流入することを防止する第一シール部材と、
    前記第二ケーシングに接続され、前記回転軸の軸線方向において前記回転軸の重心に対して前記第一配管と反対側に配置され、前記作動流体を前記第二翼車に向かって流入させる第二配管と、
    前記第二配管の端部に接続され、前記第二配管に前記作動流体を流入させる第二外部配管と前記第二配管との間に配置され、前記第二配管の外部の大気が前記第二配管の内部へ流入することを防止する第二シール部材と、を備え、
    当該ターボ機械に作用する重力の大きさをFmと定義し、
    前記重力方向に垂直な第一の面に対して、当該ターボ機械と前記配置面とが接触している領域を重力方向に射影して定まる領域を射影領域と定義し、
    前記第一の面に対して、当該ターボ機械の重心を射影して定まる点を射影点Opと定義し、
    前記回転軸線及び前記重力方向に垂直な方向を第一の方向と定義し、
    前記射影領域を前記第一の方向から見たときに、前記射影領域において最も外側に位置する2つの端のうち相対的に前記第一翼車の近くに位置する端を端Oeと定義し、
    前記射影点Op及び前記端Oeを前記第一の方向から見たときに、前記射影点Opと前記端Oeとの距離をLxと定義し、
    前記端Oe及び前記回転軸線を前記第一の方向から見たときに、前記端Oeと、前記端Oeから前記回転軸線に降ろした垂線と前記回転軸線との交点との距離をLyと定義し、
    前記回転軸の軸線方向から前記第一シール部材を見たときの前記第一シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dlと定義し、
    前記径Dlを直径とした円の面積を面積A1と定義し、
    前記回転軸の軸線方向から前記第二シール部材を見たときの前記第二シール部材の外径及び内径を算術平均した値を径Dhと定義し、
    前記径Dhを直径とした円の面積を面積A2と定義したとき、
    前記面積A1>前記面積A2であり、面積A1から面積A2を差し引いた面積の差A12及び大気圧P0に応じて前記回転軸線に平行な方向に生じる力をFx1と定義した場合に、
    Fm×Lx−Fx1×Ly>0の関係を満たす、
    ターボ機械。
  2. 前記力Fx1は、Fx1=A12×P0と表される、請求項1に記載のターボ機械。
  3. 前記径Dhに対する前記径Dlの比Dl/Dhは、1<Dl/Dh≦1.3の関係を満たす、請求項1又は2に記載のターボ機械。
  4. 前記射影領域を前記第一の方向から見たときに、前記射影領域において最も外側に位置する2つの端の距離をLx1と定義した場合に、前記距離Lx1に対する前記距離Lyの比Ly/Lx1が、0.5<Ly/Lx1<1.3の関係を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載のターボ機械。
  5. 前記第一配管に接続され、弾性変形可能な前記第一外部配管である第一弾性配管と、
    前記第二配管に接続され、弾性変形可能な前記第二外部配管である第二弾性配管と、をさらに備えた、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ機械。
  6. 前記第一ケーシング及び前記第二ケーシングの少なくともいずれかは、前記配置面を定めている弾性支持部材と接触している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ機械。
  7. 常温における飽和蒸気圧が絶対圧で大気圧より低い冷媒が流れる冷凍サイクル経路と、
    前記冷凍サイクル経路上に配置され、液相状態である前記冷媒を蒸発させて冷媒蒸気を発生させる蒸発器と、
    前記冷凍サイクル経路上に配置され、前記蒸発器で発生した前記冷媒蒸気を前記作動流体として圧縮する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のターボ機械と、
    前記冷凍サイクル経路上に配置され、前記ターボ機械によって圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、を備えた、
    冷凍サイクル装置。
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